JP7588022B2 - ガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒、及びこれを用いた排ガス浄化システム - Google Patents
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Description
(1)ガソリンエンジンの排ガス流路内に配置され、該ガソリンエンジンから排出される排ガスを浄化するガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒であって、排ガス導入側の端部のみが開口した導入側セルと、該導入側セルに隣接し排ガス排出側の端部のみが開口した排出側セルと、多孔質体からなる隔壁であって前記導入側セルと前記排出側セルとを画定する隔壁と、を有するウォールフロー型基材、前記隔壁の内部において前記多孔質体の内壁面上に設けられた第1触媒層、前記隔壁の内部において前記第1触媒層上に設けられた第2触媒層、並びに、前記導入側セル内の前記隔壁の外壁面上において、前記排ガス流入側の端部から前記隔壁の延伸方向に沿って前記ウォールフロー型基材全長にわたって設けられた第3触媒層、を少なくとも備え、前記第1触媒層は、触媒成分としてバリウムを含み、且つ白金族元素を実質的に含まず、前記ウォールフロー型基材の単位容積(1L)あたりのウォッシュコート量(WC1)が固形分換算で25~35g/Lであり、前記第2触媒層は、触媒成分としてパラジウムを含み、且つ酸素吸蔵放出材料を含み、前記ウォールフロー型基材の単位容積(1L)あたりのウォッシュコート量(WC2)が固形分換算で41~74g/Lであり、前記酸素吸蔵放出材料の含有割合が前記第2触媒層の総量に対して71~99質量%であり、前記第3触媒層は、触媒成分としてロジウムを含み、前記ウォールフロー型基材の単位容積(1L)あたりのウォッシュコート量(WC3)が固形分換算で21~39g/Lであり、前記第1触媒層、前記第2触媒層、及び前記第3触媒層のウォッシュコート量の総和(WC1+WC2+WC3)が前記ウォールフロー型基材の単位容積(1L)あたり固形分換算で106~139g/Lである、ガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒。
排ガス浄化システム。
以下に示すとおり、各排ガス浄化用触媒をそれぞれ用いて、各種性能評価を行った。なお、表1では、各種性能の優劣を明確にするため、実施例1の結果を100とした相対値でそれぞれ示した。
耐久処理後に室温まで放冷させた各排ガス浄化用触媒をそれぞれ用いて、ライトオフ性能の測定を行った。ここでは、2Lエンジンを用い、エンジン回転数2500rpm、ブースト圧-300mmHg、A/Fレート14.56±0.4/2.5Hzの条件下、エンジン排気系の触媒コンバーターの前に熱交換器を取り付け、触媒入口ガス温度を200~450℃まで一定の昇温速度(10℃/min)で変化させ、触媒入口及び出口ガス組成を分析して、HC浄化率(HC-T50)を求めた。そしてHC浄化率が50%に達した温度(ライトオフ温度)を測定し、ライトオフ性能とした。HCの50%浄化温度が低い程、優れた触媒であることを示している。
耐久処理後に室温まで放冷させた各排ガス浄化用触媒をそれぞれ用いて、OSC性能の測定を行った。ここでは、2Lエンジンを用い、エンジン回転数2500rpm、ブースト圧-300mmHg条件下、触媒入口ガス温度を500℃に固定し、A/Fを14.1~15.1の間における出ガス中の酸素濃度を連続的に測定した。空燃比が15.1から14.1に達するまでに放出する酸素量を、酸素吸蔵量として算出し、OSC性能とした。酸素吸蔵量が高い程、優れた触媒であることを示している。
各排ガス浄化用触媒、並びに、触媒スラリーを塗布する前のウォールフロー型基材を圧力損失測定装置(ツクバリカセイキ株式会社製)にそれぞれ設置し、設置した排ガス浄化用触媒に室温の空気を導入させた。排ガス浄化用触媒からの空気の排出量が4m3/minとなったときの空気の導入側と排出側の差圧を測定して得られた値を、排ガス浄化用触媒の圧力損失とした。
ガソリンエンジンにおけるPN規制を前提として、スス捕集性能の測定を行った。具体的には、各排ガス浄化用触媒を、1.5L直噴ターボエンジン搭載車に取り付け、固体粒子数測定装置(堀場製作所製、商品名:MEXA-2100 SPCS)を用いて、WLTCモード走行時のスス排出数量(PNtest)を測定した。なお、ススの捕集率は、排ガス浄化用触媒を搭載せずに上記試験を行った際に測定したスス量(PNblank)からの減少率として、下記式により算出した。
ススの捕集率(%)={(PNblank-PNtest)/PNblank}×100
一つの触媒で各種性能を満たすことを目的としているため、ライトオフ性能(HC-T50)が90以下、酸素吸蔵量が90以下、圧力損失が110以上、PM捕集率が95以下の要件が一つでもあるものは、総合評価をNGとした。
まず、セリアージルコニア系複合酸化物と、アルミナ粉末と、バリウム化合物と、イオン交換水とを混合し、得られた混合物をボールミルに投入し、触媒粉末が所定の粒子径分布(D90粒子径:1.5μm)とした後に、炭酸アンモニウムを投入して、実施例1の第1触媒層用のスラリー状混合物を調製した。得られた第1触媒層用のスラリー状混合物をコージェライト製のウォールフロー型基材の排ガス導入側の端部に浸漬させ、反対側の端部側から減圧吸引して、ウォールフロー型基材端部に第1触媒層用のスラリー状混合物を含浸保持させた。その後、排ガス導入側の端部からウォールフロー型基材内へ気体を流入させて、隔壁内の内壁(気孔表面)上に第1触媒層用のスラリー状混合物を塗工するとともに、ウォールフロー型基材の排ガス排出側の端部から過剰分の第1触媒層用のスラリー状混合物を吹き払って、気体の流入を停止した。その後、第1触媒層用のスラリー状混合物を塗工したウォールフロー型基材を150℃で乾燥させた後、大気雰囲気下、550℃で焼成して、第1触媒層を作製した。なお、焼成後における触媒層のWC1量は30g/Lであった。
各触媒層のWC量やOSC含有割合を表1に示すとおり変更する以外は、実施例1と同様に行って、実施例2~3及び比較例1~11の排ガス浄化用触媒を作製した。
10 ・・・ウォールフロー型基材
10a・・・排ガス導入側の端部
10b・・・排ガス排出側の端部
11 ・・・隔壁
11a・・・外壁面
13 ・・・部分
14 ・・・目封じ壁
21 ・・・第1触媒層
31 ・・・第2触媒層
41 ・・・第3触媒層
P ・・・気孔
Claims (5)
- ガソリンエンジンの排ガス流路内に配置され、該ガソリンエンジンから排出される排ガスを浄化するガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒であって、
排ガス導入側の端部のみが開口した導入側セルと、該導入側セルに隣接し排ガス排出側の端部のみが開口した排出側セルと、多孔質体からなる隔壁であって前記導入側セルと前記排出側セルとを画定する隔壁と、を有するウォールフロー型基材、
前記隔壁の内部において前記多孔質体の内壁面上に設けられた第1触媒層、
前記隔壁の内部において前記第1触媒層上に設けられた第2触媒層、並びに、
前記導入側セル内の前記隔壁の外壁面上において、前記排ガス流入側の端部から前記隔壁の延伸方向に沿って前記ウォールフロー型基材全長にわたって設けられた第3触媒層、
を少なくとも備え、
前記第1触媒層は、触媒成分としてバリウムを含み、且つ白金族元素を実質的に含まず、前記ウォールフロー型基材の単位容積(1L)あたりのウォッシュコート量(WC1)が固形分換算で25~35g/Lであり、
前記第2触媒層は、触媒成分としてパラジウムを含み、且つ酸素吸蔵放出材料を含み、前記ウォールフロー型基材の単位容積(1L)あたりのウォッシュコート量(WC2)が固形分換算で41~74g/Lであり、前記酸素吸蔵放出材料の含有割合が前記第2触媒層の総量に対して71~99質量%であり、
前記第3触媒層は、触媒成分としてロジウムを含み、前記ウォールフロー型基材の単位容積(1L)あたりのウォッシュコート量(WC3)が固形分換算で21~39g/Lであり、
前記第1触媒層、前記第2触媒層、及び前記第3触媒層のウォッシュコート量の総和(WC1+WC2+WC3)が前記ウォールフロー型基材の単位容積(1L)あたり固形分換算で106~139g/Lである、
ガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒。 - 前記第1触媒層のウォッシュコート量(WC1)に対する前記第2触媒層と前記第3触媒層のウォッシュコート量の総和(WC2+WC3)の比が、2.3~4.4である
請求項1に記載のガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒。 - 前記第1触媒層、前記第2触媒層および前記第3触媒層のうち少なくとも1つの前記触媒層は、セリア、ジルコニア、及びセリア-ジルコニアよりなる群から選択される1種以上の酸素吸蔵放出材料をさらに含む
請求項1又は2に記載のガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒。 - 前記第1触媒層、前記第2触媒層および前記第3触媒層のうち少なくとも1つの前記触媒層は、アルミナ粉末をさらに含む
請求項1~3のいずれか一項に記載のガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒。 - ガソリンエンジンの排ガス流路内に配置され、該ガソリンエンジンから排出される排ガスを浄化するガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒を備え、
前記ガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒は、請求項1~4のいずれか一項に記載のガソリンエンジン用排ガス浄化用触媒のみからなり、他の排ガス浄化用触媒及び他の排ガス浄化フィルターを有さない
排ガス浄化システム。
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JP2014509244A (ja) | 2010-11-24 | 2014-04-17 | ビーエーエスエフ コーポレーション | 先進の触媒式スートフィルタならびにその作製方法および使用方法 |
WO2019221212A1 (ja) | 2018-05-17 | 2019-11-21 | エヌ・イーケムキャット株式会社 | 排ガス浄化触媒及びその製造方法 |
WO2020031975A1 (ja) | 2018-08-09 | 2020-02-13 | エヌ・イーケムキャット株式会社 | 触媒塗工ガソリンパティキュレートフィルター及びその製造方法 |
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