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JP7612827B2 - 細胞培養物から精製されたラブドウイルスを製造するための方法 - Google Patents

細胞培養物から精製されたラブドウイルスを製造するための方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、上流及び下流の処理の分野に関し、細胞培養物からラブドウイルス、好ましくは、腫瘍溶解性ラブドウイルス、特に、水疱性口内炎ウイルスを調製し、製造しかつ/又は精製するための方法及びプロセスを提供し、ラブドウイルスを含む医薬組成物を含む。
発明の背景
腫瘍溶解性ウイルスのための製造プロセス設計は、最終原薬及び製剤の幾つかの重要な品質属性を考慮する必要がある。これらの中には、体積当たりに感染性ウイルスの含量が高いこと及び生成物及びプロセスに関連する不純物の許容レベルが低いことがある。製剤中の体積当たりのウイルス含量は、用量当たりに10~1012感染性単位又はゲノム単位の範囲であることができ、下流の精製の間に、少なくとも1桁の活性ウイルスの濃縮が必要である。典型的な生物学的製剤の許容可能な不純物閾値は、例えば、10ng/用量のホスト細胞DNA(WHO限界)として依然として適用さる場合があり、必要とされる高い生成物含量と組み合わされた場合、別の重大な課題を提起する。両方の制限は、典型的には、医薬用途のための他の活性ウイルス製品、例えば、ウイルスワクチンに見られるものより数桁厳しい。したがって、商業規模の製造手法は、この所定の目的のために最適化され、新たに開発される必要がある。特に、細胞培養物からラブドウイルスを調製し、製造し又は精製するための改善された方法が必要とされている。
例えば、WO第2007/123961号には、細胞培養物から精製された水疱性口内炎ウイルスを単離するための精製プロセスが開示されている。このプロセスにおいて、細胞培養物は、清澄化及びろ過後に、アニオン交換膜吸着材上にローディングされ、ついで、ウイルスが溶出され、続けて、さらに精製され、ろ過工程が行われる。
発明の概要
本発明は、細胞培養物から精製されたラブドウイルス、例えば、水疱性口内炎ウイルスを得るための方法及びプロセスを提供することにより、上記必要性に対処する。
また、特定の態様に関する任意の実施態様をその特定の態様に関する別の実施態様と組み合わせることもでき、複数の層においても、その特定の態様に対する幾つかの実施態様を含む組み合わせであることができると理解されたい。
第1の態様では、本発明は、細胞培養物においてラブドウイルスを製造する方法であって、
(i)a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、続けて、好ましくは、深層ろ過、接線流ろ過もしくは遠心分離により細胞培養物を清澄化し、上清中のラブドウイルス収集物を回収することにより又は
b.細胞培養物をろ過工程、好ましくは、深層ろ過に供し、続けて、フィルター、好ましくは、デプスフィルターをウイルス放出剤ですすぎ、上清中のラブドウイルス収集物を回収することにより、細胞培養物からラブドウイルス収集物を得る工程を含む、方法に関する。
第1の態様に関する一実施態様では、ラブドウイルスは、ベシクロウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルスである。さらに関連する実施態様では、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gは、リンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている。
第1の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、工程(ia)におけるウイルス放出剤は、固体塩又は塩水溶液であり、工程(ib)におけるウイルス放出剤は、塩水溶液である。さらに関連する実施態様では、工程(ia)において、細胞培養物中の塩濃度を少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5M上昇させ、工程(ib)における塩水溶液は、少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5Mの濃度を有する。さらに関連する実施態様では、工程(ia)における細胞培養物中の塩濃度の上昇及び工程(ib)における塩水溶液の濃度は、約0.01M~約5M、約0.05M~約5M、約0.1M~約5M、約0.15M~約5M、約0.2M~約5M、約0.25M~約5M、約0.3M~約5M、約0.35M~約5M、約0.4M~約5M、約0.45M~約5M又は約0.5M~約5Mである。
第1の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、塩は、NaCl、KCl、MgCl、CaCl、NHCl、硫酸NH、酢酸NH又は重炭酸NHである。
第1の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ウイルス放出剤は、アミノ酸、好ましくは、極性、酸性又は塩基性アミノ酸、より好ましくは、アルギニンである。
第1の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ウイルス放出剤は、硫酸化多糖類、好ましくは、硫酸デキストランである。
第1の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、工程(ia)において、ウイルス放出剤を細胞培養物に加えることにより、細胞培養物のイオン強度を好ましくは、少なくとも約0.01Mもしくは少なくとも約0.05Mもしくは少なくとも約0.1Mもしくは少なくとも約0.15Mもしくは少なくとも約0.2Mもしくは少なくとも約0.25Mもしくは少なくとも約0.3Mもしくは少なくとも約0.35Mもしくは少なくとも約0.4Mもしくは少なくとも約0.45Mもしくは少なくとも約0.5M又は約0.01M~約5Mもしくは約0.05M~約5Mもしくは約0.1M~約5Mもしくは約0.15M~約5Mもしくは約0.2M~約5M上昇させ、工程(ib)において、少なくとも約0.01Mもしくは少なくとも約0.05Mもしくは少なくとも約0.1Mもしくは少なくとも約0.15Mもしくは少なくとも約0.2Mもしくは少なくとも約0.25Mもしくは少なくとも約0.3Mもしくは少なくとも約0.35Mもしくは少なくとも約0.4Mもしくは少なくとも約0.45Mもしくは少なくとも約0.5M又は約0.01M~約5Mもしくは約0.05M~約5Mもしくは約0.1M~約5Mもしくは約0.15M~約5Mもしくは約0.2M~約5Mのイオン強度を有するウイルス放出剤含有水溶液でフィルターをすすぐ。
第1の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ラブドウイルスをほ乳類ホスト細胞、好ましくは、HEK293細胞中で産生する。さらに関連する実施態様では、ほ乳類ホスト細胞を懸濁液中で培養する。
第1の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、細胞培養物においてラブドウイルスを製造する方法は、
(ii)(場合により)工程(ia)又は(ib)後に得られた収集物の塩濃度を好ましくは、希釈、透析ろ過又は透析により低下させる工程と、
(iii)(場合により)ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、好ましくは、ベンゾナーゼ又は塩活性ヌクレアーゼで処理する工程と、
(iv)ラブドウイルスを、工程(i)~(iii)のいずれかの後に得られた溶液をカチオン交換体上にローディングすることにより捕捉する工程と、
(v)ラブドウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程と、
(vi)(場合により)工程(v)のラブドウイルス溶出液を好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により洗練する工程と、
(vii)(場合により)洗練されたラブドウイルス溶出液のバッファーを好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により交換する工程と、
(viii)(場合により)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程とをさらに含む。
関連する実施態様では、カチオン交換体は、モノリス、樹脂又は膜である。さらに関連する実施態様では、カチオン交換体は、モノリス吸着材である。
第1の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ラブドウイルスを医薬組成物に製剤化する。
第2の態様では、本発明は、ラブドウイルスに感染させた細胞培養物からラブドウイルスを精製するための方法であって、
(i)a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、続けて、好ましくは、深層ろ過、接線流ろ過もしくは遠心分離により細胞培養物を清澄化し、上清中のラブドウイルス収集物を回収することにより又は
b.細胞培養物をろ過工程、好ましくは、深層ろ過に供し、続けて、フィルター、好ましくは、デプスフィルターをウイルス放出剤ですすぎ、上清中のラブドウイルス収集物を回収することにより、細胞培養物からラブドウイルス収集物を得る工程を含む、方法に関する。
第2の態様に関する一実施態様では、ラブドウイルスは、ベシクロウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルスである。さらに関連する実施態様では、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gは、リンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている。
第2の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、工程(ia)におけるウイルス放出剤は、固体塩又は塩水溶液であり、工程(ib)におけるウイルス放出剤は、塩水溶液である。さらに関連する実施態様では、工程(ia)において、細胞培養物中の塩濃度を少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5M上昇させ、工程(ib)における塩水溶液は、少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5Mの濃度を有する。さらに関連する実施態様では、工程(ia)における細胞培養物中の塩濃度の上昇及び工程(ib)における塩水溶液の濃度は、約0.01M~約5M、約0.05M~約5M、約0.1M~約5M、約0.15M~約5M、約0.2M~約5M、約0.25M~約5M、約0.3M~約5M、約0.35M~約5M、約0.4M~約5M、約0.45M~約5M又は約0.5M~約5Mである。
第2の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、塩は、NaCl、KCl、MgCl、CaCl、NHCl、硫酸NH、酢酸NH又は重炭酸NHである。
第2の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ウイルス放出剤は、アミノ酸、好ましくは、極性、酸性又は塩基性アミノ酸、より好ましくは、アルギニンである。
第2の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ウイルス放出剤は、硫酸化多糖類、好ましくは、硫酸デキストランである。
第2の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、工程(ia)において、ウイルス放出剤を細胞培養物に加えることにより、細胞培養物のイオン強度を好ましくは、少なくとも約0.01Mもしくは少なくとも約0.05Mもしくは少なくとも約0.1Mもしくは少なくとも約0.15Mもしくは少なくとも約0.2Mもしくは少なくとも約0.25Mもしくは少なくとも約0.3Mもしくは少なくとも約0.35Mもしくは少なくとも約0.4Mもしくは少なくとも約0.45Mもしくは少なくとも約0.5M又は約0.01M~約5Mもしくは約0.05M~約5Mもしくは約0.1M~約5Mもしくは約0.15M~約5Mもしくは約0.2M~約5M上昇させ、工程(ib)において、少なくとも約0.01Mもしくは少なくとも約0.05Mもしくは少なくとも約0.1Mもしくは少なくとも約0.15Mもしくは少なくとも約0.2Mもしくは少なくとも約0.25Mもしくは少なくとも約0.3Mもしくは少なくとも約0.35Mもしくは少なくとも約0.4Mもしくは少なくとも約0.45Mもしくは少なくとも約0.5M又は約0.01M~約5Mもしくは約0.05M~約5Mもしくは約0.1M~約5Mもしくは約0.15M~約5Mもしくは約0.2M~約5Mのイオン強度を有するウイルス放出剤含有水溶液でフィルターをすすぐ。
第2の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ラブドウイルスをほ乳類ホスト細胞、好ましくは、HEK293細胞中で産生する。さらに関連する実施態様では、ほ乳類ホスト細胞を懸濁液中で培養する。
第2の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ラブドウイルスに感染させた細胞培養物からラブドウイルスを精製するための方法は、
(ii)(場合により)工程(ia)又は(ib)後に得られた収集物の塩濃度を好ましくは、希釈、透析ろ過又は透析により低下させる工程と、
(iii)(場合により)ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、好ましくは、ベンゾナーゼ又は塩活性ヌクレアーゼで処理する工程と、
(iv)ラブドウイルスを、工程(i)~(iii)のいずれかの後に得られた溶液をカチオン交換体上にローディングすることにより捕捉する工程と、
(v)ラブドウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程と、
(vi)(場合により)工程()のラブドウイルス溶出液を好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により洗練する工程と、
(vii)(場合により)洗練されたラブドウイルス溶出液のバッファーを好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により交換する工程と、
(viii)(場合により)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程とをさらに含む。
関連する実施態様では、カチオン交換体は、モノリス、樹脂又は膜である。さらに関連する実施態様では、カチオン交換体は、モノリス吸着材である。
第2の態様に関する一実施態様又はその実施態様のいずれかでは、ラブドウイルスを医薬組成物に製剤化する。
第3の態様では、本発明は、水疱性口内炎ウイルスであって、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gがリンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられており、前述の態様もしくは実施態様のいずれかの方法に従って製造され又は前述の態様もしくは実施態様のいずれかの方法に従って精製された、水疱性口内炎ウイルスに関する。第3の態様に関する実施態様では、前述の態様もしくは実施態様のいずれかの方法に従って製造され又は前述の態様もしくは実施態様のいずれかの方法に従って精製された水疱性口内炎ウイルスのRNAゲノムは、配列番号:12と少なくとも98%、少なくとも99%又は100%同一のコード配列からなる。第3の態様にさらに関連する実施態様又はその実施態様のいずれかでは、感染性粒子の量は、TCID50/mLにより測定された場合、少なくとも約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10又は少なくとも約1×1010である。
図1:LCMVのGPでシュードタイプ化された水疱性口内炎ウイルス(VSV-GP)の精製/産生のために行われる上流及び下流プロセス工程を示す例示的なフローチャート。 図2:大規模製造での1×1011TCID50のVSV-GP(-カーゴ)の用量当たりのプロセス中間体について経時的に選別されたホスト細胞DNA純度のバーチャート。上流の清澄化サンプル(USP)を細胞培養物の粗収集物のサンプルを取得し、この粗収集サンプルにNaClを加え、ついで、遠心分離により粗収集サンプルを清澄化し、USPをもたらすことにより得た。続けて、ホスト細胞DNA純度をUSPで測定し、ついで、ホスト細胞DNA純度を全細胞培養収集物について計算した。プロセスの終わりに得られた無菌ろ過材料は、原薬レベルでのホスト細胞DNA純度を示す。 図3:大規模製造での1×1011TCID50のVSV-GP(-カーゴ)の用量当たりのプロセス中間体について経時的に選別されたホスト細胞タンパク質純度のバーチャート。上流の清澄化サンプル(USP)を細胞培養物の粗収集物のサンプルを取得し、この粗収集サンプルにNaClを加え、ついで、遠心分離により粗収集サンプルを清澄化し、USPをもたらすことにより得た。続けて、ホスト細胞タンパク質純度をUSPで測定し、ついで、ホスト細胞タンパク質純度を全細胞培養収集物について計算した。プロセスの終わりに得られた無菌ろ過材料は、原薬レベルでのホスト細胞タンパク質純度を示す。 図4:HEK293F細胞の感染後(p.i.)の示された時点でのVSV-GPのTCID50//mLレベルを示すバーチャート。TCID50/mLレベルを未処理の粗収集物(黒色のバー)又は処理された粗収集物の遠心分離されたサンプルの上清(灰色のバー)のいずれかにおいて決定した。この目的で、粗収集物のサンプルを異なる範囲の添加剤で処理し、ついで、遠心分離により清澄化した。その後、TCID50/mLレベルを遠心分離後の処理された粗収集サンプルの上清中で決定した。粗収集物のTCID50レベルを対照30時間及び48時間のp.i.及び硫酸デキストラン処理についてのみ測定した。 図5:HEK293F細胞の感染後のVSV-GPのゲノム力価/mLレベル(黒色のバー)及びTCID50/mL(灰色のバー)を示すバーチャート。ゲノム力価/mLレベル又はTCID50/mLレベルを未処理の粗収集物(添加剤なし、遠心分離なし)及び処理された粗収集物サンプルの遠心分離されたサンプルの上清中で決定した。この目的で、粗収集物のサンプルを異なる範囲の添加剤で処理し、ついで、遠心分離により清澄化した。その後、ゲノム力価/mL又はTCID50/mLレベルを遠心分離後の処理された粗収集サンプルの上清中で決定した。 図6:HEK293F細胞の感染後のVSV-GPのゲノム力価/mLレベル(黒色のバー)及びTCID50/mL(灰色のバー)により測定された場合のVSV-GPの回収率を示すバーチャート。ゲノム力価/mLレベル又はTCID50/mLレベルを未処理の粗収集物(添加剤なし)中で決定し、100%に設定した。異なる濃度の塩での処理後のVSV-GPの% 回収を処理された粗収集サンプルの遠心分離されたサンプルの上清中で測定した。この目的で、粗収集物のサンプルを異なる範囲の塩で処理し、ついで、遠心分離により清澄化した。その後、ゲノム力価/mL又はTCID50/mLレベルを遠心分離後の処理された粗収集サンプルの上清中で決定した。 図7A~図7B:(A)50Lスケールでのプロセス制御データに拡張可能なVSV-GP、(B)4Lのプロセス制御データに拡張可能なVSV-GPの代表的な性能データ。TCID50/mL及びゲノム力価/mLレベルを塩類処理された収集物から出発し、原薬(DS)で終わる種々のユニット操作工程で測定した。 図8:HEK293F細胞の感染後のVSV-GPのゲノム力価/mLレベル(黒色のバー)及びTCID50/mL(灰色のバー)を示すバーチャート。ゲノム力価/mLレベル又はTCID50/mLレベルを処理された粗収集サンプルの遠心分離されたサンプルの上清中で決定した。この目的で、粗収集物のサンプルを異なる範囲のMgCl又はNaClで処理し、ついで、遠心分離により清澄化した。その後、ゲノム力価/mL又はTCID50/mLレベルを遠心分離後の処理された粗収集サンプルの上清中で決定した。 図9:HEK293F感染細胞の収集物におけるVSV-GPの総TCID50を示すバーチャート。全TCID50レベルを(i)粗収集物、(ii)ヌクレアーゼ処理された粗収集物、(iii)深層ろ過後のヌクレアーゼ処理された粗収集物(清澄化された収集物)、(iv)0.25M 塩化ナトリウムを含有するトリスバッファーを使用した第1のフィルターフラッシュ(溶出物)及び(v)0.5M 塩化ナトリウムを含有するトリスバッファーを使用した第2のフィルターフラッシュ(溶出物)と同じランで決定した。
発明の詳細な説明
下記詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。ただし、主題の技術をこれらの具体的な詳細のうちの幾つかがなくても実施することができることは、当業者には明らかであろう。他の例では、本発明を不明瞭にしないように、周知の構造及び技術は詳細に示されていない。見出しは、読解を助けるために単に便宜上含まれており、本発明を特定の態様又は実施態様に限定すると理解されるべきではない。
本発明者らは、驚くべきことに、本発明の方法又はプロセスに従うことにより、細胞培養物からのラブドウイルスの回収及び/又は精製が当業者に公知の方法及びプロセスと比較して顕著に改善されることを見出した。本発明者らは、ウイルス放出剤、特に、塩又は硫酸デキストランを収集手順が開始される前に、ラブドウイルスに感染した細胞培養物に直接加えることにより、後続の工程において、細胞培養物から回収可能なラブドウイルスの量が大幅に改善されることを見出した。さらに、ラブドウイルスの回収及び/又は精製は、カチオン交換体上でラブドウイルスを捕捉することによりさらに改善される。回収されたラブドウイルスは、例えば、全TCID50当たり又はTCID50/mLでの感染性ウイルス濃度を決定することにより、Spearman-Karber法を使用することにより又はqPCRにより決定された粗上清中のゲノムコピー数/mLに基づいて定量化することができる。
最も広い意味において、本発明は、ラブドウイルス、特に、水疱性口内炎ウイルスを製造するための方法を提供する。一態様では、本発明の方法又はプロセスの実施により、好ましくは、cGMP条件下でのラブドウイルスの調製、産生及び/又は精製が可能となり、体積当たりの総感染性ウイルス又は感染性ウイルスの高い含量がもたらされる。関連する態様では、本発明の方法又はプロセスの実施により、商業目的に十分な、すなわち、商業規模での要求を満たすためのラブドウイルスの調製、産生及び/又は精製が可能となる。この態様に関連して、本発明の方法/プロセスは、好ましくは、少なくとも2L、5L、10L、20L、30L、40L、50L、60L、70L、80L、90L、100L、110L、120L、130L、140L、150L、160L、170L、180L、190L又は少なくとも200Lの細胞培養体積を有する細胞培養物で実施される。さらに、この態様に関連して、回収されるラブドウイルスの総量は、TCID50により測定された場合、少なくとも約10~1014の範囲の感染性粒子であることができる。特に、少なくとも約10、10、1010、1011、1012、1013又は1014TCID50により測定された感染性粒子。好ましくは、感染性粒子の量は、TCID50により測定された場合、少なくとも約1013である。さらに、この態様に関連して、回収されるラブドウイルスの量は、TCID50/mLにより測定された場合、少なくとも約10~1011の範囲の感染性粒子であることができる。特に、少なくとも約10、10、1010又は1011TCID50/mLにより測定された感染性粒子。好ましくは、感染性粒子の量は、TCID50/mLで測定された場合、少なくとも約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10又は少なくとも約9×10である。より好ましくは、感染性粒子の量は、TCID50/mLで測定された場合、少なくとも約1010である。
別の態様では、本発明の方法又はプロセスの実施により、用量当たりに10ng未満、用量当たりに9ng未満、用量当たりに8ng未満、用量当たりに7ng未満、用量当たりに6ng未満、用量当たりに5ng未満、用量当たりに4ng未満、用量当たりに3ng未満、用量当たりに2ng未満又は用量当たりに1ng未満のホスト細胞DNAのホスト細胞DNAレベルがもたらされるであろう。ここで、用量は、1×1011 総TCID50ウイルスである。好ましくは、用量当たりのホスト細胞DNAレベルは、用量当たりに1ng未満である。ここで、用量は、1×1011総TCID50ウイルスである。
さらに別の態様では、本発明の方法又はプロセスの実施により、用量当たりに10μg未満、用量当たりに9μg未満、用量当たりに8μg未満、用量当たりに7μg未満、用量当たりに6μg未満、用量当たりに5μg未満、用量当たりに4μg未満、用量当たりに3μg未満、用量当たりに2μg未満又は用量当たりに1μg未満のホスト細胞タンパク質のホスト細胞タンパク質レベルがもたらされるであろう。ここで、用量は、1×1011総TCID50ウイルスである。好ましくは、用量当たりのホスト細胞タンパク質レベルは、用量当たりに1μg未満である。ここで、用量は、1×1011総TCID50ウイルスである。
別の態様では、本発明の方法又はプロセスの実施により、総TCID50当たりで測定された場合、少なくとも1×1012TCID50、2×1012 TCID50、3×1012 TCID50、4×1012TCID50、5×1012 TCID50、6×1012 TCID50、7×1012TCID50、8×1012 TCID50、9×1012 TCID50、1×1013TCID50、1.5×1013 TCID50、2×1013 TCID50、2.5×1013TCID50、3×1013 TCID50又は3.5×1013 TCID50の感染力価の原薬収量がもたらされるであろう。好ましくは、200Lの上流スケールでの本発明の方法又はプロセスの実施により、TCID50当たりで測定された場合、少なくとも1×1013TCID50の感染力価の原薬収量がもたらされるであろう。
第1の工程において、ホスト細胞をラブドウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルスに感染させる。ホスト細胞の感染は、当業者に日常的に利用可能な技術により行われ、通常、特定の感染多重度でのラブドウイルスシードによる細胞培養物への接種を含む。好ましくは、感染を1.0~2.0×10個 細胞/mLの範囲の生細胞密度で行う。ついで、細胞培養物を十分なラブドウイルス複製を可能にする期間、すなわち、ラブドウイルスの複製を可能にする条件下で培養する。ラブドウイルスの複製を可能にする正確な条件は、特定のホスト細胞系統に従って、当業者により選択される。好ましくは、細胞を例えば、0.0005(又は10,000個の細胞当たりに5個の感染性粒子)の低い感染多重度で、マスターシードウイルスを使用して感染させる。このため、当業者であれば、第1の工程において、本発明の方法は、ラブドウイルスに適したホスト細胞の感染及びラブドウイルスの複製を可能にする条件下での感染ホスト細胞の培養を含むであろうことを理解するであろう。
ホスト細胞は、任意の起源のものであることができ、単離された細胞として又は細胞集団に含まれる細胞として存在することができる。ラブドウイルスを産生するホスト細胞は、ほ乳類細胞であるのが好ましい。代替的には、ホスト細胞は、ヒト細胞、サル細胞、マウス細胞又はハムスター細胞であることができる。当業者であれば、所定の細胞がウイルスを産生するかどうか、このため、特定のホスト細胞を本発明の範囲内で使用することができるかどうかを試験する際に使用するのに適した方法を知っている。この点において、ホスト細胞により産生されるウイルスの量は、特に限定されない。好ましいウイルス力価は、さらに下流の処理を行うことなく、感染後の所定の培養細胞物の粗上清中に、1×10以上 TCID50/mL又は1×10以上 ゲノムコピー数/mLである。
一実施態様では、ほ乳類細胞は、多能性成体前駆細胞(MAPC)、神経幹細胞(NSC)、間葉系幹細胞(MSC)、HeLa細胞、HEK細胞、任意のHEK293細胞(例えば、HEK293F又はHEK293T)、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞もしくはベロ細胞又は骨髄由来腫瘍浸潤細胞(BM-TIC)である。例えば、懸濁液中で既に自然に増殖しなくなっている場合、ホスト細胞を懸濁液中で増殖に適合させることにより、懸濁液中のホスト細胞を培養するのが好ましい。好ましい実施態様では、ホスト細胞は、ヒト胚性腎臓(HEK)293細胞系統由来のHEK293F又はHEK293T細胞のいずれかである。好ましくは、HEK293F又はHEK293T細胞は、動物成分を含まずかつ化学的に規定された条件下での撹拌タンク又はウェーブバイオリアクタシステム内において、懸濁液バッチモードで培養される。
本発明の意味におけるホスト細胞は、複製不能なベクターからのラブドウイルスの産生のための古典的なパッケージング細胞及び複製可能なベクターからのラブドウイルスの産生のための産生細胞を含む。パッケージング細胞は、通常、パッケージングされる各ベクターに欠けておりかつ/又はウイルスの産生に必要な必須遺伝子の発現のための1種以上のプラスミドを含む。このような細胞は、所望の目的に適した適切な細胞系統を選択することができる当業者に公知である。
一実施態様では、ホスト細胞系統は、HEK293細胞である。本明細書で使用する場合、「HEK293細胞又はHEK293細胞系統」という用語は、ヒト胚性腎に由来し、1973年に、第19染色体におけるE1A及びE1B遺伝子を含む4kbpのアデノウイルス5(ad5)ゲノムフラグメントのインテグレーションにより最初に不死化された接着性ヒト細胞系統を指す(Graham et al., J. Gen. Virol. (1977) 36: 59-72;Malm et al., Nature research, Scientific Reports (220) 10:18996)。この細胞系統は、例えば、ATCC及びDSMZから得ることができる(ATCC-CRL-1573;DSMZ No:ACC305;RRID:CVCL_0045)。特に、バイオリアクター中での治療用タンパク質又はウイルスの大規模培養及びバイオ生産を可能にするために、親HEK293細胞系統は、無血清培地中での高密度懸濁増殖にも適合されている。これらは、工業的に関連する懸濁細胞系統HEK293-F、HEK293-H及びFreeStyle HEK293-F細胞を含むが、これらに限定されない。FreeStyle HEK293-F細胞は、FreeStyle(商標)293発現培地中の懸濁培養に適合されており、例えば、ThermoFisherから入手可能である(R79007;RRID:CVCL_D603)。HEK293-F及びHEK293-H細胞は、無血清培地(SFM)中での急速な増殖、優れたトランスフェクション効率及び高レベルのタンパク質発現のために、HEK293細胞からのクローン選択から調製され、例えば、ThermoFisherから入手可能である(HEK293-F:11625019、RRID:CVCL_6642;HEK293-H:11631017、RRID:CVCL_6643)。HEK293-H系統は、変異体であり、血清補充培地中で増殖させた場合、単層培養においてより良好な接着性を示し、プラークアッセイ及び他の足場依存性用途での使用の容易さを示す。HEK293-F及びHEK-293-Hは、Gibco(登録商標)CD 293培地に適合するように提供されている。他のHEK293細胞系統は、例えば、HEK293.2sus(ATCC CRL-1573.3)、HEK293-SF-3F6(ATCC CRL-12585;RRID:CVCL_4V94)、Expi293F(Thermofischer A14527/A14528/100044202(cGMP banked);RRID:CVCL_D615)及びHEK293-S(Ximbio 154155;RRID:CVCL_A784)であるが、それらに限定されない。懸濁増殖に適応させたHEK293細胞系統を「293細胞、SFM適応」と呼ぶこともできる。
HEK293細胞培養のために、細胞は、例えば、撹拌タンクリアクターに接種するのに十分な細胞が得られるまで、連続バッチモード接種段階において、化学的に規定された培地中で継代される。数回のバッチ継代を、溶解酸素、pH及び温度を撹拌タンク接種からウイルス収集まで制御しながら、シードウイルスを接種する前に撹拌タンク中で行う。細胞塊の蓄積中の温度は、シードウイルス接種後に使用される温度とは異なる場合があり、通常、37℃付近である。好ましい実施態様では、温度を感染後に、37℃から32℃~36℃の範囲、より好ましくは、34℃に変化させる。
一般的には、本発明の方法又はプロセスは、任意のラブドウイルスを調製し、産生し又は精製するのに有用である。好ましい実施態様では、本発明の方法又はプロセスは、ベシクロウイルスを調製し、産生し又は精製するのに使用される。水疱性口内炎ウイルスの調製、産生又は精製が特に好ましい。
ラブドウイルス科は、約10~16kbのネガティブセンス一本鎖RNAゲノムを有する18属及び134種を含む(Walke et al., ICTV Virus Taxonomy Profile: Rhabdoviridae, Journal of General Virology, 99:447-448 (2018))。
ラブドウイルス科のメンバーの特徴的な特徴は、下記の1つ以上を含む。マトリックス層及び脂質エンベロープにより取り囲まれた螺旋ヌクレオカプシドから構成される、長さ100~430nm及び直径45~100nmの弾丸形状又は桿状粒子である。ここで、一部のラブドウイルスは、非エンベロープ繊維状ウイルスを有する。10.8~16.1kbのネガティブセンスの一本鎖RNAは、ほとんどがセグメント化されていない。構造タンパク質である核タンパク質(N)、大型タンパク質(L)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)及び糖タンパク質(G)をコードする少なくとも5つの遺伝子をコードするゲノム。
本明細書で使用する場合、ラブドウイルスは、アルメンドラウイルス(almendravirus)、キュリオウイルス(curiovirus)、サイトラブドウイルス、ジコールハウイルス(dichorhavirus)、エフェメロウイルス、ハパウイルス(Hapavirus)、レダンテウイルス(ledantevirus)、リッサウイルス、ノビラドウイルス、ヌクレオラブドウイルス、ペラブドウイルス(perhabdovirus)、シグマウイルス、スプリビウイルス、スリプウイルス(sripuvirus)、チブロウイルス、ツパウイルス(tupavirus)、バリコサウイルス又はベシクロウイルスの属に属する場合がある。
本明細書で言及された属の中で、ラブドウイルスは、列記された種のいずれかに属する場合がある。アルメンドラウイルスの属は、アルボレタムアルメンドラウイルス、バルサアルメンドラウイルス、クーツベイ(Coot Bay)アルメンドラウイルス、プエルトアルメンドラスアルメンドラウイルス、リオチコアルメンドラウイルスを含む。キュリオウイルスの属は、クイリノポリスキュリオウイルス、イリリキュリオウイルス、イタカイウナスキュリオウイルス、ロシャンボーキュリオウイルスを含む。サイトラブドウイルスの属は、アルファルファ萎縮サイトラブドウイルス、オオムギ黄変萎縮モザイクサイトラブドウイルス、ブロッコリー壊死性黄変サイトラブドウイルス、コロカシアボボーン病(bobone disease)関連サイトラブドウイルス、Festuca葉条斑サイトラブドウイルス、レタス壊死性黄変サイトラブドウイルス、レタス黄変斑サイトラブドウイルス、北地ムギモザイクサイトラブドウイルス、ノゲシサイトラブドウイルス1、イチゴクリンクルサイトラブドウイルス、アメリカコムギ縞モザイクサイトラブドウイルスを含む。ジコールハウイルスの属は、コーヒーリングスポットジコールハウイルス、ラン壊疽斑紋ジコールハウイルスを含む。エフェメロウイルスの属は、アドレードリバーエフェメロウイルス、ベリーマエフェメロウイルス、ウシ流行熱エフェメロウイルス、キンベリーエフェメロウイルス、クールピニャエフェメロウイルス、コトンカンエフェメロウイルス、オボジアンエフェメロウイルス、ヤタエフェメロウイルスを含む。ハパウイルスの属は、フランダースハパウイルス、グレイロッジハパウイルス、ハートパークハパウイルス、ジョインジャカカハパウイルス、カメセハパウイルス、ラジョヤハパウイルス、ランドジアハパウイルス、マニトバハパウイルス、マルコハパウイルス、モスケイロハパウイルス、モスリルハパウイルス、Ngainganハパウイルス、オルドリバーハパウイルス、パリークリークハパウイルス、ウォンガベルハパウイルスを含む。レダンテウイルスの属は、バウアーダンテウイルス、フィキリニレダンテウイルス、フクオカレダンテウイルス、Kanyawaraレダンテウイルス、カーンキャニオンレダンテウイルス、Keuralibaレダンテウイルス、コレンテレダンテウイルス、クマシレダンテウイルス、ルダンテクレダンテウイルス、マウントエルゴンバットレダンテウイルス、ニシムロレダンテウイルス、Nkolbissonレダンテウイルス、オイタレダンテウイルス、ウハンレダンテウイルス、ヨンジアレダンテウイルスを含む。リッサウイルスの属は、アラバンリッサウイルス、オーストラリアバットリッサウイルス、Bokelohバットリッサウイルス、Duvenhageリッサウイルス、ヨーロッパバット1リッサウイルス、ヨーロッパバット2リッサウイルス、ガンノルワバットリッサウイルス、イコマリッサウイルス、イルクートリッサウイルス、ホジェンドリッサウイルス、ラゴスバットリッサウイルス、リエイダバットリッサウイルス、モコラリッサウイルス、狂犬病リッサウイルス、シモニバットリッサウイルス、ウエストカフカスバットリッサウイルスを含む。ノビラブドウイルスの属は、ヒラメノビラブドウイルス、魚ノビラブドウイルス、サケノビラブドウイルス、ライギョノビラブドウイルスを含む。ヌクレオラブドウイルスの属は、ダツラ葉脈黄変ヌクレオラブドウイルス、ナス斑萎縮ヌクレオラブドウイルス、トウモロコシ条斑ヌクレオラブドウイルス、イラントウモロコシモザイクヌクレオラブドウイルス、トウモロコシモザイクヌクレオラブドウイルス、ジャガイモ黄変萎縮ヌクレオラブドウイルス、コメ黄変萎縮ヌクレオラブドウイルス、ノゲシ網状黄変ヌクレオラブドウイルス、ケシアザミ葉脈黄変ヌクレオラブドウイルス、タロイモ葉脈白化ヌクレオラブドウイルスを含む。ペラブドウイルスの属は、ウナギペラブドウイルス、パーチペラブドウイルス、マスペラブドウイルスを含む。シグマウイルスの属は、Drosophila affinisシグマウイルス、Drosophila ananassaeシグマウイルス、Drosophila immigransシグマウイルス、Drosophila melanogasterシグマウイルス、Drosophila obscuraシグマウイルス、Drosophila tristisシグマウイルス、Muscina stabulansシグマウイルスを含む。スプリビウイルスの属は、コイスプリビウイルス、パイク幼魚スプリビウイルスを含む。スリプウイルスの属は、アルンピバースリプウイルス、チャコスリプウイルス、Niakhaスリプウイルス、セナマドレイラスリプウイルス、Sripurスリプウイルスを含む。チブロウイルスの属は、中央コンゴチブロウイルス、ベアトリスヒルチブロウイルス、沿岸平地チブロウイルス、Ekpoma1チブロウイルス、Ekpoma2チブロウイルス、スウィートウォーターブランチチブロウイルス、チブローガーガンチブロウイルスを含む。ツパウイルスの属は、ダラムツパウイルス、クラマスツパウイルス、ツパイツパウイルスを含む。バリコサウイルスの属は、レタスビッグべイン関連バリコサウイルスを含む。ベシクロウイルスの属は、アラゴアスベシクロウイルス、アメリカバットベシクロウイルス、カラジャスベシクロウイルス、カンディプーラベシクロウイルス、球菌ベシクロウイルス、インディアナベシクロウイルス、イスファハンベシクロウイルス、Juronaベシクロウイルス、マルパイススプリングベシクロウイルス、マラバベシクロウイルス、モートンベシクロウイルス、ニュージャージーベシクロウイルス、ペリネットベシクロウイルス、ピリベシクロウイルス、ラーディベシクロウイルス、Yug Bogdanovacベシクロウイルス又はムサウイルスを含む。
好ましくは、本発明の方法又はプロセスに従って調製され、産生され又は精製されたラブドウイルスは、腫瘍溶解性ラブドウイルスである。この点において、腫瘍溶解性は、当技術分野において公知のその通常の意味を有し、ガン細胞に感染し、ガン細胞を溶解する(分解する)が、正常細胞には感染しない(何ら著しく広がらない)ラブドウイルスの能力を指す。好ましくは、腫瘍溶解性ラブドウイルスは、ガン細胞内で複製可能である。腫瘍溶解活性を当業者に公知の種々のアッセイ系において試験することができる(例示的なin vitroアッセイが、Muik et al., Cancer Res., 74(13), 3567-78, 2014に記載されている)。腫瘍溶解性ラブドウイルスは、特定のタイプのガン細胞のみに感染し、これを溶解することができると理解されたい。また、腫瘍溶解性作用は、ガン細胞のタイプに応じて変化する場合もある。
好ましい実施態様では、ラブドウイルスは、ベシクロウイルスの属に属する。ベシクロウイルス種は、主に、ゲノムの系統発生分析と組み合わせた血清学的手段により定義されている。生物学的特徴、例えば、ホストの範囲及び伝播のメカニズムも、この属内のウイルス種を区別するのに使用される。このように、ベシクロウイルスの属は、完全なL配列から推測される最尤樹により十分に支持される、別個の単系統群を形成する。
ベシクロウイルス属内の異なる種に割り当てられたウイルスは、下記特徴のうちの1つ以上を有する場合がある。A)Lにおける20%の最小アミノ酸配列多様性;B)Nにおける10%の最小アミノ酸配列多様性;C)Gにおける15%の最小アミノ酸配列多様性;D)血清学的試験において区別することができること及びE)ホスト及び/又は節足動物ベクターにおける差異により証明されるように、異なる生態学的ニッチを占めること。
水疱性口内炎ウイルス(VSV)が好ましい。最も好ましい実施態様では、本発明の方法又はプロセスは、水疱性口内炎ウイルスを調製し、産生し又は精製するのに使用され、ここで、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gは、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、好ましくは、WE-HPI系統の糖タンパク質GPにより置き換えられている。このようなVSV(LCMVのGPを有するリコンビナント)は、例えば、WO第2010/040526号に記載されており、VSV-GPと命名されている。
リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPは、GP1又はGP2であることができる。また、異なるLCMV系統由来の糖タンパク質も含まれる。特に、LCMV-GPは、野生型LCMV又はLCMV系統LCMV-WE、LCMV-WE-HPI、LCMV-WE-HPloptに由来することができる。好ましい実施態様では、LCMVの糖タンパク質GPをコードする遺伝子は、配列番号:1に示されるアミノ酸配列又は配列番号:1のアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするが、配列番号:1に示されるアミノ酸配列をコードする糖タンパク質GPを含むリコンビナントラブドウイルスの機能的特性は維持される。
水疱性口内炎ウイルスは、そのゲノム中で通常、少なくとも水疱性口内炎ウイルスの核タンパク質(N)、大型タンパク質(L)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)及び糖タンパク質(G)をコードする。
好ましい実施態様では、水疱性口内炎ウイルスは、そのゲノム中で少なくとも、配列番号:2に記載されたアミノ酸配列又は配列番号:2と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一の機能的変異体を含む水疱性口内炎ウイルスの核タンパク質(N)、配列番号:3に記載されたアミノ酸配列又は配列番号:3と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一の機能的変異体を含むリンタンパク質(P)、配列番号:4に記載されたアミノ酸配列又は配列番号:4と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一の機能的変異体を含む大型タンパク質(L)及び配列番号:5に記載されたアミノ酸配列又は配列番号:5と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一の機能的変異体を含むマトリックスタンパク質(M)をコードする。
水疱性口内炎ウイルスの核タンパク質(N)、大型タンパク質(L)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)又は糖タンパク質(G)の配列に対する修飾を、これらのタンパク質の基本的な機能を失うことなく行うことができることが当業者により理解される。本明細書で使用する場合、このような機能的変異体は、それらの基本的な機能又は活性の全部又は一部を保持する。タンパク質Lは、例えば、ポリメラーゼであり、ウイルスの転写及び複製中に必須の機能を有する。その機能的変異体は、この能力の少なくとも一部を保持しなければならない。基本的な機能性又は活性の保持についての良好な指標は、依然として複製可能でありかつ腫瘍細胞に感染可能であるこれらの機能的変異体を含むウイルスの産生の成功である。ウイルスの産生並びに腫瘍細胞への感染及び腫瘍細胞における複製についての試験を当業者に公知の種々のアッセイ系において試験することができる(例示的なin vitroアッセイが、Muik et al., Cancer Res., 74(13), 3567-78, 2014に記載されている)。
好ましい実施態様では、水疱性口内炎ウイルスは、そのゲノム中で少なくとも水疱性口内炎ウイルスの核タンパク質(N)、大型タンパク質(L)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)及び糖タンパク質(G)をコードし、ここで、大型タンパク質(L)は、配列番号:4の80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
好ましい実施態様では、水疱性口内炎ウイルスは、そのゲノム中で少なくとも水疱性口内炎ウイルスの核タンパク質(N)、大型タンパク質(L)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)及び糖タンパク質(G)をコードし、ここで、核タンパク質(N)は、配列番号:2の90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
さらに好ましい実施態様では、水疱性口内炎ウイルスは、そのゲノム中で少なくとも水疱性口内炎ウイルスの核タンパク質(N)、大型タンパク質(L)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)及び糖タンパク質(G)をコードし、ここで、大型タンパク質(L)は、配列番号:4の80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、核タンパク質(N)は、配列番号:2の90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
別の実施態様では、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gは、ダンデノングウイルス(DANDV)又はモペラ(MOPV)ウイルスの糖タンパク質により置き換えられている。ダンデノングウイルス(DANDV)は、旧世界のアレナウイルスである。今日では、糖タンパク質を含み、利用することができる、当業者に公知の単一の系統のみが存在する。水疱性口内炎ウイルスに含まれるDANDVの糖タンパク質は、7つ以上のグリコシル化部位、特に、7つのグリコシル化部位を有する。例示的な好ましい糖タンパク質は、Genbank番号EU136038でアクセス可能なDANDVに含まれるものである。一実施態様では、DANDVの糖タンパク質をコードする遺伝子は、配列番号:6に示されるアミノ酸配列又は配列番号:6のアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列をコードし、一方、配列番号:6に示されるアミノ酸配列をコードする糖タンパク質を含む水疱性口内炎ウイルスの機能的特性は維持される。モペラウイルス(MOPV)は、旧世界のアレナウイルスである。糖タンパク質を含み、水疱性口内炎ウイルスに含まれる糖タンパク質のドナーとして利用することができる、当業者に公知の複数の系統が存在する。水疱性口内炎ウイルスに含まれるMOPVの糖タンパク質は、7つ以上のグリコシル化部位、特に、7つのグリコシル化部位を有する。例示的な好ましい糖タンパク質は、Genbank番号AY772170でアクセス可能なモペラウイルスに含まれるものである。一実施態様では、MOPVの糖タンパク質をコードする遺伝子は、配列番号:7に示されるアミノ酸配列又は配列番号:7のアミノ酸配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列をコードし、一方、配列番号:7に示されるアミノ酸配列をコードする糖タンパク質を含む水疱性口内炎ウイルスの機能的特性は維持される。
本発明の方法又はプロセスに従って調製され、産生され又は精製されるラブドウイルス、特に、水疱性口内炎ウイルスは、そのゲノム中で更なる遺伝子(リコンビナントラブドウイルス)をコードすることができると理解されたい。これらの遺伝子は、多くの場合、カーゴと呼ばれ、例えば、腫瘍抗原、ケモカイン、サイトカイン又は他の免疫モデュラトリーエレメントを含む。ラブドウイルスにより追加で発現されるカーゴのタイプとは無関係に、このようなカーゴ発現ラブドウイルスを、本発明の方法又はプロセスに従って、調製し、産生し又は精製することができる。このため、最も好ましい実施態様では、水疱性口内炎ウイルスは、本発明の方法又はプロセスに従って調製され、産生され又は精製され、ここで、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gは、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている。さらに好ましい実施態様では、水疱性口内炎ウイルスは、本発明の方法又はプロセスに従って調製され、産生され又は精製され、ここで、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gは、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられており、ゲノムは、更なるカーゴ、例えば、腫瘍抗原、ケモカイン、サイトカイン又は他の免疫モデュラトリーエレメントをコードする。好ましくは、カーゴは、CCL21又はCCL21タンパク質の延長されたc末端におけるアミノ酸の欠失及び/もしくは突然変異を特徴とするC末端切断型CCL21タンパク質(完全長CCL21のアミノ酸1~79を有する)である。それにより、グリコサミノグリカン、例えば、ヘパリンへの延長されたc末端結合におけるアミノ酸を欠失させかつ/又は変異させることを減らせる。さらに好ましい実施態様では、カーゴは、IgG1のFc末端に融合したCD80の細胞外ドメインを含む融合タンパク質であり、CD80Fc融合タンパク質がもたらされる。最も好ましい実施態様では、カーゴは、配列番号:8又は配列番号:9を含むか又はこれからなるCD80細胞外ドメインFc融合タンパク質である。さらに好ましい実施態様では、カーゴは、配列番号:10又は配列番号:11を含むか又はこれからなるCCL21タンパク質である。ただし、本発明の方法又はプロセスの目的で、本発明者らは、追加のカーゴが方法又はプロセスの実施に影響を及ぼさないことを見出した。したがって、カーゴの性質は、本発明の適用性を限定するものと解釈されるべきではない。
更なる遺伝子をコードするラブドウイルスを当業者に公知の方法に従って産生することができ、(1)細胞にトランスフェクションされたcDNA又は(2)ヘルパー細胞にトランスフェクションされたcDNAの組み合わせ又は(3)感染性もしくは非感染性のリコンビナントラブドウイルスのいずれかを産生するのに必要な残りの成分又は活性をトランスに提供するヘルパー/ミニウイルスにさらに感染させた細胞にトランスフェクションされたcDNAの使用を含むが、これらに限定されない。これらの方法のいずれか(例えば、ヘルパー/ミニウイルス、ヘルパー細胞系統又はcDNAトランスフェクションのみ)を使用するのに必要とされる最小成分は、(1)ラブドウイルスのNタンパク質、Pタンパク質及びLタンパク質によるゲノム(又はアンチゲノム)RNAのカプシド形成並びに(2)ゲノム又はアンチゲノム(複製中間体)RNA等価物の複製のためのシス作用シグナルを含有するDNA分子である。
複製エレメント又はレプリコンは、ラブドウイルスのリーダー配列及びトレーラー配列を5’端及び3’端に最小限に含むRNAの鎖である。ゲノムの意味では、リーダーは、3’端にあり、トレーラーは、5’端にある。これらの2つの複製シグナル間に配置された任意のRNAが、次に複製されるであろう。リーダー領域及びトレーラー領域は、Nタンパク質によるカプシド形成の目的でかつ転写及び複製を開始するのに必要なポリメラーゼ結合のために、最小のシス作用エレメントをさらに含有する必要がある。リコンビナントラブドウイルスを調製するために、G遺伝子を含有するミニウイルスは、リーダー領域、トレーラー領域及びGタンパク質のmRNAを産生するのに適した開始及び終止シグナルを有するG遺伝子も含有するであろう。ミニウイルスが、M遺伝子をさらに含む場合、Mタンパク質のmRNAを産生するのに適した開始及び終止シグナルも存在する必要がある。
リコンビナントラブドウイルスゲノム内に含まれる任意の遺伝子について、その遺伝子は、それらの遺伝子の発現及びタンパク質産物の産生を可能にするであろう適切な転写開始及び終止シグナルに隣接するであろう(Schnell et al., Journal of Virology, p.2318-2323, 1996)。「非感染性」リコンビナントラブドウイルスを産生するために、リコンビナントラブドウイルスは、最小レプリコンエレメント並びにN、P及びLタンパク質を有する必要があり、M遺伝子を含有する必要がある。これにより、細胞から発芽するが、非感染性粒子であるウイルス粒子が産生される。「感染性」粒子を産生するために、ウイルス粒子は、例えば、付着タンパク質又はレセプターリガンドの使用により、ウイルス粒子の結合及び融合を媒介することができるタンパク質をさらに含む必要がある。ラブドウイルスのネイティブなレセプターリガンドは、Gタンパク質である。
リコンビナントラブドウイルスのアセンブリを可能にするであろう任意の細胞を使用することができる。感染性ウイルス粒子を調製するための1つの方法は、T7 RNAポリメラーゼ又は他の適切なバクテリオファージポリメラーゼ、例えば、T3もしくはSP6ポリメラーゼをコードするプラスミドに適切な細胞系統を感染させることを含む。ついで、細胞をG、N、P、L及びMラブドウイルスタンパク質をコードする遺伝子を含有する個々のcDNAでトランスフェクションすることができる。これらのcDNAにより、リコンビナントラブドウイルス粒子を構築するためのタンパク質が提供されるであろう。細胞を当技術分野において公知の任意の方法によりトランスフェクションすることができる。
また、ラブドウイルスゲノムRNA等価物を含有する「ポリシストロン性cDNA」も細胞系統にトランスフェクションされる。感染性リコンビナントラブドウイルス粒子が、感染細胞において溶解性であることが意図される場合には、N、P、M及びLタンパク質をコードする遺伝子は、任意の異種核酸セグメントと同様に存在する必要がある。感染性のリコンビナントラブドウイルス粒子が、溶解性であることが意図されない場合には、Mタンパク質をコードする遺伝子は、ポリシストロン性DNAに含まれない。「ポリシストロン性cDNA」は、N、P及びLタンパク質をコードする遺伝子を含有する少なくとも転写単位を含むcDNAを意味する。また、リコンビナントラブドウイルスのポリシストロン性DNAは、タンパク質変異体もしくはそのポリペプチドフラグメント又は治療用核酸もしくはタンパク質をコードする遺伝子を含有することもできる。代替的には、最初に産生されたウイルス粒子と最初に会合する任意のタンパク質又はそのフラグメントをトランスで供給することができる。
企図されるポリシストロン性cDNAは、タンパク質変異体をコードする遺伝子、レポーターをコードする遺伝子、治療用核酸及び/又はN-P-L遺伝子もしくはN-P-L-M遺伝子のいずれかを含有することができる。リコンビナントラブドウイルスを生成する第1の工程は、cDNAからのゲノム又はアンチゲノム等価物であるRNAの発現である。ついで、そのRNAは、Nタンパク質によりパッケージングされ、ついで、P/Lタンパク質により複製される。このようにして産生されたリコンビナントウイルスを回収することができる。Gタンパク質が、リコンビナントRNAゲノムに存在しない場合には、それは、典型的には、トランスで供給される。G及びMタンパク質の両方が存在しない場合には、両方ともトランスで供給される。「非感染性ラブドウイルス」粒子を調製するために、細胞にトランスフェクションされたポリシストロン性cDNAがラブドウイルスのN、P及びL遺伝子のみを含有するであろうことを除いて、手順は、上記と同じであることができる。非感染性ラブドウイルス粒子のポリシストロン性cDNAは、タンパク質をコードする遺伝子をさらに含有することができる。
細胞培養物のトランスフェクション後、全細胞培養物を通常、感染後1~3日で収集する。有利には、本発明の方法/プロセスにより、後続の収集工程のために、全細胞培養物の処理が可能となる。
本発明の方法又はプロセスの第1の代替法では、ラブドウイルス収集物を細胞培養物にウイルス放出剤、例えば、塩又は硫酸デキストランを直接加えることにより、細胞培養物から得る。収集物の粗上清中のTCID50又はゲノムコピー数当たりに測定されたウイルス濃度は、要求を満たすのに充分な収量を示唆したが、収集後、説明することができないウイルス濃度の相当な低下が観察されている。これは、ウイルスと細胞、デブリ及び/又は他の細胞培養成分のいずれかとの相互作用によるものである場合があり、ついで、これらのウイルスは、清澄化工程、例えば、深層ろ過、遠心分離又はTFF後に失われると仮定された。理論に拘束されるものではないが、既にホスト細胞から発芽したウイルス粒子は、細胞表面に静電的に制限される場合があるとさらに考えられる。このため、例えば、ウイルス放出剤により細胞培養物のイオン強度を上昇させることにより、ウイルス粒子を細胞表面から放出させることができる。この仮説を、種々のウイルス放出剤を細胞培養物に加えることにより試験した。
この点において、「ウイルス放出(release)剤」又は「ウイルス放出(releasing)剤」という用語は、収集前に細胞培養物に適用され、それにより、後続の収集工程について、上清中に放出されるウイルスの量(TCID50により測定される)を増大させる-好ましくは、溶液に配合された-作用剤を指す。ウイルス放出剤の作用及び適合性を例えば、収集前の細胞培養物からのサンプルを取得し、サンプルをウイルス放出剤で処理し、続けて、処理されたサンプルを遠心分離し、処理されたサンプルの上清中のウイルスの量(TCID50により測定される)を決定し、それを未処理のサンプルと比較することにより容易に測定することができる。好ましくは、本発明のウイルス放出剤は、ウイルスを(永続的に)不活性化せずもしくは損傷させず、後続の方法/プロセス工程を妨げずかつ/又は後続の方法/プロセス工程中に容易に除去することができる。別の態様は、商品のコストであり、好ましいウイルス放出剤は、費用効率が高く、容易に調達される。一態様では、未処理の細胞培養物と比較して、ウイルス放出剤で処理された細胞培養物から得られたウイルス収集物(TCID50により測定される)は、少なくとも約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100倍増加する。好ましくは、未処理の収集物と比較して、ウイルス放出剤で処理された収集物から回収されたウイルスの量(TCID50により測定される)は、少なくとも約10倍、好ましくは、少なくとも約25倍、好ましくは、少なくとも約50倍、好ましくは、少なくとも約75倍、より好ましくは、少なくとも約100倍増大する。
本発明の目的で、所望の効果を達成するために必要なウイルス放出剤の量及び/又は適合性を(i)ウイルス放出剤を細胞培養物に加えた後の細胞培養物中のイオン強度の上昇により表現することができるか又は代替的には、(ii)細胞培養物中のウイルス放出剤の濃度の上昇により表現することができるかのいずれかである。代替法(i)について、本発明の目的で、ついで、細胞培養物に加えられるウイルス放出剤により、細胞培養物中のイオン強度の適切な上昇がもたらされるであろうと理解されるであろう。この文脈において、「イオン強度の上昇」という用語は、ウイルス放出剤の添加後の細胞培養物のイオン強度の上昇を指す。代替法(ii)について、「ウイルス放出剤濃度の上昇」は、細胞培養物に加えられる特定のウイルス放出剤のみに基づいて計算され、以下の用語「塩濃度の上昇」を準用する。この用語は、ウイルス放出剤としての塩についてより詳細に説明する。
したがって、一態様では、ウイルス放出剤は、好ましくは、溶液中の作用剤である。この作用剤、例えば、本明細書に記載された塩、アミノ酸又は硫酸化多糖類は、それが採用培養物に加えられた後に、細胞培養物のイオン強度を上昇させることが可能であり、それにより、ウイルス粒子の放出を促進する。細胞培養物中のイオン強度の上昇は、少なくとも約0.01M又は少なくとも約0.05Mであるべきである。別の実施態様では、細胞培養物中のイオン強度の上昇は、約0.01M~約1.5M又は約0.05M~約1.5M、約0.1M~約1.5M、約0.15M~約1.5M又は約0.2M~約1.5Mである。別の実施態様では、細胞培養物中のイオン強度の上昇は、約0.01M~約5M又は0.05M~約5M、約0.1M~約5M、約0.15M~約5M又は約0.2M~約1.5Mである。好ましい実施態様では、細胞培養物中のイオン強度の上昇は、少なくとも約0.1M又はより好ましくは、少なくとも約0.2Mである。ラブドウイルスのタイプに応じて、ラブドウイルスが永続的に不活化され又は損傷されない限り、イオン強度のさらに高い上昇を達成することができる。このため、約2M、2.5M、3M、3.5M、4M、4.5M又は5Mまでのイオン強度の上昇を細胞培養物中で達成することができる。
溶液のイオン強度は、溶液中のイオンの濃度の尺度であることが公知である。イオン性化合物は、水に溶解し、イオンに解離し、存在する全てのイオンの濃度の関数である溶液のイオン強度をもたらす。
Figure 0007612827000001
この式において、cは、イオンiのモル濃度(M、mol/L)であり、zは、そのイオンの電荷数であり、合計は、溶液中の全てのイオンnに対して取られる。塩化ナトリウムについて、イオン強度は、濃度に等しいが、MgSO等の塩については、イオン強度は、4倍高く、このように、多価イオンは、イオン強度に強く寄与する。さらに、(塩)溶液、例えば、バッファーの所望のイオン強度をどのように調整することができるかも公知であり、(塩)溶液のイオン強度の設定を存在する作用剤、例えば、塩の濃度及びイオン効力に応じて行うことができる。さらに、膨大な数の刊行物及び特許文献が先行技術に存在し、その結果、イオン強度の特定の値又は範囲をハンドブック、モノグラフ等において調べることができる。したがって、当業者であれば、細胞培養物中のイオン強度の必要な上昇をもたらすのに必要なイオン強度を有する(塩)溶液を提供可能である。
好ましくは、ウイルス放出剤を細胞培養物に加えることにより、細胞培養物のイオン強度は、少なくとも約0.01Mもしくは少なくとも約0.05M、少なくとも約0.1Mもしくは少なくとも約0.2Mもしくは少なくとも約0.25Mもしくは少なくとも約0.3Mもしくは少なくとも約0.35Mもしくは少なくとも約0.4Mもしくは少なくとも約0.45Mもしくは少なくとも約0.5M又は約0.01M~約1.5Mもしくは約0.05M~約1.5Mもしくは約0.1M~約1.5Mもしくは約0.15M~約1.5Mもしくは約0.2M~約1.5M上昇する。一部の例では、約2M、2.5M、3M、3.5M、4M、4.5M又は5Mまでのイオン強度の上昇を細胞培養中で達成することができる。前述の下限及び範囲のいずれかを上限又は範囲のいずれかと組み合わせることができると理解されるであろう。
「細胞培養物」という用語は、ホスト細胞、ラブドウイルス及び細胞培養培地を含むと理解されたい。ウイルス放出剤、特に、塩又は硫酸デキストランの体積及び/又は濃度は、主に、細胞培養物の体積及び細胞培養物中で達成される最終濃度又はイオン強度により決まる。塩は、固体塩として又は塩水溶液として細胞培養物に加えることができる。塩溶液について、一部の例では、少量の高濃度塩溶液を加えるのが適切である場合があり、一方、他の例では、より低い塩濃度を有するより多量の塩溶液を加えるのが望ましい場合がある。塩溶液を経時的に連続して加えることができ又は細胞培養物に一度に全てを加えることができる。一実施態様では、塩溶液は、1:20の希釈で、4M ストック溶液で培養物に加えられ、これにより、収集の直前に追加の0.2M NaClの濃度上昇がもたらされる。硫酸デキストランについて、少量の高濃度硫酸デキストラン溶液を加えることも適切である場合があり、一方、他の例では、より低濃度のより多量の硫酸デキストラン溶液を加えるのが望ましい場合がある。硫酸デキストラン溶液を経時的に連続して加えることができ又は細胞培養物に一度に全てを加えることができる。一実施態様では、硫酸デキストラン溶液は、収集の直前に培養物に加えられ、これにより、細胞培養物中の100μg/mlの濃度がもたらされる。ただし、場合によっては、より低い又はより高い濃度の硫酸デキストランを細胞培養物に加える必要がある場合がある。
ウイルス放出剤の効果及び適合性並びに必要とされる濃度を先に説明されているように、当業者により容易に決定することができる。
明らかに、細胞培養物中のウイルス放出剤、特に、塩又は硫酸デキストランは、培養中に形成されている場合があるラブドウイルスの凝集体を溶解するのに役立ち、また、ホスト細胞又はホスト細胞膜からのラブドウイルスの放出を支援する。このため、ウイルス放出剤、特に、塩又は硫酸デキストランを加えることにより、より多量の回収可能なラブドウイルスが上清中に放出される又は後続の工程において捕捉しかつ回収することができる細胞から放出される。
他の硫酸化多糖類、ついで、硫酸デキストランも好ましいことが理解される。より高い硫酸化度を有する硫酸化多糖類が好ましい場合がある。硫酸化多糖類は、硫酸デキストラン、ペントサンポリスルファート、フコイダン及びカラギーナン並びにそれらの各塩を含むことができるが、これらに限定されない。
また、ウイルス放出剤としてアルギニンを使用することにより、上清中に放出されるラブドウイルスの量を改善することができたことが観察された。このため、一実施態様では、ウイルス放出剤は、アルギニンを含有する溶液である。好ましくは、細胞培養物中のアルギニン濃度又は細胞培養物中のイオン強度は、溶液の添加により、少なくとも約0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は少なくとも約0.5M上昇する。他のアミノ酸及びそれらの各塩の使用も企図され、一態様では、アミノ酸及びそれらの各塩、好ましくは、極性アミノ酸、より好ましくは、塩基性又は酸性アミノ酸は、ウイルス放出剤として有用である。最も好ましいアミノ酸は、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、ヒスチジン、リシン又はチロシンを含むが、これらに限定されない。好ましくは、細胞培養物中のアミノ酸濃度又は細胞培養物中のイオン強度は、アミノ酸の添加により、少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は少なくとも約0.5M上昇する。
本発明の目的で、塩を細胞培養物に加えることにより、塩濃度の上昇が達成されることが重要である。
この文脈において、「塩濃度の上昇」という用語は、常に、細胞培養物に加えられる特定の塩及びこの特定の塩の濃度が上昇するかどうかを指す。
細胞培養物は、培地中に特定のレベルの塩濃度を予め含むことができると理解されたい。細胞培養物中に予め含まれている場合がある塩及び収集のために細胞培養物に加えられる塩は、同じ塩であってもよいし又は異なる塩であってもよい。細胞培養物中の塩及び細胞培養物に加えられる塩が同じである場合、当業者であれば、培地中の存在する塩を考慮に入れて、塩濃度を上昇させるように、十分に濃縮された塩又は塩溶液を調製しなければならないことを理解するであろう。例として、0.1M NaCl濃度を予め含む細胞培養物中で0.2M NaCl上昇させる(細胞培養物中の0.3M NaClの最終濃度をもたらす)ために、十分に濃縮されたNaCl塩溶液を、培地中の既存のNaCl濃度を考慮して調製しなければならない。
一方、細胞培養物が、任意の塩を含まないか又は細胞培養物に加えられる塩とは異なる塩を含む場合には、塩濃度の上昇は、細胞培養物に加えられるであろう塩のみに基づくであろう。したがって、このような場合(塩を含まない又は異なる塩)の両方において、塩濃度の上昇は、細胞培養物に加えられる特定の塩のみに基づく。すなわち、塩濃度の上昇は、細胞培養物に加えられる特定の塩のみに基づいて計算されるであろう。
細胞培養物中の塩濃度の上昇は、少なくとも約0.01M又は少なくとも約0.05Mであるべきである。別の実施態様では、細胞培養物中の塩濃度の上昇は、約0.01M~約1.5M、約0.05M~約1.5M、約0.1M~約1.5M、約0.15M~約1.5M、約0.2M~約1.5Mである。
好ましい実施態様では、細胞培養物中の塩濃度の上昇は、少なくとも約0.1M又はより好ましくは、少なくとも約0.2Mである。本発明者らは、ラブドウイルスに何ら悪影響を及ぼすことなく、1.5Mまでの濃度上昇を試験した。ラブドウイルスのタイプに応じて、ラブドウイルスが塩濃度により永続的に不活化されず又は損傷されない限り、さらに高い塩濃度を達成することができる。このため、約2M、2.5M、3M、3.5M、4M、4.5M又は5Mまでの塩濃度の上昇を細胞培養物中で達成することができる。
適切な塩は、有機塩及び無機塩を含む。無機塩は、本発明によれば限定されず、水溶液に可溶性であり、細胞培養物及び/又はウイルスを永続的に損傷しない任意の無機塩を利用することができる。無機塩は、例えば、サルファート、ニトラート、ホスファート、カーボナート、ハロゲン化物、ボラート、シリカート等のアルカリ塩又はアルカリ土類塩からなる群より選択される。薬学的に許容され得る製品が提供されるであろう場合、無機塩及び有機塩は、それ自体公知の薬学的に許容され得る塩の群から選択されるであろう。例えば、薬学的に許容され得る無機塩は、ナトリウム塩、例えば、ハロゲン化ナトリウム、好ましくは、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム;カルシウム塩、例えば、ハロゲン化カルシウム、好ましくは、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ホウ酸カルシウム;マグネシウム塩、例えば、ハロゲン化マグネシウム、好ましくは、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム及びこれらの組み合わせ並びに他の薬学的に許容され得る無機塩から選択される。
薬学的に許容され得る塩の更なる例は、塩基性残基、例えば、アミンの鉱物又は有機酸塩;酸性残基、例えば、カルボン酸のアルカリ又は有機塩等を含むが、これらに限定されない。例えば、このような塩には、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、ゲンチシン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、4-メチル-ベンゼンスルホン酸、リン酸、サリチル酸、コハク酸、硫酸及び酒石酸からの塩を含む。更なる薬学的に許容され得る塩をアンモニア、L-アルギニン、カルシウム、2,2’-イミノビスエタノール、L-リシン、マグネシウム、N-メチル-D-グルカミン、カリウム、ナトリウム及びトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタンからのカチオンと形成することができる。
好ましい塩は、NaCl、KCl、MgCl、CaCl、NHCl、硫酸NH、酢酸NH又は重炭酸NHを含むが、これらに限定されない。最も好ましい実施態様では、NaCl塩溶液が使用される。塩溶液は、バッファー、好ましくは、約5~約9、望ましくは、約6.5~約8.5のpHを有するバッファーを含むことができる。
ウイルス放出剤の添加後の細胞培養物のpHは、細胞及び/又はより重要には、ウイルスの完全性を保存する範囲、例えば、約pH5~9又はより好ましくは、約6.5~8.5の範囲に維持されると理解されるであろう。また、場合によっては、ウイルス放出剤の性質に応じて、ウイルス放出剤の電荷に影響を及ぼし、それにより、ウイルス放出剤としてのその特性を促進するために、pHを特定の範囲に調整することが望ましい場合がある。
ウイルス放出剤、特に、塩又は硫酸デキストランを細胞培養物に加えて、細胞培養物中での所望の濃度又はイオン強度を達成した後、特定の保持又はインキュベーション時間は予見されない。このため、細胞培養物中での所望の濃度又はイオン強度を達成した後、全細胞培養物が、次の工程でさらに処理されるであろう。細胞培養物中のウイルス放出剤の均一な分布を達成するために、細胞培養物を撹拌し又は動かすことが望ましい場合がある。ウイルス放出剤、特に、塩又は硫酸デキストランを加え、細胞培養物を調製し又は次のプロセス工程に移動させる技術的必要性により、ウイルス放出剤との特定のインキュベーション時間が本質的に達成される。場合によっては、ウイルス放出剤を加えた後に、細胞培養物を一定期間インキュベーションすることが望ましい場合がある。このインキュベーション時間は、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間又は24時間であることができる。
本発明の方法又はプロセスによれば、ついで、細胞培養物を清澄化工程に供する。ラブドウイルスが上清中に分泌される場合、この清澄化工程は、ラブドウイルスを含有する上清から、粒子状物質、すなわち、細胞及び細胞デブリの大部分を分離するのに役立つ。細胞培養上清から細胞を除去するための種々の方法が当業者に利用可能であり、好ましくは、清澄化は、下記方法:深層ろ過、接線流ろ過及び/又は遠心分離のうちの1つ以上を含む。これらの清澄化方法それぞれにおいて、上清を細胞及び細胞デブリから分離し、ラブドウイルスを含む上清を更なる処理のために収集する。上清から粒子状物質を分離するための当業者に公知の他の方法をこの清澄化工程において等しく適用することができる。好ましい実施態様では、細胞培養物をクロスフローによる精密ろ過により、より好ましくは、0.65μmのカットオフ中空繊維を使用することにより清澄化する。別の好ましい実施態様では、細胞培養物を、デプスフィルターを介して清澄化する。場合によっては、潜在的なバイオバーデン汚染を防止するために、0.45μm/0.2μmろ過をデプスフィルターに直列に接続する。
本発明の方法又はプロセスの第2の代替法では、ラブドウイルス収集物は、細胞培養物から、まず、ろ過工程、好ましくは、深層ろ過を介して細胞培養物を清澄化し、続けて、フィルター、好ましくは、デプスフィルターをウイルス放出剤、特に、塩水溶液又は硫酸デキストランですすぐことにより得られる。塩水溶液が使用される場合、この塩溶液は、少なくとも約0.01Mもしくは0.05Mの濃度もしくはイオン強度又は約0.01M~約1.5Mもしくは約0.05M~約1.5Mの濃度もしくはイオン強度を有する。ついで、上清(又はこの代替法では、ろ液)及びすすぎ溶液-両方ともラブドウイルス収集物を含有する-を回収する。
このため、この代替法では、ウイルス放出剤、特に、塩溶液又は硫酸デキストランを細胞培養物に直接加えないが、細胞培養物をまず、ろ過工程、好ましくは、深層ろ過により清澄化し、フィルター、好ましくは、深層フィルターをウイルス放出剤(好ましくは、塩溶液又は硫酸デキストラン)ですすぐ。細胞及び細胞デブリは、フィルター、好ましくは、デプスフィルターにより保持され、ウイルス放出剤は、主に、フィルター、好ましくは、デプスフィルターにより保持される細胞又は細胞膜からのラブドウイルスの放出を支援する。このため、この代替法では、ウイルス放出剤を加えることの効果は、第1の代替法と同じである。すなわち、より多量の回収可能なラブドウイルスが放出され、回収され、これを後続の工程で捕捉し、回収することができる。当業者であれば、細胞及び細胞デブリの除去を可能にするであろう種々のフィルターの範囲から選択することができると理解されるであろうし、適切なフィルターを選択するであろう。
また、ここでは、ラブドウイルスのタイプに応じて、ラブドウイルスが塩濃度により永続的に不活化されない又は損傷されない限り、さらに高い、例えば、塩濃度を適用することができる。適切な塩は、有機塩及び無機塩を含む。無機塩は、本発明によれば限定されず、水溶液に可溶性であり、細胞培養物及び/又はウイルスを妨害しない任意の無機塩を利用することができる。無機塩は、例えば、サルファート、ニトラート、ホスファート、カーボナート、ハロゲン化物、ボラート、シリカート等のアルカリ塩又はアルカリ土類塩からなる群より選択される。薬学的に許容され得る製品が提供されるであろう場合、無機塩及び有機塩は、それ自体公知の薬学的に許容され得る塩の群から選択されるであろう。例えば、薬学的に許容され得る無機塩は、ナトリウム塩、例えば、ハロゲン化ナトリウム、好ましくは、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム;カルシウム塩、例えば、ハロゲン化カルシウム、好ましくは、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ホウ酸カルシウム;マグネシウム塩、例えば、ハロゲン化マグネシウム、好ましくは、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム及びこれらの組み合わせ並びに他の薬学的に許容され得る無機塩から選択される。
好ましい塩は、再度、NaCl、KCl、MgCl、CaCl、NHCl、硫酸NH、酢酸NH又は重炭酸NHを含むが、これらに限定されない。最も好ましい実施態様では、NaCl塩溶液が使用される。塩溶液は、バッファー、好ましくは、約5~約9、望ましくは、約6.5~約8.5のpHを有するバッファーを含むことができる。硫酸デキストランについて、少量の高濃度硫酸デキストラン溶液を加えることも適切である場合があり、一方、他の例では、より低濃度のより多量の硫酸デキストラン溶液を加えるのが望ましい場合がある。必要とされる濃度を先に説明されているように、当業者により容易に決定することができる。
同様に、第2の代替法において、アルギニンをウイルス放出剤として使用することができる。このため、一実施態様では、ウイルス放出剤は、アルギニンを含有する溶液である。好ましくは、溶液のアルギニン濃度又は溶液のイオン強度は、少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は少なくとも約0.5Mである。他のアミノ酸及びそれらの各塩の使用も企図され、一態様では、アミノ酸、好ましくは、極性アミノ酸、より好ましくは、塩基性又は酸性アミノ酸は、ウイルス放出剤として有用である。最も好ましいアミノ酸は、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、ヒスチジン、リシン又はチロシンを含むが、これらに限定されない。好ましくは、溶液のアミノ酸濃度又は溶液のイオン強度は、少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は少なくとも約0.5Mである。
別の実施態様では、第1及び第2の代替法の両方を組み合わせることができる。すなわち、ラブドウイルス収集物は、ウイルス放出剤、特に、塩又は硫酸デキストランを細胞培養物に直接加え、続けて、細胞培養物を深層ろ過し、その後、デプスフィルターをウイルス放出剤(好ましくは、塩溶液又は硫酸デキストラン)ですすぐことにより、細胞培養物から得られる。
任意選択的に、場合によっては、後続の方法/プロセス工程又は原薬を妨害しないように、得られたラブドウイルス収集物からウイルス放出剤を低減し又は除去する必要がある場合がある。例えば、塩濃度により、後続の捕捉工程、DNA分解工程を妨害される場合があり又は塩濃度により、より長期間インキュベーションされた場合に、ラブドウイルスが損傷され又は不活性化される場合がある。塩濃度の低減を好ましくは、希釈、透析ろ過及び/又は透析により達成することができる。いずれにしても、これらの方法のそれぞれにおいて、塩濃度を低減し、ついで、低減された塩濃度を有するラブドウイルス収集物を本発明の方法又はプロセスに従ってさらに処理する。ラブドウイルス収集物中の塩濃度を低減させるのに適した当業者に公知の他の方法を等しく適用することができる。
さらに任意選択的に、場合によっては、ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、例えば、ベンゾナーゼで処理することが望ましい場合がある。好ましい実施態様では、DNA分解ヌクレアーゼは、塩活性ヌクレアーゼ、例えば、SAN-HQである。
ついで、清澄化工程後に回収されたラブドウイルス収集物を、この収集物をカチオン交換体上にローディングすることにより、更なる精製工程に供する。収集物を清澄化工程の直後に、カチオン交換体上にローディングすることができる。場合によっては、回収された収集物をある期間、例えば、一晩保存し、ついで、翌日にカチオン交換体に適用する。一実施態様では、カチオン交換体の材料は、モノリス、樹脂、繊維又は膜である。好ましい実施態様では、カチオン交換体は、モノリス吸着材である。ラブドウイルスのカチオン交換体捕捉を使用することにより、例えば、アニオン交換と比較してはるかに効率的であったことが見出された。好ましくは、この捕捉及び精製工程を結合/溶出モードでのモノリシックカチオン交換クロマトグラフィーにより行う。
一態様では、前述の精製工程は、ラブドウイルス収集物を濃縮する目的も果たす。この点において、(清澄化された)ウイルス収集物(TCID50/mLにより測定される)は、少なくとも約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100倍濃縮される。好ましくは、ウイルスは、(TCID50/mLで測定される)少なくとも約10倍、好ましくは、少なくとも約25倍、好ましくは、少なくとも約50倍、好ましくは、少なくとも約75倍、より好ましくは、少なくとも約100倍濃縮される。例えば、1×10TCID50/mLの濃度を有するウイルス溶液 10Lを10倍に濃縮すると、1×1010TCID50/mLのウイルス濃度を有するウイルス溶液 1Lが得られるであろう。
カチオン交換体上にラブドウイルス収集物を適用するために選択されるバッファーは、一般的には、当業者に周知である。カチオン交換体へのラブドウイルスの最大結合をもたらすであろう条件が選択される。好ましくは、収集物を、それをカチオン交換体に適用する前に、コンディショニングバッファーで希釈する。一実施態様では、コンディショニングバッファーは、トリスバッファーを含み、より好ましくは、コンディショニングバッファーは、HClでpHを7.5に調整された100mM トリスバッファーを含む。好ましくは、収集物及びコンディショニングバッファーをカチオン交換体への適用前に、少なくとも1:1又は少なくとも1:2の比で希釈する。
ついで、捕捉されたラブドウイルスをカチオン交換体から溶出する。溶出を典型的には、直線的に上昇する塩濃度でカチオン交換体に溶出バッファーを適用することにより又は単一工程溶出プロセスを使用することにより行う。好ましい実施態様では、溶出バッファーは、アルギニンをさらに含む。
ついで、そのように精製された溶出液を回収し、プールする。このラブドウイルス溶出液は既に高度に精製されているが、ラブドウイルス溶出液の意図される更なる使用に応じて、下記任意の処理工程のうちの1つ以上をラブドウイルス溶出液について行うことができる。
(i)好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により、不純物をさらに除去するように、ラブドウイルス溶出液を洗練する工程。
好ましい実施態様では、洗練工程は、フロースルーモード、例えば、約700kDの排除限界を有する、混合モードビーズベースのサイズ排除及びアニオン交換クロマトグラフィー(Capto(商標)Core)に基づく。
(ii)好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により、ラブドウイルス溶出液又は洗練されたラブドウイルスのバッファーを変更する工程。
好ましい実施態様では、バッファー交換を限外ろ過/透析ろ過、続けて、バイオバーデンろ過を使用して行い、原薬がもたらされる。
(iii)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程。
医薬組成物
治療に使用するために、本発明の方法又はプロセスに従って調製され、産生されかつ/又は精製されたラブドウイルスは、動物又はヒトへの投与を容易にするのに適した医薬組成物に製剤化される。典型的な製剤を水溶液又は水性もしくは非水性懸濁液の形態で、リラブドウイルスを生理学的に許容され得る担体、賦形剤又は安定剤と混合することにより調製することができる。担体、賦形剤、修飾剤又は安定剤は、利用される用量及び濃度で無毒である。それらは、バッファー系、例えば、ホスファート、シトラート、アセタート並びに他の無機酸又は有機酸及びそれらの塩;アスコルビン酸及びメチオニンを含む酸化防止剤;保存剤、例えば、塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルアルコールもしくはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えば、メチルパラベンもしくはプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール及びm-クレゾール;タンパク質、例えば、血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドンもしくはポリエチレングリコール(PEG);アミノ酸、例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリシン;グルコース、マンノース、スクロース、トレハロース、デキストリンもしくはデキストランを含む単糖類、二糖類、オリゴ糖類もしくは多糖類及び他の炭水化物;キレート剤、例えば、EDTA;糖アルコール、例えば、マンニトール又はソルビトール;塩形成カウンターイオン、例えば、ナトリウム;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体);並びに/又はイオン性もしくは非イオン性界面活性剤、例えば、TWEEN(商標)(ポリソルベート)、PLURONICS(商標)もしくは脂肪酸エステル、脂肪酸エーテルもしくは糖エステルを含む。また、賦形剤は、放出修飾又は吸収修飾機能も有することができる。
一実施態様では、ラブドウイルスは、トリス、アルギニン及び場合により、シトラートを含む医薬組成物に製剤化される。トリスは、好ましくは、約1mM~約100mMの濃度で使用される。アルギニンは、好ましくは、約1mM~約100mMの濃度で使用される。シトラートは、最大100mMの濃度で存在することができる。好ましい製剤は、約50mM トリス及び50mM アルギニンを含む。
医薬組成物を液体、凍結液体又は凍結乾燥形態として提供することができる。凍結液体を-70℃~-85℃及び約-15℃、-16℃、-17℃、-18℃、-19℃、-20℃、-21℃、-22℃、-23℃、-24℃又は約-25℃の温度を含む約0℃~約-85℃の温度で保存することができる。
ラブドウイルス又は医薬組成物は、必要ではないが、場合により、目的の障害を予防し又は治療するのに現在使用されている1種以上の薬剤と共に製剤化される。このような他の薬剤の有効量は、製剤中に存在するリコンビナント抗体の量、障害又は処置の種類及び上記検討された他の要因により決まる。これらは、一般的には、本明細書に記載されたのと同じ投与量及び投与経路で又は本明細書に記載された投与量の約1~99%で又は経験的/臨床的に適切であると決定される任意の投与量及び任意の経路で使用される。
疾患の予防又は治療のために、ラブドウイルス又は医薬組成物の適切な投与量(単独で又は1種以上の他の追加の治療剤と組み合わせて使用される場合)は、処置される疾患の種類、ラブドウイルスのタイプ、疾患の重症度及び経過、ラブドウイルスが予防又は治療目的で投与されるかどうか、以前の治療、患者の臨床歴及びラブドウイルスに対する応答並びに主治医の裁量により決まるであろう。本発明のラブドウイルス又は医薬組成物は、1回又は一連の処置にわたって患者に適切に投与される。
疾患の種類及び重症度に応じて、ラブドウイルスのTCID50により測定された約10~1013個の感染性粒子が、例えば、1回以上の別々の投与によるか又は持続注入によるかにかかわらず、患者への投与のための最初の候補投与量であることができる。状態に応じて、数日又はそれ以上にわたる反復投与の場合、処置は、一般的には、疾患症状の所望のサプレッションが生じるまで持続されるであろう。ラブドウイルスの1つの例示的な投与量は、TCID50により測定された約10~1013個の範囲の感染性粒子であろう。このため、TCID50により測定される約10、10、1010、1011、1012又は1013個の感染性粒子(又はその任意の組み合わせ)の1回以上の用量を患者に投与することができる。このような用量を断続的に、例えば、毎週又は3週間毎に(例えば、患者が、約2~約20回又は例えば、約6回の用量のリコンビナントラブドウイルスを受けるように)投与することができる。初回のより高い負荷用量、続けて、1回以上のより低い用量又はその逆を投与することができる。ただし、他の投与計画が有用である場合がある。この治療の進行は、従来の技術及びアッセイにより容易にモニターされる。
ラブドウイルス及びそれを含む組成物の有効性を関与する特定の疾患に応じて、それ自体公知の任意の適切なin vitroアッセイ、細胞ベースのアッセイ、in vivoアッセイ及び/もしくは動物モデル又はそれらの任意の組み合わせを使用して試験することができる。適切なアッセイ及び動物モデルは、当業者には明らかであろうし、例えば、以下の実施例で使用されるアッセイ及び動物モデルを含む。
実際の薬学的有効量又は治療用量は、当然、当業者に公知の要因、例えば、患者の年齢及び体重、投与経路及び疾患の重症度により決まる。いずれの場合も、ラブドウイルスは、患者の固有の状態に基づいて薬学的有効量を送達することが可能となる投与量及び様式で投与されるであろう。
代替的には、本発明のラブドウイルス又は医薬組成物を処置される領域のサイズ、使用されるウイルス力価、投与経路及び方法の所望の効果に応じて、範囲内の全ての数を含む約50μL~約100mLの容量で送達することができる。
腫瘍内投与では、容量は、好ましくは、約100μL、200μL、300μL、400μL、500μL、600μL、700μL、800μL、900μL、1000μL、1100μL、1200μL、1300μL、1400μL、1500μL、1600μL、1700μL、1800μL、1900μL、2000μL、2500μL、3000μL、3500μL、4000μL又は約4500μLの容量を含む約50μL~約5mLである。好ましい実施態様では、容量は、約1000μLである。
例えば、ラブドウイルスの注入による全身投与では、容量は、当然、より多くてもよい。代替的には、ラブドウイルスの濃縮溶液を注入の直前に、より大量の注入溶液で希釈することができる。
特に、静脈内投与では、容量は、好ましくは、約2mL、3mL、4mL、5mL、6mL、7mL、8mL、9mL、10mL、11mL、12mL、13mL、14mL、15mL、16mL、17mL、18mL、19mL、20mL、25mL、30mL、35mL、40mL、45mL、50mL、55mL、60mL、70mL、75mL、80mL、85mL、90mL、95mL又は約100mLの容量を含む1mL~100mLである。好ましい実施態様では、容量は、約5mL~15mLであり、より好ましくは、容量は、約6mL、7mL、8mL、9mL、10mL、11mL、12mL、13mL又は約14mLである。
好ましくは、同じ製剤が、腫瘍内投与及び静脈内投与に使用される。腫瘍内投与と静脈内投与との間の用量及び/又は容量比は、約1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19又は約1:20であることができる。例えば、1:1の用量及び/又は容量比は、同じ用量及び/又は容量が腫瘍内及び静脈内に投与されることを意味し、一方、例えば、約1:20の用量及び/又は容量比は、腫瘍内投与の用量及び/又は容量より20倍高い静脈内投与の用量及び/又は容量を意味する。好ましくは、腫瘍内投与と静脈内投与との間の用量及び/又は容量比は、約1:9である。
ラブドウイルスの有効濃度は、望ましくは、1ミリリットル当たりに約10~1014ベクターゲノム(vg/mL)の範囲である。感染単位をMcLaughlin et al., J Virol.;62(6):1963-73 (1988)に記載されているように測定することができる。好ましくは、濃度は、約1.5×10~約1.5×1013であり、より好ましくは、約1.5×10~約1.5×1011である。一実施態様では、有効濃度は、約1.5×10である。別の実施態様では、有効濃度は、約1.5×1010である。別の実施態様では、有効濃度は、約1.5×1011である。さらに別の実施態様では、有効濃度は、約1.5×1012である。別の実施態様では、有効濃度は、約1.5×1013である。別の実施態様では、有効濃度は、約1.5×1014である。望ましくない影響のリスクを低減するために、最も低い有効濃度を使用するのが望ましい場合がある。これらの範囲におけるさらに他の投与量を主治医により、処置される対象、好ましくは、ヒトの身体状態、対象の年齢、特定の種類のガン及びガンが進行性である場合、そのガンが進行している程度を考慮して選択することができる。
ラブドウイルスの有効ターゲット濃度をTCID50により表現することができる。TCID50は、例えば、Spearman-Karber法を使用することにより決定することができる。望ましくは、範囲は、1×10/mL~1×1014/mL TCID50の有効ターゲット濃度を含む。好ましくは、有効ターゲット濃度は、約1×10~1×1012/mL、より好ましくは、約1×10~1×1011/mLである。一実施態様では、有効ターゲット濃度は、約1×1010/mLである。好ましい実施態様では、ターゲット濃度は、約5×1010/mLである。別の実施態様では、有効ターゲット濃度は、約1.5×1011/mLである。一実施態様では、有効ターゲット濃度は、約1×1012/mLである。別の実施態様では、有効ターゲット濃度は、約1.5×1013/mLである。
ラブドウイルスの有効ターゲット用量もTCID50により表現することができる。望ましくは、範囲は、1×10~1×1014TCID50のターゲット用量を含む。好ましくは、ターゲット用量は、約1×10~1×1013、より好ましくは、約1×10~1×1012である。一実施態様では、有効濃度は、約1×1010である。好ましい実施態様では、有効濃度は、約1×1011である。一実施態様では、有効濃度は、約1×1012である。別の実施態様では、有効濃度は、約1×1013である。
実際の薬学的有効量又は治療用量は、当然、当業者に公知の要因、例えば、患者の年齢及び体重、投与経路並びに疾患の重症度により決まる。いずれの場合も、ラブドウイルスは、患者の固有の状態に基づいて、薬学的有効量を送達することが可能となる投与量及び様式で投与されるであろう。
一般的には、本明細書で言及された疾患、障害及び状態の治療及び/又は緩和のために、処置される特定の疾患、障害又は状態、特定のラブドウイルスの有効性、特定の投与経路及び特定の医薬製剤又は組成物に応じて、ラブドウイルスは、一般的には、例えば、週2回、週1回又は月1回の用量で投与されるであろうが、特に、前述のパラメータに応じて相当変動させることができる。このため、場合によっては、上記与えられた最小用量より少なく使用することで十分である場合があり、一方、他の場合では、上限を超えなければならない場合がある。大量に投与する場合、それらを1日にわたって分散される多数のより少ない用量に分割することが推奨される場合がある。
当業者であれば、過度の負担なしに、本発明の方法又はプロセス内の種々の代替法を選択し、組み合わせることが可能であると理解されるであろう。例えば、当業者であれば、必要に応じて任意のプロセス工程を自由に行い、それらを種々のセットアップ、例えば、異なるホスト細胞、特定のラブドウイルス又は細胞培養物を清澄化する特定の方法で組み合わせることができる。以下に、一部の好ましい実施態様を説明するが、本発明の方法及びプロセスは、これらの実施態様により限定されると解釈されるべきではない。
一実施態様では、本発明の方法又はプロセスにより、細胞培養物中/細胞培養物からの、ベシクロウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルス、より好ましくは、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gがリンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている水疱性口内炎ウイルスの調製、産生及び/又は精製が可能となり、本発明の方法又はプロセスは、下記:
(i)
a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、続けて、好ましくは、深層ろ過、接線流ろ過もしくは遠心分離により細胞培養物を清澄化し、上清中のウイルス収集物を回収することにより
又は
b.細胞培養物をろ過工程、好ましくは、深層ろ過に供し、続けて、フィルター、好ましくは、デプスフィルターをウイルス放出剤ですすぎ、上清中のウイルス収集物を回収することにより、
細胞培養物からウイルス収集物を得る工程を含む。
別の実施態様では、本発明の方法又はプロセスにより、細胞培養物中/細胞培養物からの、ベシクロウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルス、より好ましくは、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gがリンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている水疱性口内炎ウイルスの調製、産生及び/又は精製が可能となり、本発明の方法又はプロセスは、下記:
(i)
a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、ここで、ウイルス放出剤が固体塩又は塩水溶液であり、続けて、好ましくは、深層ろ過、接線流ろ過もしくは遠心分離により細胞培養物を清澄化し、上清中のウイルス収集物を回収することにより
又は
b.細胞培養物をろ過工程、好ましくは、深層ろ過に供し、続けて、フィルター、好ましくは、デプスフィルターをウイルス放出剤ですすぎ、ここで、ウイルス放出剤が塩水溶液であり、上清中のウイルス収集物を回収することにより、
細胞培養物からウイルス収集物を得る工程を含む。
別の実施態様では、本発明の方法又はプロセスにより、細胞培養物中/細胞培養物からの、ベシクロウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルス、より好ましくは、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gがリンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている水疱性口内炎ウイルスの調製、産生及び/又は精製が可能となり、本発明の方法又はプロセスは、下記:
(i)
a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、ここで、ウイルス放出剤が固体塩又は塩水溶液であり、細胞培養物中の塩濃度を上昇させ、続けて、好ましくは、深層ろ過、接線流ろ過もしくは遠心分離により細胞培養物を清澄化し、上清中のウイルス収集物を回収することにより
又は
b.細胞培養物をろ過工程、好ましくは、深層ろ過に供し、続けて、フィルター、好ましくは、デプスフィルターをウイルス放出剤ですすぎ、ここで、ウイルス放出剤が塩水溶液であり、上清中のウイルス収集物を回収することにより、
細胞培養物からウイルス収集物を得る工程を含む。
別の実施態様では、本発明の方法又はプロセスにより、細胞培養物中/細胞培養物からの、ベシクロウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルス、より好ましくは、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gがリンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている水疱性口内炎ウイルスの調製、産生及び/又は精製が可能となり、本発明の方法又はプロセスは、下記:
(i)
a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、ここで、ウイルス放出剤が固体塩又は塩水溶液であり、細胞培養物中の塩濃度を少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5M上昇させ、続けて、好ましくは、深層ろ過、接線流ろ過もしくは遠心分離により細胞培養物を清澄化し、上清中のウイルス収集物を回収することにより
又は
b.細胞培養物をろ過工程、好ましくは、深層ろ過に供し、続けて、フィルター、好ましくは、デプスフィルターをウイルス放出剤ですすぎ、ここで、ウイルス放出剤が少なくとも約0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5Mの濃度を有する塩水溶液であり、上清中のウイルス収集物を回収することにより、
細胞培養物からウイルス収集物を得る工程を含む。
別の実施態様では、本発明の方法又はプロセスにより、細胞培養物中/細胞培養物からの、ベシクロウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルス、より好ましくは、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gがリンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている水疱性口内炎ウイルスの調製、産生及び/又は精製が可能となり、本発明の方法又はプロセスは、下記:
(i)
a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、ここで、ウイルス放出剤が固体塩又は塩水溶液であり、細胞培養物中の塩濃度を約0.01M~約5M、約0.05M~約5M、約0.1M~約5M、約0.15M~約5M、約0.2M~約5M、約0.25M~約5M、約0.3M~約5M、約0.35M~約5M、約0.4M~約5M、約0.45M~約5M又は約0.5M~約5M上昇させ、続けて、好ましくは、深層ろ過、接線流ろ過もしくは遠心分離により細胞培養物を清澄化し、上清中のウイルス収集物を回収することにより
又は
b.細胞培養物をろ過工程、好ましくは、深層ろ過に供し、続けて、フィルター、好ましくは、デプスフィルターをウイルス放出剤ですすぎ、ここで、ウイルス放出剤が約0.01M~約5M、約0.05M~約5M、約0.1M~約5M、約0.15M~約5M、約0.2M~約5M、約0.25M~約5M、約0.3M~約5M、約0.35M~約5M、約0.4M~約5M、約0.45M~約5M又は約0.5M~約5Mの濃度を有する塩水溶液であり、上清中のウイルス収集物を回収することにより、
細胞培養物からウイルス収集物を得る工程を含む。
さらに好ましい実施態様では、前述の実施態様のいずれかは、
(ii)(場合により)工程(ia)又は(ib)後に得られた収集物の塩濃度を好ましくは、希釈、透析ろ過又は透析により低下させる工程と、
(iii)(場合により)ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、好ましくは、ベンゾナーゼ又は塩活性ヌクレアーゼで処理する工程と、
(iv)ラブドウイルスを、工程(i)~(iii)のいずれかの後に得られた溶液をカチオン交換体、好ましくは、モノリス、樹脂又は膜、より好ましくは、モノリス吸着材上にローディングすることにより捕捉する工程と、
(v)ラブドウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程と、
(vi)(場合により)工程()のラブドウイルス溶出液を好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により洗練する工程と、
(vii)(場合により)洗練されたラブドウイルス溶出液のバッファーを好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により交換する工程と、
(viii)(場合により)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程とをさらに含むことができる。
さらに関連する実施態様では、前述の実施態様のいずれかは、
(ii)(場合により)工程(ia)又は(ib)後に得られた収集物の塩濃度を好ましくは、希釈、透析ろ過又は透析により低下させる工程と、
(iii)ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、好ましくは、ベンゾナーゼ又は塩活性ヌクレアーゼで処理する工程と、
(iv)ラブドウイルスを、工程(i)~(iii)のいずれかの後に得られた溶液をカチオン交換体、好ましくは、モノリス、樹脂又は膜、より好ましくは、モノリス吸着材上にローディングすることにより捕捉する工程と、
(v)ラブドウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程と、
(vi)(場合により)工程()のラブドウイルス溶出液を好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により洗練する工程と、
(vii)(場合により)洗練されたラブドウイルス溶出液のバッファーを好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により交換する工程と、
(viii)(場合により)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程とをさらに含むことができる。
さらに関連する実施態様では、前述の実施態様のいずれかは、
(ii)(場合により)工程(ia)又は(ib)後に得られた収集物の塩濃度を好ましくは、希釈、透析ろ過又は透析により低下させる工程と、
(iii)ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、好ましくは、ベンゾナーゼ又は塩活性ヌクレアーゼで処理する工程と、
(iv)ラブドウイルスを、工程(i)~(iii)のいずれかの後に得られた溶液をカチオン交換体、好ましくは、モノリス、樹脂又は膜、より好ましくは、モノリス吸着材上にローディングすることにより捕捉する工程と、
(v)ラブドウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程と、
(vi)工程()のラブドウイルス溶出液を好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により洗練する工程と、
(vii)(場合により)洗練されたラブドウイルス溶出液のバッファーを好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により交換する工程と、
(viii)(場合により)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程とをさらに含むことができる。
さらに関連する実施態様では、前述の実施態様のいずれかは、
(ii)(場合により)工程(ia)又は(ib)後に得られた収集物の塩濃度を好ましくは、希釈、透析ろ過又は透析により低下させる工程と、
(iii)ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、好ましくは、ベンゾナーゼ又は塩活性ヌクレアーゼで処理する工程と、
(iv)ラブドウイルスを、工程(i)~(iii)のいずれかの後に得られた溶液をカチオン交換体、好ましくは、モノリス、樹脂又は膜、より好ましくは、モノリス吸着材上にローディングすることにより捕捉する工程と、
(v)ラブドウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程と、
(vi)工程()のラブドウイルス溶出液を好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により洗練する工程と、
(vii)洗練されたラブドウイルス溶出液のバッファーを好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により交換する工程と、
(viii)(場合により)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程とをさらに含むことができる。
さらに関連する実施態様では、前述の実施態様のいずれかは、
(ii)(場合により)工程(ia)又は(ib)後に得られた収集物の塩濃度を好ましくは、希釈、透析ろ過又は透析により低下させる工程と、
(iii)ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、好ましくは、ベンゾナーゼ又は塩活性ヌクレアーゼで処理する工程と、
(iv)ラブドウイルスを、工程(i)~(iii)のいずれかの後に得られた溶液をカチオン交換体、好ましくは、モノリス、樹脂又は膜、より好ましくは、モノリス吸着材上にローディングすることにより捕捉する工程と、
(v)ラブドウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程と、
(vi)工程()のラブドウイルス溶出液を好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により洗練する工程と、
(vii)洗練されたラブドウイルス溶出液のバッファーを好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により交換する工程と、
(viii)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程とをさらに含むことができる。
さらに関連する実施態様では、前述の実施態様のいずれかは、
(ii)工程(ia)又は(ib)後に得られた収集物の塩濃度を好ましくは、希釈、透析ろ過又は透析により低下させる工程と、
(iii)ラブドウイルス収集物をDNA分解ヌクレアーゼ、好ましくは、ベンゾナーゼ又は塩活性ヌクレアーゼで処理する工程と、
(iv)ラブドウイルスを、工程(i)~(iii)のいずれかの後に得られた溶液をカチオン交換体、好ましくは、モノリス、樹脂又は膜、より好ましくは、モノリス吸着材上にローディングすることにより捕捉する工程と、
(v)ラブドウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程と、
(vi)工程()のラブドウイルス溶出液を好ましくは、サイズ排除、多峰性サイズ排除、イオン交換及び/又は接線流ろ過により洗練する工程と、
(vii)洗練されたラブドウイルス溶出液のバッファーを好ましくは、限外ろ過及び透析ろ過又は透析により交換する工程と、
(viii)ラブドウイルスを無菌ろ過する工程とをさらに含むことができる。
前述の具体的な実施態様のいずれかにさらに関連して、ほ乳類ホスト細胞、好ましくは、懸濁液中で培養されたほ乳類ホスト細胞、より好ましくは、HEK293細胞を含む細胞培養物中/細胞培養物から、ベシクロウイルス、好ましくは、水疱性口内炎ウイルス、より好ましくは、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gがリンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている水疱性口内炎ウイルスを調製し、産生しかつ/又は精製するのが好ましい。
前述の具体的な実施態様のいずれかに関する好ましい実施態様では、水疱性口内炎ウイルスのRNAゲノムは、配列番号:12と少なくとも98%、少なくとも99%又は100%同一のコード配列からなる。
実施例
実施例1:原薬上流製造プロセス
概要及びバッチ定義
1つの融解したHEK293細胞バイアル(UPS01)に基づいて、細胞を増殖させ、より大きな振とうフラスコ容量で培養した(UPS02~UPS06)。続けて、UPS06を第1のバイオリアクターに播種し(UPS07)、続けて、細胞を第2のシードバイオリアクター内で培養し、増殖させ(UPS08)、最後に、生産バイオリアクターで増殖させた(UPS09)。原薬を含有する粗収集物の1つのバッチを、生産バイオリアクターへの播種後48時間又は56時間での細胞に感染させることにより、バッチモードで生産した(UPS10)。感染時、培養温度を一定に保つか(プロセス変形形態1、48時間)又は37.0℃~34.0℃で変動させた(プロセス変形形態2、56時間)。感染をVSV-GP(ここで、水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gは、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている)又はVSV-GP-カーゴ、すなわち、更なる導入遺伝子、特に、切断型CCL21(1~79)タンパク質もしくはCD80-Fc融合タンパク質をコードするVSG-GPにより行った。以下では、すべてのプロセスをVSV-GP及び種々のVSV-GP-カーゴ変異体(CCL21(1~79)及びCD80-Fc融合体)により行い、読みやすくするために、単語VSV-GP(-カーゴ)と呼ぶものとする。収集を感染後34±2時間で行った(UPS11)。その後、約200Lの全作業容量を下流処理に供した。
UPS01-細胞融解
1つのマスターセルバンク(MCB)又はワーキングセルバンク(WCB)バイアルからのHEK293細胞をヒートブロック中で融解し、培養培地に調整した。遠心分離工程後、得られた細胞ペレットを培地で再懸濁させ、125mLの振とうフラスコ中でインキュベーションした。
UPS02~UPS06-振とうフラスコ中での細胞増殖
HEK293細胞を、振とうフラスコ中で5回の継代培養段階にわたって増殖させた。接種基準に達した時点で、次の段階を開始した。ここでは、次のより大きな振とうフラスコ容量をそれぞれの新たな継代培養段階に使用した。最大培養容量を超えた場合、残りの細胞を廃棄した。UPS07について、2000mLもの振とうフラスコを、ウェーブミクスドバイオリアクターの接種基準をカバーするのに必要に応じて使用した。
UPS07-(第1のシード)バイオリアクターにおける細胞増殖(任意)
最後の振とうフラスコ継代培養(UPS06)を、バッチモードでの更なる細胞増殖のための第1のシードバイオリアクターに接種するのに使用した。ウェーブバイオリアクター又は撹拌タンクリアクターは、細胞増殖に適している。接種前及び接種中に、pH値を、ヘッドスペースを介してCOをバイオリアクターに加えることにより制御した。全培養期間中、空気によるヘッドスペースエアレーションが存在した。溶存酸素値を、カスケードレギュレーションモードの高度なコントローラを使用して、ガス化空気及び酸素により制御した。接種用量及びUPS06の終了時での生存細胞濃度に応じて加えるべき培地容量を計算した。バイオリアクターに計算された培地容量を充填した。培地をエアレーション及びpH制御なしで、バイオリアクター内で少なくとも2時間コンディショニングした。接種の直前に、エアレーションを開始し、培地をアクティブなpH制御下でバイオリアクター内に保持した。総コンディショニング時間は、24時間を超えないものとする。バイオリアクターの接種に必要な条件が満たされると、細胞懸濁液をポンピングによりバイオリアクターに移した。細胞懸濁液が、接種中に完全に使用されない場合、残りの細胞を廃棄する。
UPS08-シードバイオリアクターにおける細胞増殖
50Lの使い捨て撹拌タンクバイオリアクターを培養に使用した。接種前及び接種中に、pH値を、スパージャー及びヘッドスペースを介してCOをバイオリアクターに加えることにより制御した。接種後、塩基添加による低側pH制御をアクティブにした。
代替法として、ガラスバイオリアクターを培養に使用した。接種前及び接種中に、pH値を、スパージャー及びヘッドスペースを介してCOをバイオリアクターに加えることにより制御した。接種後、塩基添加による低側pH制御をアクティブにした。全培養期間中、空気によるヘッドスペースエアレーションが存在した。% DOを水中酸素入力により制御し、高度なコントローラによりレギュレーションする。
播種のために、ウェーブミクスドバイオリアクターに含まれる細胞懸濁液の生存細胞濃度を決定した。バイオリアクター中の必要とされる細胞濃度に応じて、接種容量及び加えなければならなかった培地容量を計算した。バイオリアクターに、計算された培地容量を充填した。培地をエアレーション及びpH制御なしで、シードバイオリアクター内で少なくとも2時間コンディショニングした。接種時に、エアレーションを開始し、培地をアクティブなpH制御下でシードバイオリアクター内に保持した。総コンディショニング時間は、24時間を超えないものとする。バイオリアクターの接種に必要な条件が満たされると、細胞懸濁液をポンピングによりバイオリアクターに移した。細胞懸濁液が、接種中に完全に使用されない場合、残りの細胞を廃棄する。
消泡戦略(任意):培養中の泡の形成を防止するために、消泡剤を、接種直後に開始される時間依存性ポンププロファイルを使用して、培養物に加えることができる。したがって、消泡剤を6時間毎に細胞懸濁液に直接投与するものとし、ポンプを毎回1秒間運転させる。消泡剤の添加容量をプロセス制御システムにより記録する。
UPS09-生産バイオリアクターにおける細胞増殖
200Lの使い捨て撹拌タンクバイオリアクターを生産に使用した。接種前及び接種中に、pH値を、スパージャー及びヘッドスペースを介してCOを加えることにより制御した。接種後、塩基添加による低側pH制御をアクティブにした。全培養期間中、空気によるヘッドスペースエアレーションが存在した。% 溶存酸素を水中酸素入力により制御するものとし、高度なコントローラを使用した4ガス混合モジュールによりレギュレーションする。
播種のために、シードバイオリアクターに含まれる細胞懸濁液の生存細胞濃度を決定した。バイオリアクター中の必要とされる細胞濃度に応じて、接種容量及び加えなければならなかった培地容量を計算した。バイオリアクターに、計算された培地容量を充填した。培地をエアレーション及びpH制御なしで、生産バイオリアクター内で少なくとも2時間コンディショニングした。接種直前に、エアレーションを開始し、培地をアクティブなpH制御下でシードバイオリアクター内に保持した。総コンディショニング時間は、24時間を超えないものとする。バイオリアクターの接種に必要な条件が満たされると、細胞懸濁液をポンピングによりバイオリアクターに移した。細胞懸濁液が、接種中に完全に使用されない場合、残りの細胞を廃棄する。培養中の泡の形成を防止するために、消泡剤を、接種直後に開始される時間依存性ポンププロファイルを使用して、培養物に加えることができる。したがって、消泡剤を6時間毎に細胞懸濁液に直接投与するものとし、ポンプを毎回1秒間運転させる。消泡剤の添加容量をプロセス制御システムにより記録した。
UPS10-ウイルス感染の変形形態I
VSV-GP(-カーゴ)による感染を生産バイオリアクター段階の細胞接種後48時間で行った。これにより、感染時に、1.0×10~2.0×10個 細胞/mLの生存細胞濃度がもたらされた。ウイルスをコンディショニングされた細胞培養培地中で予め希釈した。生産バイオリアクターに感染させるための基準を満たした後、対照細胞を2つの250mLの振とうフラスコに播種し、細胞懸濁液を生産バイオリアクターから取り出した。生産バイオリアクターを収集するまで、振とうフラスコをインキュベーションし、対照細胞を生産細胞と同じ方法で操作した。感染時、生産バイオリアクターの培養温度は、36.0~39.0℃の範囲で一定であろう。
UPS10-ウイルス感染の変形形態II
VSV-GP(-カーゴ)による感染を最終バイオリアクター段階の細胞接種後56時間で行った。これにより、感染時に、1.0×10~2.0×10個 細胞/mLの生存細胞濃度がもたらされた。ウイルスをコンディショニングされた細胞培養培地中で予め希釈した。生産バイオリアクターに感染させるための基準を満たした後、対照細胞を2つの250mLの振とうフラスコに播種し、細胞懸濁液を生産バイオリアクターから取り出した。生産バイオリアクターを収集するまで、振とうフラスコをインキュベーションし、対照細胞を生産細胞と同じ方法で操作した。感染時、生産バイオリアクターの培養温度を37.0~34.0℃で変動させた。感染中の過剰な泡形成の場合、例えば、エアレーションチューブの目詰まりを防ぐために、消泡剤をバイオリアクターに直接加えることができる。消泡剤の添加容量をプロセス制御システムにより記録した。
UPS11-収集
収集を感染後34±2時間で行った。収集手順を、4M~5M NaClストック溶液を感染細胞ブロスに加えることにより開始した。これにより、約0.2M NaClの濃度上昇がもたらされ、その後、少なくとも10分~30分の期間インキュベーションし、その後、移動及び細胞分離を開始した。特に断らない限り、全てのパラメータを培養中と同様に制御した。規定時間のインキュベーション後、温度、DO及びpH制御を非アクティブにした。その後、感染細胞ブロスを下流処理に移した。
プロセス性能データ
記載されたプロセスで製造されたVSV-GP-CCL21(1~79)収集物のプロセスモニタリング及びプロセス内分析制御からの例示的な結果を以下にまとめる。異なるVSV-GP(-カーゴ)変異体(カーゴなし、CCL21(1~79)又はCD80-Fc融合体)間のプロセス性能は同等であった。
・生産バイオリアクターにおけるμ=0.7d-1の最高細胞特異的増殖速度;
・生存率が90%超の収集物では、1ミリリットル当たりに2~3×10個 細胞の総細胞数濃度;
・最終細胞培養上清中の感染性ウイルス含量は、約2×10TCID50/mLであり、細胞培養上清中のウイルスゲノム含量は、約3~3.5×1010TCID50/mLである。
実施例2:原薬下流製造プロセス
概要及びバッチ定義
VSV-GP-(カーゴ)の製造は、1つバッチ製造に基づいた。全ての下流ユニット操作を何ら分割及びプール工程も伴わずに、1サイクルで行った。塩処理された収集物(UPS11)を、深層ろ過又は接線流精密ろ過、続けて、ヌクレアーゼ消化工程により清澄化した。清澄化された収集物をさらに希釈し、その後、結合-溶出モードでのモノリシックカチオン交換クロマトグラフィーにより精製した(DPS03)。この時点で、保持工程を行った。この場合、中間体を一晩保存した。第2の下流プロセス日に、中間体をフロースルーモードでの多峰性クロマトグラフィーにより精製した(DPS04)。フロースルーを集め、限外ろ過/透析ろ過工程により処理した(DPS05)。最終的なろ過及び製剤化工程(DPS06)により、単一バッチがもたらされ、このバッチを細胞培養ボトルに分注し、包装し、-80℃(-86℃~-70℃)で凍結させた。
収集変形形態I-深層ろ過
深層ろ過工程を、バルク収集物を清澄化するのに行った。したがって、VSV-GP(-カーゴ)含有粗収集物を、STR(登録商標)200バイオリアクターから、3M(商標)Zeta Plus(商標)Encapsulated System深層ろ過カプセルを通して、使い捨てバッグにポンプ注入した。最大圧力は、0.9barとした。清澄化を室温で行った。3M(商標)Zeta Plus(商標)Encapsulated System深層ろ過カプセルを、廃棄のために、0.5M NaOHで消毒した。
収集変異形態II-接線流精密ろ過
接線流精密ろ過工程を、バルク収集物を清澄化するのに行った。したがって、使い捨てバイオリアクターを、41.5cmの有効長さ及び0.75mmの繊維内径を有する0.65μmのmPES中空繊維膜を取り付けた精密ろ過モジュールに接続した。ろ過を2100秒-1のせん断速度及び0.7bar以下の最大膜通過圧で、一定の保持液流速において行った。入口圧力が0.7bar以上に上昇するまで、精密ろ過を行った。2~5リットルの濃縮細胞懸濁液が、バイオリアクター容器中に残存すると予想された。透過液を500Lの使い捨てバッグに集めた。プローブがもはや収集物に接触しなくなるまで、温度及びpHを37℃、pH7.1に制御した。
DPS02-酵素消化
プロセス工程DPS02は、SAN-HQ(ArcticZymes(登録商標))エンドヌクレアーゼにより行われる、DPS01からのろ液の酵素消化である。USP区画での層流の内部で、SAN-HQエンドヌクレアーゼストック溶液を室温に平衡化し、別の使い捨てバッグ中において、バッファー(50mM トリス、pH7.5)で希釈した。塩化マグネシウムを酵素の補因子として加えた。消化バッファーを中間物(清澄化された収集物)に連続的に加えた。得られた中間物を10分超混合し、室温で20分超インキュベーションした。ヌクレアーゼ処理後、中間物を0.1M トリスバッファーで1:2に希釈し、規定のpH値及び導電率値にした。酵素消化工程の目的は、懸濁液中に存在する核酸(DNA及びRNA)の除去である。
清澄化された収集レベルでのバイオバーデン低減戦略-変形形態I
収集プロセス中での推定バイオバーデン汚染の低減のために、0.45μm/0.2μmのSartopore(登録商標)2MaxiCaps(登録商標)Size 1(フィルターを直列に接続した)を使用するバイオバーデン低減ろ過を行った。フィルターをデプスフィルター又は精密ろ過システムの透過液ポートに直列に接続することができる。膜通過圧力が0.9bar以上になった場合、フィルターを交換した。ろ過後、0.45μm/0.2μmのSartopore(登録商標)2MaxiCaps(登録商標)Size 1フィルターをアセンブリから取り外し、完全性について試験した。
清澄化された収集レベルでのバイオバーデン低減戦略-変形形態II
収集プロセス中の推定バイオバーデン汚染の低減のために、5μmのポリプロピレンフィルターKleenpak Nova 10’’ Profile II 0.5μm又は0.45μm/0.2μmのSartopore(登録商標)2MaxiCaps(登録商標)Size 1を使用するバイオバーデン低減ろ過を行った。ろ過をヌクレアーゼ処理後及び希釈後に行った。膜通過圧力が0.9bar以上になった場合、フィルターを交換した。ろ過後、フィルターをアセンブリから取り外し、完全性について試験した。
DPS03-カチオン交換クロマトグラフィー
プロセス工程DPS03を、CIMmultusTM SO-モノリス上でのカチオン交換クロマトグラフィーにより行った捕捉工程とした。結合バッファーは、50mM トリス、pH7.5を含有し、場合により、アルギニンを種々の濃度で補充した。クロマトグラフィーをステップ溶出による結合/溶出モードで行った。VSV-GP(-カーゴ)精製を室温で行った。溶出液を1つのバッグに集めた。ローディングを5又は10CV/hの流量で行った。モノリスを10CV又は50CV及び5CV/h又は10CV/hの容量流量で洗浄した。溶出を120CV/h又は10CV/hの流量で行った。回収された溶出液を2~8℃で一晩保存した。この工程の目的は、ウイルスの濃縮及び不純物(具体的には、残留ホスト細胞DNA及びホスト細胞タンパク質)の除去とした。
DPS04-多峰性サイズ排除クロマトグラフィー
プロセス工程DPS04を、20cmのベッド高及び2.5Lのベッド容量を有するReadyToProcess(商標)Capto(登録商標)Core 700を使用するAkta(商標)準備勾配で行った多峰性クロマトグラフィープロセス工程とした。クロマトグラフィーをフロースルーモードで行った。樹脂を、カチオン交換クロマトグラフィーの溶出バッファーを使用してコンディショニングした。洗練工程前に、捕捉溶出液を室温で少なくとも30分間インキュベーションした。VSV-GP(-カーゴ)洗練を室温及び42cm/hの一定速度で行った。フロースルーを1つのバッグに集めた。この工程の目的は、微量不純物(具体的には、ヌクレアーゼ残留物、HCP)の最終的な除去とした。
DPS05-限外ろ過/透析ろ過
バッファー交換工程を2工程の透析ろ過により行った。ここでは、750kDのカットオフを有する限外ろ過モジュールMiniKros(登録商標)中空繊維モジュール(Repligen)を使用した。第1の工程において、一定容量での透析ろ過を行い、それにより、中間物の初期容量を、一定のクロスフロー速度で透析ろ過バッファーに対して6×透析ろ過した。これにより、3000秒-1の最大せん断応力がもたらされた。工程2において、透析ろ過された保持液を一定のクロスフロー速度で規定された保持液容量まで濃縮した。これにより、3000秒-1の最大せん断応力がもたらされた。濃縮された中間物を5Lの使い捨てバッグに排出した。この工程の目的は、透析ろ過バッファーに対するマトリックス交換とした。
DPS06-充填及び凍結
透析ろ過保持液を、0.45μm/0.2μmのフィルター(Sartopore(登録商標)MidiCaps(登録商標))を通してろ過し、懸濁液としてバッグ又はボトルに集めた。最終的な一次包装材料をポンピングにより充填されたバッグ/ボトルに無菌的に接続した。ついで、ボトルを真空密封し、プラスチックホイル中に包装した。その後、懸濁液を凍結させ、-80℃で保存した。0.2μmのフィルターの目的は、最終的なバイオバーデン低減とした。凍結法により、更なる処理まで原薬懸濁液の保存条件が可能となった。
プロセス性能データ
任意のプロセス工程において変形形態Iを使用して記載されたプロセスで製造された原薬に対する、VSV-GP(-カーゴ)収集のプロセスモニタリング及びプロセス内分析制御からの例示的な結果を表1及び図2~図3にまとめる。不純物の低減は、腫瘍崩壊性ウイルス製剤の高い要求及び基準に適合する。上流から最終原薬への不純物低減の性能は、ホスト細胞タンパク質について約3.5(0.4μg/mL未満)及びホスト細胞DNAについて約5.4(最終濃度 3ng/mL未満)の対数低減値に相当する。これは、生物製剤開発における一般的な不純物制限の典型的な限界(例えば、W.H.O.ガイドラインに従った用量当たりに10ng hcDNA)をはるかに下回っている。全体的な収量から、最も高い要求に対してさえ、十分な高度に濃縮されたウイルス用量が可能となる。
表1:製造ユニット操作における感染性VSV-GP(-カーゴ)含量の例、(遠心分離され、塩処理された)初期培養上清のTCID50に基づいて計算された回収率
Figure 0007612827000002
実施例3:収集前での種々の添加剤の試験
図4
非遠心分離収集材料と比較して、VSV-GPの低い収集力価が、遠心分離による清澄化後の上清において観察された。VSV-GPは、ホスト細胞膜断片と相互作用し、結合していたと仮定された。ついで、結合したVSV-GPを有するこれらの断片はペレット化したであろう。膜断片のペレット化を可能にし、上清中に「遊離」のままであったVSV-GPを十分に清澄化する膜断片間の相互作用を破壊するための添加剤が提案された。清澄化された収集材料を感染後30時間の時点で、画分 15mLに分注し、添加剤を図4に示された最終濃度で加えた。NaCl、CaCl、Tween、Pluronicを含有するサンプルを室温で10分間インキュベーションし、355gで3分間遠心分離した。ベンゾナーゼ及びトリプシンを含有するサンプルを37℃で30分間インキュベーションし、355gで3分間遠心分離した。硫酸デキストランを含有するサンプルを培養条件下で18時間インキュベーションし、355gで3分間遠心分離した。ついで、上清を、TCID50を使用して試験した。最も高い回収率が、2つの濃度のNaCl(0.2M及び1M)及び100μg/mL 硫酸デキストランについて観察された。これは、これらの添加剤が上清中に遊離ウイルス粒子をうまく放出したことを示している。他の添加剤は、遠心分離後の力価の顕著な改善を示さなかった。
実施例4:種々の添加剤及び濃度の更なる試験
図5
収集時のVSV-GPの力価を代替添加剤により改善することができるかどうかを調査するために、更なる添加剤試験を行った。添加剤をそれらがウイルスとどのように相互作用するかに基づいて選択した。塩化カリウムは、別の一価のイオンを試験するために、グリシンは、溶解度を上昇させ、排除圧力を生じさせることができ、L-アルギニンは、疎水性相互作用を緩和し、中性pHで2+/1-電荷を有する。清澄化された収集材料を感染後30時間の時点で、画分 15mLに分注し、添加剤を示された最終濃度で加え、室温で10分間インキュベーションし、355gで3分間遠心分離した。ついで、上清をTCID50及びqPCRを使用して試験した。遠心分離されていない未処理の粗収集物は、感染性VSV-GPの高力価を示し、VSV-GPとホスト細胞デブリとの相互作用により、VSV-GPの新たな細胞に感染する能力は阻害されなかったが、大量のデブリは、後続の下流処理工程のプロセス性能に悪影響を及ぼすことが広く観察されている不純物である。図5で試験された全ての添加剤のうち、KClのみが、NaClより改善された感染回収を示した。また、KClの濃度を上昇させると、VSV-GP放出が改善されることも観察された。ただし、NaClは、VSV-GPの良好な放出を示し、カチオン交換捕捉における溶出に使用され、他のプロセス工程に使用されるであろうため、NaClは、VSV-GP収集のための添加剤として使用されるであろうことが決定された。
実施例5:最少NaCl濃度の試験
図6
NaClを収集時にVSV-GPを放出するための添加剤として選択した。NaClは、高い感染回収を示し、プロセス全体を通して種々の濃度で存在するであろうためである。0.2M未満の低濃度のNaClが、同等のウイルス放出効果を有することができるかどうかを研究した。これは、塩感受性プロセス工程であるカチオン交換クロマトグラフィーを使用したVSV-Gの捕捉前に、フィードの導電率を低下させるのに必要な希釈バッファーの量を減少させるであろうためである。感染後30時間の時点で、清澄化された収集材料を画分 15mLに分注し、NaClを図6に示された最終濃度で加え、室温で10分間インキュベーションし、355gで3分間遠心分離した。ついで、上清を、TCID50を使用して試験した。0.2M NaClを使用した感染回収が最も高かったことが示されたが、より低濃度でもある程度の効果が示された。このため、この濃度は、収集時のVSV-GPの高い回収率に対して最も有望であると考えられた。一方、後続のカチオン交換工程において、VSV-GPの捕捉を達成するのに必要とされる希釈係数を最小限にする。
実施例6:例示的なプロセス性能データ
図7A+図7B
ここで、実施例1及び2に詳細に記載されたプロセスについての、VSV-GPによる細胞の感染及び50L(図7A)又は4L(図7B)の培養容量における更なる例示的な性能データを示す。簡潔に、細胞を懸濁液中で48時間培養し、VSV-GPを0.0005のMOIで加え、ウイルスを収集し、36時間のTOHで、最終濃度0.2M NaCLを加えることによりホスト細胞デブリから解離させた。VSV-GPを、0.65μmの中空繊維精密ろ過を使用して、ホスト細胞デブリを除去するために清澄化し、hcDNAを低減するために、SAN-HQヌクレアーゼで処理した。フィードを、0.5μmの深層ろ過及び結合バッファー(最終濃度50mM トリス、pH7.5)中での1:2希釈により、クロマトグラフィー捕捉前に調製した。ウイルス懸濁液を捕捉し、カチオン交換モノリスを使用して濃縮し、溶出を、塩工程を使用して達成した。捕捉材料を一晩保持した。その後、多峰性サイズ排除CC700樹脂を使用したクロマトグラフィー洗練を行った。この工程により、捕捉中に除去されなかったHCP及びhcDNAから、VSV-GPをさらに精製した。最後に、洗練された溶出液を製剤バッファーに透析ろ過し、0.2μmのフィルターを使用して無菌ろ過した。
実施例7:収集中の代替添加剤としてのMgClの試験
図8
以前に試験した賦形剤に加えて、塩化マグネシウムを感染細胞からのVSV-GP(-カーゴ)の放出のために、収集時に加えた。二価のカチオンとしての塩化マグネシウムの効果を調査した。塩化マグネシウムは、水に高度に可溶性であり、より低い濃度で塩化ナトリウムと比較して同様のイオン強度を示すためである。さらに、マグネシウムカチオン(Mg2+)は、遊離DNA/RNAの除去のための核酸の酵素的消化中の補因子として重要な役割を果たす。収集時に、ウイルス懸濁液を5mL又は40mLのアリコートに分け、図8に示されたように、種々の量の塩化マグネシウム(0.04M~0.07M添加)と共にインキュベーションし(34℃で10分)、1000gで5分間遠心分離した。上清を、TCID50及びGC qPCRを使用して分析した。NaCl処理されたサンプル(0.2M添加)を対照サンプル(0.07M MgClと比較して同様のイオン強度)と同様に行った。
NaCl処理された粗収集物(対照、0.2M添加)は、MgCl処理された粗収集物(0.07M添加)と比較して、同様のウイルス力価(TCID50及びGC qPCR)を示した。MgClのより低い濃度では、VSV-GP(-カーゴ)の放出は減少した。塩化マグネシウムは、収集中のHEK293細胞からのウイルス放出のための可能性のある代替手段を表わす。また、塩処理されたウイルス懸濁液中のより低い導電率によっても、後続のカチオン交換クロマトグラフィー工程(捕捉)のための導電率を調整するのに必要な希釈バッファーの量を減少させる。
実施例8:NaClを使用したウイルス放出のための深層ろ過後のフィルターフラッシュ
図9
収集時のVSV-GP(-カーゴ)放出のための塩化ナトリウムの添加とは別に、深層ろ過後のフィルターフラッシュを使用したウイルス溶出を試験した。この研究では、VSV-GP(-カーゴ)がフィルター材料中に保持された後にHEK293細胞から放出されるかどうかを調べた。
収集時に、VSV-GP(-カーゴ)を、振とうインキュベーター中において、ベンゾナーゼと共に37℃で30分間インキュベーションした。バルク収集物の清澄化のための深層ろ過(3M(商標)Zeta Plus(商標))を規定の容量フィルターロード(200L/m2)、一定の容量フラックス(200LMH)及び1.5barの最大圧力(プレフィルター)で行った。深層ろ過後、ろ過容量の5分の1(20%)でのフィルターフラッシュを、塩化ナトリウム(0.25M及び0.5M NaCl)を含有するトリスバッファーを使用して行った。図9は、収集時に添加物を加えなかった場合のVSV-GP(-カーゴ)とHEK293細胞との相互作用の優れた例である。清澄化された収集物中の感染性ウイルス力価が、極めて低いためである。0.25M NaClでの第1のフィルターフラッシュを使用したウイルス放出は、総感染性ウイルス回収に既に十分であった。0.5M NaClによる第2のフィルターフラッシュは、幾らかの更なるウイルスを放出したが、第1のフィルターフラッシュにより、ほとんどのウイルスが既に「溶出されていた」。フィルターフラッシュを使用したウイルス放出に必要なNaClの量は、収集時に加えたNaClの量(0.2M添加)に匹敵する。深層ろ過後にフィルターフラッシュをしたVSV-GP(-カーゴ)の良好な回収にもかかわらず、収集時のNaClの添加は、手法が単純であることを確信する。
実施例9:TCID50を決定するための例示的な方法
細胞及びウイルス
BHK-21細胞(#603126(C13)、CLS)を5% CO及び37℃で培養する。培地(GMEM #21710082、Thermo)に、8.7% FCS及び4.3% トリプトースホスファートブロスを補充する。BHK-21細胞をPBSで洗浄し、TrypLETM Select Enzymeと共に37℃で6~8分間インキュベーションすることにより、細胞培養フラスコから剥離する。細胞を培地中で取り、Flex2(nova biomedical)を使用して計数し、96ウェルプレートに播種する。
TCID50アッセイ
96ウェルプレートにおいて、GMEMを補充した100μl中の10個 BHK-21細胞をウェル当たりに播種する。24時間後、接着細胞をウイルスの11個の0.5log10の連続希釈液又は希釈液単独(陰性対照)に感染させ、その後、37℃、5% COで3日間インキュベーションする。細胞培養ウェルの明視野画像を、4×対物レンズを使用するCytation5 Multi-Mode Imaging Reader(BioTek)を使用して撮影する。撮像されたウェルが、CPE陽性であるか又は陰性であるかどうかは、眼により(すなわち、視覚的に)評価される。最終力価[TCID50/mL]をSpearman及びKarberの式により計算する。各ウイルスサンプルについて、連続希釈液による感染を同じ日に合計8つのプレートで行う。これらの8回の反復に基づいて、TCID50/mLを上記されたように(単一の測定)計算する。

Claims (29)

  1. 細胞培養物においてベシクロウイルスを製造する方法であって、
    (i)
    a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、続けて細胞培養物を清澄化し、上清中のベシクロウイルス収集物を回収することにより
    又は
    b.細胞培養物をろ過工程に供し、続けて、フィルターをウイルス放出剤ですすぎ、上清中のベシクロウイルス収集物を回収することにより、
    細胞培養物からベシクロウイルス収集物を得る工程を含み、
    ここで、未処理の細胞培養物に比べて、ウイルス放出剤で処理した細胞培養物から得られるウイルス収集物(TCID50による測定)は、少なくとも5倍増加
    ここで、工程(ia)におけるウイルス放出剤が、固体塩又は塩水溶液であり、工程(ib)におけるウイルス放出剤が、塩水溶液である、
    方法。
  2. 工程a.において、細胞培養物が、深層ろ過、接線流ろ過又は遠心分離により清澄化されるか、又は工程b.において、ろ過工程が、深層ろ過により行われ、そしてフィルターは、デプスフィルターである、請求項1記載の方法。
  3. ベシクロウイルスが、水疱性口内炎ウイルスである、請求項1又は2記載の方法。
  4. 水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gが、リンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている、請求項3記載の方法。
  5. 工程(ia)において、細胞培養物中の塩濃度を少なくとも0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5M上昇させ、工程(ib)における塩水溶液が、少なくとも0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5Mの濃度を有する、請求項記載の方法。
  6. 工程(ia)における細胞培養物中の塩濃度の上昇及び工程(ib)における塩水溶液の濃度が、0.01M~5M、0.05M~5M、0.1M~5M、0.15M~5M、0.2M~5M、0.25M~5M、0.3M~5M、0.35M~5M、0.4M~5M、0.45M~5M又は0.5M~5Mである、請求項記載の方法。
  7. 塩が、NaCl、KCl、MgCl 、NCl、硫酸NH、酢酸NH又は重炭酸NHである、請求項5~のいずれか一項記載の方法。
  8. 工程(ia)において、ウイルス放出剤を細胞培養物に加えることにより、細胞培養物のイオン強度を、少なくとも0.01Mもしくは少なくとも0.05Mもしくは少なくとも0.1Mもしくは少なくとも0.15Mもしくは少なくとも0.2Mもしくは少なくとも0.25Mもしくは少なくとも0.3Mもしくは少なくとも0.35Mもしくは少なくとも0.4Mもしくは少なくとも0.45Mもしくは少なくとも0.5M又は0.01M~5Mもしくは0.05M~5Mもしくは0.1M~5Mもしくは0.15M~5Mもしくは0.2M~5M上昇させ、工程(ib)において、少なくとも0.01Mもしくは少なくとも0.05Mもしくは少なくとも0.1Mもしくは少なくとも0.15Mもしくは少なくとも0.2Mもしくは少なくとも0.25Mもしくは少なくとも0.3Mもしくは少なくとも0.35Mもしくは少なくとも0.4Mもしくは少なくとも0.45Mもしくは少なくとも0.5M又は0.01M~5Mもしくは0.05M~5Mもしくは0.1M~5Mもしくは0.15M~5Mもしくは0.2M~5Mのイオン強度を有するウイルス放出剤含有水溶液でフィルターをすすぐ、請求項1~4のいずれか一項記載の方法。
  9. ベシクロウイルスをほ乳類ホスト細胞中で産生する、請求項1~のいずれか一項記載の方法。
  10. ほ乳類ホスト細胞は、HEK293細胞であるか、又は懸濁液中で培養されるHEK293細胞である、請求項記載の方法。
  11. (ii)ベシクロウイルスを、溶液をカチオン交換体上にローディングすることにより捕捉する工程と、
    (iii)ベシクロウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程とをさらに含む、請求項1~10のいずれか一項記載の細胞培養物においてベシクロウイルスを製造する方法。
  12. カチオン交換体が、モノリス、樹脂又は膜である、請求項11記載の方法。
  13. カチオン交換体が、モノリス吸着材である、請求項12記載の方法。
  14. ベシクロウイルスを医薬組成物に製剤化する、請求項1~13のいずれか一項記載の方法。
  15. ベシクロウイルスに感染させた細胞培養物からベシクロウイルスを精製するための方法であって、
    (i)
    a.細胞培養物にウイルス放出剤を直接加え、続けて細胞培養物を清澄化し、上清中のベシクロウイルス収集物を回収することにより
    又は
    b.細胞培養物をろ過工程に供し、続けてフィルターをウイルス放出剤ですすぎ、上清中のベシクロウイルス収集物を回収することにより、
    細胞培養物からベシクロウイルス収集物を得る工程を含み、
    ここで、未処理の細胞培養物に比べて、ウイルス放出剤で処理した細胞培養物から得られるウイルス収集物(TCID50による測定)は、少なくとも5倍増加
    ここで、工程(ia)におけるウイルス放出剤が、固体塩又は塩水溶液であり、工程(ib)におけるウイルス放出剤が、塩水溶液である、
    方法。
  16. 工程a.において、細胞培養物が、深層ろ過、接線流ろ過又は遠心分離により清澄化されるか、又は工程b.において、ろ過工程が、深層ろ過により行われ、そしてフィルターは、デプスフィルターである、請求項15記載の方法。
  17. ベシクロウイルスが、水疱性口内炎ウイルスである、請求項15記載の方法。
  18. 水疱性口内炎ウイルスの糖タンパク質Gが、リンパ球脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の糖タンパク質GPにより置き換えられている、請求項17記載の方法。
  19. 工程(ia)において、細胞培養物中の塩濃度を少なくとも0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5Mまで上昇させ、工程(ib)における塩水溶液が、少なくとも0.01M、0.05M、0.1M、0.15M、0.2M、0.25M、0.3M、0.35M、0.4M、0.45M又は0.5Mの濃度を有する、請求項15記載の方法。
  20. 工程(ia)における細胞培養物中の塩濃度の上昇及び工程(ib)における塩水溶液の濃度が、0.01M~5M、0.05M~5M、0.1M~5M、0.15M~5M、0.2M~5M、0.25M~5M、0.3M~5M、0.35M~5M、0.4M~5M、0.45M~5M又は0.5M~5Mである、請求項19記載の方法。
  21. 塩が、NaCl、KCl、MgCl 、NCl、硫酸NH、酢酸NH又は重炭酸NHである、請求項1920のいずれか一項記載の方法。
  22. 工程(ia)において、ウイルス放出剤を細胞培養物に加えることにより、細胞培養物のイオン強度を、少なくとも0.01Mもしくは少なくとも0.05Mもしくは少なくとも0.1Mもしくは少なくとも0.15Mもしくは少なくとも0.2Mもしくは少なくとも0.25Mもしくは少なくとも0.3Mもしくは少なくとも0.35Mもしくは少なくとも0.4Mもしくは少なくとも0.45Mもしくは少なくとも0.5M又は0.01M~5Mもしくは0.05M~5Mもしくは0.1M~5Mもしくは0.15M~5Mもしくは0.2M~5M上昇させ、工程(ib)において、少なくとも0.01Mもしくは少なくとも0.05Mもしくは少なくとも0.1Mもしくは少なくとも0.15Mもしくは少なくとも0.2Mもしくは少なくとも0.25Mもしくは少なくとも0.3Mもしくは少なくとも0.35Mもしくは少なくとも0.4Mもしくは少なくとも0.45Mもしくは少なくとも0.5M又は0.01M~5Mもしくは0.05M~5Mもしくは0.1M~5Mもしくは0.15M~5Mもしくは0.2M~5Mのイオン強度を有するウイルス放出剤含有水溶液でフィルターをすすぐ、請求項1518のいずれか一項記載の方法。
  23. ベシクロウイルスをほ乳類ホスト細胞から精製する、請求項1522のいずれか一項記載の方法。
  24. ほ乳類ホスト細胞は、HEK293細胞であるか、又は懸濁液中で培養されるHEK293細胞である、請求項23記載の方法。
  25. (ii)ベシクロウイルスを、溶液をカチオン交換体上にローディングすることにより捕捉する工程と、
    (iii)ベシクロウイルスを溶出し、溶出液を回収する工程
    とをさらに含む、請求項1524のいずれか一項記載のベシクロウイルスを精製するための方法。
  26. カチオン交換体が、モノリス、樹脂又は膜である、請求項25記載の方法。
  27. カチオン交換体が、モノリス吸着材である、請求項26記載の方法。
  28. ベシクロウイルスを医薬組成物に製剤化する、請求項1527のいずれか一項記載の方法。
  29. 感染性粒子の量が、TCID50/mLにより測定された場合、少なくとも1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10又は少なくとも1×1010である、請求項1~28のいずれか一項記載の方法によって製造され又は精製された水疱性口内炎ウイルスを含む、組成物。
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