本発明は、様々な変形を加えることができる上に、様々な実施例を有することができ、特定の実施例を図面に例示し、詳細な説明に詳細に説明する。本発明の効果及び特徴、さらに、それらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施例を参照することで明確になるであろう。しかしながら、本発明は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、様々な形態で実現することができる。
以下に添付された図面を参照し、本発明の実施例を詳細に説明する。図面を参照して説明するときには、同一又は対応する構成要素は、同一又は同様の一連の図面符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
以下の実施例において、第1及び第2などの用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用する。以下の実施例において、単数の表現は、文脈上、明確に別の意味を意図しない限り、複数の表現を含む。以下の実施例において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、又は構成要素が存在することを意味し、1つ以上の他の特徴、又は構成要素が付加される可能性を事前に排除するものではない。図面において、説明の便宜のために、構成要素の大きさは拡大又は縮小され得る。ある実施例が他の方法で実現可能である場合、特定の工程の順序は、説明される順序とは異なる順序で実行することもできる。以下の実施例において、領域、構成要素、部、ユニット、モジュールなどが接続されると言う場合は、領域、構成要素、部、ユニット、モジュールが直接的に接続される場合だけでなく、領域、構成要素、部、ユニット、モジュールの間に他の領域、構成要素、部、ユニット、モジュールが介在され、間接的に接続される場合も含む。
例えば、図面に示された各構成の大きさ及び形態は、説明の便宜のために任意に示すものであり、本発明は、図示に必ず限定されるものではない。
この文書に記載のアクティブ補償装置又は補償装置とは、電流補償装置及び/又は電圧補償装置を含んでもよい。また、電流補償装置という用語は、電圧補償装置と互いに互換可能である。
また、以下で説明する様々な実施例に係る様々な補償装置には、互いに異なる実施例に係る補償装置の少なくとも一部が適用されてもよい。
図1は、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置100を含むシステムの構成を概略的に示す。アクティブ補償装置100は、第1の装置300から2つ以上の大電流経路111及び112を通して共通モード(CM(Common Mode))で入力される第1の電流I11及びI12(例えば、EMIノイズ電流)を能動的に補償してもよい。
図1を参照すると、アクティブ補償装置100は、検出部120、増幅部130、及び補償部160を含んでもよい。
本明細書において、第1の装置300は、第2の装置200が供給する電源を使用する様々な形態の装置であってもよい。例えば、第1の装置300は、第2の装置200が供給する電源を利用して駆動される負荷であってもよい。また、第1の装置300は、第2の装置200が供給する電源を利用してエネルギーを貯蔵し、貯蔵されたエネルギーを利用して駆動される負荷(例えば、電気自動車)であってもよい。ただし、これに限定されない。
本明細書において、第2の装置200は、第1の装置300の電源を電流及び/又は電圧の形態で供給するための様々な形態の装置であってもよい。例えば、第2の装置200は、電源を生成して供給する装置であってもよく、他の装置によって生成された電力を供給する装置(例えば、電気自動車の充電装置)であってもよい。もちろん、第2の装置200は、貯蔵されたエネルギーを供給する装置であってもよい。ただし、これに限定されない。第1の装置300側に電力変換装置が位置してもよい。例えば、上記の電力変換装置のスイッチング動作により、第1の電流I11及びI12が補償装置100に入力され得る。すなわち、第1の装置300側のノイズ源に対応してもよく、第2の装置200側のノイズ受信機に対応してもよい。
2つ以上の大電流経路111及び112は、第2の装置200によって供給される電源、すなわち、第2の電流I21及びI22を第1の装置300に送信する経路であってもよく、例えば、電力線であってもよい。例えば、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれは、活線(Live line)と中性線(Neutral line)であってもよい。大電流経路111及び112の少なくとも一部は、補償装置100を通過することができる。第2の電流I21及びI22は、第2の周波数帯域の周波数を有する交流電流であってもよい。第2の周波数帯域は、例えば、50Hz~60Hzの帯域であってもよい。
また、2つ以上の大電流経路111及び112は、第1の装置300で発生したノイズ、すなわち、第1の電流I11及びI12が第2の装置200に送信される経路であってもよい。第1の電流I11及びI12は、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれに対して、共通モード(Common Mode)に入力され得る。第1の電流I11及びI12は、様々な原因によって、意図せずに第1の装置300から発生する電流であってもよい。例えば、第1の電流I11及びI12は、第1の装置300と周辺環境との間の仮想の容量(Capacitance)によって発生されるノイズ電流であってもよい。若しくは、第1の電流I11及びI12は、第1の装置300の電力変換装置のスイッチング動作によって発生されるノイズ電流であってもよい。第1の電流I11及びI12は、第1の周波数帯域の周波数を有する電流であってもよい。第1の周波数帯域は、前述した第2の周波数帯域よりも高い周波数帯域であってもよい。第1の周波数帯域は、例えば、150KHz~30MHzの帯域であってもよい。
一方、2つ以上の大電流経路111及び112は、図1に示されたように、2つの経路を含んでもよく、図8及び図9に示されたように、3つの経路又は4つの経路を含んでもよい。大電流経路111及び112の数は、第1の装置300及び/又は第2の装置200が使用する電源の種類及び/又は形態に応じて変わってもよい。
検出部120は、2つ以上の大電流経路111及び112上の第1の電流I11及びI12を感知し、第1の電流I11及びI12に対応する出力信号を生成してもよい。すなわち、検出部120は、大電流経路111及び112上の第1の電流I11及びI12を感知する手段を意味し得る。検出部120には、第1の電流I11及びI12の検出のために大電流経路111及び112の少なくとも一部が通過してもよいが、検出部120内で検出による出力信号が生成される部分は、大電流経路111及び112と絶縁されてもよい。例えば、検出部120は検出変圧器で実現されてもよい。検出変圧器は、大電流経路111及び112と絶縁された状態で、大電流経路111及び112上の第1の電流I11及びI12を感知してもよい。
一実施例によると、検出部120は、増幅部130の入力端と差動(differential)で接続されてもよい。
増幅部130は、検出部120に電気的に接続され、検出部120が出力した出力信号を増幅し、増幅された出力信号を生成してもよい。本発明において、増幅部130による「増幅」は、増幅対象の大きさ及び/又は位相を調節することを意味してもよい。増幅部130は、様々な手段で実現することができ、能動素子を含んでもよい。一実施例において、増幅部130は、OP-AMPを含んでもよい。例えば、増幅部130は、OP-AMPに加え、抵抗やコンデンサなどの複数の受動素子を含んでもよい。他の実施例において、増幅部130は、BJT(Bipolar Junction Transistor)を含んでもよい。例えば、増幅部130は、BJTに加え、抵抗やコンデンサなど複数の受動素子を含んでもよい。ただし、これに限定されず、本発明で説明する「増幅」のための手段は、本発明の増幅部130として制限されることなく使用してもよい。増幅部130の基準電位(基準電位2)と補償装置100の基準電位(基準電位1)とは互いに区別される電位であってもよい。
増幅部130は、第1の装置300及び/又は第2の装置200と区別される第3の装置400から電源の供給を受け、検出部120が出力した出力信号を増幅し、増幅電流を生成してもよい。この時、第3の装置400は、第1の装置300と第2の装置200とは関係ない電源から電源の供給を受け、増幅部130の入力電源を生成する装置であってもよい。選択的に、第3の装置400は、第1の装置300及び第2の装置200中のいずれか1つの装置から電源の供給を受け、増幅部130の入力電源を生成する装置であってもよい。
補償部160は、増幅部130によって増幅された出力信号に基づいて補償電流を生成してもよい。補償部160の出力側は、大電流経路111及び112に補償電流IC1及びIC2を流すために大電流経路111及び112と接続されてもよいが、増幅部130とは絶縁され得る。例えば、補償部160は、上記の絶縁のために補償変圧器を含んでもよい。例えば、上記の補償変圧器の1次側には、増幅部130の出力信号が流れ、補償変圧器の2次側には、上記の出力信号に基づく補償電流が生成されてもよい。
補償部160は、第1の電流I11及びI12を相殺させるために、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれを通して補償電流IC1及びIC2を大電流経路111及び112に注入(inject)させたり、又は大電流経路111及び112から引き出したりしてもよい。一実施例によると、補償電流IC1及びIC2は、第1の電流I11及びI12と同じ大きさを有しかつ位相は反対であってもよい。ただし、これに限定されない。
図2は、図1に示された実施例の一例を示す図である。
図2を参照すると、補償部160は、補償変圧部140と、補償コンデンサ部150とを含んでもよい。
補償変圧部140は、増幅部130に電気的に接続され、前述した増幅部130によって増幅された出力信号に基づいて補償電流を生成してもよい。
補償変圧部140は、増幅部130の出力端と増幅部130の基準電位(基準電位2)とを接続する経路に電気的に接続されて補償電流を生成してもよい。補償変圧部140は、補償コンデンサ部150と電流補償装置100の基準電位(基準電位1)とを接続する経路に電気的に接続されてもよい。増幅部130の基準電位(基準電位2)と電流補償装置100の基準電位(基準電位1)とは互いに区別される電位であってもよい。
補償コンデンサ部150は、補償変圧部140によって生成された補償電流IC1及びIC2が、2つ以上の大電流経路のそれぞれに流れる経路を提供することができる。
一実施例によると、補償コンデンサ部150は、補償変圧部140によって生成された電流が、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれに流れる経路を提供する補償コンデンサ部150で実現されてもよい。この時、補償コンデンサ部150は、電流補償装置100の基準電位(基準電位1)と、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれを接続する少なくとも2つ以上の補償コンデンサを含んでもよい。
上記のように構成された電流補償装置100は、2つ以上の大電流経路111及び112上の特定の条件の電流を感知してこれを能動的に補償してもよく、装置100の小型化にもかかわらず、高電流、高電圧、及び/又は高出力システムに適用されてもよい。
一方、一実施例によると、検出部120は、少なくとも2つ以上の大電流経路が挿入される貫通開口を備えてもよい。検出部120は、挿入された2つ以上の大電流経路上の第1の電流を感知し、感知された第1の電流に対応される出力信号を生成してもよい。
一実施例において、検出部120は、貫通開口を備え、少なくとも2つ以上の大電流経路上の第1の電流によって生成された磁束密度に基づいて出力信号を生成するコアを含む検出変圧器で実現されてもよい。このとき、コアは、開閉可能なクランプ構造であってもよく、開放状態で、少なくとも2つ以上の大電流経路のそれぞれが内側に挿入されるように実現されてもよい。
一実施例において、「クランプ(clamp)構造」は、コアの外側の一部が開閉可能に構成された構造を意味してもよい。例えば、クランプ構造のコアの外側の一部は、開放状態で大電流経路111及び112が貫通開口に挿入されるように構成されてもよい。以後、開放されたコアの外側の一部は、閉鎖され、挿入された大電流経路111及び112が離脱しないようにしてもよい。
ただし、前述するような検出部120に対する説明は、例示的なものであり、本発明の思想はこれに限定されない。従って、感知しようとする電流が流れる経路(又は導線)が「挿入」される形態で経路(又は導線)と結合される電流感知手段は、本発明の検出部120として制限されることなく使用されてもよい。
図3は、図2に示された実施例のより具体的な一例を示し、本発明の一実施例に係る補償装置100Aを概略的に示す。補償装置100Aは、第1の装置300Aと接続される2つの大電流経路111A及び112Aのそれぞれに共通モードで入力される第1の電流I11及びI12(例えば、ノイズ電流)を能動的に補償してもよい。
図2を参照すると、補償装置100Aは、検出変圧器120A、増幅部130A、及び補償部160Aを含んでもよい。
一実施例において、前述した検出部120は、検出変圧器120Aを含んでもよい。このとき、検出変圧器120Aは、大電流経路111A及び112Aと絶縁された状態で、大電流経路111A及び112A上の第1の電流I11及びI12を感知するための手段であってもよい。検出変圧器120Aは、第1の装置300A側から大電流経路111A及び112A(例えば、電力線)に入力されるノイズ電流である第1の電流I11及びI12を検出してもよい。
検出変圧器120Aは、大電流経路111A及び112A上に配置される1次側121A及び増幅部130Aの入力端と差動(differential)で接続された2次側122Aを含んでもよい。検出変圧器120Aは、大電流経路111A及び112A上に配置される1次側121A(例えば、1次巻線)において、第1の電流I11及びI12によって誘導される磁束密度に基づいて2次側122A(例えば、2次巻線)に誘導電流を生成してもよい。上記の検出変圧器120Aの1次側121Aは、例えば1つのコアに第1の大電流経路111A及び第2の大電流経路112Aがそれぞれ巻かれている巻線であってもよい。ただし、これに限定されず、上記の検出変圧器120Aの1次側121Aは、第1の大電流経路111A及び第2の大電流経路112Aが上記のコアを通過する形態であってもよい。
具体的には、第1の大電流経路111A(例えば、活線)上の第1の電流I11によって誘導される磁束密度と、第2の大電流経路112A(例えば、中性線)上の第1の電流I12によって誘導される磁束密度とが重なり合う(又は補強される)ように構成されてもよい。このとき、大電流経路111A及び112A上には、第2の電流I21及びI22も流れるが、第1の大電流経路111A上の第2の電流(I21)によって誘導される磁束密度と、第2の大電流経路(112A)上の第1の電流(I22)によって誘導される磁束密度とは、互いに相殺されるように構成されてもよい。また、一例として、検出変圧器120Aにおいて、第1の周波数帯域(例えば、150KHz~30MHzの範囲を有する帯域)の第1の電流I11及びI12によって誘導される磁束密度の大きさは、第2の周波数帯域(例えば、50Hz~60Hzの範囲を有する帯域)の第2の電流I21及びI22によって誘導される磁束密度の大きさよりも大きくなるように構成されてもよい。
このように、検出変圧器120Aは、第2の電流I21及びI22によって誘導される磁束密度が互いに相殺されるように構成され、第1の電流I11及びI12だけを感知されるようにしてもよい。すなわち、検出変圧器120Aの2次側122Aに誘導される電流は、第1の電流I11及びI12が一定の比率で変換された電流であり得る。
例えば、検出変圧器120Aにおいて、1次側121Aと2次側122Aとの巻線比が1:Nsenであると、このとき、2次側122Aに誘導される電流は、第1の電流I11及びI12の1/Nsen倍であってもよい。検出変圧器120Aの2次側122Aは、増幅部130Aの入力端に接続されてもよい。例えば、検出変圧器120Aの2次側122Aは、増幅部130Aの入力端と差動で接続され、増幅部130Aに誘導電流を供給してもよい。若しくは、増幅部130Aの構成に応じて、検出変圧器120Aの2次側122Aは、増幅部130Aの入力端と増幅部130Aの基準電位(基準電位2)とを接続する経路上に配置されてもよい。すなわち、2次側122Aの一端は、増幅部130Aの入力端と接続され、2次側122Aの他段は、増幅部130Aの基準電位(基準電位2)と接続されてもよい。
増幅部130Aは、前述した増幅部130に相当してもよい。増幅部130Aは、検出変圧器120Aによって感知され、2次側122Aに誘導される電流を増幅させてもよい。例えば、増幅部130Aは、上記の誘導電流の大きさを一定の比率で増幅させるか、及び/又は位相を調節してもよい。
補償部160Aは、前述した補償部160に相当してもよい。補償部160Aは、補償変圧器140Aと、補償コンデンサ部150Aとを含んでもよい。前述した増幅部130Aによって増幅された増幅電流は、補償変圧器140Aの1次側141Aへ流れる。
補償変圧器140Aは、能動素子を含む増幅部130Aを大電流経路111A及び112Aから絶縁させるための手段であってもよい。すなわち、補償変圧器140Aは、大電流経路111A及び112Aと絶縁された状態で、増幅電流に基づいて大電流経路111A及び112Aに注入するための補償電流を(2次側142Aに)生成するための手段であってもよい。
補償変圧器140Aは、増幅部130Aの出力端と差動(differential)で接続される1次側141A、及び大電流経路111A及び112Aと接続される2次側142Aを含んでもよい。補償変圧器140Aは、1次側141A(例えば、1次巻線)を流れる増幅電流によって誘導される磁束密度に基づいて、2次側142A(例えば、2次巻線)に補償電流を誘導してもよい。
このとき、2次側142Aは、後述する補償コンデンサ部150Aと電流補償装置100Aの基準電位(基準電位1)とを接続する経路上に配置されてもよい。すなわち、2次側142Aの一端は、補償コンデンサ部150Aを通して大電流経路111A及び112Aと接続され、2次側142Aの他端は、補償装置100Aの基準電位(基準電位1)と接続されてもよい。一方、補償変圧器140Aの1次側141A、増幅部130A、及び検出変圧器120Aの2次側122Aは、補償装置100Aの残りの構成要素と区別される基準電位(基準電位2)と接続されてもよい。電流補償装置100Aの基準電位(基準電位1)と増幅部130Aの基準電位(基準電位2)とは、区別され得る。
このように、本発明は、補償電流を生成する構成要素に対して、残りの構成要素とは異なる基準電位を使用し、別の電源を使用することにより、補償電流を生成する構成要素が絶縁された状態で動作するようにしてもよく、これによって補償装置100Aの信頼性を向上させることができる。
補償変圧器140Aにおいて、1次側141Aと2次側142Aとの巻線比が1:Ninjであると、2次側142Aに誘導される電流は、1次側141Aに流れる電流(すなわち、増幅電流)の1/Ninj倍であってもよい。
補償変圧器140Aを通して変換された電流は、補償コンデンサ部150Aを通して大電流経路111A及び112A(例えば、電力線)に、補償電流IC1及びIC2として注入されてもよい。補償コンデンサ部150Aは、前述したように、補償変圧器140Aによって生成された電流が、2つの大電流経路111A及び112Aのそれぞれに流れる経路を提供することができる。
一実施例によると、従って、補償電流IC1及びIC2は、第1の電流I11及びI12を相殺させるために、第1の電流I11及びI12と同じ大きさを有し、かつ位相は反対であってもよい。従って、増幅部130Aの電流利得の大きさは、NsenNinjになるように設計されてもよい。
補償コンデンサ部150Aは、一端が補償変圧器140Aの2次側142Aと接続され、他の端が大電流経路111A及び112Aと接続される2つのY―コンデンサ(Y-cap(Y-capacitor))を含んでもよい。上記の2つのY-capのそれぞれの一端は、補償変圧器140Aの2次側142Aと接続されるノードを共有し、上記の2つのY-capのそれぞれの反対端は、それぞれ第1の大電流経路111A及び第2の大電流経路112Aと接続されるノードを有してもよい。
補償コンデンサ部150Aは、補償変圧器140Aによって誘導された補償電流IC1及びIC2を電力線に流してもよい。例えば、補償電流IC1及びIC2が、第1の電流I11及びI12を補償(又は相殺)することにより、電流補償装置100Aは、ノイズを低減させることができる。
補償装置100Aは、補償変圧器140A及び検出変圧器120Aを利用することで、絶縁式(isolated)構造を実現してもよい。
図4A及び図4Bは、本発明の一実施例に係る検出部120の一例である検出変圧器120Aの動作を説明する図である。
特に、図4Aは、検出変圧器120Aが第1の誘導電流ID1を生成する原理を説明する図である。
説明の便宜のために、検出変圧器120Aの第1次側121A及び第2次側122Aは、図4Aに示されたように構成されたことを前提に説明する。言い換えれば、検出変圧器120Aのコア123Aに、大電流経路111A及び112A及び第2次側122Aの巻線が磁束及び/又は磁束密度の生成方向を考慮して巻取りされていることを前提に説明する。
大電流経路111Aに第1の電流I11が入力されることにより、コア123Aには、磁束密度B11が誘導され得る。同様に、大電流経路112Aに第1の電流I12が入力されることにより、コア123Aには、磁束密度B12が誘導され得る。
誘導された磁束密度B11及びB12によって、第2次側122Aの巻線には、第1の誘導電流ID1が誘導されてもよい。
このように、検出変圧器120Aは、第1の電流I11及びI12によって誘導される第1の磁束密度B11及びB12が重なり合うことができるように(又は、互いに補強することができるように)構成され、2つ以上の大電流経路111A及び112Aと絶縁された第2次側122Aで第1の電流I11及びI12と対応される第1の誘導電流ID1を生成してもよい。
一方、検出変圧器120Aは、2つ以上の大電流経路111A及び112Aのそれぞれに流れる第2の電流I21及びI22によって誘導される第2の磁束密度が所定の磁束密度の条件を満たすように構成されてもよい。
図4Bは、第2の電流I21及びI22によって検出変圧器120Aに誘導される第2の磁束密度B21及びB22を説明する図である。
図4Aと同様に、検出変圧器120Aの第1次側121A及び第2次側122Aは、図4Bに示されたように構成されたことを前提に説明する。言い換えれば、検出変圧器120Aのコア123Aに、2つ以上の大電流経路111A及び112A及び第2次側122Aの巻線が磁束及び/又は磁束密度の生成方向を考慮して巻取りされていることを前提に説明する。
大電流経路111Aに第2の電流I21が入力されることにより、コア123Aには、磁束密度B21が誘導され得る。同様に、大電流経路112Aに第2の電流I22が入力(又は、出力)されることにより、コア123Aには、磁束密度B22が誘導され得る。
検出変圧器120Aは、第2の電流I21及びI22(2つ以上の大電流経路111A及び112Aのそれぞれに流れる)によって誘導される第2の磁束密度B21及びB22が所定の磁束密度の条件を満たすように構成されてもよい。この時、所定の磁束密度の条件は、図4Bに示されたように、互いに相殺される条件であってもよい。
言い換えれば、検出変圧器120Aは、2つ以上の大電流経路111A及び112Aのそれぞれに流れる第2の電流I21及びI22によって誘導される第2の誘導電流ID2が所定の第2の誘導電流の条件を満たすように構成されてもよい。この時、所定の第2の誘導電流条件は、第2の誘導電流ID2の大きさが所定の臨界大きさ未満の条件であってもよい。
このように、検出変圧器120Aは、第2の電流I21及びI22によって誘導される第2の磁束密度B21及びB22が互いに相殺されるように構成され、第1の電流I11及びI12だけを感知されるようにしてもよい。
検出変圧器120Aにおいて、第1の周波数帯域(例えば、150KHz~30MHzの範囲を有する帯域)の第1の電流I11及びI12によって誘導される第1の磁束密度B11及びB12の大きさは、第2の周波数帯域(例えば、50Hz~60Hzの範囲を有する帯域)の第2の電流I21及びI22によって誘導される第2の磁束密度B21及びB22の大きさよりも大きくなるように構成されてもよい。
本発明では、A構成要素がBするように「構成」されるということは、Aの構成要素のデザインパラメータがBすることに適するように設定されていることを意味してもよい。例えば、検出変圧器120Aにおいて、特定の周波数帯域の電流によって誘導される磁束の大きさが大きくなるように構成されるのは、検出変圧器120Aの大きさ、コアの直径、巻取りの数、インダクタンスの大きさ、相互インダクタンスの大きさなどのパラメータが特定の周波数帯域の電流によって誘導される磁束の大きさが強くなるように適切に設定されたことを意味してもよい。
検出変圧器120Aの第2次側122Aは、増幅部130Aに第1の誘導電流を供給するため、図2に示されたように、増幅部130Aの入力端と差動(Differential)で接続してもよい。また、増幅部130Aの構成に応じて、検出変圧器120Aの第2次側122Aは、増幅部130Aの入力端と増幅部130Aの基準電位(基準電位2)を接続する経路上に配置されてもよい。
一方、上記のように、検出部120が検出変圧器120Aで実現されるのは、例示的なものであり、本発明の思想はこれに限定されない。従って、大電流経路111A及び112A上に共通モードで入力される第1の電流I11及びI12だけを感知することができる手段は、検出部120として制限されることなく使用されてもよい。
ただし、これは例示的なものであり、本発明の思想はこれに限定されない。すなわち、大電流経路111A及び112A及び第2次側122Aの巻線がコア123Aに巻き取られる数は、電流補償装置100Aが使用されるシステムの要求条件に応じて適宜決定されてもよい。
本発明の一実施例によると、検出変圧器120Aは、貫通開口を備え、少なくとも2つ以上の大電流経路上の第1の電流によって生成された磁束密度に基づいて出力信号を生成するコアを含んでもよい。このとき、コアは、開閉可能なクランプ構造であり、開放状態で、少なくとも2つ以上の大電流経路111A及び112Aのそれぞれが内側に挿入されてもよい。
図5A及び図5Bは、本発明の一実施例に係る開閉可能なクランプ構造のコア123Aを含む検出変圧器120Aを説明する図である。
図5Aを参照すると、検出部120は、クランプ構造のコア123Aを含む検出変圧器120Aで実現されてもよい。検出変圧器120Aの開口には、図示されたように、大電流経路111A及び112Aが挿入されてもよい。
以下では、検出変圧器120Aのコア123Aに、大電流経路111A及び112A及び第2次側122Aの巻線が磁束及び/又は磁束密度の生成方向を考慮して挿入(又は、巻取り)されていることを前提に説明する。
大電流経路111Aに第1の電流I11が入力されることにより、コア123Aには、磁束密度B11が誘導され得る。同様に、大電流経路112Aに第1の電流I12が入力されることにより、コア123Aには、磁束密度B12が誘導され得る。誘導された磁束密度B11及びB12によって、第2次側122Aの巻線には、第1の誘導電流ID1が誘導されてもよい。
このように、検出変圧器120Aは、第1の電流I11及びI12によって誘導される第1の磁束密度B11及びB12が重なり合うことができるように(又は、互いに補強することができるように)構成され、2つ以上の大電流経路111A及び112Aと絶縁された第2次側122Aで第1の電流I11及びI12と対応される第1の誘導電流ID1を生成してもよい。
一方、検出変圧器120Aは、2つ以上の大電流経路111A及び112Aのそれぞれに流れる第2の電流I21及びI22によって誘導される第2の磁束密度が所定の磁束密度の条件を満たすように構成されてもよい。
図5Bは、本発明の検出変圧器120Aの第1次側121Aに大電流経路111A及び112Aが1回巻き取られた場合に、第2の電流I21及びI22によって検出変圧器120Aに誘導される第2の磁束密度B21及びB22を説明する図である。
図5Bを参照すると、検出部120は、クランプ構造のコア123Aを含む検出変圧器120Aで実現されてもよい。図5Aと同様に、検出変圧器120Aの開口には、図示されたように、大電流経路111A及び112Aが挿入されてもよい。
図4Bと同様に、検出変圧器120Aは、2つ以上の大電流経路111A及び112Aのそれぞれに流れる第2の電流I21及びI22によって誘導される第2の誘導電流ID2が所定の第2の誘導電流の条件を満たすように構成されてもよい。この時、所定の第2の誘導電流条件は、第2の誘導電流ID2の大きさが所定の臨界大きさ未満の条件であってもよい。
このように、検出変圧器120Aは、第2の電流I21及びI22によって誘導される第2の磁束密度B21及びB22が互いに相殺されるように構成され、第1の電流I11及びI12だけを感知されるようにしてもよい。
ただし、これは例示的なものであり、本発明の思想はこれに限定されない。
本発明の一実施例に係る検出変圧器120Aにおいて、大電流経路111A及び112A、及び第2次側122Aの巻線の両方はコア123Aに挿入されてもよい。このような場合、大電流経路111A及び112A、及び第2次側122Aの巻線が、単にコア123Aの開口を通過する形態で、検出変圧器120Aを構成してもよい。
図5A及び図5Bに開示された本発明の実施例によると、コア123Aは、大電流経路111A及び112Aを中央開口に通過又は挿入させるため、一部が開閉可能なクランプ(clamp)構造であってもよい。
本発明のクランプ式コア123Aは、開放された状態で、中央貫通開口を大電流経路111A及び112Aが通過して行くように構成されてもよく、大電流経路111A及び112Aが挿入された後、コア123Aの開放された部分を閉鎖してもよい。ただし、これは一例に過ぎず、コア123Aは、大電流経路111A及び112Aが貫通開口に挿入され得る多様な形状で実現されてもよい。例えば、コア123Aは、図5A及び図5Bに示すような円形に加え、四角形態の形状で実現されてもよい。
このように、本発明の一実施例によると、コア123Aに大電流経路111A及び112Aが単に挿入(又は単に通過)されるように構成され、コア123Aに大電流経路111A及び112Aを数回巻取る検出部120と比較したとき、その大きさを劇的に減少させることができる。
特に、高出力/高電流システムでは、大電流経路111A及び112Aとして厚い銅導線などの加工が容易ではない素材を使用するので、大電流経路111A及び112Aがコア123Aに単純に挿入されるようにすることで、高出力/高電流システムを用いて製品の生産性や組立性を向上させることができる。
図6は、補償コンデンサ部150Aを通して流れる電流IL1及びIL2を説明する図である。
図6を参照すると、補償コンデンサ部150Aは、補償コンデンサを通して2つの大電流経路111A及び112Aの間に流れる電流IL1が所定の第1の電流の条件を満たすように構成されてもよい。この時、所定の第1の電流条件は、電流IL1の大きさが所定の第1の臨界大きさ未満の条件であってもよい。
また、補償コンデンサ部150Aは、補償コンデンサを通して、2つの大電流経路111A及び112Aのそれぞれと電流補償装置100Aの基準電位(基準電位1)との間に流れる電流Il2が所定の第2の条件を満たすように構成されてもよい。この時、所定の第2の電流条件は、電流IL2の大きさが所定の第2の臨界大きさ未満の条件であってもよい。
補償コンデンサ部150Aに沿って2つの大電流経路111A及び112Aのそれぞれに流れる補償電流IC1及びIC2は、大電流経路111A及び112A上の第1の電流I11及びI22を相殺し、第1の電流I11及びI22が第2の装置200Aに送信されることを防止してもよい。一実施例によると、第1の電流I11及びI22、及び補償電流は、同じ大きさを有し、かつ位相は互いに反対である電流であってもよい。
これにより、本発明の一実施例に係る電流補償装置100Aは、第1の装置300Aと接続される2つの大電流経路111A及び112Aのそれぞれに、共通モードで入力される第1の電流I11及びI12を能動的に補償し、第2の装置200Aの誤動作や破損を防止することができる。
図7は、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置100A-1を概略的に示す。図7に示された補償装置100A-1は、補償装置100Aの一例であり得る。補償装置100A-1に含まれる増幅部130A-1は、補償装置100Aの増幅部130Aの一例である。
補償装置100A-1において、補償装置100Aの増幅部130Aは、Op-ampを含む非反転増幅器の構造を有する増幅部130A-1で実現されている。増幅部130A-1では、基準電位2を基準に、第3の装置400AからOP-ampへVcc及び-Vccの電源が供給されてもよい。増幅部130A-1に含まれるR1、R2、Rf1、Cf1、Rf2、及びCf2は、非反転増幅器の利得(gain)を周波数に応じて調節するための素子である。具体的には、第1の周波数帯域(例えば、150KHz~30MHz)内で伝導性放射(CE)の制限規格を満たすために、R1、R2、Rf1、Cf1、Rf2、及びCf2の値が決定され得る。例えば、第1の電流I11及びI12と補償電流IC1及びIC2とは、互いに同様の大きさを有し、かつ位相は反対になるように、R1、R2、Rf1、Cf1、Rf2、及びCf2の値を決定してもよい。
例えば、検出変圧器120Aにおいて、1次側121Aと2次側122Aとの巻線比が1:Nsenであり、補償変圧器140Aにおいて、1次側141Aと2次側142Aとの巻線比が1:Ninjであると、R1、R2、Rf1、Cf1、Rf2、及びCf2の値は、増幅部130A-1の電流利得がNsenNinjになるように設計されてもよい。
増幅部130A-1は、高域フィルタ(high pass filter)401を含んでもよい。高域フィルタ401に含まれる素子R0及びC0は、ノイズ低減の対象となる第1の周波数帯域以下の低周波で増幅部130A-1が動作することを遮断することができる。
一実施例により、補償装置100A-1の出力側(すなわち、第2の装置200A側)に、減結合コンデンサ部170A(図15を参照)が配置されてもよい。
図8は、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置100A-2を概略的に示す。図8に示された補償装置100A-2は、補償装置100Aの一例である。補償装置100A-2の増幅部130A-2は、補償装置100Aの増幅部130Aの一例である。
補償装置100A-2は、補償装置100Aの増幅部130Aが、npn BJT及びpnp BJTを含むpush-pull増幅器構造を有する増幅部130A-2で実現されている。
増幅部130A-2の入力端には、2次側122Aに抵抗Rinが並列接続されてもよい。Rinは、増幅部130A-2の入力インピーダンスを調節してもよい。Cb及びCeは、AC信号のみが選択的に結合させることができる。
第3の装置400Aは、増幅部130A-2を駆動するために、基準電位2を基準とするDC低電圧(VDC)を供給する。CDCは、DC用の減結合コンデンサであり、第3の装置400Aに並列接続されてもよい。CDCは、npn BJT及びpnp BJTの両方のコレクタの間をAC信号のみが選択的に結合させてもよい。
増幅部130A-2において、Rnpn、Rpnp、Rbb、及びReは、BJTの動作点を調節してもよい。Rnpn、Rpnp、Rbb、及びReは、BJTの動作点に応じて設計されてもよい。Rnpnは、npn BJTのコレクタ(collector)端であり、第3の装置400A端と、npn BJTのベース(base)端を接続してもよい。Rbbは、npn BJTのベース(base)端と、pnp BJTのベース端とを接続してもよい。Rpnpは、pnp BJTのコレクタ(collector)端であり、かつ基準電位2と、pnp BJTのベース端とを接続してもよい。
一方、検出変圧器120Aにおいて、1次側121Aと2次側122Aとの巻線比が1:Nsenであり、補償変圧器140Aにおいて、1次側141Aと2次側142Aとの巻線比が1:Ninjであると、増幅部130A-2の電流利得は、NsenNinjになるように設計してもよい。
一方、BJTのベース(base)―エミッタ(emitter)の間に印加される電圧に応じて、コレクタ(collector)―エミッタ(emitter)に流れる電流が変わる。ノイズによる増幅部130A-2の入力電圧が0よりも大きい正のスイング(positive swing)の場合には、npn BJTが動作可能である。このときの動作電流は、第1の経路501を通して流れてもよい。ノイズによる増幅部130A-2の入力電圧が0よりも小さい負のスイング(negative swing)の場合には、pnp BJTが動作可能である。このときの動作電流は、第2の経路502を通して流れてもよい。
一方、BJT素子のトランスコンダクタンス(transconductance)(BJTの入力電圧に対する出力電流の比)をgm、BJTとすると、増幅部130A-2の全体トランスコンダクタンス(transconductance)gm、BJTは、数式1のように表すことができる。
数式1において、Ioutは、増幅部130A-2の出力電流として、補償変圧器140Aの1次側141Aに流れる電流である。Vsenは、増幅部130A-2の入力電圧として、増幅部130A-2の差動入力端の両端の電位差、すなわち、検出変圧器120Aの2次側122Aに誘導される電圧である。gm、BJTは、上述したように、BJTがフィードバックループなしで自ら有するトランスコンダクタンス(入力電圧に対する出力電流の比)を示す。
従って、増幅部130A-2の電流利得Ai、ampは、数式2のように表すことができる。
数式2において、Isenは、増幅部130A-2の入力電流として、検出変圧器120Aによって2次側122Aに誘導される電流である。Ioutは、増幅部130A-2の出力電流として、補償変圧器140Aの1次側141Aに流れる電流である。
このことから、増幅部130A-2の電流利得は、数式3のように近似され得る。
一方、上述したように、増幅部130A-2の電流利得Ai、ampは、NsenNinjになるように設計されることで、補償電流IC1及びIC2及び第1の電流I11及びI12の大きさが等しくなってもよく、補償電流IC1及びIC2で第1の電流I11及びI12を相殺してもよい。
一実施例により、補償装置100A-2の出力側(すなわち、第2の装置200A側)に、選択的に減結合コンデンサ部170A(図15を参照)が配置されてもよい。
図9Aは、本発明の一実施例に係る補償装置100A-3を概略的に示す。補償装置100A-3は、電流補償装置100Aの一例であり、増幅部130A-3は、増幅部130Aの一例であってもよい。
補償装置100A-3は、補償装置100Aの増幅部130Aが、npn BJT及びpnp BJTを含むpush-pull増幅器構造を有する増幅部130A-3で実現されている。
増幅部130A-3のCb及びCeは、AC信号のみが選択的に結合させることができる。
第3の装置400Aは、増幅部130A-3を駆動するために、基準電位2を基準とするDC低電圧VDCを供給する。CDCは、上記のVDCに対するDC用の減結合コンデンサであり、第3の装置400Aに並列接続されてもよい。CDCは、npn BJT及びpnp BJTの両方のコレクタの間をAC信号のみが選択的に結合させてもよい。
増幅部130A-3において、Rnpn、Rpnp、Rbb、及びReは、BJTの動作点を調節してもよい。Rnpnは、npn BJTのコレクタ(collector)端であり、第3の装置400A端と、npn BJTのベース(base)端を接続してもよい。Rbbは、npn BJTのベース(base)端と、pnp BJTのベース端とを接続してもよい。Rpnpは、pnp BJTのコレクタ(collector)端であり、かつ基準電位2と、pnp BJTのベース端とを接続してもよい。
一方、一実施例において、検出変圧器120Aの2次側122A側は、両BJTのベース及びエミッタ端に接続されてもよく、補償変圧器140Aの1次側141Aは、両BJTのコレクタ及びベースに接続されてもよい。増幅部130A-3は、出力電流をBJTのベースに再注入させる回帰構造を有してもよい。回帰構造のため、増幅部130A-3は、補償装置100A-3の動作のための一定の電流利得を安定的に得ることができる。
ノイズによる増幅部130A-3の入力電圧が0よりも大きい正のスイング(positive swing)の場合には、npn BJTが動作可能である。このときの動作電流は、第1の経路601を通して流れてもよい。ノイズによる増幅部130A-3の入力電圧が0よりも小さい負のスイング(negative swing)の場合には、pnp BJTが動作可能である。このときの動作電流は、第2の経路602を通して流れてもよい。
図9Bは、図9Aの増幅器を単純化した図である。
図9Bを参照すると、検出変圧器120Aの第2次側122Aに生成された誘導電流Ii(又はIsen)増幅部130A-3に入力される第1の誘導電流、又は第1の誘導電流を含む出力信号であってもよい。また、IOBJT(又はIout、BJT)は、補償変圧器140Aの第1次側141Aを通るIOBJTは増幅部130A-3から出力された増幅電流又は増幅信号であってもよい。
従って、増幅部130A-3の電流利得Ai、ampは、数式6のように表すことができる。
補償装置100A-2の増幅部130A-2とは異なり、補償装置100A-3の増幅部130A-3は、入力端にRinが存在しておらず、補償する出力電流Iout、BJTを再び入力端に帰還させるフィードバック構造を有することができる。従って、増幅部130A-3は、電流利得に制限的である代わりに、増幅部130A-2より安定的に電流利得を得ることができる。
実施例により、補償装置100A-3の出力側(すなわち、第2の装置200A側)に、減結合コンデンサ部170A(図15を参照)が配置されてもよい。
図10A及び図10Bは、本発明の一実施例に係る補償装置100A-4の増幅部130A-4を説明する図である。
図10Aを見ると、本発明の一実施例に係る増幅部130A-4は、増幅素子の増幅比率を調節する少なくとも1つのインピーダンスZ1及びZ2を含んでもよい。
例えば、増幅部130A-4は、npn型BJT、pnp型BJT、BJTそれぞれのエミッタ(Emitter)端のコンデンサCe、BJTそれぞれのベース(Base)端のコンデンサCb、BJTそれぞれのコレクタ(Collector)端の抵抗Rnpn及びRpnp、2つのBJTのエミッタ端の抵抗Re、2つのBJTのベース端の抵抗Rbbを含んでもよい。2つのBJTそれぞれのエミッタ(Emitter)端のコンデンサCeの第1の端は、検出変圧器120Aの第2次側122Aと接続され、第2の端は、BJTそれぞれのエミッタ(Emitter)端に接続されたものであってもよい。BJTそれぞれのコレクタ(Collector)端の抵抗Rnpn及びRpnpは、2つのBJTのエミッタ端の抵抗Re、及び2つのBJTのベース端の抵抗Rbbは、それぞれBJTのDC動作点を設計するための構成であってもよい。
増幅部130A-3と対比してみると、図10Aの増幅器は、増幅素子の増幅比率を調節する少なくとも1つのインピーダンスZ1及びZ2を含んでもよい。第1のインピーダンスZ1及び第2のインピーダンスZ2は、それぞれ抵抗R素子、コンデンサC素子、又はインダクタL素子を1つ又はそれ以上で複合的に使用して実現されてもよい。
例えば、第1のインピーダンスZ1及び第2のインピーダンスZ2は、それぞれRC直列又はRLC直列に実現されてもよく、周波数に応じた電流補償の位相及び大きさをより精巧に補償するように設計されてもよい。
第1のインピーダンスZ1の第1の端は、補償変圧器140Aの第1次側141Aに接続されたものであってもよく、第2の端は、2つのBJTそれぞれのエミッタ(Emitter)端と接続されてもよい。また、第2のインピーダンスの第1の端は、補償変圧器140Aの第1次側141Aに接続されたものであってもよく、第2の端は、BJTそれぞれのベース(Base)端のコンデンサCbに接続されたものであってもよい。
本発明の他の実施例に係る増幅部130A-4の増幅度Ai、ampは、前述した少なくとも1つのインピーダンスZ1及びZ2の値に応じて調節してもよい。例えば、第1のインピーダンスZ1は、R1であり、第2のインピーダンスZ2が(n-1)R1である場合、増幅度Ai、ampは、-n(n>1)で設計可能である。このとき、nの設計値は、素子の特性誤差を考慮し、チューニング可能である。
図10Bは、図10Aの増幅器を単純化した図である。
図10Bを参照すると、検出変圧器120Aの第2次側122Aに生成された第1の誘導電流Iiは、増幅部130A-4に入力される入力電流であってもよい。また、補償変圧器140Aの第1次側141Aを通る増幅電流IOBJTは、増幅部130Aから出力された出力電流であってもよい。
増幅部130Aの増幅度Ai、ampは、数式7のように表すことができる。
数式7のように、本発明の増幅器は、電流増幅度Ai、amp=-n(n>1)で設計することが可能である。上記の例によると、増幅度Ai、ampをNsen*Ninjに設計してもよく、誤差を考慮し、上記のZ1及びZ2を設定することにより、電流増幅度の正確なチューニングが可能である。
特に、電流補償装置が図5A及び5Bで説明したクランプ構造の検出部120Aを含む場合、第1の電流の検出利得が大きくないので、少なくとも1つのインピーダンスZ1及びZ2を適切に調節することにより、検出部120Aによる利得の低下を補完することができる。
図11は、本発明の他の一実施例に係る補償装置100Bの構成を概略的に示す図である。以下では、前述した図面の内容と重複する内容の説明は省略する。
本発明の他の一実施例に係る補償装置100Bは、第1の装置300Bと接続される大電流経路111B、112B、113Bのそれぞれに共通モードで入力される第1の電流I11、I12、I13を能動的に補償してもよい。
このため、本発明の他の一実施例に係る補償装置100Bは、3つの大電流経路111B、112B、113Bと、検出変圧器120Bと、増幅部130Bと、補償変圧器140Bと、補償コンデンサ部150Bとを含んでもよい。
前述した実施例に係る補償装置と対比してみると、補償装置100Bは、3つの大電流経路111B、112B、113Bを含み、これによって検出変圧器120Bと補償コンデンサ部150Bとの間に相異点が生じる。従って、以下では、上述した相異点を中心に補償装置100Bについて説明する。
本発明の他の一実施例に係る補償装置100Bは、互いに区別される第1、第2、第3の大電流経路111B、112B、113Bを含んでもよい。一実施例によると、第1の大電流経路111BはR相、第2の大電流経路112BはS相、第3の大電流経路113BはT相の電力線であってもよい。第1の電流I11、I12、I13は、第1の大電流経路111B、第2の大電流経路112B、及び第3の大電流経路113Bのそれぞれに共通モードで入力されてもよい。
一実施例によると、検出変圧器120Bの第1次側121Bは、第1、第2、第3の大電流経路111B、112B、113Bのそれぞれに配置され、2次側122Bに誘導電流を生成してもよい。3つの大電流経路111B、112B、113B上の第1の電流I11、I12、I13によって検出変圧器120Bに生成される磁束密度は、互いに補強されてもよい。
一方、補償装置100Bは、3つの大電流経路111B、112B、113Bを含む場合、図5A及び5Bなどのクランプ式検出部を使用すると、検出部の大きさ及び補償装置100Bの大きさの減少効果を最大化することができる。
一方、補償コンデンサ部150Bは、補償変圧器によって生成された補償電流IC1、IC2、IC3が第1の大電流経路111B、第2の大電流経路112B、及び第3の大電流経路113Bのそれぞれに流れる経路を提供することができる。
このような実施例に係るアクティブ電流補償装置100Bは、3相3線の電力システムの3つの大電流経路上に共通モードで発生する第1の電流I11、I12、I13を補償(又は相殺)するために使用されてもよい。
図12は、本発明のまた他の一実施例に係る補償装置100Cの構成を概略的に示す図である。以下では、前述した図面の内容と重複する内容の説明は省略する。
補償装置100Cは、第1の装置300Cと接続される大電流経路111C、112C、113C、114Cのそれぞれに共通モードで入力される第1の電流I11、I12、I13、I14を能動的に補償してもよい。
このため、本発明の一実施例に係る補償装置100Cは、4つの大電流経路111C、112C、113C、114Cと、検出変圧器120Cと、増幅部130Cと、補償変圧器140Cと、補償コンデンサ部150Cとを含んでもよい。
前述した実施例に係る補償装置と対比してみると、補償装置100Cは、4つの大電流経路111C、112C、113C、114Cを含み、これによって検出変圧器120Cと補償コンデンサ部150Cと間に相異点が生じる。従って、以下では、上述した相異点を中心に補償装置100Cについて説明する。
一実施例に係る補償装置100Cは、互いに区別される第1、第2、第3、及び第4の大電流経路111C、112C、113C、114Cを含んでもよい。一実施例によると、第1の大電流経路111CはR相、第2の大電流経路112CはS相、第3の大電流経路113CはT相、第4の大電流経路114CはN相の電力線であってもよい。第1の電流I11、I12、I13、I14は、第1の大電流経路111C、第2の大電流経路112C、第3の大電流経路113C、及び第4の大電流経路114Cのそれぞれに共通モードで入力してもよい。
一実施例によると、検出変圧器120Cの第1次側121Cは、第1、第2、第3、及び第4の大電流経路111C、112C、113C、114Cのそれぞれに配置され、2次側122Cに誘導電流を生成してもよい。4つの大電流経路111C、112C、113C、114C上の第1の電流I11、I12、I13、I14によって検出変圧器120Cに生成される磁束密度は、互いに補強されてもよい。
一方、補償装置100Cは、4つの大電流経路111C、112C、113C、114Cを含む場合、図5A及び5Bのようなクランプ式検出部を使用すると、検出部の大きさ及び補償装置100Cの大きさの減少効果を最大化することができる。
一方、補償コンデンサ部150Cは、補償変圧器によって生成された補償電流IC1、IC2、IC3、IC4が第1の大電流経路111C、第2の大電流経路112C、第3の大電流経路113C、及び第4の大電流経路114Cのそれぞれに流れる経路を提供することができる。
このような実施例に係る補償装置100Cは、3相4線の電力システムの4つの大電流経路上に共通モードで発生される第1の電流I11、I12、I13、I14を補償(又は相殺)するために使用されてもよい。
図13は、本発明の一実施例により、図11に示された実施例に係る補償装置100Bが使用されるシステムの構成を概略的に示した図である。
実施例に係る補償装置100Bは、第2の装置200Bと第1の装置300Bとを接続する大電流経路上で1つ以上の他の補償装置500と共に使用されてもよい。
例えば、実施例に係る補償装置100Bは、共通モード(Common Mode)で入力される第1の電流を補償する第1の補償装置510と共に使用してもよい。この時、第1の補償装置510は、補償装置100Bと同様に能動素子で実現されてもよく、受動素子のみで実現されてもよい。
また、実施例に係る補償装置100Bは、差動モード(Differential Mode)で入力される第3の電流を補償する第2の補償装置520と共に使用してもよい。このとき、第2の補償装置520はまた、能動素子で実現されてもよく、受動素子のみで実現されてもよい。
また、実施例に係る補償装置100Bは、電圧を補償する第nの補償装置530と共に使用してもよい。このとき、第nの補償装置530はまた、能動素子で実現されてもよく、受動素子のみで実現されてもよい。
一方、図13で説明する補償装置500の種類や数量、配置順序は、例示的なものであり、本発明の思想はこれに限定されない。従って、システムの設計に応じて様々な数量及び種類の補償装置がシステムに含まれてもよい。また、選択的に、図13に示された実施例は、本明細書の他の全ての実施例にも同様に適用され得ることはもちろんである。
図14は発明の一実施例に係るアクティブ補償装置101を含むシステムの構成を概略的に示す。図14を参照すると、補償装置101は、図1に示された補償装置に加え、減結合コンデンサ部170をさらに含んでもよい。前述した実施例と重複する構成要素の詳細な説明は省略する。
減結合コンデンサ部170は、前述した補償部160から第2の装置200側への出力インピーダンスが所定の条件を満たすようにする手段であってもよい。言い換えれば、減結合コンデンサ部170は、補償電流が、少なくとも2つ以上の大電流経路111及び112に沿って、第2の装置200側に出力されるようにし、再び補償装置101側に戻らないようにするための手段であってもよい。
例えば、補償装置101は、補償部160からの出力インピーダンスが補償部160自体のインピーダンス以下の条件を満たす場合、共通モードで入力された第1の電流の補償効果を高めることができる。上記の一実施例によると、補償電流の少なくとも一部が上記の第2の装置200側に流れる量が、補償電流の少なくとも一部が2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれに沿って補償装置101の内部側に流れる量よりも大きい条件を満たすことができる。
第2の装置200側のインピーダンスは、電力システム及びフィルタの周囲の状況に応じて任意に変わってもよい。例えば、家電製品の場合、その構成要素(例えば電動機、電熱器、発光素子など)に応じて、様々なインピーダンス値を有してもよい。
減結合コンデンサ部170は、補償装置101の補償電流の出力性能が第2の装置200のインピーダンス値の変化に応じて大きく変動しないようにし、様々なシステムで適用できるようにする。
一実施例に係る補償装置100及び101は、第1の装置300側から入力されるノイズを電源側の前端で補償する、フィードフォワード(Feedforward)タイプの補償フィルタであってもよい。しかしながら、本発明はこれに限定されず、図23及び図47などで図示されたように、本発明は、電源側の前端で検出されたノイズを後端で補償するタイプの補償装置も含んでもよい。
図15は、図14に示された一実施例に係る補償装置101の具体的な一例を概略的に示す。図15を参照すると、補償装置101Aは、図3に示された補償装置100Aに、減結合コンデンサ部170Aをさらに含んでもよい。
減結合コンデンサ部170Aは、補償部160Aから第2の装置200A側への出力インピーダンスが所定の条件を満たすようにする手段であってもよい。
第1の装置300A側のインピーダンスZn及び/又は第2の装置200A側のインピーダンスZlineは、電力システム及びフィルタの周囲の状況に応じて任意に変わってもよい。減結合コンデンサ部170Aは、補償装置101Aの補償電流の出力性能が、第2の装置200Aのインピーダンス値の変化に応じて大きく変動しないようにしてもよい。
このような減結合コンデンサ部170Aは、第2の装置200Aと補償コンデンサ部150Aとを接続する少なくとも2つ以上の大電流経路111A及び112Aのそれぞれから分岐された経路上に配置される少なくとも2つ以上のコンデンサを含んでもよい。
図15を参照すると、減結合コンデンサ部170Aに含まれる2つのコンデンサそれぞれの一端は、補償装置101Aの基準電位(基準電位1)に接続されてもよく、上記の2つのコンデンサのそれぞれの反対端は、それぞれ第1の大電流経路111A及び第2の大電流経路112Aと接続されてもよい。一実施例によると、減結合コンデンサ部170Aは、補償装置101Aの電源側(すなわち、第2の装置200A側)に接続されてもよい。ただし、これに限定されない。
減結合コンデンサ部170AのインピーダンスZYは、ノイズ低減の対象となる第1の周波数帯域で十分に小さい値を有するように設計されてもよい。例えば、減結合コンデンサ部170AのインピーダンスZYは、数式8を満たすことができる。
数式8を参照すると、補償装置101Aから第2の装置200A側を見たインピーダンスZline||ZYは、減結合コンデンサ部170Aにより、任意のZline値に関わらず、設計されたZYの値を有することができる。例えば、減結合コンデンサ部170AのインピーダンスZYは、指定された周波数帯域(例えば、第1の周波数帯域)内で指定された値よりも小さい値を有するように設計されてもよい。減結合コンデンサ部170AのインピーダンスZYがノイズ低減の対象となる第1の周波数帯域で十分に小さい値を有することで、電流補償装置101Aが第2の装置200A側のインピーダンスZlineに関わらず、正常に動作してもよい。
減結合コンデンサ部170Aの結合により、補償装置101Aは、いくつかのシステムにおいても、独立的なモジュールとして使用され得る。
一方、本発明の一実施例に係る検出部120は、一般的な検出変圧器120A又は図5A及び5Bで説明したクランプ構造を含んでもよい。
一実施例によると、検出部120は、ノイズ第1の電流I11及びI12を検出することを目的としているので、大きなインピーダンスを有する必要がない。検出変圧器120A又はクランプ構造は、受動フィルタ(例えば、CMチョーク)のインピーダンスの千分の一から百分の一のインピーダンスを有することができる。従って、検出変圧器120Aの大きさは、CMチョークの大きさよりもはるかに小さくなることができる。
一方、補償装置101及び101Aの増幅部130及び130Aが、前述した様々な実施例に係る増幅部130A-1、130A-2、130A-3、130A-4を含んでもよいことはもちろんである。以下においても同様である。
図16は、本発明の一実施例に係る補償装置101Cの構成を概略的に示す図である。以下では、前述した図面の説明と重複する内容は省略する。
図16に示された補償装置101Cは、図11に示された補償装置100Bの出力側(すなわち、第2の装置200C側に、減結合コンデンサ部170Cをさらに含んでもよい。
減結合コンデンサ部170Cは、3つのコンデンサを含んでもよい。上記の3つのコンデンサのそれぞれの一端は、それぞれ第1の大電流経路111C、第2の大電流経路112C、及び第3の大電流経路113Cに接続されてもよい。上記の3つのコンデンサの反対端は、電流補償装置100Cの基準電位(基準電位1)に接続されてもよい。
減結合コンデンサ部170CのインピーダンスZYは、ノイズ低減の対象となる第1の周波数帯域で指定された値よりも小さい値を有するように設計されてもよい。減結合コンデンサ部170Cの結合のために、電流補償装置100Cは、いくつかのシステム(例えば、3相3線システム)においても、独立したモジュールとして使用され得る。
図示されてはいないが、図12に示すような3相4線システムにおいても、4つのコンデンサを含む減結合コンデンサ部が結合されてもよいことはもちろんである。一例を挙げると、3相4線システムにおいて、4つのコンデンサを含む減結合コンデンサ部は、補償コンデンサ部と第2の装置との間に配置されてもよい。ただし、これに限定されない。
図17は、本発明の一実施例に係る補償装置102を含むシステムの構成を概略的に示す。電流補償装置102は、図1に示された補償装置100において、外乱保護部13のみを加えたものであってもよい。補償装置102には、上述した実施例に係る補償装置の全てが適用されてもよい。従って、外乱保護部13による相異点を中心に説明する。
図17を参照すると、補償装置102は、前述したような検出部120、増幅部130、補償部160に加え、外乱保護部13をさらに含んでもよい。
外乱保護部13は、外乱(disturbance)から増幅部130を保護することができる。例えば、増幅部130に含まれる能動素子が外乱保護部13によって保護され得る。
補償装置102は、電気機器に実装されてもよいが、一般的には電気機器が動作する状況は安定しないことがある。すなわち、補償装置102に外部から過電圧又は過電流など、妨害信号が大電流経路111及び112を通して入ることができる。例えば、雷や雷サージ(lightning surge)などにより、数kVのパルス電圧が大電流経路111及び112のうちの少なくとも1つに発生し得る。上述したような過電圧/過電流は、検出部120又は補償部160を通して増幅部130に送信されてもよい。増幅部130は、様々な種類の能動素子を含んでもよく、外部妨害に脆弱であり、過電圧/過電流により誤動作又は故障が発生する場合がある。
本発明の様々な実施例において、補償装置102は、大電流経路111及び112から増幅部130が絶縁される構造を有することにより、上述した外乱から増幅部130を一次的に保護することができる。
さらに確実に、外乱からの保護のために補償装置102は、外乱保護部13を含んでもよい。一実施例において、外乱保護部13は、検出部120と増幅部130とが接続される増幅部130の入力端及び検出部120と補償部160とが接続される増幅部130の出力端のうちの少なくとも1つに、所定の臨界電圧以上の電圧が印加される場合、印加された電圧を上記の臨界電圧以下の電圧に制限することができる。例えば、外乱保護部13は、検出部120を通して増幅部130に送信される過電圧を遮断するための第1の外乱保護部11と、補償部160を通して増幅部130に送信される過電圧を遮断するための第2の外乱保護部12とを含んでもよい。
一実施例によると、第1の外乱保護部11は、増幅部130の入力端と差動(differential)で接続されてもよい。第1の外乱保護部11は、検出部120の出力端に並列に接続されてもよい。第2の外乱保護部12は、補償部160の入力端に並列に接続されてもよい。
第1の外乱保護部11及び第2の外乱保護部12は、大電流経路111及び112から絶縁されてもよい。
一実施例によると、第1の外乱保護部11は、増幅部130の入力端に所定の臨界電圧未満の電圧が印加される場合、第1のインピーダンスを有し、増幅部130の入力端に所定の臨界電圧以上の電圧が印加される場合、上記の第1のインピーダンスよりも低い第2のインピーダンスを有してもよい。第1のインピーダンスは非常に大きな値であり、例えば、無限大に近い値であってもよい。同様に、第2の外乱保護部12は、増幅部130の出力端に所定の臨界電圧未満の電圧が印加される場合、第1のインピーダンスを有し、増幅部130の出力端に所定の臨界電圧以上の電圧が印加される場合、上記の第1のインピーダンスよりも低い第2のインピーダンスを有してもよい。
一実施例によると、外乱保護部13は、外乱保護部13にかかる電圧が指定された電圧未満であるときに、外乱保護部13を通して電流を流さないが、外部過電圧により外乱保護部13にかかる電圧が指定された電圧以上になると、電流を(並列に)流すことにより、増幅部130に過電圧が送信されないように増幅部130を保護することができる。
図18は、本発明の一実施例に係る補償装置102Aを概略的に示す。電流補償装置102Aは、図2に示された補償装置100Aにおいて、外乱保護部13の例として、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aのみを加えたものであってもよい。補償装置102Aは、上述した実施例に係る様々な補償装置又は増幅部の全てが適用され得る。第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aによる相異点を中心に説明する。
図18を参照すると、補償装置102Aは、検出変圧器120A、増幅部130A、及び補償部160A(例えば、補償変圧器140A及び補償コンデンサ部150A)に加え、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aを含んでもよい。
第1の外乱保護素子11A及び第2の外乱保護素子12Aは、前述した第1の外乱保護部11及び第2の外乱保護部12の一例であってもよい。
第1の外乱保護素子11A及び第2の外乱保護素子12Aは、TVS(Transient Voltage Suppression)ダイオード素子を含んでもよい。ただし、これに限定されない。
例えば、雷サージなどの外部過電圧Sは、大電流経路111A及び112Aのうちの少なくとも1つに発生することがある。例えば、図18のように、第2の大電流経路112Aに外部過電圧Sが発生した場合、これは、第1の送信経路P1又は第2の送信経路P2を通して磁気エネルギーの形態で増幅部130Aに送信されてもよい。第1の送信経路P1は、検出変圧器120Aを通じた経路であり、第2の送信経路P2は、補償変圧器140Aを通じた経路を示す。増幅部130Aの能動素子は、外部の妨害を受けやすいため、保護装置が必要である。
第1の外乱保護素子11Aは、第1の送信経路P1に送信される過電圧から増幅部130Aを保護するために、検出変圧器120Aの2次側122Aに並列に接続されてもよい。第2の外乱保護素子12Aは、第2の送信経路P2に送信される過電圧から増幅部130Aを保護するために、補償変圧器140Aの1次側141Aに並列に接続されてもよい。
第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aは、例えば、TVSダイオード素子を含んでもよい。このとき、TVSダイオード素子による増幅部130Aの性能減少を最小限に抑えるため、十分に低い(例えば、指定された値以下の)ダイオード接合容量(junction capacitance)を有するTVSダイオード素子が使用されてもよい。例えば、TVSダイオードの接合容量は、数百pF以下であってもよい。第1及び第2の外乱保護素子11A及び12AのTVSダイオードが低い接合容量を有しても、絶縁式構造により、その耐久性が確保され得る。
第1及び第2の外乱保護素子11A及び12A(例えば、TVSダイオード)は、降伏電圧(breakdown voltage)を有してもよい。例えば、第1の外乱保護素子11Aにかかる電圧が降伏電圧未満であるときに、第1の外乱保護素子11Aを通して電流が流れなくなってもよい。しかしながら、外部過電圧Sにより、第1の外乱保護素子11Aの両端に降伏電圧以上の電圧がかかると、第1の外乱保護素子11Aのインピーダンスが低くなり、第1の外乱保護素子11Aを通して電流が流れてもよい。第2の外乱保護素子12Aも、第1の外乱保護素子11Aと同様に動作してもよい。
第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aは、増幅部130Aの入力端及び出力端のうちの少なくとも1つの所定の臨界電圧(例えば、降伏電圧)以上の電圧が印加される場合、上記の所定の臨界電圧以上の電圧による電力の少なくとも一部を消費してもよい。上記の所定の臨界電圧以上の電圧による電力の残りの少なくとも一部は、残りの素子(例えば、増幅部130Aに含まれる素子)によって消費されてもよい。
一実施例によると、絶縁式構造、及び第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aの結合により、補償装置102Aは、任意のシステムにおいて、独立的なモジュールとして使用され得る。
図19は、本発明の一実施例に係る補償装置102A-1を概略的に示す。補償装置102A-1は、図18に示された補償装置102Aの一例であり、増幅部130A-3は、補償装置102Aの増幅部130Aの一例である。
一方、補償装置102A-1は、図9Aに示された補償装置100A-3を参照して説明された増幅部130A-3に、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aのみを加えたものであってもよい。従って、図9Aの補償装置100A-3と重複する説明は省略し、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aによる相異点を中心に説明する。
増幅部130A-3は、陽の信号を増幅する第1の増幅素子と、陰の信号を増幅する第2の増幅素子とを含んでもよい。例えば、増幅部130A-3は、npn BJT及びpnp BJTを含む増幅素子を活用したpush-pull増幅器で実現されてもよい。
補償装置102A-1の増幅部130A-3は、補償する出力電流を再び入力端に帰還させるフィードバック構造を有してもよい。増幅部130A-3は、電流利得に制限的である代わりに、安定的に電流利得を得ることができる。
補償装置102A-1は、検出変圧器120Aを通して送信される過電圧から増幅部130A-3を保護するために、検出変圧器120Aの2次側122Aに並列に接続される第1の外乱保護素子11Aを含んでもよい。また、補償変圧器140Aを通して送信される過電圧から増幅部11A-1を保護するために、補償変圧器140Aの1次側141Aに第2の外乱保護素子12Aが並列に接続されてもよい。
第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aは、例えば、指定された値以下(例えば、数百pF以下)の接合容量を有するTVSダイオード素子で実現されてもよい。
第1及び第2の外乱保護素子11A及び12A(例えば、TVSダイオード)は、降伏電圧(breakdown voltage)を有してもよく、上記の降伏電圧は、増幅部130A-3の動作電圧に応じて設計されてもよい。
図20は、本発明の一実施例に係る補償装置102A-2を概略的に示す。補償装置102A-2は、図18に示された補償装置102Aの一例であり、増幅部130A-4は、補償装置102Aの増幅部130Aの一例である。
一方、補償装置102A-2は、図10Aに示された補償装置100A-4を参照して説明された増幅部130A-4に、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aのみを加えたものであってもよい。従って、図10Aの補償装置100A-4と重複する説明は省略し、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aによる相異点を中心に説明する。
本発明の一実施例に係る増幅部130A-4は、前述した第1の増幅素子及び第2の増幅素子に加え、第1の増幅素子及び第2の増幅素子の増幅比率を調節する少なくとも1つのインピーダンスZ1及びZ2をさらに含んでもよい。
補償装置102A-2も、電流補償装置102A-1と同様に、増幅部130A-4を保護するために、検出変圧器120Aの2次側122Aに並列に接続される第1の外乱保護素子131Aを含んでもよい。また、補償変圧器140Aを通して送信される過電圧から増幅部131A-2を保護するために、補償変圧器140Aの1次側141Aに第2の外乱保護素子132Aが並列に接続されてもよい。
図21は、一実施例に係る補償装置102Bの構成を概略的に示す図である。
補償装置102Bは、図18に示された補償装置102Aに減結合コンデンサ部170Bをさらに含む実施例であると言える。
若しくは、補償装置120Bは、図15に示された補償装置101Aに、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aをさらに含む実施例であると言える。
若しくは、補償装置120Bは、図6に示された補償装置100Aに、減結合コンデンサ部170Bと、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aとをさらに含む実施例であると言える。従って、重複する説明は省略する。
アクティブ補償装置102Bが安定した性能を維持するためには、補償装置102Bの出力側(すなわち、第2の装置200A側)のインピーダンスが、第1の装置300A側(すなわち、ノイズ源側)のインピーダンスZnよりも十分に小さくなればよい。
減結合コンデンサ部170Bは、補償装置102Bの補償電流の出力性能が第2の装置200Aのインピーダンス値の変化に応じて大きく変動しないようにし、様々なシステムにおいて補償装置としての役割を実行できるようにする。
一実施例によると、絶縁式構造、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12A、及び減結合コンデンサ部170Bの結合により、補償装置102Bは、任意のシステムにおいて、独立的なモジュールとして使用されることができる。
図22は、本発明の他の一実施例に係る補償装置102Cの構成を概略的に示す図である。
補償装置102Cは、図16に示された補償装置101Cに第1及び第2の外乱保護素子11C及び12Cをさらに含む実施例であると言える。
また、補償装置102Cは、図11に示された補償装置100Bに、減結合コンデンサ部170Cと、第1及び第2の外乱保護素子11C及び12Cとをさらに含む実施例であると言える。従って、重複する説明は省略する。
図22を参照すると、補償装置102Cは、3相3線の電力システムの大電流経路上に共通モードで発生する第1の電流I11、I12、I13を補償(又は相殺)してもよい。
補償装置102Cは、3つの大電流経路111C、112C、113Cと、検出変圧器120Cと、増幅部130Cと、補償変圧器140Cと、補償コンデンサ部150Cと、第1の外乱保護素子11Aと、第2の外乱保護素子12Aと、減結合コンデンサ部170Cとを含んでもよい。
一実施例によると、第1の大電流経路111CはR相、第2の大電流経路112CはS上、第3の大電流経路113CはT相の電力線であってもよい。
検出変圧器120Cの1次側121Cは、第1の大電流経路111C、第2の大電流経路112C、及び第3の大電流経路113Cのそれぞれに配置され、2次側122Cに誘導電流を生成してもよい。
補償コンデンサ部150Cは、補償変圧器によって生成された補償電流IC1、IC2、IC3が第1、第2、第3の大電流経路111C、112C、113Cのそれぞれに流れる経路を提供することができる。
補償装置102Cには、3つのY―コンデンサ(Y-cap)を含む減結合コンデンサ部170Cが配置されてもよい。上記の3つのY-capのそれぞれの一端は、それぞれ第1、第2、第3の大電流経路111C、112C、113Cに接続されてもよい。上記の3つのY-capの反対端は、補償装置102Cの基準電位(基準電位1)に接続されてもよい。
第1の外乱保護素子11Cは、検出変圧器120Aの2次側122Cに並列に接続されてもよい。第2の外乱保護素子12Cは、補償変圧器140Cの1次側141Cに並列に接続されてもよい。
一方、図示されてはいないが、減結合コンデンサ部170C及び外乱保護素子11C及び12Cを含む補償装置102Cは、3相4線の電力システムに合わせて変形されてもよい(図12を参照)。3相4線の電力システムの補償装置の説明は、図12を参照して説明した内容に対応してもよい。
図23は、本発明の他の一実施例に係る補償装置102Dの構成を概略的に示す図である。補償装置102Dには、前述した様々な実施例に係る補償装置の少なくとも一部が適用されてもよい。また、図17~図22を参照して説明した内容と重複する内容の説明は省略する。
図23を参照すると、補償装置102Dは、第2の装置200A側(例えば、電源側)から引き出される共通モードノイズ電流を感知し、第1の装置300A側(例えば、ノイズ源側)からの電流で補償する、フィードバック(Feedback)タイプのCSCC補償装置102Dを示してもよい。すなわち、補償装置102Dでは、検出変圧器120Dが第2の装置200A側に配置され、補償コンデンサ部150Dが第1の装置300A側に配置されてもよい。
図24は、本発明の一実施例に係る補償装置103を含むシステムの構成を概略的に示す図である。
本発明の一実施例に係る補償装置103は、図2に示された補償装置100に、誤動作感知部60及び誤動作感知部60を他の構成と接続する接続回路のみを加えた実施例であると言える。従って、前述した実施例に係る補償装置と重複する説明は省略し、相異点である誤動作感知部60を中心に説明する。
一実施例によると、2つ以上の大電流経路111及び112は、誤動作感知部60と電気的に接続されてもよい。この時、誤動作感知部60は、2つ以上の大電流経路111及び112の状態を確認し、これに対応する信号を生成してもよい。例えば、誤動作感知部60は、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれの電圧及び/又は2つ以上の大電流経路111及び112の線間電圧を確認し、これに基づいて大電流経路111及び112が正常であるか否かを示す信号を生成してもよい。
一実施例によると、検出部120は、誤動作感知部60と電気的に接続されてもよい。誤動作感知部60は、検出部120の動作状態を確認し、これに対応する信号を生成してもよい。例えば、誤動作感知部60は、検出部120が検出変圧器で実現される例において、検出変圧器の第1次側及び第2次側が絶縁しているか否かを確認し、これに基づいて検出部120が正常であるか否かを示す信号を生成してもよい。
一実施例によると、増幅部130は、誤動作感知部60と電気的に接続されてもよい。誤動作感知部60は、増幅部130の動作状態を確認し、これに対応する信号を生成してもよい。誤動作感知部60が増幅部130の異常を確認する方法は後述する。
補償変圧部140は、増幅部130に電気的に接続され、前述した増幅部130によって増幅された出力信号に基づいて補償電流を生成してもよい。
一実施例によると、補償変圧部140は、後述する誤動作感知部60と電気的に接続されてもよい。誤動作感知部60は、補償変圧部140の動作状態を確認し、これに対応する信号を生成してもよい。例えば、誤動作感知部60は、補償変圧部140が補償変圧器で実現される例において、補償変圧器の第1次側及び第2次側が絶縁しているか否かを確認し、これに基づいて補償変圧部140が正常であるか否かを示す信号を生成してもよい。
補償コンデンサ部150は、補償変圧部140によって生成された補償電流が、2つ以上の大電流経路のそれぞれに流れる経路を提供することができる。
一実施例によると、補償コンデンサ部150は、誤動作感知部60と電気的に接続されてもよい。誤動作感知部60は、補償コンデンサ部150の動作状態を確認し、これに対応する信号を生成してもよい。例えば、誤動作感知部60は、補償コンデンサ部150を通して、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれに流れる電流の大きさを確認し、これに基づいて補償コンデンサ部150が正常であるか否かを示す信号を生成してもよい。
誤動作感知部60は、前述した2つ以上の大電流経路111及び112、検出部120、増幅部130、補償変圧部140、及び補償コンデンサ部150のうちの少なくとも1つ(以下では確認対象とする)の動作状態を確認し、確認された動作状態に対応する信号を生成することができる。
一実施例において、誤動作感知部60は、確認対象の動作状態に対応する信号を出力する誤動作感知信号出力部、及び動作状態に対応する信号を表示する誤動作感知信号表示部を含んでもよい。
一実施例において、誤動作感知信号出力部は、確認対象の内部の少なくとも1つのノード(Node)電圧が所定の基準電圧範囲に含まれるか否かに基づいて、確認対象の動作状態に対応する信号を電圧の形態で出力してもよい。誤動作感知信号出力部によって出力される信号(すなわち、電圧)は、外部装置に出力されるか、又は誤動作感知信号表示部に出力されてもよい。このとき、外部装置は、前述した第1の装置300と第2の装置200とを含む様々な装置を意味してもよい。
一実施例において、誤動作感知信号表示部は、前述した誤動作感知信号出力部が生成した信号に基づいて、オン(On)される発光素子を含んでもよい。このとき、発光素子は、例えば、発光ダイオードを含んでもよい。
他の実施例において、誤動作感知信号表示部は、少なくとも2つ以上発光素子を含む発光素子のグループを含んでもよい。この時、誤動作感知信号表示部は、感知信号出力部が生成した信号に基づいて、発光素子グループの少なくとも1つ以上の発光素子のオン/オフ(On/Off)を制御してもよい。例えば、誤動作感知信号表示部は、誤動作感知信号出力部が生成した電圧の大きさに比例して点灯される発光素子の数を増加させることができる。
誤動作感知部60は、前述したように、確認対象の内部の少なくとも1つのノード(Node)電圧に基づいて、確認対象の動作状態を確認してもよく、確認対象の内部の少なくとも1つの経路(Path)電流に基づいて、確認対象の動作状態を確認してもよい。もちろん誤動作感知部60は、動作状態の確認対象の温度、温度の変化量、磁場及び/又は電場の大きさに基づいて、確認対象の動作状態を確認してもよい。ただしこれは、例示的なものであり、本発明の思想はこれに限定されない。
互いに相補的に配置される第1の増幅素子及び第2の増幅素子で構成される増幅部130を含む例において、誤動作感知部60は、増幅部130の動作状態を確認し、これに対応されている信号を生成してもよい。このような場合、誤動作感知部60は、第1の増幅素子と第2の増幅素子とを電気的に接続する経路上に配置される中央ノードの電圧に基づいて、増幅部130の動作状態に対応する信号を生成してもよい。
誤動作感知部60は、このような中央ノードの電圧が増幅部130の動作電圧と所定の関係にある値(例えば、動作電圧の半分に対応する値)である場合、増幅部130の動作状態が正常であることを示す信号を出力したり、表示したりしてもよい。
一方、上述した内容のうち、増幅素子が「互いに相補的に配置」されることは、図26B及び図26Cに示されたように、いずれか1つの増幅素子が陽の信号を増幅させるように配置され、残りの増幅素子が陰の信号を増幅させるように配置されていることを意味してもよい。
上記のように構成された補償装置103は、2つ以上の大電流経路111及び112上の特定の条件の電流を感知してこれを能動的に補償してもよく、装置103の小型化にもかかわらず、高電流、高電圧、及び/又は高出力システムに適用されてもよい。
一方、上記のように構成された補償装置103は、1つの封止構造体の内に封止される基板を含むモジュールの形態で実現されてもよい。また、補償装置103の各構成と、第1の装置300、第2の装置200、第3の装置400、基準電位1、基準電位2、及び他の外部機器と接続される端子は、ピン(Pin)の形態で、基板の一面に垂直した方向に突出するように備えられてもよい。
例えば、誤動作感知部60が生成した動作状態に対応する信号を出力する端子は、ピンの形態を有し、かつ上述したモジュールから突出するように備えられてもよい。これにより、ユーザは、モジュールを分解せず、対応するピンの電圧などを確認することにより、補償装置103の特定の構成における異常を簡単に確認することができる。
以下では、図25~図27を図24と共に参照し、様々な実施例に係る補償装置103を説明する。
図25は、本発明の一実施例により、2線式システムに使用される補償装置103Aの構成を概略的に示す図である。
補償装置103Aは、図24の補償装置103の一例であってもよく、図3の補償装置100Aに誤動作感知部60Aのみを加えたものであってもよい。従って、補償装置103Aの説明は、図24及び図3の説明に対応してもよい。
図26A~図26Cは、一実施例に係る誤動作感知部60Aを説明する図である。以下では、図26A~図26Cを共に参照して説明する。
一実施例において、誤動作感知部60Aは、増幅部130Aの動作状態を確認し、確認された動作状態に対応する信号を生成してもよい。このため、誤動作感知部60Aは、図26Cに示されたように、誤動作感知信号出力部61Aと、誤動作感知信号表示部62Aとを含んでもよい。上記の誤動作感知信号出力部61Aは、確認対象の動作状態に対応する信号を出力し、上記の誤動作感知信号表示部62Aは、動作状態に対応する信号を表示してもよい。
他の実施例において、誤動作感知部60Aは、図26Bに示されたように誤動作感知信号出力部61Aのみを含んでもよい。
誤動作感知信号出力部61Aは、増幅部130Aの内部の少なくとも1つのノード(Node)電圧が所定の基準電圧範囲に属するか否かに基づいて、増幅部130Aの動作状態に対応する信号を電圧の形態で出力してもよい。
例えば、図26Bに示されたように、増幅部130Aが互いに相補的に配置される第1の増幅素子31A及び第2の増幅素子32Aで構成される場合は、誤動作感知信号出力部61Aは、第1の増幅素子31Aと第2の増幅素子32Aとを電気的に接続する経路上に配置される中央ノード33Aの電圧に基づいて、増幅部130Aの動作状態に対応される信号を生成してもよい。
例えば、誤動作感知信号出力部61Aは、中央ノード33Aの電圧が増幅部130Aの動作電圧(例えば12[V])の半分(例えば6[V])に対応する値、すなわち、増幅部130Aの動作電圧の半分から一定の範囲内の値(例えば、4~8[V])である場合、増幅部130Aの動作状態が正常であることを示す信号を出力してもよい。この時、増幅部130Aの動作電圧、及び増幅部130Aの動作電圧の半分の値の範囲などは、補償装置103Aの設計に応じて適宜決定してもよい。
誤動作感知信号出力部61Aが生成した信号は、外部装置及び/又は後述する誤動作感知信号表示部62Aに出力されてもよい。
誤動作感知信号表示部62Aは、誤動作感知信号出力部61Aが生成した信号を、ユーザが認知可能な形式で表示することができる。このような誤動作感知信号表示部62Aは、様々な表示手段で実現され得る。
例えば、誤動作感知信号表示部62Aは、図26Cに示されたように、増幅部130Aの状態を正常又は異常として示すための発光素子を含んでもよい。このとき、発光素子は、例えば、発光ダイオードを含んでもよく、点灯時には正常を示し、消灯時には異常を示すことができる。
他の実施例において、誤動作感知信号表示部62Aは、増幅部130Aの中央ノード33Aの電圧をより具体的に表示するために、少なくとも2つ以上の発光素子を含む発光素子のグループを含んでもよい。誤動作感知信号表示部62Aは、感知信号出力部61Aが生成した信号に基づいて、発光素子グループの少なくとも1つ以上の発光素子のオン及びオフ(On及びOff)を制御してもよい。例えば、誤動作感知信号表示部62Aは、中央ノード33Aの電圧の大きさに比例して点灯される発光素子の数を増加させてもよい。
上記のような発光素子は、必ず補償装置103A内に位置しなければならないことではなく、誤動作感知信号出力部61Aと電気的に接続され、ユーザが認知するのに適切な外部の位置に位置してもよい。これは、本明細書の他の実施例にも同様に適用され得る。
図27は、本発明の他の一実施例に係る補償装置103Bの構成を概略的に示す図である。
補償装置103Bは、図11に示された補償装置100Bに、誤動作感知部60Bをさらに含む実施例であると言える。誤動作感知部60Bの説明は、図24~図26を参照して説明に対応してもよい。従って、重複する内容は省略する。
一実施例に係る補償装置103Bは、3相3線の電力システムの大電流経路上に共通モードで発生する第1の電流I11、I12、I13を補償(又は相殺)してもよい。
補償装置103Bは、3つの大電流経路111B、112B、113Bと、検出変圧器120Bと、増幅部130Bと、補償変圧器140Bと、補償コンデンサ部150Bと、誤動作感知部60Bとを含んでもよい。
一実施例によると、第1の大電流経路111BはR相、第2の大電流経路112BはS相、第3の大電流経路113BはT相の電力線であってもよい。
検出変圧器120Bの1次側121Bは、第1の大電流経路111B、第2の大電流経路112B、及び第3の大電流経路113Bのそれぞれに配置され、2次側122Bに誘導電流を生成してもよい。
補償コンデンサ部150Bは、補償変圧器によって生成された補償電流IC1、IC2、IC3が第1、第2、第3の大電流経路111B、112B、113Bのそれぞれに流れる経路を提供することができる。
一方、図示されていないが、補償装置103Bに、前述した減結合コンデンサ部170、第1及び第2の外乱保護素子11A及び12Aのうちの少なくとも一部がさらに備えられることはもちろんである。
一方、図示されてはいないが、誤動作感知部60Bを含む補償装置103Bは、3相4線の電力システムに合わせて変形されてもよい(図12を参照)。3相4線の電力システムの補償装置の説明は、図12を参照して説明した内容に対応してもよい。
図28は、本発明の一実施例に係る補償装置104を含むシステムの構成を概略的に示す図である。
補償装置104は、図2の補償装置100の3相4線システムに、第1及び第2のバランス部70及び80が加えられた実施例であってもよい。
また、補償装置104は、一例として、図12に示された3相4線システムに、第1及び第2のバランス部70及び80が加えられた実施例であってもよい。従って、重複する説明は省略する。 一方、バランスはノイズバランスを示してもよい。
一方、本発明の実施例に係る補償装置104は、3相4線システムのみに適用され得ることではなく、3相3線システムや単相2線システムに合わせて変形されてもよいことはもちろんである。
一実施例に係る補償装置104は、2つ以上の大電流経路111、112、113、114と、検出部120と、増幅部130と、補償変圧部140と、補償コンデンサ部150と、第1のバランス部70と、第2のバランス部80とを含んでもよい。
一実施例によると、2つ以上の大電流経路111、112、113、114は、3相4線の電力システムにおいて、それぞれR線、S線、T線、及びN線であってもよい。もちろん、2つ以上の大電流経路111、112、113、114は、図32に示されたように、3相3線の電力システムにおいて、それぞれR線、S線、及びT線であってもよく、図33に示されたように、単相2線の電力システムにおいて、それぞれL線及びN線であってもよい。このように、本発明において、2つ以上の大電流経路111、112、113、114の数は、多様に設定されてもよい。
前述したように、2つ以上の大電流経路111、112、113、114のそれぞれは、第2の装置200によって供給される電源、すなわち、第2の電流I21、I22、I23、I24を第1の装置300に送信する経路であってもよい。一実施例によると、第2の電流I21、I22、I23、I24は、第2の周波数帯域の周波数を有する交流電流であってもよい。例えば、第2の周波数帯域は、50Hz~60Hzの範囲を有する帯域であってもよい。
また、2つ以上の大電流経路111、112、113、114のそれぞれは、共通モードノイズである第1の電流I11、I12、I13、I14が流れる経路であってもよい。第1の電流I11、I12、I13、I14は、様々な原因により(例えば、第1の装置300から)発生されることができる。第1の電流I11、I12、I13、I14は、第1の周波数帯域の周波数を有する電流であってもよい。この時、第1の周波数帯域は、前述した第2の周波数帯域よりも高い周波数帯域であってもよいが、例えば、150KHz~30MHzの範囲を有する帯域であってもよい。
第1のバランス部70は、大電流経路111、112、113、114の間の第1の電流I11、I12、I13、I14のバランスを調節してもよい。
本発明において、「バランスを調節」するということは、バランス調節対象の間の物理量の差が減少するように、各調節対象の物理量を調節することを意味してもよい。従って、第1のバランス部70は、大電流経路111、112、113、114のそれぞれに流れる第1の電流I11、I12、I13、I14の大きさの差を減少させることができる。例えば、1つ目の大電流経路111の第1の電流I11の大きさは1であり、2つ目の大電流経路112の第1の電流I12の大きさは3であり、3つ目の大電流経路113の第1の電流I13の大きさは1.5であり、4つ目の大電流経路114の第1の電流I14の大きさは2.5である場合を想定する。上述した想定に応じて、第1のバランス部70は、第1の電流I11の大きさを2.01に、第1の電流I12の大きさを2.02に、第1の電流I13の大きさを1.99に、第1の電流I14の大きさを1.98に調節してもよい。
このように、本発明は、各大電流経路上のノイズ電流である第1の電流I11、I12、I13、I14の分布を均等にし、補償装置104の残りの構成要素によるノイズの除去がよりよく行われるようにする。
一実施例によると、第1のバランス部70は、大電流経路111、112、113、114の間に第1の周波数帯域の電流のみが流れるようにする大電流経路接続部を含むように構成されてもよい。この時、大電流経路接続部は、例えば、第1の周波数帯域の電流のみを通電させる容量を有するコンデンサで実現されてもよい。
検出部120は、大電流経路111、112、113、114に電気的に接続され、2つ以上の大電流経路111、112、113、114上でバランスが調節された第1の電流を感知し、感知結果に対応する出力信号を生成してもよい。
増幅部130は、検出部120に電気的に接続され、検出部120が出力した出力信号を増幅し、増幅された出力信号を生成してもよい。
補償装置104は、例えば、バランスが調節された第1の電流と同じ大きさを有しかつ位相は反対である補償電流IC1、IC2、IC3、IC4を生成し、大電流経路111、112、113、114上のバランスが調節された第1の電流を補償してもよい。
補償変圧部140は、増幅部130に電気的に接続され、前述した増幅部130によって増幅された出力信号に基づいて補償電流を生成してもよい。
補償コンデンサ部150は、補償変圧部140によって生成された補償電流が、2つ以上の大電流経路111、112、113、114のそれぞれに流れる経路を提供することができる。
第2のバランス部80は、大電流経路111、112、113、114上でバランスが調節された第1の電流に、補償コンデンサ部150によって提供される補償電流IC1、IC2、IC3、IC4が加えられた合成電流のバランスを調節してもよい。
前述したように、本発明において「バランスを調節」するということは、バランス調節対象の間の物理量の差が減少するように、各調節対象の物理量を調節することを意味してもよい。従って、第2のバランス部80は、大電流経路111、112、113、114のそれぞれに流れる合成電流間の大きさの差を減少させることができる。例えば、1つ目の大電流経路111の合成電流の大きさは0.01であり、2つ目の大電流経路112の合成電流の大きさは0.02であり、3つ目の大電流経路113の合成電流の大きさは-0.01であり、4つ目の大電流経路114の合成電流の大きさは-0.02である場合を想定する。上述した仮定の下で、第2のバランス部80は、全ての大電流経路111、112、113、114における合成電流の大きさを0に調節してもよい。
このように、本発明は、補償変圧部140及び補償コンデンサ部150による電流補償の後に、残存する微細な第1の電流の分布を再び均等にして減少させることにより、第2の装置200側に送信される第1の電流をより完全に遮断することができる。
一実施例によると、第2のバランス部80は、大電流経路111、112、113、114の間に第1の周波数帯域の電流のみが流れるようにする大電流経路接続部を含むように構成されてもよい。この時、大電流経路接続部は、例えば、第1の周波数帯域の電流のみを通電させる容量を有するコンデンサで実現されてもよい。
上記のように構成された補償装置104は、2つ以上の大電流経路111、112、113、114上の特定の条件の電流を感知してこれを能動的に補償してもよく、装置104の小型化にもかかわらず、高電流、高電圧、及び/又は高出力システムに適用されてもよい。
以下では、図29~図34を図28と共に参照し、様々な実施例に係る補償装置104を説明する。
図29は、本発明の一実施例により、3相4線システムで使用される補償装置104Aの構成を概略的に示す図である。
本発明の一実施例に係る補償装置104Aは、第1の装置との接続(第1の装置は、P4~P7に接続)される4つの大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれに共通モードで入力される第1の電流I11、I12、I13、I14を能動的に補償してもよい。
このため、本発明の一実施例に係る補償装置104Aは、4つの大電流経路111A、112A、113A、114Aと、検出変圧器120Aと、増幅部130Aと、補償変圧器140Aと、補償コンデンサ部150Aと、第1のバランス部70Aと、第2のバランス部80Aとを含んでもよい。
また、補償装置104Aは、外部装置と接続される端子P1~P11を含んでもよい。この時、端子P1は基準電位1と接続される端子であり、端子P2は基準電位2と接続される端子であり、端子P3は増幅部130Aの電源を供給する第3の装置と接続される端子であり、端子P4~P7は、第1の装置と接続される端子であり、端子P8~P11は、第2の装置と接続される端子であってもよい。
図30は、一実施例に係る第1のバランス部70Aの構成及び動作を説明する図である。
第1のバランス部70Aは、大電流経路111A、112A、113A、114Aの間の第1の電流I11、I12、I13、I14のバランスを調節し、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’を生成してもよい。
一実施例において、第1のバランス部70Aは、図30に示されたようにR線、S線、T線に対応する大電流経路111A、112A、113AのそれぞれとN線に対応する大電流経路114Aとを接続するコンデンサ71A、72A、73Aを含むように実現されてもよい。
第1のバランス部70Aを構成するコンデンサ71A、72A、73Aの容量は、第1の電流の周波数が属する第1の周波数帯域の電流のみが選択的に流れるように決定されてもよい。例えば、第1の周波数帯域が150khz~30Mhzである場合、バランス部70Aを構成するコンデンサ71A、72A、73Aの容量は、それぞれ30uFに決定され、その周波数帯域でコンデンサ71A、72A、73Aが短絡(Short)回路のように動作するようにすることができる。これにより、コンデンサ71A、72A、73Aを通して大電流経路111A、112A、113A、114Aの間の第1の電流のバランスが調節されてもよい。
例えば、1つ目の大電流経路111A上の第1の電流I11の大きさが、残りの大電流経路112A、113A、114A上の第1の電流I12、I13、I14の大きさよりも相対的に大きい場合、第1の電流は、コンデンサ71Aを通して4つ目の大電流経路114Aに送信され、コンデンサ72A及び73Aを通して、残りの大電流経路112A及び113Aに送信されてもよい。
一方、大電流経路111A、112A、113A、114Aの間に均等な大きさで、第1の電流が分配(又はバランス)されるため、大電流経路111A、112A、113A、114Aごとに第1のバランス部70Aを見る時のインピーダンスZeq11、Zeq12、Zeq13、Zeq14の間の差は、所定の臨界インピーダンスの差以下であってもよい。
一実施例において、第1のバランス部70Aは、第1の周波数帯域で大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれの電圧間の差を所定の臨界電圧の差以下に減少させてもよい。前述したように、第1の周波数帯域でコンデンサ71A、72A、73Aは、短絡(Short)回路のように動作するので、第1のバランス部70Aによって大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれの電圧間の差は、所定の臨界電圧の差以下に減少することができる。言い換えれば、各大電流経路111A、112A、113A、114A上のノードN1、N2、N3、N4の電圧間の差が所定の臨界電圧の差以下に減少することができる。
このように、本発明は、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’を生成し、補償装置104Aの他の構成要素に送信することにより、ノイズの効果的な除去が行われるようにしてもよい。
図29を再参照すると、前述した検出部120は、検出変圧器120Aで実現されてもよい。検出変圧器120Aは、大電流経路111A、112A、113A、114Aと絶縁された状態で、大電流経路111A、112A、113A、114A上のバランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’を感知してもよい。
検出変圧器120Aは、大電流経路111A、112A、113A、114A上に配置される第1次側121Aにおいて、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’によって誘導される第1の磁束密度に基づいて、第2次側122Aに第1の誘導電流を生成してもよい。
一方、大電流経路111A、112A、113A、114A側(又は第1次側121A)及び第2次側122Aの巻線が巻き取られる数は、補償装置104Aが使用されているシステムの要求条件に応じて適宜決定され得る。例えば、大電流経路111A、112A、113A、114A側(又は第1次側121A)の巻線及び第2次側122Aの巻線の両方は、変圧器コアに1回だけ巻き取られることができる。このような場合、大電流経路111A、112A、113A、114A側(又は第1次側121A)の巻線及び第2次側122Aの巻線が、単にコアの中央ホールを通過する形態で、検出変圧器120Aを構成してもよい。ただしこれは、例示的なものであり、本発明の思想はこれに限定されない。また、検出部120が検出変圧器120Aで実現されることは、例示的なものであり、本発明の思想はこれに限定されない。
検出変圧器120Aは、第2の電流I21、I22、I23、I24によって誘導される第2の磁束密度が互いに相殺可能に構成され、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’だけを感知してもよい。
増幅部130(例えば、増幅器130Aは、前述した検出部120が出力した出力信号を増幅し、増幅された出力信号を生成してもよい。増幅部は、前述した様々な実施例に係る増幅部で実現されてもよい。
補償変圧部140(例えば、補償変圧器140A)は、前述した増幅部130によって増幅された出力信号に基づいて補償電流を生成してもよい。
補償コンデンサ部150は、前述したように、補償変圧器140Aによって生成された電流が、4つの大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれに流れる経路を提供する補償コンデンサ部150Aで実現されてもよい。
補償コンデンサ部150Aは、補償コンデンサを通して4つの大電流経路111A、112A、113A、114Aの間に流れる電流が所定の第1の電流の条件を満たすように構成されてもよい。この時、所定の第1の電流条件は、電流の大きさが所定の第1の臨界大きさ未満の条件であってもよい。
また、補償コンデンサ部150Aは、補償コンデンサを通して4つの大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれと補償装置104Aの基準電位(基準電位1)との間に流れる電流が所定の第2の条件を満たすように構成されてもよい。この時、所定の第2の電流条件は、電流の大きさが所定の第2の臨界大きさ未満の条件であってもよい。
補償コンデンサ部150Aを通して4つの大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれに流れる補償電流は、大電流経路111A、112A、113A、114A上のバランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’を相殺し、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’が第2の装置200Aに送信されることを防止してもよい。
前述したプロセスによって補償装置104Aは、例えば、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’と同じ大きさを有しかつ位相は反対である補償電流IC1、IC2、IC3、IC4を生成し、大電流経路111A、112A、113A、114A上のバランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’を補償してもよい。
図31は、一実施例に係る第2のバランス部80Aの構成及び動作を説明する図である。
第2のバランス部80は、大電流経路111A、112A、113A、114A上でバランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’に、補償コンデンサ部150Aによって提供される補償電流IC1、IC2、IC3、IC4が加えられた合成電流I31、I32、I33、I34のバランスを調節し、バランスが調節された合成電流I31’、I32’、I33’、I34’を生成してもよい。
一実施例において、第2のバランス部80Aは、R線、S線、T線に対応する大電流経路111A、112A、113AのそれぞれとN線に対応する大電流経路114Aとを接続するコンデンサ81A、82A、83Aで実現されてもよい。
第2のバランス部80Aを構成するコンデンサ81A、82A、83Aの容量は、合成電流の周波数が属する第1の周波数帯域の電流のみが選択的に流れるように決定されてもよく、これに対する詳細な説明は、第1バランシング部70Aの説明に代える。
一実施例において、1つ目の大電流経路111A上の合成電流I31の大きさは、残りの大電流経路112A、113A、114A上の合成電流I32、I33、I34の大きさよりも相対的に大きい場合、合成電流I31は、コンデンサ81Aを通して4つ目の大電流経路114Aに送信され、再びコンデンサ82A及び83Aを通して、残りの大電流経路112A及び113Aに送信されてもよい。
一方、大電流経路111A、112A、113A、114Aの間に均等な大きさで、合成電流が分配(又はバランス)されるため、大電流経路111A、112A、113A、114Aごとに第1のバランス部80Aを見る時のインピーダンスZeq21、Zeq22、Zeq23、Zeq24の間の差は、所定の臨界インピーダンスの差以下であってもよい。
一実施例において、第2のバランス部80Aは、第1の周波数帯域で大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれ(例えば、ノードN5、N6、N7、N8)の電圧間の差を所定の臨界電圧の差以下に減少させてもよい。第1の周波数帯域でコンデンサ81A、82A、83Aは、短絡(Short)回路のように動作するので、第2のバランス部80Aによって大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれの電圧間の差は、所定の臨界電圧の差以下に減少することができる。
このように、本発明は、補償変圧部140Aによる電流補償の後に、残存する微細な第1の電流の分布を再び均等にして減少させることにより、第2の装置側に送信される第1の電流をより完全に遮断することができる。
これにより、本発明の一実施例に係る補償装置104Aは、第1の装置と接続される4つの大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれに共通モードで入力される第1の電流I11、I12、I13、I14を能動的に補償し、第2の装置の誤動作や破損を防止してもよい。
図32は、本発明の他の実施例に係る3相3線システムに使用される補償装置104Bの構成を概略的に示す図である。以下では、図28~図31を参照し、説明した内容と重複する内容の説明は省略する。
また、検出変圧器120B、増幅部130B、補償変圧器140B、及び補償コンデンサ部150Bの説明は、図11で説明した3相3線システムの各構成の説明に対応することがあるので、省略する。
補償装置104Bは、3つの大電流経路111B、112B、113Bを含む。これにより、相異点が発生する第1のバランス部70B及び第2のバランス部80Bを中心に補償装置104Bについて説明する。
一実施例によると、1つ目の大電流経路111BはR線、2つ目の大電流経路112BはS線、3つ目の大電流経路113BはT線の電力線であってもよい。第1の電流I11、I12、I13は、1つ目の大電流経路111B、2つ目の大電流経路112B、及び3つ目の大電流経路113Bのそれぞれに共通モードで入力されてもよい。
第1のバランス部70Bは、大電流経路111B、112B、113Bの間の第1の電流I11、I12、I13のバランスを調節し、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’を生成してもよい。
一実施例において、第1のバランス部70Bは、図32に示されたように、R線、S線、T線に対応する大電流経路111B、112B、113Bのそれぞれに一端が接続され、他端が共通して接続されるコンデンサに実現されてもよい。例えば、1つ目の大電流経路111B上の第1の電流I11の大きさは、残りの大電流経路112B及び113B上の第1の電流I12及びI13の大きさよりも相対的に大きい場合、第1の電流I11は、コンデンサ71B及びコンデンサ72B及び73Bを通して、残りの大電流経路112B及び113Bに送信されてもよい。
検出変圧器120Bの第1次側121Bは、1つ目の大電流経路111B、2つ目の大電流経路112B、及び3つ目の大電流経路113Bのそれぞれに配置され、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’を検出してもよい。
補償コンデンサ部150Bは、補償変圧器によって生成された補償電流IC1、IC2、IC3が、1つ目の大電流経路111B、2つ目の大電流経路112B、及び3つ目の大電流経路113Bのそれぞれに流れる経路を提供することができる。
第2のバランス部80Bは、大電流経路111B、112B、113B上でバランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’に、補償コンデンサ部150Bによって提供される補償電流IC1、IC2、IC3が加えられた合成電流I31、I32、I33のバランスを調節し、バランスが調節された合成電流I31’、I32’、I33’を生成してもよい。第2のバランス部80Bの構成及び動作原理は、第1のバランス部70Bの構成及び動作原理と実質的に同一であるので、これに対する詳細な説明は省略する。
図33は、本発明のまた他の一実施例に係る補償装置104Cの構成を概略的に示す図である。以下では、図28~図31を参照し、説明した内容と重複する内容の説明は省略する。
また、検出変圧器120C、増幅部130C、補償変圧器140C、及び補償コンデンサ部150Cの説明は、図3及び図6などで説明した単相2線システムの各構成に(すなわち、検出変圧器120A、増幅部130A、補償変圧器140A、及び補償コンデンサ部150A)の説明に対応することがあるので、省略する。
補償装置104Cは、2つの大電流経路111C及び112Cを含み、これにより相異点が発生する第1のバランス部70C及び第2のバランス部80Cを中心に、補償装置104Cについて説明する。
一実施例によると、1つ目の大電流経路111CはL線、2つ目の大電流経路112CはN線の電力線であってもよい。
第1のバランス部70Cは、大電流経路111C及び112Cの間の第1の電流I11及びI12のバランスを調節し、バランスが調節された第1の電流I11’及びI12’を生成してもよい。
一実施例において、第1のバランス部70Cは、図33に示されたようにL線及びN線に対応する大電流経路111C及び112Cを互に接続するコンデンサ71Cで実現されてもよい。前述したように、例えば、1つ目の大電流経路111C上の第1の電流I11の大きさは、残りの大電流経路112C上の第1の電流I12の大きさよりも相対的に大きい場合、第1の電流I11は、コンデンサ71Cを通して2つ目の大電流経路112Cに送信されてもよい。
第2のバランス部80Cは、大電流経路111C及び112C上でバランスが調節された第1の電流I11’及びI12’に、補償コンデンサ部150Cによって提供される補償電流IC1及びIC2が加えられた合成電流I31、I32のバランスを調節し、バランスが調節された合成電流I31’及びI32’を生成してもよい。第2のバランス部80Cの構成及び動作原理は、第1のバランス部70Cの構成及び動作原理と実質的に同一であるので、これに対する詳細な説明は省略する。
このような実施例に係る補償装置104Cは、単相2線の電力システムに入力されるか又は発生する第1の電流I11及びI12を相殺させるために(又は補償するために)使用されてもよい。
図34は、本発明のまた他の実施例に係る3相4線システムで使用される補償装置104Dの構成を概略的に示す図である。
一実施例に係る補償装置104Dは、図28~図31で説明した補償装置104Aと同様の補償装置に、位相調節部90をさらに含むように構成されてもよい。従って、以下では、位相調節部90の役割を中心に説明する。
一実施例に係る位相調節部90は、第2の装置200Dと補償装置104Dとの間に、少なくとも2つ以上の大電流経路を電気的に接続し、電気的に接続された少なくとも2つ以上の大電流経路が1つの大電流経路として使用されるようにしてもよい。この時、2つ以上の大電流経路を「電気的に接続」することは、2つ以上の大電流経路を電気的に短絡(Short)させることを意味してもよい。
例えば、位相調節部90は、1つ目の大電流経路と2つ目の大電流経路との間のスイッチング素子91の動作に応じて、R線(S線)及びN線だけを利用し、3相4線に適合するように設計された補償装置を単相2線システムに使用してもよい。
もちろん、位相調節部90は、1つ目の大電流経路と2つ目の大電流経路との間のスイッチング素子91と、2つ目の大電流経路と3つ目の大電流経路との間のスイッチング素子92との両方を動作させ、R線(S線及びT線)及びN線を利用し、3相4線に適合するように設計された補償装置を単相2線システムに使用してもよい。
これによって本願発明は、補償装置104Dを変更又は交替することなく、様々な電力システムで使用することができる。
図35は、本発明の一実施例に係る補償装置105を含むシステムの構成を概略的に示す図である。
図35の補償装置105は、図28の補償装置104に比べ、補償コンデンサ部150に相異点があり、出力インピーダンス調節部50が加えられてもよい。従って、図28の補償装置104の構成要素と重複するものは説明を省略し、補償コンデンサ部150及び出力インピーダンス調節部50を中心に説明する。
補償コンデンサ部150は、補償変圧部140によって生成された補償電流ICが基準大電流経路114に流れる経路を提供することができる。この時、基準大電流経路114は、大電流経路111、112、113、114のいずれか1つを意味するものであり、選択に応じて、残りの大電流経路111、112、113のいずれか1つも、基準大電流経路に相当する場合がある。
一実施例によると、補償コンデンサ部150は、補償変圧部140によって生成された補償電流ICは、基準大電流経路114に流れる経路を提供するコンデンサで実現されてもよい。この時、補償コンデンサ部150は、補償装置105の基準電位(基準電位1)と基準大電流経路114とを接続するコンデンサを含んでもよい。
第2のバランス部80は、基準大電流経路114に提供された補償電流ICを、2つ以上の大電流経路111、112、113、114に分配してもよい。例えば、大電流経路114に提供された補償電流ICの大きさが8である場合、第2のバランス部80は、4つの大電流経路111、112、113、114のそれぞれに大きさが2であるの補償電流が流れるように補償電流ICを分配してもよい。
一方、第2のバランス部80は、大電流経路111、112、113、114上で合成電流のバランスを調節してもよい。このとき、合成電流は、第1のバランス部によってバランスが調節された第1の電流に分配された補償電流が加えられた電流を意味してもよい。例えば、第2のバランス部80は、大電流経路111、112、113、114のそれぞれに流れる合成電流間の大きさの差を減少させることができる。
一実施例によると、第2のバランス部80は、大電流経路111、112、113、114の間に第1の周波数帯域の電流のみが流れるようにする大電流経路接続部を含むように構成されてもよい。この時、大電流経路接続部は、例えば、第1の周波数帯域の電流のみを通電させる容量を有するコンデンサで実現されてもよい。
第2のバランス部80は、後述する出力インピーダンス調節部50と共に補償変圧部140から第2の装置200側への出力インピーダンスを調節してもよい。
出力インピーダンス調節部50は、第2のバランス部80と共に補償変圧部140から第2の装置200側への出力インピーダンスを調節してもよい。例えばインピーダンス調節部50は、補償変圧部140から第2の装置200側に見える出力インピーダンスを減少させ、補償電流ICが逆方向(例えば、補償変圧部140の方向)に流れることを防止してもよい。一実施例において、出力インピーダンス調節部50は、所定の容量を有するコンデンサで実現されてもよい。
以下では、図36~図39を図35と共に参照し、様々な実施例に係る補償装置105を説明する。
図36は、本発明の一実施例により、3相4線システムで使用される補償装置105Aの構成を概略的に示す図である。
図35の補償装置105Aは、図29~図31を参照して説明された補償装置104Aに比べ、補償コンデンサ部150Aに相異点があり、出力インピーダンス調節部50Aが加えられてもよい。従って、補償装置104及び104Aの構成要素と重複するものは説明を省略し、補償コンデンサ部150A及び出力インピーダンス調節部50Aを中心に説明する。以下に図36~図38を通して、補償コンデンサ部150A及び出力インピーダンス調節部50Aを中心に、補償装置105Aについて説明する。
また、補償装置105Aは、外部装置と接続される端子P1~P11を含んでもよい。このとき、端子P1は、基準電位1と接続される端子であり、端子P2は、基準電位2と接続される端子であり、端子P3は、増幅部130Aの電源を供給する第3の装置と接続される端子であり、端子P4~P7は、第1の装置と接続される端子であり、端子P8~P11は、第2の装置と接続される端子であってもよい。
一方、一実施例に係る第1のバランス部70Aの構成及び動作は、図30を参照した説明に対応してもよい。
図37は、補償変圧部140Aによって生成された補償電流ICが補償コンデンサ部150A及び第2のバランス部80Aを通して大電流経路111A、112A、113A、114Aに分配される過程を説明する図である。
補償コンデンサ部150Aは、補償変圧部140Aによって生成された補償電流が基準大電流経路114Aに流れる経路を提供することができる。一方、基準大電流経路114Aに送信された補償電流は、第2のバランス部80Aを通して、各大電流経路111A、112A、113A、114Aに分配されてもよい。
例えば、基準大電流経路114Aに送信された補償電流は、第2のバランス部80Aの1つ目のコンデンサ81Aを通して、1つ目の大電流経路111Aに送信されてもよい(経路W1)。同様に、2つ目のコンデンサ82A及び3つ目のコンデンサ83Aを通して2目の大電流経路112A及び3つ目の大電流経路113Aのそれぞれに補償電流が送信されてもよい(経路W2及びW3を参照)。一方、大電流経路111A、112A、113Aに送信されて、残りの補償電流は、4つ目の大電流経路(又は基準大電流経路114A)に残存し得る(経路W4を参照)。
4つの大電流経路111A、112A、113A、114Aのそれぞれに提供された補償電流は、各大電流経路111A、112A、113A、114A上のバランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’を相殺させ、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’が第2の装置200Aに送信されることを防止することができる。この時、バランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’及び補償電流は、例えば、同一の(又は同一のものと見なすことができる)大きさを有しかつ位相が互いに反対である(又は反対に対応する位相の)電流であってもよい。
一実施例において、補償コンデンサ部150Aは、補償コンデンサを通して基準大電流経路114Aと補償装置105Aの基準電位(基準電位1)との間に流れる電流が所定の第2の条件を満たすよう構成されてもよい。この時、所定の第2の電流条件は、電流の大きさが所定の第2の臨界大きさ未満の条件であってもよい。
第2のバランス部80は、上述したように、補償コンデンサ部150Aにより提供された補償電流を各大電流経路111A、112A、113A、114Aに分配するほか、合成電流のバランスを調節し、バランスが調節された合成電流を生成してもよい。このとき、合成電流は、第1のバランス部70Aによってバランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13’、I14’に分配された補償電流が加えられた電流を意味してもよい。
一実施例に係る第2のバランス部80Aの構成及び動作は、図31を参照した説明に対応することがあるので、省略する。
図38は、第2のバランス部80Aと、出力インピーダンス調節部50Aによって出力インピーダンスZeq31、Zeq32、Zeq33、Zeq34が調節される過程を説明する図である。
一実施例において、出力インピーダンス調節部50Aは、図38に示されたように、基準大電流経路114Aと補償変圧部140Aの基準電位との間に電流が流れる経路を提供するコンデンサ51Aを含んでもよい。
また、前述したように、第2のバランス部80Aは、基準大電流経路114Aと、残りの大電流経路111A、112A、113Aのそれぞれの間に電流が流れる経路を提供するコンデンサ81A、82A、83Aを含んでもよい。
一実施例において、補償変圧部140Aから第2の装置側への出力インピーダンスZeq31、Zeq32、Zeq33、Zeq34は、コンデンサ51A及びコンデンサ81A、82A、83Aのそれぞれを直列に接続したインピーダンス及び第2の装置のインピーダンスZeq41、Zeq42、Zeq43、Zeq44を並列に接続した合成インピーダンスであってもよい。例えば、1つ目の大電流経路111Aにおいて、出力インピーダンスZeq31は、コンデンサ51A及びコンデンサ81Aを直列に接続したインピーダンス及び第2の装置のインピーダンスZeq41を並列に接続した合成インピーダンスであってもよい。
このように、第2のバランス部80A及び出力インピーダンス調節部50Aは、第2の装置のインピーダンスZeq41、Zeq42、Zeq43、Zeq44と並列に接続された形態のインピーダンスとして作用し、補償変圧部140Aが第2の装置側に見える出力インピーダンスZeq31、Zeq32、Zeq33、Zeq34を減少させ、様々な大きさの第2の装置のインピーダンスZeq41、Zeq42、Zeq43、Zeq44においても補償電流による電流補償が円滑に行われるようにする。
図39は、本発明の他の実施例に係る3相3線システムに使用される補償装置105Bの構成を概略的に示す図である。
図39の補償装置105Bは、図32を参照して説明された補償装置104Bに比べ、補償コンデンサ部150B及び出力インピーダンス調節部50Bに相異点があり得る。従って、図32の補償装置104Bの構成要素と重複するもの(例えば、検出変圧器120B、増幅部130B、補償変圧器140B、第1及び第2のバランス部70B及び80Bなど)は、説明を省略し、補償コンデンサ部150B及び出力インピーダンス調節部50Bを中心に説明する。
補償コンデンサ部150Bは、補償変圧器によって生成された補償電流ICが基準大電流経路である3つ目の大電流経路113Bに流れる経路を提供することができる。この時、基準大電流経路113Bは、大電流経路111B、112B、113Bのいずれかを意味するものであり、選択に応じて、残りの大電流経路111B及び112Bも基準大電流経路になってもよい。
一実施例において、補償コンデンサ部150Bは、コンデンサ151Bで実現されてもよい。
第2のバランス部80Bは、基準大電流経路113Bに送信された補償電流を各大電流経路111B、112B、113Bに分配してもよい。
一実施例において、第2のバランス部80Bは、R線、S線、T線に対応する大電流経路111B、112B、113Bのそれぞれに一端が接続され、他端が共通に接続されるコンデンサ81B、82B、83Bで実現されてもよい。
一実施例において、基準大電流経路113Bに送信された補償電流は、第2のバランス部80Bの1つ目のコンデンサ81Bを通して、1つ目の大電流経路111Bに送信してもよい。同様に、2つ目のコンデンサ82B及び3つ目のコンデンサ83Bを通して、2つ目の大電流経路112B及び3つ目の大電流経路113Bのそれぞれにも補償電流が送信されてもよい。
3つの大電流経路111B、112B、113Bのそれぞれに提供された補償電流は、各大電流経路111B、112B、113B上のバランスが調節された第1の電流I11’、I12’、I13を相殺させる(又は補償する)ことができる。
一実施例において、補償コンデンサ部150Bは、補償コンデンサを通して基準大電流経路113Bと補償装置105Bの基準電位(基準電位1)との間に流れる電流の大きさが所定の第2の臨界の大きさ未満の条件であってもよい。
第2のバランス部80Bは、上述したように、補償コンデンサ部150Bによって提供された補償電流を各大電流経路111B、112B、113Bに分配するほか、合成電流のバランスを調節し、バランスが調節された合成電流を生成してもよい。
第2のバランス部80Bを構成するコンデンサ81B、82B、83Bの容量は、合成電流の周波数が属する第1の周波数帯域の電流のみが選択的に流れるように決定されてもよい。
一実施例において、第2のバランス部80Bは、出力インピーダンス調節部50Bと共に、補償部140Bから第2の装置側への出力インピーダンスを調節してもよい。
一実施例において、出力インピーダンス調節部50Bは、基準大電流経路113Bと補償部140Bの基準電位との間に電流が流れる経路を提供するコンデンサ51Bを含んでもよい。
第2のバランス部80B及び出力インピーダンス調節部50Bによって補償部140Bから第2の装置側への出力インピーダンスが調節される原理は、図38で詳細に説明するので、これに対する詳細な説明は省略する。
このような実施例に係る補償装置105Bは、3相3線の電力システムで発生する共通モードの第1の電流I11、I12、I13を相殺するために(又は補償するために)使用されてもよい。
図40は、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置106を含むシステムの構成を概略的に示す。アクティブ補償装置106は、第1の装置300から2つ以上の大電流経路111及び112上で共通モード(CM(Common Mode))で発生するノイズ電流In(例えば、EMIノイズ電流)及び/又はノイズ電圧(例えば、EMIノイズ電圧)を能動的に補償してもよい。
アクティブ補償装置106は、検出部120と、第1の増幅部131と、第2の増幅部132と、第Nの増幅部133と、補償部160とを含んでもよい。Nは、2つ以上の自然数である。すなわち、本発明の様々な実施例に係るアクティブ補償装置106は、2つ以上の並列増幅部を含んでもよい。
補償装置106は、図1に示された補償装置100において、増幅部130が、第1の増幅部131、第2の増幅部132、及び第Nの増幅部133の並列構造で構成された実施例である。従って、前述した補償装置100で説明した構成要素(例えば、検出部120及び補償部160など)と重複している内容は省略し、第1の増幅部131、第2の増幅部132、及び第Nの増幅部133を中心に説明する。
例えば、第1の装置300側の電力変換装置のスイッチング動作により、共通モードのノイズ電流Inが大電流経路111及び112上に入力されてもよい。若しくは、例えば、第1の装置300側から漏れたノイズ電流がグランド(例えば、基準電位1)を経由し、第2の装置200を介して大電流経路111及び112に流れ入ってくることで、ノイズ電流Inを発生することができる。
大電流経路111及び112上に同一の方向に発生するノイズ電流Inを共通モードノイズ電流とすることができる。また、共通モードノイズ電圧(図示せず)は、大電流経路111及び112の間に発生する電圧ではなく、グラウンド(例えば、基準電位1)と大電流経路111及び112との間に発生する電圧であってもよい。
例えば、ノイズ電流Inは、第1の装置300と周辺環境との間の寄生容量(capacitance)によるノイズ電流であってもよい。ノイズ電流Inは、前述した第1の電流(例えば、I11、I12、I13、I14など)に対応してもよい。
例えば、第1の装置300側は、ノイズ源に対応することができ、第2の装置200側は、ノイズ受信機に対応することができる。
検出部120は、2つ以上の大電流経路111及び112上のノイズ電流Inを感知し、ノイズ電流Inに対応する出力信号を第1、第2、及び第Nの増幅部131、132、133側に生成してもよい。
例えば、検出部120は、大電流経路111及び112に相当する電力線が巻かれたCMチョークに増幅部131及び132側の電線が重ねて巻かれている形態であってもよい。検出部120は、大電流経路111及び112と絶縁された状態で、大電流経路111及び112上のノイズ電流Inに基づく出力信号(例えば、誘導電圧又は誘導電流)を、第1、第2、第Nの増幅部131、132、133側の電線にそれぞれ誘導してもよい。すなわち、検出部120は、複数の出力信号を発生することができる。上記の出力信号(例えば、誘導電圧又は誘導電流)は、第1、第2、第Nの増幅部131、132、133の入力信号であってもよい。ただし、これは一実施例にすぎない。
本発明の様々な実施例によると、アクティブ補償装置は、複数の増幅部を含んでもよい。例えば、検出部120は、大電流経路111及び112上のノイズ電流Inに基づいて、複数の増幅部のそれぞれに対応する出力信号を発生することができる。複数の増幅部には、検出部120による出力信号がそれぞれ入力されてもよい。
図40は、第1、第2、第Nの増幅部131、132、133が示されているが、Nは2つ以上の自然数であるので、様々な実施例に係るアクティブ補償装置の増幅部は、2つの第1及び第2の増幅部131及び132のみで構成されてもよいことはもちろんである。以下では、第1、第2、第Nの増幅部131、132、133を例として説明する。
一実施例によると、検出部120は、第1、第2、第Nの増幅部131及び132の入力端のそれぞれと差動(differential)で接続されてもよい。
第1、第2、第Nの増幅部131、132、133は、検出部120に電気的に接続され、検出部120が出力した出力信号を増幅し、増幅された出力信号を生成してもよい。増幅部131、132、133は、様々な手段で実現されてもよく、能動素子を含んでもよい。一実施例において、増幅部131、132、133のそれぞれは、OP-AMP又はBJT(Bipolar Junction Transistor)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
増幅部131、132、133は、第1の装置300及び/又は第2の装置200と区別される第3の装置400から電源の供給を受け、検出部120が出力した出力信号を増幅し、増幅電流又は増幅電圧を生成してもよい。
複数の増幅部131、132、133のそれぞれは、前述した様々な増幅部で実現されてもよい。
増幅部131、132、133で増幅された出力信号(例えば、電流又は電圧)は、補償部160に入力され得る。例えば、第1の増幅部131は、補償部160側に第1の増幅電流(又は第1の増幅電圧)を出力し、第2の増幅部132は、上記の補償部160側に第2の増幅電流(又は第2の増幅電圧)を出力し、第Nの増幅部133は、上記の補償部160側に第Nの増幅電流(又は第Nの増幅電圧)を出力してもよい。
補償部160は、第1、第2、第Nの増幅部131、132、133からそれぞれ出力された増幅信号に基づいて、補償電流又は補償電圧を生成してもよい。
一実施例によると、補償部160は、第1の増幅部131から出力された第1の増幅電流、第2の増幅部132から出力された第2の増幅電流、及び第Nの増幅部133から出力された第Nの増幅電流に基づいて、補償電流を生成してもよい。上記の補償電流は、大電流経路111及び112上に注入(inject)されるか、又は大電流経路111及び112から引き出されることで、大電流経路111及び112上のノイズ電流Inを相殺又は低減してもよい。
上記の補償電流は、大電流経路111及び112上に注入されることで、ノイズ電流Inを相殺させるか、又はノイズ電流Inの少なくとも一部をグラウンド(例えば、基準電位1)に流し、ノイズ電流Inを減少させてもよい。この場合、補償部160は、電流補償に相当することができる。電流補償の詳細な説明は、図41及び図42、及び図48及び図49で後述される。
他の一実施例によると、補償部160は、第1の増幅部131から出力された第1の増幅電圧及び第2の増幅部132から出力された第2の増幅電圧に基づいて、大電流経路111及び112上に直列に補償電圧を発生することができる 補償部160の出力側は、大電流経路111及び112に直列に補償電圧を発生することができるが、増幅部131及び132と絶縁されてもよい。例えば、補償部160は、上記の絶縁のため、補償変圧器からなってもよい。上記の補償電圧は、大電流経路111及び112上に流れるノイズ電流Inを抑制する効果を与えることができる。この場合、補償部160は、電圧補償に相当することができる。電圧補償の詳細な説明は、図43~図45で後述される。
補償部160は、第1の装置300側から入力されるノイズを電源側である前端で補償するフィードフォワード(feedforward)タイプであってもよい。しかしながら、本発明はこれに限定されず、アクティブ補償装置106は、ノイズを後端に戻って補償する補償部を含んでもよい。
図41は、図40に示された内容のうち、2つの増幅部を使用する実施例について、より具体的な一例を示したものであって、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置106A1を含むシステムを概略に示したものであり、図42は、アクティブ補償装置106A1の具体的な一例を概略的に示す。
図41及び図42を参照すると、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置106A1は、検出変圧器120A1と、第1の増幅部131Aと、第2の増幅部132Aと、補償変圧器140A1と、補償コンデンサ部150Aとを含んでもよい。前述した補償部160は、例えば、補償変圧器140A1と補償コンデンサ部150Aとで実現されてもよい。
一実施例によると、検出変圧器120A1は、前述した検出部120の一例であり、第1及び第2の増幅部131A及び132Aは、前述した第1及び第2の増幅部131及び132の一例である。従って、前述した検出部120及び第1及び第2の増幅部131及び132の説明は、検出変圧器120A1、及び第1及び第2の増幅部131A及び132Aの説明に対応してもよい。従って、図40で説明した内容と重複する内容は省略する。
一実施例において、検出変圧器120A1は、大電流経路111及び112(例えば、電力線)に入力されるノイズ電流Inにより、検出変圧器120A1の両端に誘導された電圧を検出することができる。
検出変圧器120A1は、コアC1、及び大電流経路111及び112(例えば、電力線)に対応する1次側(例えば、1次巻線)、及び増幅部131A及び132Aの入力端と接続された2次側(例えば、2次巻線)を含んでもよい。一例として、1次側に対応する大電流経路111及び112は、上記のコアC1を通過し、2次側に相当する増幅部側の電線は、上記のコアC1に巻かれている形態であってもよい。ただし、これに限定されない。
一実施例によると、検出変圧器120A1の1次側は、コアC1に第1の大電流経路111及び第2の大電流経路112がそれぞれ通過するか、又は巻かれていてもよい。
一実施例によると、検出変圧器120A1の2次側は、第1の増幅部131Aの入力端に差動で接続される第1の電線L1及び第2の増幅部132Aの入力端に差動で接続される第2の電線L2が、上記のコアC1にそれぞれ巻かれている形態であってもよい。
検出変圧器120A1は、大電流経路111及び112がコアC1を通過する1次側からのノイズ電流Inによって、誘導される磁束密度に基づいて2次側に誘導電流又は誘導電圧を生成してもよい。
本発明の一実施例によると、検出変圧器120A1は、上記のノイズ電流Inに基づいて、第1の増幅部131Aに入力される信号及び第2の増幅部132Aに入力される信号をそれぞれ出力してもよい。すなわち、検出変圧器120A1は、2次側で複数の出力信号を並列に出力してもよい。
2つの並列増幅部を用いる場合、例えば、検出変圧器120A1の2次側のうちの第1の電線L1で発生される第1の誘導電流は、第1の増幅部131Aに差動で入力されてもよく、検出変圧器120A1の2次側の第2の電線L2で発生される第2の誘導電流は、第2の増幅部132Aに差動で入力されてもよい。
若しくは、例えば、増幅部131A及び132Aの構成に応じて、検出変圧器120A1の2次側の第1の電線L1は、第1の増幅部131Aの入力端と第1の増幅部131Aの基準電位(基準電位2)とを接続する経路上に配置されてもよい。すなわち、2次側の第1の電線L1の一端は、第1の増幅部131Aの入力端と接続され、2次側の第1の電線L1の他端は、第1の増幅部131Aの基準電位(基準電位2)と接続されてもよい。同様に、検出変圧器120A1の2次側の第2の電線L2は、第2の増幅部132Aの入力端と第2の増幅部132Aの基準電位(基準電位2)とを接続する経路上に配置されてもよい。
例えば、検出変圧器120A1において、1次側及び2次側の第1の電線L1の巻線比が1:Nsen1であると、第1の電線L1に誘導される電流、すなわち、第1の増幅部131Aに入力される電流は、In/2Nsen1である。また、検出変圧器120A1において、1次側及び2次側の第2の電線L2の巻線比が1:Nsen2であると、第2の電線L2に誘導される電流、すなわち、第2の増幅部132Aに入力される電流は、In/2Nsen2である。すなわち、第1及び第2の増幅部131A及び132Aは、ノイズ電流Inを2つの増幅部にそれぞれ分けて並列に検出することができる。
従って、一実施例によると、第1の電線L1及び第2の電線L2の巻線回数が同様である場合、第1の増幅部131A及び第2の増幅部132Aの入力電流は、互いに同一又は対応してもよい。すなわち、第1の電線L1及び第2の電線L2の巻線回数が同様である場合、ノイズ電流Inの検出による出力電流は、1/2ずつに分けられて第1の増幅部131A及び第2の増幅部132Aにそれぞれ入力されてもよい。ただし、本発明はこれに限定されず、他の実施例によると、第1の電線L1及び第2の電線L2の巻線回数は異なる場合がある。この場合、第1の増幅部131Aの入力電流及び第2の増幅部132Aの入力電流も互いに異なってもよい。
第1の増幅部131Aは、上記の2次側の第1の電線L1に誘導される第1の誘導電流を、第1の増幅部131Aの利得(例えば、F1)に基づいて増幅させることができる。同様に、第2の増幅部132Aは、上記の2次側の第2の電線L2に誘導される第2の誘導電流を、第2の増幅部132Aの利得(例えば、F2)に基づいて増幅させることができる。
一実施例によると、第1の増幅部131Aの利得F1及び第2の増幅部132Aの利得F2は、互いに同じ大きさを有するように設計されてもよい。例えば、F1=-F2を満たすように設計されてもよい。この場合、第1の増幅部131A及び第2の増幅部132Aは、互いに相補的に動作してもよい。例えば、第1の増幅部131A及び第2の増幅部132Aは、full-bridge形態で動作してもよい。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、一実施例によると、第1の増幅部131Aの利得F1と第2の増幅部132Aの利得F2とは、互いに異なる場合がある。
補償変圧器140A1及び補償コンデンサ部150Aは、前述した補償部160に対応してもよい。第1の増幅部131Aによって増幅された電流及び第2の増幅部132Aによって増幅された電流は、それぞれ補償変圧器140A1の1次側に流れる。
補償変圧器140A1は、コアC2と、増幅部131A及び132Aの出力端と接続される1次側(例えば、1次巻線)と、大電流経路111及び112と接続される2次側(例えば、2次巻線)とを含んでもよい。補償変圧器140A1は、1つのコアC2に、上記の1次側の電線L3及びL4及び上記の2次側の電線が巻かれている形態であってもよい。補償変圧器140A1の1次側に、第1の増幅部131Aの出力電流が流れる電線L3及び第2の増幅部132Aの出力電流が流れる電線L4は、上記のコアC2にそれぞれ巻かれている形態であってもよい。
補償変圧器140A1は、1次側に流れる電流によって誘導される磁束密度に基づいて2次側の電線に誘導電流を生成してもよい。
一方、補償変圧器140A1の1次側には、第1の増幅部131Aから出力された電流が流れる第3の電線L3及び第2の増幅部132Aから出力された電流が流れる第4の電線L4がそれぞれ巻かれてもよい。
一実施例によると、第3の電線L3には、第1の増幅部131Aの出力電流であるF1*In/2Nsen1が流れることができる。また、第4の電線L4には、第2の増幅部132Aの出力電流であるF2*In/2Nsen2が流れることができる。
例えば、補償変圧器140A1において、1次側の第3の電線L3及び2次側の巻線比を1:Ninj1、1次側の第4の電線L4及び2次側の巻線比を1:Ninj2とすると、補償変圧器140A1の2次側に誘導される電流は、「F1*In/2(Nsen1*Ninj1)+F2*In/2(Nsen2*Ninj2)」と同様であってもよい。
一実施例によると、第1の増幅部131Aとその入出力端及び第2の増幅部132Aとその入出力端は、互いに対称であってもよい(F1=F2、Nsen1=Nsen2、Ninj1=Ninj2)。ただし、本発明がこれに限定されない。
補償変圧器140A1を通して変換された電流(すなわち、2次側電流)は、補償コンデンサ部150Aを通して大電流経路111及び112(例えば、電力線)に補償電流ICとして注入されるか、又は引き出されてもよい。
一実施例において、補償電流ICが大電流経路111及び112に注入される場合、ノイズ電流Inを相殺させるため、補償電流ICは、ノイズ電流Inと位相が反対であってもよい。他の一実施例において、補償電流ICが大電流経路111及び112から引き出される場合、補償電流ICは、ノイズ電流Inに比例してもよい。これにより、アクティブ補償装置106A1は、ノイズを低減させることができる。
本発明の一実施に係るアクティブ補償装置106A1の第1及び第2の増幅部131A及び132Aは、full-bridge回路を利用して、同一のDC電圧供給(例えば、第3の装置400の電圧供給)に対しても2倍の電流スイングを収容及び生成することができる。
一方、図42を参照すると、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置106A1は、減結合コンデンサ部170Aをさらに含んでもよい。減結合コンデンサ部170Aの説明は、図14~図15の減結合コンデンサ部170及び170Aの説明に対応するので、省略する。
一方、本発明に係る増幅部は、第1の増幅部131A及び第2の増幅部132Aからなるものに限定されず、図40に示されたように、第1の増幅部131Aと、第2の増幅部132Aと、第Nの増幅部(図示せず)とを含む複数の増幅部を含んでもよい。
一実施例によると、上記の複数の増幅部は、図42に示されたように、検出変圧器120A1及び補償変圧器140A1にそれぞれ並列に接続されてもよい。第Nの増幅部(図示せず)が検出変圧器120A1及び補償変圧器140A1と接続される方式は、第1及び第2の増幅部131A及び132Aが検出変圧器120A1及び補償変圧器140A1と接続される方式に対応してもよい。
例えば、図42を参照して説明すると、検出変圧器120A1のコアC1には、2次側に相当し、第Nの増幅部(図示せず)の入力端に差動で接続される第Nの電線(図示せず)が追加的に巻線されてもよい。例えば、検出変圧器120A1の2次側の第Nの電線(図示せず)で発生される第Nの誘導電流は、第Nの増幅部に差動で入力されてもよい。
また、第Nの増幅部(図示せず)は、上記の入力された第Nの誘導電流及び第Nの増幅部の電流利得に基づいて、第Nの増幅部(図示せず)の出力電流を出力してもよい。第Nの増幅部の出力電流が流れる電線は、補償変圧器140A1のコアC2に追加的に巻線されてもよい。この場合、補償変圧器140A1は、上記の第1、第2、及び第Nの増幅部それぞれの出力電流と、それぞれの出力端との巻線比で補償電流を生成してもよい。
図43は、図40に示された実施例のより具体的な一例を示し、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置106Bを含むシステムを概略的に示す。
図44は、図43に示された補償装置106Bの一例として、補償装置106B1を概略的に図示し、図45は、図43に示されたアクティブ補償装置106Bの他の一例として、アクティブ補償装置106B2を概略的に示す。
図43を参照すると、補償装置106Bは、検出部120Bと、第1の増幅部131Bと、第2の増幅部132Bと、補償変圧器190Bとを含んでもよい。検出部120B、第1及び第2の増幅部131B及び132B、及び補償変圧器190Bは、それぞれ前述した検出部120、第1及び第2の増幅部131及び132、及び補償部160の一例である。前述した内容と共通する内容は省略する。
検出部120Bは、ノイズ電流Inに基づいて、第1の出力信号及び第2出力信号をそれぞれ出力してもよく、上記の第1の出力信号は、第1の増幅部131Bに入力され、第2出力信号は、第2の増幅部132Bに入力されてもよい。例えば、第1の出力信号は、第1の増幅部131Bの入力端に差動電圧で入力されてもよく、第2の出力信号は、第2の増幅部132Bの入力端に差動電圧で入力されてもよい。検出部120Bの構成に応じて、上記の第1の出力信号及び第2出力信号は、互いに同一でもよく、異なってもよい。
第1の増幅部131Bは、第1の増幅部131Bに入力された電圧及び第1の増幅部131Bの電圧利得の積に対応する第1の出力電圧V1を出力してもよい。第2の増幅部132Bは、第2の増幅部132Bに入力された電圧及び第2の増幅部132Bの電圧利得の積に対応する第2の出力電圧V2を出力してもよい。第1及び第2の出力電圧V1及びV2は、それぞれ増幅部131B及び132Bの基準電位2に対する電位を示してもよい。
本発明の一実施例に係る補償装置106Bにおいて、第1の出力電圧V1と第2の出力電圧V2との間の差は、補償変圧器190Bに入力されてもよい。すなわち、第1の出力電圧V1と第2の出力電圧V2との間の差は、補償変圧器190Bの入力電圧に対応してもよい。
補償変圧器190Bは、前述した補償部160の一例である場合がある。言い換えれば、前述した補償部160は、一実施例に係る補償装置106Bにおいて、補償変圧器190Bで実現されてもよい。
補償変圧器190Bの1次側にかかる電圧は、上述した第1の増幅部131Bの出力電圧V1と第2の増幅部131Bの出力電圧との間の差に対応してもよい。
補償変圧器190Bは、上記の1次側にかかる電圧に基づいて、2次側の大電流経路111及び112上に直列に補償電圧を誘導してもよい。上記の大電流経路111及び112上に直列に生成された補償電圧は、大電流経路111及び112上に流れるノイズ電流Inを抑制する効果を与えることができる。
図43において、補償変圧器190Bは、電源側である前端で(すなわち、検出部120Bと第2の装置200との間に)補償電圧を生成することとして図示されているが、本発明はこれに限定されない。一例として、補償変圧器190Bは、検出部120Bと第1の装置300との間の大電流経路111及び112上に補償電圧を生成してもよい。
以下の図44及び図45を参照し、補償装置106Bの一例である補償装置106B1及び106B2を説明する。
補償装置106B1及び補償装置106B2の増幅部131B及び132Bと、補償変圧器190Bとは、互いに対応してもよい。一実施例によると、補償装置106B1の検出部120B1と、補償装置106B2の検出部120B2とは、互いに異なってもよい。
一実施例に係る補償装置106B1及び106B2の検出部120B1及び120B2は、第1の大電流経路111及び第2の大電流経路112が巻かれているCMチョークに、2次側の電線が重ねて巻かれた形態であってもよい。このようにCMチョークを利用して検出部120B1及び120B2を形成する場合、検出部120B1及び120B2は、検出及び変圧の機能だけではなく、CMチョークとしての受動フィルタの役割も可能である。
すなわち、CMチョークに2次側の電線を重ねて巻いて検出部120B1及び120B2を形成した場合、検出部120B1及び120B2は、ノイズ電流Inの検出及び変圧と共に、ノイズ電流Inを抑制又は阻止する役割を同時に行ってもよい。
検出部120B1及び120B2の1次側は、CMチョークに第1の大電流経路111及び第2の大電流経路112がそれぞれ巻かれている巻線であってもよい。
一方、一実施例において(図44参照)、検出部120B1の2次側には、1つの電線が上記のCMチョークに重ねて巻かれてもよい。上記の1つの電線は、第1の増幅部131Bの入力端に並列に接続され、同時に第2の増幅部132Bの入力端に並列に接続されてもよい。例えば、検出部120B1の2次側に誘導された電圧Vsenが第1の増幅部131Bの入力端に差動で入力され、同時に第2の増幅部132Bの入力端に差動で入力されてもよい。
図44の実施例において、例えば、上記の検出部120B1の2次側に誘導された電圧Vsenは、第1の増幅部131B及び第2の増幅部132Bに等しく入力されることができる。
第1の増幅部131Bは、第1の増幅部131Bの差動入力電圧Vsenに、第1の増幅部131Bの電圧利得G1を乗じた値に対応する第1の出力電圧V1を出力してもよい。第2の増幅部132Bは、第2の増幅部132Bの差動入力電圧Vsenに、第2の増幅部132Bの電圧利得G2を乗じた値に対応する第2の出力電圧V2を出力してもよい。第1の出力電圧V1及び第2の出力電圧V2は、増幅部131B及び132Bの基準電位2を基準とする電位であってもよい。上記の第1の出力電圧V1と第2の出力電圧V2との間の差は、補償変圧器190Bの入力電圧になってもよい。図44の一実施例によると、G1=-G2を満たすことができる。
一方、他の一実施例において(図45を参照)、検出部120B2の2次側には、第1の増幅部131B及び第2の増幅部132Bにそれぞれ対応する電線が、上記のCMチョークにそれぞれ重ねて巻かれてもよい。例えば、検出部120B2の2次側には、第1の増幅部131Bの入力端に差動で接続される第1の電線L11及び第2の増幅部132Aの入力端に差動で接続される第2の電線L12が、上記のCMチョークにそれぞれ巻かれている形態であってもよい。
例えば、検出部120B2の2次側中の第1の電線L11に誘導された電圧Vsen1は、第1の増幅部131Bに差動で入力され、検出部120B2の2次側中の第2の電線L12に誘導された電圧Vsen2は、第2の増幅部132Bに差動で入力されてもよい。
図45の実施例において、上記の第1の増幅部131Bの差動入力電圧Vsen1及び第2の増幅部132Bの差動入力電圧Vsen2は、2次側の第1の電線L11の巻線数及び2次側の第2の電線L12の巻線数に基づいて発生され得る。一実施例によると、第1の電線L11及び第2の電線L12は、各増幅部131B及び132Bに反対位相の入力電圧を発生させるように巻線され得る。例えば、2次側の第1の電線L11及び第2の電線L12の巻線数が同様である場合、各増幅部131B及び132Bの差動入力電圧Vsen1及びVsen2は、互いに同様の大きさを有し、かつ位相は反対になってもよい。すなわち、Vsen1=-Vsen2であることができる。例えば、第1の増幅部131Bの入力電圧Vsen1は、検出部120B2の1次側に(すなわち、CMチョークの両端に)誘導される電圧に、1次側及び2次側の第1の電線L11の巻線比を乗じた値に対応してもよい。第2の増幅部132Bの入力電圧Vsen2は、検出部120B2の1次側に誘導される電圧に、1次側及び2次側の第2の電線L12の巻線比を乗じた値に対応してもよい。図45の一実施例によると、G1=+G2を満たすことができる。
第1の増幅部131Bは、第1の増幅部131Bの入力電圧Vsen1に、第1の増幅部131Bの電圧利得G1を乗じた値に対応する第1の出力電圧V1を出力してもよい。第2の増幅部132Bは、第2の増幅部132Bの差動入力電圧Vsen2に、第2の増幅部132Bの電圧利得G2を乗じた値に対応する第2の出力電圧V2を出力してもよい。第1の出力電圧V1及び第2の出力電圧V2は、増幅部131B及び132Bの基準電位2を基準とする電位である。上記の第1の出力電圧V1と第2の出力電圧V2との間の差は、補償変圧器190Bの入力電圧になってもよい。
一方、図44及び図45を共に再参照すると、補償変圧器190Bは、1つのコアに1次側の電線及び2次側の電線が通過するか、又は少なくとも1回以上巻かれた構造であってもよい。上記の1次側の電線は、第1の増幅部131Bの出力端及び第2の増幅部132Bの出力端をつなぐ電線であってもよい。上記の2次側の電線は、大電流経路111及び112に対応してもよい。
第1の増幅部131Bの出力と第2の増幅部132Bの出力との間の電位差は、補償変圧器190Bの1次側の電圧となり、補償変圧器190Bは、上記の電位差に基づいて、2次側の大電流経路111及び112上に直列に補償電圧Vinj1を生成することができる。
補償変圧器190Bの2次側に誘導される補償電圧Vinj1は、第1の増幅部131Bの出力と第2の増幅部132Bの出力との間の電位差に、上記の1次側及び2次側の巻線比を乗じた値に対応してもよい。
一実施例に係る補償装置106B1及び106B2は、大電流経路111及び112上に電圧補償Vinj1を行うことができ、これは検出部120B1及び120B2のCMチョークのインダクタンスを増加させる効果に相当する効果を与え、ノイズ電流Inを抑制する効果を与えることができる(L boost type)。
一方、一実施例に係る補償装置106B1及び106B2は、減結合コンデンサ部170Bをさらに含んでもよい。
一実施例によると、減結合コンデンサ部170Bは、検出部120B1及び120B2と、第1の装置300との間に配置されてもよい。減結合コンデンサ部170Bは、一端が基準電位1と接続され、他端が大電流経路111及び112とそれぞれ接続される2つのY―コンデンサで構成されてもよい。
図46は、本発明の他の一実施例に係るアクティブ補償装置106Dを含むシステムの構成を概略的に示す。図46は、前述したような様々な補償装置(例えば、106)が、3相3線システムで使用される構成を概略的に示した図である。
図46の補償装置106Dは、図40を参照して説明された単相2線システムの補償装置106に比べ、3相3線システムで使用されることが相異点である。従って、重複する点は省略し、相異点を中心に説明する。
前述した補償装置106(図40参照)と対比してみると、補償装置106Dは、3つの大電流経路111D、112D、113Dを含み、これによって、検出部120Dの1次側及び補償部160Dの2次側で相異点がある。
一実施例によると、第1の大電流経路111DはR相、第2の大電流経路112DはS相、第3の大電流経路113DはT相の電力線であってもよい。ノイズ電流Inは、第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113Dのそれぞれに共通モードで入力されてもよい。
検出部120Dの1次側は、第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113D上にそれぞれに配置されてもよい。
検出部120Dの2次側は、第1の増幅部131Dの入力に対応する第1の出力、第2の増幅部132Dの入力に対応する第2の出力、及び第Nの増幅部133Dの入力に対応する第3の出力をそれぞれ並列に出力してもよい。
補償部160Dの1次側の入力信号は、上記の第1、第2、第Nの増幅部131D、132D、133Dのそれぞれから出力された出力信号に基づいてもよい。
補償部160Dは、前述したような電流補償を実行する、補償変圧器140A及び補償コンデンサ部150Aに対応してもよい。若しくは、補償部160Dは、前述したような電圧補償を実行する、補償変圧器190Bに対応してもよい。
補償部160Dの2次側は、第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113Dのそれぞれに配置されてもよい。
一実施例によると、補償部160Dは、第1及び第2の増幅部131D及び132Dでそれぞれ出力された電圧(すなわち、1次側の電圧)に基づいて、3つの大電流経路111D、112D、113Dのそれぞれに直列に補償電圧(すなわち、2次側の電圧)を生成してもよい。この場合、例えば、補償部160Dは、補償変圧器(例えば、190B)を含んでもよい。
他の一実施例によると、補償部160Dは、第1、第2、第Nの増幅部131D、132D、133Dでそれぞれ出力された電流に基づいて生成された誘導電流に基づいて、第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113Dのそれぞれに補償電流を注入するか、又は補償電流を基準電位1に引き出してもよい。この場合、例えば、補償部160Dは、補償変圧器(例えば、140A1)と、補償コンデンサ部(例えば、150A)とを含んでもよい。
このような実施例に係るアクティブ補償装置106Dは、3相3線の電力システムの電力線上の共通モードノイズを補償してもよい。
複数の並列の増幅部を含む補償装置106Dは、3相4線の電力システムに合わせても変形されてもよい(図12を参照)。3相4線の電力システムの補償装置の説明は、図12を参照して説明した内容に対応してもよい。
図47は、本発明の一実施例に係るアクティブ補償装置106Fを含むシステムの構成を概略的に示す。アクティブ補償装置106Fは、図40の説明において他の一例として前述したように、ノイズを電源側である前端で検出し、後端に戻って補償するタイプの実施例である。
図48は、図47に示されたアクティブ補償装置106Fの一例として、補償装置106F1を概略的に図示し、図49は、図47に示されたアクティブ補償装置106Fの他の一例として、補償装置106F2を概略的に示す。
図47を参照すると、補償装置106Fは、検出部120Fと、第1の増幅部135Fと、第2の増幅部136Fと、補償部160Fとを含んでもよい。図48及び図49を参照すると、補償部160Fは、補償変圧器140Fと、補償コンデンサ部150Fとを含んでもよい。
検出部120Fは、大電流経路111及び112上のノイズ電流Inを検出し、ノイズ電流Inに基づいた出力信号を第1及び第2の増幅部135F及び136F側にそれぞれ出力してもよい。検出部120Fは、ノイズ電流Inに基づいて、第1の出力信号及び第2出力信号をそれぞれ出力してもよく、上記の第1の出力信号は、第1の増幅部135Fに入力され、第2出力信号は、第2の増幅部136Fに入力されてもよい。
図48及び図49を参照すると、検出部120Fは、第1の大電流経路111及び第2の大電流経路112が巻かれているCMチョークに、2次側の電線が重ねて巻かれた形態であってもよい。検出部120F1及び120F2の1次側は、CMチョークに第1の大電流経路111及び第2の大電流経路112がそれぞれ巻かれている巻線であってもよい。
一方、一実施例において(図48を参照)、検出部120F1の2次側には、1つの電線が、上記のCMチョークに重ねて巻かれてもよい。上記の1つの電線は、第1の増幅部135Fの入力端及び第2の増幅部136Fの入力端に並列に接続されてもよい。
この場合、例えば、上記の検出部120F1の2次側に誘導された電圧Vsenは、第1の増幅部135F及び第2の増幅部136Fに等しく入力されてもよい。一実施例によると、第1の増幅部135Fの電圧利得がG5であり、第2の増幅部136Fの電圧利得がG6であるとき、G5=-G6を満たすことができる。第1の増幅部135Fの出力電圧と第2の増幅部136Fの出力電圧との間の差、補償部160Fの入力電圧になってもよい。すなわち、補償変圧器140Fの入力電圧になってもよい。
一方、他の一実施例において(図49を参照)、検出部120F2の2次側には、第1の増幅部135Fの入力端に並列に接続される第1の電線L31及び第2の増幅部136Fの入力端に並列に接続される第2の電線L32が、上記のCMチョークにそれぞれ重ねて巻かれてもよい。
例えば、検出部120F2の2次側の第1の電線L31に誘導された電圧Vsen1は、第1の増幅部135Fにそれぞれ差動入力されてもよい。検出部120F2の2次側中の第2の電線L32に誘導された電圧Vsen2は、第2の増幅部136Fに差動入力されてもよい。
一実施例によると、第1の電線L31及び第2の電線L32は、第1の増幅部135F及び第2の増幅部136Fと同様の大きさを有し、かつ位相は反対である入力電圧を発生させるように巻線されてもよい。例えば、2次側の第1の電線L21及び第2の電線L22の巻線数が同様である場合、Vsen1=-Vsen2であることができる。また、第1の増幅部135Fの電圧利得がG5であり、第2の増幅部136Fの電圧利得がG6であるとき、G5=+G6を満たすことができる。第1の増幅部135Fの出力電圧と第2の増幅部136Fの出力電圧との間の差、補償部160Fの入力電圧になってもよい。すなわち、補償変圧器140Fの入力電圧になってもよい。
一方、図48及び49を共に再参照すると、補償変圧器140Fは、入力電圧及び巻線比に応じて2次側に誘導電圧Vinj2を発生することができる 補償変圧器140Fを通して変換された電圧Vinj2は、補償コンデンサ部150Fを通して大電流経路111及び112(例えば、電力線)から補償電流Icを引き出してもよい。
一方、図47、図48、及び図49に示された補償装置106F、106F1、106F2も、図46のような3相3線システム、また、3相4線システムに適用可能であることはもちろんである。
本発明の一実施例によると、補償装置(例えば、106、106A1、106B、106D、106Fなど)で収容及び補償可能なノイズが大きくなってもよい。例えば、同一のDC電圧供給(例えば、第3の装置400の電圧供給)に対しても、並列増幅部を利用することにより、アクティブ補償装置が収容及び補償可能なノイズ電流がさらに大きくなってもよい。
本発明の一実施例によると、同一のノイズを検出及び補償する場合、増幅部が受けるストレスを減らすことができる。具体的には、複数の並列増幅部を使用し、限られたDC電圧(例えば、第3の装置400の供給電圧)内で、最大のノイズ耐え量を増加させてもよい。
また、様々な実施例に係る補償装置(例えば、106、106A1、106B、106D、106Fなど)は、CMチョークを単独で使用する場合とは異なり、高出力用として利用されても、大きさの増加程度や価格の増加程度が非常に小さい場合がある。
図50は、本発明の一実施例に係る補償装置107を含むシステムの構成を概略的に示す。補償装置107は、第1の装置300から2つ以上の大電流経路111及び112上で共通モード(CM(Common Mode))で発生する電流In(例えば、EMIノイズ電流)及び電圧Vn(例えば、EMIノイズ電圧)を能動的に補償してもよい。
図50を参照すると、補償装置107は、検出部120と、増幅部139と、第1の補償部190と、第2の補償部160とを含んでもよい。増幅部139は、第1の増幅部137及び第2の増幅部138を含んでもよい。
例えば、検出部120は、前述した検出部(例えば、120、120Aなど)に対応してもよく、第1の補償部190は、図43~45で説明した補償変圧器190Bに対応してもよく、第2の補償部160も、前述した補償部(例えば、160、160Aなど)に対応してもよいが、重複する説明は可能な限り省略する。
ノイズ電流In及びノイズ電圧Vnの説明は、図40で説明したノイズ電流及びノイズ電圧の説明に代える。
2つ以上の大電流経路111及び112は、第1の装置300側からのノイズ電流Inが第2の装置200に送信される経路であってもよい。若しくは、グラウンド(例えば、基準電位1)に対してノイズ電圧Vnが発生する経路であってもよい。
ノイズ電流In又はノイズ電圧Vnは、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれに対して、共通モード(Common Mode)で入力されてもよい。
図面において、ノイズ電流In及びノイズ電圧Vnは、第2の補償部160及び大電流経路111及び112が接するノードと検出部120との間に図示されているが、本明細書で「ノイズ電流」及び「ノイズ電圧」という用語は、これに限定されず、大電流経路111及び112全体にわたって、第1の周波数を有し、共通モードで発生することができる電圧及び電流を指すことができる。
一方、2つ以上の大電流経路111及び112は、図1に示されたように2つの経路を含んでもよく、3つの経路(例えば、3相3線の電力システム)又は4つの経路(例えば、3相4線の電力システム)を含んでもよい。
検出部120は、2つ以上の大電流経路111及び112上のノイズ電流Inを感知し、ノイズ電流Inに対応する出力信号を増幅部139側に生成してもよい。
検出部120には、ノイズ電流Inの検出のために大電流経路111及び112の少なくとも一部が通過してもよいが、検出部120内で検出による出力信号が生成される部分は、大電流経路111及び112と絶縁されてもよい。例えば、検出部120は、大電流経路111及び112に相当する電力線が巻かれたCMチョークに増幅部139側の電線が重ねて巻かれている形態であってもよい。ただし、これに限定されない。
一実施例によると、検出部120は、大電流経路111及び112上のノイズ電流Inを検出し、第1の増幅部137及び第2の増幅部138側への出力信号を生成してもよい。上記の出力信号は、ノードa及びbの間の電圧に対応してもよい。ノードa及びbは、第1の増幅部137の入力端に差動で接続されてもよく、第2の増幅部138の入力端にも差動で接続されてもよい。従って、ノードa及びbの間の電圧は、第1の増幅部137及び第2の増幅部138に入力電圧として入力されてもよい。
第1の増幅部137及び第2の増幅部138は、それぞれ上記の入力電圧を増幅し、それぞれが別の出力信号(例えば、出力電圧)を出力してもよい。このとき、第1の増幅部137の利得(例えば、電圧利得)及び第2の増幅部138の利得(例えば、電圧利得)は、異なる場合がある。
第1の増幅部137から出力された増幅電圧V1は、第1の補償部190の入力信号となり、第1の補償部190は、上記のV1に基づいて大電流経路111及び112上に直列に補償電圧を生成してもよい。
第2の増幅部138から出力された増幅電圧V2は、第2の補償部160の入力信号になる。第2の補償部160は、上記のV2に基づいて、大電流経路111及び112から基準電位1に補償電流を流し、ノイズ電流Inを減少させてもよい。
第1の増幅部137及び第2の増幅部138は、機能に応じて区別して表現したが、一実施例によると、第1の増幅部137及び第2の増幅部138は、1つのICで実現されてもよい。
一方、第1の補償部190及び第2の補償部160は、大電流経路111及び112、第1の増幅部137、及び第2の増幅部138を絶縁させるため、それぞれの補償変圧器を含んでもよい。
第1の補償部190は、第1の装置300側から入力されたノイズに対比して、CMチョークの前又は後で電圧を補償するタイプの補償部である。第2の補償部160は、ノイズを後端に戻って補償するタイプの補償部である。
第1の補償部190は、増幅部139から出力された増幅電圧に基づいて、大電流経路111及び112上に直列に補償電圧を発生してもよい。例えば、第1の補償部190は、絶縁のため、補償変圧器からなってもよい。上記の補償電圧は、大電流経路111及び112上に流れるノイズ電流Inを抑制する効果を与えることができる。
第2の補償部160は、増幅部139によって増幅され、第2の補償部160側に出力された出力信号に基づいて補償電流を発生してもよい。第2の補償部160は、大電流経路111及び112にそれぞれ接続され、大電流経路111及び112から基準電位1に補償電流が流れるようにしてもよい。例えば、第2の補償部160で、大電流経路111及び112から上記の補償電流が分岐されてもよい。これにより、大電流経路111及び112上に流れるノイズ電流Inを補償してもよい。例えば、第2の補償部160は、絶縁のために補償変圧器を含んでもよい。上記の補償電流は、ノイズ電流Inの少なくとも一部をグラウンド(例えば、基準電位1)に流し、ノイズ電流Inを減少させてもよい。
上述したような本発明の様々な実施例に係る補償装置107は、電圧補償及び電流補償が組み合わされた構造であってもよい。例えば、第1の補償部190は、電圧補償を行い、それと同時に、第2の補償部160は、電流補償を行ってもよい。
図51は、図50に示された実施例のより具体的な一例を示し、本発明の一実施例に係る補償装置107Bを概略的に示す。
図51を参照すると、補償装置107Bは、検出変圧器120Bと、第1の増幅部137Bと、第2の増幅部138Bとを含み、これらは、それぞれ前述した検出部120、第1の増幅部137、及び第2の増幅部138に対応してもよい。
また、補償装置107Bは、第1の増幅部137Bの出力側に配置された第1の補償変圧器190Bを含み、これは、前述した第1の補償部190に対応してもよい。
また、補償装置107Bは、第2の増幅部138Bの出力側に配置された第2の補償変圧器140B及び補償コンデンサ部150Bを含み、この2つの構成要素は、結合され、前述した第2の補償部160に対応する。従って、共通する内容の説明は可能な限り省略しようとする。
検出変圧器120Bは、大電流経路111及び112上に配置される1次側121と、増幅部137B及び138Bの入力端と差動(differential)で接続された2次側122とを含んでもよい。
本発明の一実施例によると、検出変圧器120Bは、上記の第1の大電流経路111及び第2の大電流経路112が巻かれているCMチョークに、2次側122の電線が重ねて巻かれた形態であってもよい。このようにCMチョークを利用して検出変圧器120Bを形成する場合、検出変圧器120Bは、検出や変圧の機能だけではなく、CMチョークとしての受動フィルタの役割も可能である。すなわち、CMチョークに2次側122の電線を重ねて巻いて、検出変圧器120Bを形成した場合、検出変圧器120Bは、ノイズ電流Inの検出及び変圧と共に、ノイズ電流Inを抑制又は阻止する役割を同時に行ってもよい。一方、上述したCMチョークと共に、本発明の様々な実施例に係る補償装置107、107B、107C1、107C2が加えられて、高出力システムにおいても、CMチョークの大きさや数を増やすことなく、共通モードノイズ電圧及び電流を効果的に低減することができる。
例えば、検出変圧器120Bにおいて、1次側121及び2次側122の巻線比が1:Nsenであり、ノイズ電流Inにより検出変圧器120Bの1次側121の両端に誘導される電圧がVchokeと言うと、2次側122に誘導される電圧Vsenは、VchokeのNsen倍である。
例えば、検出変圧器120Bの2次側122は、第1の増幅部137Bの入力端及び第2の増幅部138Bの入力端と差動で並列接続され、第1の増幅部137B及び第2の増幅部138Bに誘導電圧Vsenを供給してもよい。
第1の増幅部137B及び第2の増幅部138Bのそれぞれは、検出変圧器120Bの2次側122に誘導される誘導電圧Vsenをそれぞれ増幅(例えば、大きさ及び/又は位相を調節)させてもよい。
第1の増幅部137Bの電圧利得G1及び第2の増幅部138Bの電圧利得G2は、互いに異なる場合がある。本発明の一実施例によると、第2の増幅部138Bの電圧利得G2が、第1の増幅部137Bの電圧利得G1よりも大きくなるように設計されてもよい。これに対する詳細な説明は、後述する。ただし、これに限定されるものではなく、G1及びG2は、様々な実施例に基づいて決定されてもよい。
第1の増幅部137Bの出力電圧V1は、下記の数式10のように表すことができる。
第1の増幅部137Bの出力電圧V1は、第1の補償変圧器190Bの入力電圧(すなわち、1次側191の電圧)になる。第1の補償変圧器190Bは、V1に基づいて、2次側192である大電流経路111及び112上に直列に補償電圧Vinj1を生成してもよい。
第1の補償変圧器190Bは、例えば、1つのコアに、1次側191の電線及び2次側192の電線が通過するか、又は少なくとも1回以上巻かれた構造であってもよい。上記の1次側191の電線は、第1の増幅部137Bの出力信号が流れる電線であり、2次側192の電線は、大電流経路111及び112に対応してもよい。
例えば、第1の補償変圧器190Bで、1次側191及び2次側192の巻線比が1:Ninj1であると、2次側192に誘導される電圧Vinj1は、V1のNinj1倍である。従って、補償電圧Vinj1は、数式11のように表すことができる。
一方、第2の増幅部138Bの電圧利得をG2とすると、第2の増幅部138Bの出力電圧V2は、下記の数式12のように表すことができる。
第2の増幅部138Bの出力電圧V2は、第2の補償部160の入力電圧、すなわち第2の補償変圧器140Bの入力電圧になる。
第2の補償変圧器140B及び補償コンデンサ部150Bを組み合わせた構成は、前述した第2の補償部160に対応してもよい。第2の補償変圧器140Bは、大電流経路111及び112と絶縁された状態で、大電流経路111及び112から分岐させるための補償電流Icyを、第2の補償変圧器140Bの2次側に生成するための手段であってもよい。
第2の補償変圧器140Bは、1次側に発生した増幅電圧V2に基づいて、2次側に誘導電圧V3を誘導してもよい。例えば、第2の補償変圧器140Bで、1次側及び2次側の巻線比が1:Ninj2であると、2次側に誘導される電圧V3は、V2のNinj2倍である。従って、誘導電圧V3は、数式13のように表すことができる。
第2の補償変圧器140Bの2次側は、後述する補償コンデンサ部150Bと補償装置107Bの基準電位(基準電位1)とを接続する経路上に配置されてもよい。
補償コンデンサ部150Bは、第2の補償変圧器140Bによって誘導された電圧V3に基づいて、電力線からの補償電流Icyを引き出してもよい。補償電流Icyが大電流経路111及び112上のノイズ電流を補償(又は相殺)することにより、補償装置107Bは、ノイズを低減することができる。
一方、補償コンデンサ部150Bと大電流経路111及び112とが接するノードの共通モードノイズ電圧をVnとし、第1の補償変圧器190Bと第2の装置200との間の電圧をVLISNとし、VnとVLISNとの間の回路方程式を解くと、下記の数式14のようになる。VnとVLISNは、基準電位1(例えば、グラウンド)に対する電位を示してもよい。
一方、補償装置107Bの動作により、第2の装置200側に放射されるノイズは、ほぼ0に相当する必要があるため、VLISNは0に相当する必要があり、下記の数式15が導出されることができる。
一方、これを利用して、検出変圧器120Bと補償コンデンサ部150Bとの間で大電流経路111及び112の実効インピーダンス(effective impedance)は、数式16のように計算することができる。
これは、第1の増幅部137(例えば、第1の増幅部137B)及び第1の補償部190(例えば、第1の補償変圧器190B)による効果であってもよい。第1の増幅部137及び第1の補償部190は、大電流経路上に電圧補償Vinj1を行ってもよく、これはインダクタンスを増加させる効果に相当する効果を与え、ノイズ電流が流れないように抑制することができる(L boost type)。
例えば、上記のノイズ抑制効果は、第1の増幅器137Bの電圧利得G1、検出変圧器120Bの巻線比Nsen、及び第1の補償変圧器190Bの巻線比Ninj1に応じて調整することができる。
一方、補償コンデンサ部150Bと大電流経路111及び112とが接するノードVnより基準電位1との間の回路方程式を解くと、数式18のようになる。
ここで、Cyは、補償コンデンサ部150Bに含まれるY―コンデンサの容量である。一方、これを利用し、補償コンデンサ部150Bと大電流経路111及び112とが接するノードVnで補償コンデンサ部150Bに向かって見た実効Y-インピーダンスZcy、effは、数式19のように計算されることができる。
上記の数式19は、Vchokeに数式15を入れ替えたものである。数式19において、1/(s*Cy)は、補償コンデンサ部150Bに含まれるY―コンデンサのインピーダンスを示す。Zcy、effは、補償コンデンサ部150Bと大電流経路111及び112とが接するノードで補償コンデンサ部150Bに向かって見た実効Y-のインピーダンスを示す。
これは、第2の増幅部138(例えば、第2の増幅部138B)及び第2の補償部160(例えば、第1の補償変圧器140B及び補償コンデンサ部150B)による効果であってもよい。第2の増幅部138及び第2の補償部160は、フィードバック(feedback)タイプであって、大電流経路からノイズ電流が分岐されるように、電流補償Icyを行うことができ、これは、Y-容量を増加させる効果に相当する効果を与え、ノイズを効果的にグラウンド(すなわち、基準電位1)で引き出すことができる(C boost type)。
例えば、上記のノイズ引き出し効果は、第1の増幅器137Bの電圧利得G1、第2の増幅器138Bの電圧利得G2、第1の補償変圧器190Bの巻線比Ninj1、及び第2の補償変圧器140Bの巻線比Ninj2に応じて調整されてもよい。
例えば、第1の補償変圧器190Bにおいて、1次側191の電線は、コアを通過し、2次側192の電線(すなわち、大電流経路111及び112)は、コアを通過するか、又は一回巻くように形成してもよい。
図52及び図53は、図51に示された補償装置の具体的な一例として、本発明の一実施例に係る補償装置107C1及び107C2を概略的に示す。
図52に示された一実施例に係る補償装置107C1は、検出変圧器120Cと、第1の増幅器137Cと、第2の増幅器138Cと、第1の補償変圧器190C1と、第2の補償変圧器140Cと、補償コンデンサ部150Cとを含んでもよい。
補償装置107C1は、第1の補償変圧器190C1の1次側の電線及び2次側大電流経路111及び112がコアを通過する実施例を示したものであり、巻線比Ninj1が約1程度であることができる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、一例として、2次側大電流経路111及び112がコアを1回巻くように巻取られてもよい。この場合、巻線比Ninj1が約2程度であることができる。
図52の検出変圧器120C、第1の増幅器137C、第2の増幅器138C、第1の補償変圧器190C1、第2の補償変圧器140C、及び補償コンデンサ部150Cは、図51で説明した検出変圧器120B、第1の増幅器137B、第2の増幅器138B、第1の補償変圧器190B、第2の補償変圧器140B、及び補償コンデンサ部150Bの説明に対応するので、重複されている内容は省略する。
図52を参照すると、本発明の一実施例に係る補償装置107C1において、検出変圧器120Cは、第1の補償変圧器190C1及び第2の補償変圧器140Cとは異なる種類の素子であってもよい。
例えば、変圧器の役割のみを実行する第1の補償変圧器190C1及び第2の補償変圧器140Cとは異なり、検出変圧器120Cは、大電流経路111及び112に対応する電力線が巻かれたCMチョークに、増幅部137C及び138C側の電線が重ねて巻かれた形態であってもよい。CMチョークは、受動フィルタであって、インダクタンスを利用し、ノイズ電流を抑制する役割をしてもよく、検出変圧器120Cは、上記のCMチョークに単に2次側の電線を重ねて巻くことにより、ノイズを検出してもよい。
一方、図53に示された一実施例に係る補償装置107C2は、検出変圧器120Cと、第1の増幅器137Cと、第2の増幅器138Cと、第1の補償変圧器190C2と、第2の補償変圧器140Cと、補償コンデンサ部150Cとを含んでもよい。
一実施例に係る補償装置107C2は、大電流経路111及び112に共通モードで発生したノイズ電流In又はノイズ電圧Vnを能動的に補償してもよい。
補償装置107C2に含まれる検出変圧器120C、第1の増幅器137C、第2の増幅器138C、第1の補償変圧器190C2、第2の補償変圧器140C、及び補償コンデンサ部150Cは、図51で説明した検出変圧器120B、第1の増幅器137B、第2の増幅器138B、第1の補償変圧器190B、第2の補償変圧器140B、及び補償コンデンサ部150Bの説明に対応してもよい。
一実施例に係る補償装置107C2において、第1の補償変圧器190C2は、検出変圧器120Cに対して第1の装置300側である検出変圧器120C(例えば、CMチョーク)の後に配置されてもよい。第1の補償変圧器190C2は、CMチョークと第1の装置300との間の大電流経路111及び112上に補償電圧Vinj1を発生してもよい。
図54は、本発明の他の一実施例に係る補償装置107Dを含むシステムの構成を概略的に示す。
図54は、前述したような様々な補償装置(例えば、107、107B、107C1など)が、3相3線システムで使用されている構成を概略的に示した図である。
図54の補償装置107Dは、図51を参照して説明された単相2線システムの補償装置107Bに比べ、3相3線システムで使用されることが相異点である。従って、重複する点は省略し、相異点を中心に説明する。
図54を参照すると、補償装置107Dは、第1の装置300Dと接続される大電流経路111D、112D、113Dのそれぞれに共通モードで入力されたノイズ電流Inを能動的に補償してもよい。
補償装置107Dは、互いに区別される第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113Dを含んでもよい。一実施例によると、上記の第1の大電流経路111DはR相、上記の第2の大電流経路112DはS相、上記の第3の大電流経路113DはT相の電力線であってもよい。ノイズ電流Inは、第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113Dのそれぞれに共通モードで入力されてもよい。
検出変圧器120Dの1次側121Dは、第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113Dのそれぞれに配置され、2次側122Dに誘導電圧Vsenを生成してもよい。
一方、補償装置107Dにおいて、第1及び第2の増幅部137D及び138Dは、増幅部137B及び138Bに対応する。
第1の増幅部137Dは、入力電圧に基づいて増幅電圧V1を出力し、第2の増幅部138Dは、上記の入力電圧に基づいて増幅電圧V2を出力してもよい。
V1は、第1の補償変圧器190Dの入力電圧、すなわち、第1の補償変圧器190Dの1次側191Dの電圧になってもよい。V2は、第2の補償変圧器140Dの入力電圧、すなわち、第2の補償変圧器140Dの1次側の電圧になってもよい。
一方、第1の補償変圧器190Dの2次側192Dは、第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113Dのそれぞれに配置されてもよい。第1の補償変圧器190Dは、第1の増幅部137Dで出力された1次側191Dの電圧V1に基づいて、2次側192Dである3つの大電流経路111D、112D、113Dそれぞれに直列に補償電圧Vinj1を生成してもよい。
一方、第2の補償変圧器140D及び補償コンデンサ部150Dは、第2の補償部160Dに含まれ、第2の増幅部138Dの出力電圧であるV2は、第2の補償部160Dの入力電圧、すなわち、第2の補償変圧器140Dの1次側191Dの電圧になってもよい。第2の補償変圧器140Dは、1次側の電圧V2に基づいて、2次側に誘導電圧V3を生成してもよい。
補償コンデンサ部150Dは、第2の補償変圧器140Dの2次側の誘導電圧V3に基づいて、第1の大電流経路111D、第2の大電流経路112D、及び第3の大電流経路113Dのそれぞれからの補償電流Icが基準電位1に引き出しされるようにする。
このような実施例に係る補償装置107Dは、3相3線の電力システムの電力線上の共通モードノイズに対する電圧補償及び電流補償を同時に行ってもよい。
第1及び第2の増幅部137D及び138D、及び第1、第2の補償部190D及び160Dを含む補償装置107Dは、3相4線の電力システムに合わせても変形されてもよい(図12を参照)。3相4線の電力システムの補償装置の説明は、図12を参照して説明した内容に対応してもよい。
図55は、本発明の他の一実施例に係るアクティブ補償装置106Eの機能構成を概略的に示す。
図56は、図55に示されたアクティブ補償装置106Eの一例として、アクティブ補償装置106E1を概略的に図示し、図57は、図55に示されたアクティブ補償装置106Eの他の一例として、アクティブ補償装置106E2を概略的に示す。
また、補償装置106E、106E1、106E2の各構成要素は、前述した補償装置の各構成要素に少なくとも一部が対応してもよいので、前述した実施例に照らして明らか内容は省略する。
図55を参照すると、アクティブ補償装置106Eは、検出部120Eと、第1、第2、第3、第4の増幅部131E、132E、133E、134Eと、第1の補償部190Eと、第2の補償部160Eとを含んでもよい。
検出部120Eは、前述した検出部120の一例として、検出部120の説明に対応してもよい。検出部120Eは、ノイズ電流Inに基づく出力信号を、第1、第2、第3、第4の増幅部131E、132E、133E、134E側にそれぞれ出力してもよい。例えば、検出部120Eは、ノイズ電流Inに基づいて、各増幅部131E、132E、133E、134Eに対応する4つの出力信号を出力してもよい。4つの出力信号のそれぞれは、第1、第2、第3、第4の増幅部131E、132E、133E、134Eにそれぞれ入力されてもよい。
例えば、第1及び第2の増幅部131E及び132Eは、第1の補償部190Eの入力信号を生成するための構成であり、第3及び第4の増幅部133E及び134Eは、第2の補償部160Eの入力信号を生成するための構成である。
一実施例によると、第1の増幅部131Eの入力端及び第3の増幅部133Eの入力端は、互いに並列に接続されてもよい。例えば、第1の増幅部131Eの差動入力電圧と、第3の増幅部133Eの差動入力電圧とは、互いに同一であってもよい。一方、第1の増幅部131Eの出力信号(例えば、電流又は電圧)と、第3の増幅部133Eの出力信号(例えば、電流又は電圧)とは、第1の増幅部131E及び第3の増幅部133Eのそれぞれの利得(gain)に応じて異なる場合がある。一方、第1の増幅部131Eの出力信号は、第1の補償部190Eの入力側に接続されてもよく、第3の増幅部133Eの出力信号は、第2の補償部160Eの入力側に接続されてもよい。
一実施例によると、第2の増幅部132Eの入力端及び第4の増幅部134Eの入力端は、互いに並列に接続されてもよい。例えば、第2の増幅部132Eの差動入力電圧と、第4の増幅部134Eの差動入力電圧とは、互いに同一であってもよい。一方、第2の増幅部132Eの出力信号(例えば、電流又は電圧)と、第4の増幅部134Eの出力信号(例えば、電流又は電圧)とは、第2の増幅部132E及び第4の増幅部134Eのそれぞれの利得(gain)によって異なる場合がある。一方、第2の増幅部132Eの出力信号は、第1の補償部190Eの入力側に接続されてもよく、第4の増幅部134Eの出力信号は、第2の補償部160Eの入力側に接続されてもよい。
一実施例によると、第1の増幅部131Eの出力電圧V11と第2の増幅部132Eの出力電圧V12との間の差は、第1の補償部190Eの入力電圧に対応してもよい。一実施例によると、第2の増幅部133Eの出力電圧V13と第4の増幅部134Eの出力電圧V14との間の差は、第2の補償部160Eの入力電圧に対応してもよい。
一方、上記の増幅部131E、132E、133E、134Eの出力電圧V11、V12、V13、V14とは、増幅部131E、132E、133E、134Eの基準電位2を基準とする電圧を示してもよい。
一実施例によると、第1の補償部190Eは、上記の第1の増幅部131Eの出力電圧V11と第2の増幅部132Eの出力電圧V12との間の差に基づいて、大電流経路111及び112上に直列に補償電圧を誘導してもよい。上記の大電流経路111及び112上に直列に生成された補償電圧は、大電流経路111及び112上に流れるノイズ電流Inを抑制する効果を与えることができる。
一実施例によると、第2の補償部160Eは、上記の第3の増幅部133Eの出力電圧V13と第4の増幅部134Eの出力電圧V14との間の差に基づいて、大電流経路111及び112からグラウンド(例えば、基準電位1)で補償電流を引き出してもよい。上記の補償電流は、大電流経路111及び112上に流れるノイズ電流Inの大きさを減少させる効果を与えてもよい。第2の補償部160Eの詳細な説明は、図56及び図57を通して後述される。
以下で図56及び図57を参照し、アクティブ補償装置106Eの一例であるアクティブ補償装置106E1及び106E2を説明する。
補償装置106E1及び補償装置106E2の、増幅部131E、132E、133E、134E、第1の補償変圧器190E1、第2の補償変圧器140E、及び補償コンデンサ部150Eは、互いに対応してもよい。一方、前述した第1の補償部190Eは、第1の補償変圧器190E1を含み、第2の補償部160Eは、第2の補償変圧器140Eと、補償コンデンサ部150Eとを含む。
一実施例によると、補償装置106E1の検出部120E1と、補償装置106E2の検出部120E2とは、互いに異なってもよい。
一実施例に係る補償装置106E1及び106E2の検出部120E1及び120E2は、第1の大電流経路111及び第2の大電流経路112が巻かれているCMチョークに、2次側の電線が重ねて巻かれた形態であってもよい。
検出部120E1及び120E2の1次側は、CMチョークに第1の大電流経路111及び第2の大電流経路112がそれぞれ巻かれている巻線であってもよい。
一方、一実施例において(図56を参照)、検出部120E1の2次側には、1つの電線が、上記のCMチョークに重ねて巻かれてもよい。上記のいずれかの電線は、第1、第2、第3、第4の増幅部131E、132E、133E、134Eのそれぞれの入力端に全て並列に接続されてもよい。例えば、検出部120E1の2次側に誘導された電圧Vsenが第1、第2、第3、第4の増幅部131E、132E、133E、134Eの両方の入力端にそれぞれ差動で入力してもよい。
図56の実施例において、例えば、上記の検出部120E1の2次側に誘導された電圧Vsenは、第1及び第3の増幅部131E及び133E、及び第2及び第4の増幅部132E及び134Eに同一に入力されてもよい。
第1の増幅部131Eは、第1の増幅部131Eの差動入力電圧Vsenに第1の増幅部131Eの電圧利得G1を乗じた値に対応する第1の出力電圧V11を出力してもよい。第2の増幅部132Eは、第2の増幅部132Eの差動入力電圧Vsenに第2の増幅部132Eの電圧利得G2を乗じた値に対応する第2の出力電圧V12を出力してもよい。第1の出力電圧V11及び第2の出力電圧V12は、増幅部131E及び132Eの基準電位(基準電位2)を基準とする電位であってもよい。上記の第1の出力電圧V11と第2の出力電圧V12との間の差は、第1の補償変圧器190E1の入力電圧になってもよい。図56の一実施例によると、G1=-G2を満たすことができる。
第3の増幅部133Eは、第3の増幅部133Eの差動入力電圧Vsenに第3の増幅部133Eの電圧利得G3を乗じた値に対応する第3の出力電圧V13を出力してもよい。第4の増幅部134Eは、第4の増幅部134Eの差動入力電圧Vsenに第4の増幅部134Eの電圧利得G4を乗じた値に対応する第4の出力電圧V14を出力してもよい。第3の出力電圧V13及び第4の出力電圧V14は、増幅部133E及び134Eの基準電位(基準電位2)を基準とする電位であってもよい。上記の第3の出力電圧V13と第4の出力電圧V14との間の差は、第2の補償変圧器140Eの入力電圧になってもよい。図56の一実施例によると、G3=-G4を満たすことができる。
一方、他の一実施例において(図57を参照)、検出部120E2の2次側には、第1及び第3の増幅部131E及び133Eの入力端に並列接続される第1の電線L21及び第2及び第4の増幅部132E及び134Eの入力端に並列接続される第2の電線L22が、上記のCMチョークにそれぞれ重ねて巻かれてもよい。
例えば、検出部120E2の2次側中の第1の電線L21に誘導された電圧Vsen1は、第1の増幅部131E及び第3の増幅部133Eにそれぞれ差動入力されてもよい。検出部120E2の2次側中の第2の電線L22に誘導された電圧Vsen2は、第2の増幅部132E及び第4の増幅部134Eに差動入力されてもよい。
図57の実施例において、上記の入力電圧Vsen1及びVsen2は、検出部120E2の2次側の第1の電線L21の巻線数及び2次側の第2の電線L22の巻線数に基づいて発生され得る。一実施例によると、第1の電線L21及び第2の電線L22は、第1及び第3の増幅部131E及び133E、及び第2及び第4の増幅部132E及び134Eに反対位相の入力電圧を発生させるように巻かれてもよい。
例えば、2次側の第1の電線L21及び第2の電線L22の巻線数が同様である場合、各増幅部131E、132E、133E、134Eの差動入力電圧Vsen1及びVsen2は、互いに同様の大きさを有し、かつ位相は反対になってもよい。すなわち、Vsen1=-Vsen2であることができる。例えば、第1及び第3の増幅部131E及び133Eの入力電圧Vsen1は、検出部120E2の1次側に(すなわち、CMチョークの両端に)誘導される電圧に、1次側に対する第1の電線L21の巻線比を乗じた値に対応してもよい。第2及び第4の増幅部132E及び134Eの入力電圧Vsen2は、検出部120E2の1次側に誘導される電圧に、1次側に対する第2の電線L12の巻線比を乗じた値に対応してもよい。
第1の増幅部131Eは、第1の増幅部131Eの入力電圧Vsen1に第1の増幅部131Eの電圧利得G1を乗じた値に対応する第1の出力電圧V11を出力してもよい。第2の増幅部132Eは、第2の増幅部132Eの差動入力電圧Vsen2に第2の増幅部132Eの電圧利得G2を乗じた値に対応する第2の出力電圧V12を出力してもよい。第3の増幅部133Eは、第3の増幅部133Eの入力電圧Vsen1に第3の増幅部133Eの電圧利得G3を乗じた値に対応する第3の出力電圧V13を出力してもよい。第4の増幅部134Eは、第4の増幅部134Eの差動入力電圧Vsen2に第4の増幅部134Eの電圧利得G4を乗じた値に対応する第4の出力電圧V14を出力してもよい。図57の一実施例によると、G1=+G2及びG3=+G4を満たすことができる。
上記の出力電圧V11、V12、V13、V14は、増幅部131E、132E、133E、134Eの基準電位2を基準とする電位である。上記の第1の出力電圧V11と第2の出力電圧V12との間の差は、第1の補償変圧器190E1の入力電圧になってもよい。上記の第3の出力電圧V13と第4の出力電圧V14との間の差は、第2の補償変圧器140Eの入力電圧になってもよい。
一方、図56及び図57を共に再参照すると、第1の補償変圧器190E1は、1つのコアに1次側の電線及び2次側の電線が通過するか、又は少なくとも1回以上に巻かれた構造であってもよい。上記の1次側の電線は、第1の増幅部131Eの出力端と第2の増幅部132Eの出力端とをつなぐ電線であってもよい。上記の2次側の電線は、大電流経路111及び112に対応してもよい。
第1の増幅部131Eの出力と第2の増幅部132Eの出力との間の電位差(例えば、V11-V12)は、第1の補償変圧器190E1の1次側の電圧になり、第1の補償変圧器190E1は、上記の電位差に基づいて、2次側の大電流経路111及び112上に直列に補償電圧Vinj1を生成してもよい。補償電圧Vinj1は、上記の第1の補償変圧器190E1の1次側の電圧に、上記の1次側及び上記の2次側の巻線比を乗じた値に対応してもよい。
一実施例に係るアクティブ補償装置106E1及び106E2は、大電流経路111及び112上に電圧補償Vinj1を行うことができ、これは検出部120E1及び120E2のCMチョークのインダクタンスを増加させる効果に相当する効果を与え、ノイズ電流Inを抑制する効果を与えることができる(L boost type)。
一方、第2の補償変圧器140E及び補償コンデンサ部150Eは、前述した第2の補償部160Eに対応してもよい。
一実施例によると、第2の補償変圧器140Eは、第2及び第4の増幅部132E及び134Eの出力端子と接続される1次側(例えば、1次巻線)、及び大電流経路111及び112と接続される2次側(例えば、2次巻線)を含んでもよい。例えば、第2の増幅部132Eの出力端と第4の増幅部134Eの出力端とをつなぐ電線が第2の補償変圧器140Eの1次側に巻線されてもよい。
第2の補償変圧器140Eは、1つのコアに上記の1次側の電線及び上記の2次側の電線が通過するか、又は少なくとも1回以上巻かれた構造であってもよい。
第2の補償変圧器140Eの2次側は、補償コンデンサ部150Eと補償装置106E1及び106E2の基準電位(基準電位1)とを接続する経路上に配置されてもよい。
第2の補償変圧器140Eの1次側の電圧は、第3の増幅部133Eの出力と第4の増幅部134Eの出力との間の電位差(例えば、V13-V14)であってもよい。第2の補償変圧器140Eは、上記の1次側の電圧(例えば、V13-V14)及び巻線比に基づいて、2次側に誘導電圧Vinj2を生成してもよい。誘導電圧Vinj2は、上記の1次側の電圧(例えば、V13-V14)及び巻線比の積に対応してもよい。
第2の補償変圧器140Eを通して変換された電圧Vinj2は、補償コンデンサ部150Eを通して大電流経路111及び112(例えば、電力線)から補償電流Icを引き出してもよい。
補償コンデンサ部150Eは、第2の補償変圧器140Eによって誘導された電圧Vinj2に基づいて、電力線からの補償電流Icを引き出してもよい。補償電流Icが大電流経路111及び112上のノイズ電流を補償(又は相殺)することにより、補償装置106E1及び106E2は、ノイズを低減させることができる。
図58は、本発明の一実施例に係る補償装置108を含むシステムの構成を概略的に示す図である。
補償装置108の残りの構成は、図2ないし前述した実施例に説明された構成に対応してもよいが、補償装置108の検出部820の具体的な構成は、図2ないし前述した実施例で説明した検出部120と異なるので、他の参照番号を付与した。
従って、前述した実施例に対応する構成の説明は簡単に記述する。
本発明の一実施例に係る補償装置108は、第1の装置300と接続される少なくとも2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれに共通モード(Common Mode)で入力される第1の電流I11及びI12、又はノイズ電流を能動的に低減してもよい。
一方、2つ以上の大電流経路111及び112は、図58に示されたように、2つの経路を含んでもよく、図64に示されたように3つの経路(例えば、3相3線)を含んでもよく、又は4つの経路(例えば、3相4線)を含んでもよい。
検出部820は、大電流経路上の第1の電流I11及びI12に対応するノイズ電圧に基づいて、検出電圧を生成してもよい。このため、検出部820は、大電流経路111及び112のそれぞれに電気的に接続されてもよい。言い換えれば、検出部820は、大電流経路111及び112上の第1の電流I11及びI12を感知する手段を意味してもよい。
一実施例によると、検出部820は、後述する増幅部130の入力端と差動(differential)で接続されてもよい。
増幅部130は、検出部820に電気的に接続され、検出部820が出力した検出信号を増幅し、増幅信号を生成してもよい。
増幅部130の増幅により、補償装置108は、第1の電流I11及びI12に対応するノイズ電圧を増幅し、補償コンデンサ部から吸収される第1の電流の大きさを調節してもよい。言い換えれば、補償装置108は、増幅部130が生成された増幅電圧に基づいて、補償コンデンサ部のコンデンサの有効インピーダンス(effective impedance)を減少させることで、第1の電流I11及びI12の少なくとも一部が補償装置108に流入されるようにしてもよい。
増幅部130は、前述した様々な実施例のように、様々な手段で実現されてもよい。
増幅部130は、第1の装置300及び/又は第2の装置200と区別される第3の装置400から電源の供給を受け、検出部820が出力した検出電圧を増幅し、増幅電圧を生成してもよい。
一実施例において、補償変圧部140は、増幅部130と電気的に接続される第1次側と、後述する補償コンデンサ部150と電気的に接続される第2次側を含む補償変圧器とを含んでもよい。
補償コンデンサ部150は、前述した補償変圧部140が生成された補償電圧に基づいて、第1の電流I11及びI12の少なくとも一部を、大電流経路111及び112から吸収することができる。
補償コンデンサ部150は、補償装置108の基準電位(基準電位1)と、2つ以上の大電流経路111及び112のそれぞれを接続する少なくとも2つ以上の補償コンデンサとを含んでもよい。
以下では、図59~図64を図58と共に参照し、様々な実施例に係る補償装置108を説明する。
図59は、本発明の一実施例により、第2の線式システムに使用される補償装置108Aの構成を概略的に示す図である。
補償装置108Aの各構成に対する説明は、前述した実施例に係る補償装置の増幅部130A、補償変圧器140A、及び補償コンデンサ部150Aにそれぞれ対応してもよい。ただし、補償装置108Aの検出部820Aは、前述した補償装置の検出部120又は検出変圧器120Aとの相異点を有するので、これらの相異点を中心に説明する。
本発明の一実施例に係る検出部820Aは、2つ以上の大電流経路111及び112上の第1の電流I11及びI12に対応するノイズ電圧に基づいて、検出電圧を生成してもよい。
本発明の一実施例によると、前述した検出部820Aは、検出コンデンサ821Aと、検出変圧器822Aとを含んでもよい。具体的には、検出部820Aは、第1次側に印加されるノイズ電圧に基づいて、第2次側で検出電圧を生成する検出変圧器822Aと、検出変圧器の第1次側に接続され、上記の第1の電流に対応するノイズ電圧を生成する検出コンデンサ部821Aとを含んでもよい。このとき、検出変圧器822Aは、検出コンデンサ821Aと接続された第1次側823A及び増幅部130Aに接続された第2次側824Aを含んでもよい。
検出コンデンサ821Aは、第1の電流I11及びI12、又はノイズ電流に対応するノイズ電圧を検出するための手段であってもよい。このとき、検出コンデンサ821Aは、大電流経路の数だけのコンデンサを含んでもよい。本実施例において、検出コンデンサ821Aは、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2を含んでもよい。
このとき、検出コンデンサ821Aの第1のコンデンサC1は、第1の大電流経路111Aに接続されてもよく、検出コンデンサ821Aの第2のコンデンサC2は、第2の大電流経路112Aに接続されてもよい。具体的には、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2の第1の端は、それぞれ第1の大電流経路111A及び第2の大電流経路112Aに接続されてもよく、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2の第2の端は、1つのノードによって接続されて検出変圧器822Aの第1次側823Aに接続されてもよい。すなわち、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2は、上記の少なくとも2つ以上の大電流経路111A及び112Aのそれぞれと検出変圧器822Aの第1次側823Aとを接続することができる。このとき、検出コンデンサ821Aは、大電流経路111A及び112Aと絶縁された状態で、大電流経路111A及び112A上の第1の電流I11及びI12に対応するノイズ電圧を感知するための手段であってもよい。
一方、2つの大電流経路111A及び112Aに流れる第1の電流I11及びI12の補償装置108Aのインピーダンスに対応する微細電流が第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2を通して流れてもよい。本発明の一実施例によると、検出コンデンサ821Aは、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2を通して流れる微細電流を感知するためのセンサーをさらに含んでもよい。
検出コンデンサ821Aの第2の端と検出変圧器822Aとの間のノードには、第1の電流I11及びI12に対応するノイズ電圧が印加されてもよい。以後、検出変圧器822Aは、ノイズ電圧に基づいて検出電圧を生成し、出力してもよい。すなわち、検出変圧器822Aの第2次側824Aと増幅部130Aとの間には、検出電圧が印加されてもよい。このとき、検出変圧器822Aの第2次側824Aは、後述する増幅部130Aの入力端と差動(differential)で接続されてもよい。
本発明の増幅部130Aは、前述した検出部820Aが出力した検出電圧を増幅して増幅電圧を生成してもよい。
増幅部130Aは、検出変圧器820Aの変圧比率及び補償変圧部140の変圧比率を考慮し、増幅電圧を生成してもよい。このとき、増幅部130Aは、様々な手段で実現されてもよい。
一実施例に係る補償変圧部140は、補償変圧器140Aで実現されてもよい。このとき、補償変圧器140Aは、前述した大電流経路111A及び112Aと絶縁された状態で、増幅電圧に基づいて大電流経路111A及び112A側に(又は後述する第2次側142Aに)補償電圧を出力するための手段であってもよい。
補償変圧器140Aの第2次側142Aには、補償電圧が印加されてもよい。この時、第2次側142Aは、補償コンデンサ部150Aと補償装置の基準電位(基準電位1)とを接続する経路上に配置されてもよい。
一方、補償変圧器140Aの第1次側141A、増幅部130A、及び検出変圧器820Aの第2次側822Aは、補償装置108Aの残りの構成要素と区別されている基準電位(基準電位2)と接続されてもよい。
補償コンデンサ部150は、前述したように、2つの大電流経路111A及び112Aに流れる第1の電流I11及びI12のうち、補償変圧器140Aによって生成された補償電圧に対応するいくつかの電流を2つの大電流経路111A及び112Aのそれぞれから補償装置108Aで吸収することができる。
図60は、本発明の一実施例に係る補償装置108Aの具体的な動作を説明する図である。
すなわち、補償装置108Aのノードa又は検出変圧器822Aの第1次側にノイズ電圧Vnが印加されると、検出変圧器822Aは、ノイズ電圧Vnに基づいて検出電圧を生成してもよい。具体的には検出変圧器822Aの変圧比が1:Nsenであると、検出変圧器822Aを通過したノイズ電圧Vnは、検出電圧に変換することができ、検出変圧は、Nsen*Vnであることができる。すなわち、第2次側824Aと増幅部130Aとの間のノードbには、検出電圧(Nsen*Vn)が印加されてもよい。
一実施例において、増幅部130Aは、OP-ampを用いた反転増幅器であってもよい。本発明の一実施例によると、第3の装置400を通して直流電源によって電源が印加されたOP-ampを利用し、絶縁型VSCC(voltage-sense Current-compensation)トポロジAEFを実現してもよい。
本発明の一実施例によると、増幅部130Aは、Coをさらに含んでもよい。Coは、ノイズ低減ターゲット対象の帯域以下の低周波で増幅部130Aに含まれる増幅器が動作することを遮断するための高域フィルタ(high-pass filter)であってもよい。
一方、検出電圧(Nsen*Vn)が増幅部130Aを通して増幅されると、増幅部130Aと補償変圧器140Aの第1次側141Aとの間のノードcには、増幅電圧が印加されてもよい。このとき、増幅電圧は、-Nsen*Av及びamp*Vnであることができる。
補償装置108Aのノードcに増幅電圧(-Nsen*Av及びamp*Vn)が印加されると、補償変圧器140Aは、増幅電圧(-Nsen*Av及びamp*Vn)に基づいて補償電圧を生成してもよい。具体的には補償変圧器140Aの変圧比が1:Ninjと仮定する。
このとき、補償変圧器822Aを通過した増幅電圧(-Nsen*Av及びamp*Vn)は、補償電圧に変換されてもよく、補償変圧は-Nsen*Ninj*Av及びamp*Vnであることができる。すなわち、補償変圧器の第2次側142Aと補償コンデンサ部150Aとの間のノードdには、補償電圧(-Nsen*Ninj*Av及びamp*Vn)が印加されてもよい。
補償コンデンサ部150Aの少なくとも2つ以上の補償コンデンサにおいて、第1の端は、大電流経路111A及び112Aにそれぞれに接続されてもよく、補償コンデンサの第2の端は、1つのノードdで補償変圧器140Aに接続されてもよい。補償コンデンサ部150Aに含まれるそれぞれのコンデンサは、大電流経路111A及び112Aに印加された電圧及びノードdに印加された電圧によって実効インピーダンス値が減少される。
これにより、補償コンデンサ部150Aは、大電流経路111A及び112Aに流れる第1の電流I11及びI12のうちの少なくとも一部の電流を吸収することができる。すなわち、ノイズ電流の一部電流が補償装置108Aに吸収又は流入されることによって、第2の装置200Aに送信されるノイズ電流を低減又は補償することができる。これに対し、図61及び図62を用いて詳細に説明する。
図61は、本発明の一実施例に係る補償装置108Aにおいて、補償コンデンサ部のインピーダンスの減少を説明する図である。
図61を参照すると、インピーダンス―周波数上の第1のグラフ(薄い直線)は、一般的なコンデンサの周波数に応じたインピーダンスの変化を示す。一方、第2のグラフ(太線)は、本発明の補償装置108Aに含まれる補償コンデンサ部の周波数に応じたインピーダンスの変化を示す。
一般的な補償コンデンサ部のコンデンサ(Cinj-)のインピーダンスは、次の数式22に基づいて計算することができる。
すなわち、一般的なコンデンサの周波数に応じたインピーダンスの変化は、第1のグラフ(薄い直線)のように図示されることができる。
一方、本発明の補償装置108Aに含まれる補償コンデンサ部のコンデンサCinjのインピーダンスは、次の数式23に基づいて計算することができる。
すなわち、数式23のコンデンサCinjの実効インピーダンス(Effective Impedacne)は、数式24のように表現することができる。
数式23又は数式24に基づいて、補償装置108Aの補償コンデンサ部150Aに含まれるコンデンサCinjの周波数に応じたインピーダンスの変化は、第2のグラフ(太線)のように図示されてもよい。
具体的には、数式24を見ると、NsenNinjAv、ampの値は、補償装置108Aの検出変圧器822A、補償変圧器140A、及び増幅部130Aの設計に応じて増加又は減少することができ、周波数に応じて他の特性を有する可能性がある。例えば、図4を参照すると、周波数が6MHzで最も低い実効インピーダンスを有する。
すなわち、補償コンデンサ部150Aに含まれるコンデンサCinjの実効インピーダンスが減少するように設計することにより、大電流経路111A及び112Aから補償コンデンサ部150Aに、第1の電流又はノイズ電流が吸収されることができる。これに関連して、図62でさらに説明する。
図62は、本発明の一実施例に係る補償装置108A上で、第1の電流I11及びI12の流れを説明する図である。
図5を参照すると、補償コンデンサ部150Aは、補償コンデンサを通して2つの大電流経路111A及び112Aの間に流れる電流IL1が所定の第1の電流の条件を満たすように構成されてもよい。この時、所定の第1の電流条件は、電流IL1の大きさが所定の第1の臨界大きさ未満の条件であってもよい。
一方、 また、補償コンデンサ部150Aは、補償コンデンサを通して、2つの大電流経路111A及び112Aのそれぞれと電流補償装置108Aの基準電位(基準電位1)との間に流れる電流IL2が所定の第2の条件を満たすように構成されてもよい。
具体的には、ノードdに印加される補償電圧は、-NsenNinjAv、ampVnであることができ、これにより、補償コンデンサCinjの実効インピーダンスは1/(1+NsenNinjAv、amp)倍に減少することができる。
2つの大電流経路111A及び112Aに沿って流れる第1の電流I11及びI12(又はノイズ電流)は、補償装置108Aの基準電位(基準電位1)に流れるようにコンデンサCinjに吸収又は流入されてもよい。すなわち、コンデンサCinjの実効インピーダンスが減少することに伴い、減少された実効インピーダンスに対応して電流IL2は増加することができる。
本発明の一実施例によると、上述した所定の第2の電流条件は、電流IL2の大きさが所定の第2の臨界大きさ以上の条件であってもよい。このとき、電流IL2の大きさは、コンデンサCinjの実効インピーダンスの大きさに応じて変化してもよい。すなわち、本発明の一実施例に係る補償装置108Aは、電流IL2が第2の臨界大きさ以上になるように、検出変圧器822A、補償変圧器140A、及び増幅部130Aが設計されてもよい。
上述した実施例によると、補償コンデンサ部150Aに応じて2つの大電流経路111A及び112Aから第1の電流I11及びI22が流入されることによって、第1の電流I11及びI22が第2の装置200Aに送信されることを低減することができる。
図63は、本発明の一実施例に係るVSCC補償装置108A及びVSCC補償装置108Aと同様の容量値を有するパッシブEMIフィルタ(又はパッシブ補償装置)のノイズ低減性能を比較したシミュレーショングラフである。
図63を参照すると、グラフで横軸は周波数を示し、縦軸は共通モード(CM)伝導性放射(CE)のノイズレベルを示す。実線はEMIノイズ規格を示す。すなわち、実線(EMIノイズ規格)を超える場合、製品の出荷が不可能である。
上記のグラフからわかるように、本発明のVSCCアクティブEMIフィルタ部108Aを使用した場合のノイズレベルは、パッシブEMIフィルタを使用した場合に比べ、EMIノイズ規格よりも安定的に低く出ることが分かる。具体的には、本発明のVSCCアクティブEMIフィルタ部108Aが動作する場合、10~30dBの追加的なノイズ低減が示されることがシミュレーションで確認されている。
従って、VSCCアクティブEMIフィルタ部108Aは、パッシブEMIフィルタに比べ、より良いノイズ低減性能を有しながら、面積及び重量を減少させることができる。
図64は、本発明の他の一実施例に係る補償装置108Bの構成を概略的に示す図である。
図64の補償装置108Bは、図59を参照して説明された単相2線システムの補償装置108Aに比べ、3相3線システムで使用されることが相異点である。従って、以下では、図58~図63を参照し、説明した内容と重複する内容の説明は省略し、相異点を中心に説明する。
補償装置108Bは、3つの大電流経路111B、112B、113B(例えば、R相、S相、T相)を含み、これによって、検出コンデンサ821B及び補償コンデンサ部150Bには相異点がある。
一実施例に係る検出コンデンサ821Bは、第1の大電流経路111B、第2の大電流経路112B、及び第3の大電流経路113Bのそれぞれに接続され、第1の電流に対応するノイズ電圧を感知することができる。第1の電流I11、I12、I13に対応するノイズ電圧を感知するプロセスは、すでに説明したので、これに対する詳細な説明は省略する。
一方、一実施例に係る補償コンデンサ部150Bは、第1の電流I11、I12、I13のうち、補償変圧器140Bによって生成された補償電圧に対応する少なくとも一部の電流が吸収されて流れる経路を提供してもよい。
このような実施例に係る補償装置108Bは、3相3線の電力システムの負荷から電源に移動する第1の電流I11、I12、I13を低減させるために(又はブロックするために)使用されてもよい。
検出コンデンサ821B及び検出変圧器822Bを含む補償装置108Bは、3相4線の電力システムに合わせても変形されてもよい(図12を参照)。3相4線の電力システムの補償装置の説明は、図12を参照して説明した内容に対応してもよい。
一方、上述した全ての実施例に係る補償装置(100、101、102、103、104、105、106、107、108、及びその下位の実施例)は、構成要素の少なくとも一部が互いに互換性可能である。すなわち、任意の実施例を通して説明した補償装置の一構成要素は、他の実施例に係る補償装置の一構成要素として組み合わさられてもよい。
本発明において説明される特定の実行は、一実施例であって、いかなる方法も本発明の範囲を限定するものではない。明細書を簡潔にするために、従来の電子的な構成、制御システム、ソフトウェア、上記システムの他の機能的な側面に関する記載は省略する場合がある。また、図面に示された構成要素間の線の接続又は接続部材は、機能的な接続及び/又は物理的又は回路的な接続を例示的に示したものであり、実際の装置では、代替可能であるか、又は、さらに様々な機能的な接続、物理的な接続、又は回路接続として示される場合がある。また、「必須的な」、「重要な」などのように具体的な言及がない場合は、本発明を適用するための必要構成要素ではないと言える。
従って、本発明の思想は、上記に説明した実施例に限定されてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と同等な、又はこれからなど価的に変更された全ての範囲は、本発明の思想のカテゴリに属すると言える。