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JP7608350B2 - 焼成色鉛筆芯 - Google Patents

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JP7608350B2 JP2021551186A JP2021551186A JP7608350B2 JP 7608350 B2 JP7608350 B2 JP 7608350B2 JP 2021551186 A JP2021551186 A JP 2021551186A JP 2021551186 A JP2021551186 A JP 2021551186A JP 7608350 B2 JP7608350 B2 JP 7608350B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Description

本発明は、色鉛筆芯に関する。更に詳細には、発色性および消去性に優れ、書き味が滑らかで、物理的強度が高い、色鉛筆芯に関する。
従来、シャープペンシルなどに用いられている色鉛筆芯は、窒化ホウ素などの体質材と粘土などの結合材を主成分とし、必要に応じて有機高分子化合物などを含む混練物を押出成型した後、高温で焼成し得られた白色の多孔性基材の気孔中に染料を含むインキを含浸させたものが用いられている。このような色鉛筆芯を用いて紙に筆記を行った際に、気孔中に含浸されていたインキが紙の繊維に浸透していくことで、染料などの着色成分が紙の内部に浸透してしまうために、色鉛筆芯による筆跡を消しゴムで消去する際に、筆跡の消去性が低くなるおそれがあった。
特開昭51-63744号公報 特開昭61-23667号公報 実開昭61-142835号公報 特開平07-041723号公報
本発明は、筆跡の消去性に優れ、書き味が滑らかで、物理的強度が高い、色鉛筆芯を提供するものである。
本発明による色鉛筆芯は、
体質材と無機結合材と固体状着色剤とを含んでなる多孔性芯体と、
前記多孔性芯体の気孔中に充填された難揮発性液体と、
を含んでなることを特徴とするものである。
また、本発明による色鉛筆芯の製造方法は、
(a)体質材と無機結合材を混練して混合物を調製する混練工程、
(b)前記混合物を押出成形して線状成形物を作製する押出工程、
(c)前記線状成形物を焼成して、多孔性基材を作製する焼成工程、
(d)前記多孔性基材に着色剤と低粘度有機溶媒とを含む溶液または分散液を接触させて含浸させる含浸工程、
(e)含浸工程後の前記多孔性基材を加熱して、前記気孔内の前記低粘度有機溶媒の一部または全てを除去することによって、前記気孔内に固体状着色剤を残留させるとともに空隙を形成させて、多孔性芯体を形成させる乾燥工程、
(f)前記多孔性芯体に難揮発性液体を接触させて、前記空隙に前記難揮発性液体を充填する充填工程
を含んでなることを特徴とするものである。
本発明による色鉛筆芯を使って筆記をした場合、着色剤が紙の内部にまで浸透することが抑制され、消しゴムを使った消去時には紙表面に存在する着色剤が除去されやすいために優れた消去性が達成できる。さらには含浸させた難揮発性液体によって、滑らかな書き味が得られ、さらには色鉛筆芯の物理的強度が高くなって折れにくい。
<色鉛筆芯>
本発明による色鉛筆芯は、多孔性芯体と、その多孔性芯体の気孔中に充填された難揮発性液体とを含んでなる。以下に、それらの構成について説明すると以下の通りである・
本発明の色鉛筆芯に用いる多孔性芯体は、主成分として体質材と無機結合材を含んでなる。体質材としては、酸化チタン、雲母、タルク、窒化ホウ素、アルミナ、炭酸カルシウムなど白色のものや、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、黒鉛など有色のものなどが挙げられる。本発明による色鉛筆芯は、鮮やかな筆跡を形成させることが望ましい。また、着色剤として蛍光着色剤を用いることで蛍光色の筆跡を形成させる場合に、その発色を阻害しないものが好ましい。このため明度の高い筆跡を形成させるために、白色の体質材を用いることが好ましい。特に、窒化ホウ素を用いると、体質材が発色を阻害せず、また、色鉛筆芯の強度が高くなることから好ましい。
前記無機結合材としては、カオリナイト類、ハロサイト類、モンモリロナイト類、セリサイト類、ベントナイト類などの粘土類、セラミックス類、ゼオライト、珪藻土、活性白土、シリカ、リン酸アルミニウム、シリコーン樹脂、シリコーンゴムなどが挙げられ、これらを単独、あるいは組み合わせて用いることができる。
多孔性芯体の主成分である体質材と無機結合材との配合比は特に限定されないが、質量比で9:1~7:3であることが好ましい。
本発明において、固体状着色剤は、体質材や無機結合剤を主成分とする多孔性基材の一部に局在していてもよく、また多孔性基材全体に均一に分散していてもよいが、多孔性芯体中の一部に局在していることが好ましい。具体的には、多孔性基材の気孔内に固体状着色剤が付着または吸着した状態であることが好ましい。このように着色剤が固体状態で多孔性芯体中に、そして最終的な色鉛筆芯中に存在することで、筆記の際に着色剤が紙の内部に浸透することが抑制され、消去性が改良される。ここで、固体状着色剤は、典型的には気孔内において層または相を形成している。すなわち気孔の内側面に、均一または不均一な層を形成していたり、塊状に付着しているのが一般的である。また固体状着色剤は、完全に乾燥した状態であっても、溶媒和状態であってもよい。すなわち、層または相が流動性を有さない範囲で、少量の溶媒などが含まれていてもよい。
本発明において、多孔性芯体は体質材と無機結合材と固体状着色剤とを含んでなる。一般的に鉛筆芯は、体質材と結合剤との混合物を成形した後に焼成することで製造されるが、本発明においても同様の方法を適用することができる。すなわち、体質材と無機結合剤との混合物を焼成し、形成された多孔性焼成基材に固体状着色剤を吸着または付着させることにより製造することができる(詳細後記)。また、体質材と無機結合材と着色剤とを混合して焼成してもよいが、このような場合には耐熱性の高い着色剤を用いることが好ましい。一方で、前者の方法であれば、耐熱性の低い着色剤であっても用いることができる。
また、体質材と、無機結合材と、無機物や水溶性樹脂などと、必要に応じて固体着色材とを含む混合物を、高圧で圧縮し、その後、水や溶剤などに浸漬して、前記無機物や水溶性樹脂などを取り除くことで、多孔性芯体を製造することもできる。
また、本発明に用いる多孔性芯体の気孔率は特に限定されないが、5~40%の範囲であることが好ましく、10~30%の範囲であることがより好ましい。5%より小さいと、気孔内に存在する固形着色剤および難揮発性液体の量が少なくなり、発色が劣ったり、運筆に若干の抵抗が生じる傾向があり、40%より大きいと、得られた多孔性芯体の強度が低下して折れやすくなる傾向がある。5~40%の範囲であると、発色性も良好で、書き味が滑らかで、焼成色鉛筆芯の強度が維持できるので好ましい。
なお、本発明に用いる多孔性芯体の気孔率は、JIS R1634(1998)を参考に、以下の方法により測定することが出来る。まず、多孔性芯体の乾燥質量(W1)を測定する。次に、浸透性の良い液体(例えばベンジルアルコール)中に浸漬し、多孔性芯体の気孔に液体を飽和するまで吸収させた後、液中質量(W2)を測定する。さらに多孔性芯体を液中から取り出し、その表面に付着した液体を除去してから、飽液質量(W3)を測定する。これらの測定値を用いて、下記に示す数式(1)により、気孔率が求められる。
気孔率 = (W3-W1)/(W3-W2)×100 (1)
固体状着色剤としては、染料または顔料を用いることができる。また、染料で樹脂を染着した着色顔料を用いることもできる。一般的に染料は耐熱性が低いこともあるが、溶液としたときに多孔性芯体に容易に浸透するので、本発明による鉛筆芯の製造が容易となる。このため、固体着色剤は染料であることが好ましい。
本発明に用いることができる染料は特に限定されず、一般染料や蛍光染料が挙げられる。
一般染料の例としては、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料などが挙げられる。またそれら染料の造塩染料等として、酸性染料と塩基性染料との造塩染料、塩基性染料と有機酸との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料、塩基性染料と樹脂酸との造塩染料などの種類が挙げられる。これらのうち、発色性や、溶液にしたときの多孔性芯体への浸透性、および溶液にしたときの溶解安定性の観点から、造塩染料が好ましい。また、溶液にしたときの溶解安定性が高く、本発明の効果をより強く発現させることができるので、有機酸と塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料、塩基性染料と樹脂酸の造塩染料からなる群から選択されるものが好ましく、有機酸と塩基性染料との造塩染料が最も好ましい。
より具体的には、バリファーストブラック1802、バリファーストブラック1805、バリファーストブラック1807、バリファーストバイオレット1701、バリファーストバイオレット1704、バリファーストバイオレット1705、バリファーストブルー1601、バリファーストブルー1605、バリファーストブルー1613、バリファーストブルー1621、バリファーストブルー1631、バリファーストレッド1320、バリファーストレッド1355、バリファーストレッド1360、バリファーストイエロー1101、バリファーストイエロー1151、ニグロシンベースEXBP、ニグロシンベースEX、BASE OF BASIC DYES ROB-B、BASE OF BASIC DYES RO6G-B、BASE OF BASIC DYES VPB-B、BASE OF BASIC DYES VB-B、BASE OF BASIC DYES MVB-3(オリエント化学工業株式会社)、アイゼンスピロンブラック GMH-スペシャル、アイゼンスピロンバイオレット C-RH、アイゼンスピロンブルー GNH、アイゼンスピロンブルー 2BNH、アイゼンスピロンブルー C-RH、アイゼンスピロンレッド C-GH、アイゼンスピロンレッド C-BH、アイゼンスピロンレッド C-PH、アイゼンスピロンイエロー C-GNH、アイゼンスピロンイエロー C-2GH、S.P.T.ブルー111、S.P.T.ブルーGLSH-スペシャル、S.P.T.レッド533、S.P.T.オレンジ6、S.B.N.バイオレット510、S.B.N.イエロー530、S.B.N.ブルー570、スピロンレッド C-BH(保土谷化学工業株式会社)等の染料が挙げられる。
蛍光染料の例としては、ベーシックイエロー1、同40、ベーシックレッド 1、同1:1、同13、ベーシックバイオレット1、同7、同10、同11:1、ベーシックオレンジ22、ベーシックブルー7、ベーシックグリーン1、アシッドイエロー3、同7、アシッドレッド52、同77、同87、同92、アシッドブルー9、ディスパースイエロー121、同82、同83、ディスパースオレンジ11、ディスパースレッド58、ディスパースブルー7、ダイレクトイエロー85、ダイレクトオレンジ8、ダイレクトレッド9、ダイレクトブルー22、ダイレクトグリーン6、ソルベントイエロー44、ソルベントレッド49、ソルベントブルー5、ソルベントグリーン7などが挙げられる。
これらの染料は、色鉛筆芯の性能に影響を及ぼさない範囲で、筆跡の色を調整するなどのために、単独でまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。さらに、これらの染料に、その他の染料を併用してもよい。また、染料で樹脂を染着した着色顔料を用いることもできる。
また、固体着色剤としては、任意の顔料を用いることもできる。また、超微細化顔料や加工顔料等を用いることもできる。
しかしながら、多孔性基材に固形着色剤を組み合わせて多孔性芯体を形成させる場合、体質材と無機結合材を含む多孔性基材に着色剤を溶媒、例えば低粘度有機溶媒に溶解させた着色剤溶液を含浸させ、その後、溶媒を除去することで製造が容易となる(詳細後述)。本発明において、低粘度有機溶媒とは、20℃における粘度が、20mPa・s以下の溶媒をいう。このため、用いる着色剤は染料であることが好ましく、低粘度有機溶媒に対して可溶な染料が好ましい。ここで可溶であるとは、20℃の溶媒100gに対して、5g以上溶解することをいう。そして、溶媒の除去を容易にするために、低粘度有機溶媒を用いることが好ましく、また溶媒の沸点が低いことが好ましい。具体的には、染料が変色しない温度で揮発する溶媒が好ましく、好ましくは100℃で揮発する溶媒が好ましく。より好ましくは炭素数1~4の脂肪族アルコールが好ましい。
色鉛筆芯の総質量に対する固形着色剤の含有量は、その種類によって適切な量が変わるが、0.2~20質量%であることが好ましく、0.3~18質量%であることがより好ましく、0.5~15質量%であることが特に好ましい。
本発明による色鉛筆芯は、上記の多孔性基材の気孔中に難揮発性液体が充填されている。この難揮発性液体により、筆記時の書き味が改良される。
本発明において、難揮発性液体は、常温において揮発しにくい液体をいう。このような難揮発性液体を用いることによって、色鉛筆芯の経時安定性を高いレベルで維持することができる。具体的には、難揮発性液体は250℃以下では揮発しない液体であることが好ましい。また、難揮発性液体は、多孔性基材の気孔への含浸を容易にするために、粘度が低いことが好ましい。
また、難揮発性液体の表面張力は、多孔性芯体の気孔への含浸性に優れ、難揮発性液体が多孔性芯体の全体に均等にムラ無く含浸されて書き味や消去性に優れた色鉛筆芯が得られることから、35mN/m以下であることが好ましく、30mN/m以下であることがより好ましく、25mN/m以下であることがさらに好ましい。ここで表面張力は、温度25℃の条件下で、JIS K2241に規定された方法で測定することができる。
また、難揮発性液体の動粘度は、10000mm/s以下であることが好ましく、1000mm/s以下であることがより好ましく、500mm/sであることがさらに好ましい。また、難揮発性液体の動粘度は、1mm/s以上であることが好ましく、5mm/s以上であることがより好ましく、10mm/s以上であることがさらに好ましい。難揮発性液体の動粘度が10000mm/s以下であれば、難揮発性液体が多孔性芯体の全体に均等にムラ無く含浸しやすい。また、難揮発性液体の動粘度が1mm/s以上であれば、多孔性基材の気孔中に難揮発性液体が充填しやすいためである。ここで動粘度は、温度25℃の条件下で測定することができる。
好ましい難揮発性液体の具体例として、シリコーンオイル、フッ素系オイル、鉱油、植物油、パラフィン、ポリオールエステル、およびα-オレインからなる群から選択されるものが挙げられ、このうちシリコーンオイルであることがより好ましい。シリコーンオイルは、温度による粘度変化が小さく、安定性に優れることから、難揮発性液体としてシリコーンオイルを用いることにより、環境の変化や経時の影響を受けにくい色鉛筆芯となり、また、色鉛筆芯をシャープペンシルに使用した場合には、金属材料からなるシャープペンシルの先端開口部やチャック、芯収容筒などの部品を腐食することが少ない。シリコーンオイルとしては、特にジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーンが好ましく、変性シリコーンも好ましいものとして挙げることができる。また、上記した固体着色剤を溶解しにくいものであることが好ましい。固体着色剤を溶解しにくいことにより、形成された筆跡において、固体着色剤が難揮発性液体とともに紙の内部に浸透することが抑制され、消去性を改良することができる。
また、パラフィン、ポリオールエステル、またはα-オレフィンとしては、炭素数が14以上のものが好ましい。
色鉛筆芯の総質量に対する難揮発性液体の含有量は、4.5~20質量%であることが好ましく、7~18質量%であることがより好ましく、9.5~15質量%であることが特に好ましい。
本発明による色鉛筆芯は、その性能に影響を及ぼさない範囲で各種添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、常温条件下、固体状態で色鉛筆芯中に含まれるものが好ましく、融点が高いものが寄り好ましい。具体的には融点が50℃以上であるものが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることが特に好ましい。具体的な添加剤としては、フェノール化合物、界面活性剤、防腐剤、防黴剤、樹脂等が挙げられる。
これらのうちフェノール化合物は、色鉛筆芯の曲げ強度を改良し、さらに高温や高湿度の環境下においても強度低下を抑制する効果も有しているので好ましい。
このようなフェノール化合物としては、
(i)フェノール構造をひとつ有するフェノール化合物、例えば
2-ヒドロキシ-5-メチル-1,3-ベンゼンジメタノール(融点、約128℃)、
など、
(ii)フェノール構造をふたつ有するフェノール化合物、例えば
ビスフェノールA(融点、約158℃)、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-エタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ブタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ペンタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ヘキサン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-エチルブタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ヘプタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2,3-ジメチルペンタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-オクタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-エチルヘキサン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ノナン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-デカン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,7-ジメチルオクタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ウンデカン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ドデカン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-トリデカン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-テトラデカン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ペンタデカン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-ヘキサデカン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルプロパン、
2,2-ビス(4′-ヒドロキシフェニル)-6,10,14-トリメチルペンタデカン2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
4,4’-(1-α-メチル-ベンジリデン)ビスフェノール、
など、
(iii)フェノール構造を3つ有するフェノール化合物、例えば
4,4’,4’’-エチリジントリス-2-メチルフェノール、
4,4’,4’’-エチリジントリフェノール(融点、約246℃)

4,4’-(1-フェニルエタン-1,1-ジイル)ビス(2-メチルフェノール)、
1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、
など、
(iv)フェノール構造を4つ有するフェノール化合物、例えば
4,4’-[4-(4-ヒドロキシフェニル)ブタン-2,2-ジイル]ジフェノールおよび
4,4’-[3-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルプロピリデン]ビス(2-メチルフェノール)
4,4’-ジヒドロキシテトラフェニルメタン、
など
が挙げられる。さらには、(v)フェノール構造を5つ以上有するフェノール化合物を用いることもできる。
一般に、フェノール構造が多いほど、色鉛筆芯の強度改良効果が大きいが、(iii)または(iv)のフェノール化合物は、色鉛筆芯に含有させやすく、色鉛筆芯の曲げ強度改良効果が大きいので好ましい。さらには、(iii)のフェノール化合物を用いることがより好ましく、中でも、下記式(I)で表されるフェノール化合物を用いることが特に好ましい。
Figure 0007608350000001
(式中、
は水素または炭素数1~3のアルキル基であり、
はそれぞれ独立に炭素数1~10のアルキル基であり、
nはそれぞれ独立に0~2の数を示す。)
式(I)で表されるフェノール化合物のうち、4,4’,4’’-エチリジントリス-2-メチルフェノール、または4,4’,4’’-エチリジントリフェノールが最も好ましい。
色鉛筆芯の総質量に対するフェノール化合物の含有量は、その種類によって適切な量が変わるが、0.1~10質量%であることが好ましく、0.2~5質量%であることがより好ましい。
本発明による色鉛筆芯の形状は特に限定されないが、一般に断面が円形である線状体とされる。その大きさは、例えばシャープペンシル用色鉛筆芯としては、断面直径が0.2~2.0mmであることが好ましく、0.3~0.7mmであることが好ましい。また、長さは30~100mmであることが好ましく、40~70mmであることがより好ましい。また、木材などの支持体に保持された一般的な色鉛筆に適用する場合には、断面直径が0.5~3.0mmであることが好ましく、0.8~2.0mmであることが好ましい。一般的な色鉛筆は、製造過程において長さの長い色鉛筆芯を木材などに挟み込んでから切断をすることが多いので、長さについては限定されないが、一般に1,000mm以下である。
本発明による色鉛筆芯は、焼成により製造された多孔性基材を用いると、高い物理的強度を実現できる。これは、固形着色剤が、気孔の内側面に、均一または不均一な層を形成していたり、塊状に付着しているためと考えられる。本発明による色鉛筆芯の曲げ強度は、120MPa以上であることが好ましく。180MPa以上であることがより好ましい。ここで曲げ強度は、JIS S 6005:2007に規定された方法で測定することができる。
<色鉛筆芯の製造方法>
本発明による色鉛筆芯の製造方法は特に限定されない。しかしながら、
(a)体質材と無機結合材を混練して混合物を調製する混練工程、
(b)前記混合物を押出成形して線状成形物を作製する押出工程、
(c)前記線状成形物を焼成して、多孔性基材を作製する焼成工程、
(d)前記多孔性基材に着色剤と低粘度有機溶媒とを含む溶液または分散液を接触させて含浸させる含浸工程、
(e)含浸工程後の前記多孔性基材を加熱して、前記気孔内の前記低粘度有機溶媒の一部または全てを除去することによって、前記気孔内に固体状着色剤を残留させるとともに空隙を形成させて、多孔性芯体を形成させる乾燥工程、
(f)前記多孔性芯体に難揮発性液体を接触させて、前記空隙に前記難揮発性液体を充填する充填工程
を含んでなる方法により製造することが好ましい。以下にこの方法について説明する。
(a)混練工程
まず、体質材と無機結合材を混練して混合物を調製する。この混合物は多孔性機材の主成分となるものである。混合に際しては、必要に応じて有機溶媒、可塑剤などを添加を添加することができる。ここで用いられる有機溶媒は、原料混合物に流動性を持たせ、混合物を均一にするためのものであり、焼成工程においてほぼ完全に除去されるものであり、上記した低粘度有機溶媒や難揮発性液体とは独立したものである。
(b)押出工程、
引き続き、形成された混合物を押出成形して線状成形物を作製する。本発明による色鉛筆芯は、一般に断面形状が円形である線状体に成形することが好ましいので、押し出し成形によって線状成形物とされる。
(c)焼成工程
得られた線状成形物を必要に応じて乾燥した後、焼成して、多孔性基材を作製する。焼成によって、上記の混合物に含まれる有機溶媒が除去され、体質材と無機結合材とが焼結して多孔性基材が形成される。焼成条件は、材料が焼結して多孔性基材が形成される条件であれば特に限定されないが、例えば最高温度は650~1000℃とすることができる。また、急激な温度変化を避けるために、焼成時の温度を連続的または段階的に上昇させることもできる。このような場合の昇温速度は例えば10~100℃/hrとすることができる。また、設定された温度まで上昇させた後に、一定温度で一定時間、例えば0.5~2時間程度、焼成することも好ましい。さらに、目的に応じてこれらの各条件を任意に組み合わせることができる。例えば酸素雰囲気中で、常温から650℃までを10℃/hrで昇温し、その後650℃を1時間保って焼成する条件や、常温から1000℃までを100℃/hrで昇温し、その後1000℃を1時間保って焼成する条件などが採用できる。
(d)含浸工程
形成された多孔性基材を必要に応じて冷却した後、多孔性基材を着色剤と低粘度有機溶媒とを含む溶液または分散液を接触させる。この工程において、多孔性基材中に存在する気孔に着色剤が浸透する。含浸する方法としては、常圧含浸または減圧、加圧含浸法を用いることができる。
上記溶液または分散液の着色剤含有率は特に限定されないが、溶液または分散液の総質量を基準として、着色剤の濃度が5~50質量%であることが好ましく、5~45質量%であることがより好ましく、10~40質量%であることが特に好ましい。この範囲より多いと、着色剤の添加量に応じた発色性の向上が見られない傾向にあり、また着色剤が経時的に析出するなど、溶液または分散液の経時安定性が低くなる恐れがある。また、低濃度でも十分な発色性が得られるような着色剤を用いた場合や、消去性をより重視するような場合(例えば、裁縫用チョークとして適用する場合など)には、より低濃度の溶液または分散剤を用いることができる。このような場合には、具体的には着色剤の濃度は、0.1~20質量%であることが好ましく、0.5~10質量%であることがより好ましい。
なお、フェノール化合物、界面活性剤、防腐剤、防黴剤、または樹脂などの添加剤は、この着色剤を含む溶液または分散液に導入しておくことで、色鉛筆芯に効率的に含有させることができるため好ましい。
(e)乾燥工程
引き続き、含浸工程後の多孔性基材を加熱して、気孔内に含浸している溶液または分散液に含まれる低粘度有機溶媒の一部または全てを除去する。この結果、気孔内に固体状着色剤が残留し、吸着または付着する。そして、低粘度有機溶媒が除去されることによって空隙が形成され、多孔性芯体が形成される。乾燥条件は、低粘度有機溶媒が十分に除去される条件であれば特に限定されないが、例えば低粘度有機溶媒の沸点に対して、+0~+10℃の温度で乾燥を行うことが好ましい。
(f)充填工程
必要に応じて形成された多孔性芯体を冷却した後、難揮発性液体を接触させる。この工程によって、多孔性芯体に形成された空隙に難揮発性液体が充填される。このときの条件は特に限定されないが、例えば60℃の温度で6時間~12時間の条件が採用できる。難揮発性液体の充填には常圧含浸または減圧、加圧含浸法を用いることができる。
必要に応じて、さらに洗浄などを行い、本発明による色鉛筆芯を得ることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
[実施例1]
[混練工程、押出工程、および焼成工程]
窒化ホウ素 45質量部
シリカ 45質量部
ポリビニルアルコール 10質量部
水 100質量部
上記配合物をニーダー、三本ロールにて水分を蒸発しながら加熱混練し、得られた混練物を所定の径にて押出成形を行い、線状成形物を得た。この線状成形物をアルゴンガス中において 、昇温速度10℃/時間で600℃まで昇温し5時間保持し、その後、酸素雰囲気として 、100℃/hrで昇温し、900℃で1時間焼成して、気孔率が25%、断面直径が0.55mmの多孔性基材を得た。
[含浸工程]
エチルアルコール 70質量部
黄色一般染料 30質量部
(塩基性染料と有機酸の造塩染料、保土谷化学工業株式会社製、商品名:アイゼンスピロンイエロー C-GNH)
上記配合物を60℃で、均一に混合するまで攪拌をし、着色剤溶液(1)を得た。
焼成工程で得られた多孔性基材を、着色剤溶液(1)中に、60℃に加温した状態で浸漬し、6時間保持をした。
[乾燥工程]
含浸工程を経た多孔性基材を、80℃で6時間保持をして、多孔性基材の気孔中の低粘度有機溶媒を蒸発させて除去して、多孔性芯体を得た。
[充填工程]
難揮発性液体(1)として、シリコーンオイルを用いた。具体的には、乾燥工程で得られた多孔性芯体を、シリコーンオイル(信越化学工業(株)製、商品名:KF-96-50cs)中に80℃に加温した状態で浸漬し、6時間保持をして、色鉛筆芯を得た。次に色鉛筆芯の表面をエタノールで洗浄し、表面に付着した過剰の難揮発性液体を除去し、17.5質量%のシリコーンオイルが含浸された色鉛筆芯を得た。
このようにして得られた色鉛筆芯の総質量に対する固形着色剤、および難揮発性液体の含有量は、それぞれ7.5%および12.5%であった。
[実施例2~17]
実施例1に対して、着色剤溶液(1)または難揮発性液体(1)を表1に記載されたものに変更したほかは同様にして色鉛筆芯を得た。
[比較例1]
実施例1と同様の方法により多孔性基材を得た。
次に下記の配合物を70℃に加温しながら、均一に混合するまで攪拌をし、着色剤溶液(5)を得た。
ジエチレングリコールモノベンジルエーテル 70質量部
黄色一般染料 30質量部
(塩基性染料と有機酸の造塩染料、保土谷化学工業株式会社製、商品名:アイゼンスピロンイエロー C-GNH)
次いで、多孔性基材を着色剤溶液(5)中に、60℃に加温した状態で浸漬し、6時間保持をし、色鉛筆芯を得た。
[比較例2]
実施例1と同様の方法により多孔性基材を得た。さらに、実施例1と同様の方法で、着色剤(1)の含浸および乾燥を行い、多孔性芯体を得た。そして、充填工程を経ずに、色鉛筆芯とした。すなわち、比較例2による色鉛筆芯は、難揮発性液体が充填されていないものである。
[比較例3および4]
実施例1と同様の方法により多孔性基材を得た。さらに、実施例1と同様の方法で、着色剤(1)の含浸および乾燥を行い、多孔性芯体を得た。さらに、難揮発性液体(1)に代えて、比較のための充填液体として、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル(比較例3)またはイソドデカン(比較例4)を充填して、色鉛筆芯を得た。
[評価]
得られた色鉛筆芯の性能について、以下の方法で評価した。
[初期筆跡消去性の評価方法(消去性1)]
JIS S 6050-2008に開示されているプラスチック字消しの消し能力試験に準拠して筆跡を消去し、その時の消去性を官能試験により評価した。なお、既存品とは、株式会社パイロットコーポレーション製のシャープペンシル芯「商品名:ネオックス・カラーイーノ(イエロー)」をいう。
A :非常に良い。
B :既存品より良い。
C :既存品と同等。
[経時後筆跡消去性の評価方法(消去性2)]
筆記後、25℃環境下で4週間放置した筆記線を用いて、JIS S 6050-2008に開示されているプラスチック字消しの消し能力試験に準拠して筆跡を消去し、その時の消去性を官能試験により評価した。なお、既存品とは、株式会社パイロットコーポレーション製のシャープペンシル芯「商品名:ネオックス・カラーイーノ(イエロー)」をいう。
A :非常に良い。
B :既存品より良い。
C :既存品と同等。
[初期書き味の評価方法(書き味1)]
色鉛筆芯を用いて、上質紙(旧JIS P3201に規定される筆記用紙Aに相当するもの。化学パルプ100%を原料に抄造され、秤量範囲40~157g/m2 、白色度75.0%以上)に筆記し、その時の書き味を官能試験により評価した。
A :非常に滑らかに筆記可能。
B :滑らかに筆記可能。
C :筆感がややざらつき重い。
D :筆感がざらつき重い。
[経時後書き味の評価方法(書き味2)]
製造後、25℃環境下で4週間放置した焼成色鉛筆芯を用いて、前記上質紙に筆記し、その時の書き味を官能試験により評価した。
A :非常に滑らかに筆記可能。
B :滑らかに筆記可能。
C :筆感がややざらつき重い。
D :筆感がざらつき重い。
[曲げ強度の評価方法]
JIS S 6005-2007に規定されている方法で、支点間距離20mmで10本について測定した値の平均値を測定した。
Figure 0007608350000002
Figure 0007608350000003
表中:
染料Y: アイゼンスピロンイエロー C-GNH(塩基性染料と有機酸の造塩染料、保土谷化学工業株式会社製)
染料R: アイゼンスピロンレッド C-PH(塩基性染料と有機酸の造塩染料、保土谷化学工業株式会社製)
染料B1: バリファストブルー 1613(塩基性染料と有機酸の造塩染料、オリエント化学工業株式会社製)
染料B2: S.B.N.ブルー570(酸性染料と有機アミンの造塩染料、保土ケ谷工業株式会社製)
化合物P1: 4,4’,4’’-エチリジントリス-2-メチルフェノール
化合物P2: ビスフェノールA
化合物P3: 2-ヒドロキシ-5-メチル-1,3-ベンゼンジメタノール(本州化学株式会社製、商品名:DML-PC)
化合物P4: 4,4’,4’’-エチリジントリフェノール(本州化学株式会社製、商品名:TrisP HAP)
EtOH: エチルアルコール
PrOH: イソプロピルアルコール
DEGMBE: ジエチレングリコールモノベンジルエーテル(沸点:302℃)
SO1: シリコーンオイル(信越化学工業(株)製、商品名:KF-96-50cs、ジメチルシリコーンオイル、表面張力:20.8N/m、動粘度50mm/s)
SO2: シリコーンオイル(信越化学工業(株)製、商品名:KF-50-100cs、メチルフェニルシリコーンオイル、表面張力:21.8N/m、動粘度100mm/s)
OO: 植物油(オリーブオイル、日清オイリオグループ株式会社製、商品名:BOSCOオリーブオイル。表面張力:32mN/m)
PE: ポリオールエステル(日油株式会社製、商品名:HR-170R)
LP: パラフィン(流動パラフィン、三光化学工業株式会社製、商品名:No.150S)
HC: 鉱油(石油系炭化水素、株式会社スタンダード石油製、商品名:YUBASE 4)
TD: α-オレフィン(1-テトラデセン、出光興産株式会社製、商品名:リニアレン14)
ID: イソドデカン(丸善石油株式会社製、商品名:マルカゾールR、沸点:177℃)

Claims (9)

  1. 体質材と無機結合材と固体状着色剤とを含んでなる多孔性芯体と、
    前記多孔性芯体の気孔中に充填された、250℃以下では揮発しない液体である難揮発性液体と、
    フェノール構造を1~4つ有するフェノール化合物と、
    を含んでなることを特徴とする色鉛筆芯。
  2. 前記難揮発性液体が、シリコーンオイル、フッ素系オイル、鉱油、植物油、パラフィン、ポリオールエステル、およびα-オレフィンからなる群から選択されるものである、請求項1に記載の色鉛筆芯。
  3. 前記固体状着色剤が、低粘度有機溶媒に可溶な染料である、請求項1または2に記載の色鉛筆芯。
  4. 前記体質材が、酸化チタン、雲母、タルク、窒化ホウ素、アルミナ、および炭酸カルシウムからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の色鉛筆芯。
  5. 前記無機結合材が、粘土類、セラミックス類、ゼオライト、珪藻土、活性白土、シリカ、リン酸アルミニウム、シリコーン樹脂、およびシリコーンゴムからなる群から選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の色鉛筆芯。
  6. 前記多孔性芯体の気孔率が、5~40%である、請求項1~5のいずれか1項に記載の色鉛筆芯。
  7. 前記多孔性芯体が焼成芯体である、請求項1~6のいずれか1項に記載の色鉛筆芯。
  8. (a)体質材と無機結合材を混練して混合物を調製する混練工程、
    (b)前記混合物を押出成形して線状成形物を作製する押出工程、
    (c)前記線状成形物を焼成して、多孔性基材を作製する焼成工程、
    (d)前記多孔性基材に着色剤と低粘度有機溶媒とフェノール構造を1~4つ有するフェノール化合物とを含む溶液または分散液を接触させて含浸させる含浸工程、
    (e)含浸工程後の前記多孔性基材を加熱して、気孔内の前記粘度有機溶媒の一部または全てを除去することによって、前記気孔内に固体状着色剤を残留させるとともに空隙を形成させて、多孔性芯体を形成させる乾燥工程、
    (f)前記多孔性芯体に、250℃以下では揮発しない液体である難揮発性液体を接触させて、前記空隙に前記難揮発性液体を充填する充填工程
    を含んでなることを特徴とする、色鉛筆芯の製造方法。
  9. 前記着色剤が、前記低粘度有機溶媒が揮発する温度で変色しない、請求項に記載の方法。
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