[go: up one dir, main page]

JPH01225780A - 高耐食性クロメート処理鋼板およびその製造方法ならびにクロメート処理液 - Google Patents

高耐食性クロメート処理鋼板およびその製造方法ならびにクロメート処理液

Info

Publication number
JPH01225780A
JPH01225780A JP5307288A JP5307288A JPH01225780A JP H01225780 A JPH01225780 A JP H01225780A JP 5307288 A JP5307288 A JP 5307288A JP 5307288 A JP5307288 A JP 5307288A JP H01225780 A JPH01225780 A JP H01225780A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromate
steel sheet
ion
less
resistant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5307288A
Other languages
English (en)
Inventor
Taizo Mori
泰三 毛利
Shigeru Kobayashi
繁 小林
Koji Yamato
康二 大和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP5307288A priority Critical patent/JPH01225780A/ja
Publication of JPH01225780A publication Critical patent/JPH01225780A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/05Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
    • C23C22/06Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
    • C23C22/34Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides
    • C23C22/37Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also hexavalent chromium compounds
    • C23C22/38Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also hexavalent chromium compounds containing also phosphates

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は家電、建材、自動車用鋼板等に用いる耐食性、
塗装性などに優れた冷延鋼板または亜鉛系めっき鋼板の
クロメート処理鋼板およびクロメート処理方法ならびに
これに用いるクロメート処理液に関するものである。
〔従来の技術〕
従来から亜鉛系めっき鋼板は白錆の発生を防止する目的
で、また冷延鋼板は赤錆の発生を防止する目的でクロム
を主成分とした組成のクロメート皮膜を形成させてきた
。 近年、電気器具、建材、自動車部品等に加工した亜
鉛系めっき鋼板を塗装せずに使用するユーザーが多くな
り、亜鉛系めっぎ鋼板メーカーで処理したクロメート皮
膜の耐食性は単に1次防錆というだけでなく、最終防錆
としての機能が要求され、従来にもまして、高度な耐食
性が必要となってぎな。 他方、亜鉛系めっき鋼板また
は冷延鋼板に塗料を塗装して使用する用途も多く、塗装
下地処理としての性能を有するクロメート処理亜鉛系め
っき鋼板または冷延鋼板の要求も高まっている。
本発明の表面処理方法に関する従来技術としては次のよ
うなものがある。
(1)無水クロム酸にけいふっ化ナトリウムあるいはけ
いぶつ化カリウムおよびりん酸を主成分とする液にて処
理するクロメート処理法(特公昭52−14691)。
(2)水ガラスあるいはけい酸ソーダの1f!!あるい
は2種を0.1%〜30%含む溶液に、有機シランカッ
プリング剤を0.1%〜10%含有せしめた処理液を鋼
材に塗布し、乾燥する事を特徴とする鋼材の表面処理法
(特開昭52−50940)。
(3)亜鉛または亜鉛合金の表面に、3価クロム、硫酸
イオンおよびポリカルボン酸樹脂を主成分とするpH3
,5以下のクロム含有水溶液を塗布し、水洗した後、エ
チレン系炭化水素成分とカルボキシル基含有成分を必須
とする共重合体の水溶液もしくは水分散性のオレフィン
系樹脂を主成分とする有機高分子水溶液を、乾燥膜厚0
.2〜1μmとな°るように塗布し、次いで乾燥するこ
とを特徴とする亜鉛または亜・鉛合金の表面処理方法(
特公昭58−53069)。
(4)各種金属表面にクロム水和酸化物を主体とする処
理液を適用し、次いで水溶性樹脂の低濃度水溶液を適用
する方法(特公昭52−35620)。
(5)亜鉛系めっき鋼板をふっ素イオン、けい酸化合物
、シランカップリング剤、および還元剤を添加もしくは
無添加のクロメート処理液で処理する方法(特開昭60
.−135579)。
〔発明の解決しようとする課題〕
前記(1)については、平板での耐食性が良好であるが
、加工後の耐食性が悪い欠点がある。
(2)については、1次防錆及び、塗料密着性の向上を
目的としているが、防錆性は平板でも不充分であるが、
加工後の防錆性が極端に悪くなる欠点を有する。
(3)については、耐食性が優れている反面、ユーザー
での塗装に対しては十分な密着性、耐スクラッチ性が得
られない欠点がある。 また、2層処理を行なうために
、処理工程が複雑なる欠点がある。
(4)については、2層処理を行なうため、処理工程が
複雑になる欠点があるし、樹脂付着量が少ない場合には
十分な耐食性が得られない。 また、表層に樹脂皮膜を
施しているために、ユーザーが塗装を行なう時に、塗料
の選択性が強く、塗料によっては、全く密着力がないも
のも出る。 また溶接性が低下することがある。
(5)についてはクロメート液中にシランカップリング
剤を添加することにより、塗装性が著しく改良されたが
、裸での耐食性は未だ不十分であり、SSTにおける白
錆発生時間は亜鉛系めっき鋼板で300時間が最高であ
った。
したがって、本発明の目的は上述した従来技術を参考に
、塗装性はもとより、裸での耐食性が亜鉛めっき鋼板上
で、SSTにおける白錆発生時間が400時間以上とな
り、冷延鋼板上では赤錆発生時間が24時間以上となる
高耐食性の表面処理鋼板およびその製造方法ならびにこ
れに用いるクロメート処理液を提供しようとするにある
〔課題を解決するための手段) 本発明は、冷延鋼板又は亜鉛系めっき鋼板上に、有機カ
チオン、シリカ、ふっ素イオンおよびりん酸イオンを含
有して成るクロメート被覆層をCr1i算で5〜300
 mg/m2有することを特徴とする高耐食性クロメー
ト処理鋼板を提供するものである。  − ここで、前記クロメート被覆層は、 (a)有機カチオンをCrに対するモル比で2/3〜1
/1000を含有し、 (b)シリカをCrに対する重量比で5,0以下、 (c)ふっ素イオンをCrに対する重量比で0.3以下
、および (d)りん酸イオンをPとしてCrに対する重量比で4
.0以下のいずれか1種又 は2種以上を含有するのが好ましく、 前記有機カチオンがアミノ基であるのが好ましい。
本発明はまた、下記(a)および(b)ならびに、(c
)、(d)、(e)より選ばれた1種又は2種以上の成
分を含有して成るクロメート処理液を提供するものであ
る。
(a)無水クロム酸5〜300g/Jl!、(b)アミ
ンおよび/またはアミノ酸をアミノ基/ Crのモル比
で1/120〜 2/3、 (c)けい酸化合物をけい酸として300g/l以下、 (d)ふっ素イオンおよび/またはふっ素錯イオンをふ
っ素イオンとして30 87文以下および (e)りん酸イオンをPとして300 g/fl以下。
ここで、前記クロメート処理液中の Cr3+/Cr6+の比がO/10〜90/10である
のが好ましく、前記クロメート処理液が還元剤を含有し
て成るのがよい。
本発明はさらに、上記のいずれかのクロメート処理液を
用いて、冷延鋼板または亜鉛めっき鋼板の表面の一部又
は全部に、クロメート被覆層を形成することを特徴とす
る高耐食性クロメート処理鋼板の製造方法を提供するも
のである。
なお、ここにクロメート処理鋼板の製造方法とは、鋼板
それ自体で販売等されるものに限らず、自動車、家電製
品等の完成品、半製品にクロメート処理を施す場合をも
広く含むものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明で対象とする鋼板は、一般の冷延鋼板または、溶
融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき銅板もしくは亜鉛系
合金めっき鋼板等の亜鉛系めっき鋼板のいずれでもよい
。 すなわち、木発明において耐食性および塗装性の改
善は鋼板上に形成させたクロメート皮膜によりはかるこ
な目的としている。
従来よりクロメート処理は不動態化処理として広く知ら
れているが、カチオンの添加が不動態化に大きく影響す
るのではないかと本発明者らは考えるに至った。 そこ
で、アミンなどで代表される有機カチオンとなり得る成
分をクロメート処理液中に添加することにした。 これ
により、上記鋼板の耐食性および塗装性が著しく改善さ
れることを見い出した。
本発明のクロメ“−ト処理液は、無水クロム酸5〜30
0 g/JQに、ふっ素あるいはふっ素錯イオンをふっ
素イオンとして30g/JZ以下、けい酸化合物をけい
酸として300 g/It以下、りん酸イオンをPとし
て300 g/A以下のいずれか1種又は2種以上含む
クロム酸水溶液に、還元剤をC,! * / c 、 
6 *比が0/10〜90/10になるように添加ある
いは無添加の後、アミンおよび/またはアミノ酸をアミ
ノ基/ Crのモル比で1/120〜2/3添加したも
のである。
本発明の高耐食性クロメート処理鋼板は、上記クロメー
ト処理液を用いて冷延鋼板または亜鉛系めっき鋼板上に
クロメート被覆層をCr換算で5〜300 m g /
 m ’形成したものである。
本発明においては、クロメート処理においてアミンおよ
び/またはアミノ酸を添加して用いることに特長がある
アミンとしては、イソプロピルアミン、イソブチルアミ
ン、t−ブチルアミン、シクロヘキシルアミンのような
1級アミン、ジシクロヘキシルアミン、ジエチルアミン
のような2級アミン、トリエタノールアミン、トリエチ
ルアミンのような3級アミン、グアニジン (HN == c < N H2)のような不飽和の特
殊なH2 アミンなどを用いるのが好ましい。 またpl(調節剤
として用いられることもあるグリシン、アラニンなどの
アミノ酸も用いることができる。  アミノ酸は一般に
N H2R−COOHの構造をもち、 双極イオン■N H3−R−COOe)−tz Q、■
NH,−R−COOHもしくは N H2−R−COOeと速い平衡が成立することによ
り、広いpH域で安定であり、アミンと比較すると大量
にクロム酸中に添加することが可能である。 アミンが
クロム酸中でどの様な構造となってクロメート処理の不
働態化に寄与しているかは必ずしも明らかではないが、
3級アミンのアルキル基は、1級、2級アミンと比較す
ると、安定に存在しており、また、アミノ基の一部は酸
化されてニトロ基になっているものと思われる。 しか
しながら、その中で、残存している窒素原子をカチオン
とする成分が、クロメート処理の不働態化に有効である
と思われる。  また、アミンは単独ではクロメート液
中に少量(アミノ基/ Crモル比≦115)程度しか
添加することが出来ないが、予め純水で希釈したり、グ
リシン、アラニンなどのアミノ酸を添加することにより
、添加量を上げることが可能となる。
本発明で用いられるクロメート処理は、反応型クロメー
ト、塗布型クロメート、電解クロメートの何れの場合で
も良いが、それぞれの処理条件に合わせたアミンあるい
はアミノ酸などを用いなければならない。
すなわち、反応型クロメートは本来殆んどがCr”であ
り、これがふっ素、硝酸系などのエツチング剤とともに
亜鉛系めっき表面と反応するのであるが、アミン、アミ
ノ酸などが還元剤としての効果が大である場合には用い
られない。 この様な場合には亜鉛めっき表面にクロメ
ートが反応しなくなるためである。 そこで、このよう
な場合には、還元力の小さい、アミン、アミノ酸を用い
るか、少量添加とするのがよい。
また何れのクロメート処理も熱風乾燥もしくは、焼き付
けることが必要であるが、アミンの分解温度、沸点など
に注意しなければならな□ い。 例えば、トリエタノールアミンなどは、沸点が3
60℃と高く、クロメート処理の一般の焼き付は温度で
は処理後、乾燥しきれないという問題がある。 高耐食
性で鋼板表面から剥離しにくい被膜を生成るするために
は、クロメートの焼き付は温度に合わせた分解温度、沸
点を有する、アミン、アミノ酸などの添加剤を用いなけ
ればならない。
次に本発明の種々の限定理由について説明する。
本発明に使用する処理液の組成において、無水クロム酸
はクロメート皮膜を形成する基本的物質であるが、濃度
が5g/f1未満では期待される耐食性が得られない。
  300 g/flを越えると亜鉛系めっき鋼板の場
合処理板に未反応のクロム酸によるクロム酸汚れが出や
すくなり、また処理液のクロム酸の持出しが多くなり経
済的ではない。
ふっ素イオンまたはふっ素錯イオンは亜鉛系゛めっき鋼
板表面とクロメート皮膜の密着性を向上させる作用があ
り、耐食性が改善される。
ふっ素イオン、またはふっ素錯イオンを供給する添加物
質としては、ぶつ化水素酸、あるいはこれらのアンギニ
ウム塩、金属塩、例えばふつ化アンモニウム、ヘキサフ
ルオロアルミン酸ナトリウム、けいふっ化ナトリウム、
チタンぶつ化カリウムなどのふっ素を含む化合物を単独
または複合して使用できる。 ふフ素量としては、ふっ
素イオンとして3.0g/fL以下含有する濃度が最も
よく、30 g/Itを超えるとこれらふっ素化合物が
クロメート皮膜中にとりこまれる量が多くなり耐食性が
低下する。
F−イオンはアミノ基とクロム酸イオン(cry、”−
又は(:r20.’−)の相互作用、即ち不働態化を妨
げるものと思われる。 また、場合によっては、溶解度
を超えて不純物が処理面の外観を損うおそれがある。
けい酸化合物の濃度含有量としては、けい酸として30
0 g711以下の範囲が最も効果的である。  30
0 g/lを超えると、クロメート皮膜中にとりこまれ
るけい酸化合物の量が増し、クロメート皮膜と冷延鋼板
、あるいは亜鉛めっきとの密着力がそこなわれ、加工後
の耐食性が低下する。 また溶接性も低下するけい酸化
合物としてはけい酸ゾル、けい酸微粉末などが好適に使
用できる。
次に処理液の無水クロム酸を還元剤で Cr3+/Cr”がO/10〜90/10に還元する理
由について説明する。
無水クロム酸を還元すると、処理液中の3価クロムが増
加する。 この3価クロムを含有する処理液を鋼板に塗
布し、乾燥後、鋼板を熱水、アルカリ溶液中に浸漬した
時にクロム溶解量を極端に少なくすることができ、脱脂
後の耐食性が向上する。 Cr3“/ Cr ’+の比
が0/10〜90/10の範囲をはずれると、上記の様
に脱脂後の耐食性は向上するが、液安定性が低下し、1
〜2日以内にゲル化するためである。
還元剤としては、例えば、H2O2、アルコール類、単
糖類、三糖類、多糖類、ヒドラジン等が上げられる。 
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロ
パツール、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル等、糖類としては、ブドウ糖、ショ糖、デンプン等が
使用できるが、これに限定するものではない。
また、りん酸はCr’+の沈殿を抑えるために添加する
が、りん酸イオンをPとして300g/λ以下添加する
のが望ましい。  300 g/λを超えると、PO4
3−イオンがF−イオンの場合と同様にアミノ基とクロ
ム酸、(cry、’−又はCry、”)の相互作用を妨
げ、耐食性が悪くなる。
次に、アミン、あるいはアミノ酸の添加量をアミノ基/
 Crのモル比で1/120〜2/3に限定した理由に
ついて述べる。  17120未満の添加では、十分な
耐食性の向上は認めない。
・ また、アミン類は一般にクロム酸と激しく反応して
ゲル状のものを生成し易いので、純水で1/10程度(
crO2として100g/l)以下の濃度に希釈して添
加するのが望ましいが、その方法を用いても、ある種の
アミン(例えばイソブチルアミン)では対Cr比で高々
1/10程度の添加が可能であるのみである。
グリシンと併用することにより、添加量を増加させるこ
とが可能であるが、グリシン単独の可能添加量2/3を
越えることは不可能であり、ゲル状のものが生成し、ク
ロメート処理を施すと、亜鉛系めっぎ鋼板上に、ムラが
生じる。 また、アミ、ンあるいはアミノ酸を添加する
ことにより、アルキド・メラミン系の塗料などとの密着
性が向上し、塗装性が向上する。
上記化合物を添加したクロメート処理液を用いて、クロ
メート処理を行なうのであるが、クロメート被膜の付着
量はクロム量で5〜300m g / m 2にするの
が好適である。 クロメート被膜の付着量が5 m g
 / m ”未満では、鋼板表面の被覆が不完全であり
、耐食性、塗装性、塗装後の耐食性が悪くなる、300
 m g / m 2より多くなると、加工密着性が悪
くなる。
このクロメート被膜中には、クロム酸およびアミノ基の
如き有機カチオンが必須の成分として含まれ、この他に
シリカ、ふっ素イオンおよびりん酸イオンから選ばれた
1種または2種以上の成分が含まれる。 これらの成分
の作用は前述したとおりである。
なお、これらの成分の含有量としては、上記の好適組成
のクロメート処理液を用いて下記の範囲のものであるク
ロメート被膜が形成される。
有機カチオン:Crに対するモル比で2/3〜1/10
00 シリカ   :Crに対する重量比で5.0以下 ふっ素イオン:Crに対する重量比で0.3以下 りん酸イオン二Crに対する重量比でPとして4.0以
下 このようなりロメート被膜は、本発明の目的たる高耐食
性、高塗料密着性を達成するものである。
上記有機カチオンはクロメート液中でカチオンを生成し
易く、比較的安定であるからアミノ基を有するものが好
ましい。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明
する。 表1に用いた素材鋼板および処理液の組成、乾
燥条件を示した。 なお、表中めっきの種類に示したE
Gとは電気亜鉛めっき、GIとは溶融亜鉛めっき、GA
とは合金化溶融亜鉛めっき、CRとは、めっきをしてい
ない冷延鋼板をZn−NiとはZn−Ni電気めっきを
示す。 冷延鋼板および各種亜鉛めっき鋼板を処理し、
熱風乾燥あるいは焼き付けることにより、種々の組成か
らなるクロメート皮膜を表面に形成させたクロメート処
理鋼板(表2参照)を得た。 比較例のうち8.9はク
ロム付着量が本発明の範囲外のものである。
得られたクロメート処理鋼板より試験片を採取して、性
能評価として耐食試験、塗装性試験、溶接性試験、クロ
ム溶解性を実施した(表3参照)。
耐食性試験として平板部およびエリクセン押出部の塩水
噴霧試験を行なった。 塗装性試験としては塗装後に基
盤目テープ剥離試験を行なった。
各試験の試験方法および評価方法は次の通りである。
(1)塩水噴霧試験 これはJIS−Z−2371に準拠して実施した。
平板部: 端面をシールして亜鉛系めっき鋼板の場合白錆の発生量
が、冷延鋼板の場合赤錆の発生量が面積率にして5%は
達するのに要する時間で評価した。
エリクセン押出し: エリクセン押出し試験機により、6mm押出したものを
試験に供し、塩水噴霧試験で亜鉛系めっき鋼板の場合2
40時間後の白錆発生程度、冷延鋼板の場合10時間後
の赤錆発生程度により評価した。
5:錆発生なし       (0%)4:僅かに錆発
生有り  (5%以下発錆)3:やや錆発生有り  (
6〜10%発錆)2:かなり錆発生有り(11〜20%
発錆)1:錆発生多し    (21%以上発請)(2
)塗装性試験 塗料としてメラミンアルキド系塗料(日本ペイント株式
会社オルガセレクト100)を用いて試験片を調整した
。 各試験の試験方法、および評価方法は次の通りであ
る。
基盤目密着性試験: 塗装試験片に対し、1mm平方の升目を鋼素地に達する
よう100個、カッターで切り込みを入れ、セロハンテ
ープを密着させた後、剥離した。
5・・・剥離なし 4・・・剥離目数   1〜10個 3・・・剥離目数  11〜30個 2・・・剥離目数  31〜50個 1・・・剥離目数  50個以上 (3)溶接性試験 10100x300の試験片を用いて、クロメート処理
面を合せて、次の溶接条件で適正電流範囲を求めた。
装置名    三菱電気(株)製WS−2X1000 
 S型スポット溶接機 溶接電流  6〜13KAを0.5KA間隔で行なった
溶接圧力  200 k g / c m 2一定通電
時間  10サイクル 保持時間  ′ 5サイクル 溶接性評価 各溶接条件でのチリ発生有無、ナゲツト径、溶接強度を
測定した。 通正熔接電流範囲は、4.5 ft以上の
ナゲツト径(J(長径)(短径))彫工電流とチリ発生
限界電流値で判定した。
溶接強度は、4.5 ft以上のナゲツト径が形成され
ると300kgf以上の十分な溶接強度が得られる。
評 価   適正電流範囲 0   5KA以上 △         3〜4.  5KAX     
2.5KA以下 (4)クロム溶解性試験 熱水試験: 上記クロメート処理鋼板を32X32mm角に切り出し
、この試験片のクロム付着量を蛍光X線分析装置で測定
し、沸騰水中に5分間浸漬し、水洗後浸漬前後のクロム
付着量で求めた。
(5)液安定性 クロメート液中にカチオン性の物質を添加すると、液は
劣化し易い。  アミノ酸はアミノ基のほかにカルボキ
シル基も持つため、比較的広いpH域で安定であるがア
ミンはクロム酸中で不安定であり、ゲル化を起し易い、
そこで、クロメート液の安定性が問題となる。 評価基
準は以下の通りである。
O・・・・・・・・・室温=5日間以上安定△・・・・
・・・・・室温=1日〜4日間でゲル化X・・・・・・
・・・室温:1日以内でゲル化〔発明の効果) 本発明のクロメート処理液を用いて、冷延鋼板または亜
鉛系めっき鋼板にクロメート処理を施すと、塗装性はも
とより、裸耐食性がすぐれたクロメート処理鋼板が得ら
れ、家電、建材、自動車用鋼板に好適に用いることがで
きる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)冷延鋼板又は亜鉛系めつき鋼板上に、有機カチオ
    ン、シリカ、ふっ素イオンおよびりん酸イオンを含有し
    て成るクロメート被覆層をCr換算で5〜300mg/
    m^2有することを特徴とする高耐食性クロメート処理
    鋼板。
  2. (2)前記クロメート被覆層は、 (a)有機カチオンをCrに対するモル比で2/3〜1
    /1000を含有し、 (b)シリカをCrに対する重量比で5.0以下、 (c)ふっ素イオンをCrに対する重量比で0.3以下
    、および (d)りん酸イオンをPとしてCrに対する重量比で4
    .0以下 の量いずれか1種又は2種以上を含有する請求項1に記
    載の高耐食性クロメート処理鋼板。
  3. (3)前記有機カチオンがアミノ基である請求項1また
    は2に記載の高耐食性クロメート処理鋼板。
  4. (4)下記(a)および(b)ならびに、(c)、(d
    )、(e)より選ばれた1種又は2種以上の成分を含有
    して成るクロメート処理液。 (a)無水クロム酸5〜300g/l、 (b)アミンおよび/またはアミノ酸をアミノ基/Cr
    のモル比で1/120〜 2/3、 (c)けい酸化合物をけい酸として300 g/l以下、 (d)ふっ素イオンおよび/またはふっ素錯イオンをふ
    っ素イオンとして30 g/l以下および (e)りん酸イオンをPとして300g/l以下。
  5. (5)前記クロメート処理液中のCr^3^+/Cr^
    6^+の比が0/10〜90/10である請求項4に記
    載のクロメート処理液。
  6. (6)前記クロメート処理液が還元剤を含有して成る請
    求項4または5に記載のクロメート処理液。
  7. (7)請求項4、5および6のいずれかに記載のクロメ
    ート処理液を用いて、冷延鋼板または亜鉛めっき鋼板の
    表面の一部又は全部に、クロメート被覆層を形成するこ
    とを特徴とする高耐食性クロメート処理鋼板の製造方法
JP5307288A 1988-03-07 1988-03-07 高耐食性クロメート処理鋼板およびその製造方法ならびにクロメート処理液 Pending JPH01225780A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5307288A JPH01225780A (ja) 1988-03-07 1988-03-07 高耐食性クロメート処理鋼板およびその製造方法ならびにクロメート処理液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5307288A JPH01225780A (ja) 1988-03-07 1988-03-07 高耐食性クロメート処理鋼板およびその製造方法ならびにクロメート処理液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01225780A true JPH01225780A (ja) 1989-09-08

Family

ID=12932610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5307288A Pending JPH01225780A (ja) 1988-03-07 1988-03-07 高耐食性クロメート処理鋼板およびその製造方法ならびにクロメート処理液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01225780A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020019792A (ko) * 2000-09-07 2002-03-13 이구택 냉연강판의 일반크롬과 후크롬 도금용 일액형 크로메이트용액의 조성물
KR100403466B1 (ko) * 1999-12-20 2003-11-01 주식회사 포스코 박막수지코팅강판 하지용으로 사용되는 도포형크로메이트용액
CN104164662A (zh) * 2014-07-30 2014-11-26 武汉钢铁(集团)公司 彩色涂层钢板用辊涂转化处理剂

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100403466B1 (ko) * 1999-12-20 2003-11-01 주식회사 포스코 박막수지코팅강판 하지용으로 사용되는 도포형크로메이트용액
KR20020019792A (ko) * 2000-09-07 2002-03-13 이구택 냉연강판의 일반크롬과 후크롬 도금용 일액형 크로메이트용액의 조성물
CN104164662A (zh) * 2014-07-30 2014-11-26 武汉钢铁(集团)公司 彩色涂层钢板用辊涂转化处理剂

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6361833B1 (en) Composition and process for treating metal surfaces
US8075708B2 (en) Pretreatment method for coating
EP1433876B1 (en) Chemical conversion coating agent and surface-treated metal
EP1394288A2 (en) Treating solution and treating method for forming protective coating films on metals
US5366567A (en) Method for chromating treatment of zinc coated steel
JP3992173B2 (ja) 金属表面処理用組成物及び表面処理液ならびに表面処理方法
US4486241A (en) Composition and process for treating steel
JP3987633B2 (ja) 金属の保護皮膜形成用処理剤と形成方法
US5000799A (en) Zinc-nickel phosphate conversion coating composition and process
US5399209A (en) Composition and method for chromating treatment of metal
US5141575A (en) Surface treatment for zinciferous surfaces
EP0398203A1 (en) Improved non-accelerated iron phosphating
CA1224121A (en) Process for phosphating metals
EP1230422A1 (en) Process and composition for treating metals
US20060113005A1 (en) Method for surface treatment of aluminum alloy
JPH0753911B2 (ja) 亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法
US6485580B1 (en) Composition and process for treating surfaces or light metals and their alloys
JP3088623B2 (ja) 金属表面のリン酸亜鉛皮膜形成方法
EP0757726A1 (en) Method of pre-treating metal substrates prior to painting
US6200693B1 (en) Water-based liquid treatment for aluminum and its alloys
JPH07118872A (ja) 亜鉛含有金属めっき鋼板の難溶性クロメート皮膜形成処理方法
JPH01225780A (ja) 高耐食性クロメート処理鋼板およびその製造方法ならびにクロメート処理液
US4643778A (en) Composition and process for treating steel
US5888315A (en) Composition and process for forming an underpaint coating on metals
US5795407A (en) Method for pre-treating aluminum materials prior to painting