JP7533511B2 - 熱延鋼帯の製造方法 - Google Patents
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Description
ここで、かかる熱延鋼帯の先端は、圧延時に張力が掛からないこともあって、操業が安定しない非定常部である。また、かかる非定常部では安定した形状が得られにくいばかりでなく、通板速度が速いためランナウトテーブル上の通板が不安定になり易い。
なお、上記冷コイルトラブルとは、例えば、先端折れ曲がりによりコイラーピンチロール手前で板が進行不能となり、半成品コイルを処理する必要があるトラブルである。
特許文献1には、ランナウトテーブル上での先端浮上をロールピッチおよびガイド設定値調整により抑え、通板を安定化させる方法が示されている。
かかる走行安定性を得るための因子として、発明者は、通板が安定する限界速度(安定した通板が維持される上限速度)に着目した。
図3に、薄物(板厚3mm以下)と薄物以外(3mmより大きい)の材料の冷コイルの発生率を示す。薄物ではそれ以外のものと比較して2.5倍冷コイルの発生頻度が多いことが分かった。
図4より、薄物の冷コイルの発生はROTでの走行不安定が原因となるものが多く、薄物以外では、板の曲がりがその原因であることが分かる。
なお、本発明にかかる上記厚み偏差は、先端から後端側に2mまでの厚み(先端2mの厚み)の平均値で求めることができる。
1.鋼板を熱間仕上圧延して3.0mm以下の目標板厚の熱延鋼帯とするに際し、かかる熱間仕上圧延の最終スタンドの出側における上記熱延鋼帯の先端から後端側へ2mの範囲が、かかる熱延鋼帯の上記目標板厚より300μmを超えて厚い場合、少なくともかかる先端がコイル巻取り機に入る直前から直後まで-5~-10%の範囲で仕上速度を減速する熱延鋼帯の製造方法。
本発明の製造方法は、3.0mm以下の板厚の熱延鋼帯に用いて効果が得られるものである。よって、本発明の製造方法は3.0mm以下の板厚の熱延鋼帯に用いる。
なお、下限は特に限定されないが、製品の多数を占める1.2mm以上程度が好ましい。
本発明において、板厚の管理が必要な範囲は、熱間仕上圧延の最終スタンドの出側における熱延鋼帯の先端から後端側へ2mの範囲である。かかる範囲の管理が冷コイルトラブルの防止に効果的だからである。
また、本発明において、かかる範囲を単に先端部または先端2mともいう。
通板不安定な薄物で先端過厚となると、さらに通板が不安定となるため、熱延鋼帯の先端部の板厚が、かかる先端部の平均で目標板厚より300μmを超えて厚い場合は、圧延速度を下げて通板を安定化させる必要がある。通常、仕上圧延機には圧延機出側直近に板厚計が設置されているので、かかる板厚計が上記所定の条件となった場合は、コイルの最先端がROTを通過し、ピンチロールへ達するまでに所定速度まで一旦減速し、少なくとも上記先端がコイル巻取り機に入るまでかかる減速を維持することで本発明を成すことができる。なお、予めかかる減速率を設定し、自動で通板速度を減速することが可能である。
本発明では、熱延鋼帯の先端がコイル巻取り機に入るまでに一旦-5~-10%の範囲になるように仕上速度を減速することが重要である。
上記の減速は、熱延鋼帯の先端が少なくともコイル巻取り機に入るまでに行われるものであって、コイル先端の巻取りが安定して開始された直後には元の通板速度に戻すことが好ましい。
かかる減速は、熱延鋼帯の先端がコイル巻取り機に入るまでに行われないと、冷コイルの発生率が低減できない。一方、かかる減速を、コイル先端の巻取り開始以降に続けると生産性が低下するおそれがある。
また、かかる減速が-5%に満たないと冷コイルの発生率が低減できない。一方、-10%を超えると、圧延機出側の鋼板温度がその下限を外れてしまう。よって、本発明では、安定操業と歩留まりのバランスを考慮し、上記仕上速度の減速率を-5~-10%の範囲とする。
板厚や温度のバラつきを考慮しても温度制御の困難性や、鋼板の温度が不安定になるリスクを最小限に抑えつつ、巻取りを不可にすることが回避できるので、当該1コイルがまるまる損失になり且つ同サイクルの後続材も滞留することを避けることができる。よって、本発明に従うことで歩留まりや安定操業のための負荷は大幅に軽減することができることが分かる。
よって、いずれの場合も生産性への影響をあまり損なわずに安定操業が可能となることが分かる。
Claims (2)
- 鋼板を熱間仕上圧延して3.0mm以下の目標板厚の熱延鋼帯とするに際し、かかる熱間仕上圧延の最終スタンドの出側における上記熱延鋼帯の先端から後端側へ2mの範囲が、かかる熱延鋼帯の上記目標板厚より300μmを超えて厚い場合、少なくともかかる先端がコイル巻取り機に入る直前から直後まで-5~-10%の範囲で仕上速度を減速する熱延鋼帯の製造方法。
- 前記目標板厚が1.2mmから3.0mmの範囲である請求項1に記載の熱延鋼帯の製造方法。
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JP2012101229A (ja) | 2010-11-08 | 2012-05-31 | Sumitomo Metal Ind Ltd | ストリップの製造方法 |
JP2022012281A (ja) | 2020-07-01 | 2022-01-17 | Jfeスチール株式会社 | 鋼帯の巻取り方法及び巻取り設備 |
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