JP7638661B2 - 樹脂組成物、マスターバッチ及びシート - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、上記課題を解決するものであり、優れた耐衝撃性と高剛性とを両立する樹脂組成物を提供することにある。
前記水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂と、前記スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂、前記ポリプロピレン系樹脂及び前記ポリスチレン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種以上の樹脂と、を含有するマスターバッチ。
本実施形態の樹脂組成物は、スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、及び水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂を含有する。
これにより、優れた耐衝撃性と高剛性とを両立する樹脂組成物を提供できる。特に、ポリスチレン系樹脂に対して相容性が低いスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂を含む系においても、樹脂同士の相分離を抑制して、優れた耐衝撃性と高剛性とを両立する樹脂組成物を提供できるため、トリミングロス等の端材をリサイクルする用途に有用である。
以下、各成分について詳説する。
本実施形態の樹脂組成物は、スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂を含有する。ポリスチレン系樹脂組成物がスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂を含有することにより、耐熱性が向上する。特に、ポリスチレン系樹脂(例えば、ゴム変性ポリスチレン系樹脂)及び水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂と併用することにより、分散性が向上し、優れた耐衝撃性と高剛性とを両立する相乗効果が発揮される。特に、ポリスチレン系樹脂に対して相容性が低いスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂を含む系においても、樹脂同士の相分離を抑制して、優れた耐衝撃性と高剛性とを両立できるため、トリミングロス等の端材をリサイクルするリワーク技術に有用である。これにより、ポリスチレン系樹脂に対して相容性が低いスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂を含む端材を原料に使用してもよい。
スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂の構造としては、ランダム構造及びブロック構造の双方を用いることができ、ランダム共重合体が好ましい。
尚、本発明における重量平均分子量の測定方法は、「実施例」の欄に記載の方法で行っている。
以下、本実施形態に用いることができるスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂の重合方法の一例について説明する。
スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂を得るために重合原料を重合させる際には、重合原料組成物中に、典型的には重合開始剤及び連鎖移動剤を含有させる。
本実施形態の樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂を含有する。特に、ポリスチレン系樹脂に対して相容性が低いスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂を含む系においても、樹脂同士の相分離を抑制して、優れた耐衝撃性と高剛性とを両立できるため、トリミングロス等の端材をリサイクルするリワーク技術に有用である。これにより、ポリプロピレン系樹脂を含む端材を原料に使用することが好ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、ポリスチレン系樹脂を含有する。ポリスチレン系樹脂を含有することにより、組成物全体として剛性が向上する。特に、ポリスチレン系樹脂に対して相容性が低いスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂を含む系においても、樹脂同士の相分離を抑制して、優れた耐衝撃性と高剛性とを両立できるため、トリミングロス等の端材をリサイクルするリワーク技術に有用である。これにより、ポリスチレン系樹脂を含む端材を原料に使用することが好ましい。
尚本開示で、ゴム変性ポリスチレン系樹脂中に含まれるゴム成分の含有量は、熱分解ガスクロマトグラフイーを用いて算出される値である。
本実施形態の樹脂組成物に用いることができるゴム変性ポリスチレン系樹脂の製造方法の例を示す。
重合溶媒としては、エチルベンゼン、トルエン、キシレン等を用いることが可能である。
本実施形態の樹脂組成物は、水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂を含有する。
これにより、樹脂組成物を成形して得た成形体の機械的強度を向上させることができる。また、上記のスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂とともに所定の含有量で樹脂組成物中に含有されることにより、分散性に富み、優れた耐衝撃及び剛性を有する。特に、ポリスチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂を含む樹脂組成物に対して、上記のスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂と、水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂とを添加することにより、樹脂組成物の全体として、機械的強度が向上することが確認された。
尚、上記水添率は、実施例の欄に記載の通り、1H-NMRのピーク値及びその面積比と、13C-NMRのピーク値とにより算出した。
一方、樹脂組成物全体の耐衝撃性の観点などを重視する場合、水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂の重量平均分子量は、60万以上にしてもよい。
尚、本実施形態において、水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂は市販品を用いることができる。例として旭化成ケミカルズ(株)製のタフテック(商品名)が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物には、本発明の要旨を超えない範囲で一般的な各種添加剤を、公知の作用効果を達成するために添加することもできる。例えば、離型剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、染料、顔料、帯電防止剤、防曇剤、各種充填剤等を、目的に合った効果を達成するために添加することができる。
尚、樹脂組成物中の上記各種添加剤は、樹脂組成物100質量%に対して1.0質量%以下であることが好ましく、0.8質量%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
本実施形態において、スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、及びポリスチレン系樹脂からなる群から選択される樹脂の少なくとも1部は、端材又は使用済み材料の再利用であってもよい。この際、本実施形態において、本発明に係る樹脂組成物を製造する場合、マスターバッチと、端材又は使用済み材料とを混合して製造してもよい。
本実施形態において、樹脂組成物の製造方法は、スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、及び水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂を配合、溶融、混練、造粒する方法は特に限定されず、樹脂組成物の製造で常用されている方法を用いることができる。例えば、ドラムタンブラー、ヘンシェルミキサー等で配合(混合)した上記各成分をバンバリーミキサー、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー等を用いて溶融、混練し、ロータリーカッター、ファンカッター等で造粒することによって樹脂組成物を得ることができる。溶融、混練における樹脂温度は180~240℃が好ましい。目標とする樹脂温度にするためには、押出機等のシリンダー温度は樹脂温度よりも10~20℃低い温度に設定することが好ましい。樹脂温度が180℃未満では混合が不十分となり好ましくない。一方、樹脂温度が240℃を超えると樹脂の熱分解が起こり好ましくない。
前記樹脂混合物100質量部に対して、1~20質量部の前記溶融混合物を混合して樹脂組成物を調製する工程と、を有する。
上記樹脂成形物の端材又は使用済の材料としては、上述した端材又は使用済の材料の記載内容を援用することができる。
本実施形態の成形体は、上記の本発明に係る実施形態の樹脂組成物を成形して得ることができる。本実施形態の成形体は、上記の本発明に係る実施形態の樹脂組成物を成形して得たものであれば特に限定されないが、当該成形体が厚さ1mm以下の部分を有することが好ましい。厚さ1mm以下の部分を有する成形体において、上記の樹脂組成物を好適に用いることができる。
本実施形態の容器は、上記の樹脂組成物を用いてインジェクションブロー成形により得られた容器、又は、上記のシートを成形して得られた容器である。
また、本実施形態において、シートより成形して得る容器の製造方法は、特に限定されず例えば、真空成形が挙げられる。
また、ゴム変性ポリスチレンの温度は、180~280℃であることが好ましく、200~260℃であることがより好ましい。
中間体の体積に対する容器の体積の倍率(体積の延伸倍率)は、1.5~7倍であることが好ましく、2~5倍であることがより好ましい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記例に限定されることは無く、適宜変更を加えることができる。
(1)スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂中の各単量体単位、及び水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂中の各単量体単位の含有量の測定
核磁気共鳴(1H-NMR)装置で測定したスペクトルの積分比から定量した。
試料調製:樹脂75mgをd1-クロロホルム 0.75mLに溶解した。
測定機器:日本電子 JNM ECA-500
測定条件:測定温度 60℃、観測核 1H、積算回数 32回、繰返し時間 45秒
ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量(Mw)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定した。
装置:東ソー製HLC―8220
分別カラム:東ソー製TSK gel Super HZM-H(内径4.6mm)を直列に2本接続
ガードカラム:東ソー製TSK guard column Super HZ-H
測定溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
試料濃度:測定試料5mgを10mLの溶媒に溶解し、0.45μmのフィルターでろ過を行った。
注入量:10μL
測定温度:40℃
流速:0.35mL/分
検出器:紫外吸光検出器(東ソー製UV-8020、波長254nm)
検量線の作成には東ソー製のTSK標準ポリスチレン11種類(F-850、F-450、F-128、F-80、F-40、F-20、F-10、F-4、F-2、F-1、A-5000)を用いた。1次直線の近似式を用いて検量線を作成した。
製造したポリスチレン系樹脂(組成物)のメルトマスフローレート(g/10分)は、ISO1133に準拠して、200℃、5.00kgの荷重条件にて測定した。
ポリプロピレン系樹脂(組成物)のメルトマスフローレート(g/10分)は、ISO1133に準拠して、230℃、2.16kgの荷重条件にて測定した。
製造したポリスチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度をISO306に準拠して測定した。荷重は50N、昇温速度は50℃/hとした。
製造したポリスチレン系樹脂組成物をISOタイプA試験片に射出成形し、ISO178に従って曲げ弾性率を測定した。
ASTM D 2974に従い、デュポン衝撃強さの測定を行った撃芯の先端直径が9.5mm)のダート(重錘226.5g)とへこみ(へこみ直径9.6mm)を有する受け台の間に厚さ0.4mmの試験片を接触固定し、ダートの上に100gの錘を適当な高さ(最大100cm)から落下させ、試験片である押出成形板を用いて、50%破壊の高さから亀裂が発生するエネルギー(錘の重量×落下の高さ)を求めた。単位はkg・cmである。尚、試験片は、製造した樹脂組成物を20mmシート押出機にて、260℃で押出成形した0.3mm厚のシートを試験片とした。
水添前の変性ブロック共重合体の重合過程のステップ毎、及び重合途中にサンプリングしたポリマーを用いて、1H-NMRにより測定した。
ビニル結合は、1,4-結合及び1,2-結合に帰属されるシグナルの積分値から各結合様式の1Hあたりの積分値を算出した後、1,4-結合と1,2-結合との比率から算出した。
また、上記と同様に水添後の重合体を用いて、1H-NMRにより水素添加率を測定した。なお、水素添加率は、4.5~5.5ppmの残存二重結合に由来するシグナル及び水素化された共役ジエンに由来するシグナルの積分値を算出し、その比率を算出した。
以下の実施例1~7及び比較例1~4において使用した原料は以下の通りである。
スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂(1)は、PSジャパン(株)製「G9001」のスチレン-メタアクリル酸共重合体(メタクリル酸単量体単位含有量8質量%、メタクリル酸メチル単量体単位含有量0質量%)を使用した。
ポリスチレン系樹脂(1)は、PSジャパン(株)製「PSJ-ポリスチレン HIPS 475D」を使用した。
ポリスチレン系樹脂(2)は、PSジャパン(株)製「PSJ-ポリスチレン HIPS H0103」を使用した。
ポリスチレン系樹脂(3)は、PSジャパン(株)製「PSJ-ポリスチレン GPPS G9305」を使用した。
水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂(1)は、旭化成(株)製「タフテック MP10 (分子鎖片末端アミン変性)」を使用した。
水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂(2)は、旭化成(株)製「タフテックP1500 (分子鎖片端変性無し)」を使用した。
スチレン-ブタジエン-スチレンブロック樹脂(1)は、旭化成(株)製「タフプレン 125」を使用した。
<溶融混合物及び樹脂混合物の調製>
<溶融混合物(1)の調製>
水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂(1)と、スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂(1)を、1:1の質量比率で混合した後、20mm二軸押出機にて230℃で溶融混練して溶融混合物(1)を調製した。
水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂(1)と、スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂(2)を、1:1の質量比率で混合した後、20mm二軸押出機にて230℃で溶融混練して溶融混合物(2)を調製した。
水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂(2)と、スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂(1)を、1:1の質量比率で混合した後、20mm二軸押出機にて230℃で溶融混練して溶融混合物(3)を調製した。
スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(1)と、スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂(1)を、1:1の質量比率で混合した後、20mm二軸押出機にて230℃で溶融混練して樹脂混合物(4)を調製した。
上記調製した溶融混合物(1)~(4)又は樹脂混合物(4)と、樹脂成型品の端材と、ポリプロピレン系樹脂又はポリスチレン系樹脂と、を以下の通り混合して、実施例1~7の樹脂組成物及び比較例1~4の混合組成物を調製した。
ポリプロピレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、10質量部の溶融混合物(1)を混合して実施例1の樹脂組成物(1)を調製した。
ポリプロピレン系樹脂(1)が80質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが20質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、10質量部の溶融混合物(1)を混合して実施例2の樹脂組成物(2)を調製した。
ポリプロピレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、16質量部の溶融混合物(1)を混合して実施例3の樹脂組成物(3)を調製した。
ポリプロピレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、10質量部の溶融混合物(3)を混合して実施例4の樹脂組成物(4)を調製した。
ポリプロピレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、10質量部の溶融混合物(2)を混合して実施例5の樹脂組成物(5)を調製した。
ポリスチレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、16質量部の溶融混合物(1)を混合して実施例6の樹脂組成物(6)を調製した。
ポリスチレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、24質量部の溶融混合物(1)を混合して実施例7の樹脂組成物(7)を調製した。
ポリプロピレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、2質量部の溶融混合物(1)を混合して比較例1の混合組成物(1)を調製した。
ポリプロピレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、32質量部の溶融混合物(1)を混合して比較例2の混合組成物(2)を調製した。
ポリプロピレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、10質量部の樹脂混合物(4)を混合して比較例3の混合組成物(3)を調製した。
ポリスチレン系樹脂(1)が70%質量%、かつ耐熱PSP(ポリスチレンペーパー)の端材を破砕したチップが30質量%になるよう混合した混合物(100質量部)に対して、2質量部の溶融混合物(1)を混合して比較例4の混合組成物(4)を調製した。
上記実施例1~16で調製した樹脂組成物(1)~(7)と、上記比較例1~4で調製した混合組成物とを、それぞれ後述の射出条件で射出成形したダンベル型の成形片を用いて、曲げ弾性率、ビカット軟化温度を評価した。また、上記実施例1~16で調製した樹脂組成物(1)~(7)と、上記比較例1~4で調製した混合組成物とを、それぞれ後述の押出条件で成形したシート(厚み0.3mm)を用いて、デュポン衝撃試験を実施した。
得られたペレット状のスチレン系樹脂組成物又は樹脂組成物を東芝機械株式会社製EC60N、射出成形機に供給した。樹脂溶融ゾーンの温度は180~220℃に設定し、50℃に設定された金型内に射出、4mm厚のダンベル型試験片を得た。
得られたペレット状のスチレン系樹脂組成物又は樹脂組成物を創研株式会社製のスクリュー径30mmのシート押出機に供給した。樹脂溶融ゾーンの温度は220~260℃に設定し、Tダイ(コートハンガーダイ)より吐出量10kg/hで溶融押出した後、90℃に設定したキャストロール、タッチロールに圧着し、幅300mm、厚み0.3mmのシートを得た。以下、その結果を表1-1、表1-2及び2に示す。
Claims (8)
- スチレン系単量体単位と、(メタ)アクリル酸系単量体単位とを必須に含む共重合体であるスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、及び水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂を含む樹脂組成物であって、
前記スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂全体における前記スチレン系単量体単位の含有量は、69~97質量%であり、
前記ポリプロピレン系樹脂は、アイソタクチックプロピレン単独重合体であり、
前記ポリスチレン系樹脂は、当該ポリスチレン系樹脂を構成する単量体単位の合計量を100質量%とした際に、スチレン系単量体単位を70質量%以上含む、スチレン系単量体の単独重合体、又は、ゴム変性ポリスチレン系樹脂であり、
前記水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂は、共役ジエンとスチレン系単量体単位とを繰り返し単位に含み、前記スチレン系単量体単位の含有量は10質量%以上70質量%以下であり、且つ当該共役ジエンの不飽和結合の全部又は一部が水添されたスチレン-ブタジエン共重合体であり、
前記スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂10~40質量%、前記ポリプロピレン系樹脂55~87質量%、及び前記ポリスチレン系樹脂3~15質量%の合計100質量部に対して、前記水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂を3~15質量部含有する、樹脂組成物。 - スチレン系単量体単位と、(メタ)アクリル酸系単量体単位とを必須に含む共重合体であるスチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、及び水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂を含む樹脂組成物であって、
前記スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂全体における前記スチレン系単量体単位の含有量は、69~97質量%であり、
前記ポリスチレン系樹脂は、当該ポリスチレン系樹脂を構成する単量体単位の合計量を100質量%とした際に、スチレン系単量体単位を70質量%以上含む、スチレン系単量体の単独重合体、又は、ゴム変性ポリスチレン系樹脂であり、
前記水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂は、共役ジエンとスチレン系単量体単位とを繰り返し単位に含み、前記スチレン系単量体単位の含有量は10質量%以上70質量%以下であり、且つ当該共役ジエンの不飽和結合の全部又は一部が水添されたスチレン-ブタジエン共重合体であり、
ISO 178に従って測定した曲げ弾性率(MPa)は1800~2250であり、
前記スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂10~40質量%、前記ポリプロピレン系樹脂55~87質量%、及び前記ポリスチレン系樹脂3~15質量%の合計100質量部に対して、前記水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂を3~15質量部含有する、樹脂組成物。 - 前記スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂は、スチレン単量体単位69~97質量%と、(メタ)アクリル酸単量体単位3~16質量%と、(メタ)アクリル酸メチル単量体単位0~15質量%とを有するスチレン-(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸メチル共重合体から構成される、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 前記水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂は、脂肪族二重結合の一部が水添され、かつ少なくとも一つの分子鎖中に1以上のアミノ基が導入された、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体から構成される、請求項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 予め溶融混錬した、前記スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体及び前記スチレン-(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸メチル共重合体の一部を含有する溶融混合物と、前記溶融混合物と接触された前記ポリプロピレン系樹脂又はポリスチレン系樹脂とを有する、請求項4に記載の樹脂組成物。
- 前記スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂、前記ポリプロピレン系樹脂、及び前記ポリスチレン系樹脂からなる群から選択される樹脂の少なくとも1部は、樹脂成形品の端材由来の樹脂である、請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1~6のいずれかに記載の樹脂組成物を調製するために使用するマスターバッチであって、
前記水添されたスチレン-ブタジエン系樹脂と、前記スチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂、前記ポリプロピレン系樹脂及び前記ポリスチレン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種以上の樹脂と、を含有するマスターバッチ。 - 請求項1~6のいずれかに記載の樹脂組成物から得られたシート。
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