本発明はPRC2阻害剤に関するものである。具体的に本発明は、PRC2活性を阻害するべくEEDに結合する化合物、該化合物を治療上有効量で含む医薬組成物、およびそれらの使用方法に関するものである。
定義
別段の定めのない限り、本明細書に使用される用語と範囲はすべて、本発明が属する技術分野の当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有している。本明細書に参照される特許、特許出願、および公報はすべて、それらが本発明の開示と一致している程度にまで参照により引用される。
分かりやすくするために、化学部分は、主に一価の化学部分(例えばアルキル、アリールなど)として全体的に定義かつ言及される。そうではあっても、かかる用語は、当業者に明白である適切な構造状況下で対応する多価部分を示唆するために使用される場合がある。例えば、「アルキル」部分は概して単価ラジカル(例えばCH3-CH2-)を指すが、ある状況では、二価結合部分は「アルキル」である場合があり、この場合、当業者は、アルキルが、用語「アルキレン」と同等である二価ラジカル(例えば-CH2-CH2-)であると理解することになる(同様に、二価部分が必要とされ、「アリール」であると明記される状況では、当業者は、用語「アリール」が対応する二価部分、すなわちアリーレンを指すと理解する)。原子はすべて、結合形成のための原子価の正常数を持つと理解される(すなわち、炭素では4、Nでは3、Oでは2、およびSではその酸化状態に応じて2、4、または6である)。
本明細書で使用するとき、「ポリコーム抑制複合体2」または「PRC2複合体」は、哺乳動物多タンパク質複合体を指し、該複合体は、3つのコアサブユニットとしてゼステホモログ2(EZH2)のエンハンサ、胚体外胚葉発達タンパク質(EED)、およびゼステ12(SUZ12)のサプレッサ、ならびに2つの追加の非必須サブユニットとしてAEBP2およびRbAp48を含んでいる。
本明細書で使用するとき、「EED」は、PRC2複合体の胚体外胚葉発達タンパク質サブユニットを指す。
本明細書で使用するとき、「EZH2」または「EZH2酵素」は、ポリコーム抑制複合体2(PRC2)の触媒サブユニットである哺乳動物ヒストンメチルトランスフェラーゼを指し、ヒストンH3のリジン27をトリメチル化(H3K27me3)することにより標的遺伝子をサイレンシングするように機能する。
本明細書で使用するとき、「PRC2阻害剤」は、本明細書に記載されるような式(I)により表される本発明の化合物を指す。これら化合物は、PRC2複合体の酵素活性のすべてまたは一部を負に調節するか阻害することが可能である。あらゆる理論に縛られることは望まれてないが、本発明の阻害剤は、EEDに結合してヒストンH3尾部上でPRC2複合体の集合を妨げ、それによりその活性を阻害することにより、PRC2酵素活性を阻害することができる。
「PRC2関連疾患または障害」は、本明細書で使用するとき、活性化EZH2突然変異および/またはPRC2の異常発現に関連するか、これらにより媒介されるか、またはこれらを有している疾患または障害を指す。PRC2関連疾患または障害の非限定的な例は、PRC2関連癌である。
用語「アミノ」は-NH2を指す。
用語「アセチル」は-C(O)CH3を指す。
本明細書で利用するとき、用語「アシル」は、アルキルカルボニルまたはアリールカルボニルの置換基を指し、ここでアルキルおよびアリールの部分は本明細書に定義されるとおりである。
本明細書で利用するとき、用語「アルキル」は、1~12個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖の脂肪族基を指す。そのため「アルキル」は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、およびC12の基を包含している。アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用するとき、用語「アルケニル」は、1つ以上の炭素-炭素二重結合を備え、2~12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の不飽和炭化水素を意味する。そのため「アルケニル」は、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、およびC12の基を包含している。アルケニル基の例として、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用するとき、用語「アルキニル」は、1つ以上の炭素-炭素三重結合を備え、2~12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の不飽和炭化水素を意味する。そのため「アルキニル」は、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、およびC12の基を包含している。アルキニル基の例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「アルキレン」、「アルケニレン」、または「アルキニレン」基は、他2つの化学基間に位置するとともにそれらを接続する役目を持つ、上記で定義されるようなアルキル、アルケニル、またはアルキニル基である。アルキレン基の例として、メチレン、エチレン、プロピレン、およびブチレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。例示的なアルケニレン基として、エテニレン、プロペニレン、およびブテニレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。例示的なアルキニレン基として、エチニルエン、プロピニルエン、およびブチニルエンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
用語「アルコキシ」は-OC1-C6アルキルを指す。
本明細書で利用するとき、用語「シクロアルキル」は、3~12個の炭素を有する飽和または部分的に不飽和の環状炭化水素基である。そのため「シクロアルキル」は、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、およびC12の環状炭化水素基を含んでいる。シクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
用語「ヘテロアルキル」は、上記に定義されるようなアルキル基を指し、ここで鎖における1つ以上の炭素原子は、独立して置き換えられたO、S、またはNRxであり、Rxは、水素またはC1-C3アルキルである。ヘテロアルキル基の例として、メトキシメチル、メトキシエチル、およびメトキシプロピルが挙げられる。
「アリール」基は、1~3個の芳香環を含むC6-C14芳香族部分である。そのため「アリール」は、C6、C10、C13、およびC14の環状炭化水素基を含む。例示的なアリール基はC6-C10アリール基である。特定のアリール基として、フェニル、ナフチル、アントラセニル、およびフルオレニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「アラルキル」または「アリールアルキル」基は、アルキレン基に共有結合されるアリール基を含み、この部分はアルキル部分を介して他の基に結合される。例示的なアラルキル基は、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルを含むがこれらに限定されない-(C1-C6)アルキル(C6-C10)アリールである。
「ヘテロシクリル」または「複素環式」基は、3~12個の原子(3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の原子)、例えば4~8個の原子を有する単環式または二環式(縮合またはスピロ)環構造であり、この中で1つ以上の環原子は独立して-C(O)-、N、NR5、O、またはSであり、環原子の残りは四級炭素またはカルボニル炭素である。複素環式基の例として、エポキシ、オキシラニル、オキセタニル、アゼチジニル、アジリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、チアタニル、ジチアニル、トリチアニル、アザチアニル、オキサチアニル、ジオキソラニル、オキサゾリジニル、オキサゾリジノニル、デカヒドロキノリニル、ピペリドニル、4-ピペリドニル、チオモルホリニル、ジメチル-モルホリニル、およびモルホリニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。具体的にこの用語の範囲から除外されるのは、隣接する環Oおよび/またはS原子を有する化合物である。
本明細書で使用するとき、「-L-ヘテロシクリル」は、アルキレンリンカーLを介して他の基に共有結合されるヘテロシクリル基を指し、LはC1-C4アルキレンである。
本明細書で使用するとき、用語「ヘテロアリール」は、5~14個の環原子、好ましくは5、6、10、13、または14個の環原子を有し、環状配置で6、10、または14個のπ電子が共有されており、および炭素原子以外に、それぞれ独立してN、O、またはSである1~3個のヘテロ原子を有している基を指す。「ヘテロアリール」はさらに、縮合環の1つ以上が非芳香族である多環式(例えば二環式)縮合環系を含んでいるが、この場合、少なくとも1つの環が芳香族であり、少なくとも1つの環がN、O、またはS環原子を含有することを前程とする。
ヘテロアリール基の例として、アクリジニル、アゾシニル(azocinyl)、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オン、2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾイル、4aH-カルバゾイル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、およびキサンテニルが挙げられる。
「-L-ヘテロアリール」、「ヘテロアラルキル」、または「ヘテロアリールアルキル」基は、アルキレンリンカーを介して他の基に共有結合されるヘテロアリール基を含む。ヘテロアルキル基の例は、C1-C6アルキル基、および5、6、9、または10個の環原子を有するヘテロアリール基を含む。ヘテロアラルキル基の例として、ピリジルメチル、ピリジルエチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、チアゾリルメチル、チアゾリルエチル、ベンズイミダゾリルメチル、ベンズイミダゾリルエチル キナゾリニルメチル、キノリニルメチル、キノリニルエチル、ベンゾフラニルメチル、インドリニルエチル、イソキノリニルメチル、イソインドリルメチル、シンノリニルメチル、およびベンゾチオフェニルエチルが挙げられる。具体的にこの用語の範囲から除外されるのは、隣接する環Oおよび/またはS原子を有する化合物である。
「アリーレン」、「ヘテロアリーレン」、または「ヘテロシクリレン」基は、他2つの化学基間に位置するとともにそれらを接続する役目を持つ、それぞれ上記で定義されるような二価アリール、二価ヘテロアリール、またはヘテロシクリル基である。
本明細書で利用するとき、ある部分(例えばシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、尿素など)が、置換基を明示することなく「任意選択で置換された」ものとして記載されると、この基は任意選択で、1~4個、好ましくは1~3個、より好ましくは1または2個の非水素置換基を有することが意図される。
用語「ハロゲン」また「ハロ」は、本明細書で利用するとき、塩素、臭素、フッ素、またはヨウ素を指す。
用語「ハロアルキル」は、1つ以上の水素がハロゲンにより置換されているアルキル鎖を指す。例示的なハロアルキルは、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロクロロメチル、クロロメチル、およびフルオロメチルである。
用語「ヒドロキシアルキル」は、本明細書で定義されるようなアルキル鎖を指し、アルキル鎖の少なくとも1つの水素はヒドロキシルにより置換されている。
本明細書で使用するとき、化合物の「有効量」は、PRC2複合体の活性を負に調節または阻害するのに十分な量である。
本明細書で使用するとき、化合物の「治療上有効量」は、症状を改善する、または一部様式では低減する、疾病の進行を止めるまたは逆転させる、あるいはPRC2複合体の活性を負に調節または阻害するのに十分な量である。このような量は、単回用量として投与されるか、またはそれによりこの量が有効となるレジメンに従い投与することができる。
本明細書で使用するとき、「処置」は、患者の疾病、障害、または疾患の症状あるいは病態が、改善またはその他の方法で有益に改質される様式を意味する。
本明細書で使用するとき、「特定の化合物または医薬組成物の投与による特定の障害の症状の改善」は、恒久的または一時的、永続的または一過的にかかわらず、その組成物の投与に起因または関連し得る減少を指す。
化合物
本発明の一態様では、式(I)により表される化合物
またはその薬学的に許容可能な塩が提供され、
式中、
は単結合または二重結合を表し、
ZはOまたはSであり、
Xは、O、CR11、CR11OH、またはC(R11)2であり、ここで、
XがOであるとき、
は単結合であり、
XがC(R11)2であるとき、
は単結合であり、
XがCR11OHであるとき、
は単結合であり、または
XがCR11であるとき、
は二重結合であり、
R1は、アリール、ヘテロアリール、-L-シクロアルキル、または-L-ヘテロシクリルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、ならびに-L-シクロアルキルおよび-L-ヘテロシクリルのシクリル部分は、1つ以上のR4により任意選択で置換され、
R2は、-C(R5aR5b)R7またはヘテロアリールであり、
各R3は独立して、C1-C3アルキルまたはハロゲンであり、
各R4は独立して、シアノ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-Y2-ハロアルキル、-Y1-C1-C6アルキル、-Y2-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y1-ヘテロシクリル、-L-N(R11)2、-Y1-N(R11)2、または-Y2-N(R11)2であり、ここで、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y1-ヘテロシクリルの環は、1つ以上のR9により任意選択で置換され、
Lは、単結合またはC1-C4アルキレンであり、
Y1は、単結合、-C(O)-、または-NHC(O)-であり、
Y2は、単結合、-S-、-SO-、-SO2-、または-NR5SO2-であり、
R5aとR5bはそれぞれ独立して、水素、C1-C3アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、またはアリールであり、ここで、R5aまたはR5bのうち少なくとも1つは水素であり、
R6は、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
R7は-NR8a8bであり、ここで、R8aとR8bは、それぞれが結合する窒素原子と一体となって、-O-、-N-、または-S-から選択される1、2、または3個のヘテロ原子を任意選択で包含し、および1つ以上のR10により任意選択で置換される、4~8員の飽和または部分飽和ヘテロシクリルを形成し、
または
R7は-OR8aまたは-NHR8aであり、ここで、R8aは、水素、C1-C3アルキル、シクロアルキル、アラルキル、またはハロスルホニルアルキルであり、
各R9は独立して、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R11)2、C1-C6アルキル、または-Y1-ヘテロシクリルであり、ここで、-Y1-ヘテロシクリルは1つ以上のR10により任意選択で置換され、
各R10は独立して、オキソ、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルであり、
各R11は独立して、水素またはC1-C3アルキルであり、ならびに
nは1または2である。
一実施形態では、ZはOまたはSである。一実施形態では、Xは、O、CR11、CR11OH、またはC(R11)2であり、ここで、XがOであるとき、
は単結合であり、XがC(R11)2であるとき、
は単結合であり、XがCR11OHであるとき、
は単結合であり、またはXがCR11であるとき、
は二重結合である。一実施形態では、nは1である。一実施形態では、nは2である。
一実施形態では、ZはOであり、XはOであり、nは1であり、
は単結合である。別の実施形態では、ZはOであり、XはCR11であり、
は二重結合である。一実施形態では、ZはOであり、XはC(R11)2であり、nは1であり、
は単結合である。一実施形態では、ZはOであり、XはCR11OHであり、nは1であり、
は単結合である。別の実施形態では、ZはOであり、XはC(R11)2であり、nは2であり、
は単結合である。また別の実施形態では、ZはSであり、XはC(R11)2であり、nは1であり、
は単結合である。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は、1つ以上のR4により任意選択で置換されるアリールである。ある実施形態では、このアリールは、1つ以上のR4により任意選択で置換されるフェニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、アリールは単一のR4基により置換される。一実施形態では、アリールは2つのR4基により置換される。一実施形態では、アリールは3つのR4基により置換される。例示的なアリールR4基として、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロアルキル、-Y1-C1-C6アルキル、-Y2-C1-C6アルキル、-L-N(R11)2、-Y1-N(R11)2、-Y2-N(R11)2、-Y2-ハロアルキル、-L-ヘテロシクリル、または-Y1-ヘテロシクリルが挙げられ、-L-ヘテロシクリルまたは-Y1-ヘテロシクリルのヘテロシクリル部分は、1つ以上のR9により任意選択で置換される。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は、-Y2-C1-C6アルキルで置換されるフェニルである。一実施形態では、Y2は単結合であり、C1-C6アルキルは、メチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、R1は-Y2-C1-C6アルキルで置換されるフェニルであり、Y2は-SO2-であり、C1-C6アルキルはメチルである。一実施形態では、R1は、メチルおよび-Y2-C1-C6アルキルで二置換されるフェニルであり、Y2は-SO2-であり、C1-C6アルキルはメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は1つのR4で置換されるフェニルであり、R4はシアノ基である。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は1つのR4で置換されるフェニルであり、R4は-L-ヘテロアリールである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールはテトラゾリルである。一実施形態では、R1は1つのR4で置換されるフェニルであり、R4は-PO3(C1-C3アルキル)2である。一実施形態では、R1は1つのR4で置換されるフェニルであり、R4は-COOR11である。一実施形態では、R1は1つのR4で置換されるフェニルであり、R4は-O-L-N(R11)2である。一実施形態では、R1は1つのR4で置換されるフェニルであり、R4はアラルキルである。
式(I)の化合物において、R1は少なくとも1つのR4で置換されるフェニルであり、R4は-L-N(R11)2である。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレンである。一実施形態では、各R11は独立して水素である。一実施形態では、各R11は独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのR11はC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、R1は、-L-N(R11)2で置換され、1つ以上のハロゲンおよび/またはC1-C6アルキルでさらに置換されるフェニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は1つのR4で置換されるフェニルであり、R4は-Y1-N(R11)2である。ある実施形態では、Y1は-C(O)-であり、各R11はC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、Y1は-C(O)-であり、各R11は水素である。一実施形態では、Y1は-C(O)-であり、1つのR11はC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、R1は、-Y1-N(R11)2で置換され、1つ以上のハロゲンおよび/またはC1-C6アルキルでさらに置換されるフェニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は-Y2-ハロアルキルで置換されるフェニルであり、Y2は-S-または-SO2-であり、ハロアルキルはトリフルオロメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は、少なくとも1つの-L-ヘテロシクリルまたは-Y1-ヘテロシクリルで置換されるフェニルであり、各ヘテロシクリルは、1つ以上のR9により任意選択で置換される。一実施形態では、R1は1つのR4で置換されるフェニルであり、R4は1つ以上のR9により任意選択で置換される-Y1-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Y1は-C(O)-であり、ヘテロシクリルはC1-C3アルキルにより任意選択で置換されるピペラジニルである。
式(I)の化合物のある実施形態では、R4基は、1つ以上のR9により任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル(azetindyl)、ピロリジニル、ピペリジニル(piperdinyl)、ピペラジニル、ピペラジノン、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、またはジアザパニルであり、それぞれ1つ以上のR9により任意選択で置換されている。例示的なR9基として、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシアルキル、およびC1-C3アルキルが挙げられる。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は、1つ以上の97により任意選択で置換される-Y1-ヘテロシクリルで置換されるフェニルである。ある実施形態では、Y1は-C(O)-であり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルであり、それぞれ1つ以上のハロゲンにより任意選択でさらに置換されている。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は、1つ以上のR9により任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルで置換されるフェニルである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールはテトラゾリルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は、PO3(C1-C3アルキル)2で置換されるフェニルである。別の実施形態では、R1は-COOR11で置換されるフェニルである。一実施形態では、R1は、ヒドロキシアルキル、-O-L-N(R11)2、またはアラルキルで置換されるフェニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は、1つ以上のR4により任意選択で置換されるヘテロアリールである。ある実施形態では、ヘテロアリールは、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアジニル、ピリジル、ピリジニル-2-オン、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、または5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾリルであり、それぞれ1つ以上のR4により任意選択で置換される。
式(I)の化合物の一実施形態では、ヘテロアリールは単一のR4基により置換される。一実施形態では、ヘテロアリールは2つのR4基により置換される。一実施形態では、ヘテロアリールは3つのR4基により置換される。例示的なヘテロアリールR4基として、アミノ、シアノ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、-Y2-ハロアルキル、-Y1-C1-C6アルキル、-Y2-C1-C6アルキル、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、-Y1-ヘテロシクリル、-L-N(R11)2、または-Y1-N(R11)2が挙げられ、-L-シクロアルキル、-L-ヘテロアリール、-L-ヘテロシクリル、および-Y1-ヘテロシクリルの環は、1つ以上のR9により任意選択で置換される。
式(I)の化合物の一実施形態では、R9は、アミノ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、またはハロゲンである。一実施形態では、R7はC1-C3アルキルである。一実施形態では、R9はハロゲンであり、このハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、R9はアルコキシであり、このアルコキシはメトキシまたはエトキシである。一実施形態では、R9はシクロアルキルであり、このシクロアルキルはシクロプロピルである。
式(I)の化合物の別の実施形態では、R1はヘテロアリールであり、各R4は独立して、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、またはハロアルキルである。ある実施形態では、ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2-メチル、または2-ヒドロキシプロピルである。ある実施形態では、ヘテロアルキルは、メトキシメチルまたはメトキシエチルである。ある実施形態では、ハロアルキルは、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、またはトリフルオロエチルである。
式(I)の化合物のある実施形態では、R1はヘテロアリールであり、R4は-Y1-C1-C6アルキルであり、ここでY1は単結合であり、C1-C6アルキルは、メチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、R4は-Y1-C1-C6アルキルであり、ここでY1は-C(O)-であり、C1-C6アルキルは、メチル、エチル、またはイソプロピルである。他の実施形態では、Y1は-NHC(O)-であり、C1-C6アルキル部分はメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1はヘテロアリールであり、R4は-Y2-C1-C6アルキルであり、ここでY2は-SO2-であり、C1-C6アルキルはメチルである。別の実施形態では、R4は-Y2-C1-C6アルキルであり、ここでY2は-S-であり、C1-C6アルキルはメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1はヘテロアリールであり、R4は、1つ以上のR9により任意選択で置換される-Y1-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Y1は単結合である。別の実施形態では、Y1は-C(O)-である。一実施形態では、Y1は単結合であり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、R9はC1-C3アルキルである。一実施形態では、R9はハロゲンである。
式(I)の化合物の一実施形態では、ヘテロアリールは少なくとも1つのR4で置換され、R4は-L-ヘテロシクリルであり、1つ以上のR9により任意選択で置換される。一実施形態では、Lはエチレンであり、ヘテロシクリルは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、または4-メチル-ピペラジニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジノン、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、またはジアザパニルであり、それぞれ1つ以上のR9により任意選択で置換されている。
一実施形態では、R9は独立して、-L-N(R11)2、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、またはハロゲンである。一実施形態では、R9はC1-C3アルキルである。一実施形態では、R7はハロゲンであり、このハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、R9はアルコキシであり、このアルコキシはメトキシまたはエトキシである。一実施形態では、R9はシクロアルキルであり、このシクロアルキルはシクロプロピルである。一実施形態では、R9は-L-N(R11)2である。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレンである。一実施形態では、各R11は独立して水素である。一実施形態では、各R11は独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのR11はC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1はヘテロアリールであり、R4は-L-N(R11)2である。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、Lはメチレン、エチレン、またはプロピレンである。一実施形態では、各R11は独立してC1-C3アルキルである。一実施形態では、各C1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、1つのR11はC1-C3アルキルであり、その他は水素である。一実施形態では、1つのC1-C3アルキルはメチルである。一実施形態では、各R11は独立して水素である。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1はヘテロアリールであり、R4は、1つ以上のR9により任意選択で置換される-L-ヘテロアリールである。一実施形態では、Lは単結合である。一実施形態では、LはC1-C3アルキレンである。一実施形態では、C1-C3アルキレンはメチレンである。ある実施形態では、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールは、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、チアゾリル、またはピリダジニルである。一実施形態では、-L-ヘテロアリールのヘテロアリールはピリジルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は2つのR4基で置換されるヘテロアリールであり、R4基は独立して、2つの-Y1-C1-C6アルキル基、-Y1-C1-C6アルキルおよびアルコキシ、-Y1-C1-C6アルキルおよびシクロアルキル、-Y1-C1-C6アルキルおよびハロアルキル、-Y1-C1-C6アルキルおよびアミノ、2つのアルコキシ基、アルコキシおよびハロゲン、アルコキシおよびシアノ、ならびにアミノおよびハロアルキルから選択される。ある実施形態では、R4は-Y1-C1-C6アルキルであり、ここで各Y1は単結合であり、各C1-C6アルキルは、メチル、エチル、またはイソプロピルである。一実施形態では、シクロアルキルはシクロプロピルである。一実施形態では、アルコキシはメトキシである。一実施形態では、ハロゲンはフッ素または塩素である。一実施形態では、ハロアルキルは、トリフルオロメチルまたはトリフルオロエチルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R1は、1つ以上のR4により任意選択で置換される-L-ヘテロシクリルである。一実施形態では、Lは単結合であり、ヘテロシクリルは、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニルである。一実施形態では、Lはメチレンであり、ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、または
である。ある実施形態では、ヘテロシクリルは、オキソ、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシル、および-Y1-C1-C6アルキルから選択される1つ以上のR4で置換され、ここでYは、単結合または-C(O)-である。
式(I)の化合物の一実施形態では、R2は-C(R5aR5b)R7である。ある実施形態では、R5aは水素であり、R5bは、C1-C3アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、またはアリールである。他の実施形態では、R5aは、C1-C3アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、またはアリールであり、R5bは水素である。
式(I)の化合物の一実施形態では、R7は-OR8aである。一実施形態では、R8aは、水素またはC1-C3アルキルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R7は-NR8aR8bである。一実施形態では、R8aとR8bは、それぞれ水素である。別の実施形態では、R8aは水素であり、R7bは、C1-C3アルキル、ハロスルホニルアルキル、シクロアルキル、またはアラルキルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R7は-NR8aR8bであり、R8aとR8bは、それぞれが結合する窒素原子と一体となって、-O-、-N-、または-S-から選択される1、2、または3個のヘテロ原子を任意選択で含有し、1つ以上のR10により任意選択で置換される、4~8員の飽和または部分飽和ヘテロシクリルを形成する。ある実施形態では、4~8員の飽和または部分飽和ヘテロシクリルは、アゼチジニルまたは3-ヒドロキシ-アゼチジニルである。
式(I)の化合物の一実施形態では、R2はヘテロアリールである。ある実施形態では、ヘテロアリールは、テトラゾリル、オキサゾリル、またはオキシジアゾリルである。
一実施形態では、nは0である。一実施形態では、nは1であり、R3はハロゲンである。ある実施形態では、ハロゲンはフッソまたは塩素である。一実施形態では、ハロゲンはフッ素である。
一実施形態では、R6は、水素、C1-C3アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはヘテロアルキルである。ある実施形態では、R6は水素である。他の実施形態では、R6は、メチル、エチル、またはプロピルである。
一実施形態では、R4基のシクリル部分は、1つのR9基で置換される。ある実施形態では、R9は、オキソ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、-L-N(R11)2、またはC1-C3アルキルである。ある実施形態では、R9はC1-C3アルキルであり、C1-C3アルキルは、メチル、エチル、またはイソプロピルである。ある実施形態では、R9はハロゲンであり、ハロゲンはフッ素または塩素である。ある実施形態では、R9はオキソである。
一実施形態では、R4基のシクリル部分は、2つのR9基で置換される。ある実施形態では、2つのR9基はそれぞれハロゲンであり、各ハロゲンはフッ素である。
一実施形態では、化合物は、以下である。
医薬組成物
別の態様では、本発明は、本発明によるPRC2阻害剤と、薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む医薬組成物を提供する。本発明の化合物は、当該技術分野で周知の方法により製剤化することができ、非経口、経口、舌下、経皮、局所、鼻内、気管内、または直腸内を含むがこれらに限定されない経路による投与用に調製することができる。ある実施形態では、本発明の化合物は、院内環境で静脈内投与される。他の実施形態では、投与は、経口経路により行うのが好ましい場合がある。
担体の特徴は、投与経路に左右されることになる。本明細書で使用するとき、「薬学的に許容可能な」という用語は、細胞、細胞培養物、組織、または生物体などの生物系と適合可能であるとともに、有効成分の生物活性の有効性に干渉しない非毒性材料を意味する。このため、本発明による組成物は、阻害剤以外に、希釈剤、充填剤、塩、緩衝液、安定化剤、可溶化剤、および当該技術分野で周知の他の材料を含有する場合がある。薬学的に許容可能な製剤の調製は、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,ed.A.Gennaro,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1990に記載されている。
本明細書で使用するとき、「薬学的に許容可能な塩」という用語は、上記で特定した化合物の所望の生物活性を保持するとともに、望ましくない毒物学的効果を最小限に呈するか全く呈さない塩を指す。このような塩の例として、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)により形成される酸付加塩、ならびに、酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタリンスルホン酸、ナフタレン二スルホン酸、およびポリガラクツロン酸などの有機酸により形成される塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。この化合物は、当業者に知られる薬学的に許容可能な第四級塩としても投与することができ、この塩は特異的に、式--NR+Z-の第四級アンモニウム塩を含み、ここでRは、水素、アルキル、またはベンジルであり、Zは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、--O-アルキル、トルエンスルホネート、メチルスルホネート、スルホネート、ホスフェート、またはカルボキシレート(ベンゾエート、スクシネート、アセテート、グリコレート、マレアート、シトレート、タートレート、アスコルベート、ベンゾエート、シンナモエート、マンデロエート、ベンジロエート、およびジフェニルアセテートなど)を含むカウンターイオンである。
活性化合物は、処置される患者に重篤な毒性効果を生じさせることなく、治療上有効量で患者に送達するのに十分な量で薬学的に許容可能な担体または希釈剤に含まれる。上述の疾病すべてに対する活性化合物の投与量は、1日当たりレシピエントの体重1kgにつき約0.01~300mg、好ましくは0.1~100mg、より一般的には0.5~約25mgの範囲にある。典型的な局所用量の範囲は、適切な担体中で0.01~5%wt/wtとなる。薬学的に許容可能な誘導体の有効な用量範囲は、送達される親化合物の重量に基づき算出することができる。誘導体自体が活性を呈する場合、有効な用量は、誘導体の重量を用いて、または当業者に既知の他の手段により上記のように評価することができる。
本発明の化合物を含む医薬組成物は、本明細書に記載の方法に使用することができる。
使用方法
また他の態様では、本発明は、細胞中のPRC2活性を阻害する方法を提供し、該方法は、PRC2活性の阻害が望まれる細胞を、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、あるいは前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含有する医薬組成物に接触させる工程を含む。
本明細書で提供される組成物および方法は特に、細胞中のPRC2活性を阻害するのに有用であると見なされる。一実施形態では、PRC2活性の阻害が望まれる細胞は、PRC2活性を負に調節するために、式(I)の化合物と治療上有効量で接触される。他の実施形態では、式(I)の化合物を含有する治療上有効量の薬学的に許容可能な塩または医薬組成物が使用されてもよい。
PRC2活性を負に調節することにより、特にEZH2酵素を過剰発現する細胞またはEZH2酵素を活性化する体細胞突然変異の場合に、前記方法は、細胞内のPRC2活性の増強から生じる望まれない細胞増殖を阻害するべく、例えばH3K27のメチル化パターンを改質することにより正常な細胞転写発現パターンを修復するように設計される。この細胞は、望ましいPRC2の負の調節に影響を及ぼすために、特定の処置レジメンに従い単回用量または複数回用量で接触されてもよい。ヒストンH3K27のモノメチル化およびジメチル化の程度は、処置の有効性を評価するために以下実施例Aに記載のものを含む周知の方法を用いて細胞中でモニタリングすることができ、用量は参加する医療従事者により適宜調節することができる。
別の態様では、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、あるいは前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物を治療上有効量で癌患者に投与する工程を含む、癌を処置する方法が提供される。
本明細書で提供される組成物および方法は、前立腺癌、乳癌、脳腫瘍、皮膚癌、子宮頚癌、睾丸癌などの腫瘍を含む多種多様な癌の処置に使用することができる。より具体的に、本発明の組成物および方法により処置することができる癌として、星状細胞、乳房、頚部、結腸直腸、子宮内膜、食道、胃、頭頚部、肝細胞、喉頭、肺、口腔、卵巣、前立腺、甲状腺の癌および肉腫といった腫瘍型が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに具体的には、これらの化合物は、心臓癌、すなわち肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、および奇形腫、肺癌、すなわち気管支原生癌(扁平上皮細胞癌、未分化小細胞癌、未分化大細胞癌、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨腫様の過誤腫、および中皮腫、胃腸癌、すなわち食道癌(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃癌(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓癌(管状腺癌、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリノーマ、類癌腫、ビポーマ)、小腸癌(腺癌、リンパ腫、類癌腫、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、および大腸癌(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、尿生殖路癌、すなわち腎臓癌(腺癌、ウィルムス腫瘍(腎芽細胞腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱・尿道癌(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺癌(腺癌、肉腫)、および精巣癌(セミノーマ、奇形腫、胎児性癌、奇形癌、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫)、肝臓癌、すなわち肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽細胞腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、および血管腫、胆管癌:胆嚢癌腫、膨大部癌腫、および肝内胆管癌、骨癌、すなわち骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫(骨軟骨の外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫、および巨細胞腫、神経系の癌、すなわち頭蓋骨(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、脳室上衣細胞腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形膠芽腫、希突起神経膠腫、シュワン腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、および脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)、婦人科系の癌、すなわち子宮癌(子宮内膜癌)、子宮頚部癌(子宮頚癌(前腫瘍子宮頚部異形成(pre-tumor cervical dysplasia))、卵巣癌(卵巣癌(漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、未分類の癌腫)、顆粒膜卵胞膜細胞腫、セルトリ-ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部癌(扁平上皮癌、上皮内癌腫、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣癌(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、および卵管癌(癌腫)、血液癌、すなわち血液癌(骨髄性白血病(急性および慢性)、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、および非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)、皮膚癌:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、異形成母斑(moles dysplastic nevi)、脂肪腫、脈管腫、皮膚線維腫、ケロイド、および乾癬、ならびに副腎癌、すなわち神経芽細胞腫を処置するために使用することができる。ある実施形態では、癌は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。
濃度、および患者への投与経路は、処置される癌に応じて変動する。化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、あるいはかかる化合物および塩を含む医薬組成物は、他の抗腫瘍形成の化合物、例えば化学療法薬と共投与されてもよく、あるいは、手術前もしくは手術後のアジュバントとして放射線または外科的介入などの他の処置と併用して使用することができる。ヒストンH3K27のモノメチル化およびジメチル化の程度は、処置の有効性を評価するために、他の予後因子または生物学的因子とともに以下実施例Aに記載のものを含む周知の方法を用いて患者を対象にモニタリングすることができ、用量は参加する医療従事者により適宜調節されてもよい。
一般反応スキーム、中間体、および実施例
一般反応スキーム
本発明の化合物は、本明細書に記載の合成法および反応スキームにおいて市販で入手可能な試薬および中間体を用いて調製するか、または当業者に周知の他の試薬および従来法を使用して調製することができる。
例えば、本発明の式(I)の化合物およびその中間体は、一般反応スキームI~Vに従い調製することができる:
一般反応スキームIでは、R2エステルで置換したイミダゾ[1,2-c]ピリミジンAを、求核置換により任意選択でR3で置換した中間体アミンBに結合させて、中間体Cを得る。ボロン酸誘導体(Y)-R1 Dを、適切な塩基、例えば炭酸ナトリウムの存在下、Suzuki反応を介し、ハロゲンで置換した中間体Cに結合させ、水素化アルミニウムリチウムなどの還元剤を介してR2エステルをアルコールに変換して、中間体アルコールEを生成する。適切な酸化剤、例えばデス・マーチン・ペルヨージナンを用いた酸化を介して、アルコールEを対応するアルデヒドFに変換し、次いで、グリニャール試薬などの有機金属試薬で処置することにより第2級アルコールへと変換させることにより、表題化合物であるアルコールGを形成する。
一般反応スキームIIでは、R2シアノで置換したイミダゾ[1,2-c]ピリミジンHを、求核置換により任意選択でR3で置換した中間体アミンBに結合させて、中間体Iを得る。ボロン酸誘導体(Y)-R1 Dを、適切な塩基、例えば炭酸ナトリウムの存在下、Suzuki反応を介し、ハロゲンで置換した中間体Iに結合させ、水素ガスとラネーニッケルなどの適切な金属とを用いた金属媒介型水素化を介してR2シアノをアミンに変換して、表題化合物であるアミンJを形成する。
一般的反応スキームIIIでは、中間体Fに対して、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドなどの適切な還元剤を用いて、任意選択でR8a8bで置換した中間体アミンKでの還元アミノ化反応を行い、表題化合物Lを形成することができる。
一般反応スキームIVでは、アルキルマグネシウムハライドなどの有機金属試薬に対して、R2-シアノイミダゾ[1,2-c]ピリミジンIの求核付加反応を行うことにより、R11で置換したアミン中間体Mを得る。結果生じるアミンMを、適切な保護基、例えばtert-ブチルオキシカルボニルで保護して、中間体Nを得る。次いで、中間体Nを、炭酸ナトリウムなどの適切な塩基の存在下、Suzuki反応を介してボロン酸誘導体(Y)-R1 Dと結合させることができ、強い酸、例えばTFAによる処置を介して生成物から保護基を取り除くことにより、所望の表題化合物Oを得る。
以下の中間体は、本発明の化合物を調製するために使用可能であるが、本発明の範囲を制限するようには意図されない様々な中間体を例示することを意図したものである。
例示的な中間体A、中間体A-1は、式(I)の化合物を合成するために使用されてもよい。6-アミノ-5-ブロモ-1H-ピリミジン-2-オン(2.00g、10.5mmol、1.00当量)およびエチル3-ブロモ-2-オキソ-プロパノエート(3.12g、16.0mmol、2.00mL、1.52当量)をDMF(20.0mL)に溶かした混合物を、80℃で3時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することにより残渣を得た。この残渣に水(50.0mL)を加え、混合物を酢酸エチル(80.0mL×3)により抽出し、有機質層を真空内で濃縮した。粗製材料をメタノール(5.00mL)中で加熱し、固形物を濾過により取り除いた。濾液を減圧下で濃縮することにより、エチル8-ブロモ-5-オキソ-6H-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(1.00g、3.50mmol、収率33.2%)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=12.09(br s,1H),8.32(s,1H),7.73(s,1H),4.30(q,J=7.2Hz,2H),1.31(t,J=7.2Hz,3H)。
エチル8-ブロモ-5-オキソ-6H-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(500mg、1.75mmol、1当量)およびDIEA(564mg、4.37mmol、760uL、2.50当量)をPOCl3(8.00mL)に溶かした混合物を、120℃で15時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮することで粗製残留物を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~1/1)により精製して、エチル8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(380mg、1.25mmol、収率71.4%)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.61(s,1H),8.20(s,1H),4.46(q,J=7.2Hz,2H),1.43(t,J=7.2Hz,3H)。
第2の例示的な中間体Aとして、中間体A-1も、式(I)の化合物を合成するために使用することができる。エチル8-ブロモ-5-オキソ-6H-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(3.00g、10.2mmol、1.00当量)をMeOH(60.0mL)に溶かした溶液に、NaOH(1M、30.5mL、3.00当量)を加えた。結果生じる混合物を60℃で1時間撹拌した。続いて、反応混合物を濃縮し、1M HCl水溶液でpHを4に調整し、その時点で沈殿物が生じた。固形物を濾過し、真空下で乾燥することにより、8-ブロモ-5-オキソ-6H-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボン酸(2.60g、10.1mmol、収率99.1%)を茶色固形物として得た。
8-ブロモ-5-オキソ-6H-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボン酸(2.60g、10.1mmol、1.00当量)をDMF(60.0mL)に溶かした溶液に、NH4Cl(1.62g、30.2mmol、3.00当量)、DIPEA(11.7g、90.7mmol、15.8mL、9.00当量)、およびHATU(5.75g、15.1mmol、1.50当量)を加えた。この混合物を15℃で12時間撹拌し、続いて真空内で濃縮した。結果生じる残渣を、MeOH(30mL)でトリチュレートした。沈殿物を水50mLで洗浄し、濾過し、濾液を真空内で濃縮することにより、8-ブロモ-5-オキソ-6H-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキサミド(1.78g、6.92mmol、収率68.7%)を淡黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:257.0。
8-ブロモ-5-オキソ-6H-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキサミド(1.70g、6.61mmol、1.00当量)をPOCl3(20.0mL)に溶かした溶液に、DIPEA(4.27g、33.1mmol、5.76mL、5.00当量)を0℃で滴下した。混合物を120℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、粗製材料を得た。粗製残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~4/1)により精製して、8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(950mg、3.69mmol、収率55.8%)を淡黄色固形物として得た。LC-MS[M+1]:258.9。
代替的に、中間体A-2を次のように大規模で調製してもよい。
シトシン(300g、2.70mol、1.00当量)をDMF(1.5L)に溶かした溶液に、NBS(480g、2.70mol、1.00当量)を加えた。混合物を25℃で10時間撹拌し、その時点で、粗製の1H NMRスペクトルより、反応の完了を認めた。反応混合物を濾過し、濾過ケークを水(1L×4)で洗浄した。固形物を集め、減圧下で乾燥することにより、5-ブロモシトシン(480g、2.53mol、収率93.6%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ10.80(br s,1H),11.36-10.16(m,1H),7.74(s,1H),6.83(br s,2H)。
化合物5-ブロモシトシン(150g、789mmol、1.00当量)およびエチル3-ブロモ-2-オキソ-プロパノエート(385g、1.97mol、247mL、2.50当量)をAcOH(1.5L)に溶かした混合物を、120℃で2時間撹拌した。粗製の1H NMRスペクトルより、反応の完了を認めた。3つのバッチを濃縮して残渣を得て、これをMTBE(3L)でトリチュレートし、濾過した。濾過ケークを水(1L×4)で洗浄し、乾燥することにより、エチル8-ブロモ-5-オキソ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(300g、1.05mol、収率44.3%)を茶色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ12.47-11.64(m,1H),8.33(s,1H),8.06(s,2H),7.73(s,1H),4.31(q,J=7.1Hz,2H),1.32(t,J=7.1Hz,3H)。
エチル8-ブロモ-5-オキソ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(150g、524mmol、1.00当量)をMeOH(1.5L)に溶かした溶液に、NaOH(2M、786mL、3.00当量)を加えた。混合物を65℃で2時間撹拌し、その時点でLCMSより反応の完了を認めた。反応混合物を濃縮して残渣を得て、これをHCl(2M)で酸性化してpH=2~3とした。固形物を濾過し、濾過ケークを水(800mL×4)で洗浄した。固形物を集め、真空下で乾燥することにより、8-ブロモ-5-オキソ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボン酸(140g、543mmol、収率51.7%)を茶色固形物として得た。LCMS(M+1):257.9。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ12.86-11.28(m,1H),8.27(s,1H),7.73(s,1H)。
8-ブロモ-5-オキソ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボン酸(120g、465mmol、1.00当量)をSOCl2(787g、6.62mol、480mL、14.2当量)に溶かした懸濁液に、DMF(340mg、4.65mmol、358μL、0.01当量)を加え、混合物を80℃で2時間撹拌した。溶液を濃縮して残渣を得て、これをDCM(200mL)に溶かした。結果生じる混合物を濃縮水酸化アンモニウム(1.09kg、9.35mol、1.20L、20.1当量)に0℃で滴下し、続いて混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSより、反応の完了を認めた。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(200mL)で洗浄し、固形物を真空下で乾燥することにより、8-ブロモ-5-オキソ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキサミド(120g、粗製)を茶色固形物として得た。LCMS(M+1):257.0/259.0。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ8.05(s,1H),7.66(s,1H),7.56(br s,1H),7.41(br s,1H)。
8-ブロモ-5-オキソ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキサミド(20.0g、77.8mmol、1.00当量)をPOCl3(388g、2.53mol、235mL、32.5当量)に溶かした溶液に、DIEA(50.3g、389mmol、67.8mL、5.00当量)を0℃で滴下した。混合物を120℃で12時間撹拌した。反応混合物(組み合わせた同一の4つのバッチ)を室温に冷まし、濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=20:1~5:1)により精製して、8-ブロモ-5-クロロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(19.9g、76.1mmol、収率24.5%、純度98.6%)をオフホワイト固形物として得た。LCMS(M+1):388.0/390.0。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ9.19(s,1H),8.36(s,1H)。
例示的な中間体Bとして中間体B-1を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合である。3-ブロモフェノール(10.0g、57.8mmol、1.00当量)および2-ブロモ-1,1-ジエトキシ-エタン(13.7g、69.4mmol、10.4mL、1.20当量)をDMF(100mL)に溶かした混合物に、炭酸カリウム(24.0g、173mmol、3.00当量)を加えた。結果生じる混合物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を石油エーテル(100mL)で希釈し、ブライン(50.0mL×4)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、1-ブロモ-3-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼン(17.0g、48.2mmol、収率83.4%、純度82.0%)を淡黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.17-7.07(m,3H),6.88-6.84(m,1H),4.82(t,J=5.2Hz,1H),3.99(d,J=5.2Hz,2H),3.80-3.74(m,1H),3.80-3.73(m,2H),3.68-3.61(m,2H),1.25(t,J=7.2Hz,6H)。
ポリリン酸(21.5g、63.6mmol、1.50当量)をトルエン(80.0mL)に溶かした溶液に、1-ブロモ-3-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼン(15.0g、42.5mmol、1.00当量)を90℃で加えた。この混合物を90℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、4-ブロモベンゾフラン(5.20g、13.2mmol、収率31.0%、純度50.0%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.70(s,1H),7.67(d,J=2.0Hz,1H),7.61(d,J=2.4Hz,1H),7.47(d,J=8.4Hz,2H),7.41(d,J=8.0Hz,1H),7.37(dd,J=1.6,8.4Hz,1H),7.21-7.15(m,1H),6.85-6.80(m,1H),6.78-6.73(m,1H)。
4-ブロモベンゾフラン(5.20g、13.2mmol、1.00当量)をDMAC(50.0mL)に溶かした溶液に、シアン化亜鉛(6.85g、58.3mmol、4.42当量)およびPd(PPh3)4(1.52g、1.32mmol、0.100当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、140℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(80.0mL)で希釈し、ブライン(50.0mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1~0/1)により精製して、ベンゾフラン-4-カルボニトリル(1.60g、10.1mmol、収率76.2%、純度90.0%)を淡黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.80(d,J=2.0Hz,1H),7.75(d,J=8.4Hz,1H),7.60(d,J=8.0Hz,1H),7.38(t,J=8.4Hz,1H),7.03-7.00(m,1H)。
ベンゾフラン-4-カルボニトリル(750mg、4.72mmol、1.00当量)をメチルアルコール(10.0mL)に溶かした溶液に、Boc2O(3.09g、14.2mmol、3.00当量)およびPd/C(4.72mmol、10.0w.%、1.00当量)を加えた。混合物を水素(50.0psi)下、30℃で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して粗製材料を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)により精製して、tert-ブチルN-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イルメチル)カルバメート(140mg、562μmol、収率11.9%)を無色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.10(t,J=8.0Hz,1H),6.74(dd,J=8.0,14.0Hz,2H),4.75(br s,1H),4.59(t,J=8.8Hz,2H),4.28(br d,J=5.6Hz,2H),3.20(t,J=8.8Hz,2H),1.47(s,9H)。
tert-ブチルN-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イルメチル)カルバメート(140mg、562μmol、1.00当量)をDCM(2.00mL)に溶かした溶液に、TFA(640mg、5.62mmol、416μL、10.0当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(10.0mL)で希釈し、飽和炭酸カリウム水溶液(10.0mL)に加えた。二相混合物を25℃で0.5時間撹拌した。有機質相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮することにより、2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イルメタンアミン(80.0mg、483μmol、収率85.9%、純度90.0%)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.13(t,J=8.0Hz,1H),6.84(d,J=7.6Hz,1H),6.72(d,J=8.0Hz,1H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),3.82(s,2H),3.20(t,J=8.8Hz,2H)。
第2の例示的な中間体Bとして中間体B-2を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはCR11であり、
は二重結合であり、1つのR3はフッ素である。5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(250mg、1.47mmol、1.00当量)およびRaney-Ni(126mg、1.47mmol、1.00当量)をメチルアルコール(6.60mL)に溶かした混合物に、水酸化アンモニウム(1.60mL)を加えた。混合物を窒素でパージし、水素雰囲気下、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、(5-フルオロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(220mg、1.20mmol、収率81.3%、純度90.0%)を茶色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.67(s,1H),7.33(br d,J=5.6Hz,1H),7.04(br t,J=9.6Hz,1H),6.90(s,1H),4.54-3.78(m,2H)。
第3の例示的な中間体Bとして中間体B-3を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3は塩素である。ベンゾフラン-4-カルボン酸(900mg、5.55mmol、1当量)をMeOH(9.00mL)に溶かした溶液に、パラジウム活性炭素(20.0mg、555μmol、10.0wt%、0.10当量)を窒素下で加えた。管の内部を排気し、水素で数回パージした。混合物を水素(50.0psi)下、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮することにより、2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボン酸(750mg、3.66mmol、収率65.9%、純度80.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.20(t,J=8.0Hz,1H),6.97(d,J=8.0Hz,1H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.45(br t,J=8.8Hz,2H)。
2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボン酸(750mg、3.66mmol、1.00当量)をDMF(1.00mL)に溶かした溶液に、Pd(OAc)2(82.1mg、366μmol、0.10当量)およびNCS(586mg、4.39mmol、1.20当量)を加えた。反応物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過して真空内で濃縮し、結果生じる残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1~ジクロロメタン/メタノール=10/1)により精製して、5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボン酸(600mg、粗製)を黄色の油として得た。LC-MS:[M+1]198.9。
5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボン酸(600mg、3.02mmol、1.00当量)をDMF(5.00mL)に溶かした溶液に、塩化アンモニウム(242mg、4.53mmol、1.50当量)、HATU(2.30g、6.04mmol、2.00当量)、DIEA(1.17g、9.06mmol、1.58mL、3.00当量)を加えた。反応混合物を25℃で12時間撹拌し、真空内で濃縮して粗製材料を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)により精製して、5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボキサミド(700mg、2.83mmol、収率93.8%、純度80.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=7.87(br s,1H),7.63(br s,1H),7.17(d,J=8.4Hz,1H),6.79(d,J=8.4Hz,1H),4.58(t,J=8.8Hz,2H),3.18(t,J=8.8Hz,2H)。
5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボキサミド(300mg、1.21mmol、1.00当量)をTHF(5.00mL)に溶かした溶液に、BH3-DMS(10.0M、607μL、5.00当量)を滴下した。反応物を70℃で2.5時間撹拌し、MeOH(5.00mL)で急冷し、真空内で濃縮して残渣を得た。この残渣に水(20.0mL)を加え、混合物をDCM(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(20.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、(5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(240mg、粗製)を茶色の油として得た。LC-MS:[M-16]167.1。
第4の例示的な中間体Bとして中間体B-4を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。3-ブロモ-4-フルオロ-フェノール(100g、524mmol、1.00当量)および2-ブロモ-1,1-ジエトキシ-エタン(124g、628mmol、94.5mL、1.20当量)をDMF(600mL)に溶かした溶液に、炭酸カリウム(217g、1.57mol、3.00当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(500mL)で希釈し、ブライン(500ml×5)で洗浄し、減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1)により精製して、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロ-ベンゼン(171g、501mmol、収率95.7%、純度90.0%)を淡黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.12(dd,J=2.8,5.6Hz,1H),7.06-6.98(m,1H),6.84(td,J=3.2,9.2Hz,1H),4.81(t,J=5.2Hz,1H),3.96(d,J=5.2Hz,2H),3.81-3.72(m,2H),3.68-3.59(m,2H),1.25(t,J=7.2Hz,6H)。
PPA(254g、752mmol、1.50当量)をトルエン(1.30L)に溶かした溶液に、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロ-ベンゼン(171g、501mmol、1.00当量)を90℃で加えた。この混合物を95℃で2時間撹拌し、減圧下で濃縮して残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(87.3g、203mmol、収率40.5%、純度50.0%)を黄色の油として得た。4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(85.5g、398mmol、1.00当量)および6-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(85.5g、398mmol、1.00当量)をDMAC(1.50L)に溶かした混合物に、シアン化亜鉛(31.1g、264mmol、0.67当量)およびPd(PPh3)4(23.0g、19.9mmol、0.05当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、90℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(1.00L)で希釈し、濾過した。濾液をブライン(1.00L×3)で洗浄し、有機質層を減圧下で濃縮して残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)により精製して、4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(78g、粗製)を白色固形物として得た。
4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾフラン(87.3g、203mmol、1.00当量)をDMAC(600mL)に溶かした溶液に、シアン化亜鉛(94.6g、805mmol、3.97当量)およびPd(PPh3)4(23.5g、20.3mmol、0.10当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(500mL)で希釈し、ブライン(400mL×5)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)により精製して、5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(20.0g、118mmol、収率58.1%、純度95.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.84(d,J=2.0Hz,1H),7.73-7.67(m,1H),7.14(t,J=9.2Hz,1H),7.02-6.96(m,1H)。
5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(19.6g、116mmol、1.00当量)をメチルアルコール(1.00L)に溶かした溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(75.7g、347mmol、3.00当量)およびPd/C 10w.%(1.16g)を加えた。混合物を水素ガス雰囲気(50.0psi)下、35℃で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1)により精製して、tert-ブチルN-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]カルバメート(22.0g、78.2mmol、収率67.7%、純度95.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=6.82-6.76(m,1H),6.62(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.88(br s,1H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),4.30(br d,J=6.0Hz,2H),3.30(br t,J=8.8Hz,2H),1.44(s,9H)。
tert-ブチルN-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]カルバメート(22.0g、78.2mmol、1.00当量)をDCM(200mL)に溶かした溶液に、TFA(89.2g、782mmol、57.9mL、10.0当量)を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌し、続いて飽和炭酸カリウム水溶液(200mL)で急冷した。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。有機質相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮することにより、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(13.0g、73.9mmol、収率94.5%、純度95.0%)を淡黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=6.85-6.76(m,1H),6.60(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.61(t,J=8.8Hz,2H),3.82(s,2H),3.24(t,J=8.8Hz,2H)。
代替的に、中間体B-4を次のように大規模で調製してもよい。
3-ブロモ-4-フルオロフェノール(1.00kg、5.24mol、1.00当量)およびCs2CO3(3.41kg、10.5mol、2.00当量)をDMF(5.00L)に溶かした溶液に、化合物2-ブロモ-1,1-ジエトキシエタン(1.24kg、6.28mol、1.20当量)を一度に加えた。懸濁液を110℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=10/1、Rf=0.50)より、反応の完了を認めた。反応混合物を濾過し、水(15.0L)で希釈し、MTBE(5.00L×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00L)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、化合物2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロベンゼン(1.61kg、粗製)を黄色の油として得た。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。ポリリン酸(1.30kg)をトルエン(2.40L)に溶かした混合物に、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエトキシ)-1-フルオロベンゼン(800g、2.60mol、1.00当量)を90℃で一度に加えた。混合物を90℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1、Rf=0.6)より、反応の完了を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせた。この混合物を水(6.00L)に注ぎ、MTBE(6.00L×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(5.00L×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/0~100/1)により精製して、4-ブロモ-5-フルオロベンゾフランおよび6-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(800g、3.72mol、収率71.4%)の最大1:1の混合物を茶色の油として得た。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。4-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(150g、698mmol、1.00当量)および6-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(150g、698mmol、1.00当量)をDMA(2.40L)に溶かした混合物に、Zn(CN)2(49.2g、419mmol、0.60当量)およびPd(PPh3)4(40.3g、34.9mmol、0.05当量)をN2下、25℃で一度に加えた。混合物を90℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1)より、不要な異性体(6-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン)の消費を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせた。混合物をEtOAc(5.00L)で希釈し、濾過した。この濾液を水(8.00L)に注ぎ、混合物をEtOAc(3.00L×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(4.00L×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧化で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/0~5/1)により精製して、化合物4-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(340g)を黄色の油として得た。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。化合物4-ブロモ-5-フルオロベンゾフラン(170g、791mmol、1.00当量)をDMA(1.30L)に溶かした混合物に、Zn(CN)2(92.8g、791mmol、1.00当量)およびPd(PPh3)4(91.4g、79.1mmol、0.10当量)をN2下、25℃で一度に加えた。結果生じる混合物を120℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1)より、反応の完了を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせ、混合物を水(3.00L)およびEtOAc(4.00L)へそそいで濾過し、濾液をEtOAc(2.00L×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00L×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。この残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/0~50/1)により精製して、化合物5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(120g、745mmol、収率47.1%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ8.06(d,J=2.0Hz,1H),7.82-7.86(m,1H),7.23-7.28(m,1H),7.02(d,J=2.0Hz,1H)。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。化合物5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(60.0g、372mmol、1.00当量)をMeOH(1.50L)に溶かした溶液に、Boc2O(122g、559mmol、1.50当量)およびPd/C(12.0g、10wt%)をN2下で加えた。懸濁液を排気し、H2で数回パージし、混合物をH2(50psi)下、50℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=10/1)より、反応の完了を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせて濾過した。濾液を濃縮して残渣を得て、これを石油エーテル(500mL)でトリチュレートし、濾過し、真空下45℃で乾燥することにより、tert-ブチル((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(100g、374mmol、収率50.2%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ6.76-6.81(m,1H),6.60-6.63(m,1H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),4.29-4.31(m,2H),3.30(t,J=8.8Hz,2H),1.44(s,9H)。
2つの反応を同じ規模で並行して行い、ワークアップ中に組み合わせた。tert-ブチル((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(50.0g、187mmol、1.00当量)をEtOAc(400mL)に溶かした混合物に、HCl/EtOAc(300mL、4M)をN2下、25℃で一度に加えた。結果生じる混合物を4時間撹拌し、この時点で、TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)より、反応の完了を認めた。2つの反応物をワークアップ前に組み合わせて濾過し、濾過ケークをMTBE(100mL×2)により洗浄した。濾過ケークを水(200mL)に溶かし、飽和K2CO3により0℃でpHを9に調整してから、DCM(200mL×4)で抽出を行った。組み合わせた有機質相をブライン(200mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(50.0g、299mmol、収率79.9%)を茶色の油として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ8.57(br.s.,3H),6.97(m,1H),6.77-6.80(m,1H),4.55-4.59(m,2H),3.94(s,2H),3.37-3.42(m,2H)。
第5の例示的な中間体Bとして中間体B-5を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはSであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。3-ブロモ-4-フルオロ-ベンゼンチオール(4.50g、21.7mmol、1.00当量)、2-ブロモ-1,1-ジエトキシ-エタン(4.71g、23.9mmol、3.60mL、1.10当量)、および炭酸カリウム(3.60g、26.1mmol、1.20当量)をDMF(50.0mL)に溶かした混合物を、窒素でパージした。混合物を窒素雰囲気下、80℃で0.5時間撹拌した。この混合物を真空内で濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、20/1~5/1)により精製して、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエチルスルファニル)-1-フルオロ-ベンゼン(6.2g、19.2mmol、収率88.3%)を無色の液体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.63(dd,J=2.4,6.4Hz,1H),7.32(ddd,J=2.4,4.4,8.8Hz,1H),7.03(t,J=8.4Hz,1H),4.63(t,J=5.6Hz,1H),3.72-3.65(m,2H),3.57-3.51(m,2H),3.08(d,J=5.6Hz,2H),1.20(t,J=7.2Hz,6H)。
ポリリン酸(39g、710μL、1.00当量)をクロロベンゼン(70.0mL)に溶かした溶液に、2-ブロモ-4-(2,2-ジエトキシエチルスルファニル)-1-フルオロ-ベンゼン(5.9g、18.3mmol、1.00当量)を加え、結果生じる混合物を130℃で12時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮して、残留物を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾチオフェン(2.50g、10.8mmol、収率29.8%、純度50%)を無色の液体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.75(dd,J=4.4,8.8Hz,1H),7.61(d,J=5.6Hz,1H),7.49(d,J=5.6Hz,1H),7.17(t,J=8.8Hz,1H)。
4-ブロモ-5-フルオロ-ベンゾチオフェン(1.25g、5.41mmol、1.00当量)をDMAC(12.0mL)に溶かした溶液に、シアン化亜鉛(953mg、8.11mmol、515μL、1.50当量)およびPd(PPh3)4(938mg、811μmol、0.150当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で12時間撹拌した。水(50.0mL)を加え、混合物を酢酸エチル(80.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を真空内で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、5-フルオロベンゾチオフェン-4-カルボニトリル(530mg、2.99mmol、収率27.7%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.05(dd,J=4.4,8.8Hz,1H),7.80(d,J=5.6Hz,1H),7.57(d,J=5.6Hz,1H),7.23(t,J=8.8Hz,1H)。
5-フルオロベンゾチオフェン-4-カルボニトリル(300mg、1.69mmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした混合物に、BH3-Me2S(10M、677μL、4.00当量)を0℃で加え、混合物を75℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷まし、エタノール(10.0mL)でクエンチし、HCl水溶液(2M)でpHを3に調整した。混合物を真空内で濃縮して残渣を得て、これに水(20.0mL)を加えた。混合物水溶液を酢酸エチル(40.0mL×4)で抽出し、組み合わせた有機質層を濃縮することにより、(5-フルオロベンゾチオフェン-4-イル)メタンアミン(150mg、828μmol、収率48.9%)を黄色固形物として得た。
第6の例示的な中間体Bとして中間体B-6を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは2であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。
2-ブロモ-6-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(0.30g、1.49mmol、1.00当量)およびエチル2-ジエトキシホスホリルアセテート(669mg、2.98mmol、592μL、2.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、NaH(119mg、2.98mmol、純度60%、2.00当量)を窒素雰囲気下、室温で加えた。結果生じる混合物を40℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50.0mL)で希釈し、水(10.0mL)でクエンチした。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製の残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~4/1)により精製して、エチル(E)-3-(2-ブロモ-6-ヒドロキシ-フェニル)プロプ-2-エノエート(380mg、1.37mmol、収率92.0%、純度98.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.02(d,J=16.0Hz,1H),7.15(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),7.06(t,J=8.0Hz,1H),6.97(d,J=16.0Hz,1H),6.86(d,J=8.0Hz,1H),4.56(s,1H),4.25(q,J=7.2Hz,2H),1.33(t,J=7.2Hz,3H)。
エチル(E)-3-(2-ブロモ-6-ヒドロキシ-フェニル)プロプ-2-エノエート(380mg、1.37mmol、1.00当量)をTHF(5.00mL)および水(5.00mL)に溶かした溶液に、NaOAc(225mg、2.75mmol、2.00当量)および4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(512mg、2.75mmol、2.00当量)を加えた。混合物を70℃で12時間撹拌した。混合物を室温に冷まし、酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)により精製して、エチル3-(2-ブロモ-6-ヒドロキシ-フェニル)プロパノエート(380mg、1.32mmol、収率96.2%、純度95.0%)を淡黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.27(s,1H),7.14(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),6.99(t,J=8.0Hz,1H),6.93-6.88(m,1H),4.17(q,J=7.2Hz,2H),3.50(s,1H),3.10-3.03(m,2H),2.87-2.79(m,2H),1.28-1.24(m,3H)。
エチル3-(2-ブロモ-6-ヒドロキシ-フェニル)プロパノエート(0.10g、348μmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした溶液に、LAH(39.6mg、1.04mmol、3.00当量)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(0.50mL)でクエンチし、DCM(30.0mL)で希釈した。混合物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製の残渣を分取TLC(SiO2、PE:EA=2:1)により精製して、3-ブロモ-2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール(70.0mg、297μmol、収率85.4%、純度98.0%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.66(br s,1H),7.14(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),6.97(t,J=8.0Hz,1H),6.84(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),3.64(t,J=5.6Hz,2H),3.03-2.94(m,2H),2.01-1.90(m,2H)。
ヨウ素(3.30g、13.0mmol、2.62mL、1.65当量)を、イミダゾール(2.42g、35.5mmol、4.50当量)およびPPh3(3.72g、14.2mmol、1.80当量)をDCM(40.0mL)に溶かした溶液に0℃で加えた。反応混合物を15分間撹拌し、続いて3-ブロモ-2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール(1.85g、7.89mmol、1.00当量)をDCM(10.0mL)に溶かした溶液を滴下した。反応混合物を光から保護し、室温で12時間撹拌した。混合物をDCM(50.0mL)で希釈し、ブライン(40.0mL×2)で洗浄した。組み合わせた有機質相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1)により精製して、3-ブロモ-2-(3-ヨードプロピル)フェノール(2.10g、6.16mmol、収率78.1%)を白色固形物として得た。
3-ブロモ-2-(3-ヨードプロピル)フェノール(2.10g、6.16mmol、1.00当量)をアセトン(50.0mL)に溶かした溶液に、K2CO3(1.70g、12.3mmol、2.00当量)を加えた。混合物を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空内で濃縮した。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル)により精製して、5-ブロモクロマン(1.20g、5.63mmol、収率91.5%、純度100%)を淡黄色の油として得た。
5-ブロモクロマン(0.10g、469μmol、1.00当量)、Zn(CN)2(110mg、939μmol、2.00当量)、Pd(PPh3)4(81.4mg、70.4μmol、0.15当量)をDMAC(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージした。混合物を100℃で8時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(20.0mL)で希釈し、ブライン(15.0mL×3)で洗浄した。組み合わせた有機質相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗製材料を分取TLC(SiO2、PE:EA=10:1)により精製して、クロマン-5-カルボニトリル(60.0mg、377μmol、収率80.3%)を淡黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.22-7.18(m,1H),7.18-7.13(m,1H),7.02(dd,J=1.2,8.0Hz,1H),4.28-4.19(m,2H),2.97(t,J=6.4Hz,2H),2.16-2.02(m,2H)。
クロマン-5-カルボニトリル(60.0mg、377μmol、1.00当量)をTHF(3.00mL)に溶かした溶液に、LAH(57.2mg、1.51mmol、4.00当量)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(1.00mL)でクエンチし、DCM(30mL)で希釈した。混合物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空内で濃縮することにより、クロマン-5-イルメタンアミン(70.0mg、粗製)を淡黄色の油として得た。
第7の例示的な中間体Bとして中間体B-7を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッソであり、2つのメチレン水素(methylene hydrogens)は重水素で置換される。
5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(2.00g、12.4mmol、1.00当量)をジメチルスルホキシド(20.0mL)に溶かした溶液に、過酸化水素(7.04g、62.1mmol、5.96mL、純度30%、5.00当量)および炭酸カリウム(1.72g、12.4mmol、1.00当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。残渣を氷水(5.00mL)に注ぎ、10分間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮することにより、5-フルオロベンゾフラン-4-カルボキサミド(1.80g、10.1mmol、収率81.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.11(d,J=2.0Hz,1H),7.81(br s,1H),7.73(dd,J=4.0,8.8Hz,2H),7.23(dd,J=9.2,10.4Hz,1H),7.10(d,J=1.2Hz,1H)。
5-フルオロベンゾフラン-4-カルボキサミド(1.80g、10.1mmol、1.00当量)をメチルアルコール(4.00mL)に溶かした溶液に、水素(50psi)およびPd/C(500mg、純度50%)を充填した。混合物を35℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮することにより、5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボキサミド(1.60g、8.83mmol、収率87.9%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:182.2。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=7.82-7.55(m,2H),6.96(t,J=8.8Hz,1H),6.79(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.25(t,J=8.8Hz,2H)。
5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-カルボキサミド(1.60g、8.83mmol、1.00当量)をテトラヒドロフラン(20.0mL)に溶かした溶液に、重水素化アルミニウムリチウム(lithium aluminumdeuteride)(670mg、17.7mmol、911μL、2.00当量)を0℃で加えた。混合物を60℃で12時間撹拌した。混合物を水(1.60mL)で急冷し(15分間撹拌)、続いて水酸化ナトリウム(1.50mL、15%水溶液)(15分)および水(4.80mL)(30分)で急冷した。懸濁液を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(塩基条件)により精製して、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタン-d2-アミン(0.80g、4.56mmol、収率51.6%、純度96.4%)を赤色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CHLOROFORM-d) δ=6.82-6.76(m,1H),6.59(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.59(t,J=8.8Hz,2H),3.23(t,J=8.8Hz,2H)。
第8の例示的な中間体Bとして中間体B-8を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッソであり、ベンゾフラン環上の2つのメチレン水素と2つの水素は重水素で置換される。
5-フルオロベンゾフラン-4-カルボニトリル(100mg、620μmol、1.00当量)をメタノール-d4(1.00mL)に溶かした溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(135mg、620μmol、143μL、1.00当量)およびパラジウム炭素(100mg、10.0w%、0.09当量)を加えた。混合物を重水素ガス雰囲気(15psi)下、35℃で12時間撹拌した。反応物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル-2,3-d2)メチル-d2)カルバメート(45.0mg、166μmol、収率26.7%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=6.82-6.76(m,1H),6.62(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.86(br s,1H),4.57(br d,J=10.0Hz,1H),3.27(br d,J=6.8Hz,1H),1.46-1.41(s,9H)。
tert-ブチル((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル-2,3-d2)メチル-d2)カルバメート(40.0mg、147μmol、1.00当量)をジクロロメタン(2.00mL)に溶かした溶液に、トリフルオロ酢酸(109μL、1.47mmol、10.0当量)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮して残渣を得た。この残渣を飽和炭酸水素ナトリウム(2.00mL)に加え、5分間撹拌した。水相を酢酸エチル(2.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(2.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、ジジューテリオ-(2,3-ジジューテリオ-5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(25.0mg、粗製)を白色固形物として得て、これをさらに精製することなく使用した。
第9の例示的な中間体Bとして中間体B-9を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはOであり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。
5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール(500mg、3.57mmol、1.00当量)をTHF(5.00mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.50M、1.57mL、1.10当量)を-78℃で滴下した。混合物を-78℃で15分間撹拌し、続いてDMF(235mg、3.21mmol、247μL、0.90当量)を滴下し、撹拌を-78℃で0.5時間続けた。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(5.00mL)にそそぎ、15分間撹拌した。水相を酢酸エチル(6.00mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(6.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルバルデヒド(370mg、2.20mmol、収率61.7%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=10.07(s,1H),7.12(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.72(dd,J=8.8,11.6Hz,1H),6.17(s,2H)。
5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルバルデヒド(200mg、1.19mmol、1.00当量)をエチルアルコール(6.00mL)に溶かした溶液に、ヒドロキシルアミン-塩酸塩(248mg、3.57mmol、3.00当量)およびトリエチルアミン(827μL、5.95mmol、5.00当量)を加えた。この混合物を15℃で0.5時間撹拌し、混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。この残渣を水(3.00mL×2)でトリチュレート、濾過し、濾過ケークを集めて減圧下で乾燥することにより、5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルバルデヒドオキシム(200mg、1.09mmol、収率91.8%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=11.68(s,1H),8.08(s,1H),6.91(br dd,J=4.0,8.4Hz,1H),6.77-6.65(m,1H),6.12(s,2H)。
5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-カルバルデヒドオキシム(280mg、2.07mmol、1.00当量)をメチルアルコール(3.00mL)に溶かした溶液に、Pd/C(2.07mmol、純度10%、1.00当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(906mg、4.15mmol、953μL、2.00当量)を加えた。混合物を水素雰囲気下(15psi)、25℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/1)により精製して、tert-ブチルN-[(5-フルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-イル)メチル]カルバメート(350mg、1.71mmol、収率82.3%)を白色固形物として得た。LCMS[M-55]:214.1。
tert-ブチル((5-フルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)カルバメート(85.0mg、316μmol、1.00当量)をDCM(1.00mL)に溶かした溶液に、TFA(0.30mL)を加えた。混合物を25℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸カリウム水溶液(5.00mL)により中和し、30分間撹拌した。水相をDCM(5.00mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(5.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、(5-フルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタンアミン(45.0mg、266μmol、収率84.3%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=6.63(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.52(dd,J=8.4,10.4Hz,1H),6.00(s,2H),3.89(s,2H)。
例示的な中間体Cとして中間体C-1を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。エチル8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(380mg、1.25mmol、1.00当量)、(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(250.34mg、1.50mmol、1.20当量)、およびDIEA(322mg、2.50mmol、434uL、2.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、85℃で0.5時間した。この混合物に、水(10.0mL)および酢酸エチル(8.00mL)を加えた。二相性混合物を濾過して固形不純物を取り除き、有機質層を真空内で濃縮することにより、エチル8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(443mg、1.02mmol、収率81.5%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.87(s,1H),8.50(t,J=4.8Hz,1H),7.90(s,1H),6.93(t,J=9.6Hz,1H),6.69(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.65(d,J=4.8Hz,2H),4.52(t,J=8.8Hz,2H),4.32(q,J=7.2Hz,2H),3.25(t,J=8.8Hz,2H),1.32(t,J=7.2Hz,3H)。
第2の例示的な中間体Cとして中間体C-2を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはCR11であり、
は二重結合であり、1つのR3はフッ素である。8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(160mg、525μmol、1.00当量)、(5-フルオロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(116mg、630μmol、1.20当量)、およびDIEA(136mg、1.05mmol、183uL、2.00当量)をDMF(2.00mL)に溶かした混合物を、窒素雰囲気下、85℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、0/1~2/1)により精製して、エチル8-ブロモ-5-(((5-フルオロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(180mg、収率78.2%)を茶色固形物として得た。LCMS[M+1]:433.1。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.63(s,1H),7.92(s,1H),7.80(d,J=2.0Hz,1H),7.45(dd,J=3.6,8.8Hz,1H),7.13-7.07(m,1H),7.06(d,J=1.2Hz,1H),5.04(s,2H),4.38(q,J=6.8Hz,2H),1.38(t,J=7.2Hz,3H)。
第3の例示的な中間体Cとして中間体C-3を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはOであり、
は単結合である。エチル8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(103mg、328μmol、1.00当量)および1,3-ベンゾジオキソール-4-イルメタンアミン(54.6mg、361μmol、1.10当量)をDMF(2.00mL)に溶かした溶液に、DIEA(42.4mg、328μmol、57.2uL、1.00当量)を加えた。結果生じる混合物を85℃で1時間撹拌し、続いて濃縮し、粗製材料を得た。残渣を水(3.00mL×2)で洗浄することにより、エチル5-((ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-イルメチル)アミノ)-8-ブロモイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(120mg、286.24μmol、収率87.2%)を茶色固形物として得た。LCMS:[M+1]421.2。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.87(s,1H),8.65(br s,1H),7.88(s,1H),6.90-6.77(m,3H),6.03(s,2H),4.66(d,J=4.8Hz,2H),4.36-4.31(m,2H),1.33(t,J=7.2Hz,3H)。
第4の例示的な中間体Cとして中間体C-4を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3は塩素である。エチル8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(230mg、755μmol、1.00当量)および(5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(118mg、642μmol、0.850当量)をDMF(2.00mL)に溶かした溶液に、DIEA(195mg、1.51mmol、263μL、2.00当量)を加え、反応混合物を85℃で1時間撹拌した。溶液を真空内で濃縮して粗製材料を得て、これを分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、エチル8-ブロモ-5-(((5-クロロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(320mg)を茶色固形物として得た。LCMS:[M+3]453.1。
別の中間体Cとして中間体C-4Aを使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは2であり、XはC(R11)2であり、
は単結合である。エチル8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(250mg、802μmol、1.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、DIPEA(207mg、1.60mmol、279μL、2.00当量)およびクロマン-5-イルメタンアミン(170mg、1.04mmol、1.30当量)を加えた。混合物を85℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(40mL)で希釈し、濾過した。固形物を真空下で乾燥することにより、エチル8-ブロモ-5-((クロマン-5-イルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(320mg、742μmol、収率92.5%)を黄色固形物として得た。LC-MS:[M+1]433.3。
また別の例示的な中間体Cとして中間体C-4Bを使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはSであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。(5-フルオロベンゾチオフェン-4-イル)メタンアミン(39.4mg、218μmol、1.40当量)および8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(40.0mg、155μmol、1.00当量)をDMF(2.00mL)に溶かした溶液に、DIEA(60.2mg、466μmol、81.2μL、3.00当量)を加えた。反応混合物を85℃で1時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(10.0mL)で希釈し、ブライン(10.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮して、残渣を得た。粗製材料を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、8-ブロモ-5-((5-フルオロベンゾ[b]チオフェン-4-イル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(35.0mg、87.0μmol、収率56.0%)を茶色固形物として得た。LCMS[M+1]:404.0。
第5の例示的な中間体Cとして中間体C-5を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。エチル8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(160mg、367μmol、1当量)および水酸化ナトリウム(1M、1.10mL、3当量)をメタノール(3.30mL)に溶かした混合物を、窒素雰囲気下、55℃で0.5時間撹拌した。この混合物を真空内で濃縮し、残渣を水(1.00mL)で希釈した。HCl(1M)でpHをpH=2に調整し、固形物を濾過により集めた。結果生じる固形物を減圧下で乾燥することにより、8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボン酸(124mg、304μmol、収率82.8%)を白色固形物として得た。LC-MS:[M+1]408.8。
8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボン酸(124mg、304μmol、1.00当量)、塩化アンモニウム(48.8mg、913μmol、3.00当量)、HATU(173mg、1.50当量)、およびDIEA(314mg、2.44mmol、424uL、8当量)をDMF(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素雰囲気下、30℃で1時間撹拌した。続いて、混合物を真空内で濃縮した。粗製材料に水(1.00mL)を加え、結果生じる固形物を濾過により集めた。固形物を減圧下で乾燥することにより、8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキサミド(100mg)を白色固形物として得て、これをさらに精製することなく使用した。
8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキサミド(100mg、246μmol、1.00当量)およびTEA(484mg、4.79mmol、666uL、19.4当量)をTHF(2.00mL)に溶かした混合物に、TFAA(302mg、1.44mmol、200uL、5.84当量)を0℃で添加した。続いて、混合物を窒素雰囲気下、0~30℃で40分間撹拌した。この混合物を濃縮して粗製残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、5/1~0/1)により精製して、8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(100mg、245μmol、収率99.7%)を黄色固形物として得た。LC-MS:[M+1]387.8。
代替的に、中間体C-5を以下のように調製してもよい。
8-ブロモ-5-クロロ-イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(3.00g、11.7mmol、1.00当量)および(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(2.14g、12.8mmol、1.10当量)をDMF(30.0mL)に溶かした溶液に、DIEA(3.01g、23.3mmol、4.06mL、2.00当量)を加えた。結果生じる混合物を85℃で1時間撹拌し、室温に冷まし、次いで水(100mL)へそそいだ。混合物を酢酸エチル(50.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(50.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)により精製して、8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(4.00g、10.3mmol、収率88.4%)を黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:390.1。
第6の例示的な中間体Cとして中間体C-6を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。
エチル8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(204mg、460μmol、1.00当量)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(201mg、919μmol、2.00当量)、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(561ug、4.60μmol、0.01当量)をテトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて窒素雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。混合物を水(3.00mL)で希釈し、酢酸エチル(2.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(2.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗製材料を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル、3/1)により精製して、エチル8-ブロモ-5-((tert-ブトキシカルボニル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(160mg、198μmol、収率43.0%、純度66。2%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:537.2。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.11(s,1H),7.93(s,1H),6.67-6.61(m,1H),6.59-6.54(m,1H),5.08(s,2H),4.58(t,J=8.8Hz,2H),4.47(q,J=7.2Hz,2H),3.32(br t,J=8.8Hz,2H),1.43(t,J=7.2Hz,3H),1.36(s,9H)。
第7の例示的な中間体Cとして中間体C-7を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッソであり、2つのメチレン水素は重水素で置換される。
(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタン-d2-アミン(50.0mg、284μmol、1.00当量)および8-ブロモ-5-クロロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(73.1mg、284μmol、1.00当量)をDMF(1.00mL)に溶かした、DIEA(110mg、851μmol、148μL、3.00当量)を加えた。混合物を85℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(1.00mL)で希釈し、酢酸エチル(1.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル-d2)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(20.0mg、粗製)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:390.0。
第8の例示的な中間体Cとして中間体C-8を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはC(R11)2であり、
は単結合であり、1つのR3はフッソであり、ベンゾフラン環上の2つのメチレン水素と2つの水素は重水素で置換される。
ジジューテリオ-(2,3-ジジューテリオ-5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(31.9mg、186μmol、1.20当量)および8-ブロモ-5-クロロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(40.0mg、155μmol、1.00当量)をDMF(1.00mL)に溶かした溶液に、DIEA(108uL、621μmol、4.00当量)を加え、混合物を85℃で0.5時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して残渣を得て、これを水(3.00mL)へそそぎ、5分間撹拌した。水相を酢酸エチル(3.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(3.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル-2,3-d2)メチル-d2)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(25.0mg、63.7μmol、収率41.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.30(s,1H),7.94(s,1H),7.93(s,1H),6.83-6.76(m,1H),6.64(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.59(br d,J=10.0Hz,1H),3.33(br d,J=8.4Hz,1H)。
第9の例示的な中間体Cとして中間体C-9を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでZはOであり、nは1であり、XはOであり、
は単結合であり、1つのR3はフッ素である。
8-ブロモ-5-クロロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(40.0mg、155μmol、1.00当量)および(5-フルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メタンアミン(31.5mg、186μmol、1.20当量)をDMF(0.50mL)に溶かした溶液に、DIEA(54.1μL、310μmol、2.00当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で0.5時間撹拌した。混合物を水(3.00mL)にそそぎ、5分間撹拌した。水相を酢酸エチル(3.00mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(3.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、8-ブロモ-5-(((5-フルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(50.0mg、128μmol、収率82.5%)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.92(s,1H),8.567(br s,1H),7.95(s,1H),6.88(dd,J=4.4,8.4Hz,1H),6.69(dd,J=8.8,10.4Hz,1H),6.04(s,2H),4.67(br d,J=2.0Hz,2H)。
例示的な中間体Dとして中間体D-1を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換ヘテロアリールである。
3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(370mg、1.78mmol、1.00当量)、2-ヨードプロパン(907mg、5.33mmol、533uL、3.00当量)、および炭酸セシウム(2.32g、7.11mmol、4.00当量)をアセトニトリル(7.00mL)に溶かした混合物を窒素でパージし、続いて90℃で4時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~3/1)により精製して、1-イソプロピル-3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(170mg、収率34.4%、純度90.0%)および1-イソプロピル-5-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(170mg、収率34.4%、純度90.0%)の混合物を淡黄色の油として得た。LCMS[M+1]:251.4。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.73(s,0.6H),7.65(s,1H),4.50-4.36(m,2H),2.45(s,2H),2.40(s,3H),1.50-1.44(m,12H),1.31(s,22H)。
第2の例示的な中間体Dとして中間体D-2を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したヘテロアリールである。5-ブロモ-2-メトキシ-4-メチル-ピリジン(350mg、1.73mmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.20g、8.66mmol、5.00当量)、酢酸カリウム(527mg、5.37mmol、3.10当量)、Pd(dppf)Cl2(127mg、173μmol、0.10当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、90℃で3時間撹拌した残渣を酢酸エチル(3.00mL)で希釈し、酢酸エチル(2.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(2.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100/1~20/1)により精製して、2-メトキシ-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(150mg、546μmol、収率31.5%、純度90.6%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.47(s,1H),6.51(s,1H),3.93(s,3H),2.45(s,3H),1.33(s,12H)。
第3の例示的な中間体Dとして中間体D-3を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したヘテロアリールである。シクロプロパンカルボキサミジン-HCl(5.00g、59.4mmol、1.00当量)、エチル3-オキソブタノアート(7.74g、59.4mmol、7.51mL、1.00当量)、ナトリウムエトキシド(8.09g、119mmol、2.00当量)をエタノール(500mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて25℃で12時間撹拌した。残渣を水(25.0mL)に溶かし、HCl(1M)でpHを4以下に調整した。5℃に冷却した後、固形物を集め、減圧下で乾燥することにより、2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-オール(4.00g、26.6mmol、収率44.8%、純度100%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:151.3。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=12.45(s,1H),5.93(s,1H),2.07(s,3H),1.90-1.85(m,1H),1.00-0.97(m,4H)。
2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-オール(4.00g、26.6mmol、1.00当量)、臭素(4.34g、27.2mmol、1.40mL、1.00当量)、水酸化カリウム(1.49g、26.6mmol、1.00当量)を水(32.6mL)に溶かした混合物を、窒素雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。固形物を濾過することにより、5-ブロモ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-オール(2.76g、9.31mmol、収率35.0%、純度77.3%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+3]:231.0。
5-ブロモ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-オール(2.50g、8.44mmol、1.00当量)およびジメチルホルムアミド(1.54g、21.1mmol、1.62mL、2.50当量)をトルエン(36.9mL)に溶かした混合物を、オキシ塩化リン(1.57g、10.2mmol、951uL、1.21当量)をトルエン(9.20mL)に溶かした溶液に0℃で滴下した。続いて混合物を窒素雰囲気下、25℃で3時間撹拌した。混合物を炭酸ナトリウム(1.00M、55.2mL)へそそぎ、酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相を濃縮することにより、化合物5-ブロモ-4-クロロ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン(2.31g、4.51mmol、収率53.5%、純度48.4%)を黄色の油として得た。LC-MS[M+3]:249.1。
5-ブロモ-4-クロロ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン(2.31g、9.33mmol、1.00当量)および4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(5.91g、31.7mmol、3.40当量)をクロロホルム(4.30mL)に溶かした混合物を、窒素雰囲気下、90℃で16時間撹拌した。固形物を濾過し、ジクロロメタン(20.0mL)ですすぐことにより、N’-(5-ブロモ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-イル)-4-メチル-ベンゼンスルホノヒドラジド(1.60g、4.02mmol、収率43.1%、純度99.8%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+3]:399.2。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=10.08(br s,1 H),7.64(d,J=8.4Hz,2H),7.34(d,J=8.0Hz,2H),2.44(br s,3H),2.37(s,3H),2.05-1.83(m,1 H),1.05-0.90(m,2H),0.87-0.75(m,2H)。
N’-(5-ブロモ-2-シクロプロピル-6-メチル-ピリミジン-4-イル-4-メチル-ベンゼンスルホノヒドラジド(1.60g、4.02mmol、1.00当量)および炭酸ナトリウム水溶液(0.57M、90.6mL、12.8当量)の混合物を、窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(50.0mL)で希釈し、有機質相を分離して濃縮することにより、5-ブロモ-2-シクロプロピル-4-メチル-ピリミジン(620mg、2.59mmol、収率64.6%、純度89.2%)を茶色の油として得た。LC-MS[M+1]:213.2。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.49(s,1H),2.56(s,3H),2.25-2.08(m,1H),1.19-0.99(m,4H)。
5-ブロモ-2-シクロプロピル-4-メチル-ピリミジン(580mg、2.43mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(863mg、3.40mmol、1.40当量)、酢酸カリウム(715mg、7.28mmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(88.8mg、121μmol、0.05当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて窒素雰囲気下、90℃で4時間撹拌した。残渣を水(3.00mL)で希釈し、酢酸エチル(2.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(2.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100/1~10/1)により精製して、2-シクロプロピル-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン(1.00g、1.92mmol、収率79.2%、純度50.0%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.73(s,1H),2.62(s,3H),2.27-2.14(m,1H),1.34(s,12H),1.18-1.13(m,2H),1.07-1.01(m,2H)。
第4の例示的な中間体Dとして中間体D-4を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したヘテロアリールである。ナトリウム(111mg、4.82mmol、1.00当量)をメタノール(772mg、24.1mmol、975μL、5.00当量)に溶かした混合物を、25℃で0.5時間撹拌した。この溶液に、5-ブロモ-2-クロロ-4-メチル-ピリミジン(1.00g、4.82mmol、1.00当量)を加え、混合物を25℃で2時間撹拌した。反応物を水(5mL)の追加後に急冷した。水相を酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質相をブライン(10.0mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、5-ブロモ-2-メトキシ-4-メチル-ピリミジン(500mg、2.46mmol、収率51.1%)を赤色の油として得た。LCMS:[M+1]203.1。
5-ブロモ-2-メトキシ-4-メチル-ピリミジン(500mg、2.46mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(813mg、3.20mmol、1.30当量)、および酢酸カリウム(483mg、4.93mmol、2.00当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl2(180mg、246μmol、0.10当量)を窒素下で加えた。結果生じる混合物を105℃で2時間撹拌した。この混合物を真空内で濃縮して粗製材料を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~1:1)により精製して、2-メトキシ-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン(150mg、539μmol、収率21.9%、純度90.0%)を赤色の油として得た。
1H NMR(400MHz,MeOD) δ=8.69(s,1H),4.03(s,3H),2.65(s,3H),1.38(s,12H)。
第5の例示的な中間体Dとして中間体D-5を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したヘテロアリールである。イソプロパノール(869mg、14.5mmol、1.11mL、3.00当量)をTHF(10.0mL)に溶かした溶液に、NaH(578mg、14.5mmol、純度60.0%、3.00当量)を0℃で少量ずつ加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。5-ブロモ-2-クロロ-4-メチル-ピリミジン(1.00g、4.82mmol、1.00当量)を加えた後、混合物を25℃で3時間撹拌した。混合物を水(20.00mL)へそそぎ、水相を酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(20.0mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、5-ブロモ-2-イソプロポキシ-4-メチル-ピリミジン(600mg、2.60mmol、収率53.9%)を黄色の油として得た。
5-ブロモ-2-イソプロポキシ-4-メチル-ピリミジン(300mg、1.30mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(429mg、1.69mmol、1.30当量)、および酢酸カリウム(255mg、2.60mmol、2.00当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl2(95.0mg、130μmol、0.10当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、105℃で2時間撹拌した。この混合物を真空内で濃縮して粗製材料を得て、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/1~ジクロロメタン:メタノール、10/1)により精製して、2-イソプロポキシ-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン(60.0mg、216μmol、収率16.6%)を白色の油として得た。LCMS:[M+1]279.3。
第6の例示的な中間体Dとして中間体D-6を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したアリールである。1-ブロモ-4-フルオロ-2-メチル-ベンゼン(1.00g、5.29mmol、1.00当量)をDMF(10.0mL)に溶かした溶液に、NaSMe(869mg、5.29mmol、1.00当量)を加えた。混合物を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50.0mL)で希釈し、有機質層をブライン(40.0mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、1-ブロモ-2-メチル-4-メチルスルファニル-ベンゼン(900mg、粗製)を淡黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,MeOD) δ=7.42(d,J=8.4Hz,1H),7.17(d,J=2.0Hz,1H),6.97(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),2.45(s,3H),2.35(s,3H)。
1-ブロモ-2-メチル-4-メチルスルファニル-ベンゼン(900mg、4.15mmol、1.00当量)をDCM(9.00mL)に溶かした溶液に、m-CPBA(1.43g、8.29mmol、2.00当量)を0℃で加えた。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物をDCM(20.0mL)で希釈し、飽和炭酸カリウム水溶液(20.0mL×3)、ブライン(20.0mL×2)で洗浄し、有機質相を減圧下で濃縮して残渣を得た。この粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~3/1)により精製して、1-ブロモ-2-メチル-4-メチルスルホニル-ベンゼン(370mg、1.41mmol、収率34.0%、純度95.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,MeOD) δ=7.87(d,J=1.6Hz,1H),7.82(d,J=8.4Hz,1H),7.66(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),3.12(s,3H),2.50(s,3H)。
1-ブロモ-2-メチル-4-メチルスルホニル-ベンゼン(170mg、648μmol、1.00当量)、酢酸カリウム(127mg、1.30mmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl2(47.4mg、64.8μmol、0.100当量)、および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル-1,3,2-ジオキサボロラン(247mg、972μmol、1.50当量)をジオキサン(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージした。結果生じる反応混合物を105℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。粗製材料を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル、5/1)により精製して、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-4-メチルスルホニル-フェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(110mg、338μmol、収率52.1%、純度90.9%)を無色の油として得た。LCMS[M+1]:296.9。
第7の例示的な中間体Dとして中間体D-7を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、R4置換基で置換したアリールである。1-(4-ブロモフェニル)エタノン(1.00g、5.02mmol、1.00当量)およびピロリジン(1.79g、25.1mmol、2.10mL、5.00当量)をメタノール(16.0mL)に溶かした溶液に、NaBH3CN(347mg、5.53mmol、1.10当量)を加えた。混合物を20℃で24時間撹拌した。混合物に水(4.00mL)を加え、水相を酢酸エチル(5.00mL)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(2.00mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、1-[1-(4-ブロモフェニル)エチル]ピロリジン(1.00g、3.93mmol、収率78.3%)を黄色の油として得た。
1-[1-(4-ブロモフェニル)エチル]ピロリジン(400mg、1.57mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(799mg、3.15mmol、2.00当量)、および酢酸カリウム(308mg、3.15mmol、2.00当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl2(115mg、157μmol、0.100当量)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下、105℃で2時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮して、残渣を得た。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~1/1)により精製して、1-[1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エチル]ピロリジン(110mg)を赤色の油として得た。
第8の例示的な中間体Dとして中間体D-8を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したヘテロアリールである。n-ブチルリチウム(2.50M、1.80mL、1.00当量)の溶液に、THF(12mL)中のi-PrMgCl(2.00M、1.12mL、0.500当量)を窒素雰囲気下、0℃で1分かけて滴下した。この混合物を0℃で5分間撹拌し、続いて5-ブロモ-4-クロロ-2-メトキシ-ピリジン(1.00g、4.50mmol、1.00当量)を加え、その後に混合物を0℃で45分間撹拌した。この溶液に2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(836mg、4.50mmol、917uL、1.00当量)を加え、混合物をさらに15分間撹拌してから、20℃で3時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(20.0mL)を加えることにより反応混合物を20℃でクエンチし、酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(10.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、4-クロロ-2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.00g、3.71mmol、収率82.5%)を灰色固形物として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.47(s,1H),6.77(s,1H),3.97(s,3H),1.38(s,12H)。
第9の例示的な中間体Dとして中間体D-9を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、3つのR4置換基で置換したヘテロアリールである。3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(100mg、450μmol、1.00当量)、ヨウ化イソプロピル(306mg、1.80mmol、180uL、4.00当量)、および炭酸セシウム(587mg、1.80mmol、4.00当量)をアセトニトリル(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて65℃で4時間撹拌した。混合物を濾過し、溶剤を真空内で取り除くことにより、1-イソプロピル-3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(100mg、368μmol、収率81.8%、純度97.3%)を緑色の油として得た。LC-MS[M+1]:265。
第10の例示的な中間体Dとして中間体D-10を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したヘテロアリールである。3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-ピリジン(1.00g、5.26mmol、1.00当量)およびN-メチルピペラジン(685mg、6.84mmol、759μL、1.30当量)の混合物を、110℃で12時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(50.0mL)で希釈し、ブライン(20.0mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、1-(5-ブロモ-6-メチル-2-ピリジル)-4-メチル-ピペラジン(1.10g、4.07mmol、収率77.4%)を黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:272.1。
1-(5-ブロモ-6-メチル-2-ピリジル)-4-メチル-ピペラジン(400mg、1.48mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(752mg、2.96mmol、2.00当量)、および酢酸カリウム(291mg、2.96mmol、2.00当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl2(108mg、148μmol、0.100当量)を加えた。反応物を窒素雰囲気下、105℃で2時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮して、残渣を得た。粗製材料を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製して、化合物1-メチル-4-(6-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン(210mg、662μmol、収率44.7%)を茶色の油として得た。LCMS[M+1]:318.3。
第11の例示的な中間体Dとして中間体D-11を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、3つのR4置換基で置換したヘテロアリールである。3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(100mg、450μmol、1.00当量)および(2S)-2-メチルオキシラン(392mg、6.75mmol、473μL、15.0当量)の溶液に、炭酸セシウム(29.3mg、90.1μmol、0.20当量)を加えた。この反応混合物を50℃で16時間撹拌し、続いて真空下で濃縮して残渣を得た。この粗製残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、(2S)-1-[3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-1-イル]プロパン-2-オール(56.0mg、収率44.4%)を黄色の油として得た。LCMS[M+1]:281.3。
第12の例示的な中間体Dとして中間体D-12を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したアリールである。4-ブロモ-3-クロロ-安息香酸(300mg、1.27mmol、1.00当量)、DIEA(490mg、3.79mmol、660μL、3.00当量)、およびN,N-ジメチルアミン(THF中で2.00M、1.27mL、2.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、HATU(727mg、1.91mmol、1.50当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、続いて水(15.0mL)を加えて反応混合物をクエンチした。混合物をジクロロメタン(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(30.0mL)で洗浄して濃縮し、粗製の混合物を得た。結果生じる残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~2/1)により精製して、4-ブロモ-3-クロロ-N,N-ジメチル-ベンズアミド(430mg、983μmol、収率77.0%、純度60.0%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:264.0。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.67(d,J=8.2Hz,1H),7.53(d,J=1.6Hz,1H),7.18(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),3.11(s,3H),2.99(s,3H)。
4-ブロモ-3-クロロ-N,N-ジメチル-ベンズアミド(150mg、343mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(870mg、3.43mmol、10.0当量)、および酢酸カリウム(67.0mg、683μmol、2.00当量)をジオキサン(10.0mL)に溶かした溶液に、Pd(PPh3)2Cl2(24.0mg、34.2μmol、0.10当量)を加えた。管に窒素を流し、混合物を100℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、セライトのパッドに通して濾過した。分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により、[2-クロロ-4-(ジメチルカルバモイル)フェニル]ボロン酸(200mg)を黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:228.0。
第13の例示的な中間体Dとして中間体D-13を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、2つのR4置換基で置換したアリールである。4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒド(500mg、2.51mmol、1.00当量)およびN,N-ジメチルアミン(THF中で2M、6.3mL、12.6mmol、5.00当量)をメタノール(10.0mL)に溶かした混合物を、40℃で30分間撹拌した。続いて、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.60g、7.54mmol、3.00当量)を加え、混合物をさらに3時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮して残渣を得た。この粗製残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、次いでジクロロメタン/メタノール=20/1~10/1)により精製して、1-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル-N,N-ジメチル-メタンアミン(570mg)を茶色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.61(d,J=8.0Hz,1H),7.38(d,J=1.6Hz,1H),7.16(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),3.96(s,2H),2.63(s,6H),2.42(s,3H)。
1-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-N,N-ジメチル-メタンアミン(470mg、2.06mmol、1.00当量)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(785mg、3.09mmol、1.50当量)、酢酸カリウム(404mg、4.12mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(151mg、206μmol、0.100当量)をジオキサン(8.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、105℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。この残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1~10/1)により精製して、N,N-ジメチル-1-[3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]メタンアミン(70.0mg、185μmol、収率8.99%、純度72.8%)を茶色の油として得た。LCMS[M+1]:275.6。
第14の例示的な中間体Dとして中間体D-14を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、1つのR4置換基で置換したアリールである。4-ブロモベンゼンスルホニルクロリド(200mg、783μmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした溶液に、アンモニア(MeOH中で7N、224μL、1.57mmol、2.00当量)を加えた。反応混合物を25℃で30分間撹拌した。混合物を真空内で濃縮して残渣を得て、これを水(10.0mL)へそそいだ。水相を酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質相をブライン(3.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、4-ブロモベンゼンスルホンアミド(180mg、762μmol、収率97.4%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=7.82-7.72(m,4H),7.46(s,2H)。
4-ブロモベンゼンスルホンアミド(100mg、424μmol、1.00当量)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(129mg、508μmol、1.20当量)をDMSO(2.00mL)に溶かした溶液に、酢酸カリウム(83.1mg、847μmol、2.00当量)およびPd(dppf)Cl2(31.0mg、42.4μmol、0.10当量)を窒素雰囲気下で加えた。この混合物を80℃で3時間撹拌し、続いて真空下で濃縮して残渣を得た。残渣を水(10.0mL)へそそぎ、水相を酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(5.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮することにより、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(95.0mg、336μmol、収率79.2%)を赤色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.96-7.88(m,4H),7.26(s,2H),1.35(s,12H)。
第15の例示的な中間体Dとして中間体D-15を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換ヘテロアリールである。2-メトキシエタノール(236mg、3.10mmol、245μL、1.50当量)をテトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした溶液に、水素化ナトリウム(99.3mg、60.0%、2.48mmol、1.20当量)を0℃で少量ずつ加えた。混合物をこの温度で45分間撹拌し、続いて5-ブロモ-2-クロロ-ピリミジン(400mg、2.07mmol、1.00当量)を室温で滴下した。結果生じる反応混合物をさらに4時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により精製して、5-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)ピリミジン(150mg、644μmol、収率31.1%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.54(s,2H),4.42-4.37(m,2H),3.68-3.62(m,2H),3.30(s,3H)。
5-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)ピリミジン(150mg、644μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(327mg、1.29mmol、2.00当量)、酢酸カリウム(126mg、1.29mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(47.1mg、64.4μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、100℃で2時間撹拌した。反応物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、2-(2-メトキシエトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン(130mg、464μmol、収率72.1%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.83-8.79(m,2H),4.61-4.54(m,2H),3.82-3.76(m,2H),3.44(s,3H),1.36(s,12H)。
第16の例示的な中間体Dとして中間体D-16を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換ヘテロアリールである。エチレングリコール(310mg、5.00mmol、280μL、2.00当量)および5-ブロモ-4-メチル-ピリジン-2-カルバルデヒド(500mg、2.50mmol、1.00当量)をトルエン(20.0mL)に溶かした溶液に、p-トルエンスルホン酸(47.6mg、250μmol、0.10当量)を加えた。この混合物を110℃で12時間撹拌し、続いて真空内で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~5:1)により精製して、5-ブロモ-2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-4-メチルピリジン(320mg、1.24mmol、収率49.6%)を無色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.64(s,1H),7.42(s,1H),5.80(s,1H),4.19-4.14(m,2H),4.10-4.05(m,2H),2.42(s,3H)。
5-ブロモ-2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-4-メチルピリジン(300mg、1.23mmol、1.00当量)をジエチルエーテル(20.0mL)に溶かした溶液に、n-ブチルリチウム(2.5M、737μL、1.50当量)を窒素雰囲気下、-78℃で加えた。混合物を-78℃で0.5時間撹拌し、続いて2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(457mg、2.46mmol、501μL、2.00当量)を加えた。混合物を0℃に温め、さらに1.5時間撹拌した。混合物を水(15.0mL)でクエンチし、結果生じる混合物を酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(150mg、粗製)を黄色の油として得た。LCMS[M+1]:292.15。
第17の例示的な中間体Dとして中間体D-17を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換二環式ヘテロアリールである。パラホルムアルデヒド(350mg、3.63mmol、2.20当量)をメタノール(1.00mL)に溶かした混合物を、60℃で1時間撹拌し、次いで40℃に冷ました。混合物にAcOH(1滴)および6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(350mg、1.65mmol、1.00当量)を加え、続いてNaCNBH3(114mg、1.82mmol、1.1当量)を加えた。この混合物を40℃で1時間撹拌し、続いて濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して、6-ブロモ-2-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン(360mg、1.59mmol、収率96.5%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.32(s,1H),7.28(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.00(d,J=8.0Hz,1H),3.57(s,2H),2.94(t,J=6.0Hz,2H),2.75-2.72(m,2H),2.46(s,3H)。
6-ブロモ-2-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン(220mg、973μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(494mg、1.95mmol、2.00当量)、酢酸カリウム(191mg、1.95mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(71.2mg、97.3μmol、0.10当量)をジオキサン(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して、2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン(150mg、粗製)を白色固形物として得た。
第18の例示的な中間体Dとして中間体D-18を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、N保護二環式ヘテロアリールである。6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(400mg、1.89mmol、1.00当量)をテトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした溶液に、Boc2O(617mg、2.83mmol、1.50当量)、およびジメチルアミノピリジン(46.1mg、377μmol、0.20当量)を加えた。この混合物を25℃で3時間撹拌し、続いて濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~3/1)により精製して、tert-ブチル6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(150mg、480μmol、収率25.5%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.38-7.32(m,2H),7.07(d,J=8.0Hz,1H),4.52(br s,2H),3.64(br t,J=6.0Hz,2H),2.84(t,J=6.0Hz,2H),1.51(s,9H)。
tert-ブチル6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(140mg、448μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(228mg、897μmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl2(32.8mg、44.8mmol、0.10当量)、および酢酸カリウム(88.0mg、897μmol、2.00当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、続いて100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して、tert-ブチル6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボキシレート(100mg、278μmol、収率62.1%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.58-7.54(m,2H),7.13(d,J=8.0Hz,1H),4.58(br s,2H),3.65(br t,J=6.0Hz,2H),2.84(t,J=6.0Hz,2H),1.35(s,12H),1.19(br s,1H),1.22(s,9H)。
第19の例示的な中間体Dとして中間体D-19を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換アリールである。パラホルムアルデヒド(133mg、4.42mmol、122μL、10.0当量)およびメチルアルコール(1.00mL)の混合物を60℃で1時間撹拌し、次いで0℃に冷ました。この混合物に、酢酸(52.5mg、874μmol、0.05mL、1.98当量)および2-(4-ブロモフェニル)ピロリジン(100mg、442μmol、1.00当量)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌してから、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(83.4mg、1.33mmol、3.00当量)を加え、さらに1時間(an additional hour)撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=3/1)により精製して、2-(4-ブロモフェニル)-1-メチル-ピロリジン(100mg、413μmol、収率93.3%、純度99.1%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:240.1。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.48-7.41(m,2H),7.26-7.21(m,2H),3.33-3.14(m,1H),3.02(t,J=8.4Hz,1H),2.29(q,J=9.2Hz,1H),2.16(s,3H),2.06-1.89(m,1H),1.86-1.77(m,1H),1.76-1.69(m,2H)。
2-(4-ブロモフェニル)-1-メチル-ピロリジン(48.0mg、200μmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(76.1mg、300μmol、1.50当量)、酢酸カリウム(58.9mg、600mmol、3.00当量)、Pd(dppf)Cl2(14.6mg、20.0μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで90℃で2時間撹拌した混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=3/1)により精製して、1-メチル-2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピロリジン(23.0mg、73.3μmol、収率36.7%、純度91.5%)を白色固形物として得た。LC-MS[M+1]:288.0。
第20の例示的な中間体Dとして中間体D-20を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換アリールである。2-(4-ブロモフェニル)ピロリジン(50.0mg、221μmol、1.00当量)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(57.9mg、265μmol、1.20当量)、およびジメチルアミノピリジン(2.70mg、22.1μmol、0.10当量)をテトラヒドロフラン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで25℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。結果生じる残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により精製して、tert-ブチル2-(4-ブロモフェニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(55.0mg、163μmol、収率73.6%、純度96.5%)を黄色の油として得た。LC-MS[M-55]:272.1。
tert-ブチル2-(4-ブロモフェニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(46.6mg、138μmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(52.5mg、207μmol、1.50当量)、酢酸カリウム(40.6mg、414μmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(10.1mg、13.8μmol、0.10当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで90℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=5/1)により精製して、tert-ブチル2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピロリジン-1-カルボキシレート(45.0mg、102μmol、収率74.3%、純度85.0%)を黄色固形物として得た。LC-MS[M-55]:318.2。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.75(br d,J=7.6Hz,2H),7.17(br d,J=7.6Hz,2H),4.80(br s,1H),3.63(br s,2H),2.32(br s,1H),1.98-1.75(m,3H),1.58(s,9H),1.35(br s,12H)。
第21の例示的な中間体Dとして中間体D-21を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換ヘテロアリールである。1-(4-ブロモフェニル)-4-クロロ-ブタン-1-オン(1.00g、3.82mmol、1.00当量)をメタノール(13.0mL)に溶かした溶液に、NaBH4(300mg、7.93mmol、2.07当量)を室温で少量ずつ加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、続いて水(10.0mL)を加えることにより急冷した。混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、有機質層を水とブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、粗製生成物1-(4-ブロモフェニル)-4-クロロ-ブタン-1-オール(1.00g、3.79mmol、収率99.2%)を淡黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.49(d,J=8.4Hz,2H),7.24(d,J=8.4Hz,2H),4.71(br t,J=6.0Hz,1H),3.54(s,2H),2.01-1.72(m,4H)。
1-(4-ブロモフェニル)-4-クロロ-ブタン-1-オール(500mg、1.90mmol、1.00当量)およびt-BuOK(THF中で1.0M、1.90mL、1.00当量)の溶液を、室温で2時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、エーテル(2×20.0mL)で抽出した。組み合わせた有機質相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、2-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロフラン(420mg、1.85mmol、収率97.5%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.49-7.42(m,2H),7.24-7.18(m,2H),4.85(t,J=7.2Hz,1H),4.13-4.05(m,1H),3.97-3.90(m,1H),2.38-2.27(m,1H),2.06-1.95(m,2H),1.80-1.70(m,1H)。
2-(4-ブロモフェニル)テトラヒドロフラン(150mg、661μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(252mg、992μmol、1.50当量)、および酢酸カリウム(195mg、1.99mmol、3.01当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした混合物に、Pd(dppf)Cl2(48.3mg、66.0μmol、0.10当量)を加えた。混合物を105℃で1時間撹拌し、室温に冷まし、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4-テトラヒドロフラン-2-イルフェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(240mg、639μmol、収率96.8%、純度73%)を無色の油として得た。LCMS[M+1]:275.1。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.78(d,J=8.4Hz,2H),7.34(d,J=7.6Hz,2H),4.92(t,J=7.2Hz,1H),4.17-4.06(m,1H),4.00-3.90(m,1H),2.41-2.27(m,1H),2.09-1.91(m,2H),1.85-1.73(m,1H),1.35(s,12H)。
第22の例示的な中間体Dとして中間体D-22を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換アリールである。2-(4-ブロモフェニル)エタンアミン(200mg、1.0mmol、155μL、1.00当量)をホルマリン(300mg、9.99mmol、275μL、10.0当量)に溶かした冷却溶液に、HCOOH(5.00mL)を加え、この溶液を窒素下、110℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を得た。この残渣にHCl(3N、1.00mL)を加え、混合物を酢酸エチル(310mL)で洗浄した。水相をNaOH(10N、1.00mL)で塩基化してpH=14とし、次いで酢酸エチル(3×15.0mL)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(2×15.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮することにより、2-(4-ブロモフェニル)-N,N-ジメチル-エタンアミン(200mg、877μmol、収率87.7%)を無色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.40(d,J=8.4Hz,2H),7.09(d,J=8.4Hz,2H),2.73(d,J=8.4Hz,2H),2.56-2.48(m,2H),2.29(s,6H)。
2-(4-ブロモフェニル)-N,N-ジメチル-エタンアミン(160mg、701μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(268mg、1.06mmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl2(51.2mg、70.0mmol、0.10当量)、および酢酸カリウム(206mg、2.10mmol、3.00当量)をジオキサン(8.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、100℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(SiO2、ジクロロメタン/メタノール=10/1)により精製して、N,N-ジメチル-2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エタンアミン(350mg、粗製)を黒色の油として得た。LCMS[M+1]:276.2。
第23の例示的な中間体Dとして中間体D-23を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換アリールである。1-ブロモ-4-ヨード-ベンゼン(200mg、707μmol、1.00当量)および亜リン酸ジエチル(97.6mg、707μmol、91.2μL、1.00当量)をテトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(OAc)2(4.76mg、21.2μmol、0.03当量)、酢酸カリウム(9.02mg、91.9μmol、0.13当量)、DPPF(23.5mg、42.4μmol、0.06当量)、およびトリエチルアミン(107mg、1.06mmol、147μL、1.50当量)を加えた。管に窒素を流し、68℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、1-ブロモ-4-ジエトキシホスホリル-ベンゼン(110mg、341μmol、収率48.2%、純度90.8%)を赤色固形物として得た。LCMS[M+3]:294.9。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.73-7.57(m,4H),4.22-3.99(m,4H),1.32(t,J=7.2Hz,6H)。
1-ブロモ-4-ジエトキシホスホリル-ベンゼン(100mg、341μmol、1.00当量)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(104mg、409μmol、1.20当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl2(24.9mg、34.1μmol、0.10当量)および酢酸カリウム(67.0mg、682umol、2.00当量)を窒素雰囲気下で加えた。この混合物を100℃で2時間撹拌し、続いて真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、2-(4-ジエトキシホスホリルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(55.0mg、162μmol、収率47.4%)を赤色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.93-7.87(m,2H),7.85-7.76(m,2H),4.21-4.01(m,4H),1.36(s,12H),1.32(t,J=7.2Hz,6H)。
第24の例示的な中間体Dとして中間体D-24を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換アリールである。2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)ピロリジン(500mg、2.08mmol、1.00当量)をジクロロメタン(5.00mL)に溶かした溶液に、Boc2O(1.05g、4.79mmol、1.10mL、2.30当量)およびジメチルアミノピリジン(25.4mg、208μmol、0.10当量)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌し、続いて濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=30/1~20/1)により精製して、tert-ブチル2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(600mg、収率84.7%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.46(br d,J=8.4Hz,1H),7.10(d,J=1.6Hz,1H),6.92(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),4.73(br s,1H),3.65-3.51(m,2H),2.37(s,3H),2.34-2.27(m,1H),1.93-1.82(m,2H),1.82-1.73(m,1H),1.45(br s,3H),1.24-1.13(m,6H)。
4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(268mg、1.06mmol、1.20当量)、tert-ブチル2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)ピロリジン-1-カルボキシレート(300mg、882μmol、1.00当量)、Pd(dppf)Cl2(64.1mg、88.2μmol、0.10当量)、および酢酸カリウム(173mg、1.76mmol、2.00当量)をジオキサン(3.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで混合物を100℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)により精製して、tert-ブチル2-[3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]ピロリジン-1-カルボキシレート(260mg、収率76.1%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.68(br d,J=7.6Hz,1H),7.0-6.94(m,2H),4.98-4.66(m,1H),3.61(br s,2H),2.52(s,3H),2.36(br s,1H),1.93-1.76(m,3H),1.35(br s,12H),1.29-1.25(m 3H),1.21(br s,6H)。
第25の例示的な中間体Dとして中間体D-25を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換アリールである。4-ブロモ-3-メチル-ベンズアルデヒド(2.00g、10.1mmol、1.00当量)をトルエン(100mL)に溶かした溶液に、TsOH-H2O(191mg、1.00mmol、0.10当量)およびエチレングリコール(1.25g、20.1mmol、1.12mL、2.00当量)を加えた。混合物を130℃で12時間撹拌してから、室温に冷ました。pHをDMAPで9に調整し、次いで真空内で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(中性Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~100/1)により精製して、2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-1,3-ジオキソラン(2.30g、9.46mmol、収率94.2%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.54(d,J=8.4Hz,1H),7.36(d,J=1.6Hz,1H),7.17(dd,J=2.4,8.0Hz,1H),5.76(s,1H),4.15-4.08(m,2H),4.08-4.00(m,2H),2.42(s,3H)。
2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-1,3-ジオキソラン(2.50g、10.3mmol、1.00当量)、Pin2B2(3.39g、13.4mmol、1.30当量)、KOAc(2.02g、20.6mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(376mg、514umol、0.05当量)をジオキサン(30.0mL)に溶かした混合物を、N2でパージし、次いで100℃で6時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(中性Al2O3、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~50/1)により精製して、2-[4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-2-メチル-フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(2.60g、8.96mmol、収率87.1%)を緑色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.78(d,J=7.6Hz,1H),7.29-7.25(m,2H),5.81(s,1H),4.15-4.08(m,2H),4.07-4.01(m,2H),2.56(s,3H),1.35(s,12H)。
第26の例示的な中間体Dとして中間体D-26を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換ヘテロアリールである。tert-ブチルN-[(5-ブロモピリミジン-2-イル)メチル]カルバメート(100mg、347μmol、1.00当量)、Pin2B2(176mg、694μmol、2.00当量)、KOAc(68.1mg、694μmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(25.4mg、34.7μmol、0.10当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした混合物を、N2でパージし、次いで100℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空内で濃縮することにより、[2-[(tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル]ピリミジン-5-イル]ボロン酸(100mg、粗製)を赤色の油として得た。LCMS[M-55]:198.1。
第27の例示的な中間体Dとして中間体D-27を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換二環式ヘテロアリールである。6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン(150mg、664μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(253mg、996μmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl2(48.55mg、66.35mmol、0.10当量)、および酢酸カリウム(195mg、1.99mmol、3.00当量)をジオキサン(5.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで95℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、セライトのパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/1)により精製して、6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン(180mg、659μmol、収率99.32%)をオフホワイト固形物として得た。LCMS[M+1]:274.1。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.07(d,J=8.0Hz,1H),7.80(d,J=7.6Hz,1H),7.67(s,1H),6.04(s,1H),3.57(dt,J=2.8,6.4Hz,2H),3.02(t,J=6.4Hz,2H),1.37(s,12H)。
第28の例示的な中間体Dとして中間体D-28を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換二環式ヘテロアリールである。NaH(79.1mg、60%、1.98mmol、2.00当量)をDMF(3.00mL)に0℃で溶かした懸濁液に、6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-イソキノリン-1-オン(270mg、989μmol、1.00当量)をDMFに溶かした溶液を滴下した。混合物をこの温度でさらに30分間撹拌してから、CH3I(1.40g、9.89mmol、615μL、10.0当量)を0℃で滴下した。混合物を室温に暖め、3時間撹拌した。水20.0mLを加えて反応物を急冷し、続いてジエチルエーテル(3×30.0mL)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(50.0mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-オン(300mg、粗製)を黒色の油として得た。LCMS[M+1]:288.1。
1H NMR(400MHz,CHCl3-d) δ=8.07(d,J=7.6Hz,1H),7.77(d,J=7.6Hz,1H),7.63(s,1H),3.56(t,J=6.8Hz,2H),3.16(s,3H),3.01(t,J=6.8Hz,2H),1.36(s,12H)。
第29の例示的な中間体Dとして中間体D-29を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換アリールである。5-ブロモ-2-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(100mg、364μmol、1.00当量)、ジイソプロピルエチルアミン(141mg、1.09mmol、190μL、3.00当量)、およびジメチルアミン(2.00M、1.82mL、10.0当量)をジメチルホルムアミド(2.00mL)に溶かした混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物を水5.00mLでクエンチし、酢酸エチル(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(3.00mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)により精製して、5-ブロモ-2-[(ジメチルアミノ)メチル]ベンゾニトリル(50.0mg、209μmol、収率57.5%)を黄色の油として得た。LC-MS[M+1]:239.2。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.77(d,J=2.0Hz,1H),7.69(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.46(d,J=8.4Hz,1H),3.59(s,2H),1.59(br s,6H)。
5-ブロモ-2-[(ジメチルアミノ)メチル]ベンゾニトリル(30.0mg、125μmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(63.7mg、251μmol、2.00当量)、酢酸カリウム(36.9mg、376μmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl2.CH2Cl2(3.07mg、3.76μmol、0.03当量)をジオキサン(1.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで90℃で4時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、粗製生成物2-[(ジメチルアミノ)メチル]-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリル(40.0mg)を黒色の油として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
第30の例示的な中間体Dとして中間体D-30を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換ヘテロアリールである。Ir(COD)2(OMe)2(5.00mg、7.54μmol、0.02当量)および4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(68.5mg、535μmol、77.7μL、1.50当量)をn-ペンタン(0.50mL)に溶かした溶液に、4-tert-ブチル-2-(4-tert-ブチル-2-ピリジル)ピリジン(5.00mg、18.6μmol、0.05当量)を加え、混合物を25℃で20分間撹拌した。この混合物に、メチル1-メチルピラゾール-3-カルボキシレート(50.0mg、357μmol、1.00当量)をn-ペンタン(0.50mL)およびTHF(0.50mL)に溶かした溶液を加え、混合物を25℃で24時間撹拌した。混合物を、酢酸エチル(10.0mL)と水(10.0mL)とに分けた。有機質相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮することにより、粗製生成物メチル1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-3-カルボキシレート(50.0mg、113μmol、収率31.6%、純度60.0%)を黒色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.28(s,1H),4.15(s,3H),3.93(s,3H),1.35(s,12H)。
第31の例示的な中間体Dとして中間体D-31を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は二置換アリールであり、1つの置換基には重水素で置換した2つの水素がある。4-ブロモ-N,N,3-トリメチル-ベンズアミド(500mg、2.07mmol、1.00当量)をTHF(5.00mL)に溶かした溶液に、リチウムテトラジューテリオアルマニド(lithium tetradeuterioalumanide)(235mg、6.20mmol、3.00当量)を加えた。この混合物を0℃で1.5時間撹拌し、続いて室温に温め、さらに1時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、THF(10.0mL)で希釈した。酸化重水素(0.24mL)、0℃の酸化重水素(0.24mL)に溶かした15%NaOD溶液、および最後に酸化重水素(0.72mL)を滴下して、反応物を急冷した。混合物を室温で10分間撹拌し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン/メタノール=50/1~20/1)により精製して、1-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-1,1-ジジューテリオ-N,N-ジメチル-メタンアミン(220mg、粗製)を茶色の油として得た。LCMS[M+1]:232.1。
第32の例示的な中間体Dとして中間体D-32を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換アリールである。4-ブロモ-3-メチル-アニリン(4.00g、21.5mmol、1.00当量)を濃硫酸(40.0mL)および水(40.0mL)に溶かした溶液に、亜硝酸ナトリウム(1.62g、23.4mmol、1.09当量)を0℃で加え、混合物を90分間撹拌した。続いて、水(16.0mL)中のチオシアン酸カリウム(2.82g、29.0mmol、2.82mL、1.35当量)およびチオシアナト銅(6.80g、55.9mmol、2.60当量)を、5℃で懸濁液に加えた。5℃で2時間撹拌した後、混合物を室温で10時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル)により精製して、(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)チオシアネート(2.00g、8.77mmol、収率40.8%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.52(d,J=8.4Hz,1H),7.33(d,J=2.4Hz,1H),7.14(dd,J=2.4,8.4Hz,1H),2.36(s,3H)。
(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)チオシアネート(500mg、2.19mmol、1.00当量)、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(1.00g、7.04mmol、3.21当量)、およびテトラブチルアンモニウムフルオリド(1.00M、701μL、0.32当量)をテトラヒドロフラン(1.00mL)に溶かした混合物を、室温で4時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル)により精製して、1-ブロモ-2-メチル-4-(トリフルオロメチルスルファニル)ベンゼン(450mg、1.66mmol、収率75.7%)を無色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.59(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=2.0Hz,1H),7.34(dd,J=2.4,8.0Hz,1H),2.44(s,3H)。
1-ブロモ-2-メチル-4-(トリフルオロメチルスルファニル)ベンゼン(450mg、1.66mmol、1.00当量)およびm-クロロ過安息香酸(2.02g、85.0%、9.96mmol、6.00当量)をクロロホルム(10.0mL)に溶かした混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を60℃に加熱し、さらに10時間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(15.0mL)で希釈し、ジクロロメタン(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相を亜硫酸ナトリウム(5.00mL)およびブライン(5.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、圧力下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル)により精製して、1-ブロモ-2-メチル-4-(トリフルオロメチルスルホニル)ベンゼン(400mg、1.32mmol、収率79.5%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.88(d,J=2.0Hz,1H),7.86(d,J=8.4Hz 1H),7.71(dd,J=2.4,8.4Hz,1H),2.55(s,3H)。
1-ブロモ-2-メチル4-(トリフルオロメチルスルホニル)ベンゼン(100mg、330μmol、1.00当量)、ビス(ピナコラート)ジボロン(168mg、660μmol、2.00当量)、酢酸カリウム(97.1mg、990μmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(24.1mg、33.0μmol、0.10当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした混合物を、窒素でパージし、次いで90℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮することにより、4,4,5,5-テトラメチル-2-[2-メチル-4-(トリフルオロメチルスルホニル)フェニル]-1,3,2-ジオキサボロラン(200mg、粗製)を黒色固形物として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
第33の例示的な中間体Dとして中間体D-33を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換ヘテロアリールである。ジイソプロピルアミン(243mg、2.40mmol、339μL、1.30当量)をTHF(4.00mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.50M、961uL、1.3当量)を-78℃で滴下し、次いで反応物を-78℃で30分間撹拌した。1-シクロプロピルピラゾール(200mg、1.85mmol、1.00当量)を加え、反応物を-78℃で1時間撹拌した。トリブチル(クロロ)スタンナン(602mg、1.85mmol、498uL、1.00当量)を滴下し、反応物を-78℃でさらに30分間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル(5.00mL)と飽和塩化アンモニウム(5.00mL)とに分けた。有機質相を分離し、ブライン(5.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、トリブチル-(2-シクロプロピルピラゾール-3-イル)スタンナン(1.00g、粗製)を無色の油として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=7.51(d,J=1.6Hz,1H),6.32(d,J=1.6Hz,1H),3.54-3.49(m,1H),1.61-1.50(m,6H),1.37-1.31(m,6H),1.21-1.13(m,6H),0.97-0.89(m,13H)。
第34の例示的な中間体Dとして中間体D-34を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、二置換ヘテロアリールである。4-クロロピリダジン-3-オール(300mg、2.30mmol、1.00当量)およびヨウ化メチル(3.26g、23.0mmol、1.43mL、10.0当量)をジオキサン(6.00mL)に溶かした溶液に、酸化銀(533mg、2.30mmol、1.00当量)を加えた。混合物を60℃で5時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、4-クロロ-2-メチル-ピラジン-3-オン(110mg、761μmol、収率33.1%)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=7.87(d,J=4.4Hz,1H),7.78(d,J=4.4Hz,1H),3.72(s,3H)。
4-クロロ-2-メチル-ピリダジン-3-オン(110mg、761μmol、1.00当量)およびヘキサメチルジチン(998mg、3.04mmol、631μL、4.00当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした溶液に、Pd(PPh3)4(87.93mg、76.09μmol、0.10当量)を窒素下で加えた。この混合物を110℃で2時間撹拌し、続いて濾過し、真空内で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、2-メチル-4-トリメチルスタニル-ピラジン-3-オン(130mg、476μmol、収率62.6%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.79(d,J=3.6Hz,1H),7.51(d,J=3.6Hz,1H),3.73(s,3H),0.32(s,9H)。
第35の例示的な中間体Dとして中間体D-35を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、三置換ヘテロアリールである。2,5-ジブロモ-3-フルオロ-ピリジン(0.50g、1.96mmol、1.00当量)をTHF(10.0mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.50M、1.18mL、1.50当量)を-65℃で滴下した。混合物を-65℃で0.5時間撹拌し、続いてN-イソプロピルプロパン-2-アミン(397mg、3.92mmol、554μL、2.00当量)を一度に加え、この温度でさらに30分間撹拌した。この混合物にヨウ化メチル(334mg、2.35mmol、147μL、1.20当量)を加え、混合物を-65℃で1時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液(10.0mL)を加えることにより反応混合物を急冷し、結果生じる混合物を酢酸エチル(20.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×2)で洗浄し、無水(anh)硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗製残渣を得た。残渣を分取HPLC(酸性条件)により精製して、2,5-ジブロモ-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン(300mg、1.12mmol、収率56.9%)を黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:269.7。
2,5-ジブロモ-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン(0.80g、2.97mmol、1.00当量)をTHF(10.0mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.5M、1.19mL、1.00当量)を-65℃で加え、結果生じる混合物を0.5時間撹拌し、続いてDMF(326mg、4.46mmol、343μL、1.50当量)を滴下した。-65℃でさらに30分間撹拌した後、反応混合物を飽和NH4Cl水溶液(5.00mL)でクエンチし、結果生じる混合物を酢酸エチル(30.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×2)で洗浄し、無水(anh)硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗製残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~100/1)により精製して、5-ブロモ-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン-2-カルバルデヒド(300mg、1.38mmol、収率46.3%)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=10.20(d,J=0.8Hz,1H),8.69(s,1H),2.48(d,J=2.4Hz,3H)。
5-ブロモ-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン-2-カルバルデヒド(300mg、1.38mmol、1.00当量)をTol.(10.0mL)に溶かした溶液に、TsOH-H2O(26.2mg、138μmol、0.10当量)およびエチレングリコール(171mg、2.75mmol、14μL、2.00当量)を加えた。混合物を120℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗製残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~100/1)により精製して、5-ブロモ-2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン(250mg、954mmol、収率69.3%)を無色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.49(s,1H),6.13(s,1H),4.32-4.20(m,2H),4.14-4.04(m,2H),2.39(d,J=2.4Hz,3H)。
5-ブロモ-2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-3-フルオロ-4-メチル-ピリジン(450mg、1.72mmol、1.00当量)をEt2O(10.0mL)に溶かした溶液に、n-BuLi(2.5M、756μL、1.10当量)を-70℃で滴下した。この混合物を-70℃で0.5時間撹拌し、続いて2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(639mg、3.43mmol、701μL、2.00当量)を加えた。混合物を-70℃で1時間撹拌し、続いて飽和NH4Cl水溶液(10mL)でクエンチした。混合物をDCM(30mL×3)で抽出し、組み合わせた有機質相をブライン(50.0mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することにより粗製固形物を得た。粗製材料を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、[6-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-5-フルオロ-4-メチル-3-ピリジル]ボロン酸(220mg、940μmol、収率54.8%、純度97.0%)を淡黄色の油として得た。LCMS[M+1]:228.0。
第36の例示的な中間体Dとして中間体D-36を使用して式Iの化合物を合成することができ、ここでR1は、単置換アリールである。3-フェニルモルホリン(500mg、3.06mmol、1.00当量)をテトラヒドロフラン(5.00mL)に溶かした溶液に、トリエチルアミン(512μL、3.68mmol、1.20当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(669mg、3.06mmol、704μL、1.00当量)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して残渣(1.30g、粗製)を得て、これを次の工程に直接使用した。
tert-ブチル3-フェニルモルホリン-4-カルボキシレート(580mg、2.20mmol、1.00当量)をジクロロメタン(6.00mL)に溶かした溶液に、フェニル-λ3-ヨーダンジイル(iodanediyl)ビス(2,2,2-トリフルオロアセテート)(1.04g、2.42mmol、1.10当量)およびヨウ素(559mg、2.20mmol、444uL、1.00当量)を加えた。反応混合物を20℃で2時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム溶液(20.0mL)で希釈し、ジクロロメタン(10.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(20.0mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1)により精製して、tert-ブチル3-(4-ヨードフェニル)モルホリン-4-カルボキシレート(260mg、668μmol、収率30.3%)を白色の油として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=7.73(br d,J=8.4Hz,2H),7.16(br d,J=8.0Hz,2H),4.92(br s,1H),4.20(br d,J=12.0Hz,1H),3.84-3.78(m,1H),3.76-3.65(m,2H),3.50-3.40(m,1H),3.04-2.93(m,1H),1.39(s,9H)。
tert-ブチル3-(4-ヨードフェニル)モルホリン-4-カルボキシレート(260mg、668μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(254mg、1.00mmol、1.50当量)、酢酸カリウム(131mg、1.34mmol、2.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(48.9mg、66.8μmol、0.10当量)をジオキサン(2.00mL)に溶かした混合物を、パージし、続いて窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1)により精製して、tert-ブチル3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]モルホリン-4-カルボキシレート(100mg、257umol、収率38.5%)を白色の油として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=7.67(d,J=8.0Hz,2H),7.37(d,J=7.6Hz,2H),4.98(br s,1H),4.29-4.23(m,1H),3.86-3.66(m,3H),3.51-3.42(m,1H),3.07-2.96(m,1H),1.41-1.38(m,9H),1.30(s,12H)。
以下の実施例は、本発明のさらに特定の実施形態を例示することを意図しているが、本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
実施例1
(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メタノール
エチル8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(0.100g、230μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(81.6mg、368μmol、1.60当量)、炭酸水素ナトリウム(77.2mg、919μmol、4.00当量)、Pd(dppf)Cl2(16.8mg、23.0μmol、0.100当量)をジオキサン(2.10mL)および水(0.700mL)に溶かした混合物を、窒素で3回パージした。続いて、混合物を窒素雰囲気下、105℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空内で濃縮した。粗製材料を分取TLC(SiO2、PE:EA=2:3)により精製して、エチル8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(60.0mg、収率47.9%、純度82.6%)をオレンジ色の固形物として得た。LCMS[M+1]:450.9。
エチル8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(50.0mg、107μmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした溶液に、水素化アルミニウムリチウム(8.09mg、213μmol、2.00当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(5.00mL)で希釈し、0℃に冷却し、次いで水(0.30mL)および10%水酸化ナトリウム水溶液(0.30mL)、続いて水(0.90mL)を滴下することにより急冷した。懸濁液を無水Mg2SO4で乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 10u、移動相:[位相A:水(0.05%アンモニア水酸化物v/v)、位相B):ACN])により精製し、凍結乾燥することにより、(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メタノール(9.37mg、収率21.2%、純度98.3%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:409.4.
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.32(t,J=4.8Hz,1H),8.02(s,1H),7.66(s,1H),6.86(t,J=8.8,1H),6.69(dd,J=8.4,4.4Hz,1H),6.19(s,1H),5.31(t,J=5.6Hz,1H),4.72(d,J=4.8Hz,2H),4.58-4.51(m,4 H),3.68(s,3H),3.32-3.27(m,2H),2.17(s,3H)。
実施例2
(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メタノール
エチル8-ブロモ-5-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチルアミノ]イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(120mg、275μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(100mg、332μmol、1.21当量)、Pd(dppf)Cl2(20.2mg、27.6μmol、0.10当量)、および炭酸水素ナトリウム(69.5mg、827μmol、32.2μL、3.00当量)をジオキサン(2.00mL)および水(0.20mL)に溶かした混合物を、脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、95℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をメタノール(3.00mL)でトリチュレートし、懸濁液を濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥することにより、エチル5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(100mg、収率68.4%、純度99.0%)を白色固形物として得た。LCMS[M+H]:525.0。
エチル5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(50.0mg、94.4μmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした溶液に、水素化アルミニウムリチウム(7.16mg、188μmol、2.00当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物に水(0.01mL)および10%水酸化ナトリウム溶液(0.01mL)を0℃で加え、続いて水(0.03mL)を加えることにより急冷し、混合物を25℃で10分間撹拌し、濾過し、減圧下で濃縮することにより、残渣を得た。残渣をメタノール(2.00mL)でトリチュレートし、懸濁液を濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥することにより、(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メタノール(14.1mg、収率29.3%、純度94.5%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:483.4。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.25(br s,1H),8.01(br s,1H),7.86(s,1H),7.78(br d,J=8.0Hz,1H),7.61-7.55(m,2H),6.94(br t,J=9.2Hz,1H),6.70(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),5.28(br s,1H),4.73(s,2H),4.58-4.50(m,4H),3.30-3.29(m,2H),3.26(s,3H),2.29(s,3H)。
本明細書に開示した一般反応スキーム、実施例1と2、および中間体の教示に従い、実施例3~6を表1に示すように調製した。
実施例7
1-(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エタン-1-オール
(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メタノール(120mg、276μmol、1.00当量)をDCM(3.00mL)に溶かした溶液に、デス・マーチン・ペルヨージナン(175mg、413μmol、127μL、1.50当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をメタノール(3.00mL)でトリチュレートし、懸濁液を濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥することにより、8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルバルデヒド(100mg、収率83.7%、純度93.7%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:407.0。
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルバルデヒド(30.0mg、69.2μmol、1.00当量)をTHF(0.50mL)に溶かした溶液に、マグネシウムメチルブロミド(3.00M、73.8μL、3.20当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(5.00mL)を加えることにより急冷し、酢酸エチル(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(10.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10μm、移動相:[位相A:水(0.1%TFA)、位相B:ACN])により精製し、凍結乾燥することにより、1-(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エタン-1-オール(8.76mg、収率29.1%、純度97.2%)を黄色の油として得た。LCMS[M+1]:423.4。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.61(br s,1H),8.13(br s,1H),7.87(br s,1H),6.94(t,J=9.2Hz,1H),6.71(dd,J=8.4,3.6Hz,1H),6.22(s,1H),4.84(d,J=6.4Hz,1H),4.73(d,J=4.4Hz,2H),4.56(t,J=8.8Hz,2H),3.67(s,3H),3.32(t,J=8.8Hz,2H),2.20(s,3H),1.43(d,J=6.4Hz,3H)。
実施例8
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(フェニル)メタノール
工程A:1-フェニルプロパン-1,2-ジオン(1.00g、6.75mmol、909μL、1.00当量)をCHCl3(10.0mL)に溶かした溶液に、Br2(1.19g、7.42mmol、383μL、1.10当量)を75℃で滴下し、混合物を75℃で4時間撹拌した。反応混合物をDCM50mLで希釈し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、分離した有機質相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~100/1)により精製して、化合物3-ブロモ-1-フェニルプロパン-1,2-ジオン(1.40g、4.62mmol、収率68.5%、純度75.0%)を黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3) δ=8.06-8.01(m,2H),7.72-7.65(m,1H),7.56-7.52(m,2H),4.41(s,2H),2.54(s,1H)。
工程B:6-アミノ-5-ブロモピリミジン-2(1H)-オン(0.64g、3.30mmol、1.00当量)をAcOH(6.00mL)に溶かした溶液に、3-ブロモ-1-フェニルプロパン-1,2-ジオン(1.40g、4.62mmol、1.40当量)を加え、混合物を120℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空内で濃縮してAcOHを取り除き、残渣をMTBE50mL、次いで水(60mL×3)でトリチュレートし、沈殿物を濾過し、蒸発させることにより、2-ベンゾイル-8-ブロモイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5(6H)-オン(180mg、388μmol、収率11.7%、純度68.5%)を茶色固形物として得た。LCMS[M+1]:318.2。
工程C:2-ベンゾイル-8-ブロモイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5(6H)-オン(0.18g、388μmol、1.00当量)をPOCl3(5.00mL)に溶かした溶液に、DIPEA(150mg、1.16mmol、203μL、3.00当量)を0℃で滴下し、混合物を120℃で12時間撹拌した。反応混合物を真空内で濃縮し、残渣を分取TLC(SiO2、PE:EA=3:1)により精製して、化合物(8-ブロモ-5-クロロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(フェニル)メタノン(45.0mg、133μmol、収率34.2%、純度99.2%)を赤色固形物として得た。LCMS[M+1]:338.0。
工程D:(8-ブロモ-5-クロロイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(フェニル)メタノン(45.0mg、133μmol、1.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、DIPEA(34.3mg、265μmol、46.2μL、2.00当量)および(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メタンアミン(28.01mg、159.16μmol、1.2当量)を加えた。混合物を85℃で30分間撹拌し、次いで水20mLで希釈し、濾過した。沈殿物を真空内で乾燥して、化合物(8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(フェニル)メタノン(55.0mg、118μmol、収率88.7%)を黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:467.1。
工程E:(8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(フェニル)メタノン(60.0mg、128μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(42.8mg、193μmol、1.5.0当量)、NaHCO3(32.4mg、385μmol、15.0μL、3.00当量)、Pd(dppf)Cl2(14.1mg、19.3μmol、0.15当量)をジオキサン(1.50mL)およびH2O(0.50mL)に溶かした混合物を、脱気し、N2で3回パージし、次いで混合物をN2雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空内で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=20:1)により精製して、化合物(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(フェニル)メタノン(33.3mg、65.9μmol、収率51.3%、純度95.3%)を黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:483.2。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.91(s,1H),8.65(br s,1H),8.19(d,J=7.2Hz,2H),7.81(s,1H),7.71-7.65(m,1H),7.61-7.55(m,2H),6.95(t,J=9.6Hz,1H),6.71(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.25(s,1H),4.73(br d,J=2.8Hz,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.76(s,3H),2.18(s,3H)。
工程F:(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(フェニル)メタノン(19.0mg、37.5μmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした溶液に、NaBH4(1.70mg、45.0μmol、1.20当量)を0℃で加え、混合物を10℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(0.1mL)で急冷し、真空内で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10μm、移動相:[位相A:水(0.1%TFA)、位相B:ACN])により精製して、化合物(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(フェニル)メタノール(7.00mg、14.3μmol、収率38.2%、純度99.1%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:485.3。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.52(br s,1H),8.07(s,1H),7.78(br s,1H),7.43(d,J=7.2Hz,2H),7.33(t,J=7.2Hz,2H),7.29-7.22(m,1H),6.98-6.90(m,1H),6.70(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.18(s,1H),5.79(s,1H),4.70(br d,J=4.8Hz,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.60(s,3H),3.31(br t,J=8.8Hz,2H),2.18(s,3H)。
実施例9
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(メトキシメチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メタノール(1.50g、3.67mmol、1.00当量)をTHF(15.0mL)に溶かした溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(2.00g、9.18mmol、2.11mL、2.50当量)およびDMAP(44.9mg、367μmol、0.10当量)を加え、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。反応物を真空内で濃縮して残渣を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1~ジクロロメタン/メタノール=20/1)により精製して、tert-ブチル(2-(((tert-ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(2.10g、3.45mmol、収率93.9%)を茶色の油として得た。LCMS[M+1]:609.1。
工程B:(2-(((tert-ブトキシカルボニル)オキシ)メチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(400mg、657μmol、1.00当量)をメタノール(6.00mL)に溶かした溶液に、炭酸カリウム(182mg、1.31mmol、2.00当量)を加え、反応混合物を25℃で12時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン/メタノール:10/1)により精製して、tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(200mg、393μmol、収率59.8%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:509.3。
工程C:tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(80.0mg、157μmol、1.00当量)をTHF(4.00mL)に溶かした溶液に、水素化ナトリウム(12.6mg、315μmol、純度60.0%、2.00当量)を0℃で加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、ヨウ化メチル(44.7mg、315μmol、19.6μL、2.00当量)を滴下した。反応混合物を25℃に温め、30分間撹拌した。反応物を水(10.0mL)で急冷し、水相を酢酸エチル(10.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(10.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより残渣を得て、これを分取TLC(ジクロロメタン/メタノール=10/1)により精製して、tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-(メトキシメチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(71.0mg、128μmol、収率81.5%、純度94.4%)を茶色の油として得た。LCMS[M+1]:523.3。
工程D:tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-(メトキシメチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(71.0mg、128μmol、1.00当量)をTFA(0.30mL)およびDCM(1.00mL)に溶かした溶液を、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10.0mL)で急冷し、DCM(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(5.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、残渣を得た。残渣を石油エーテル/酢酸エチル=1/1(5.00mL)でトリチュレートし、濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥することにより、8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(メトキシメチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(15.9mg、35.1μmol、収率27.4%、純度93.4%)をオフホワイト固形物として得た。LCMS[M+1]:423.3。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.91(s,1H),7.71(s,1H),6.84(t,J=9.2Hz,1H),6.62(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),6.22(s,1H),4.81(s,2H),4.59-4.54(m,2H),4.54(s,2H),3.70(s,3H),3.42(s,3H),3.35(t,J=8.8Hz,2H),2.27(s,3H)。
実施例10
2-(アミノメチル)-8-(1,3-ジメチルアミノ-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:エチル8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(160mg、367μmol、1当量)および水酸化ナトリウム(1M、1.10mL、3当量)をメタノール(3.30mL)に溶かした混合物を、N2雰囲気下、55℃で30分間撹拌した。混合物を真空内で濃縮して残渣を得て、これに水(1.00mL)を加え、pH=2になるまでHCl(1M)を加え、濾過により固形物を集め、真空内で乾燥することにより、化合物8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(124mg、304μmol、収率82.8%)を白色固形物として得た。LCMS:[M+1]408.8。
工程B:8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボン酸(124mg、304μmol、1.00当量)、塩化アンモニウム(48.8mg、913μmol、31.9μL、3.00当量)、HATU(173mg、456μmol、1.50当量)、DIEA(314mg、2.44mmol、424μL、8当量)をDMF(1.00mL)に溶かした混合物を、脱気し、N2で3回パージし、次いで混合物をN2雰囲気下、30℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、残渣を得た。水(1.00mL)を残渣に加え、濾過により固形物を集めて真空内で乾燥することにより、化合物8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキサミド(100mg、粗製)を白色固形物として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
工程C:8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキサミド(100mg、246μmol、1.00当量)およびTEA(484mg、4.79mmol、666μL、19.4当量)をTHF(2.00mL)に溶かした混合物に、TFAA(302mg、1.44mmol、200μL、5.84当量)を0℃で加え、次いで混合物を0~30℃で40分間撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル5/1~0/1)により精製して、化合物8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(100mg、245μmol、収率99.7%、純度95.3%)を黄色固形物として得た。LCMS:[M+1]387.8。
工程D:8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(90.0mg、231μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(103mg、463μmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl2(16.9mg、23.1μmol、0.100当量)、および炭酸水素ナトリウム(58.4mg、695μmol、27.0μL、3当量)をジオキサン(6.00mL)および水(3.00mL)に溶かした混合物を、脱気し、N2で3回パージし、次いで混合物をN2雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。水(8.00mL)を加え、混合物を酢酸エチル(8.00mL×3)で抽出した。有機質層を真空内で濃縮し、残渣を得た。残渣を逆相分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10μm、移動相:[水(0.1%TFA)-ACN]、B%:33%~63%、13分)により精製して、化合物8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(51.0mg、120μmol、収率52.0%、純度95.4%)を白色固形物として得た。LCMS:[M+1]404。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.92(s,1H),8.64(br t,J=4.8Hz,1H),7.86(s,1H),6.99-6.91(m,1H),6.71(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.23(s,1H),4.72(br d,J=4.4Hz,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.67(s,3H),3.31(t,J=8.8Hz,2H),2.18(s,3H)。
工程E:8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(80.0mg、193μmol、1.00当量)をTHF(2.00mL)およびNH3・H2O(14.0M、0.80mL、58.0当量)に溶かした溶液に、窒素下でラネーニッケル(16.53mg、192.95μmol、1.00当量)を加えた。懸濁液を真空下で脱気し、窒素で数回パージし、H2(15psi)下、25℃で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をメタノール(3.00mL×2)でトリチュレートし、懸濁液を濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥することにより、2-(アミノメチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(34.8mg、収率41.5%、純度94.0%)を黄色固形物として得た。LCMS:[M+1]408.1。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.62(br.s,1H),8.21(s,1H),7.97(br.s,2H),7.74(s,1H),6.94(t,J=8.4Hz,1H),6.74-6.66(m,1H),6.21(s,1H),4.72(s,2H),4.55(t,J=8.0Hz,2H),4.12(s,2H),3.69(s,3H),3.31-3.27(m,2H),2.18(s,3H)。
実施例11&12
2-(1-アミノエチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(3.50g、9.02mmol、1.00当量)をTHF(10.0mL)に溶かした溶液に、メチルマグネシウムブロミド(3.00M、18.0mL、6.00当量)を0℃で滴下した。混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで反応物にメタノール(5.00mL)を加え、15分後、混合物に水素化ホウ素ナトリウム(1.36g、36.1mmol、4.00当量)を加え、0~25℃で7時間撹拌した。反応物を氷水(15.0mL)へそそぎ、15分間撹拌し、水相を酢酸エチル(30.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(30.0mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=100/1~1/1)により精製して、2-(1-アミノエチル)-8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(3.00g、粗製)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.28(t,J=5.2Hz,1H),8.07(s,1H),7.83(s,1H),6.95-6.88(m,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),5.62(br s,1H),5.43-5.33(m,1H),4.65(d,J=4.8Hz,2H),4.53(t,J=8.8Hz,2H),3.88-3.75(m,1H),3.25(t,J=8.8Hz,2H),1.50(d,J=6.8Hz,3H)。
工程B:2-(1-アミノエチル)-8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(3.00g、7.38mmol、1.00当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(3.22g、14.8mmol、3.39mL、2.00当量)をTHF(15.0mL)に溶かした溶液に、TEA(2.24g、22.15mmol、3.08mL、3.00当量)およびDMAP(90.2mg、738μmol、0.10当量)を加えた。混合物を40℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=100/1~2/1)により精製して、tert-ブチル(1-(8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(1.30g、2.57mmol、収率34.8%)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.28(br t,J=4.8Hz,1H),7.98(s,1H),7.80(s,1H),7.25(br d,J=8.0Hz,1H),6.96-6.86(m,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.78-4.69(m,1H),4.65(t,J=4.0Hz,2H),4.53(t,J=8.8Hz,2H),3.25(t,J=8.4Hz,2H),1.43-4.35(m,12H)。
工程C:tert-ブチル(1-(8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(600mg、1.18mmol、1.00当量)および1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(395mg、1.78mmol、1.50当量)をジオキサン(1.00mL)および水(0.20mL)に溶かした溶液に、窒素雰囲気下、炭酸水素ナトリウム(199mg、2.37mmol、92.2μL、2.00当量)およびPd(dppf)Cl2(86.7mg、118μmol、0.10当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=100/1~1/1)により精製して、tert-ブチル(1-(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(500mg、767μmol、収率64.7%、純度80.0%)を赤色固形物として得た。LCMS[M-99]:422.3。
工程D:tert-ブチル(1-(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(500mg、767μmol、1.00当量)をジクロロメタン(6.00mL)に溶かした溶液に、TFA(2.00mL)を加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。混合物を水酸化アンモニウムによりpH=8に調整し、真空内で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:waters xbridge C18 150×50mm×10μm、移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN]、B%:22%~52%、11.5分)により精製して、2-(1-アミノエチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(280mg、661μmol、収率86.2%、純度99.5%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:422.3。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.23(br t,J=4.8Hz,1H),7.94(s,1H),7.63(s,1H),6.96-6.88(m,1H),6.68(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),6.17(s,1H),4.69(br d,J=4.0Hz,2H),4.53(t,J=8.8Hz,2H),4.04-3.99(m,1H),3.68(s,3H),3.29-3.26(m,2H),2.16(s,3H),1.99(br s,2H),1.32(d,J=6.4Hz,3H)。
2-(1-アミノエチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミンのエナンチオマーをキラルSFCにより分離して、鏡像異性的に純粋な化合物、実施例11および実施例12を得た。
実施例11:カラム:Chiralcel OD-3 50×4.6mm I.D.,3um、移動相:CO2では位相A、IPAでは位相B(0.05%のDEA)、勾配溶離:CO2中のIPA(0.05%DEA)で5%~40%。流速:3mL/分、波長:220nm、カラム温度:35℃、背圧:100Bar。tr=1.742分。LCMS[M+1]:422.1。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.23(s,1H),8.07(s,1H),6.90-6.79(m,1H),6.72(s,1H),6.64(dd,J=3.9,8.7Hz,1H),4.88-4.86(m,2H),4.69(q,J=6.8Hz,1H),4.59(t,J=8.7Hz,2H),3.98(s,3H),3.41(t,J=8.6Hz,2H),2.47(s,3H),1.73(d,J=6.8Hz,3H)。
実施例11:カラム:Chiralcel OD-3 50×4.6mm I.D.,3um、移動相:CO2では位相A、IPAでは位相B(0.05%のDEA)、勾配溶離:CO2中のIPA(0.05%DEA)で5%~40%。流速:3mL/分、波長:220nm、カラム温度:35℃、背圧:100Bar。tr=1.796分。LCMS[M+1]:422.3。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.27-8.16(m,1H),8.10-7.99(m,1H),6.94-6.81(m,1H),6.74-6.60(m,2H),4.94-4.89(m,2H),4.69(br t,J=6.8Hz,1H),4.60(t,J=8.8Hz,2H),3.96(m,3H),3.42(t,J=8.8Hz,2H),2.46(br d,J=10.0Hz,3H),1.80-1.71(m,3H)。
実施例13
2-(アミノメチル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(121mg、302μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(150mg、456μmol、1.50当量)、および炭酸水素ナトリウム(76.0mg、905μmol、35.2μL、3.00当量)をジオキサン(1.70mL)および水(0.30mL)の混合溶剤に溶かした溶液に、Pd(dppf)Cl2.CH2Cl2(25.0mg、30.6μmol、0.10当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて残渣を得て、これを分取TLC(SiO2、ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製して、5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(80.0mg、収率49.4%、純度89.0%)を淡黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:478.1。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.93(s,1H),8.58(t,J=5.2Hz,1H),7.89(d,J=1.2Hz,1H),7.83-7.78(m,2H),7.58(d,J=8.4Hz,1H),7.04-6.89(m,1H),6.72(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.73(d,J=4.8Hz,2H),4.56(t,J=8.8Hz,2H),3.37-3.29(m,2H),3.26(s,3H),2.28(s,3H)。
工程B:5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(80.0mg、149μmol、1.00当量)およびラネーニッケル(15.0mg)をメタノール(1.50mL)および水酸化アンモニウム(0.50mL)に溶かした混合物を、脱気し、H2で3回パージし、次いで混合物をH2(15psi)下、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を蒸発させて残渣を得て、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10μm、移動相:[水(0.05%HCl)-ACN]、B%:20%~40%、10分)により精製して、2-(アミノメチル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(29.1mg、収率37.5%、純度99.4%、HCl塩)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:482.2。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.82(s,1H),8.43( s,3H),8.35(s,1H),7.90(s,1H),7.80(d,J=7.6Hz,1H),7.75(s,1H),7.59(d,J=8.0Hz,1H),6.94(t,J=9.2Hz,1H),6.70(dd,J=3.6,8.4Hz,1H),4.74(br d,J=4.8Hz,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),4.10(br d,J=5.6Hz,2H),3.34(t,J=8.8Hz,2H),3.27(s,3H),2.30(s,3H)。
本明細書に開示した一般反応スキーム、実施例10~13、および中間体の教示に従い、実施例14~24を表2に示すように調製した。
実施例25
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-((メチルアミノ)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルバルデヒド(30.0mg、69.2μmol、1.00当量)およびメチルアミン(THF中で2.00M、69.1μL、2.00当量)をメタノール(2.00mL)に溶かした溶液に、酢酸(2.08mg、34.7μmol、1.98μL、0.50当量)を加えた。反応混合物を40℃で2時間撹拌し、次いで混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(44.0mg、207μmol、3.00当量)を一度に加え、40℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をメタノール(3.00mL)でトリチュレートし、懸濁液を濾過し、濾過ケークを水(2.00mL)で洗浄し、これを集めて真空内で乾燥することにより、8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-((メチルアミノ)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(8.07mg、収率27.1%、純度97.7%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:422.4。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.40(br s,1H),8.10(s,1H),7.71(s,1H),6.94(br t,J=9.6Hz,1H),6.77-6.63(m,1H),6.20(s,1H),4.72(br d,J=4.4Hz,2H),4.55(br t,J=8.8Hz,2H),3.98(s,2H),3.69(s,3H),3.30-3.28(m,2H),2.46(br s,3H),2.18(s,3H)。
実施例26
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((ジメチルアミノ)メチル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
2-(アミノメチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(19.9mg、45.8μmol、1.00当量)をメタノール(1.00mL)およびDCE(1.00mL)に溶かした溶液に、ホルムアルデヒド(7.44mg、91.6μmol、6.82μL、純度37.0%、2.00当量)、ギ酸(220μg、4.58μmol、0.10当量)、およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(19.4mg、91.6μmol、2.00当量)を加え、反応混合物を25℃で12時間撹拌した。反応物を濾過して真空内で濃縮することにより残渣を得て、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10μm、移動相:[水(0.1%のTFA)-ACN]、B%:20%~50%、9分)により精製し、凍結乾燥することにより、2-[(ジメチルアミノ)メチル]-8-(2,5-ジメチルピラゾール-3-イル)-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(7.82mg、14.1μmol、収率30.7%、純度98.9%、トリフルオロ酢酸塩)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:436.2。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.16(s,1H),7.84(s,1H),6.89-6.83(m,1H),6.65(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.30(s,1H),4.84(s,3H),4.59(t,J=8.8Hz,2H),4.46(s,2H),3.77(s,3H),3.41(t,J=8.4Hz,2H),2.92(s,6H),2.30(s,3H)。
実施例27
2-(((8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メチル)アミノ)エタン-1-スルホニルフルオリド
2-(アミノメチル)-8-(2,5-ジメチルピラゾール-3-イル)-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(20.0mg、49.1μmol、1.00当量)をジクロロメタン(0.50mL)に溶かした溶液に、エテンスルホニルフルオリド(2.70mg、24.5μmol、0.50当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Luna C18 150×25 5u、移動相:[水(0.075%TFA)-ACN]、B%:18%~48%、9分)により精製して、22-(((8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メチル)アミノ)エタン-1-スルホニルフルオリド(8.00mg、11.2μmol、収率22.9%、純度88.6%)を黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:518.2。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=9.53-8.86(m,1H),8.57(br t,J=5.2Hz,1H),8.23(s,1H),7.76(s,1H),6.97-6.89(m,1H),6.70(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.21(s,1H),4.72(br d,J=4.8Hz,2H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),4.38(s,2H),4.36-4.29(m,2H),3.68(s,3H),3.61-3.57(m,2H),3.31(br t,J=8.8Hz,2H),2.17(s,3H)。
実施例28
2,2’-(((8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メチル)アザンジイル)ビス(エタン-1-スルホニルフルオリド)
2-(アミノメチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(30.0mg、73.6μmol、1当量)をジクロロメタン(0.50mL)に溶かした溶液に、エテンスルホニルフルオリド(7.30mg、66.3μmol、0.90当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Luna C18 150×25 5μ、移動相:[水(0.075%TFA)-ACN]、B%:30%~60%、9分)により精製して、2,2’-(((8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メチル)アザンジイル)ビス(エタン-1-スルホニルフルオリド)(30.0mg、40.2μmol、収率54.6%、純度99.3%、トリフルオロ酢酸塩)を白色の油として得た。LCMS[M+1]:628.4。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.64(br s,1H),8.13(s,1H),7.86(br s,1H),6.99-6.91(m,1H),6.70(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.23(s,1H),4.74(d,J=4.8Hz,2H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),4.19-4.12(m,4H),3.91(s,2H),3.68(s,3H),3.31(t,J=8.8Hz,2H),3.13(t,J=6.8Hz,4H),2.19(s,3H)。
実施例29
2-(アゼチジン-1-イルメチル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルバルデヒド(70.0mg、141μmol、1.00当量)、アゼチジンヒドロクロリド(40.3mg、430μmol、3.05当量)、Ti(Oi-Pr)4(119mg、419μmol、124μL、2.96当量)、および酢酸(1.05mg、17.5μmol、1.00μL、0.12当量)をDCE(2.50mL)に溶かした溶液に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(17.5mg、278μmol、1.97当量)を加え、反応物を25℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム溶液(20.0mL)で希釈し、懸濁液を濾過し、濾液を酢酸エチル(30.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(50.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10μm、移動相:[水(0.05%HCl)-ACN]、B%:20%~40%)により精製して、2-(アゼチジン-1-イルメチル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(25.6mg、48.4μmol、収率34.3%、純度91.5%、塩酸塩)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:448.2。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.43(s,1H),8.21(s,1H),6.91-6.83(m,1H),6.81(s,1H),6.67(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.91(br s,2H),4.66(s,2H),4.61(t,J=8.8Hz,2H),4.40-4.17(m,4H),4.02(s,3H),3.44(t,J=8.8Hz,2H),2.68-2.41(m,5H)。
実施例30
2((シクロブチルアミノ)メチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルバルデヒド(30.0mg、73.8μmol、1.00当量)およびシクロブチルアミン(15.8mg、221μmol、19.0μL、3.00当量)をメタノール(2.00mL)に溶かした溶液に、酢酸(39.4mg、656μmol、37.5μL、8.88当量)を加えた。混合物を50℃で2時間撹拌し、次いでシアノ水素化ホウ素ナトリウム(9.28mg、148μmol、2.00当量)を反応混合物に20℃で加えた。反応混合物を20℃で30分間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10um、移動相:[水(0.05%HCl)-ACN]、B%:20%~40%)により精製して、2-[(シクロブチルアミノ)メチル]-8-(2,5-ジメチルピラゾール-3-イル)-N-[(5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル]イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(17.1mg、36.0μmol、収率48.8%、純度96.9%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:462.5。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=10.00(br s,1H),9.48(br s,1H),8.65(s,1H),7.97(s,1H),6.96-6.87(m,1H),6.68(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.41(s,1H),4.73(br s,2H),4.53(t,J=8.4Hz,2H),4.15(br s,2H),4.09-3.97(m,1H),3.77(s,3H),3.73-3.60(m,1H),3.35(br t,J=8.8Hz,2H),2.30-2.18(m,5H),2.17-2.08(m,2H),1.81-1.66(m,2H)。
本明細書に開示した一般反応スキーム、実施例29~30、および中間体の教示に従い、実施例31~33を表3に示すように調製した。
実施例34
2-(1-アミノエチル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:tert-ブチル(1-(8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(70.0mg、138μmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)-1,3,2-ジオキサボロラン(81.9mg、276μmol、2.00当量)、Pd(dppf)Cl2(10.1mg、13.8μmol、0.10当量)、および炭酸水素ナトリウム(34.8mg、415μmol、16.1μL、3.00当量)を水(0.40mL)およびジオキサン(2.00mL)の混合溶剤に溶かした混合物を、脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、100℃で30分間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を蒸発させ、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、tert-ブチル(1-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-8-(2-メチル-4―(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(80.0mg、粗製)を黄色の油として得た。LCMS[M+1]:596.1。
工程B:tert-ブチル(1-(5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(80.0mg、134μmol、1.00当量)をジクロロメタン(3.00mL)およびトリフルオロ酢酸(1.00mL)の混合溶剤に溶かした溶液を、25℃で30分間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を蒸発させ、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5um、移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN]、B%:22%~52%、10分)により精製して、2-(1-アミノエチル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-8-(2-メチル-4-(メチルスルホニル)フェニル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(25.9mg、50.0μmol、収率37.2%、純度95.6%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:496.3。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.91(s,1H),7.85(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),7.80(s,1H),7.62(s,1H),7.57(d,J=8.0Hz,1H),6.92-6.78(m,1H),6.64(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.82(s,2H),4.57(t,J=8.8Hz,2H),4.35-4.18(m,1H),3.41-3.34(m,2H),3.16(s,3H),2.31(s,3H),1.46(d,J=6.8Hz,3H)。
本明細書に開示した一般反応スキーム、実施例34、および中間体の教示に従い、実施例35~39を表4に示すように調製した。
実施例40
5-(2-(1-アミノエチル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル
工程A:メチル1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(263mg、988μmol、2.00当量)、tert-ブチル(1-(8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(250mg、494μmol、1.00当量)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(50.5mg、98.7μmol、0.20当量)、および炭酸カリウム(341mg、2.47mmol、5.00当量)をジオキサン(5.00mL)および水(1.00mL)の混合溶剤に溶かした混合物を、脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、80℃で1時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン/メタノール=1/0~10/1)により精製して、メチル5-(2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(270mg、434μmol、収率88.0%、純度91.0%)をオフホワイト固形物として得た。LCMS[M+1]:566.6。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.81(s,1H),7.78(s,1H),6.95(s,1H),6.85(t,J=9.6Hz,1H),6.64(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.83(s,2H),4.58(t,J=8.8Hz,2H),4.15-4.10(m,1H),3.92(s,3H),3.88(s,3H),3.41-3.35(m,2H),1.44(s,12H),1.41(s,3H)。
工程B:メチル5-(2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(250mg、402μmol、1.00当量)および水酸化ナトリウム(水中で1.00M、1.21mL、3.00当量)をメタノール(10.0mL)に溶かした混合物を、脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、50℃で1時間撹拌した。反応の完了後、混合物を塩酸水溶液(水中で1.00M)により酸性化してpH=7とした。この期間中、白色沈殿物が生じ、懸濁液を濾過し、濾過ケークを集めて真空内で乾燥して、5-(2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(250mg、粗製)を白色固形物として得て、これを直接使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.41(s,1H),7.96(s,1H),7.68(s,1H),7.22(br d,J=7.6Hz,1H),6.96-6.87(m,1H),6.69(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.50(s,1H),4.77-4.66(m,3H),4.54(t,J=8.8Hz,2H),3.77(s,3H),3.31-3.28(m,2H),1.40(s,3H),1.38(s,9H)。
工程C:5-(2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(230mg、417μmol、1.00当量)および塩化アンモニウム(66.9mg、1.25mmol、3.00当量)をDMF(3.00mL)に溶かした溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(162mg、1.25mmol、218μL、3.00当量)およびHATU(238mg、625μmol、1.50当量)を加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を水(20.0mL)でトリチュレートし、懸濁液を濾過し、濾過ケークを集めて減圧下で乾燥することにより、粗製のtert-ブチル(1-(8-(3-カルバモイル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(140mg、254μmol、収率61.0%)を白色固形物として得て、これを次の工程に直接使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.42(t,J=4.4,1H),7.96(s,1H),7.76(s,1H),7.48(s,1H),7.26-7.19(m,1H),6.99-6.91(m,1H),6.79(s,1H),6.70(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.82-4.65(m,3H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.85(s,3H),3.30-3.29(m,2H),1.41(s,3H),1.39(s,9H)。
工程D:tert-ブチル(1-(8-(3-カルバモイル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(120mg、218μmol、1.00当量)およびトリエチルアミン(441mg、4.36mmol、607μL、20.0当量)を無水テトラヒドロフラン(2.00mL)に溶かした混合物に、トリフルオロ酢酸無水物(458mg、2.18mmol、303μL、10.0当量)を0℃で加え、結果生じる混合物を25℃に温め、30分間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液(20.0mL)で希釈し、懸濁液を濾過し、濾液を酢酸エチル(30.0mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質層をブライン(50.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル(1-(8-(3-シアノ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(120mg、粗製)を黄色の油として得て、これを直接使用した。LCMS[M+1]:533.3。
工程E:tert-ブチル(1-(8-(3-シアノ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)エチル)カルバメート(120mg、225μmol、1.00当量)をジクロロメタン(1.50mL)およびトリフルオロ酢酸(0.50mL)の混合溶剤に溶かした溶液を、25℃で30分間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm、移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN]、B%:22%~52%、10分)により精製して、5-(2-(1-アミノエチル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-8-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(4.70mg、10.6μmol、収率4.72%、純度97.8%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:433.3。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.82(s,1H),7.79(s,1H),6.95(s,1H),6.87-6.80(m,1H),6.63(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),4.82(s,2H),4.56(t,J=8.8Hz,2H),4.18-4.13(m,1H),3.87(s,3H),3.37(t,J=8.4Hz,2H),1.49(d,J=6.4Hz,3H)。
実施例41
2-(アミノ(シクロプロピル)メチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(50.0mg、129μmol、1.00当量)をTHF(1.00mL)に溶かした溶液に、シクロプロピルマグネシウムブロミド(0.50M、1.55mL、6.00当量)を15℃で滴下し、混合物を25℃で5時間撹拌し、次いで反応混合物を-10℃に冷却した。メタノール(0.50mL)を反応混合物に加え、15分後、反応混合物に水素化ホウ素ナトリウム(19.5mg、515μmol、4.00当量)を加え、0℃で2時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液(10.0mL)を反応混合物に加え、次いで酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出し、組み合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮することにより、2-(アミノ(シクロプロピル)メチル)-8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(50.0mg、95.0μmol、収率74.0%、純度82.0%)を黄色の油として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
工程B:2-(アミノ(シクロプロピル)メチル)-8-ブロモ-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(61.0mg、116μmol、1.00当量)およびTEA(35.1mg、347μmol、48.3μL、3.00当量)をTHF(2.00mL)に溶かした混合物に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(50.5mg、231μmol、53.1μL、2.00当量)およびDMAP(1.41mg、11.6μmol、0.10当量)を一度に、窒素雰囲気下、20℃で加えた。反応混合物を20℃で3時間撹拌した。水(3.00mL)を反応混合物に加え、次いで酢酸エチル(3.00mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(8.00mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、最終生成物tert-ブチル((8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(シクロプロピル)メチル)カルバメート(40.0mg、75.1μmol、収率65.0%)を黄色の油として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。LCMS[M+1]:532.0。
工程C:tert-ブチル((8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)(シクロプロピル)メチル)カルバメート(40.0mg、75.1μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(20.0mg、90.2μmol、1.20当量)、Pd(dppf)Cl2(5.50mg、7.51μmol、0.10当量)、および炭酸水素ナトリウム(18.9mg、225μmol、8.77μL、3.00当量)をジオキサン(1.00mL)および水(0.20mL)に溶かしたものを、脱気し、次いで窒素雰囲気下、100℃で2時間加熱した。混合物を20℃に冷まし、減圧下で濃縮した。水(10.0mL)を反応混合物に加え、次いで酢酸エチル(10.0mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(20.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により精製して、tert-ブチル(シクロプロピル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メチル)カルバメート(20.0mg、36.5μmol、収率48.6%)を黄色の油として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。LCMS[M+1]:548.4。
工程D:tert-ブチル(シクロプロピル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-イル)メチル)カルバメート(20.0mg、36.5μmol、1.00当量)をDCM(0.50mL)に溶かした混合物に、TFA(770mg、6.75mmol、0.50mL、185当量)を一度に、窒素空気下、20℃で加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。溶剤を減圧下で取り除いて残渣を得て、これを分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm、移動相:[水(0.05%アンモニア水酸化物v/v)-ACN]、B%:32%~62%、10分)により精製し、2-(アミノ(シクロプロピル)メチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(10.0mg、22.3μmol、収率61.1%、純度99.9%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:448.4。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=7.95(s,1H),7.73(s,1H),6.91-6.82(m,1H),6.66(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.25(s,1H),4.83(s,2H),4.59(t,J=8.8Hz,2H),3.74(s,3H),3.38(t,J=8.8Hz,2H),3.29(br d,J=8.8Hz,1H),2.30(s,3H),1.28-1.17(m,1H),0.67-0.62(m,2H),0.50-0.32(m,2H)。
実施例42
2-(1-アミノ-2,2,2-トリフルオロエチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)ピリド[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルバルデヒド(80.0mg、197μmol、1.00当量)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(47.3mg、217μmol、49.7μL、1.10当量)をTHF(1.00mL)に溶かした溶液に、DMAP(2.40mg、19.7μmol、0.10当量)を加えた。反応混合物を35℃で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して、tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-ホルミルイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(85.0mg、168μmol、収率85.3%)を灰色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=10.08(s,1H),8.40(s,1H),8.20(s,1H),6.82-6.76(m,1H),6.61(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.51(s,1H),5.07(s,2H),4.52(t,J=8.8Hz,2H),3.76(s,3H),3.28-3.29(m,2H),2.22(s,3H),1.32(s,9H)。
工程B:tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-ホルミルイミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(85.0mg、168μmol、1.00当量)および炭酸カリウム(46.4mg、336μmol、2.00当量)をDMF(1.00mL)に溶かした溶液に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(191mg、1.34mmol、8.00当量)を0℃で滴下した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。反応物を水(3.00mL)にそそぎ、15分間撹拌した。水相を酢酸エチル(3.00mL×2)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(3.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(85.0mg、147μmol、収率87.9%)を灰色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.11(s,1H),7.60(s,1H),7.01(d,J=6.8Hz,1H),6.80-6.74(m,1H),6.61(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.46(s,1H),5.34(t,J=6.8Hz,1H),5.07(s,2H),4.52(t,J=8.8Hz,2H),3.72(s,3H),3.29-3.26(m,2H),2.21(s,3H),1.29(s,9H)。
工程C:tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(22.0mg、38.2μmol、1.00当量)をDCE(1.00mL)に溶かした溶液に、二酸化マンガン(6.60mg、76.3μmol、2.00当量)を加えた。混合物を40℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮することにより、tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(16.0mg、粗製)を白色固形物として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
工程D:tert-ブチル(8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロアセチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(12.0mg、20.9μmol、1.00当量)をTHF(0.50mL)に溶かした溶液に、アンモニア(711μg、41.8μmol、2.00当量)およびチタニウムイソプロポキシド(11.9mg、41.8μmol、12.3μL、2.00当量)を加え、混合物を酢酸(0.10mL)によりpH=4に調整し、40℃で30分間撹拌した。次いで、混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.63mg、41.8μmol、2.00当量)を加え、40℃でさらに2時間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム(3.00mL)にそそぎ、15分間撹拌した。水相をジクロロメタン(3.00mL×5)で抽出した。組み合わせた有機質相をブライン(3.00mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮することにより、tert-ブチル(2-(1-アミノ-2,2,2-トリフルオロエチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(12.0mg、粗製)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:576.5。
工程E:tert-ブチル(2-(1-アミノ-2,2,2-トリフルオロエチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-イル)((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)カルバメート(10.0mg、17.4μmol、1.00当量)をジクロロメタン(1.00mL)に溶かした溶液に、トリフルオロ酢酸(0.30mL)を加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25mm×5μm、移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN]、B%:27%~57%、10分)により精製して、2-(1-アミノ-2,2,2-トリフルオロエチル)-8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(6.00mg、12.2μmol、収率70.0%、純度96.4%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:476.4。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.42(br s,1H),8.20(s,1H),7.71(s,1H),6.98-6.89(m,1H),6.70(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.20(s,1H),4.71(br s,2H),4.68-4.60(m,1H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.68(s,3H),3.31-3.27(m,2H),2.43(br d,J=7.2Hz,2H),2.18(s,3H)。
実施例43
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(2H-テトラゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(250mg、644μmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(215mg、966μmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl2(47.1mg、64.4μmol、0.10当量)、および炭酸水素ナトリウム(162mg、1.93mmol、75.1μL、3.00当量)をジオキサン(1.70mL)および水(0.30mL)に溶かした混合物を、脱気し、窒素で3回パージし、次いで混合物を窒素雰囲気下、95℃で1時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を冷却し、濾過し、真空内で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/1)により精製して、8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(170mg、379μmol、収率58.9%、純度90%)を黄色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.92(s,1H),8.63(t,J=4.8Hz,1H),7.86(s,1H),7.02-6.90(m,1H),6.71(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.23(s,1H),4.72(d,J=4.8Hz,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.67(s,3H),3.32-3.30(m,2H),2.18(s,3H)。
工程B:-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボニトリル(20.0mg、44.6μmol、1.00当量)および塩化アンモニウム(2.50mg、46.7μmol、1.05当量)をDMF(1.00mL)に溶かした混合物に、アジ化ナトリウム(3.00mg、46.1μmol、1.03当量)を加えた。反応混合物を100℃で3時間加熱した。反応の完了後、反応混合物を冷却して水(3.00mL)で希釈し、ジクロロメタン(5.00mL×3)で抽出した。組み合わせた有機質層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25*10μm、移動相:[水(0.05%HCl)-ACN]、B%:20%~40%)により精製して、8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(2H-テトラゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(19.7mg、43.1μmol、収率96.6%、純度97.7%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:447.1。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=8.99(s,1H),8.64(s,1H),7.80(s,1H),7.04-6.87(m,1H),6.71(dd,J=4.0,8.8Hz,1H),6.26(s,1H),4.75(d,J=4.8Hz,2H),4.55(t,J=8.8Hz,2H),3.71(s,3H),3.37-3.31(m,2H),2.20(s,3H)。
実施例44
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
工程A:エチル8-ブロモ-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(800mg、1.84mmol、1.00当量)、1,3-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(612mg、2.76mmol、1.50当量)、NaHCO3(463mg、5.51mmol、214μL、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl2(134mg、184μmol、0.10当量)を水(1.60mL)およびジオキサン(8.00mL)に溶かした混合物を、脱気し、窒素で3回パージした。次いで、混合物を窒素雰囲気下、105℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、真空内で濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)により精製して、エチル8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(750mg、1.66mmol、収率90.6%)を黄色固形物として得た。LCMS[M+1]:451.0。
工程B:エチル8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボキシレート(400mg、888μmol、1.00当量)をエタノール(4.00mL)に溶かした溶液に、ヒドラジン水和物(178mg、3.55mmol、173μL、4.00当量)を25℃で加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を得た。残渣をメタノール(3.00mL)でトリチュレートし、濾過し、濾過ケークを集めて乾燥することにより、8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボヒドラジド(190mg、435μmol、収率49.0%)を白色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=9.48(br s,1H),8.65(s,1H),8.48(br s,1H),7.75(s,1H),6.93(br t,J=8.8Hz,1H),6.74-6.65(m,1H),6.27(s,1H),4.71(br d,J=3.6Hz,2H),4.54(br t,J=8.8Hz,2H),4.48(br s,2H),3.72(s,3H),3.30-3.28(m,2H),2.18(s,3H)。
工程C:8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルボヒドラジド(50.0mg、97.4μmol、1.00当量)をトリエトキシメタン(2.00mL)およびDMSO(2.00mL)に溶かした溶液に、塩化アンモニウム(20.8mg、390μmol、4.00当量)を加え、反応混合物を130℃で1時間撹拌した。反応物を真空内で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5μM、移動相:[位相A:水(10mM NH4HCO3)、位相B:ACN])により精製し、凍結乾燥することにより、8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(1,3,4-オキザジアゾール-2-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(10.3mg、21.1μmol、収率21.7%、純度91.4%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:447.3。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=9.34(s,1H),8.91(br s,1H),8.62(br s,1H),7.79(s,1H),6.95(br t,J=9.2Hz,1H),6.70(br dd,J=3.6,8.4Hz,1H),6.24(s,1H),4.73(s,2H),4.55(br t,J=8.4Hz,2H),3.72(s,3H),3.37-3.34(m,2H),2.20(s,3H)。
実施例45
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン
8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-5-(((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)アミノ)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-2-カルバルデヒド(80.0mg、196μmol、1.00当量)をメタノール(2.00mL)に溶かした溶液に、p-トルエンスルホニルメチルイソシアニド(64.0mg、328μmol、1.67当量)および炭酸カリウム(81.6mg、590μmol、3.00当量)を加えた。反応物を65℃で2時間撹拌した。懸濁液を濾過し、ケークを集めてメタノール(5.00mL)でトリチュレートし、次いで真空下で乾燥することにより、8-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル)-N-((5-フルオロ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-4-イル)メチル)-2-(オキサゾール-5-イル)イミダゾ[1,2-c]ピリミジン-5-アミン(37.4mg、80.2μmol、収率40.7%、純度95.5%)を白色固形物として得た。LCMS[M+1]:446.2。
1H NMR(400MHz,CD3OD) δ=8.31(s,1H),8.26(s,1H),7.77(s,1H),7.58(s,1H),6.85(t,J=9.2Hz,1H),6.64(dd,J=3.6,8.8Hz,1H),6.26(s,1H),4.83-4.80(m,2H),4.57(t,J=8.8Hz,2H),3.74(s,3H),3.38( t,J=8.8Hz,2H),2.29(s,3H)。
本発明の化合物は1つ以上の不斉中心を有している可能性があり、その場合、立体異性混合物、すなわち空間中のそれらの原子配置が異なる同一構成の異性体として合成される。この化合物は混合物として使用されてもよく、または個々の構成部分/異性体は、市販の試薬、および例えば製造者の指示に従ってCHIRALPAK(登録商標)(Sigma-Aldrich)またはCHIRALCEL(登録商標)(Diacel Corp)のキラルのクロマトグラフィーHPLCカラムを使用する、従来から当業者に周知の立体異性体およびエナンチオマーの単離方法、ならびに本明細書に記載の方法、例えば実施例11および12を使用して分離されてもよい。代替的に本発明の化合物は、個々の異性体またはエナンチオマーを調製するために光学的に純粋でキラルの試薬および中間体を使用して合成されてもよい。特に指定のない限り、すべてのキラル(エナンチオマーおよびジアステレオマー)おならびにラセミ形態は、本発明の範囲内にある。
また本発明の範囲内では、1つ以上の水素原子が重水素と置き換えられている本発明の化合物の変異体も企図される。本明細書に例証されるように、中間体B-7、B-8、C-7、C-8、およびD-31には、重水素と置き換えられる1つ以上の水素原子がある。本明細書で例証される中間体A~Dの上で1つ以上の水素に代わり重水素を利用することにより、本発明の化合物の重水素化形態(versions)は、当該技術分野で周知の方法を用いて容易に生成できる。
実施例A
本実施例は、本発明の例示的な化合物によるPRC2酵素活性の阻害を例証するものである。
Hot Spot HMTアッセイを用いて本発明の化合物の10点用量反応曲線を求めた(Reaction Biology Corp;Horiuchi et al.,Assay Drug Dev Technol.(2013)4:227-236 doi:10.1089/adt.2012.480を参照)。本アッセイでは、N末端Hisタグ付EZH酵素、N末端Flagタグ付胚体外胚葉発達タンパク質(EED)、ゼステ12のN末端Hisタグ付サプレッサ(SUZ12)、N末端Hisタグ付AEBP2、およびN末端Hisタグ付RbAp48を含む、精製されたヒトHisタグ付PRC2複合体を用いる。本アッセイでは、EZH2による放射性標識S-アデノシルメチオニン(SAM)から精製コアヒストンタンパク質へのトリチウム化メチル基の移行を濾過後に定量化し、化合物の有無にかかわらずコアPRC2複合体の活性を判定する。
手短に言うと、本発明の化合物をDMSOの中で可溶化し、計10の三倍系列希釈を15%DMSO中で各化合物に対して作製した。各化合物の系列希釈に対する最初の出発濃度は1.0μMであった。化合物、EZH2酵素、または様々な反応要素を欠いた対照試料も調製し、被験化合物試料と並行して処理した。SAH(S-(5-アデノシル)-L-ホモシステイン)を陽性対照として使用し、アッセイの検証を行った。
Acoustic Technology instrument(Echo 550,LabCyte)を使用して、反応緩衝液(50mM Tris-HCl(pH8.)、0.01%Brij35、1mM EDTA、1mM DTT、1mM PMSF、および1%DMSO)、10nM精製PRC2複合体、および0.05mg/mlコアヒストンH3を含有する被験化合物の各系列希釈の部分標本を、5μl体積で384ディープウェルプレートに加えた。この反応物を軽く混合し、次いで30℃で20分間あらかじめインキュベートした。1μM S-アデノシル-L-[メチル-3H]メチオニンを加えることにより酵素反応を開始し、30℃で1時間インキュベートした。1時間後、フィルタ結合法を使用して反応生成物を検出し、シンチレーションカウンターを使用してトリチウム化H3コアヒストンの量を定量化した。GraphPad Prismソフトウェアを使用して各10点用量反応曲線から各化合物のIC50値を求め、例示的な式(I)の化合物に関する結果を表5に示す。Key:A=≦250nM、B=>250nM~≦500nM、C=>500nM~≦2μM。
実施例B
本実施例は、本発明の例示的な化合物による、EZH2活性化突然変異を包含するPRC2複合体を持つ腫瘍細胞の増殖阻害を例証するものである。
転移性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者への胸膜注入からPfeiffer細胞株を確立した。この細胞株は、EZH2活性を増強してヒストンH3 Lys27のメチル化の増大を生じさせるEZH2酵素(A677G)の突然変異体形態を発現する。ヒストンH3 Lys27のトリメチル化の増大は、リンパ腫における腫瘍形成および臨床的な予後不良に関与すると考えられる(McCabe et al.,(2012)Nature 492:108-112)。
式(I)の化合物によるPRC2媒介型ヒストンH3メチル化の阻害を、製造業者の指示に従いTri-Methyl Histone H3(Lys27)Sandwich ELISA Kit(Cell Signaling Tech #7866C)を使用してELISAにより測定した。手短に言うと、96ウェル培養プレートの中37℃で、10%ウシ胎仔血清、1%ペニシリン、および1%ストレプトマイシンを補足したRPMI培地においてPfeiffer細胞を培養して密度を8000細胞/90μl/ウェルとし、細胞を採取した。式(I)の各被験化合物の一連の三倍系列希釈をRPMI培地に調製し、1μM~0.15nMの最終濃度で細胞に加えた。プレートを37℃で96時間インキュベートした。
インキュベーション後、1,100rpmで10分間、事前に冷やした4℃ローターの中で遠心分離を行うことにより、細胞をペレット状にし、上清を吸引して取り除いた。この細胞ペレットを溶解緩衝液(0.4M HCl)55μlに再懸濁し、30分間定期的に振盪させながら氷の上でインキュベートした。溶解した細胞を4,200rpm、4℃で10分間の遠心分離にかけ、酸可溶性タンパク質を含有する上清を集め、残りは廃棄した。中和緩衝液(1Mリン酸ナトリウム、二塩基性(pH12.5)、2.5mM DTT、および1mM PMSF)20μlを加えることにより酸可溶性タンパク質のpHを中性にし、中和した溶解物をELISAにより解析した。
各細胞溶解物の65μl部分標本をマイクロウェルストリップのウェルに加え、このマイクロウェルをテープで密封し、37℃で2時間または4℃で一晩インキュベートした。インキュベーション後、テープを外し、1X洗浄緩衝液200μlを使用してマイクロウェルを4回洗浄した。洗浄した各マイクロウェルに、抗トリメチルヒストンH3 Lys27検出抗体溶液の100μl部分標本を加え、マイクロウェルを37℃で1時間インキュベートした。検出抗体溶液を吸引して取り除き、1X洗浄緩衝液200μlを使用して各ウェルを4回洗浄した。
HRP結合二次抗体の100μl部分標本を各ウェルに加え、ウェルをテープで密封し、37℃で30分間インキュベートした。HRP結合二次抗体溶液を吸引により取り除き、1X洗浄緩衝液200μlを使用してウェルを4回洗浄した。TMB基質の100μl部分標本を各ウェルに加え、ウェルをテープで密封し、37℃で10分間または25℃で30分間インキュベートした。STOP溶液の100μl部分標本を加えることにより反応を止め、プレートを軽く振盪させた。450nmで吸光度を測定し、次いでトリメチル化ヒストンH3の量を算出することによる分光光度の読み出しを使用して、ヒストンH3トリメチル化の程度を判定した。結果を表6に示す。Key:A=≦250nM、B=>250nM~≦500nM、およびC=>500nM~≦5μM。
実施例C
本実施例は、野生型EZH2と比較して、本発明の例示的な化合物が、EZH2酵素の活性化突然変異形態を発現するDLBCL細胞株に対して高い効力を呈することを例証するものである。
Karpas422細胞株は、DLBCLを抱える女性患者から確立させたヒトB細胞非ホジキンリンパ腫細胞株である。このEZH2ヘテロ接合体細胞株は、ヒストンH3メチル化を増大させるEZH2酵素の突然変異体形態(Y641N)を発現するものであり、この突然変異はDLBCLなどのリンパ腫の腫瘍形成に関係している。
Karpas422細胞(PHE cat no.06101702)を、20%ウシ胎仔血清および1%ペニシリン/1%ストレプトマイシンを補足したRPMI培地において培養し、96ウェル・ホワイト・アッセイ・プレートにおいて1000細胞/90μl/ウェルの密度で播種した。各ウェルにおいて様々な濃度の化合物のストック溶液の10μl部分標本を同じ培地に加えることにより、三倍系列希釈を用いる10μM~最終濃度1.5nMの濃度範囲にわたり、本発明の化合物の用量反応曲線を求めた。所定期間、4日目、7日目、または11日目に37℃でプレートをインキュベートし、製造業者の指示に従い4日目と7日目にCTGアッセイキット(Cell Titre Glo;Promega cat.no G7573)を使用して、細胞生存率を測定した。
11日目のプレートの生存率の分析では、7日目にプレートを1100rpmで5分間の遠心分離にかけ、上清を吸引して取り除いた。化合物を含まない適切な増殖培地の90μl部分標本に細胞を再懸濁し、続いて同じ濃度で同化合物の10Xストック10μlを加えた。製造業者の指示に従いCTGアッセイキットを使用して11日目の細胞生存率を測定した。Graph pad PRISMソフトウェアを使用して各所定時点での各化合物のIC50値を算出し、結果を表7に示す。Key:A=≦250nM、B=>250nM~≦500nM、C=>500nM~≦5μM、N.D.=判定されず。
本発明はその特異的な実施形態に関して記述されているが、本発明はさらなる修正が可能であることが理解されるであろう。本出願は、一般的に本発明の原理に従い、本発明が属する技術分野内の既知または慣例的な実行の範囲内にあり、前述の必須特徴に適用可能であり、かつ添付の特許請求の範囲に従うような本開示からの逸脱を含む、本発明のあらゆる変形、用途、または適応を包含するように意図されている。