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JP7637728B2 - 処理装置および処理プログラム - Google Patents

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JP7637728B2
JP7637728B2 JP2023123807A JP2023123807A JP7637728B2 JP 7637728 B2 JP7637728 B2 JP 7637728B2 JP 2023123807 A JP2023123807 A JP 2023123807A JP 2023123807 A JP2023123807 A JP 2023123807A JP 7637728 B2 JP7637728 B2 JP 7637728B2
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Description

本発明は、処理装置および処理プログラムに関する。
通信しながら走行する車両(いわゆるコネクテッドカー)が得る情報の中には、当該車両の未来の挙動を示す情報や、他の車両や歩行者の接近を知らせる情報等、走行する上で重要なものが含まれることが多い。このため、基地局-車両間の通信は、安定的に行われる必要がある。一方、車両と基地局との間で通信が行われる際、基地局は、他の端末装置とも通信する。このため、同時に通信する端末装置の数によっては、車両と基地局との通信の品質が低下する可能性がある。そこで、例えば下記特許文献1に記載されたような、通信状況に応じて通信帯域の割り当てを制御し、安定的な通信を確保する通信制御装置が提案されている。
この通信制御装置は、要求元のアプリケーションからデータ通信の開始要求を受け付ける要求受付部と、要求元から通信条件を取得する通信条件取得部と、通信条件に応じたデータ通信を実施可能であるか否かを、通信回線の状態、及び先行アプリの通信条件の少なくとも一方に基づいて判断する通信可否判断部と、通信が可能であると判定されたことに基づき、要求元から外部装置までの通信経路を設定する経路設定部と、通信可否判断部の判断結果を要求元に返送する応答部と、を備え、通信経路の設定は、要求元へのソースポート番号の割当を含み、応答部は、データ通信は可能であると判定された場合に、ソースポート番号を要求元に通知する。
特開2022-088980号公報
しかしながら、先行技術に係る通信制御装置は、個々の車両に搭載されるものである。つまり、先行技術は、必要な通信帯域を確保できるか否かの判断等を各車両が行っていた。このようにすると、各車両のコンピュータリソースに多大な負荷がかかる。また、複数の車両にそれぞれ通信制御装置を搭載させることは、多大なコストを要する。
本発明の一態様に係る処理装置は、基地局と接続される処理装置であって、道路を走行するとともに前記基地局を介して無線通信する車両から、当該車両の位置情報を取得する取得部と、前記位置情報、前記基地局が発する電波の、少なくとも前記道路上における強度分布を示すエリア情報、および前記基地局と無線接続している端末装置の台数を示す台数情報に基づいて、各端末装置に割り当てられる通信帯域の推定値を決定する決定部と、前記推定値に基づいて、前記位置情報が示す位置に前記車両が存在する時刻から所定時間後に前記車両が存在する位置である走行予定位置において前記車両が通信する際の通信帯域が所定の帯域要件を満たしているか否かを判断する判断部と、を備える。なお、決定部は、位置情報、エリア情報および台数情報の関係を機械学習することにより構築された学習済モデルを用いて推定値を決定するよう構成されていてもよい。
本発明の各態様は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記通信制御装置および処理装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより通信制御装置および処理装置をコンピュータにて実現させる通信制御プログラムおよび処理プログラム、ならびにそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様の第一(第二)実施形態に係る処理装置を含んで構成される交通システムの概略構成を示すブロック図である。 第一実施形態に係る処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 同実施形態に係る交通システムにおける遅延の揺らぎを説明する図である。 同処理装置が揺らぎ値を算出する流れを示すフローチャートである。 同処理装置が通信帯域の推定値を決定する流れを示すフローチャートである。 同処理装置が推定値の決定に用いる電波の強度と推定値の関係を示すグラフである。 同処理装置が帯域要件を満たすか否かを判断する流れを示すフローチャートである。 第二実施形態に係る処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 同処理装置が生成するテーブルの一例を示す図である。 推定値と正解値との関係を示すプロットの分布を示す図であって、左側は本実施形態に係る処理装置が出力した推定値に基づくもの、右側は従来の装置が出力した推定値に基づくものである。
・第一実施形態
以下、本発明の第一実施形態について詳細に説明する。
<交通システム>
本実施形態において、処理装置1は、図1に示したような交通システム100の一部を構成している。交通システム100は、処理装置1の他、少なくとも一台の車両2と、アプリケーションサーバ3(以下、サーバ3)と、通信ネットワーク4と、を備える。
[車両]
車両2は、いわゆるコネクテッドカーである。すなわち、車両2は、道路を走行する際に、通信ネットワーク4の基地局42を介して処理装置1およびサーバ3の少なくとも一方と無線通信する。具体的には、車両2は、情報送信処理を行う。情報送信処理は、各種情報を、処理装置1およびサーバ3の少なくとも一方へ送信する処理である。なお、車両2は、情報受信処理を行うよう構成されていてもよい。情報受信処理は、処理装置1およびサーバ3の少なくとも一方から各種情報を受信する処理である。
また、本実施形態に係る車両2は、GNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機を備える。この受信機は、衛星から受信した信号に基づいて、車両2の位置情報を生成する。位置情報は、車両2自身が存在する地点の緯度および経度、並びに当該地点に存在したときの時刻を示す情報である。また、本実施形態に係る受信機は、位置情報を所定周期で繰り返し生成する。受信機が位置情報を生成すると、車両2は、当該位置情報を、上記各種情報として、処理装置1へ無線で送信する。本実施形態に係る車両2は、受信機が位置情報を生成する度に(所定周期で)当該位置情報を処理装置1へ送信する。
なお、車両2は、設定された走行ルート上を自律走行する自動運転車両であってもよい。すなわち、車両2は、走行中に周囲を撮影して画像データを生成するカメラを備えるとともに、情報送信処理において、カメラが生成した画像データをサーバ3へ無線で送信するよう構成されていてもよい。なお、車両2が自動運転車両である場合であって、情報受信処理を行うよう構成されている場合、車両は、非常時処理を行うよう構成されていてもよい。非常時処理は、サーバ3から、非常時である旨の情報を、各種情報として無線で受信した場合に、車両2を安全に(例えば路肩に寄せる等して)停車させる処理である。
[アプリケーションサーバ]
サーバ3は、処理装置1および通信ネットワーク4を介して車両2と通信する。また、サーバ3は、車両2が有する機能に応じた処理を行う。具体的には、車両2がコネクテッドカーである場合、サーバ3は、情報受信処理および情報送信処理のうち少なくとも情報受信処理を行う。情報受信処理は、車両2から各種情報を受信する処理である。情報送信処理は、各種情報を、車両2へ送信する処理である。一方、車両2が自動運転車両である場合、サーバ3は、情報受信処理において、車両2が送信してきた画像データを受信する。また、車両2が自動運転車両である場合であって、監視者が所定の非常時操作を行った場合、サーバ3は、情報送信処理において、非常時である旨の情報を、車両2へ送信する。なお、サーバ3は1を介さずに車両2と通信してもよい。
[通信ネットワーク]
通信ネットワーク4は、少なくとも車両2と、処理装置1およびサーバ3と、の通信を担う。通信ネットワーク4は、通信制御装置41と、基地局42と、を備える。すなわち、車両2は、セルラー方式で処理装置1およびサーバ3と通信する。本実施形態に係る通信ネットワーク4は、基地局42を複数備える。また、本実施形態に係る通信ネットワーク4は、通信事業者が管理するものである。すなわち、通信ネットワーク4は、車両2の通信専用のものではなく、複数の端末装置M(携帯電話、タブレット端末等)同士の通信も担う。このため、通信ネットワーク4は、同時に通信する端末装置Mの数によっては、車両2と基地局42との通信の品質が低下させてしまう可能性がある。
〔通信制御装置〕
通信制御装置41は、基地局42が車両2から受信した、当該車両2の位置情報を取得する。また、通信制御装置41は、基地局42から位置情報を取得した時刻を取得時刻として記録する。また、通信制御装置41は、各基地局42から、台数情報をそれぞれ取得する。台数情報は、基地局42と無線接続している端末装置Mの台数を示す情報である。また、通信制御装置41は、位置情報を取得する度に、当該位置情報を、取得時刻と共に処理装置1へ送信する。また、通信制御装置41は、必要に応じて(例えば、後述する処理装置1から増加依頼情報を受信した場合に)増加制御を実行する。具体的には、通信制御装置41は、通信帯域の配分増加を指示する指示情報を、対象の車両2と無線通信する少なくとも一つの基地局42へ送信する。
また、通信制御装置41は、各基地局42の統計データを収集し、それをデータベースに蓄積する。統計データは、3GPP(3rd Generation Partnership Project)が作成した技術仕様TS28.552で規定されている「5.1 Performance measurement forgNB」に列挙されている測定パラメータの少なくともいずれかである。なお、通信制御装置41は、収集した統計データを蓄積せずに、処理装置1や他の記憶装置へ送信する(処理装置1や他の記憶装置に蓄積させる)よう構成されていてもよい。
[処理装置]
処理装置1は、通信ネットワーク4の基地局42と接続される。本実施形態に係る処理装置1は、複数の基地局42と接続される。また、本実施形態に係る処理装置1は、通信ネットワーク4の通信制御装置41を介して基地局42と接続される。例えば、基地局42から得られる情報に基づいて車両2が各種処理を実行するような場合、当該車両2が無線接続している基地局42以外の基地局42に関する情報を当該車両2が把握することは困難である。これに対し、処理装置1は、複数の基地局42と接続されることで、道路をカバーする複数の基地局42の通信状況について比較的容易に把握することができる。
{処理装置の構成}
図2に示したように、処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を備える。
〔通信部〕
通信部11は、通信ネットワーク4の通信制御装置41およびサーバ3と有線または無線で通信する。本実施形態に係る通信部11は、通信モジュールで構成されている。
〔記憶部〕
記憶部12は、処理プログラム121を記憶している。また、記憶部12は、道路地図情報122を記憶している。道路地図情報122は、少なくとも車両2が走行する可能性のある区域の道路の配置を示す情報である。また、記憶部12は、電波情報123を記憶している。電波情報123は、基地局42の位置、および当該基地局42から発せられる電波の各地理的地点における強度分布を示す情報である。本実施形態に係る記憶部12が記憶する電波情報123は、複数の基地局42のそれぞれの位置、および各基地局42から発せられる電波の強度分布をそれぞれ示す情報である。本実施形態に係る記憶部12は、半導体メモリ、ハードディスク等で構成されている。
なお、記憶部12は、道路地図情報122および電波情報123の代わりに、エリア情報を記憶していてもよい。エリア情報は、基地局42が発する電波の、少なくとも道路上における強度分布を示す情報であり、道路地図情報及び電波情報に基づいて得られる。上述したように、本実施形態に係る通信ネットワーク4は、複数の基地局42を備えている。このため、エリア情報は、複数の基地局42のそれぞれが発する電波の、少なくとも道路上における強度分布を示す情報となる。
〔制御部〕
制御部13は、取得部131と、算出部132と、決定部133と、判断部134と、処理部135と、を備える。本実施形態に係る制御部13は、プロセッサで構成されている(処理装置1はコンピュータで構成されている)。このため、各制御ブロック131~135の機能は、記憶部12に記憶されている処理プログラム121を制御部13が実行することにより実現される。
(取得部)
取得部131は、車両2から、当該車両2の位置情報を取得する。本実施形態に係る取得部131は、車両2から基地局42が受信し、通信制御装置41が取得した位置情報を、当該通信制御装置41から受信することにより取得する。本実施形態に係る取得部131は、車両の位置情報を、所定周期で繰り返し取得する。所定周期は、例えば1秒とすることができる。位置情報の送受信が遅延なく行われていると、例えば図3に示したように、車両2が位置情報を生成する周期ΔT_GPSは、当該位置情報を通信制御装置41が受信する周期ΔT_RECと等しくなる。すなわち、図3における位置情報の送信を示す矢印(実線)はすべて平行に並ぶ。ここで、位置情報の送受信に遅延が生じると、通信制御装置41が位置情報を受信する時刻が、遅延のない場合よりも遅くなる。すなわち、図3における位置情報の送信を示す矢印は、遅延のない場合よりも時間の経過方向(右)に傾く(破線の矢印となる)。なお、所定周期は、1秒より長くてもよいし、短くてもよい。
また、本実施形態に係る取得部131は、通信制御装置41から、位置情報と共に、当該位置情報の取得時刻を取得する。また、本実施形態に係る取得部131は、通信制御装置41から、台数情報を取得する。上述したように、本実施形態に係る通信ネットワーク4は、基地局42を複数備える。このため、本実施形態に係る取得部131が取得する台数情報は、複数の基地局42のそれぞれと無線接続している端末装置Mの台数を示す情報となっている。なお、取得部131は、例えば他の装置から、道路地図情報および電波情報、またはエリア情報を取得するよう構成されていてもよい。この場合、記憶部12は、道路地図情報および電波情報、またはエリア情報を記憶していなくてもよい。
(算出部)
算出部132は、揺らぎ値を算出する。揺らぎ値は、現在位置において端末装置Mが無線通信を行う場合に生じる遅延の揺らぎの程度を示す値である。現在位置は、車両2が現在存在する位置である。具体的には、算出部132は、図4に示したような流れで揺らぎ値を算出する。まず、算出部132は、Errサンプルを算出する(ステップA1)。Errサンプルは、位置情報の直近の取得周期(ΔT_REC)と緯度・経度の直近の生成周期(ΔT_GPS)との差である。位置情報の直近の取得周期(ΔT_REC)は、通信制御装置41が直近に記録した位置情報の取得時刻[N]と前回記録した位置情報の取得時刻[N-1]との差である。緯度・経度の直近の生成周期(ΔT_GPS)は、取得部131が直近に取得した位置情報に含まれる緯度・経度の生成時刻[N]と、前回取得した位置情報に含まれる緯度・経度の生成時刻[N-1]と、の差である。
次に、算出部132は、過去に算出したErrサンプル、および最新のErrサンプルに基づいて、Errサンプルの移動平均値Err_avgを算出する(ステップA2)。次に、算出部132は、最新のErrサンプルと、移動平均値Err_avgとの差を、揺らぎ値として算出する(ステップA3)。算出部132は、取得部131が位置情報を取得する度にステップA1~A3を繰り返す。このようにして得られる揺らぎ値を、時系列で複数並べることにより、遅延の揺らぎの有無や、揺らぎの程度を知ることができる。
なお、算出部132は、例えば予め構築しておいた学習済モデルを用いて揺らぎ値を算出することもできる。この場合、学習済モデルには、道路上の各地点の緯度・経度と、過去に算出した揺らぎ値との関係を機械学習することにより構築されたものが用いられる。そして、算出部132は、この学習済モデルに現在地点の緯度・経度を入力し、出力された値を揺らぎ値として採用する。また後述する判断部134が、判断の際に遅延の揺らぎを考慮しない、または、上記取得部131が位置情報を繰り返し取得しない場合、制御部13は、算出部132を備えていなくてもよい。
(決定部)
決定部133は、エリア情報、および台数情報に基づいて、各端末装置Mに割り当てられる通信帯域の推定値を決定する。具体的には、算出部132は、図5に示したような流れで推定値を決定する。決定部133は、まず、エリア情報を参照して、走行予定位置における電波の強度を取得する(ステップB1)。走行予定位置は、位置情報が示す位置に車両が存在する時刻から所定時間後に車両が存在する位置である。所定時間は、例えば6秒とすることができる。例えば、車両2が60km/hで走行している場合、走行予定位置は現在位置の100m先の位置となる。次に、決定部133は、現在位置における電波の強度も取得する(ステップB2)。
次に、決定部133は、第一推定値を算出する。第一推定値は、エリア情報を参照して得られる電波の強度、および台数情報に基づいて算出される通信帯域の推定値である。まず、決定部133は、例えば図6に示したような、電波の強度と推定値の関係を示すグラフを参照し、ステップB1で取得した電波の強度に対応する値を、第一推定値として算出する(ステップB3)。グラフは、一の基地局42に無線接続される端末装置Mの台数毎にそれぞれ用意されている。上述したように、決定部133は、走行予定位置における電波の強度、および現在位置における電波の強度をそれぞれ取得する。このため、本実施形態に係る決定部133は、走行予定位置における第一推定値、および現在位置における第一推定値をそれぞれ算出する。
次に、決定部133は、第二推定値を算出する(ステップB4)。第二推定値は、揺らぎ値に基づいて算出される通信帯域の推定値である。決定部133は、例えば予め構築しておいた学習済モデルを用いて第二推定値を算出することもできる。この場合、学習済モデルには、過去に通信制御装置41や基地局42が生成した各種データ(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)値、台数情報、DRB(Data Radio Bearer)値、CQI(Channel Quality Indicator)値、遅延幅、レイテンシー等)と、過去に測定した通信帯域との関係を機械学習することにより構築されたものが用いられる。そして、決定部133は、この学習済モデルに各種データを入力し、出力された値を第二推定値として採用する。本実施形態に係る決定部133は、走行予定位置における第二推定値、および現在位置における第二推定値をそれぞれ算出する。なお、決定部133は、予め決めておいた固定値を第二推定値として用いるよう構成されていてもよい。
次に、決定部133は、第一推定値が第二推定値よりも小さいか否かを判断する(ステップB5)。ここで、第一推定値が第二推定値よりも小さいと判断した場合、または第二推定値が算出されていない場合(ステップB5:YES)、決定部133は、第一推定値を推定値として決定する(ステップB6)。一方、第一推定値が第二推定値よりも大きいと判断した場合(ステップB5:NO)、決定部133は、第二推定値を推定値として決定する(ステップB7)。本実施形態に係る決定部133は、走行予定位置における推定値、および現在位置における推定値をそれぞれ決定する。
このように、決定部133が第一推定値と第二推定値のうち小さい方を推定値として採用するので、帯域要件を満たす旨の判断の確度を高めることができる。なお、決定部133は、ステップB2をステップB1よりも前に行うよう構成されていてもよいし、ステップB1と並行して行うよう構成されていてもよい。また、決定部133は、ステップB4をステップB3よりも前に行うよう構成されていてもよいし、ステップB3と並行して行うよう構成されていてもよい。
(判断部)
判断部134は、決定部133が決定した走行予定位置における推定値に基づいて、走行予定位置において車両2が通信する際の通信帯域が所定の帯域要件を満たしているか否かを判断する。上述したように、本実施形態に係る制御部13は、揺らぎ値を算出する算出部132を備える。このため、本実施形態に係る判断部134は、推定値および揺らぎ値に基づいて、走行予定位置において帯域要件を満たすか否かを判断する。
具体的には、判断部134は、図7に示したような流れで帯域要件を満たしているか否かを判断する。まず、判断部134は、決定部133が決定(更新)した推定値が所定の所望値よりも大きいか否かを判断する(ステップC1)。所望値は、通信の確実性をどの程度にしたいかに応じてユーザが自由に決定することができる値である。この所望値を増減させることにより、帯域要件を満たすか否かの判断基準を調整することができる。ここで、推定値が所望値よりも大きいと判断した場合(ステップC1:YES)、判断部134は、算出部132が算出した最新の揺らぎ値が所定値以下であるか否かを判断する(ステップC2)。所定値は、遅延の揺らぎをどの程度許容できるかに応じてユーザが自由に決定することができる値である。ここで、揺らぎ値が所定値以下であると判断した場合(ステップC2:YES)、判断部134は、帯域要件を満たすと判断したことになり、再びステップC1へ戻る。一方、揺らぎ値が所定値より大きいと判断した場合(ステップC2:NO)、判断部134は、帯域要件を満たさない可能性があると判断したことになる。
このようにステップC2において遅延の揺らぎを考慮することにより、遅延の揺らぎによって推定値が所望値より小さくなる瞬間があるのに帯域要件を満たすことできると判断し、基地局42と車両との通信が一時的に困難になってしまうことを防ぐことができる。すなわち、帯域要件を満たす旨の判断の確度を高めることができる。なお、判断部134は、ステップC1において推定値が所望値よりも大きいと判断した場合(ステップC1:YES)に、ステップC2を実行することなく、帯域要件を満たすと判断したこととし、再びステップC1へ戻るよう構成されていてもよい。
ステップC1において、推定値が所望値よりも小さい場合(ステップC1:NO)、判断部134は、決定部133が第二推定値を推定値として決定したか否かを判断する(ステップC3)。ここで、第二推定値を推定値として決定したと判断した場合(ステップC3:YES)、判断部134は、帯域要件を満たさないと判断したことになる。一方、ステップC3において、決定部133が第二推定値を推定値として決定していないと判断した場合(ステップC3:NO)、判断部134は、最新の揺らぎ値が所定値以下であるか否かを判断する(ステップC4)。ここで、最新の揺らぎ値が所定値より大きいと判断した場合(ステップC4:NO)、判断部134は、帯域要件を満たさないと判断したことになる。ステップC3またはステップC4の判断の結果、帯域要件を満たさないと判断したことになった場合、処理部135が、安全確保処理(ステップD1)を行った上で、再びステップC1へ戻る。この安全確保処理の詳細については後述する。
このように、ステップC4において、遅延の揺らぎに基づいて算出された第二推定値を推定値とした場合に帯域要件を満たさないと判断することにより、帯域要件を満たす旨の判断の確度を高めることができる。また、ステップC4において、揺らぎ値が所定値より大きい場合に帯域要件を満たさないと判断することにより、帯域要件を満たす旨の判断の確度を高めることができる。なお、ステップC1において、推定値が所望値よりも小さいと判断した場合(ステップC1:NO)に、判断部134は、ステップC3およびステップC4を実行することなく、帯域要件を満たさないと判断したこととするよう構成されていてもよい。
ステップC4において、最新の揺らぎ値が所定値以下であると判断した場合(ステップC4:YES)、判断部134は、端末装置Mに届いている電波の強度が所定強度より大きいか否かを判断する(ステップC5)。ここで、端末装置Mに届いている電波の強度が所定強度より大きいと判断した場合、判断部134は、帯域要件を満たすと判断したことになり、再びステップC1へ戻る。一方、端末装置Mに届いている電波の強度が所定強度より小さいと判断した場合(ステップC5:NO)に、帯域要件を満たさない可能性があると判断したことになる。ステップC5またはステップC2の判断の結果、帯域要件を満たさない可能性があると判断したことになった場合、処理部135が、安全確保処理(ステップD1)を行った上で、再びステップC1へ戻る。
本実施形態に係る判断部134は、上記処理(走行予定位置において帯域要件を満たしているか否かを判断)の前または後、もしくは当該処理と並行して、決定部133が決定した現在位置における推定値に基づいて、現在位置において車両2が通信する際の通信帯域が所定の帯域要件を満たしているか否かを判断する。
無線通信においては、遅延の揺らぎが小さくても、電波の強度が低い場合には通信が困難になってしまう場合がある。このため、ステップC5を実行することで、帯域要件を満たす旨の判断の確度を高めることができる。また、通信に生じる遅延は一定ではなく、揺らぐ(遅延幅が大きくなったり小さくなったりする)ことが多い。そこで、ステップC2、ステップC3およびステップC4を実行し、遅延の揺らぎを考慮することにより、遅延の揺らぎによって帯域要件を満たすことが困難となる瞬間があるのに、帯域要件を満たすと判断し、基地局42と車両との通信が一時的に困難になってしまうことを防ぐことができる。すなわち、帯域要件を満たす旨の判断の確度を高めることができる。また、通信制御装置41が複数の基地局42に接続され、処理装置1は、複数の基地局42からそれぞれ各種情報を収集する。このため、判断部134は、複数のセルに跨る広範囲にわたって、帯域要件を満たすか否かを判断することができる。
(処理部)
処理部135は、帯域要件を満たさない、または帯域要件を満たさない可能性があると判断部134が判断した場合に、安全確保処理(ステップD1)を実行する。安全確保処理は、車両2の安全を確保するための処理である。本実施形態に係る処理部135は、安全確保処理として、帯域増加処理、経路変更処理、第一通知処理、および第二通知処理の少なくともいずれかの処理を実行する。
帯域増加処理は、基地局42に、車両2への通信帯域の配分を増加させる処理である。具体的には、処理部135は、通信帯域の配分増加を依頼する増加依頼情報を通信制御装置41へ送信するよう通信部11を制御する。増加依頼情報を受信した通信制御装置41は、通信帯域の配分増加を指示する指示情報を、対象の基地局42へ送信する。指示情報を受信した基地局42は、指示情報に従って、車両2へ対する通信帯域の配分を増加させる。これにより、車両2は安定した通信を維持し続けることができるようになる。
経路変更処理は、車両2が帯域要件を満たす走行経路への変更するための処理である。具体的には、処理部135は、走行経路の変更を依頼する変更依頼情報をサーバ3へ送信するよう通信部11を制御する。変更依頼情報を受信したサーバ3は、走行経路の変更を指示する指示情報を、対象の車両2へ送信する。指示情報を受信した車両2は、指示情報に従って、走行経路を変更する。なお、処理部135は、経路変更処理において、走行経路の変更を指示する指示情報を、対象の車両2へ直接(サーバ3を介さずに)送信するよう構成されていてもよい。これにより、車両2は安定した通信を維持し続けることができるようになる。
第一通知処理は、帯域要件を満たさない旨を車両2へ通知するための処理である。具体的には、帯域不足情報を通信制御装置41へ送信するよう通信部11を制御する。帯域不足情報は、帯域要件を満たさない旨の情報である。帯域不足情報を受信した通信制御装置41は、帯域不足情報を、基地局42を介して対象の車両2へ送信する。帯域不足情報を受信した車両2は、例えば、この先通信が困難になる旨を、当該車両2へ乗車する者へ通知したり、停車したりする。これにより、車両2に乗車する者が、車両2を停止させる、走行経路を変更する等の対応をとったり、通信が安定しない状態で車両2が走行してしまうのを防いだりすることができるようになる。
第二通知処理は、帯域要件を満たさない旨を車両2に乗車する者が所持または装着する端末装置Mへ通知するための処理である。具体的には、帯域不足情報を通信制御装置41へ送信するよう通信部11を制御する。帯域不足情報を受信した通信制御装置41は、帯域不足情報を、基地局42を介して対象の端末装置Mへ送信する。帯域不足情報を受信した端末装置Mは、例えば、この先通信が困難になる旨を、当該端末装置Mを所持または装着する者へ通知する。これにより、車両2に乗車する者は、車両2を停止させる、走行経路を変更するといった対応をとることができるようになる。
{処理装置の効果}
以上説明してきた本実施形態に係る処理装置1は、端末装置Mに割り当てられる通信帯域(端末装置Mの通信遅延の生じやすさ)という通信ネットワーク側で把握しやすい情報に基づいて、走行予定位置において帯域要件を満たすか否かの判断等を行う。このため、処理装置1によれば、車両2のコンピュータリソースに多大な負荷をかけることない。その結果、車両2のコンピュータリソースは、走行に必要な情報の収集に専念することができる。また、処理装置1によれば、複数の車両2についての判断を一台で纏めて行うことができるので、各車両に判断のための装置を搭載させる場合に比べて導入コストを抑えることができる。
・第二実施形態
次に、本発明の第二実施形態について詳細に説明する。なお、説明の便宜上、上記第一実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
<交通システム>
図1に示したように、本実施形態に係る交通システム100Aは、上記第一実施形態に係る交通システム100と同様の車両2、サーバ3、および通信ネットワーク4の他に、処理装置1Aを備える。
{処理装置の構成}
図8に示したように、処理装置1Aは、上記第一実施形態に係る処理装置1と同様の、通信部11の他に、記憶部12Aと、制御部13Aと、を備える。
〔記憶部〕
本実施形態に係る記憶部12Aは、記憶している内容が上記第一実施形態に係る記憶部12と異なる。具体的には、本実施形態に係る記憶部12Aは、上記第一実施形態に係る記憶部12と同様の電波情報123の他に、処理プログラム121Aと、道路地図情報122Aと、学習済みモデル124と、を記憶している。
道路地図情報122Aは、少なくとも車両2が走行する可能性のある区域の道路の配置を、当該道路を構成する複数の区間ごとに示す情報である。また、道路地図情報122Aは、ハンドオーバー先となる確率が最も高い基地局42を区間ごとに示したものである。各区間におけるハンドオーバー先となる確率が最も高い基地局42は、例えば、過去に各区間を車両2が走行したときに、各区間においてどの基地局42と実際に接続されたかを示す記録に基づいて決定することができる。記憶部12Aは、道路地図情報122Aおよび電波情報123の代わりに、エリア情報を記憶していてもよい。
学習済みモデル124は、過去の位置情報、過去のエリア情報(RSRP、RSPQ(Reference Signal Received Quality)、SINR(Signal-to-Noise-Ratio)等)、過去の台数情報、過去の基地局42に関する統計データ、および過去に割り当てられた通信帯域の関係を機械学習することにより構築されたものである。過去の位置情報、および過去のエリア情報は、通信制御装置41から取得したものであってもよいし、車両から取得したものであってもよい。一方、過去の台数情報、過去の基地局42に関する統計データ、および過去に割り当てられた通信帯域は、通信制御装置41から取得されたものである。本実施形態に係る学習済みモデル124は、上記各種情報と、車速情報との関係も機械学習することにより構築されている。車速情報は、車両2の速度を示す情報である。また、本実施形態に係る学習済みモデル124は、通信帯域の値を直接学習させたものではなく、通信帯域の値に対応するスループット、およびレイテンシーを学習させたものとなっている。この学習済みモデル124は、位置情報、エリア情報、車両2の速度、台数情報、および統計データが入力されると、スループットおよびレイテンシーの推定値を出力するようになっている。このスループットおよびレイテンシーの推定値から通信帯域の推定値を算出することも可能である。
〔制御部〕
本実施形態に係る制御部13Aは、上記第一実施形態に係る制御部13と同様の判断部134、および処理部135の他に、取得部131Aと、決定部133Aと、を備える。本実施形態に係る制御部13Aは、上記第一実施形態に係る制御部13と同様にプロセッサで構成されている(処理装置1Aはコンピュータで構成されている)。このため、各制御ブロック131A、133A、134、135の機能は、記憶部12Aに記憶されている処理プログラム121Aを制御部13Aが実行することにより実現される。
(取得部)
本実施形態に係る取得部131Aは、取得する位置情報の内容が上記第一実施形態に係る取得部131が取得するものと異なる。本実施形態に係る取得部131Aが取得する位置情報は、車両2が走行する道路を分割した複数の区間のうち、どの区間上に当該車両2が存在しているかを示す情報である。
(決定部)
決定部133Aは、記憶部12に記憶されている道路地図情報122Aを参照して、位置情報が示す区間においてハンドオーバー先となる基地局42を特定する。そして、決定部133Aは、通信制御装置41から、特定された基地局42の統計データを取得する。
また、決定部133Aは、学習済みモデル124に、位置情報、エリア情報(RSRP、RSRQ、SINR等)、車速情報、台数情報、および特定された基地局42の統計データを入力することにより得られた値を、区間における推定値として決定する。本実施形態に係る決定部133Aは、例えば図9に示したような、時間帯ごと、曜日ごとの、ダウンリンク時のスループット、アップリンク時のスループット、およびレイテンシーを示すテーブルを生成する。また、本実施形態に係る決定部133Aは、RSRPを-120~-60dBの範囲内で10dB刻み(7段階)、RSRQを-20~0dBの範囲内で2dB刻み(11段階)、車速情報を0~100km/hの範囲内で10km/h刻み(11段階)で入力する。このため、本実施形態に係る決定部133Aは、一つの基地局42につき847(7×11×11)通りのテーブルを生成することができる。そして、決定部133Aは、生成されたテーブルの中から、現在時刻、および現在の曜日に対応するダウンリンク時のスループット、アップリンク時のスループット、およびレイテンシーを推定値として決定する。なお、本実施形態に係る決定部133Aは、RSRP、RSRQ、および車速情報ごとに異なるテーブルを生成したが、RSRP、RSRQ、車速情報、およびハンドオーバーの有無ごとに異なるテーブルを生成してもよい。
また、決定部133Aは、車両2がある区間上に存在する間に、道路地図情報122Aを参照して、少なくとも一つの走行予定区間においてハンドオーバー先となる基地局42を特定する。走行予定区間は、位置情報が示す区間を含む道路における他の区間であって、車両2の進行方向に存在する区間である。すなわち、走行予定区間は、車両2が当該ある区間上に存在する時刻よりも後に走行することになる区間である。そして、決定部133Aは、特定された基地局42の統計データを学習済みモデル124に入力することによって得られた値を、走行予定区間における推定値として決定する。
また、決定部133Aは、一の走行予定区間における推定値を決定した後、当該走行予定区間と、当該走行予定区間における車両2の進行方向側の端部と隣接する第2の走行予定区間における推定値を決定する。決定部133Aは、同様にして、第n-1の走行予定区間における車両2の進行方向側の端部と隣接する第nの走行予定区間における推定値(n=3・・)を決定する。第nの走行予定区間は、走行経路の終点部分の区間である。これにより、これから走行することになる複数の連続する走行予定区間の各推定値がそれぞれ得られるので、車両2は、この先の通信の推移を正確に認識することができる。
{処理装置の効果}
以上説明してきた本実施形態に係る処理装置1Aによれば、上記第一実施形態に係る処理装置1と同様に、車両2のコンピュータリソースに多大な負荷をかけることない。その結果、車両2のコンピュータリソースは、走行に必要な情報の収集に専念することができる。また、処理装置1Aによれば、複数の車両2についての判断を一台で纏めて行うことができるので、各車両2に判断のための装置を搭載させる場合に比べて導入コストを抑えることができる。
また、本実施形態に係る処理装置1Aは、学習済みモデル124を用いて推定値を推定するようになっている。そして、学習済みモデル124は、学習に基地局42に関する統計データを用いている。このため、本実施形態に係る処理装置1Aによれば、推定値の精度が従来の装置が出力するものに比べて高くなる。例えば、従来の装置が出力した複数の推定値と、各推定値に対応する正解値との関係を平面上にプロットしたものは、図10右側に示したようになる。図の直線Lは推定値と正解値が等しいプロットの集合であり、プロットがこの直線Lに近いほど推定値の精度が高いことを示す。これを見ると、従来の装置が出力した推定値と正解値との関係を示すプロットは、ランダムに分散している。これに対し、本実施形態に係る処理装置1Aが出力した複数の推定値と、各推定値に対応する正解値との関係を平面上にプロットしたものは、図10左側に示したように、従来のものに比べプロットが直線Lへ向かって集まっている。すなわち、本実施形態に係る処理装置1Aが出力する推定値は、従来の装置が出力する推定値よりも精度が高いことを示している。
{処理装置の変形例}
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、処理装置1、1Aは、通信ネットワーク4の通信制御装置41と一体に構成されていてもよい。また、処理装置1、1Aの制御ブロックの少なくとも一部は、通信制御装置41が備えていてもよい。反対に、通信制御装置41の制御ブロックの少なくとも一部は、処理装置1、1Aが備えていてもよい。
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
また、以上説明してきた本発明の各態様が奏する作用効果は、例えば、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)の目標3「すべての人に健康と福祉を」や、目標11「住み続けられるまちづくりを」等の達成にも貢献するものである。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る処理装置は、基地局と接続される処理装置であって、道路を走行するとともに前記基地局を介して無線通信する車両から、当該車両の位置情報を取得する取得部と、前記位置情報、前記基地局が発する電波の、少なくとも前記道路上における強度分布を示すエリア情報、および前記基地局と無線接続している端末装置の台数を示す台数情報に基づいて、各端末装置に割り当てられる通信帯域の推定値を決定する決定部と、前記推定値に基づいて、前記位置情報が示す位置に前記車両が存在する時刻から所定時間後に前記車両が存在する位置である走行予定位置において前記車両が通信する際の通信帯域が所定の帯域要件を満たしているか否かを判断する判断部と、を備える、構成である。
本発明の態様2に係る処理装置は、上記の態様1において、現在位置において前記端末装置が無線通信を行う場合に生じる遅延の揺らぎの程度を示す揺らぎ値を算出する算出部を備え、前記判断部は、前記推定値および前記揺らぎ値に基づいて、前記走行予定位置において前記帯域要件を満たすか否かを判断する、構成としてもよい。
本発明の態様3に係る処理装置は、上記の態様1または2において、前記判断部は、前記推定値が、所定の所望値よりも大きい場合に、前記帯域要件を満たすと判断し、前記推定値が前記所望値よりも小さい場合に、前記帯域要件を満たさないと判断する、構成としてもよい。
本発明の態様4に係る処理装置は、上記の態様3において、現在位置において前記端末装置が無線通信を行う場合に生じる遅延の揺らぎの程度を示す揺らぎ値を算出する算出部を備え、前記判断部は、前記推定値が前記所望値よりも大きい場合であって、前記揺らぎ値が所定値以下である場合に、前記帯域要件を満たすと判断する、構成としてもよい。
本発明の態様5に係る処理装置は、上記の態様4において、前記決定部は、前記エリア情報および前記台数情報に基づいて算出される通信帯域の第一推定値が、前記揺らぎ値に基づいて算出される通信帯域の第二推定値よりも小さい場合、または前記第二推定値が算出されていない場合、前記第一推定値を前記推定値として決定し、前記第一推定値が前記第二推定値よりも大きい場合、前記第二推定値を前記推定値として決定する、構成としてもよい。
本発明の態様6に係る処理装置は、上記の態様5において、前記判断部は、前記推定値が前記所望値よりも小さい場合であって、前記決定部が前記第二推定値を前記推定値として決定した場合に、前記帯域要件を満たさないと判断する、構成としてもよい。
本発明の態様7に係る処理装置は、上記の態様1において、前記位置情報は、前記車両が走行する道路を分割した複数の区間のうち、どの区間上に当該車両が存在しているかを示す情報であり、前記決定部は、ハンドオーバー先となる確率が最も高い基地局を区間ごとに示した道路地図情報を参照して、前記位置情報が示す区間においてハンドオーバー先となる基地局を特定し、過去の位置情報、過去のエリア情報、過去の台数情報、および過去の基地局に関する統計データの関係を機械学習することにより構築された学習済モデルに、前記位置情報、前記台数情報、前記統計データを入力することにより得られた値を、前記区間における前記推定値として決定する、構成としてもよい。
本発明の態様8に係る処理装置は、上記の態様7において、前記決定部は、前記車両が前記区間上に存在する間に、前記道路地図情報を参照して、前記位置情報が示す区間を含む前記道路における他の区間であって、前記車両の進行方向に存在する少なくとも一つの区間である走行予定区間においてハンドオーバー先となる基地局を特定し、特定された前記基地局の統計データを前記学習済モデルに入力することによって得られた値を、前記走行予定区間における前記推定値として決定する、構成としてもよい。
本発明の態様9に係る処理装置は、上記の態様1~8のいずれかにおいて、前記帯域要件を満たさない、または前記帯域要件を満たさない可能性があると前記判断部が判断した場合に、前記車両の安全を確保するための安全確保処理を実行する処理部を更に備える、構成としてもよい。
本発明の態様10に係る処理装置は、上記の態様9において、前記処理部は、前記安全確保処理として、前記基地局に、前記車両への通信帯域の配分を増加させる帯域増加処理、前記車両が帯域要件を満たす走行経路への変更するための経路変更処理、帯域要件を満たさない旨を車両へ通知するための第一通知処理、および帯域要件を満たさない旨を車両に乗車する者が所持または装着する端末装置へ通知するための第二通知処理、の少なくともいずれかの処理を実行する、構成としてもよい。
本発明の態様11に係る処理装置は、上記の態様1~10のいずれかにおいて、複数の前記基地局と接続され、前記決定部は、前記複数の基地局のそれぞれが発する電波の、少なくとも前記道路上における強度分布を示すエリア情報、および前記複数の基地局のそれぞれと無線接続している端末装置の台数を示す台数情報に基づいて、各端末装置に割り当てられる通信帯域の推定値を決定する、構成としてもよい。
本発明の態様12に係る処理プログラムは、上記の態様1~11のいずれかにおいて、前記処理装置としてコンピュータを機能させるための処理プログラムであって、上記取得部、上記決定部および上記判断部としてコンピュータを機能させるため構成としてもよい。
100 交通システム
1 処理装置
11 通信部
12 記憶部
121 処理プログラム
122 道路地図情報
123 電波情報
13 制御部
131 取得部
132 算出部
133 決定部
134 判断部
135 処理部
2 車両
3 アプリケーションサーバ
4 通信ネットワーク
41 通信制御装置
42 基地局

Claims (12)

  1. 基地局と接続される処理装置であって、
    道路を走行するとともに前記基地局を介して無線通信する車両から、当該車両の位置情報を取得する取得部と、
    前記位置情報、前記基地局が発する電波の、少なくとも前記道路上における強度分布を示すエリア情報、および前記基地局と無線接続している端末装置の台数を示す台数情報に基づいて、各端末装置に割り当てられる通信帯域の推定値を決定する決定部と、
    前記推定値に基づいて、前記位置情報が示す位置に前記車両が存在する時刻から所定時間後に前記車両が存在する位置である走行予定位置において前記車両が通信する際の通信帯域が所定の帯域要件を満たしているか否かを判断する判断部と、
    を備える、
    ことを特徴とする処理装置。
  2. 現在位置において前記端末装置が無線通信を行う場合に生じる遅延の揺らぎの程度を示す揺らぎ値を算出する算出部を備え、
    前記判断部は、前記推定値および前記揺らぎ値に基づいて、前記走行予定位置において前記帯域要件を満たすか否かを判断する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記判断部は、
    前記推定値が、所定の所望値よりも大きい場合に、前記帯域要件を満たすと判断し、
    前記推定値が前記所望値よりも小さい場合に、前記帯域要件を満たさないと判断する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  4. 現在位置において前記端末装置が無線通信を行う場合に生じる遅延の揺らぎの程度を示す揺らぎ値を算出する算出部を備え、
    前記判断部は、前記推定値が前記所望値よりも大きい場合であって、前記揺らぎ値が所定値以下である場合に、前記帯域要件を満たすと判断する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の処理装置。
  5. 前記決定部は、
    前記エリア情報および前記台数情報に基づいて算出される通信帯域の第一推定値が、前記揺らぎ値に基づいて算出される通信帯域の第二推定値よりも小さい場合、または前記第二推定値が算出されていない場合、前記第一推定値を前記推定値として決定し、
    前記第一推定値が前記第二推定値よりも大きい場合、前記第二推定値を前記推定値として決定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の処理装置。
  6. 前記判断部は、前記推定値が前記所望値よりも小さい場合であって、前記決定部が前記第二推定値を前記推定値として決定した場合に、前記帯域要件を満たさないと判断する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の処理装置。
  7. 前記位置情報は、前記車両が走行する道路を分割した複数の区間のうち、どの区間上に当該車両が存在しているかを示す情報であり、
    前記決定部は、
    ハンドオーバー先となる確率が最も高い基地局を区間ごとに示した道路地図情報を参照して、前記位置情報が示す区間においてハンドオーバー先となる基地局を特定し、
    過去の位置情報、過去のエリア情報、過去の台数情報、過去の基地局に関する統計データ、および過去に割り当てられた通信帯域の関係を機械学習することにより構築された学習済モデルに、前記位置情報、前記エリア情報、前記台数情報、前記統計データを入力することにより得られた値を、前記区間における前記推定値として決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  8. 前記決定部は、前記車両が前記区間上に存在する間に、
    前記道路地図情報を参照して、前記位置情報が示す区間を含む前記道路における他の区間であって、前記車両の進行方向に存在する少なくとも一つの区間である走行予定区間においてハンドオーバー先となる基地局を特定し、
    特定された前記基地局の統計データを前記学習済モデルに入力することによって得られた値を、前記走行予定区間における前記推定値として決定する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の処理装置。
  9. 前記帯域要件を満たさない、または前記帯域要件を満たさない可能性があると前記判断部が判断した場合に、前記車両の安全を確保するための安全確保処理を実行する処理部を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の処理装置。
  10. 前記処理部は、前記安全確保処理として、
    前記基地局に、前記車両への通信帯域の配分を増加させる帯域増加処理、
    前記車両が帯域要件を満たす走行経路への変更するための経路変更処理、
    帯域要件を満たさない旨を車両へ通知するための第一通知処理、
    および帯域要件を満たさない旨を車両に乗車する者が所持または装着する端末装置へ通知するための第二通知処理、
    の少なくともいずれかの処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の処理装置。
  11. 複数の前記基地局と接続され、
    前記決定部は、前記複数の基地局のそれぞれが発する電波の、少なくとも前記道路上における強度分布を示すエリア情報、および前記複数の基地局のそれぞれと無線接続している端末装置の台数を示す台数情報に基づいて、各端末装置に割り当てられる通信帯域の推定値を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  12. 請求項1に記載の処理装置としてコンピュータを機能させるための処理プログラムであって、上記取得部、上記決定部および上記判断部としてコンピュータを機能させるための処理プログラム。
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