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JP7629274B2 - チーズ様発酵食品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大豆原料からチーズ様発酵食品を製造する技術に関する。
従来、豆乳などの大豆原料からチーズ様発酵食品を製造する技術について、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1~4,非特許文献1参照)。特許文献1には、原料大豆中の可溶性糖区分の60%以上を除去した豆乳を、チーズと同様の方法で発酵及び熟成させて、チーズ様食品を製造する方法が提案されている。また、非特許文献1には、乳酸発酵に用いる乳酸菌の種類や発酵・熟成に用いるチーズカビの種類を変えて作製した豆乳チーズについて、成分分析結果及び抗酸化性の評価結果が開示されている。
しかしながら、特許文献1や非特許文献1に記載の方法のように、原料を牛乳から豆乳に置き換えただけでは、豆乳特有の臭いや味が強くなり、チーズに近い風味の発酵食品を得ることはできない。そこで、特許文献2には、大豆特有の味や臭いを低減するため、大豆原料にラクトコッカス・ラクチス・サブピーシーズ・ラクチスCu-1株、又は/及び、ラクトバシルス・プランタラムAP-1株から選択される植物質由来の乳酸菌を加えて乳酸発酵させ、得られた発酵物を固形状に固め、熟成するチーズ様大豆発酵食品の製法が提案されている。
また、特許文献3には、特殊な豆乳を使用したり、カビ付けにより長期の熟成を行ったりすることなくプロセスチーズ様食品を得るため、プロテアーゼ活性を有する乳酸菌で豆乳を発酵させて得たカードを、加温及び濾過することによりチーズ様食品を製造する方法が提案されている。更に、特許文献4には、消化性に優れ、香味、組成においても風味良好なナチュラルチーズ様発酵食品を得るため、チーズ製法の常法に従って処理したカードを、型詰、圧搾して固形状に成形した後、空気との接触を遮断しつつ麹を基質とした醸造物中で発酵熟成させる方法が提案されている。
特開平7-236417号公報 特開2009-136158号公報 国際公開第2009/001443 特開昭63-269946号公報
西山美樹、他5名,"豆乳を用いたチーズ様食品の調製とその抗酸化性および特性",日本食品科学工学会誌,公益社団法人日本食品科学工学会,2013年9月,第60巻,第9号
しかしながら、特許文献2に記載の方法は、乳酸菌しか用いていないため、チーズ特有の香気成分や旨味成分が産生されないという問題点がある。また、特許文献3に記載の方法は、プロテアーゼ活性を有する乳酸菌により豆乳中のタンパクを分解しただけで、発酵・熟成を行っていないため、チーズ特有の香気成分が産生されないという問題点がある。
一方、特許文献4に記載の方法は、麹を基質とした醸造物中で発酵熟成しており、用いる醸造物によって味や風味が大きく変化するため、チーズに近い自然な風味を得ることは難しい。また、特許文献4に記載の方法には、酵母を添加した麹を基質とした醸造物を用いると、アルコールが発生したり、酵母により糖が消費されて風味が変化したりするという問題点もある。このように、従来の方法では、豆乳を原料としてチーズに近い風味及び食感のチーズ様発酵食品を製造することは困難である。
そこで、本発明は、大豆原料からチーズに近い風味及び食感のチーズ様発酵食品を製造することを目的とする。
本発明に係るチーズ様発酵食品の製造方法は、乳酸菌及び/又は酸を用いて大豆原料を凝固させる凝固工程と、前記凝固工程により得た凝固物からホエイを分離してカードを形成する工程と、麹菌により前記カードを発酵・熟成させる工程とを有し、前記発酵・熟成させる工程において前記カードの表面に種麹を含む液を噴霧する。
本発明のチーズ様発酵食品の製造方法では、前記発酵・熟成させる工程において、前記麹菌を付着させたカードを、25~35℃の温度条件下に1~4日間静置した後、15~25℃の温度条件下に10~60日間静置してもよい。
前記発酵・熟成させる工程では、麹菌として醤油用麹菌及び/又は味噌用麹菌を用いることができ、具体的には、Aspergillus oryzae及び/又はAspergillus soyaを用いることができる。
前記大豆原料としては、例えば脱皮大豆を用いて製造された豆乳を用いることができる。
本発明に係る発酵食品は、大豆原料を乳酸菌及び/又は酸で凝固させた凝固物から形成されたカードの表面に種麹を含む液を噴霧したものを発酵・熟成させたチーズ様発酵食品であって、香気成分として、イソ吉草酸を0.70mg/g以上含有するものである。
本発明によれば、大豆原料を用いて、従来の豆乳発酵食品よりもチーズに近い風味及び食感を有するチーズ様発酵食品が得られる。
本発明の実施形態のチーズ様発酵食品の製造工程を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について、添付の図面を参照して、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の実施形態に係るチーズ様発酵食品の製造工程を示すフローチャートである。図1に示すように本実施形態のチーズ様発酵食品の製造方法は、凝固工程(ステップS1)と、カード形成工程(ステップS2)と、発酵・熟成工程(ステップS3)とを行う。
[凝固工程]
凝固工程S1では、乳酸菌、酸及び凝固剤のうち少なくとも1種を用いて大豆原料を凝固させて、凝固物を得る。本実施形態のチーズ様発酵食品の製造方法で用いる大豆原料としては、例えば豆乳、大豆粉及び大豆スラリーなどが挙げられるが、これらの中でも特に豆乳が好ましい。豆乳は、水に浸漬して含水させたた大豆を麿砕し、おからなどの不溶性成分を濾過して得られるものであれば、特に限定されるものではないが、脱皮大豆を用いて製造された豆乳が好ましい。大豆原料として、脱皮大豆を用いて製造された豆乳を用いることで、大豆特有の青臭さが低減され、よりチーズに近い風味の発酵食品が得られる。
なお、原料に用いる大豆原料は、1種に限定されるものではなく、大豆の種類や加工方法が異なるものを、複数組み合わせて使用することもできる。大豆原料は、乳酸菌などを添加する前に殺菌処理を施してもよく、また、殺菌処理済みのものを用いてもよい。更に、乳酸発酵により凝固させる場合は、必要に応じて、大豆原料に糖を添加してもよい。
そして、乳酸を用いて大豆原料を凝固させる場合は、大豆原料に乳酸菌を添加して乳酸発酵させる。その際用いられる乳酸菌としては、例えば、ストレプトコッカス・サーモフィラスなどのストレプトコッカス属の乳酸菌、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・ガッセリ、ラクトバチルス・デルブルッキィなどのラクトバチルス属の乳酸菌、ラクトコッカス・ラクティスなどのラクトコッカス属の乳酸菌、ロイコノストック・メセンテロイテス、ロイコノストック・ラクティスなどのロイコノストック属の乳酸菌、エンテロコッカス・フェカーリス、エンテロコッカス・フェシウムなどのエンテロコッカス属の乳酸菌、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティスなどのビフィドバクテリウム属の乳酸菌、ペディオコッカス・ペントサセウス、ペディオコッカス・ハロフィルスなどのペディオコッカス属の乳酸菌が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、大豆原料を凝集させることができるものであればよい。
乳酸発酵の条件は、特に限定されるものではなく、大豆原料や乳酸菌の種類に応じて適宜設定することができるが、例えば前述した乳酸菌で発酵させる場合は、20~43℃の温度条件下で、4~20時間程度行えばよい。これにより、大豆原料が凝固し、pH5以下の凝固物が得られる。なお、乳酸発酵により得た凝固物は、乳酸菌の殺菌及びホエイ排出促進のため、中心温度が85℃以上となる温度で1~15分程度、加熱・殺菌することが好ましい。
一方、酸によって大豆原料を凝固させる場合は、大豆原料にクエン酸、乳酸、酢酸、アスコルビン酸及びグルコン酸などの有機酸や希塩酸などの無機酸を添加し、大豆原料のpHが酸性になるよう調整する。また、凝固剤により大豆原料を凝固させる場合は、大豆原料に豆腐用凝集剤として用いられている塩化マグネシウムや塩化カルシウムなどの2価の金属塩を添加すればよい。
[カード形成工程]
カード形成工程S2では、凝固工程S1で得た凝固物からホエイを分離してカードを形成する。ホエイの分離方法は、チーズの製造で用いられている方法を適用することができる。例えば、凝固物を綿布で包み、又は、モールドやフープに入れ、所定の圧力をかけて一晩静置する。これにより、ホエイが排出され、適度な固さを有するカードが得られる。
なお、チーズ様発酵食品に塩を含有させる場合は、例えば、ホエイを排出させて得たカードを一度崩して塩を加えた後、再度綿布で包み又はモールドやフープに入れ、所定の圧力をかけた状態で4~12時間静置して、カードを再形成すればよい。又は、例えば、カードを20%食塩水中に10分間~一晩浸漬することで加塩することもできる。
[発酵・熟成工程]
発酵・熟成工程S3では、ホエイ分離工程で形成したカードに麹菌を付着させ、この麹菌によってカードを発酵・熟成させる。麹菌の種類は、特に限定されるものではないが、醤油用麹菌及び味噌用麹菌が好ましく、Aspergillus oryzae、若しくは、Aspergillus soya、又はその両方を用いることがより好ましい。これにより、チーズに近い風味を呈し、なめらかな食感で、旨みを有するチーズ様発酵食品が得られる。なお、麹菌は、単体で使用してもよいが、複数種を組み合わせて使用してもよい。
麹菌を付着させる方法も特に限定されるものではなく、例えば、カードの表面全体に麹菌が付着するように前述した麹菌の種麹を含む液をカードに噴霧する方法や、前述した麹菌の種麹、豆麹又は米麹をカードに混合する方法などを適用することができる。
熟成期間は、製造されるチーズ様発酵食品の種類や熟成温度に応じて適宜設定することができる。例えば、クリームチーズやカッテージチーズのようなフレッシュな香りや酸味のあるあっさりとした風味の発酵食品を製造する場合は、熟成期間を短くすることが好ましい。一方、パルミジャーノ・レジャーノのように旨味が強く、芳醇な風味を有する発酵食品を製造する場合は、1ヶ月以上熟成することが好ましい。なお、本実施形態のチーズ様発酵食品は、一定の温度湿度下(主に7~16℃の低温下)において熟成することで、チーズのような風味と食感が形成される。
工業的には、麹菌を付着させたカードを、例えば25~35℃の温度条件下に1~4日間静置し、麹菌を育成させた後、例えば15~25℃の温度条件下に10~60日間静置し、熟成させてチーズ様発酵食品を得る。その際、麹菌を育成させたカードを、脱酸素剤を入れたフィルム袋で密封包装又はパラフィン紙に包み、その状態で熟成してもよい。これにより、麹菌の生育が止まり、麹菌が旺盛に生育することで呈する不快臭の発生を防ぐと共に、有害な微生物の混入・繁殖を抑えた状態で、麹菌が作り出した酵素にて発酵熟成させることができる。
前述した方法で製造されたチーズ様発酵食品は、香気成分としてイソ吉草酸を0.70mg/g以上含有し、大豆原料を使用して製造された従来品よりもチーズに近い風味及び食感を呈する。発酵食品中のイソ吉草酸量が0.70mg/g未満の場合、チーズに近い風味が得られない。なお、ここでいうイソ吉草酸含有量は、ガスクロマトグラフィーを用いて測定した値である。
以上詳述したように、本実施形態のチーズ様発酵食品の製造方法は、大豆原料から形成したカードを麹菌により発酵・熟成しているため、チーズカビを用いて製造された従来の豆乳発酵食品に比べて、豆乳特有の青臭さが抑えられ、よりチーズに近い風味を有する発酵食品が得られる。本実施形態の方法で製造されたチーズ様発酵食品は、なめらかな食感を有すると共に、旨みも感じられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。
(第1実施例)
本実施例においては、以下に示す方法で熟成期間のみを変えてチーズ様発酵食品を製造し、旨み、風味及び食感を評価すると共に、香気成分の分析を行った。
大豆原料には、キッコーマン飲料株式会社製 無調整豆乳を、中心温度85℃以上で15分間加熱殺菌したものを使用した。殺菌済みの大豆原料に、乳酸菌(Streptococcus thermophilus、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus、
Lactobacillus helveticus)を加え、発酵温度を43℃とし、4.5~7時間乳酸発酵を行った。この乳酸発酵により得た発酵豆乳を、中心温度85℃以上で1分間加熱殺菌した後、綿の布とモールドで包み、圧力をかけた状態で一晩静置し、ホエイを排出させてカードを形成した。
次に、形成したカードを一度崩し、カード全質量に対して4質量%の食塩を添加した後、綿の布とモールで包み圧力をかけた状態で5時間静置して、カードを再形成させた。そして、得られたカード全面に、麹菌(Aspergillus oryzae:Bioc社製 良い種麹醤油用)の種麹を噴霧した。その際、0.9質量%食塩水10mlに種麹0.103gを懸濁させた液を用いた。
麹菌を付着させたカードは、25℃の温度条件下で2日間又は3日間静置し、表面が黄色でわずかに緑色になるまで、麹菌を生育した。そして、各試料を、脱酸素剤を入れたフィルム袋に入れて密封し、15℃の温度条件下で所定期間静置し、熟成させた。
<官能評価>
熟成後の各試料を袋から取り出し、2人のパネルにより、旨味、食感(なめらかさ)及び風味について官能評価を行った。その結果、呈味については、2名とも旨みを感じた場合は○、1名が旨みを感じた場合は△、2人とも旨みを感じなかった場合は×とした。風味についても、2名ともチーズに近い風味を感じた場合は○、1名がチーズに近い風味を感じた場合は△、2人ともチーズに近い風味は感じられなかった場合は×とした。食感は、2人ともなめらか(ザラツキがない)と感じた場合は〇、1名のみなめらかと感じた場合には△、2名ともザラツキがあると感じ場合は×とした。
<香気成分分析>
香気成分の分析は、ガスクロマトグラフィー(アルファ・モス・ジャパン社製 HERACLES II)により行い、チーズ特有の香気成分であるイソ吉草酸の濃度を算出した。その際、サンプルを20mlのバイアルに2g封入し、SPME(固相マイクロ抽出法)にてバイアル内部の成分の濃縮、抽出を行い、トラップ温度を40℃/240℃(脱離温度)とし、キャリアガスは水素を用いた。カラムはメタルキャピラリーカラム(MXT-5・MXT-WAX)を用い、カラム昇温条件は初期温度40℃、初期恒温時間10秒、昇温速度は1.5℃/秒にて40℃から250℃に到達させ、FID温度は260℃にて検出を行った。
以上の結果を下記表1に示す。
Figure 0007629274000001
上記表1に示すように、本実施例の条件で製造された発酵食品は、15日以上熟成することにより、イソ吉草酸濃度が高まり、良好な呈味、食感及び風味が得られることが確認された。そこで、以下に示す実施例では、熟成期間を30日間とした。
(第2実施例)
次に、以下に示す方法で、実施例及び比較例のチーズ様発酵食品を製造し、第1実施例と同様の方法で、旨み、風味及び食感を評価した。
大豆原料には、キッコーマン飲料株式会社製 無調整豆乳を、中心温度85℃以上で15分間加熱殺菌したものを使用した。殺菌済みの大豆原料に乳酸菌を加え、下記表2に示す条件で乳酸発酵を行った。この乳酸発酵により得た発酵豆乳を、中心温度85℃以上で1分間加熱殺菌した後、綿の布とモールドで包み、圧力をかけた状態で一晩静置し、ホエイを排出させてカードを形成した。
Figure 0007629274000002
次に、形成したカードを一度崩し、カード全質量に対して4質量%の食塩を添加した後、綿の布とモールで包み圧力をかけた状態で5時間静置して、カードを再形成させた。そして、No.1~3の試料は、得られたカード全面に、下記表に示す麹菌の種麹を噴霧した。その際、0.9質量%食塩水10mlに種麹0.103gを懸濁させた液を用いた。なお、No.4の試料は、麹菌を付着させなかった。
Figure 0007629274000003
麹菌を付着させたカードは、25℃の温度条件下で2日間又は3日間静置し、表面が黄色でわずかに緑色になるまで、麹菌を生育した。そして、各試料を、脱酸素剤を入れたフィルム袋に入れて密封し、15℃の温度条件下で30日間静置し、熟成させた。以上の結果を下記表に示す。
Figure 0007629274000004
上記表4に示すように、本発明の製造方法で製造したNo.1~3の試料は、呈味、食感及び風味のいずれにも優れていた。一方、麹菌による発酵・熟成を行わなかったNo.4の試料はチーズのような風味はなく、なめらかさもなかった。
以上の結果から、本発明によれば、大豆原料からチーズに近い風味及び食感を有するチーズ様発酵食品を製造できることが確認された。

Claims (6)

  1. 乳酸菌及び/又は酸を用いて大豆原料を凝固させる凝固工程と、
    前記凝固工程により得た凝固物からホエイを分離してカードを形成する工程と、
    麹菌により前記カードを発酵・熟成させる工程と
    を有し、
    前記発酵・熟成させる工程では、前記カードの表面に種麹を含む液を噴霧するチーズ様発酵食品の製造方法。
  2. 前記発酵・熟成させる工程では、前記麹菌を付着させたカードを、25~35℃の温度条件下に1~4日間静置した後、15~25℃の温度条件下に10~60日間静置する請求項1に記載のチーズ様発酵食品の製造方法。
  3. 前記発酵・熟成させる工程において、麹菌として醤油用麹菌及び/又は味噌用麹菌を用いる請求項1又は2に記載のチーズ様発酵食品の製造方法。
  4. 前記発酵・熟成させる工程において、Aspergillus oryzae及び/又はAspergillus soyaを用いる請求項3に記載のチーズ様発酵食品の製造方法。
  5. 前記大豆原料は、脱皮大豆を用いて製造された豆乳を含む請求項1~4のいずれか1項に記載のチーズ様発酵食品の製造方法。
  6. 気成分として、イソ吉草酸を0.70mg/g以上含有するチーズ様発酵食品を得る請求項1~5のいずれか1項に記載のチーズ様発酵食品の製造方法
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