JP7778696B2 - S-アレスチンペプチドを含む組成物 - Google Patents
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Description
ブドウ膜炎に対する現行の治療は、グルココルチコイドステロイドおよびメトトレキセートなどの他の免疫抑制剤の使用を含む。
つまり、第1の態様では、本発明は、以下のS-Agペプチドを含む組成物を提供する:
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド。
本発明に従う組成物は、本明細書中に記載される本発明の治療態様で用いることができる。
第3の態様では、本発明は、ブドウ膜炎を治療および/または予防するための医薬の製造での本明細書中に記載される通りの本発明の組成物の使用に関する。
被験体は、HLA-DR3であり得る。被験体は、HLA-DR2であり得る。
本明細書中で規定される通りの本発明のペプチド、または本発明の組成物は、用量漸増プロトコールに従って投与することができる。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)、もしくはその一部、または配列番号1に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)、もしくはその一部、または配列番号2に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)、もしくはその一部、または配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部。
キットは、ブドウ膜炎の治療のために用いることができる。
S-アレスチン(網膜型アレスチン、S-抗原またはS-Agとしても知られる)は、網膜および松果体で発現される可溶性光受容体タンパク質である。この分子は、光活性化された伝達カスケードの脱感作に関与することが知られ、活性化型ロドプシンに対するその結合性から最初に単離された。結晶構造から、ヒンジ領域により連結された逆平行β-シートの2種類のドメインならびにアミノ末端フォールディングの背面の短いα-ヘリックスが示される。
UniProt database P10523 (https://www.uniprot.org/)
臨床的には、ブドウ膜炎は一般的に、主に罹患する目の部分に基づいて、以下のうちの1種として分類される:前部ブドウ膜炎、中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎または汎ブドウ膜炎(panuveitis uveitis)。
中間部ブドウ膜炎(扁平部炎)とは一般的に硝子体炎を意味し、硝子体腔内の細胞の炎症であり、毛様体扁平部上の炎症性物質の沈着を伴う。
後部ブドウ膜炎(脈絡網膜炎)は、網膜および脈絡膜領域の炎症である。
汎ブドウ膜炎(panuveitis uveitis)は、ブドウ膜のすべての層を侵す炎症を意味する一般的用語である。
本発明の一態様では、ブドウ膜炎は、非感染性ブドウ膜炎である。
T細胞エピトープは、自己であれまたは外来性であれ、任意の抗原に対する適応免疫応答において中心的役割を果たす。過敏性疾患(アレルギーおよび移植拒絶を含む)におけるT細胞エピトープによって果たされる中心的役割は、実験モデルの使用によって実証されている。アジュバントと組み合わせた合成ペプチド(T細胞エピトープの構造に基づく)の注射によって、自己免疫疾患またはアレルギー疾患を誘発することが可能である。
適応免疫応答では、Tリンパ球は、タンパク質抗原のエピトープを認識することが可能である。APCはタンパク質抗原を取り込み、それを短いペプチド断片へと分解する。ペプチドは、細胞内部の主要組織適合性複合体(MHC)に結合し、細胞表面に運搬されることができる。MHC分子と共に細胞表面に提示されると、ペプチドはT細胞に認識されることができ(T細胞受容体(TCR)を介して)、この場合、ペプチドはT細胞エピトープである。
つまり、エピトープは、MHC分子のペプチド結合溝に結合し、かつT細胞により認識されることが可能である、抗原から誘導できるペプチドである。
好ましい実施形態では、S-Agから誘導されるペプチドは、さらなるプロセシングなしにMHCクラスII分子に結合することが可能である。
用語「ペプチド」は、典型的には隣接するアミノ酸のa-アミノ基とカルボキシル基との間のペプチド結合により互いに連結された、一連の残基(典型的にはL-アミノ酸)を意味する通常の意味で用いられる。この用語は、修飾型ペプチドおよび合成ペプチドアナログを含む。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)を含むペプチド;および/または
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
アミノ酸のうちの1つ以上が化学的に誘導体化されている、例えば、化学基を用いて置換されている、機能的に等価な誘導体もまた含められる。
本発明のペプチドは、配列番号1、2および/または3として示されるS-Ag由来ペプチドの全部または一部を含むことができる。
用語「一部」とは、配列番号1~3から誘導され、かつ少なくともペプチドの最小エピトープを含むペプチドを意味する。
溶解度は、ペプチド媒介寛容誘導での重要な考慮事項であり得る。
溶解度は、N末端およびC末端の両方での、グリシン(G)、リジン(K)および/またはグルタミン酸(E)であり得る追加のアミノ酸の組み込みにより改善することができる。
本発明に従うペプチドは、N末端およびC末端の両方に1個、2個または3個のグリシン(G)残基を有することができる。
本発明に従うペプチドは、N末端およびC末端の両方に1個、2個または3個のグルタミン酸(E)残基を有することができる。
一態様では、本発明に従うペプチドは、N末端およびC末端の両方に1個のグリシンおよび2個のリジン残基を有することができる。
一態様では、本発明に従うペプチドは、N末端およびC末端の両方に1個のグルタミン酸および1個のリジン残基を有することができる。
一態様では、本発明に従うペプチドは、N末端およびC末端の両方に1個のグルタミン酸および2個のリジン残基を有することができる。
XXG-親ペプチド-GXX。
一態様では、本発明に従うペプチドは、N末端およびC末端の両方に3個の追加のリジン(K)残基を有することができる。
本発明に従う改変型ペプチドは、したがって、親ペプチドに対して6個の追加のアミノ酸(各末端に3個)を有することができる。
KKK-親ペプチド-KKK
KK-親ペプチド-KK
K-親ペプチド-K
GK-親ペプチド-KG
GKK-親ペプチド-KKG
KKG-親ペプチド-GKK
EK-親ペプチド-KE
EKK-親ペプチド-KKE
GKE-親ペプチド-EKG
GEK-親ペプチド-KEG。
最も好ましい態様では、改変は、N末端およびC末端の両方でのKKKの包含である。
S-Agペプチドは、組成物、好ましくは、医薬組成物の形態であり得る。
本発明に従うペプチド組成物は、本明細書中に記載される通りの本発明に従うアミノ酸配列を含むことができる。一態様では、ペプチド組成物は、本明細書中に記載される通りの本発明に従うアミノ酸配列のみを含み、すなわち、本発明に従うもの以外の追加のペプチドを含まない。
本明細書中に議論される本発明の一態様では、第1ステップとして、ブドウ膜炎を有するかまたはブドウ膜炎を発症するリスクを有する被験体が特定される。
本発明に従うペプチドまたは組成物は、予防的または治療的使用のためのものであり得る。
(i) S-Ag自己抗体
(ii) S-Agに特異的な炎症性CD4+ T細胞
(iii) S-Ag自己抗体を分泌するB細胞。
これら要素のすべての検出は、ELISA、フローサイトメトリーなどの当技術分野で公知の技術によって実施することができる。
組成物は、薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤をさらに含む医薬組成物であり得る。医薬組成物は、任意により1種以上の更なる薬学的活性化合物を含有し得る。そのような製剤は、例えば皮内または皮下投与に好適な形態であり得る。
製剤化後、組成物は、滅菌容器に組み込むことができ、次いで、密封され、低温、例えば4℃で保存されるか、またはそれは凍結乾燥されることができる。
組成物は、有利には、鼻内、皮下または皮内経路を介して投与され得る。一態様では、投与は経皮パッチを介したものであり得る。
好ましい実施形態では、本発明のペプチドまたは組成物は、複数の用量が上昇濃度で被験体に与えられる、「用量漸増」プロトコールを用いて被験体に投与することができる。そのようなアプローチは、例えば、ハチ毒アレルギーに対する免疫療法用途でのホスホリパーゼA2ペプチドに対して用いられてきた(Muller et al (1998) J. Allergy Clin Immunol. 101:747-754およびAkdis et al (1998) J. Clin. Invest. 102:98-106)。
1日目:約15~約40μgの第1用量;
14±7日目:約35~65μgの第2用量;
28±7日目:約80~120μgの第3用量;
42±7日目:約300~500μgの第4用量;
56±7日目:約300~1800μgの第5用量;
70±7日目:約300~1800μgの第6用量;
84±7日目:約300~1800μgの第7用量;
98±7日目:約300~1800μgの第8用量;
112±7日目:約300~1800μgの第9用量;および
126±7日目:約300~1800μgの第10用量。
本明細書中に記載される通りの本発明の一態様では、第5~第10用量は、約600~1500μgであり得る。
1日目:約25μgの第1用量;
14日目:約50μgの第2用量;
28日目:約100μgの第3用量;
42日目:約400μgの第4用量;
56日目:約800μgの第5用量;
70日目:約800μgの第6用量;
84日目:約800μgの第7用量;
98日目:約800μgの第8用量;
112日目:約800μgの第9用量;および
126日目:約800μgの第10用量。
一態様では、あるいは、第5~第10用量は、約400μgであり得る。
代替的な態様では、あるいは、第5~第10用量は、約1600μgであり得る。
1日目:約25μgの第1用量;
14日目:約50μgの第2用量;
28日目:約100μgの第3用量;
42日目:約400μgの第4用量;
56日目:約400μgの第5用量;
70日目:約400μgの第6用量;
84日目:約400μgの第7用量;
98日目:約400μgの第8用量;
112日目:約400μgの第9用量;および
126日目:約400μgの第10用量。
1日目:約25μgの第1用量;
14日目:約50μgの第2用量;
28日目:約100μgの第3用量;
42日目:約400μgの第4用量;
56日目:約1600μgの第5用量;
70日目:約1600μgの第6用量;
84日目:約1600μgの第7用量;
98日目:約1600μgの第8用量;
112日目:約1600μgの第9用量;および
126日目:約1600μgの第10用量。
本発明の「方法」に関する本明細書中の教示のうちのいずれかを、本発明により包含される「使用」に対して等しく適用可能である。
S-Agに由来するペプチドは、混合組成物またはカクテルの形態で、一緒に投与することができる。しかしながら、同時、別個、連続または併用投与のために、ペプチドをキットの形態で別個に提供することが好ましい状況があり得る。
本発明の医薬組成物またはキットは、本明細書中で述べられるようなブドウ膜炎などの疾患を治療および/または予防するために用いることができる。
100μgのペプチド9K1KをDR2tgマウスに注入した場合またはペプチド17JKもしくは15N3KをDR3tgマウスに注入した場合、これらのペプチドは、注入の2時間後に、これらのマウスの脾臓で、樹状細胞(CD11c+細胞)上で検出することができた。単離されたCD11c+細胞によるペプチド特異的CD4+T細胞の活性化(IFNγ産生)を、読み出し値として用いた。
本発明者らは、単一ペプチド9K1K、17JKおよび15N3Kの寛容原性作用を以前に実証し、これらの結果は、これらの実験で確認された。HLA-DRトランスジェニックマウスを、ペプチドのうちの1種類を単独で用いて、用量漸増スケジュールに従って処理した。
個々のペプチド9K1K、17JKまたは15N3Kを用いるペプチド処理がDRtgマウスでのS-AG特異的免疫活性化を低減するという知見は、カクテルとしてペプチドを投与する組み合わせ処理が同様にS-Ag特異的応答を低減させることができるか否かの調査につながった。DR3tgマウスおよびDR2tgマウスを、用量漸増スケジュールに従ってATX975を用いて処理し、CFA中に3種類すべての抗原を含有するエマルジョンを用いて免疫化した。DR3tgマウスおよびDR2tgマウスに関する結果をそれぞれ図7および図8に示す。
これらのデータは、DRtgマウスでのペプチドカクテル処理に組み合わせた場合での、単一ペプチドの相加効果を明らかに示す。
図9は、示されるHLA-DR分子に対して結合し、公知の競合ペプチドと競合するペプチド9K1K、17JKおよび15N3KのIC50(μM)値を図示する。値は、各HLA-DR分子内でのみ比較されるべきである。低いIC50値(緑色)はHLA-DR分子毎の最も強い結合剤を示す。HLA-DR分子毎の最高値(赤色)は、そのHLA-DR分子に対する最も低い結合剤を示す。中間値は橙色で示す。これらの結果は、3種類のペプチド9K1K、17JKおよび15N3Kが、調査されたHLA-DR分子に対して異なる結合性プロフィールを有することを実証する。したがって、ペプチドをカクテル処理へと組み合わせることにより、処理が特定のHLA-DR型へと制限されることが少なくなる。
本発明者らは、S-Agタンパク質由来の3種類のペプチドを含有することができ、かつHLA-DRトランスジェニックマウスでS-Agに対する寛容性を誘導できるペプチドカクテルATX975を特定した。
アピトープ(抗原プロセシング非依存的エピトープ)は、さらなる抗原プロセシングなしに、MHC II分子に結合し、かつSAg特異的T細胞からの応答を刺激することが可能である。ペプチド15N3K(配列番号3)の変異体を、in vitro抗原プロセシング非依存的提示システム(APIPS)アッセイで、さらなる抗原プロセシングなしに、MHC II分子に結合し、かつT細胞ハイブリドーマに対して提示されるそれらの能力に関して試験した。換言すれば、ペプチド15N3Kの一部からなるペプチドおよびペプチド15N3Kとの様々な程度の配列同一性を有するペプチドを、アピトープとして振る舞うそれらの能力に関して試験した。
マウス
ペプチド特定およびアピトープ開発全体を通して、ペプチド-MHCクラスII結合性モチーフが実際にブドウ膜炎患者での寛容化治療に対して必要とされる通りであることを確認するために、HLA-DRトランスジェニックマウスを用いた。
動物研究は、ハッセルト大学の「動物実験に関する倫理委員会」(ECD)により承認され、病原体不存在施設での最高標準のケアを用いて行なった。
すべての単一ペプチドは、Genscript社(Piscataway、USA)により合成され、DMSO(Sigma-Aldrich社)中20mg/mLまたはPBS(Lonza社)中4mg/mLのストック溶液として、-80℃で保存した。ペプチドは、N末端遊離アミンおよびC末端アミドを伴って合成した。ヒトS-Ag(S-アレスチン)をHEK293F細胞(QBiologicals社、Eurofins Amatsigroup、Ghent、Belgium)中で産生させた。
DR3tgマウスまたはDR2tgマウスに、100μgのペプチドを100μLのPBS中で側腹へと皮下(s.c.)投与した。対照動物には、100μLのPBSをs.c.注入した。2時間後、脾臓を回収し、単一細胞懸濁物を調製した。CD11c+細胞を、製造業者の説明書に従ってCD11cマイクロビーズを用いて陽性選択した(Miltenyi Biotec社、Bergisch Gladbach、Germany)。92%超の平均純度に達した。1×105個のCD11c+細胞を、丸底96ウェルプレート中、X-vivo 15培地(2mM L-グルタミン、50U/mLペニシリンおよび50U/mLストレプトマイシン;Lonza社および50mMβ-メルカプトエタノール;Gibco社を添加)中で、1×105個のCD4+細胞と共に共培養した。これらのCD4+細胞は、CFA中に乳化された50μgペプチド(ペプチド/CFA)を用いて尾の基部で皮下的に免疫化したDR3tgマウスまたはDR2tgマウスから単離した。免疫化の10日後、流入リンパ節(LN)および脾臓を回収した。LN細胞および脾細胞を単離し、CD4+T細胞を、製造業者の説明書に従ってMagnisortマウスCD4単離キット(ThermoFisher Scientific社)を用いる陰性選択により単離した。72時間後、これらの共培養物の上清を回収し、CD4+T細胞活性化をIFNγELISA(R&D Systems社、Abingdon、UK)により分析した。並行実験で、T細胞がCD11c+細胞により提示されるペプチドを認識することを確認するために、in vitroで添加したペプチドに対するCD4+T細胞応答を評価した。
DR3tgマウスまたはDR2tgマウスの側腹領域に、それぞれ-15日目、-13日目および-11日目に、0.015nmol、0.15nmolおよび1.5nmolのペプチドを皮下注入し(用量漸増スケジュール)、続いて-8日目、-6日目および-4日目に15nmolペプチドを3回注入した。示された用量は単一ペプチド処理に対するものであり、ATX975中に含まれた3種類のペプチドを含有するカクテルを用いる処理については、これらの用量がペプチド毎に与えられた(45nmolペプチドの合計最大用量に達した)。対照マウスには、用いるマウス系統に応じて、HLA-DR2またはHLA-DR3に結合することができる同じ用量の無関係のペプチドを投与した。0日目に、マウスを、尾の基部で、CFA中に乳化した150μg抗原(それぞれのエピトープを含む各30merのペプチド50μg)(ペプチド/CFA)を用いて皮下的に免疫化した。免疫化の10日後、流入リンパ節(LN)および脾臓を回収した。LN細胞および脾細胞を単離し、96ウェル丸底プレート中、X-vivo 15培地(2mM L-グルタミン、50U/mLペニシリンおよび50U/mLストレプトマイシン;Lonza社および50mMβ-メルカプトエタノール;Gibco社を添加)中で培養した。抗原誘導型細胞活性化を調べるために、0.5×106細胞/ウェルを、異なる抗原濃度(0~25μg/mL)、または12.5μg/mLの精製タンパク質誘導体(PPD;プライミング対照;AJ Vaccines社、Copenhagen、Denmark)と共に、72時間培養した(200μL/ウェル)。72時間後、上清を回収し、さらなる分析まで-80℃で保存した。上清中IFN-γ濃度をサイトカインELISA(R&D Systems社、Abingdon、UK)により評価し、細胞活性化を測定した。
組み換えHLA-DRA1*0101、DRB1*0101(DR1)、DRB1*1501(DR2)、DRB1*0301(DR3)、DRB1*0401(DR4)、DRB1*1101(DR11)、DRB1*0405(DR4*05)およびDRB1*0901(DR9)に対するペプチド9K1、17JKおよび15N3Kの結合性は、無細胞MHCクラスII REVEAL結合性アッセイを用いて、ProImmune社(Oxford、UK)により行なった。
抗原特異的ハイブリドーマクローンを、固定または未固定(新鮮)細胞(APC)により提示されたペプチドに対するそれらの反応性に関して試験した。5×104個の細胞を、10μg/mLおよび25μg/mLペプチドならびに5×104個の固定または新鮮APCと共に培養した。APCを固定するために、細胞を、0.5%パラホルムアルデヒド(Merck社、Darmstadt、Germany)(pH7)と共に、室温(RT)で5分間インキュベートした。固定反応は、0.4Mグリシン(Sigma-Aldrich社)を添加し、RPMI-10%FCS中で細胞を洗浄することにより停止させた。48時間後、抗原誘導型IL-2産生を、ELISA(R&D Systems社、Abingdon、UK)により測定した。
本出願は、以下を提供する。
1. 以下のS-アレスチン(S-Ag)ペプチドを含む組成物:
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド。
2. 以下のS-アレスチン(S-Ag)ペプチドを含む組成物:
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)もしくは配列番号1に対して少なくとも70%、少なくとも80%もしくは少なくとも90%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)もしくは配列番号2に対して少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%もしくは少なくとも95%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド;および
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)もしくは配列番号3に対して少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%もしくは少なくとも95%の配列同一性を有する配列の全部または一部を含むペプチド。
3. 以下のS-アレスチン(S-Ag)ペプチドを含む、上記1に記載の組成物:
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)または配列番号1に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)または配列番号2に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列を含むペプチド;および
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)または配列番号3に対して少なくとも60%の配列同一性を有する配列を含むペプチド。
4. 以下のS-アレスチン(S-Ag)ペプチドを含む、上記1~3のいずれかに記載の組成物:
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)からなるペプチド;および
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)からなるペプチド;および
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)からなるペプチド。
5. 前記ペプチドが、抗原プロセシングなしに、in vitroでMHC分子に結合し、かつT細胞に対して提示されることが可能である、上記1~4のいずれかに記載の組成物。
6. 治療での使用のための、上記1~5のいずれかに記載の組成物。
7. 被験体でのブドウ膜炎の治療および/または予防での使用のための、上記1~5のいずれかに記載の組成物。
8. ブドウ膜炎を治療および/または予防するための医薬の製造での、上記1~5のいずれかに記載の組成物の使用。
9. 被験体への上記1~5のいずれかに記載の組成物の投与のステップを含む、被験体でのブドウ膜炎を治療するための方法。
10. 前記被験体が、限定するものではないが、HLA-DR3である、上記6もしくは7に記載の使用のための組成物、上記8に記載の使用または上記9に記載の方法。
11. 前記被験体が、限定するものではないが、HLA-DR2である、上記6もしくは7に記載の使用のための組成物、上記8に記載の使用または上記9に記載の方法。
12. 前記組成物が用量漸増プロトコールに従って投与される、上記6~11のいずれかに記載の使用のための組成物、使用または方法。
13. 前記用量漸増プロトコールが、以下の用量:
1日目:約15~約40μgの第1用量;
14±7日目:約35~65μgの第2用量;
28±7日目:約80~120μgの第3用量;
42±7日目:約300~500μgの第4用量;
56±7日目:約600~1500μgの第5用量;
70±7日目:約600~1500μgの第6用量;
84±7日目:約600~1500μgの第7用量;
98±7日目:約600~1500μgの第8用量;
112±7日目:約600~1500μgの第9用量;および
126±7日目:約600~1500μgの第10用量
を含む、上記12に記載の使用のための組成物、使用または方法。
14. 前記第1用量が約25μgであり;かつ/または
前記第2用量が約50μgであり;かつ/または
前記第3用量が約100μgであり;かつ/または
前記第4用量が約400μgである、
上記13に記載の使用のための組成物、使用または方法。
15. 約600~1500μgの第11用量が140±7日目に投与され;かつ/または
約600~1500μgの第12用量が154±7日目に投与され;かつ/または
約600~1500μgの第13用量が168±7日目に投与される、
上記13もしくは14に記載の使用のための組成物、使用または方法。
16. 第5、第6、第7、第8、第9および第10、ならびに任意により第11、第12および第13用量が、それぞれ約800μgである、上記13~15のいずれかに記載の使用のための組成物、使用または方法。
17. 前記組成物の投与が皮内的である、上記6~16のいずれかに記載の使用のための組成物、使用または方法。
18. 前記組成物がヒトに投与される、上記6~17のいずれかに記載の使用のための組成物、使用または方法。
19. 上記1~5のいずれかに規定されるS-Agペプチドを含むキット。
20. ブドウ膜炎の予防または治療での、同時投与、個別投与または連続的投与のための、上記19に記載のキット。
Claims (16)
- 以下のS-アレスチン(S-Ag)ペプチドからなる組成物:
アミノ酸配列KKKAFVEQVANVVLKKK(配列番号1)からなるペプチド;および
アミノ酸配列KKKLTFRRDLYFSRVQVYKKK(配列番号2)からなるペプチド;および
アミノ酸配列KKKVIFKKISRDKSVTIYLGKKK(配列番号3)からなるペプチド。 - 前記ペプチドが、抗原プロセシングなしに、in vitroでMHC分子に結合し、かつT細胞に対して提示されることが可能である、請求項1に記載の組成物。
- 治療での使用のための、請求項1または2に記載の組成物。
- 被験体でのブドウ膜炎の治療および/または予防での使用のための、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
- ブドウ膜炎の治療における使用のための、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記被験体がHLA-DR3である、請求項4に記載の組成物。
- 前記被験体がHLA-DR2である、請求項4に記載の組成物。
- 前記組成物が用量漸増プロトコールに従って投与される、請求項3~7のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記用量漸増プロトコールが、以下の用量:
1日目:15~40μgの第1用量;
14±7日目:35~65μgの第2用量;
28±7日目:80~120μgの第3用量;
42±7日目:300~500μgの第4用量;
56±7日目:600~1500μgの第5用量;
70±7日目:600~1500μgの第6用量;
84±7日目:600~1500μgの第7用量;
98±7日目:600~1500μgの第8用量;
112±7日目:600~1500μgの第9用量;および
126±7日目:600~1500μgの第10用量
を含む、請求項8に記載の組成物。 - 前記第1用量が25μgであり;かつ/または
前記第2用量が50μgであり;かつ/または
前記第3用量が100μgであり;かつ/または
前記第4用量が400μgである、
請求項9に記載の組成物。 - 600~1500μgの第11用量が140±7日目に投与され;かつ/または
600~1500μgの第12用量が154±7日目に投与され;かつ/または
600~1500μgの第13用量が168±7日目に投与される、
請求項9もしくは10に記載の組成物。 - 第5、第6、第7、第8、第9および第10、ならびに任意により第11、第12および第13用量が、それぞれ800μgである、請求項9~11のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物の投与が皮内的である、請求項3~12のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物がヒトに投与される、請求項3~13のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1または2に規定されるS-Agペプチドを含むキット。
- ブドウ膜炎の予防または治療での、同時投与、個別投与または連続的投与のための、請求項15に記載のキット。
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