JP7617477B2 - 鋼材 - Google Patents
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Description
(1)質量%で、
C:0.001~1.000%、
Si:0.01~3.00%、
Mn:0.10~4.50%、
P:0.300%以下、
S:0.0300%以下、
Al:0.001~5.000%、
N:0.2000%以下、
O:0.0100%以下、
Pr:0~0.8000%、Sm:0~0.8000%、Eu:0~0.8000%、Gd:0~0.8000%、Tb:0~0.8000%、Dy:0~0.8000%、Ho:0~0.8000%、Er:0~0.8000%、Tm:0~0.8000%、Yb:0~0.8000%、Lu:0~0.8000%、及びSc:0~0.8000%からなる群より選択される少なくとも1種のX元素、
Nb:0~3.000%、
Ti:0~0.500%、
Ta:0~0.500%、
V:0~1.00%、
Cu:0~3.00%、
Ni:0~16.00%、
Cr:0~15.00%、
Mo:0~5.00%、
W:0~2.00%、
B:0~0.0200%、
Co:0~3.00%、
Be:0~0.050%、
Ag:0~0.500%、
Zr:0~0.5000%、
Hf:0~0.5000%、
Ca:0~0.0500%、
Mg:0~0.0500%、
La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種:合計で0~0.5000%、
Sn:0~0.300%、
Sb:0~0.300%、
Te:0~0.100%、
Se:0~0.100%、
As:0~0.050%、
Bi:0~0.500%、
Pb:0~0.500%、並びに
残部:Fe及び不純物からなり、
下記式1によって求められる[X]effが下記式2を満たす化学組成を有し、
焼入れ性指標Vcと、厚さt[mm]とが下記式3を満たす、鋼材。
[X]eff=0.40[Pr]+0.37[Sm]+0.37[Eu]+0.36[Gd]+0.35[Tb]+0.34[Dy]+0.34[Ho]+0.33[Er]+0.33[Tm]+0.32[Yb]+0.32[Lu]+1.24[Sc]-2.33[O]-3.99[N]-1.74[S] ・・・式1
[X]eff≧0.0003 ・・・式2
Vc/(9773×t-1.8)<1.00 ・・・式3
ただし、[B]<0.0003%のとき、
logVc=logVc1=3.6-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+[Mo]+28[X]eff) ・・・式4
[B]≧0.0003%のとき、
logVc=logVc2=2.8-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+2[Mo]+37.9[X]eff) ・・・式5
ここで、Vc1はB含有量が0.0003%未満の場合の焼入れ性指標Vcを表し、Vc2はB含有量が0.0003%以上の場合の焼入れ性指標Vcを表し、[Pr]、[Sm]、[Eu]、[Gd]、[Tb]、[Dy]、[Ho]、[Er]、[Tm]、[Yb]、[Lu]、[Sc]、[O]、[N]、[S]、[B]、[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cr]、及び[Mo]は、各元素の含有量[質量%]であり、元素を含有しない場合は0である。
(2)t≦16mmのとき、前記焼入れ性指標Vcと、前記厚さt[mm]とが下記式6をさらに満たす、上記(1)に記載の鋼材。
Vc/455exp(-0.36t)<1.00 ・・・式6
(3)前記鋼材の厚さの1/4の位置において、JIS G 0555:2020に規定するA系介在物の清浄度が0.010%以下である、上記(1)又は(2)に記載の鋼材。
(4)N含有量が0.0010%以上であり、O含有量が0.0010%以上である、上記(1)~(3)のいずれか1項に記載の鋼材。
(5)前記化学組成が、質量%で、
Nb:0.003~3.000%、
Ti:0.005~0.500%、
Ta:0.001~0.500%、
V:0.001~1.00%、
Cu:0.001~3.00%、
Ni:0.001~16.00%、
Cr:0.001~15.00%、
Mo:0.001~5.00%、
W:0.001~2.00%、
B:0.0001~0.0200%、
Co:0.001~3.00%、
Be:0.0003~0.050%、
Ag:0.001~0.500%、
Zr:0.0001~0.5000%、
Hf:0.0001~0.5000%、
Ca:0.0001~0.0500%、
Mg:0.0001~0.0500%、
La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種:合計で0.0001~0.5000%、
Sn:0.001~0.300%、
Sb:0.001~0.300%、
Te:0.001~0.100%、
Se:0.001~0.100%、
As:0.001~0.050%、
Bi:0.001~0.500%、並びに
Pb:0.001~0.500%
のうち1種又は2種以上を含む、上記(1)~(4)のいずれかに記載の鋼材。
(6)Mg含有量が0%であるか又は0.0016~0.0500%である、上記(1)~(4)のいずれか1項に記載の鋼材。
(7)Sn含有量が0.004%以下である、上記(1)~(6)のいずれか1項に記載の鋼材。
(8)前記鋼材の厚さの1/2の位置におけるマルテンサイト面積率が90%以上である、上記(1)~(7)のいずれか1項に記載の鋼材。
(9)前記鋼材の厚さが2.5mm以上である、上記(1)~(8)のいずれか1項に記載の鋼材。
本発明の実施形態に係る鋼材は、質量%で、
C:0.001~1.000%、
Si:0.01~3.00%、
Mn:0.10~4.50%、
P:0.300%以下、
S:0.0300%以下、
Al:0.001~5.000%、
N:0.2000%以下、
O:0.0100%以下、
Pr:0~0.8000%、Sm:0~0.8000%、Eu:0~0.8000%、Gd:0~0.8000%、Tb:0~0.8000%、Dy:0~0.8000%、Ho:0~0.8000%、Er:0~0.8000%、Tm:0~0.8000%、Yb:0~0.8000%、Lu:0~0.8000%、及びSc:0~0.8000%からなる群より選択される少なくとも1種のX元素、
Nb:0~3.000%、
Ti:0~0.500%、
Ta:0~0.500%、
V:0~1.00%、
Cu:0~3.00%、
Ni:0~16.00%、
Cr:0~15.00%、
Mo:0~5.00%、
W:0~2.00%、
B:0~0.0200%、
Co:0~3.00%、
Be:0~0.050%、
Ag:0~0.500%、
Zr:0~0.5000%、
Hf:0~0.5000%、
Ca:0~0.0500%、
Mg:0~0.0500%、
La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種:合計で0~0.5000%、
Sn:0~0.300%、
Sb:0~0.300%、
Te:0~0.100%、
Se:0~0.100%、
As:0~0.050%、
Bi:0~0.500%、
Pb:0~0.500%、並びに
残部:Fe及び不純物からなり、
下記式1によって求められる[X]effが下記式2を満たす化学組成を有し、
焼入れ性指標Vcと、厚さt[mm]とが下記式3を満たすことを特徴としている。
[X]eff=0.40[Pr]+0.37[Sm]+0.37[Eu]+0.36[Gd]+0.35[Tb]+0.34[Dy]+0.34[Ho]+0.33[Er]+0.33[Tm]+0.32[Yb]+0.32[Lu]+1.24[Sc]-2.33[O]-3.99[N]-1.74[S] ・・・式1
[X]eff≧0.0003 ・・・式2
Vc/(9773×t-1.8)<1.00 ・・・式3
ただし、[B]<0.0003%のとき、
logVc=logVc1=3.6-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+[Mo]+28[X]eff) ・・・式4
[B]≧0.0003%のとき、
logVc=logVc2=2.8-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+2[Mo]+37.9[X]eff) ・・・式5
ここで、Vc1はB含有量が0.0003%未満の場合の焼入れ性指標Vcを表し、Vc2はB含有量が0.0003%以上の場合の焼入れ性指標Vcを表し、[Pr]、[Sm]、[Eu]、[Gd]、[Tb]、[Dy]、[Ho]、[Er]、[Tm]、[Yb]、[Lu]、[Sc]、[O]、[N]、[S]、[B]、[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cr]、及び[Mo]は、各元素の含有量[質量%]であり、元素を含有しない場合は0である。
炭素(C)は、鋼の焼入れ性を高め、硬さの安定化及び/又は強度の確保に必要な元素である。これらの効果を十分に得るために、C含有量は0.001%以上である。C含有量は0.005%以上、0.010%以上又は0.020%以上であってもよい。一方で、Cを過度に含有すると、靭性、曲げ性及び/又は溶接性が低下する場合がある。したがって、C含有量は1.000%以下である。C含有量は0.800%以下、0.600%以下又は0.500%以下であってもよい。
ケイ素(Si)は脱酸元素であり、鋼の焼入れ性を高め、強度の向上にも寄与する元素である。これらの効果を十分に得るために、Si含有量は0.01%以上である。Si含有量は0.05%以上、0.10%以上又は0.30%以上であってもよい。一方で、Siを過度に含有すると、靭性が低下したり、スケール疵と呼ばれる表面品質不良を発生したりする場合がある。したがって、Si含有量は3.00%以下である。Si含有量は2.00%以下、1.00%以下又は0.60%以下であってもよい。
マンガン(Mn)は、焼入れ性及び/又は強度の向上に有効な元素であり、有効なオーステナイト安定化元素でもある。これらの効果を十分に得るために、Mn含有量は0.10%以上である。Mn含有量は0.50%以上、0.70%以上又は1.00%以上であってもよい。一方で、Mnを過度に含有すると、靭性に有害なMnSが生成したり、耐酸化性を低下させたりする場合がある。したがって、Mn含有量は4.50%以下である。Mn含有量は4.00%以下、3.50%以下又は3.00%以下であってもよい。
リン(P)は製造工程で混入する元素である。P含有量は0%であってもよい。しかしながら、P含有量を0.0001%未満に低減するためには精錬に時間を要し、生産性の低下を招く。したがって、P含有量は0.0001%以上、0.0005%以上、0.001%以上、0.003%以上、又は、0.005%以上であってもよい。P含有量は、製造コストの観点から、0.007%以上であってもよい。一方で、Pを過度に含有すると、鋼材の加工性及び/又は靭性が低下する場合がある。したがって、P含有量は0.300%以下である。P含有量は0.100%以下、0.030%以下又は0.010%以下であってもよい。
硫黄(S)は製造工程で混入する元素であり、本発明の実施形態に係るX元素との間で形成される介在物、さらには靭性に有害なMnSの生成を低減する観点からは少ないほど好ましく、よってS含有量は0%であってもよい。しかしながら、S含有量を0.0001%未満に低減するためには精錬に時間を要し、生産性の低下を招く。したがって、S含有量は0.0001%以上、0.0005%以上、0.0010%以上、0.0015%以上又は0.0020%以上であってもよい。一方で、Sを過度に含有すると、X元素の有効量[X]effが低下するとともに、靭性が低下する場合がある。したがって、S含有量は0.0300%以下である。S含有量は好ましくは0.0100%以下、より好ましくは0.0050%以下、最も好ましくは0.0030%以下である。
アルミニウム(Al)は、脱酸元素であり、耐食性及び/又は耐熱性を向上させるのに有効な元素でもある。これらの効果を得るために、Al含有量は0.001%以上である。Al含有量は0.010%以上、0.100%以上又は0.200%以上であってもよい。とりわけ、耐熱性を十分に向上させる観点からは、Al含有量は1.000%以上、2.000%以上又は3.000%以上であってもよい。一方で、Alを過度に含有すると、粗大な介在物が生成して靭性を低下させたり、製造過程で割れなどのトラブルが発生したり、及び/又は耐疲労特性を低下させたりする場合がある。したがって、Al含有量は5.000%以下である。Al含有量は4.500%以下、4.000%以下又は3.500%以下であってもよい。とりわけ、靭性の低下を抑制するという観点からは、Al含有量は1.500%以下、1.000%以下又は0.300%以下であってもよい。
窒素(N)は製造工程で混入する元素であり、本発明の実施形態に係るX元素との間で形成される介在物を低減する観点からは少ないほど好ましく、よってN含有量は0%であってもよい。しかしながら、N含有量を0.0001%未満に低減するためには精錬に時間を要し、生産性の低下を招く。したがって、N含有量は0.0001%以上、0.0005%以上、0.0010%以上、0.0015%以上、0.0020%以上、0.0025%以上又は0.0030%以上であってもよい。一方で、Nはオーステナイトの安定化に有効な元素でもあり、必要に応じて意図的に含有させてもよい。この場合には、N含有量は0.0100%以上であることが好ましく、0.0200%以上、0.0500%以上であってもよい。しかしながら、Nを過度に含有すると、X元素の有効量[X]effが低下するとともに、靭性が低下する場合がある。したがって、N含有量は0.2000%以下である。N含有量は0.1500%以下、0.1000%以下又は0.0800%以下であってもよい。
酸素(O)は製造工程で混入する元素であり、本発明の実施形態に係るX元素との間で形成される介在物を低減する観点からは少ないほど好ましく、よってO含有量は0%であってもよい。しかしながら、O含有量を0.0001%未満に低減するためには精錬に時間を要し、生産性の低下を招く。したがって、O含有量は0.0001%以上、0.0005%以上、0.0010%以上、0.0015%以上、0.0020%以上、0.0025%以上又は0.0030%以上であってもよい。一方で、Oを過度に含有すると、粗大な介在物が形成され、X元素の有効量[X]effが低下するとともに、鋼材の成形性及び/又は靭性が低下する場合がある。したがって、O含有量は0.0100%以下である。O含有量は0.0080%以下、0.0060%以下又は0.0040%以下であってもよい。
本発明の実施形態に係るX元素は、Pr:0~0.8000%、Sm:0~0.8000%、Eu:0~0.8000%、Gd:0~0.8000%、Tb:0~0.8000%、Dy:0~0.8000%、Ho:0~0.8000%、Er:0~0.8000%、Tm:0~0.8000%、Yb:0~0.8000%、Lu:0~0.8000%、及びSc:0~0.8000%であり、プラセオジム(Pr)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、及びスカンジウム(Sc)はオーステナイト中に固溶状態で存在することにより焼入れ性向上効果を発現することができる。当該焼入れ性向上効果は、X元素がオーステナイトの結晶粒界などに偏析し、例えば、熱間圧延終了後の冷却中のフェライト変態を抑制してマルテンサイトへの変態を促進させることで発現するものと考えられる。焼入れ性向上効果を発現することで、比較的遅い冷却速度であっても、マルテンサイト変態開始温度に達するまでの間のフェライト変態を抑制することができるため、マルテンサイトへの変態を顕著に促進させることができる。
ニオブ(Nb)は、析出強化及び再結晶の抑制等に寄与する元素である。Nb含有量は0%であってもよいが、これらの効果を得るためには、Nb含有量は0.003%以上であることが好ましい。例えば、Nb含有量は0.005%以上、0.010%以上、0.150%以上又は0.200%以上であってもよい。とりわけ、析出強化を十分に図る観点からは、Nb含有量は1.000%以上又は1.500%以上であってもよい。一方で、Nbを過度に含有すると、効果が飽和し、加工性及び/又は靭性を低下させる場合がある。したがって、Nb含有量は3.000%以下である。Nb含有量は2.800%以下、2.500%以下又は2.000%以下であってもよい。とりわけ、溶接熱影響部(HAZ)の靭性低下を抑制するという観点からは、Nb含有量は0.100%以下であることが好ましく、0.080%以下、0.050%以下又は0.030%以下であってもよい。例えば、Nb含有量は0.005%未満、0.004%以下、0.003%以下又は0.002%以下であってもよい。
チタン(Ti)は、析出強化等により鋼材の強度向上に寄与する元素である。Ti含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Ti含有量は0.005%以上であることが好ましい。Ti含有量は0.010%以上、0.050%以上又は0.080%以上であってもよい。一方で、Tiを過度に含有すると、多量の析出物が生成して靭性を低下させる場合がある。したがって、Ti含有量は0.500%以下である。Ti含有量は0.300%以下、0.200%以下又は0.100%以下であってもよい。
タンタル(Ta)は、炭化物の形態制御と強度の増加に有効な元素である。Ta含有量は0%であってもよいが、これらの効果を得るためには、Ta含有量は0.001%以上であることが好ましい。Ta含有量は0.005%以上、0.010%以上又は0.050%以上であってもよい。一方で、Taを過度に含有すると、微細なTa炭化物が多数析出し、鋼材の過度な強度上昇を招き、結果として延性の低下及び冷間加工性を低下させる場合がある。したがって、Ta含有量は0.500%以下である。Ta含有量は、0.300%以下、0.100%以下又は0.080%以下であってもよい。
バナジウム(V)は、析出強化等により鋼材の強度向上に寄与する元素である。V含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、V含有量は0.001%以上であることが好ましい。V含有量は0.01%以上、0.02%以上、0.05%以上又は0.10%以上であってもよい。一方で、Vを過度に含有すると、多量の析出物が生成して靭性を低下させる場合がある。したがって、V含有量は1.00%以下である。V含有量は0.80%以下、0.60%以下又は0.50%以下であってもよい。
銅(Cu)は強度及び/又は耐食性の向上に寄与する元素である。Cu含有量は0%であってもよいが、これらの効果を得るためには、Cu含有量は0.001%以上であることが好ましい。Cu含有量は0.01%以上、0.10%以上、0.15%以上、0.20%以上、0.30%以上又は0.60%以上であってもよい。一方で、Cuを過度に含有すると、靭性や溶接性の劣化を招く場合がある。したがって、Cu含有量は3.00%以下である。Cu含有量は2.00%以下、1.50%以下、1.00%以下又は0.70%以下であってもよい。例えば、Cu含有量は0.01%未満、0.009%以下、0.008%以下又は0.006%以下であってもよい。
ニッケル(Ni)は鋼の焼入れ性を高め、強度及び/又は耐熱性の向上に寄与する元素であり、有効なオーステナイト安定化元素でもある。Ni含有量は0%であってもよいが、これらの効果を得るためには、Ni含有量は0.001%以上であることが好ましい。Ni含有量は0.01%以上、0.10%以上、0.50%以上、0.70%以上、1.00%以上又は3.00%以上であってもよい。一方で、Niを過度に含有すると、合金コストの増加に加えて熱間加工時の変形抵抗が増大し、設備負荷が大きくなる場合がある。したがって、Ni含有量は16.00%以下である。とりわけ、経済性の観点及び/又は溶接性の低下を抑制するという観点からは、Ni含有量は15.00%以下、10.00%以下、6.00%以下又は4.00%以下であってもよい。
クロム(Cr)は鋼の焼入れ性を高め、強度及び/又は耐食性の向上に寄与する元素である。Cr含有量は0%であってもよいが、これらの効果を得るためには、Cr含有量は0.001%以上であることが好ましい。Cr含有量は0.01%以上、0.05%以上、0.10%以上又は0.50%以上であってもよい。一方で、Crを過度に含有すると、合金コストの増加に加えて靭性が低下する場合がある。したがって、Cr含有量は15.00%以下である。とりわけ、溶接性及び/又は加工性の低下を抑制するという観点からは、Cr含有量は10.00%以下、9.00%以下、7.50%以下、5.00%以下又は2.50%以下であってもよい。
モリブデン(Mo)は鋼の焼入れ性を高め、強度の向上に寄与する元素であり、耐食性の向上にも寄与する元素である。Mo含有量は0%であってもよいが、これらの効果を得るためには、Mo含有量は0.001%以上であることが好ましい。Mo含有量は0.01%以上、0.02%以上、0.50%以上又は1.00%以上であってもよい。一方で、Moを過度に含有すると、熱間加工時の変形抵抗が増大し、設備負荷が大きくなる場合がある。したがって、Mo含有量は5.00%以下である。Mo含有量は4.50%以下、4.00%以下、3.00以下又は1.50%以下であってもよい。
タングステン(W)は鋼の焼入れ性を高め、強度の向上に寄与する元素である。W含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、W含有量は0.001%以上であることが好ましい。W含有量は0.01%以上、0.02%以上、0.05%以上、0.10%以上又は0.50%以上であってもよい。一方で、Wを過度に含有すると、延性や溶接性が低下する場合がある。したがって、W含有量は2.00%以下である。W含有量は1.80%以下、1.50%以下又は1.00%以下であってもよい。
ホウ素(B)は鋼の焼入れ性を高め、強度の向上に寄与する元素である。B含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、B含有量は0.0001%以上であることが好ましい。B含有量は0.0003%以上、0.0005%以上又は0.0007%以上であってもよい。一方で、Bを過度に含有すると、靭性及び/又は溶接性が低下する場合がある。したがって、B含有量は0.0200%以下である。B含有量は0.0100%以下、0.0050%以下、0.0030%以下又は0.0020%以下であってもよい。
コバルト(Co)は焼入れ性及び/又は耐熱性の向上に寄与する元素である。Co含有量は0%であってもよいが、これらの効果を得るためには、Co含有量は0.001%以上であることが好ましい。Co含有量は0.01%以上、0.02%以上、0.05%以上、0.10%以上又は0.50%以上であってもよい。一方で、Coを過度に含有すると、熱間加工性が低下する場合があり、原料コストの増加にも繋がる。したがって、Co含有量は3.00%以下である。Co含有量は2.50%以下、2.00%以下、1.50%以下又は0.80%以下であってもよい。
ベリリウム(Be)は、母材の強度の上昇及び組織の微細化に有効な元素である。Be含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Be含有量は0.0003%以上であることが好ましい。Be含有量は0.0005%以上、0.001%以上又は0.010%以上であってもよい。一方で、Beを過度に含有すると、成形性が低下する場合がある。したがって、Be含有量は0.050%以下である。Be含有量は0.040%以下、0.030%以下又は0.020%以下であってもよい。
銀(Ag)は、母材の強度の上昇及び組織の微細化に有効な元素である。Ag含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Ag含有量は0.001%以上であることが好ましい。Ag含有量は0.010%以上、0.020%以上、0.030%以上又は0.050%以上であってもよい。一方で、Agを過度に含有すると、成形性が低下する場合がある。したがって、Ag含有量は0.500%以下である。Ag含有量は0.400%以下、0.300%以下又は0.200%以下であってもよい。
ジルコニウム(Zr)は、硫化物の形態を制御できる元素である。Zr含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Zr含有量は0.0001%以上であることが好ましい。一方で、Zrを過度に含有しても効果が飽和し、それゆえZrを必要以上に鋼材中に含有させることは製造コストの上昇を招く虞がある。したがって、Zr含有量は0.5000%以下である。
ハフニウム(Hf)は、硫化物の形態を制御できる元素である。Hf含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Hf含有量は0.0001%以上であることが好ましい。一方で、Hfを過度に含有しても効果が飽和し、それゆえHfを必要以上に鋼材中に含有させることは製造コストの上昇を招く虞がある。したがって、Hf含有量は0.5000%以下である。
カルシウム(Ca)は、硫化物の形態を制御できる元素である。Ca含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Ca含有量は0.0001%以上であることが好ましい。一方で、Caを過度に含有しても効果が飽和し、それゆえCaを必要以上に鋼材中に含有させることは製造コストの上昇を招く虞がある。したがって、Ca含有量は0.0500%以下である。
マグネシウム(Mg)は、硫化物の形態を制御できる元素である。Mg含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Mg含有量は0.0001%以上であることが好ましい。Mg含有量は0.0015%超、0.0016%以上、0.0017%以上、0.0018%以上、0.0019%以上、0.0020%以上、0.0022%以上、0.0025%以上、0.0028%以上又は0.0030%以上であってもよい。一方で、Mgを過度に含有しても効果が飽和し、粗大な介在物の形成に起因して冷間成形性及び/又は靭性が低下する場合がある。したがって、Mg含有量は0.0500%以下である。Mg含有量は0.0400%以下、0.0300%以下又は0.0200%以下であってもよい。
ランタン(La)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)及びイットリウム(Y)は、Ca及びMgと同様に硫化物の形態を制御できる元素である。La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種の含有量の合計は0%であってもよいが、このような効果を得るためには0.0001%以上であることが好ましい。La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種の含有量の合計は0.0002%以上、0.0003%以上又は0.0004%以上であってもよい。一方で、これらの元素を過度に含有しても効果が飽和し、粗大な酸化物等が形成して冷間成形性が低下する場合がある。したがって、La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種の含有量の合計は0.5000%以下であり、0.4000%以下、0.3000%以下又は0.2000%以下であってもよい。
錫(Sn)は耐食性の向上に有効な元素である。Sn含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Sn含有量は0.001%以上であることが好ましい。Sn含有量は0.010%以上、0.020%以上、0.030%以上又は0.050%以上であってもよい。一方で、Snを過度に含有すると、靭性、特には低温靭性の低下を招く場合がある。したがって、Sn含有量は0.300%以下である。Sn含有量は0.250%以下、0.200%以下又は0.150%以下であってもよい。例えば、Sn含有量は0.005%未満、0.004%以下、0.003%以下又は0.002%以下であってもよい。
アンチモン(Sb)は、Snと同様に耐食性の向上に有効な元素であり、特にSnと複合して含有させることにより効果を増大させることができる。Sb含有量は0%であってもよいが、耐食性向上の効果を得るためには、Sb含有量は0.001%以上であることが好ましい。Sb含有量は0.010%以上、0.020%以上、0.030%以上又は0.050%以上であってもよい。一方で、Sbを過度に含有すると、靭性、特には低温靭性の低下を招く場合がある。したがって、Sb含有量は0.300%以下である。Sb含有量は0.250%以下、0.200%以下又は0.150%以下であってもよい。
テルル(Te)は、MnやSなどと低融点化合物を形成して潤滑効果を高めるため、鋼の被削性を改善するのに有効な元素である。Te含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Te含有量は0.001%以上であることが好ましい。Te含有量は0.010%以上、0.020%以上、0.030%以上又は0.040%以上であってもよい。一方で、Teを過度に含有しても効果が飽和し、合金コストの増加を招く。したがって、Te含有量は0.100%以下である。Te含有量は0.090%以下、0.080%以下又は0.070%以下であってもよい。
セレン(Se)は、鋼中に生成するセレン化物が被削材のせん断塑性変形に変化を与え、切りくずが破砕されやすくなるため、鋼の被削性を改善するのに有効な元素である。Se含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Se含有量は0.001%以上であることが好ましい。Se含有量は0.010%以上、0.020%以上、0.030%以上又は0.040%以上であってもよい。一方で、Seを過度に含有しても効果が飽和し、合金コストの増加を招く。したがって、Se含有量は0.100%以下である。Se含有量は0.090%以下、0.080%以下又は0.070%以下であってもよい。
ヒ素(As)は、鋼の被削性を改善するのに有効な元素である。As含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、As含有量は0.001%以上であることが好ましい。As含有量は0.005%以上又は0.010%以上であってもよい。一方で、Asを過度に含有すると、熱間加工性が低下する場合がある。したがって、As含有量は0.050%以下である。As含有量は0.040%以下、0.030%以下又は0.020%以下であってもよい。
ビスマス(Bi)は、鋼の被削性を改善するのに有効な元素である。Bi含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Bi含有量は0.001%以上であることが好ましい。Bi含有量は0.010%以上、0.020%以上、0.030%以上又は0.050%以上であってもよい。一方で、Biを過度に含有しても効果が飽和し、合金コストの増加を招く。したがって、Bi含有量は0.500%以下である。Bi含有量は0.400%以下、0.300%以下又は0.200%以下であってもよい。
鉛(Pb)は、切削による温度上昇で溶融してクラックの進展を促進するため、鋼の被削性を改善するのに有効な元素である。Pb含有量は0%であってもよいが、このような効果を得るためには、Pb含有量は0.001%以上であることが好ましい。Pb含有量は0.010%以上、0.020%以上、0.030%以上又は0.050%以上であってもよい。一方で、Pbを過度に含有すると、熱間加工性が低下する場合がある。したがって、Pb含有量は0.500%以下である。Pb含有量は0.400%以下、0.300%以下又は0.200%以下であってもよい。
本発明の実施形態によれば、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、及びScからなるX元素の有効量[X]effは、下記式1によって求められ、そしてその値は下記式2を満たすようにする。
[X]eff=0.40[Pr]+0.37[Sm]+0.37[Eu]+0.36[Gd]+0.35[Tb]+0.34[Dy]+0.34[Ho]+0.33[Er]+0.33[Tm]+0.32[Yb]+0.32[Lu]+1.24[Sc]-2.33[O]-3.99[N]-1.74[S] ・・・式1
[X]eff≧0.0003 ・・・式2
ここで、[Pr]、[Sm]、[Eu]、[Gd]、[Tb]、[Dy]、[Ho]、[Er]、[Tm]、[Yb]、[Lu]、[Sc]、[O]、[N]、及び[S]は、各元素の含有量[質量%]であり、元素を含有しない場合は0である。
[X]eff[原子%]=Σ(M[Fe]/M[X])×[X]-(M[Fe]/M[O])×[O]×2/3-(M[Fe]/M[N])×[N]-(M[Fe]/M[S])×[S] ・・・式A
ここで、XはPr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、及びScの各X元素を表し、M[X]はX元素の原子量、M[Fe]はFeの原子量、M[O]はOの原子量、M[N]はNの原子量、M[S]はSの原子量を表し、[X]、[O]、[N]及び[S]は、それぞれ対応する元素の含有量[質量%]であり、元素を含有しない場合は0である。
[X]eff[原子%]=Σ(M[Fe]/M[X])×[X]-(M[Fe]/M[O])×[O]×2/3-(M[Fe]/M[N])×[N]-(M[Fe]/M[S])×[S] ・・・式A
[X]eff=0.40[Pr]+0.37[Sm]+0.37[Eu]+0.36[Gd]+0.35[Tb]+0.34[Dy]+0.34[Ho]+0.33[Er]+0.33[Tm]+0.32[Yb]+0.32[Lu]+1.24[Sc]-2.33[O]-3.99[N]-1.74[S] ・・・式1
ここで、[Pr]、[Sm]、[Eu]、[Gd]、[Tb]、[Dy]、[Ho]、[Er]、[Tm]、[Yb]、[Lu]、[Sc]、[O]、[N]、及び[S]は、各元素の含有量[質量%]であり、元素を含有しない場合は0である。
[X]eff≧0.0003 ・・・式2
[X]effは、例えば0.0005%以上又は0.0007%以上であってもよく、好ましくは0.0010%以上、より好ましくは0.0015%以上、さらにより好ましくは0.0030%以上、最も好ましくは0.0050%以上又は0.0100%以上である。[X]effは、0.0200%以上、0.0300%以上、0.0500%以上、0.0800%以上、0.1000%以上、0.1200%以上、0.1500%以上、0.1800%以上又は0.2000%以上であってもよい。また、上記式1からも明らかなように、[X]effを安定的に確保するためには、鋼中のO、N及びSの含有量を極力低減することが好ましい。ここで、[X]effの上限は特に限定されないが、[X]effを過度に増加させても効果が飽和するとともに、製造コストの上昇(X元素の含有量増加に伴う合金コストの上昇及び/又はO、N及びSに関する精錬コストの上昇)を招くことになり必ずしも好ましくない。したがって、[X]effは好ましくは2.0000%以下であり、例えば1.8000%以下、1.5000%以下、1.2000%以下、1.0000%以下又は0.8000%以下であってもよい。
本発明の実施形態においては、鋼材全体として高いレベルでの焼入れ性、より具体的には焼入れがより難しい鋼材内部において高いマルテンサイト面積率を確実に達成するためには、上記式2を満たすことに加えて、焼入れ性指標Vcと、鋼材の厚さt[mm]とが下記式3を満たすことが必要である。
Vc/(9773×t-1.8)<1.00 ・・・式3
ただし、[B]<0.0003%のとき、
logVc=logVc1=3.6-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+[Mo]+28[X]eff) ・・・式4
[B]≧0.0003%のとき、
logVc=logVc2=2.8-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+2[Mo]+37.9[X]eff) ・・・式5
ここで、Vc1はB含有量が0.0003%未満の場合の焼入れ性指標Vcを表し、Vc2はB含有量が0.0003%以上の場合の焼入れ性指標Vcを表し、[B]、[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cr]、[Mo]は、各元素の含有量[質量%]であり、元素を含有しない場合は0である。
上記式3は鋼材の任意の厚さtに対して適用できるものであるが、例えば鋼材の厚さtが16mm以下の場合には、焼入れ性指標Vcと、鋼材の厚さt[mm]とは、上記式3に加えて、下記式6をさらに満たすようにしてもよい。
Vc/455exp(-0.36t)<1.00 ・・・式6
式6は、特に鋼材の厚さを16mm以下の厚さに限定して、このような鋼材の厚さと当該厚さの1/2位置における冷却速度との関係を考慮した検討によって得られた実験式である。式6におけるVc/455exp(-0.36t)の値は小さいほど焼入れ性に優れることを意味し、それゆえ当該値は0.95以下、0.90以下、0.85以下、又は0.80以下であってもよい。一方で、Vc/455exp(-0.36t)の下限値は特に限定されず0であってもよい。例えば、Vc/455exp(-0.36t)は0.01以上、0.05以上、又は0.10以上であってもよい。
本発明の実施形態においては、好ましくは、鋼材の厚さの1/4の位置において、JIS G 0555:2020に規定するA系介在物の清浄度が0.010%以下である。本発明において、A系介在物とは、JIS G 0555:2020において規定されるA系介在物を意味するものであり、MnSなどの軟質な介在物が熱間圧延によって圧延方向に引き延ばされ、延伸状になったものである。圧延方向に延伸したA系介在物が存在すると材質異方性が生じ、例えば、このようなA系介在物は、特定方向へのき裂の起点となることから靭性の異方性を生じさせてしまうか又は靭性の異方性を強くしてしまうことがある。X元素は、先に述べたとおり介在物として硫化物を形成するため、これに起因して鋼中に存在するSが消費される。X元素の硫化物は比較的硬く、MnSなどのA系介在物とは異なり、圧延方向に引き延ばされることがないか又は圧延方向に大きく引き延ばされることがない。このため、X元素を鋼材中に十分な量で含有させることによりA系介在物の清浄度を改善することができ、その結果として鋼材の材質異方性、より具体的には靭性の異方性を低減することができる。靭性の異方性を低減する観点からは、A系介在物の清浄度は低いほど好ましく、例えば0.009%以下、0.008%以下、0.007%以下又は0.005%以下であってもよい。A系介在物の清浄度の下限値は特に限定されず0%であってもよい。例えば、A系介在物の清浄度は0.001%以上又は0.002%以上であってもよい。
本発明の実施形態によれば、鋼材の厚さの1/2の位置において、90%以上のマルテンサイト面積率を達成することができる。鋼材の厚さの1/2の位置は、冷却速度が最も遅くなる部位であり、それゆえ焼入れが最も難しい部位である。しかしながら、本発明の実施形態に係る鋼材では、式2を満たす化学組成を有し、焼入れ性指標Vcと厚さt[mm]とが式3を満たすようにすることで、極めて高い焼入れ性向上効果を有するX元素を有効に作用させて、比較的遅い冷却速度であってもマルテンサイト変態開始温度に達するまでの間のフェライト変態を顕著に抑制することが可能となる。したがって、本発明の実施形態によれば、厚さが比較的薄い鋼材だけでなく、焼入れがより難しい厚い鋼材であっても、その内部まで十分に焼入れを行うことが可能となり、鋼材の厚さの1/2の位置において高いマルテンサイト面積率を達成することができる。鋼材の厚さの1/2の位置におけるマルテンサイト面積率は、好ましくは92%以上、より好ましくは95%以上、さらにより好ましくは98%以上、最も好ましくは100%である。
本発明の実施形態によれば、上記のとおり金属組織を主としてマルテンサイトから構成されるより単相に近い均一な組織とすることができるため、硬質であるにもかかわらず、優れた靭性を達成することができる。より具体的には、-20℃でのシャルピー吸収エネルギーの平均値(KV2)が20J以上、好ましくは30J以上、より好ましくは40J以上、最も好ましくは45J以上の靭性を達成することができる。当該シャルピー吸収エネルギーの平均値の上限は、特に限定されないが、例えば100Jであってよい。また、シャルピー吸収エネルギーの平均値は、鋼材の厚さの1/4位置から採取し、ノッチを鋼材の幅方向(C方向)に入れたVノッチ試験片に基づいて、JIS Z 2242:2018の規定に準拠して、半径2mmの衝撃刃を用いて-20℃でのシャルピー吸収エネルギーを3本測定し、それらを平均することにより算出される。サブサイズの試験片を使用した場合は、試験片の厚さに応じてフルサイズのシャルピー吸収エネルギーに換算する。
本例では、まず、種々の化学組成を有するスラブを鋳造し、切断して鋼片を採取し、次いで熱間圧延を圧下率50%以上で実施し、冷却した。次に、得られた圧延材を950~1100℃の範囲内の所定の温度に加熱し、次いで厚さt(mm)に応じて0.5~150℃/秒の範囲から適切に選択された平均冷却速度にて400℃以下まで冷却して鋼材を得た(圧延材の厚さが厚い場合にはより高い平均冷却速度が適用され、同じ厚さの場合には同じ平均冷却速度が適用される)。得られた各鋼材から採取した試料を分析した化学組成は、下表1に示すとおりである。また、得られた各鋼材の厚さも下表1に示すとおりである。得られた各鋼材の厚さの1/2の位置から採取した試料の金属組織を光学顕微鏡によって観察し、マルテンサイトの面積率を測定した。試料のL断面を鏡面研磨し、次いでナイタールで腐食させ、光学顕微鏡を用いて500μm×500μmの観察視野を無作為に3視野選択し、各観察視野においてマルテンサイト(ラス状組織)の面積率を測定し、それらを平均することによりマルテンサイトの面積率(M面積率)を決定し、表1に示した。
本例では、例Aの一部のスラブから採取した鋼片を用いて、圧下率を例Aよりも大きくして熱間圧延を行い、冷却した。得られた圧延材を950~1100℃の範囲内の所定の温度に加熱し、次いで厚さt(mm)に応じて0.7~60℃/秒の範囲から適切に選択された平均冷却速度にて400℃以下まで冷却して鋼材を得た(圧延材の厚さが厚い場合にはより高い平均冷却速度が適用され、同じ厚さの場合には同じ平均冷却速度が適用される)。得られた各鋼材の厚さは下表2に示すとおりである。得られた各鋼材のマルテンサイトの面積率(M面積率)を例Aと同様にして測定した。鋼材の厚さの1/4の位置から試料を採取し、L断面において測定視野数を60、倍率を400倍として光学顕微鏡観察を行い、「点算法」によって、JIS G 0555:2020に規定するA系介在物の清浄度を決定した。鋼材の厚さの1/4位置から採取し、ノッチを鋼材のL方向又はC方向に入れたフルサイズのVノッチ試験片を使用し、JIS Z 2242:2018の規定に準拠して、半径2mmの衝撃刃を用いて-20℃でシャルピー衝撃試験を行った。C方向のシャルピー吸収エネルギーを3本測定し、それらを平均することによりシャルピー吸収エネルギーの平均値(KV2)を求めた。同様に、L方向及びC方向のシャルピー吸収エネルギーを、それぞれ3本の試験片の測定値を平均して算出し、L/C比を求めた。その結果を表2に示す。
本例では、特に厚さが16mm以下の鋼材を製造し、その特性について調べた。具体的には、例Aの一部のスラブから採取した鋼片を用いて、圧下率を例Aよりも大きくして熱間圧延を行い、冷却した。得られた圧延材を950~1100℃の範囲内の所定の温度に加熱し、次いで厚さt(mm)に応じて2.0~160℃/秒の範囲から適切に選択された平均冷却速度にて400℃以下まで冷却して鋼材を得た(圧延材の厚さが厚い場合にはより高い平均冷却速度が適用され、同じ厚さの場合には同じ平均冷却速度が適用される)。得られた各鋼材の厚さは下表3に示すとおりである。得られた各鋼材のマルテンサイトの面積率(M面積率)及びA系介在物の清浄度を例Bと同様にして測定した。鋼材の厚さの1/4位置から採取し、ノッチを鋼材のL方向又はC方向に入れたサブサイズ(2.5mm)のVノッチ試験片を使用し、例Bと同様にして、シャルピー吸収エネルギーの平均値(KV2)及びL/C比を求めた。シャルピー吸収エネルギーの平均値は、フルサイズに換算した数値である。その結果を表3に示す。
Claims (8)
- 質量%で、
C:0.001~1.000%、
Si:0.01~3.00%、
Mn:0.10~4.50%、
P:0.300%以下、
S:0.0300%以下、
Al:0.001~5.000%、
N:0.2000%以下、
O:0.0100%以下、
Pr:0~0.8000%、Eu:0~0.8000%、Gd:0~0.8000%、Tb:0~0.8000%、Dy:0~0.8000%、Ho:0~0.8000%、Er:0~0.8000%、Tm:0~0.8000%、Yb:0~0.8000%、Lu:0~0.8000%、及びSc:0~0.8000%からなる群より選択される少なくとも1種のX元素、
Nb:0~3.000%、
Ti:0~0.500%、
Ta:0~0.500%、
V:0~1.00%、
Cu:0~3.00%、
Ni:0~16.00%、
Cr:0~15.00%、
Mo:0~5.00%、
W:0~2.00%、
B:0~0.0200%、
Co:0~3.00%、
Be:0~0.050%、
Ag:0~0.500%、
Zr:0~0.5000%、
Hf:0~0.5000%、
Ca:0~0.0500%、
Mg:0%又は0.0016~0.0500%、
La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種:合計で0~0.5000%、
Sn:0~0.300%、
Sb:0~0.300%、
Te:0~0.100%、
Se:0~0.100%、
As:0~0.050%、
Bi:0~0.500%、
Pb:0~0.500%、並びに
残部:Fe及び不純物からなり、
下記式1によって求められる[X]effが下記式2を満たす化学組成を有し、
焼入れ性指標Vcと、厚さt[mm]とが下記式3を満たす、鋼材。
[X]eff=0.40[Pr]+0.37[Eu]+0.36[Gd]+0.35[Tb]+0.34[Dy]+0.34[Ho]+0.33[Er]+0.33[Tm]+0.32[Yb]+0.32[Lu]+1.24[Sc]-2.33[O]-3.99[N]-1.74[S] ・・・式1
[X]eff≧0.0003 ・・・式2
Vc/(9773×t-1.8)<1.00 ・・・式3
ただし、[B]<0.0003%のとき、
logVc=logVc1=3.6-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+[Mo]+28[X]eff) ・・・式4
[B]≧0.0003%のとき、
logVc=logVc2=2.8-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+2[Mo]+37.9[X]eff) ・・・式5
ここで、Vc1はB含有量が0.0003%未満の場合の焼入れ性指標Vcを表し、Vc2はB含有量が0.0003%以上の場合の焼入れ性指標Vcを表し、[Pr]、[Eu]、[Gd]、[Tb]、[Dy]、[Ho]、[Er]、[Tm]、[Yb]、[Lu]、[Sc]、[O]、[N]、[S]、[B]、[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cr]、及び[Mo]は、各元素の含有量[質量%]であり、元素を含有しない場合は0である。 - 質量%で、
C:0.001~1.000%、
Si:0.01~3.00%、
Mn:0.10~4.50%、
P:0.300%以下、
S:0.0300%以下、
Al:0.001~5.000%、
N:0.2000%以下、
O:0.0100%以下、
Pr:0~0.8000%、Sm:0~0.8000%、Eu:0~0.8000%、Gd:0~0.8000%、Tb:0~0.8000%、Dy:0~0.8000%、Ho:0~0.8000%、Er:0~0.8000%、Tm:0~0.8000%、Yb:0~0.8000%、Lu:0~0.8000%、及びSc:0~0.8000%からなる群より選択される少なくとも1種のX元素、
Nb:0~3.000%、
Ti:0~0.500%、
Ta:0~0.500%、
V:0~1.00%、
Cu:0~3.00%、
Ni:0~16.00%、
Cr:0~15.00%、
Mo:0~5.00%、
W:0~2.00%、
B:0~0.0200%、
Co:0~3.00%、
Be:0~0.050%、
Ag:0~0.500%、
Zr:0~0.5000%、
Hf:0~0.5000%、
Ca:0~0.0500%、
Mg:0%又は0.0016~0.0500%、
La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種:合計で0~0.5000%、
Sn:0~0.300%、
Sb:0~0.300%、
Te:0~0.100%、
Se:0~0.100%、
As:0~0.050%、
Bi:0~0.500%、
Pb:0~0.500%、並びに
残部:Fe及び不純物からなり、
下記式1によって求められる[X] eff が下記式2を満たす化学組成を有し、
焼入れ性指標V c と、厚さt[mm]とが下記式3を満たし、
t≦16mmのとき、前記焼入れ性指標Vcと、前記厚さt[mm]とが下記式6をさらに満たす、鋼材。
[X] eff =0.40[Pr]+0.37[Sm]+0.37[Eu]+0.36[Gd]+0.35[Tb]+0.34[Dy]+0.34[Ho]+0.33[Er]+0.33[Tm]+0.32[Yb]+0.32[Lu]+1.24[Sc]-2.33[O]-3.99[N]-1.74[S] ・・・式1
[X] eff ≧0.0003 ・・・式2
V c /(9773×t -1.8 )<1.00 ・・・式3
Vc/455exp(-0.36t)<1.00 ・・・式6
ただし、[B]<0.0003%のとき、
logV c =logV c1 =3.6-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+[Mo]+28[X] eff ) ・・・式4
[B]≧0.0003%のとき、
logV c =logV c2 =2.8-0.7×(2.7[C]+0.4[Si]+[Mn]+0.45[Ni]+0.8[Cr]+2[Mo]+37.9[X] eff ) ・・・式5
ここで、V c1 はB含有量が0.0003%未満の場合の焼入れ性指標V c を表し、V c2 はB含有量が0.0003%以上の場合の焼入れ性指標V c を表し、[Pr]、[Sm]、[Eu]、[Gd]、[Tb]、[Dy]、[Ho]、[Er]、[Tm]、[Yb]、[Lu]、[Sc]、[O]、[N]、[S]、[B]、[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cr]、及び[Mo]は、各元素の含有量[質量%]であり、元素を含有しない場合は0である。 - 前記鋼材の厚さの1/4の位置において、JIS G 0555:2020に規定するA系介在物の清浄度が0.010%以下である、請求項1又は2に記載の鋼材。
- N含有量が0.0010%以上であり、O含有量が0.0010%以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の鋼材。
- 前記化学組成が、質量%で、
Nb:0.003~3.000%、
Ti:0.005~0.500%、
Ta:0.001~0.500%、
V:0.001~1.00%、
Cu:0.001~3.00%、
Ni:0.001~16.00%、
Cr:0.001~15.00%、
Mo:0.001~5.00%、
W:0.001~2.00%、
B:0.0001~0.0200%、
Co:0.001~3.00%、
Be:0.0003~0.050%、
Ag:0.001~0.500%、
Zr:0.0001~0.5000%、
Hf:0.0001~0.5000%、
Ca:0.0001~0.0500%、
Mg:0.0016~0.0500%、
La、Ce、Nd、Pm及びYの少なくとも1種:合計で0.0001~0.5000%、
Sn:0.001~0.300%、
Sb:0.001~0.300%、
Te:0.001~0.100%、
Se:0.001~0.100%、
As:0.001~0.050%、
Bi:0.001~0.500%、並びに
Pb:0.001~0.500%
のうち1種又は2種以上を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の鋼材。 - Sn含有量が0.004%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の鋼材。
- 前記鋼材の厚さの1/2の位置におけるマルテンサイト面積率が90%以上である、請求項1~6のいずれか1項に記載の鋼材。
- 前記鋼材の厚さが2.5mm以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の鋼材。
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