JP7640924B2 - 無方向性電磁鋼板 - Google Patents
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Description
質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満、
Cr:0.0%~2.5%未満、
Ti:0.000%~0.005%、
Nb:0.000%~0.005%、
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、
質量%での、C含有量を[C]、Mo含有量を[Mo]、Cr含有量を[Cr]、Mn含有量を[Mn]、Ni含有量を[Ni]、Cu含有量を[Cu]、Si含有量を[Si]
、sol.Al含有量を[sol.Al]、P含有量を[P]としたときに、以下の(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)が750~1050℃であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
さらに、鋼板表面に平行な面でEBSDにより観察したときにおいて、全面積をStot、{411}方位粒の面積をS411、{100}方位粒の面積をS100、以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の面積をStyl、前記テイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積をStra、{411}方位粒の平均KAM値をK411、前記テイラー因子Mが2.9超となる方位粒の平均KAM値をKtylとした場合に、以下の(
3)式及び(4)式~(7)式を満たす。
Ar3(℃)=1020-325×[C]+33×[Si]+287×[P]+80×[sol.Al]-120×([Mn]+[Mo]+[Cu])-46×([Cr]+[Ni]) ・・・(1)
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
S411/S100>1.00 ・・・(3)
0.20≦Styl/Stot≦0.85 ・・・(4)
0.05≦S411/Stot≦0.80 ・・・(5)
S411/Stra≧0.50 ・・・(6)
K411/Ktyl≦0.990 ・・・(7)
ここで、(2)式中のφは応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角を表し、λは応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角を表す。
(2)本開示の一態様に係る無方向性電磁鋼板は、
質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Au、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満、
Cr:0.0%~2.5%未満、
Ti:0.000%~0.005%、
Nb:0.000%~0.005%、
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、質量%での、C含有量を[C]、Mo含有量を[Mo]、Cr含有量を[Cr]、Mn含有量を[Mn]、Ni含有量を[Ni]、Cu含有量を[Cu]、Si含有量を[Si]、sol.Al含有量を[sol.Al]、P含有量を[P]としたときに、以下の(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)が750~1050℃であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
さらに、鋼板表面に平行な面でEBSDにより観察したときにおいて、全面積をStot、{411}方位粒の面積をS411、{100}方位粒の面積をS100、以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の面積をStyl、前記テイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積をStra、{411}方位粒の平均KAM値をK411、前記テイラー因子Mが2.9超となる方位粒の平均KAM値をKtylとした場合に、以下の(3)式及び(4)式~(7)式を満たす。
Ar3(℃)=1020-325×[C]+33×[Si]+287×[P]+80×[sol.Al]-120×([Mn]+[Mo]+[Cu])-46×([Cr]+[Ni]) ・・・(1)
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
S411/S100>1.00 ・・・(3)
0.20≦Styl/Stot≦0.85 ・・・(4)
0.05≦S411/Stot≦0.80 ・・・(5)
S411/Stra≧0.50 ・・・(6)
K411/Ktyl≦0.990 ・・・(7)
ここで、(2)式中のφは応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角を表し、λは応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角を表す。
(3)本開示の一態様に係る無方向性電磁鋼板は、
質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満、
Cr:0.0%~2.5%未満、
Ti:0.000%~0.005%、
Nb:0.000%~0.005%、
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、
質量%での、C含有量を[C]、Mo含有量を[Mo]、Cr含有量を[Cr]、Mn含有量を[Mn]、Ni含有量を[Ni]、Cu含有量を[Cu]、Si含有量を[Si]、sol.Al含有量を[sol.Al]、P含有量を[P]としたときに、以下の(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)が750~1050℃であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
さらに、鋼板表面に平行な面でEBSDにより観察したときにおいて、全面積をStot、{411}方位粒の面積をS411、{100}方位粒の面積をS100、以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の面積をStyl、前記テイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積をStraとした場合に、以下の(8)式~(11)式を満たす。
Ar3(℃)=1020-325×[C]+33×[Si]+287×[P]+80×[sol.Al]-120×([Mn]+[Mo]+[Cu])-46×([Cr]+[Ni]) ・・・(1)
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
S411/S100>2.00 ・・・(8)
Styl/Stot<0.55 ・・・(9)
S411/Stot>0.30 ・・・(10)
S411/Stra≧0.60 ・・・(11)
ここで、(2)式中のφは応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角を表し、λは応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角を表す。
(4)
質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Au、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満、
Cr:0.0%~2.5%未満、
Ti:0.000%~0.005%、
Nb:0.000%~0.005%、
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、
質量%での、C含有量を[C]、Mo含有量を[Mo]、Cr含有量を[Cr]、Mn含有量を[Mn]、Ni含有量を[Ni]、Cu含有量を[Cu]、Si含有量を[Si]、sol.Al含有量を[sol.Al]、P含有量を[P]としたときに、以下の(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)が750~1050℃であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
さらに、鋼板表面に平行な面でEBSDにより観察したときにおいて、全面積をStot、{411}方位粒の面積をS411、{100}方位粒の面積をS100、以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の面積をStyl、前記テイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積をStraとした場合に、以下の(8)式~(11)式を満たす。
Ar3(℃)=1020-325×[C]+33×[Si]+287×[P]+80×[sol.Al]-120×([Mn]+[Mo]+[Cu])-46×([Cr]+[Ni]) ・・・(1)
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
S411/S100>2.00 ・・・(8)
Styl/Stot<0.55 ・・・(9)
S411/Stot>0.30 ・・・(10)
S411/Stra≧0.60 ・・・(11)
ここで、(2)式中のφは応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角を表し、λは応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角を表す。
また、本開示の別の実施形態に係る無方向性電磁鋼板は、後述する化学組成を有する鋼材に対して、冷間圧延工程、中間焼鈍工程、スキンパス圧延工程、最終焼鈍工程を施して製造される。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板は、Mnの添加量を低限し圧延性を確保し、更に成分調整を行った上で、熱間圧延条件を最適化し熱延板の段階で適切なα加工粒組織を形成することによって、その後の冷延、中間焼鈍で{411}方位粒が発達する。歪誘起粒成長が起こる前の段階で、{100}方位粒よりも{411}方位粒を多くすることにより、歪誘起粒成長によって主として{411}方位粒が{111}方位粒を蚕食すると同時に{100}方位粒の発達を抑制し、{411}方位が主方位の無方向性電磁鋼板が製造される。
スキンパス圧延後の最終焼鈍により、鋼板は歪誘起粒成長及び/または正常粒成長をする。
そして、{100}方位の発達を十分に抑制した上で、{411}方位粒を富化させることが、磁気特性の板面内異方性の低減および全周平均(全方向平均)の改善に有効である。
また、本開示の実施形態において「無方向性電磁鋼板」とは、コイル状または切板状の鋼板はもちろん、モータコアなどの製品(部材)の素材として特定形状に加工された鋼板、さらに加工後に積層されモータコアを構成している鋼板も含む。
また、本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階的な数値範囲の上限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値に置き換えてもよく、また、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階的な数値範囲の下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の下限値に置き換えてもよく、また、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満
Cr:0.0%~2.5%未満
Ti:0.000%~0.005%
Nb:0.000%~0.005%
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、さらに、C、Si、P、sol.Al、Mn、Mo、Cu、CrおよびNiの含有量が後述する所定の条件を満たし、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有する。
Cは、鉄損を高めたり、磁気時効を引き起こしたりする。従って、C含有量は低ければ低いほどよい。このような現象は、C含有量が0.0100%超で顕著である。このため、C含有量は0.0100%以下とする。C含有量の低減は、板面内の全方向における磁気特性の均一な向上にも寄与する。なお、C含有量の下限は特に限定しないが、精錬時の脱炭処理のコストを踏まえ、0.0005%以上とすることが好ましい。
Siは、電気抵抗を増大させて、渦電流損を減少させ、鉄損を低減したり、降伏比を増大させて、鉄心への打ち抜き加工性を向上したりする。Si含有量が1.50%未満では、これらの作用効果を十分に得られない。従って、Si含有量は1.50%以上とする。一方、Si含有量が4.00%超では、磁束密度が低下したり、硬度の過度な上昇により打ち抜き加工性が低下したり、冷間圧延が困難になったりする。従って、Si含有量は4.00%以下とする。
sol.Alは、電気抵抗を増大させて、渦電流損を減少させ、鉄損を低減する。sol.Alは、飽和磁束密度に対する磁束密度B50の相対的な大きさの向上にも寄与する。sol.Al含有量が0.0001%未満では、これらの作用効果を十分に得られない。また、Alには製鋼での脱硫促進効果もある。従って、sol.Al含有量は0.0001%以上とする。一方、sol.Al含有量が1.0%超では、磁束密度が低下したり、降伏比を低下させて、打ち抜き加工性を低下させたりする。従って、sol.Al含有量は1.0%以下とする。
なお、sol.Alとは、Al2O3等の酸化物になっておらず、酸に可溶する酸可溶Alを意味する。
Sは、必須元素ではなく、例えば鋼中に不純物として含有される。Sは、微細なMnSの析出により、焼鈍における再結晶及び結晶粒の成長を阻害する。従って、S含有量は低ければ低いほどよい。このような再結晶及び結晶粒成長の阻害による鉄損の増加および磁束密度の低下は、S含有量が0.0100%超で顕著である。このため、S含有量は0.0100%以下とする。なお、S含有量の下限は特に限定しないが、精錬時の脱硫処理のコストを踏まえ、0.0003%以上とすることが好ましい。
NはCと同様に、磁気特性を劣化させるので、N含有量は低ければ低いほどよい。したがって、N含有量は0.0100%以下とする。なお、N含有量の下限は特に限定しないが、精錬時の脱窒処理のコストを踏まえ、0.0010%以上とすることが好ましい。
Mn、Ni、及びCuが総計で2.5%以上含有すると磁気特性の異方性が大きくなることから、Mn、Ni、及びCuの総計は2.5%未満とする。異方性が大きくなる要因は明確ではないが、フェライト域での滑り変形に影響を及ぼし、{100}方位の形成、再結晶を促すためと考えられる。また、合金元素の含有量の増加は、この観点から2.3%以下とすることが好ましい。Mn、Ni、及びCuの総計の下限値は特に制限されないが、例えば0.10%以上としてもよく、0.50%以上、もしくは、1.00%以上、さらに、2.00%以上としてもよい。
上述のMn、Ni、及びCuに加えて、Co、Pt、Pb、及びAuも磁気特性の異方性を大きくすることから、本実施形態ではこれらの元素の含有量を総計で2.50%未満にとどめることが好ましい。また、これらの元素は磁束密度を低下させるため、総計で2.00%未満とすることが好ましい。Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Au、及びCuの総計の下限値は特に制限されないが、例えば0.10%以上としてもよく、0.50%以上、もしくは、1.00%以上、さらに、2.00%以上としてもよい。特にCo、Pt、Pb、及びAuは合金コストが高いことから、積極的な添加は回避すべきである。また、本実施形態の特徴の一つであるAr3変態点の制御を考慮しても、Mn、Ni、及びCuの含有によりAr3変態点を制御することが好ましい。このため、Co、Pt、Pb、及びAuの総計は0.5%未満、さらに好ましくは0.1%以下、さらには不可避元素の範囲内での混入に留め、積極的な添加をあえて実施する必要はない(0%としてもよい。)。
Mnは、Ar3変態点を低下させ、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の成分系において、相変態による熱延板の結晶粒の微細化を可能とする。Mnは鋼の電気抵抗を高め、鉄損を低減する元素である。そのため、Mnは0.1%以上含有させる。この観点からはMnは0.5%以上含有させることが好ましい。更に好ましくは1.0%以上である。一方、Mnは偏析しやすい元素であり、含有量が増えると、偏析起因の冷間加工割れを起こすだけでなく、飽和磁束密度を低下させ鋼板の磁束密度の上昇を妨げる。また、MnSが過剰に生成して、冷間加工性が低下する。そのため、Mn含有量の上限は2.5%未満とする。Mn含有量の上限は、2.3質量%以下が好ましく、2.0質量%がより好ましい。
CuはMnと同様に鋼板の電気抵抗を高め、鉄損を低減する元素であり、Ar3変態点を低下させて本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の化学組成において、相変態による熱延板粒径の微細化を可能とする元素である。しかしながら、Cu含有量が高くとなると再結晶温度の上昇などにより冷延以降の焼鈍における集合組織形成に悪影響をおよぼすとともに熱間での脆化の原因となるだけでなく、飽和磁束密度を低下させ鋼板の磁束密度の上昇を妨げることから注意を要する。なお、Cu含有量の半量以上のNiを複合添加とすることでCuに起因する熱間での脆化を軽減できる。Cu含有量の上限は限定されないが、2.5%未満とする。また、Cu含有量の上限は1.5質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましい。Cu含有量の下限は特に制限されないが、例えば0.01%以上とすればよい。
NiはMnと同様に鋼板の電気抵抗を高め、鉄損を低減する。Niはさらに、A3変態点を低下させて本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の化学組成において、相変態による結晶粒の微細化を可能とする。しかしながら、Ni含有量が高すぎれば、Niは高価であるため製品コストが高くなるだけでなく、飽和磁束密度を低下させ鋼板の磁束密度の上昇を妨げるため、含有量の設計においてはこれらを考慮することが好ましい。Ni含有量の上限は限定されないが、2.5%未満とする。また、Ni含有量の上限は、1.0質量%以下が好ましく、0.7質量%以下がより好ましい。Ni含有量の下限は特に制限されないが、例えば0.01%以上としてもよい。
MoはAr3変態点を低下させ本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の化学組成において、相変態による熱延板粒径の微細化を可能とする元素である。したがって、Moは必要に応じて含有させてもよく0.1%以上含有することが好ましい。一方で、Moを2.5%以上含有することは冷間加工性を著しく低下させることから、Mo含有量は2.5%未満とする。
CrはAr3変態点を低下させ本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の化学組成において、相変態による熱延板粒径の微細化を可能とする元素であると共に、強度調整や耐食性の他、特に高周波特性を向上させる効果がある。したがって、Crは必要に応じて含有させてもよく、0.1%以上含有することが好ましい。一方で、Crの過剰な含有は効果が飽和し原料コストを増加させるだけでなく、飽和磁束密度を低下させ鋼板の磁束密度の上昇を妨げる。このため、Cr含有量は、2.5%未満とする。
Tiは固溶、またはTiNとして存在することで再結晶が抑制されオーステナイト粒径の微細化に寄与する。したがって、Tiは必要に応じて含有させてもよく、0.001%以上含有することが好ましい。一方、Ti含有量が0.005%を超えると、TiN、TiS,およびTiCなど様々な析出物を生成し、鉄損特性を劣化させることから、0.005%以下とする。
Nbは固溶、またはNbNとして存在することで再結晶が抑制されオーステナイト粒径の微細化に寄与する。したがって、Nbは必要に応じて含有させてもよく、0.001%以上含有することが好ましい。一方、Nb含有量が0.005%を超えると、NbNおよびNbCなど様々な析出物を生成し、鉄損特性を劣化させることから、0.005%以下とする。
SnやSbは冷間圧延、再結晶後の集合組織を改善して、その磁束密度を向上させる。そのため、これらの元素を必要に応じて含有させてもよいが、過剰に含まれると鋼を脆化させる。したがって、Sn含有量、Sb含有量はいずれも0.400%以下とする。また、Pは再結晶後の鋼板の硬度を確保するために含有させてもよいが、過剰に含まれると鋼の脆化を招く。したがって、P含有量は0.400%以下とする。
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn及びCdは、溶鋼の鋳造時に溶鋼中のSと反応して硫化物若しくは酸硫化物又はこれらの両方の析出物を生成する。以下、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn及びCdを総称して「粗大析出物生成元素」ということがある。粗大析出物生成元素の析出物の粒径は1μm~2μm程度であり、MnS、TiN、AlN、TiC、NbC等の微細析出物の粒径(100nm程度)よりはるかに大きい。このため、これら微細析出物は粗大析出物生成元素の析出物に付着し、中間焼鈍などの焼鈍における再結晶及び結晶粒の成長を阻害しにくくなる。これらの作用効果を十分に得るためには、粗大析出物生成元素の総計が0.0005%以上であることが好ましい。但し、これらの元素の総計が0.0100%を超えると、硫化物若しくは酸硫化物又はこれらの両方の総量が過剰となり、中間焼鈍などの焼鈍における再結晶及び結晶粒の成長が阻害される。従って、粗大析出物生成元素の含有量は総計で0.0100%以下とする。
化学組成については、鋼の一般的な分析方法によって測定すればよい。例えば、化学組成はICP-AES(Inductively Coupled Plasma-Atomic Emission Spectrometry)を用いて測定すればよい。具体的には、鋼板から採取した試験片を予め作成した検量線に基づいた条件で所定の測定装置にて測定することにより、化学組成が特定される。CおよびSは燃焼-赤外線吸収法を用いて測定し、Nは不活性ガス融解-熱伝導度法を用いて測定すればよい。Oは不活性ガス融解-非分散型赤外線吸収法で測定すればよい。
表面に絶縁被膜を有している場合には、ミニターなどにより機械的に除去したのちに分析に供すればよい。
無方向性電磁鋼板の板厚は特に限定されない。本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の好ましい板厚は、0.10~0.50mmである。通常、板厚が薄くなれば、鉄損は低くなるものの、磁束密度が低くなる。この点を踏まえると、板厚が0.10mm以上であれば、鉄損がより低く、かつ、磁束密度がより高くなる。また、板厚が0.50mm以下であれば、低い鉄損を維持できる。
各方位の面積はEBSDの観察視野からIPF(Inverse Pole Figure)を計算することにより求めることができる。KAM値はOIM Analysis等のソフトウェアを用いて測定点同士の方位差を計算することにより求めることが出来る。本開示ではOIM Analysis7.3を用いて、KAM値へ参入する限度(tolerance)を隣接ピクセルとの方位差5°以下とし、最隣接(1st neighbor)の測定点間の方位差を計算した値の平均値をKAM値として用いる。なお、「Set zero point kernel to maximum misorientations」の設定はデフォルトのまま、チェックを入れる。
Styl:以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の合計面積
Stra:以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積
S411:{411}方位粒の合計面積
S100:{100}方位粒の合計面積
Ktyl:以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の平均KAM値
K411:{411}方位粒の平均KAM値
ここで、結晶面方位の方位裕度に関しては10°とする。また、以降、特定の結晶面方位を記述する際も、方位裕度は10°とする。つまり、本開示で説明する特定の面方位から±10°以内の面方位を有する結晶粒は、その特定の結晶方位を有する結晶粒として処理する。
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
φ:応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角
λ:応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角
すべり系のPhaseとしてIron(Alpha)を選択し、すべり系としては以下の2つを入力する。
すべり面:101、すべり方向:11-1、CRSS:0.2
すべり面:112、すべり方向:11-1、CRSS:0.2
なお、すべり面とすべり方向は内積が0になる組み合わせを選べば、数字の順番、符号は違っていても同一の結果が得られる。CRSS(Critical Resolved Shear Stress:臨界分解剪断応力)は二つのすべり系で同一の値を入力する。
Deformation Gradientとしては以下の圧延変形のテンソルを入力する。
RD、TD、ND
RD 1 0 0
TD 0 0 0
ND 0 0 -1
このような条件下での全測定点のテイラー因子をヒストグラムとして計算し、その結果からテイラー因子が2.9以上および2.9未満となる方位粒の面積率などに換算することが可能となる。
まず、スキンパス圧延後の無方向性電磁鋼板の金属組織について説明する。この金属組織は、歪誘起粒成長を起こすのに十分な歪を蓄積しており、歪誘起粒成長が起こる前の初期段階の状態と位置付けることができる。スキンパス圧延後の鋼板の金属組織の特徴は、大まかには、目的とする方位の結晶粒が発達するための方位と、歪誘起粒成長を起こすため十分に蓄積された歪に関する条件とで規定される。
S411/S100>1.00 ・・・(3)
0.20≦Styl/Stot≦0.85 ・・・(4)
0.05≦S411/Stot≦0.80 ・・・(5)
S411/Stra≧0.50 ・・・(6)
好ましくは面積比S411/S100が2.0以上、より好ましくは面積比S411/S100が3.0以上である。
{100}方位粒の存在がゼロで面積比S411/S100の値が無限大となっていても全く問題はない。しかしながら、実質{100}方位粒をゼロにすることは製造上多大な負荷をもたらすことから面積比S411/S100が20以下、より好ましくは面積比S411/S100が10以下である。
形態1においては、全面積に対する面積比Styl/Stotとして規定し、面積比Styl/Stotを0.20以上とする。面積比Styl/Stotが0.20未満では、歪誘起粒成長によって目的とする結晶方位が十分に発達しなくなる。好ましくは面積比Styl/Stotが0.30以上、より好ましくは0.50以上である。
K411/Ktyl≦0.990 ・・・(7)
上述の実施形態1では、鋼板の歪をKAM値で特定することで鋼板としての特徴を規定した。これに対し、実施形態2では、実施形態1に記載の鋼板を十分に長時間焼鈍し、さらに粒成長させた鋼板について規定する。このような鋼板は、歪誘起粒成長がほぼ完了し、その結果、歪がほぼ完全に解放されるため、特性としては非常に好ましいものとなる。つまり、歪誘起粒成長で{411}方位粒を成長させ、さらに歪がほぼ完全に解放されるまで最終焼鈍で正常粒成長させた鋼板は、{411}方位への集積がより強い鋼板となる。実施形態2では、実施形態1に記載の鋼板を素材として、熱処理を行って得られる鋼板(すなわち、スキンパス圧延後の無方向性電磁鋼板に対し、最終焼鈍を行った無方向性電磁鋼板)の結晶方位、および結晶粒径について説明する。
(8)式は、前述のスキンパス圧延後の無方向性電磁鋼板に関する(3)式と比較して数値範囲が異なっている。最終焼鈍中に生じる歪誘起粒成長により、{411}方位粒がさらに成長してその面積が増加することによって、全周平均(圧延方向、幅方向、圧延方向に対して45度の方向、及び圧延方向に対して135度の方向、の平均)の磁気特性が改善される。
(9)式~(11)式の規定は、前述のスキンパス圧延後の無方向性電磁鋼板に関する(4)式~(6)式と比較して数値範囲が異なっている。最終焼鈍中に生じる歪誘起粒成
長により、{411}方位粒がさらに成長してその面積が増加するとともに、テイラー因子が2.9超となる方位粒が主として{411}方位粒に蚕食され、その面積がさらに減少しているからである。
S411/S100>2.00 ・・・(8)
Styl/Stot<0.55 ・・・(9)
S411/Stot>0.30 ・・・(10)
S411/Stra≧0.60 ・・・(11)
最終焼鈍後の無方向性電磁鋼板は、上記の通り化学組成、金属組織を制御しているので、圧延方向、幅方向の平均だけでなく、全周平均(圧延方向、幅方向、圧延方向に対して45度の方向、圧延方向に対して135度の方向、の平均)で優れた磁気特性(低い鉄損)を得ることができる。
ここで言う圧延方向、幅方向は、得られる無方向性電磁鋼板の圧延方向、幅方向である。
以下、各工程の好ましい条件について説明する。
以下、本実施形態において、Ar3温度は、上記(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)である。
熱間圧延工程では、上述の化学組成を満たす鋼材に対して熱間圧延を実施して熱間圧延鋼板を製造する。熱間圧延工程は、加熱過程と、圧延過程とを備える。
なお、仕上げ圧延温度FTとは、仕上げ圧延直後の熱間圧延鋼板の表面温度を指す。
仕上げ圧延温度FTの下限は特に制限はないが、例えば、Ar3温度-100℃以上とする。
最終的なα域での圧延の直前のAr3温度以上Ar3+20℃以下の温度域での圧延率が10%未満となると相変態前の加工γ粒への歪の蓄積が不足し、粗大な加工α粒が形成され、最終製品での{411}結晶方位への集積が起こりづらくなる。Ar3温度以上Ar3+20℃以下の温度域での圧延率は、好ましくは15%以上、より好ましくは20%以上とする。圧下率の合計の上限は規定しないが、40%超えとすることは圧延機の負荷が高くなりすぎることから、40%を上限とすることが好ましい。
最終的なα域での仕上げ圧延温度FT以上Ar3温度未満の温度域での圧下率の合計が15%未満となると加工γ粒から相変態した後の加工α粒にα域での加工歪を十分に蓄積することができず、最終製品での{411}結晶方位への集積が起こりづらくなる。仕上げ圧延温度FT以上Ar3温度未満の温度域での圧下率は、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上とする。圧下率の合計の上限は規定しないが、40%超えとすることは圧延機の負荷が高くなりすぎることから、40%を上限とすることが好ましい。
本実施形態では、熱間圧延における圧下率RR0は、次のとおり定義される。
圧下率RR0(%)=(1-熱間圧延での該当温度域での圧延後の板厚/熱間圧延での該当温度域での圧延前の板厚)×100
なお、上記の圧延温度は、ロール接触および冷却潤滑剤による温度低下と加工による温度上昇が競合し、圧延パスの加工途中で規定の判定温度(Ar3温度、またはAr3+20℃)の上下で変動することが考えられる。本実施形態ではこのような状況を次のように処理する。
圧延パスにおいて、入側の温度をTPI(℃)、入側の板厚をTCI(mm)、出側の温度をTPO(℃)、出側の板厚をTCO(mm)とし、さらに圧延パス中の板厚変化と温度変化は単純に直線的な関係を有したまま変化すると仮定する。つまり、圧延パス中の特定時点での板厚をTCa(mm)、温度をTPa(℃)とすると、圧延パス中は以下の式が常に成り立つものと仮定する。
(TCa-TCO)/(TCI-TCO)=(TPa-TPO)/(TPI-TPO)
これにより、本製造法における規定の判定温度(Ar3温度、またはAr3+20℃)に圧延パス中に到達した場合でも、その時点での板厚を決定することが可能となる。
すなわち圧延パス途中に特定の温度TPa(℃)に到達した時点での板厚TCa(mm)は、
TCa=TCO+(TCI-TCO)×(TPa-TPO)/(TPI-TPO)
により得ることができる。
また、Ar3温度を挟んだ温度の変動が複数パスに亘って生じることも考えられる。このような場合、本実施形態においては、α域の圧延条件については、「α域での最終の圧延加工」を対象とする。また、γ域の圧延条件については、「上記『α域での最終の圧延加工』」の直前のγ域での圧延加工」を対象とする。つまり、γ域で熱間圧延を開始した後の圧延温度が、γ域(熱延開始)⇒α域1⇒γ域1⇒α域2⇒γ域2⇒α域3(熱延終了)のように変動した場合、α域3とγ域2が本実施形態の条件に合致すれば、本開示鋼板を得ることが可能である。
なお、仕上げ圧延温度FTは、Ar3温度未満とすることが好ましい。
冷間圧延工程では、冷却工程後の熱間圧延鋼板に対して冷間圧延を行って冷間圧延鋼板を得る。具体的には、熱間圧延後、酸洗を経て、熱間圧延鋼板に対して冷間圧延を行う。冷間圧延では圧下率を80%~92%とすることが好ましい。なお、圧下率が高いほどその後のバルジングによって{411}結晶方位を有する結晶粒が成長しやすくなるが、板形状が劣化し、操業が困難になりやすくなる。
なお、圧延形状比は、以下の(a)式により定義される。
Γ=ld/hm ・・・(a)
但し、上記(a)式中の各記号は、以下により定義される。
Γ:圧延形状比
ld:投影接触弧長
hm:平均板厚
ld=√(R×(H-h)) ・・・(b)
hm=(H+2h)/3 ・・・(c)
但し、上記(b)式及び(c)式中の各記号は、以下により定義される。
R:ロール半径
H:入側板厚(当該パスの圧延機に入る前の板厚)
h:出側板厚(当該パスの圧延機から出たときの板厚)
中間焼鈍工程では、冷間圧延鋼板に対して中間焼鈍を行う。本実施形態では、中間焼鈍の温度を900℃未満に制御する。中間焼鈍の温度は、800℃以下とすることが好ましく、750℃以下とすることがより好ましい。中間焼鈍の温度が900℃以上では、結晶粒の過度な粒成長に伴い、後述するスキンパス圧延および最終焼鈍を施しても{411}結晶方位への集積が進行しにくくなる。また、中間焼鈍の温度が低過ぎ十分な再結晶が生じないと、後述するスキンパス圧延および最終焼鈍を施しても{411}結晶方位を有する結晶粒の成長が阻害される。したがって、中間焼鈍の温度は600℃以上とすることが好ましく、700℃以上とすることがより好ましい。ここで説明する温度は連続焼鈍を前提としたものであり、中間焼鈍の時間は、5~120秒を好ましい範囲とする。この焼鈍温度域および焼鈍時間範囲は、冷間圧延工程までに少なからず生成している{411}結晶粒がバルジングにより適度に成長し、後述するスキンパス圧延および最終焼鈍を施すことで歪誘起粒成長を生じやすい状態にするために好適な条件になっていると考えられる。
スキンパス圧延工程では、前記中間焼鈍工程後の鋼板に対してスキンパス圧延を行う。上述したようにバルジングによって{411}結晶方位が富化した状態でスキンパス圧延および焼鈍を行うと、{411}結晶方位を有する結晶粒がさらに成長する。これはスキンパス圧延により、{411}結晶方位を有する結晶粒には歪がたまりにくく、{111}<112>や{111}<110>などのγ-fiberと呼ばれる{111}面方位を有する方位群に属する結晶粒には歪がたまりやすい性質があり、その後の焼鈍で歪の少ない{411}結晶方位を有する結晶粒が歪の差を駆動力にこれらのγ-fiber方位粒を蚕食するためである。歪差を駆動力にして発生するこの蚕食現象は歪誘起粒界移動(以下、SIBM)と呼ばれる。スキンパス圧延の圧下率は5%~25%未満とすることが好ましい。圧下率が5%未満では歪量が少なすぎるため、この後の焼鈍で歪誘起粒界移動(以下、SIBM)が起きなくなり、{411}結晶方位を有する結晶粒は大きくならない。一方、圧下率が25%以上では歪量が多くなり過ぎ、γ-fiber方位を有する結晶粒の中から新しい結晶粒が生まれる再結晶核生成(以下Nucleation)が発生する。このNucleationではほとんどの生まれてくる粒がγ-fiber方位を有する結晶粒のため、磁気特性が悪くなる。板面内の平均磁束密度を高くかつ異方性を小さくするという観点からは、スキンパス圧延の圧下率は5%~15%とすることがより好ましい。
圧下率RR1(%)=(1-冷間圧延での最終パスの圧延後の板厚/冷間圧延での1パス目の圧延前の板厚)×100
また、スキンパス圧延における圧下率RR2(%)は、次のとおり定義される。
圧下率RR2(%)=(1-スキンパス圧延での最終パスの圧延後の板厚/スキンパス圧延での1パス目の圧延前の板厚)×100
最終焼鈍工程では、前記スキンパス圧延後の鋼板に対して最終焼鈍を行う。この最終焼鈍により、スキンパス圧延による結晶方位毎の歪差を駆動力にしたSIBMが生じ、本開示が目的とする{411}結晶方位を有する結晶粒が優先的に成長し、鋼板の{411}結晶方位集積度が上昇する。この焼鈍条件は当業者であればSIBMの発生を確認しつつ適宜設定することが可能であり、特に限定するものではないが、一例として、連続焼鈍であれば700~950℃で1~100秒、バッチ焼鈍であれば650~850℃で0.5~2時間の焼鈍を挙げることができる。
なお、最終焼鈍工程は、スキンパス圧延後に例えば鋼板製造メーカーにおいて鋼板コイルの状態で、または切板として実施することが可能である。または、スキンパス圧延後、最終焼鈍工程を行わずに出荷し、モータ製造メーカーで鋼板をモータコアとしての所定の形状に加工し、積層した後、コア形状で最終焼鈍を実施することも可能である。後者の場合は、一般的にモータ製造メーカーでモータコアに対して行われる「歪取焼鈍」を兼ねて実施できる。
なお、最終焼鈍は鋼板製造メーカーとモータ製造メーカーの両方で、2回以上の最終焼鈍として実施しても良い。スキンパス圧延後の最終焼鈍を調整することで、歪の残存量、結晶粒径と{411}方位の発達の程度を調整できる。歪の残量量が多い、または結晶粒径が比較的小さい状態の鋼板は強度が高く、特にロータコア用の無方向性電磁鋼板として使用することで、コアの回転に伴う遠心力による変形を抑制するためにも好適となる。一方で、十分に歪を解放し結晶粒径を粗大とした鋼板は、特にステータコア用の無方向性電磁鋼板として使用することで、鉄損を抑制するために好適となる。
次に、集合組織を調査するため、鋼板の一部を切除し、その切除した試験片を7/8の厚みに減厚加工し、その加工面(鋼板を鋼板の板面側から1/8研磨した研磨面)について上述の要領でEBSD観察(Step間隔:2.0μm)を行った。EBSD観察により、表3に示す種類の方位粒の面積および平均KAM値を求めた。
そして、圧延方向における磁束密度B50L、圧延方向に対して45°方向の磁束密度B50D、圧延方向に対して90°方向の磁束密度B50CをJISC2556(2015)に準じて測定した。測定結果を表3に示す。なお、表3に示す「平均値」は、磁束密度B50の全周平均値(圧延方向、圧延方向に対して90°方向、圧延方向に対して45°(135°)の方向の磁束密度B50平均値)である。
なお、本実施例では冷延板コイルを圧延性の評価対象としたが、冷延板コイルから切り出された鋼板を評価する場合は、鋼板長手方向(圧延方向)における3か所以上の異なる位置において、上記と同様に板幅方向両側端面を観察してもよい。例えば、鋼板の長手方向長さに対して約1/10、1/2、9/10位置を中心とする、鋼板の長手方向全長の約1/10の範囲で観察すればよく、鋼板の長手方向全長は1m以上とすればよい。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
Claims (4)
- 質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満、
Cr:0.0%~2.5%未満、
Ti:0.000%~0.005%、
Nb:0.000%~0.005%、
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、
質量%での、C含有量を[C]、Mo含有量を[Mo]、Cr含有量を[Cr]、Mn含有量を[Mn]、Ni含有量を[Ni]、Cu含有量を[Cu]、Si含有量を[Si]、sol.Al含有量を[sol.Al]、P含有量を[P]としたときに、以下の(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)が750~1050℃であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
さらに、鋼板表面に平行な面でEBSDにより観察したときにおいて、全面積をStot、{411}方位粒の面積をS411、{100}方位粒の面積をS100、以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の面積をStyl、前記テイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積をStra、{411}方位粒の平均KAM値をK411、前記テイラー因子Mが2.9超となる方位粒の平均KAM値をKtylとした場合に、以下の(3)式及び(4)式~(7)式を満たし、
前記平均KAM値は、KAM値へ参入する限度を隣接ピクセルとの方位差5°以下とし、最隣接の測定点間の方位差を計算した値の平均値とする無方向性電磁鋼板。
Ar3(℃)=1020-325×[C]+33×[Si]+287×[P]+80×[sol.Al]-120×([Mn]+[Mo]+[Cu])-46×([Cr]+[Ni]) ・・・(1)
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
S411/S100>1.00 ・・・(3)
0.20≦Styl/Stot≦0.85 ・・・(4)
0.05≦S411/Stot≦0.80 ・・・(5)
S411/Stra≧0.50 ・・・(6)
K411/Ktyl≦0.990 ・・・(7)
ここで、(2)式中のφは応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角を表し、λは応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角を表す。 - 質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Au、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満、
Cr:0.0%~2.5%未満、
Ti:0.000%~0.005%、
Nb:0.000%~0.005%、
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、
質量%での、C含有量を[C]、Mo含有量を[Mo]、Cr含有量を[Cr]、Mn含有量を[Mn]、Ni含有量を[Ni]、Cu含有量を[Cu]、Si含有量を[Si]、sol.Al含有量を[sol.Al]、P含有量を[P]としたときに、以下の(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)が750~1050℃であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
さらに、鋼板表面に平行な面でEBSDにより観察したときにおいて、全面積をStot、{411}方位粒の面積をS411、{100}方位粒の面積をS100、以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の面積をStyl、前記テイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積をStra、{411}方位粒の平均KAM値をK411、前記テイラー因子Mが2.9超となる方位粒の平均KAM値をKtylとした場合に、以下の(3)式及び(4)式~(7)式を満たし、
前記平均KAM値は、KAM値へ参入する限度を隣接ピクセルとの方位差5°以下とし、最隣接の測定点間の方位差を計算した値の平均値とする無方向性電磁鋼板。
Ar3(℃)=1020-325×[C]+33×[Si]+287×[P]+80×[sol.Al]-120×([Mn]+[Mo]+[Cu])-46×([Cr]+[Ni]) ・・・(1)
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
S411/S100>1.00 ・・・(3)
0.20≦Styl/Stot≦0.85 ・・・(4)
0.05≦S411/Stot≦0.80 ・・・(5)
S411/Stra≧0.50 ・・・(6)
K411/Ktyl≦0.990 ・・・(7)
ここで、(2)式中のφは応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角を表し、λは応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角を表す。 - 質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満、
Cr:0.0%~2.5%未満、
Ti:0.000%~0.005%、
Nb:0.000%~0.005%、
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、
質量%での、C含有量を[C]、Mo含有量を[Mo]、Cr含有量を[Cr]、Mn含有量を[Mn]、Ni含有量を[Ni]、Cu含有量を[Cu]、Si含有量を[Si]、sol.Al含有量を[sol.Al]、P含有量を[P]としたときに、以下の(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)が750~1050℃であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
さらに、鋼板表面に平行な面でEBSDにより観察したときにおいて、全面積をStot、{411}方位粒の面積をS411、{100}方位粒の面積をS100、以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の面積をStyl、前記テイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積をStraとした場合に、以下の(8)式~(11)式を満たす無方向性電磁鋼板。
Ar3(℃)=1020-325×[C]+33×[Si]+287×[P]+80×[sol.Al]-120×([Mn]+[Mo]+[Cu])-46×([Cr]+[Ni]) ・・・(1)
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
S411/S100>2.00 ・・・(8)
Styl/Stot<0.55 ・・・(9)
S411/Stot>0.30 ・・・(10)
S411/Stra≧0.60 ・・・(11)
ここで、(2)式中のφは応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角を表し、λは応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角を表す。 - 質量%で、
C :0.0100%以下、
Si:1.50%~4.00%、
sol.Al:0.0001%~1.0%、
S :0.0100%以下、
N :0.0100%以下、
Mn:0.10%以上、
Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Au、及びCuから選ばれる1種又は複数種:総計で2.50%未満、
Mo:0.0%~2.5%未満、
Cr:0.0%~2.5%未満、
Ti:0.000%~0.005%、
Nb:0.000%~0.005%、
Sn:0.000%~0.400%、
Sb:0.000%~0.400%、
P :0.000%~0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種又は複数種:総計で0.0000%~0.0100%を含有し、
質量%での、C含有量を[C]、Mo含有量を[Mo]、Cr含有量を[Cr]、Mn含有量を[Mn]、Ni含有量を[Ni]、Cu含有量を[Cu]、Si含有量を[Si]、sol.Al含有量を[sol.Al]、P含有量を[P]としたときに、以下の(1)式で定めた変態温度Ar3(℃)が750~1050℃であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
さらに、鋼板表面に平行な面でEBSDにより観察したときにおいて、全面積をStot、{411}方位粒の面積をS411、{100}方位粒の面積をS100、以下の(2)式に従うテイラー因子Mが2.9超となる方位粒の面積をStyl、前記テイラー因子Mが2.9以下となる方位粒の合計面積をStraとした場合に、以下の(8)式~(11)式を満たす無方向性電磁鋼板。
Ar3(℃)=1020-325×[C]+33×[Si]+287×[P]+80×
[sol.Al]-120×([Mn]+[Mo]+[Cu])-46×([Cr]+[Ni]) ・・・(1)
M=(cosφ×cosλ)-1 ・・・(2)
S411/S100>2.00 ・・・(8)
Styl/Stot<0.55 ・・・(9)
S411/Stot>0.30 ・・・(10)
S411/Stra≧0.60 ・・・(11)
ここで、(2)式中のφは応力ベクトルと結晶のすべり方向ベクトルのなす角を表し、λは応力ベクトルと結晶のすべり面の法線ベクトルのなす角を表す。
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