JP7648894B2 - 電磁鋼板、積層コア及び回転電機、ならびに電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]母材鋼板のいずれか一方又は両方の表面の少なくとも一部が、接着能を備える絶縁被膜により被覆された電磁鋼板であって、前記絶縁被膜に対し、パルスNMRを用いて180℃でSolid Echo法で測定される緩和曲線を二成分分離解析したとき、緩和が速いSS成分のスピン-スピン緩和時間T2Sが15.0μs以下であり、緩和が遅いSL成分のスピン-スピン緩和時間T2Lが50.0μs以下であり、前記SS成分と前記SL成分の合計量に対して、前記SS成分の割合が40.0~60.0質量%である、電磁鋼板。
[2]180℃でのパルスNMRで測定されるスピン-スピン緩和時間T2(180)が50.0μs以上100.0μs以下であることを特徴とする[1]に記載の電磁鋼板。
[3][1]または[2]に記載の電磁鋼板が複数積層され、互いに接着されている、積層コア。
[4][3]に記載の積層コアを備える回転電機。
[6]前記焼き付け工程において、前記到達温度から室温までの冷却過程における、Tg℃から(Tg-15)℃までの温度域における平均冷却速度をCR3としたとき、CR2>CR3であることを特徴とする[5]に記載の電磁鋼板の製造方法。
図1に示すように、回転電機10は、ステータ20と、ロータ30と、ケース50と、回転軸60と、を備える。ステータ20及びロータ30は、ケース50内に収容される。ステータ20は、ケース50内に固定される。
本実施形態では、回転電機10として、ロータ30がステータ20の径方向内側に位置するインナーロータ型を採用している。しかしながら、回転電機10として、ロータ30がステータ20の外側に位置するアウターロータ型を採用してもよい。また、本実施形態では、回転電機10が、12極18スロットの三相交流モータである。しかしながら、極数、スロット数、相数などは、適宜変更することができる。
回転電機10は、例えば、各相に実効値10A、周波数100Hzの励磁電流を印加することにより、回転数1000rpmで回転することができる。
ステータコア21は、環状のコアバック部22と、複数のティース部23と、を備える。以下では、ステータコア21(又はコアバック部22)の中心軸線O方向を軸方向と言い、ステータコア21(又はコアバック部22)の径方向(中心軸線Oに直交する方向)を径方向と言い、ステータコア21(又はコアバック部22)の周方向(中心軸線O回りに周回する方向)を周方向と言う。
複数のティース部23は、コアバック部22の内周から径方向内側に向けて(径方向に沿ってコアバック部22の中心軸線Oに向けて)突出する。複数のティース部23は、周方向に同等の角度間隔をあけて配置されている。本実施形態では、中心軸線Oを中心とする中心角20度おきに18個のティース部23が設けられている。複数のティース部23は、互いに同等の形状でかつ同等の大きさに形成されている。よって、複数のティース部23は、互いに同じ厚み寸法を有している。
前記巻線は、ティース部23に巻回されている。前記巻線は、集中巻きされていてもよく、分布巻きされていてもよい。
ロータコア31は、ステータ20と同軸に配置される環状(円環状)に形成されている。ロータコア31内には、前記回転軸60が配置されている。回転軸60は、ロータコア31に固定されている。
複数の永久磁石32は、ロータコア31に固定されている。本実施形態では、2つ1組の永久磁石32が1つの磁極を形成している。複数組の永久磁石32は、周方向に同等の角度間隔をあけて配置されている。本実施形態では、中心軸線Oを中心とする中心角30度おきに12組(全体では24個)の永久磁石32が設けられている。
なお、ステータコア21及びロータコア31それぞれの積厚(中心軸線Oに沿った全長)は、例えば50.0mmとされる。ステータコア21の外径は、例えば250.0mmとされる。ステータコア21の内径は、例えば165.0mmとされる。ロータコア31の外径は、例えば163.0mmとされる。ロータコア31の内径は、例えば30.0mmとされる。ただし、これらの値は一例であり、ステータコア21の積厚、外径や内径、及びロータコア31の積厚、外径や内径は、これらの値のみに限られない。ここで、ステータコア21の内径は、ステータコア21におけるティース部23の先端部を基準とする。すなわち、ステータコア21の内径は、全てのティース部23の先端部に内接する仮想円の直径である。
積層コアの説明の途中ではあるが、以下では、この素材1について説明する。なお本明細書において、電磁鋼板40の母材となる帯状の鋼板を素材1という場合がある。素材1を打ち抜き加工して積層コアに用いられる形状にした鋼板を電磁鋼板40という場合がある。
素材1は、例えば、図7に示すコイル1Aに巻き取られた状態で取り扱われる。本実施形態では、素材1として、無方向性電磁鋼板を採用している。無方向性電磁鋼板としては、JIS C 2552:2014の無方向性電磁鋼帯を採用できる。しかしながら、素材1として、無方向性電磁鋼板に代えて方向性電磁鋼板を採用してもよい。この場合の方向性電磁鋼板としては、JIS C 2553:2019の方向性電磁鋼帯を採用できる。また、JIS C 2558:2015の無方向性薄電磁鋼帯や方向性薄電磁鋼帯を採用できる。
素材1が薄くなるに連れて素材1の製造コストは増す。そのため、製造コストを考慮すると、素材1の平均板厚t0の下限値は、0.10mm、好ましくは0.15mm、より好ましくは0.18mmとなる。
一方で素材1が厚すぎると、製造コストは良好になるが、素材1が電磁鋼板40として用いられた場合に、渦電流損が増加してコア鉄損が劣化する。そのため、コア鉄損と製造コストを考慮すると、素材1の平均板厚t0の上限値は、0.65mm、好ましくは0.35mm、より好ましくは0.30mmとなる。
素材1の平均板厚t0の上記範囲を満たすものとして、0.20mmを例示できる。
Al:0.001%~3.0%
Mn:0.05%~5.0%
残部:Fe及び不純物
パルスNMRの測定条件としては、例えば、実施例に示す条件が挙げられる。
T2Sは、13.0μs以下が好ましく、12.0μs以下がより好ましい。
T2Lは、40.0μs以下が好ましく、35.0μs以下がより好ましい。
SS成分及びSL成分の割合は、パルスNMRの測定結果を解析することにより求められる。
T2S、T2L及びT2(180)は、例えば、硬化剤の種類及び含有量、架橋の度合いを調節することによって調節できる。
アクリル樹脂としては、特に限定されない。アクリル樹脂に用いるモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートを例示できる。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。アクリル樹脂としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の電磁鋼板40の製造方法は、母材鋼板2のいずれか一方又は両方の表面の少なくとも一部に、電磁鋼板用コーティング組成物を塗布し、乾燥させる工程と、電磁鋼板用コーティング組成物を焼き付けて、その後、室温まで冷却することで絶縁被膜3を形成する焼き付け工程と、を有する。
以下、焼き付け工程について、詳述する。
焼き付ける際の到達温度の下限値は、120℃以上が好ましく、より好ましくは130℃以上である。焼き付ける際の到達温度は200℃未満が好ましく、より好ましい上限値は190℃以下である。ここでいう「到達温度」とは、焼き付け工程における電磁鋼板の最高到達温度を指す。測定は、一般的な手法を適用すればよく、放射温度計や、サーモラベル(登録商標)(鋼板に張り付けておくシール状の温度計)を用い、鋼板の表面温度として測定される。
なお、後述する焼き付け工程の冷却過程の冷却速度の制御により本発明効果を享受する場合、温度履歴を絶縁被膜3(電磁鋼板用コーティング組成物)のガラス転位温度Tg[℃]との関連で制御するため、該到達温度はTgとの関連での制約が生じる。この場合、該到達温度の下限値は、(Tg+15)[℃]とする。これにより到達温度で保持される時点での絶縁被膜の分子鎖が十分に分離した状態となり、その後の冷却過程での分子鎖の配列の制御が有効に作用するようになる。好ましくは(Tg+30)[℃]以上、さらに好ましくは(Tg+45)[℃]以上である。ただし、該冷却速度の制御により本発明効果を享受する場合において、到達温度が高すぎると、良好な積層精度が得られないおそれがある。そのため、到達温度は、200℃未満、さらには190℃以下に留めることが好ましい。
焼き付け時間の下限値は、好ましくは20秒、より好ましくは30秒である。焼き付け時間の上限値は、好ましくは70秒、より好ましくは60秒である。
本実施形態では、絶縁被膜3(コーティング組成物)のガラス転位温度をTg[℃]とし、絶縁被膜3の焼き付け工程における最高到達温度から室温までの冷却過程における、(Tg+15)℃からTg℃までの温度域における平均冷却速度をCR2としたとき、冷却速度CR2を20℃/s以上30℃/s以下とする。この温度域を20℃/s以上と、比較的高い速度で冷却することで、特にT2S及びT2Lが好ましく制御できるとともに、SS成分の割合を適正な範囲に制御できる。さらに、T2S及びT2Lが好ましい範囲に制御されることで、その後、電磁鋼板40を積層して加熱圧着する場合においても、絶縁被膜3が過度に軟化しにくくなる。そのため、電磁鋼板40同士の圧着時に絶縁被膜3が側面側からはみ出しにくく、電磁鋼板40を高い精度で積層できる。一方で、平均冷却速度CR2が30℃/sを超えると、特にT2S及びT2Lが長時間化するとともに、積層した電磁鋼板40を加熱圧着する時に絶縁被膜3が過度に軟化し、適正な積層精度を維持できなくなる。
素材1が電磁鋼板40として用いられる場合において、絶縁被膜3の平均厚みt1(電磁鋼板40(素材1)片面あたりの厚さ)は、互いに積層される電磁鋼板40間での絶縁性能及び接着能を確保できるように調整する。
複層構成の絶縁被膜3の場合、下地絶縁被膜の平均厚みは、例えば、0.3μm以上1.2μm以下とすることができ、0.7μm以上0.9μm以下が好ましい。上地絶縁被膜の平均厚みは、例えば、1.5μm以上8.0μm以下とすることができる。
なお、素材1における絶縁被膜3の平均厚みt1の測定方法は、素材1の平均板厚t0と同様の考え方で、複数箇所の絶縁被膜3の厚みを求め、それらの厚みの平均として求めることができる。
なお、このように絶縁被膜3の平均厚みt1を、積層方向の最も外側に位置する電磁鋼板40において測定した理由は、絶縁被膜3の厚みが、電磁鋼板40の積層方向に沿った積層位置で殆ど変わらないように、絶縁被膜3が作り込まれているからである。
以下、積層コアの説明に戻る。ステータコア21を形成する複数の電磁鋼板40は、図3に示すように、絶縁被膜3を介して積層されている。
積層方向に隣り合う電磁鋼板40は、絶縁被膜3によって全面にわたって接着されている。言い換えると、電磁鋼板40において積層方向を向く面(以下、第1面という)は、全面にわたって接着領域41aとなっている。ただし、積層方向に隣り合う電磁鋼板40が、全面にわたって接着されていなくてもよい。言い換えると、電磁鋼板40の第1面において、接着領域41aと非接着領域(不図示)とが混在していてもよい。
また、ステータコア21やロータコア31などの積層コアは、いわゆる回し積みにより形成されていてもよい。
前記ステータコア21は、例えば、図7に示す製造装置100を用いて製造される。以下では、製造方法の説明にあたり、まず先に、積層コアの製造装置100(以下、単に製造装置100という)について説明する。
製造装置100では、コイル1A(フープ)から素材1を矢印F方向に向かって送り出しつつ、各ステージに配置された金型により複数回の打ち抜きを行って電磁鋼板40の形状に徐々に形成していく。そして、打ち抜いた電磁鋼板40を積層して昇温させながら加圧する。その結果、積層方向に隣り合う電磁鋼板40を絶縁被膜3によって接着させ(すなわち、絶縁被膜3のうちの接着領域41aに位置する部分に接着能を発揮させ)、接着が完了する。
加熱装置141、外周打ち抜き雌金型142、断熱部材143は、素材1の下方に配置されている。一方、外周打ち抜き雄金型144及びスプリング145は、素材1の上方に配置されている。なお、符号21は、ステータコアを示している。
なお、加熱装置141は、外周打ち抜き雌金型142に配置されていなくてもよい。すなわち、外周打ち抜き雌金型142で積層された電磁鋼板40を接着させる前に、外周打ち抜き雌金型142外に取り出してもよい。この場合、外周打ち抜き雌金型142に断熱部材143がなくてもよい。さらにこの場合、積み重ねられた接着前の電磁鋼板40を、図示されない治具で積層方向の両側から挟んで保持した上で、搬送したり加熱したりしてもよい。
以上の各工程により、ステータコア21が完成する。
さらに180℃でのT2(180)を特定の範囲に制御する。これにより、より高い積層精度に加え、より高い接着強度との両立が可能となる。
そして、絶縁被膜の焼き付け工程における室温までの冷却過程における、特定の温度域での平均冷却速度CR2を制御することで、上記のT2S、T2L及びT2(180)を適切な範囲に制御することが可能となる。
ステータコアの形状は、前記実施形態で示した形態に限定されるものではない。具体的には、ステータコアの外径及び内径の寸法、積厚、スロット数、ティース部の周方向と径方向の寸法比率、ティース部とコアバック部との径方向の寸法比率、などは所望の回転電機の特性に応じて任意に設計可能である。
前記実施形態では、回転電機として、永久磁石界磁型電動機を一例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、回転電機がリラクタンス型電動機や電磁石界磁型電動機(巻線界磁型電動機)であってもよい。
前記実施形態では、交流電動機として、同期電動機を一例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、回転電機が誘導電動機であってもよい。
前記実施形態では、電動機として、交流電動機を一例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、回転電機が直流電動機であってもよい。
前記実施形態では、回転電機として、電動機を一例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、回転電機が発電機であってもよい。
積層コアを、回転電機に代えて変圧器に採用することも可能である。この場合、電磁鋼板として、無方向電磁鋼板を採用することに代えて、方向性電磁鋼板を採用することが好ましい。
[パルスNMR測定]
各例で製造した電磁鋼帯における絶縁被膜を彫刻刀で削り取って粉末状試料とした。日本電子株式会社(JEOL)製のJNM-MU25(25MHz)を用い、以下の条件で前記粉末状試料のパルスNMR測定を実施した。180℃での測定で得られた緩和曲線を二成分分離解析してT2S及びT2L求めた。また、180℃でのパルスNMR測定で得られた緩和曲線からT2(180)を求めた。SS成分の割合は、それぞれパルスNMRの測定結果をJNM-MU25に付属する解析ソフトで解析することにより求めた。
(測定条件)
測定手法:Solid Echo法
パルス幅:90°pulse、2.5μs
繰り返し時間:4sec
積算回数:16回
測定温度:180℃
各例で製造した電磁鋼帯を用い、図3に例示した形状で外径250.0mm、内径165.0mmの電磁鋼板を10枚打ち抜き、鋼板温度200℃、圧力10MPa、加圧時間1時間で圧着してサンプル(積層コア)を作製した。
前記サンプルに対し、幅方向に10箇所の積層板厚を測定し、その平均偏差により積層精度を評価した。積層板厚の平均偏差が1枚の電磁鋼板の板厚に対して1/2未満である場合を「優良」、1/2以上1未満である場合を「可」、1以上である場合を「不良」とした。
各例で製造した電磁鋼帯から、幅30mm×長さ60mmの長方形の電磁鋼板を2枚切り出し、互いの幅30mm×長さ10mmの部分同士を重ね合わせ、鋼板温度180℃、圧力10MPa、加圧時間1時間で圧着してサンプルを作製した。得られたサンプルにおいて、雰囲気温度25℃、引張速度3mm/分として剪断引張強度を測定し、接着面積で除した数値を接着強度(MPa)とした。本実施例においては、接着強度が4.5MPa以上である場合を合格と判断した。特に、接着強度が5.0MPa以上である場合を「優良」と評価し、4.5MPa以上、5.0MPa未満である場合を「良」と評価した。
以下に示す3種の電磁鋼板用コーティング組成物を調製した。
(A)ビスフェノールF型エポキシ樹脂100質量部と、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノールレゾール樹脂の25質量部とを混合
(B)ビスフェノールF型エポキシ樹脂100質量部と、エポキシ樹脂硬化剤としてジアミノジフェニルメタン樹脂の25質量部とを混合
(C)アクリル酸変性エポキシ樹脂100質量部と、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノールレゾール樹脂の25質量部とを混合
母材鋼板として、質量%で、Si:3.0%、Mn:0.2%、Al:0.5%、残部がFe及び不純物からなり、厚さ0.25mm、幅300mmの帯状の無方向性電磁鋼板を用いた。母材鋼板の両面に各例の電磁鋼板用コーティング組成物を4.5g/m2となるように塗布し、各条件で焼き付けて平均厚みt1が3.0μmの絶縁被膜を形成して電磁鋼帯を得た。
Claims (6)
- 母材鋼板のいずれか一方又は両方の表面の少なくとも一部が、接着能を備える絶縁被膜により被覆された電磁鋼板であって、
前記絶縁被膜に対し、パルスNMRを用いて180℃でSolid Echo法で測定される緩和曲線を二成分分離解析したとき、緩和が速いSS成分のスピン-スピン緩和時間T2Sが15.0μs以下であり、緩和が遅いSL成分のスピン-スピン緩和時間T2Lが50.0μs以下であり、
前記SS成分と前記SL成分の合計量に対して、前記SS成分の割合が40.0~60.0質量%である、電磁鋼板。 - 180℃でのパルスNMRで測定されるスピン-スピン緩和時間T2(180)が50.0μs以上100.0μs以下であることを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板。
- 請求項1または2に記載の電磁鋼板が複数積層され、互いに接着されている、積層コア。
- 請求項3に記載の積層コアを備える回転電機。
- 請求項1または2に記載の電磁鋼板の製造方法であって、
母材鋼板のいずれか一方又は両方の表面の少なくとも一部に、電磁鋼板用コーティング組成物を塗布し、乾燥させる工程と、
前記電磁鋼板用コーティング組成物を焼き付けて、その後、室温まで冷却することで絶縁被膜を形成する焼き付け工程と、を有し、
前記焼き付け工程において、
前記絶縁被膜のガラス転位温度をTg[℃]とし、
焼き付ける際の到達温度が、(Tg+15)℃以上、200℃未満であり、
前記到達温度から室温までの冷却過程における、(Tg+15)℃からTg℃までの温度域における平均冷却速度をCR2としたとき、平均冷却速度CR2が20℃/s以上30℃/s以下であることを特徴とする電磁鋼板の製造方法。 - 前記焼き付け工程において、前記到達温度から室温までの冷却過程における、Tg℃から(Tg-15)℃までの温度域における平均冷却速度をCR3としたとき、CR2>CR3であることを特徴とする請求項5に記載の電磁鋼板の製造方法。
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