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JP7522593B2 - 液体吐出装置およびインクジェットプリンタ - Google Patents

液体吐出装置およびインクジェットプリンタ Download PDF

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JP7522593B2
JP7522593B2 JP2020115667A JP2020115667A JP7522593B2 JP 7522593 B2 JP7522593 B2 JP 7522593B2 JP 2020115667 A JP2020115667 A JP 2020115667A JP 2020115667 A JP2020115667 A JP 2020115667A JP 7522593 B2 JP7522593 B2 JP 7522593B2
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Description

本発明は、液体吐出装置、および、それを備えたインクジェットプリンタに関する。
従来から、インクジェット方式の液体吐出装置、および、そのような液体吐出装置によってインクを吐出して記録媒体に印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。このような液体吐出装置およびインクジェットプリンタの中には、液体吐出ヘッドを冷却する冷却ファンを備えたものが存在する。例えば特許文献1には、キャリッジと、キャリッジに収容されたインクヘッドおよび冷却ファンと、を備えたインクジェットプリンタが開示されている。特許文献1の冷却ファンはインクヘッドに向かって風を送るように構成され、インクヘッドに当たった風はその後、キャリッジのカバー体によって形成されたダクト構造によって制御基板に誘導される。特許文献1によれば、かかる構成により、1つの冷却ファンによってインクヘッドと制御基板とをともに冷却することができる、とされている。
特開2019-998号公報
液体吐出装置によって液体を吐出すると、液体のミストが発生し、キャリッジの周辺を漂う場合がある。特許文献1に開示されたような液体吐出装置で液体吐出ヘッドを冷却しようとすると、ミストが発生した場合には、浮遊するミストを冷却ファンが吸い込み、キャリッジ内に送り込んでしまう。キャリッジ内に液体のミストが入り込むと不具合が発生するおそれがある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、吐出した液体のミストがヘッドユニットの冷却の際にキャリッジ内に入り込むことを抑制できる液体吐出装置を提供することである。
ここに開示する液体吐出装置は、ヘッドユニットと、箱状のキャリッジと、冷却ファンと、ダクトと、捕集機構と、を備えている。前記ヘッドユニットは、液体を吐出するアクチュエータと、前記アクチュエータを駆動する駆動回路と、を備えている。前記キャリッジは、前記ヘッドユニットの少なくとも一部を収容している。前記冷却ファンは、前記キャリッジの外部に向かって開口し空気を吸入する吸入口と、前記吸入口から吸入された空気を送り出す送風口と、を備えている。前記ダクトは、前記送風口に接続された接続口と、前記送風口から前記接続口に送り出された空気が流れる筒状の流路と、前記ヘッドユニットに向かって開口するように前記流路に形成された1つまたは複数の吹出口と、を備えている。前記捕集機構は、前記流路のうち前記1つまたは複数の吹出口よりも前記接続口の側に設けられ、前記液体のミストを捕集するように構成されている。
上記液体吐出によれば、冷却ファンにはダクトが接続されており、ダクトに設けられた吹出口から吹き出す風によってヘッドユニットが冷却される。冷却ファンが送る風の経路は、ダクトの流路内に限定されている。そこで、ダクトの流路に液体のミストを捕集する捕集機構を設けることにより、ヘッドユニットの冷却の際に液体のミストがキャリッジ内に入り込むことを抑制できる。
一実施形態に係るインクジェットプリンタの正面図である。 キャリッジ内部の構成を示す斜視図である。 キャリッジ内部の構成を示す一部破断平面図である。 第1変形例に係るキャリッジ内部の構成を示す一部破断平面図である。 第2変形例に係るキャリッジ内部の構成を示す一部破断平面図である。 第3変形例に係るキャリッジ内部の構成を示す一部破断平面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係るインクジェットプリンタについて説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。以下の説明では、インクジェットプリンタを正面から見たときに、インクジェットプリンタから遠ざかる方を前方、インクジェットプリンタに近づく方を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、インクジェットプリンタの設置態様等を限定するものではない。
[プリンタの構成]
図1は、一実施形態に係る大判のインクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とする。)10の正面図である。本実施形態に係るプリンタ10は、ロール状の記録媒体5を順次前方に移動させるとともに、左右方向に移動するキャリッジ40に搭載されたヘッドユニット50からインクを吐出することによって、記録媒体5上に画像を印刷する。記録媒体5は、画像が印刷される対象物である。記録媒体5は特に限定されない。なお、図面中の符号Yはキャリッジ40の移動方向である主走査方向を示し、符号Xは記録媒体5の搬送方向である副走査方向を示している(図2参照)。主走査方向Yは、ここでは、プリンタ10の左右方向に一致している。副走査方向Xは、プリンタ10の前後方向に一致している。主走査方向Yと副走査方向Xとは直交している。ただし、主走査方向Yおよび副走査方向Xは上記した方向に限定されるわけではない。
図1に示すように、プリンタ10は、プラテン12と、キャリッジ移動装置20と、搬送装置30と、キャリッジ40と、ヘッドユニット50と、インク供給システム60と、冷却装置70と、を備えている。
キャリッジ移動装置20は、キャリッジ40をプラテン12の上方で主走査方向Yに移動させる。図1に示すように、キャリッジ移動装置20は、ガイドレール21と、ベルト22と、一対のプーリ23a、23bと、キャリッジモータ24とを備えている。ガイドレール21は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール21は、主走査方向Yに移動可能なようにキャリッジ40を支持している。キャリッジ40には無端状のベルト22が固定されている。ベルト22は、一対のプーリ23aおよび23bに巻き掛けられている。一方のプーリ23aにはキャリッジモータ24が取り付けられている。キャリッジモータ24が駆動するとプーリ23aが回転し、ベルト22が走行する。それにより、キャリッジ40がガイドレール21に沿って主走査方向Yに移動する。
プラテン12は、記録媒体5を支持する支持台である。搬送装置30は、プラテン12上の記録媒体5を副走査方向Xに搬送する。搬送装置30は、ピンチローラ31と、グリットローラ32と、フィードモータ33とを備えている。ピンチローラ31は、プラテン12の上方に設けられ、記録媒体5を上方から押さえつける。グリットローラ32は、プラテン12に設けられている。グリットローラ32は、フィードモータ33に連結されている。ピンチローラ31とグリットローラ32との間に記録媒体5が挟まれた状態でフィードモータ33によりグリットローラ32が回転されると、記録媒体5は副走査方向Xに搬送される。
キャリッジ40は、ヘッドユニット50と、インク供給システム60の一部と、冷却装置70とを搭載している。図2は、キャリッジ40の内部の構成を示す斜視図である。図3は、キャリッジ40の内部の構成を示す一部破断平面図である。キャリッジ40には、前面および上面を覆うカバーが設けられていてもよいが、図2および図3では図示を省略している(その他、配線・配管等の図示も省略)。図2に示すように、キャリッジ40は、箱状に構成され、ヘッドユニット50の一部を収容している。詳しくは、キャリッジ40には、ヘッドユニット50の上部が収容されている。図示しないノズルが形成されたヘッドユニット50の下面は、キャリッジ40の外部に露出している。キャリッジ40に収容されたヘッドユニット50の一部は、複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rを含んでいる。ただし、キャリッジ40は、ヘッドユニット50の全部を収容していてもよい。
ヘッドユニット50は、2つのインクジェットヘッド51および55を備えている。ヘッドユニットとは、ここでは、1つまたは複数のインクジェットヘッドを含むユニットのことを言う。ヘッドユニット50に含まれるインクジェットヘッドの数は1つでもよく、3つ以上でもよい。図3に示すように、第1インクジェットヘッド51は、インクを吐出する複数のアクチュエータ51aを備えている。アクチュエータ51aは、ここでは、インクが貯留される圧力室と、圧力室の一部を仕切る振動板と、振動板を振動させる圧電素子とを備えている。圧電素子が膨張・収縮することにより振動板が振動し、それによって圧力室の体積が減少・増大する。圧力室の体積の変化により、圧力室内のインクが吐出される。第2インクジェットヘッド55も、同様のアクチュエータ55aを備えている。ただし、アクチュエータの方式は特に限定されない。例えば、インクジェットヘッドは、サーマル式のインクジェットヘッドなどであってもよい。
図3に示すように、本実施形態では、ヘッドユニット50は、第1インクジェットヘッド51のアクチュエータ51aを駆動させる第1駆動回路52と、第2インクジェットヘッド55のアクチュエータ55aを駆動させる第2駆動回路56と、を備えている。ここでは、第1インクジェットヘッド51は、それぞれ副走査方向Xに延びるとともに主走査方向Yに並んだ4つのノズル列を有している。第1駆動回路52は、複数のアクチュエータ51aを駆動させることによって4つのノズル列の複数のノズルからインクを吐出させる。同様に、第2インクジェットヘッド55は、副走査方向Xに延びるとともに主走査方向Yに並んだ4つのノズル列を有している。第2駆動回路56は、複数のアクチュエータ55aを駆動させることによって4つのノズル列の複数のノズルからインクを吐出させる。
ヘッドユニット50は、第1駆動回路52および第2駆動回路56が発生させる熱を放熱する複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rを備えている。詳しくは、第1左ヒートシンク53Lおよび第1右ヒートシンク53Rは、第1駆動回路52に接続され、第1駆動回路52が発生させる熱を放熱する。第2左ヒートシンク57Lおよび第2右ヒートシンク57Rは、第2駆動回路56に接続され、第2駆動回路56が発生させる熱を放熱する。複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rは、キャリッジ40の内部に収容されている。
図2に示すように、第1左ヒートシンク53Lおよび第1右ヒートシンク53Rは、それぞれ、副走査方向Xおよび上下方向に延びる平板状の形状を有している。第1左ヒートシンク53Lと第1右ヒートシンク53Rとは、主走査方向Yに並んで設けられている。第1左ヒートシンク53Lおよび第1右ヒートシンク53Rは、例えばアルミニウム合金によって形成されている。第2左ヒートシンク57Lおよび第2右ヒートシンク57Rも、第1左ヒートシンク53Lおよび第1右ヒートシンク53Rと同様に構成されている。図3に示すように、本実施形態では、複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rは、主走査方向Yの位置が互いに異なっており、副走査方向Xの位置は揃っている。複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rは、ヘッドユニット50の後方側の部分に配置されている。ただし、複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rの形状、配置、材料等は特に限定されない。
図1に示すように、インク供給システム60は、複数のインクカートリッジ61と、複数のインク流路62(一部のみ図示)と、複数のインク流路62にそれぞれ設けられた複数の送液ポンプ(図示せず)と、複数のインク流路62にそれぞれ設けられた複数のダンパ63と、を備えている。ダンパ63は、インク供給システム60内のインク圧の変動を緩和するための中間容器である。図2に示すように、8つのダンパ63のうちの左側の4つは、第1インクジェットヘッド51の上方に設けられている。他の4つのダンパ63は、第2インクジェットヘッド55の上方に設けられている。複数のダンパ63は、複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rよりも前方に位置している。
図3に示すように、冷却装置70は、冷却ファン80と、ダクト90と、フィルタ100と、を備えている。冷却ファン80は、空気を吸入する吸入口81と、吸入口81から吸入された空気を送り出す送風口82とを備えている。吸入口81は、キャリッジ40の外部に向かって開口している。吸入口81は、ここでは、右方に向かって開口している。ただし、吸入口81が開口する方向は限定されない。冷却ファン80は、図示しないファンとファンを回転させるモータとを備え、ファンを回転させることより、吸入口81から吸入された空気を送風口82から送り出す。
図3に示すように、ダクト90は、冷却ファン80の送風口82に接続された接続口91と、送風口82から接続口91に送り出された空気が流れる筒状の流路92と、流路92に形成された複数の吹出口93A~93Dと、を備えている。流路92は、接続口91から後方に延びた後、左方に向かって屈折している。以下、流路92の主走査方向Yに延びた部分を第1流路92a、副走査方向Xに延びた部分を第2流路92bとも称する。
第1流路92aは、副走査方向Xに関して、ガイドレール21と複数のヒートシンク53L、53R、57L、57Rとの間に位置している。第1流路92aは、ガイドレール21よりも前方、かつ、複数のヒートシンク53L、53R、57L、57Rよりも後方に位置している。第1流路92aは、主走査方向Yに延びている。図2に示すように、第1流路92aの断面は、副走査方向Xの長さよりも上下方向の長さが長い扁平な略長方形に構成されている。ただし、第1流路92aの断面形状は特に限定されない。第1流路92aの左端は閉鎖されている。
第2流路92bは、第1流路92aに接続されるとともに、第1流路92aとの接続部(以下、屈折部92c)から前方に延びている。ダクト90の接続口91は、第2流路92bの屈折部92cとは逆側の端部に構成されている。接続口91に接続された冷却ファン80は、第1流路92aおよび第2流路92bよりも前方に位置している。第2流路92bの断面は、主走査方向Yの長さよりも上下方向の長さが長い扁平な略長方形に構成されている。ただし、第2流路92bの断面形状は特に限定されない。
複数の吹出口93A~93Dは、主走査方向Yに並ぶように第1流路92aに形成されている。ただし、吹出口の数量は1つであってもよい。複数の吹出口93A~93Dは、それぞれ、第1流路92aの前方側の壁面に形成され、前方に向かって開口している。複数の吹出口93A~93Dは、いずれも、主走査方向Yよりも上下方向に長い扁平な略長方形の貫通孔である。図3に示すように、複数の吹出口93A~93Dは、それぞれ、ヘッドユニット50(より詳しくは、ヒートシンク53L、53R、57L、57R)に向かって開口している。吹出口93A~93Dから吹き出す風は、それぞれ、ヒートシンク53L、53R、57L、57Rに吹き付けられる。
本実施形態に係る冷却装置70は、複数の吹出口93A~93Dの合計の開口面積が接続口91の開口面積よりも小さくなるように構成されている。かかる構成が奏する効果については後述する。なお、吹出口の数が1つである場合には、当該吹出口の開口面積が接続口91の開口面積よりも小さくなるように構成されていてもよい。
図3に示すように、ダクト90の流路92内にはインクミストを捕集するフィルタ100が設けられている。フィルタ100は、インクミストを捕集するように構成された捕集機構の一例である。フィルタ100は、例えば、発泡性の樹脂(例えば発泡性ウレタンなど)によって形成されている。ただし、フィルタの材料、構造等は限定されない。なお、フィルタ100は、インクミストだけでなく埃や他の異物を捕集可能に構成されていてもよい。また、捕集機構は、フィルタ以外のもの、例えば、フィルタの固定枠や、比較的大きな異物を捕集するメッシュ等を含んでいてもよい。フィルタ100は、流路92のうち複数の吹出口93A~93Dよりも接続口91の側に設けられる。ここでは、フィルタ100は、第1流路92aに設けられている。ただし、フィルタ100は、例えば、第2流路92bや屈折部92cなどに設けられていてもよい。また、フィルタ100は、流路92に着脱自在なユニットの一部として構成されていてもよい。フィルタ100を含むユニットを流路92に着脱自在とすることにより、フィルタ100の交換作業を容易にすることができる。
[冷却動作]
以下では、冷却装置70の動作と、それによって得られる有利な効果について説明する。冷却装置70を動作させるときには、冷却ファン80が駆動される。これにより、ダクト90の流路92に冷却ファン80が発生させた風が流れ、吹出口93A~93Dから前方に向かって風W1(図3参照)が噴出する。風W1は、複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rの熱を奪って前方に流れる。これにより、複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rを介して、第1駆動回路52および第2駆動回路56が冷却される。さらに風W1は、複数のダンパ63に吹き付けられる。
複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rを冷却した後の風W1は、複数のヒートシンク53L、53R、57L、および57Rの熱を奪って暖められている。そのため、風W1は、複数のダンパ63内のインクを暖める。公知のように、インクジェットプリンタは、インクの粘度を下げるためにインクを加熱する加熱装置を備えることもあり、インクをある程度暖めることは印刷品質の向上または安定に寄与する。なお、ここでは、暖められた後の風W1を受ける部材はダンパ63であるが、インク供給システム60の他の部材でもよい。
ところで、特許文献1に開示されているように、従来のインクジェットプリンタでは、キャリッジ内のヘッドユニットを冷却する際、ヘッドユニットには冷却ファンの風が直接吹き付けられていた。そのため、インクの吐出によって発生し、キャリッジの周辺を浮遊するインクミストを冷却ファンが吸い込み、キャリッジ内に送り込んでしまうおそれが高かった。キャリッジ内にインクミストが入り込むと、インクによる部材の汚染等の不具合が発生するおそれがある。
それに対して、本実施形態に係る冷却装置70によれば、冷却ファン80にはダクト90が接続されている。ヘッドユニット50は、ダクト90の流路92に設けられた吹出口93A~93Dから吹き出す風によって冷却される。冷却ファン80が送る風の経路は、ダクト90の流路92内に限定されている。そこで、ダクト90の流路92にインクミストを捕集するフィルタ100を設けることにより、ヘッドユニット50の冷却の際にインクミストがキャリッジ40内に入り込むことを抑制できる。埃などのインクミスト以外の異物についても同様である。なお、プリンタ10は、同様の冷却装置70を複数備えていてもよい。
また、本実施形態では、インクミストの捕集機構は、インクミストを捕集するフィルタ100を含んでいる。インクミストを捕集するフィルタはインクミストの捕集率が高く、入手性が良い。フィルタは交換すればよいため、メンテンナンス性も良好である。
さらに、本実施形態に係る冷却装置70は、複数の吹出口93A~93Dの合計の開口面積が接続口91の開口面積よりも小さくなるように構成されている。言い換えると、ダクト90は、風の入口よりも出口が狭いように構成されている。これにより、冷却ファン80を駆動させると、ダクト90内の圧力は、常圧よりも高い圧力となる。複数の吹出口93A~93Dから吹き出す風の速度(時間当たりの風量)は、接続口91の開口面積と複数の吹出口93A~93Dの合計の開口面積との比、および、上記比によって定まるダクト90内の圧力に大きく依存する。
通常、配管内にフィルタを設けるとフィルタの流路抵抗によって風速が低下する。しかし、本実施形態では、複数の吹出口93A~93Dから吹き出す風の速度は、接続口91の開口面積と複数の吹出口93A~93Dの合計の開口面積との比に大きく依存するため、フィルタ100によってもあまり低下しない。特に、フィルタ100に捕集された異物の量が多くなりフィルタ100の流路抵抗が増加した場合でも、複数の吹出口93A~93Dから吹き出す風の速度があまり低下しない。言い換えると、複数の吹出口93A~93Dから吹き出す風の速度がフィルタ100の状態によらず安定する。これにより、ヘッドユニット50を安定して冷却することができる。
なお、接続口91の開口面積は、好ましくは、複数の吹出口93A~93Dの合計の開口面積の2倍以上であるとよい。ただし、接続口91の開口面積は、複数の吹出口93A~93Dの合計の開口面積より大きく、その2倍未満であってもよい。さらには、接続口91の開口面積は、複数の吹出口93A~93Dの合計の開口面積以下であってもよい。
[他の実施形態]
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。以下に、いくつかの変形例およびさらにその他の実施の態様について説明する。なお、以下の変形例等の説明では、上記した実施形態と共通の機能を奏する部材には共通の符号を付す。また、重複する説明は省略または簡潔化する。
図4は、第1変形例に係るキャリッジ40内部の構成を示す一部破断平面図である。図4に示すように、第1変形例に係る冷却装置70は、フィルタ100の代わりにラビリンス構造110を備えている。ラビリンス構造110も、インクミストを捕集するように構成された捕集機構の一例である。図4に示すように、ラビリンス構造110は、風の流れ方向(流路92の伸長方向)に交差するように流路92内に突出した複数の仕切部材111を備えている。複数の仕切部材111は、それぞれ、流路92の一部を閉鎖し、他の一部を開放している。複数の仕切部材111は、流路92の伸長方向の位置が異なっている。かつ、複数の仕切部材111のうちの少なくとも1つは、流路92の伸長方向視(風の流れ方向視)において流路92を閉鎖する位置が他と異なっている。ここでは、後方側を閉鎖し前方側を開けた仕切部材111と、前方側を閉鎖し後方側を開けた仕切部材111とが左右方向に交互に並んで配置されている。
図4に矢印W2で示すように、かかるラビリンス構造110によれば、風は複数の仕切部材111に衝突しながら蛇行して流れる。そこで、インクミストは複数の仕切部材111に付着する。これにより、吹出口93A~93Dに到達する前に、風からインクミストの一部または全部が除去される。
図5は、第2変形例に係るキャリッジ40内部の構成を示す一部破断平面図である。図5に示すように、第2変形例に係る冷却装置70は、フィルタ100の代わりにミストキャッチコーナー120を備えている。ミストキャッチコーナー120も、インクミストを捕集するように構成された捕集機構の一例である。図5に示すように、ミストキャッチコーナー120は、ここでは、流路92の屈折部92cに設けられている。ミストキャッチコーナー120は、屈折部92cに設けられ、上流側(風の流れの上流側を言う、以下同じ)の流路(ここでは、第2流路92b)の伸長方向に突出した袋小路状の閉鎖空間である。ただし、ミストキャッチコーナー120は、吹出口93A~93Dよりも上流側の屈折部であればどこに設けられていてもよい。
図5に示すように、インクミスト(図5では模式的に符号Mで示す)は、風W3が屈折部92cを上流側から下流側に向かって曲がるとき、曲がり切れずにミストキャッチコーナー120内に突入する。そこで、インクミストMはミストキャッチコーナー120の壁面に付着する。これにより、吹出口93A~93Dに到達する前に、風からインクミストの一部または全部が除去される。
図6は、第3変形例に係るキャリッジ40内部の構成を示す一部破断平面図である。図6に示すように、第3変形例に係る冷却装置70は、フィルタ100の代わりに静電付着部材130を備えている。静電付着部材130も、インクミストを捕集するように構成された捕集機構の一例である。本変形例では、図6に示すように、静電付着部材130は、流路92の内壁面に設けられている。静電付着部材130は、インクミストが帯電している電荷(静電気)とは逆の極性の電荷(静電気)を帯電させた部材である。静電付着部材130は、例えば、塩化ビニル等によって構成されている。静電付着部材130は、例えば、イオナイザ等によって所望の電荷を帯電させられていてもよい。ただし、静電付着部材130の材料等は特に限定されない。
インクミストは、流路92の静電付着部材130が設けられた部分を風が通過するとき、静電力により静電付着部材130に付着する。これにより、吹出口93A~93Dに到達する前に、風からインクミストの一部または全部が除去される。
なお、冷却装置70では、上記した捕集機構のうちの2つ以上が併用されてもよい。例えば、ラビリンス構造110の仕切部材111やミストキャッチコーナー120の壁面に静電付着部材130を設けてもよい。または、例えば、ラビリンス構造110、ミストキャッチコーナー120、または静電付着部材130とともにフィルタ100が用いられてもよい。
その他、特に言及されない限り、実施形態は本発明を限定しない。例えば、ここに開示される技術は、様々なタイプのインクジェットプリンタに適用することができる。ここに開示される技術は、上記実施形態で示したような、いわゆるロール・トゥー・ロールタイプのプリンタの他、例えばフラットベッドタイプのインクジェットプリンタにも同様に適用することができる。また、プリンタは独立したプリンタとして単独で使用されるものに限定されず、他の装置と組み合わせたものであってもよい。例えば、プリンタは、他の装置に内蔵されていてもよい。
上記した実施形態では、液体吐出装置はインクを吐出するものであり、インクジェットプリンタに搭載されていたが、それには限定されない。ここに開示される技術は、インクジェット式の液体吐出装置を備えた、インクジェットプリンタ以外の装置にも適用できる。ここに開示される液体吐出装置は、例えば、硬化液を吐出して三次元造形物を形成する三次元造形装置などにも適用できる。
10 プリンタ
40 キャリッジ
50 ヘッドユニット
80 冷却ファン
90 ダクト
100 フィルタ(捕集機構)

Claims (4)

  1. 液体を吐出するアクチュエータと、前記アクチュエータを駆動する駆動回路と、を備えたヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットの少なくとも一部を収容する箱状のキャリッジと、
    前記キャリッジの外部に向かって開口し空気を吸入する吸入口と、前記吸入口から吸入された空気を送り出す送風口と、を備えた冷却ファンと、
    前記送風口に接続された接続口と、前記送風口から前記接続口に送り出された空気が流れる筒状の流路と、前記ヘッドユニットに向かって開口するように前記流路に形成された1つまたは複数の吹出口と、を備えたダクトと、
    前記流路のうち前記1つまたは複数の吹出口よりも前記接続口の側に設けられ、前記液体のミストを捕集するように構成された捕集機構と、
    を備えた液体吐出装置。
  2. 前記1つまたは複数の吹出口の合計の開口面積は、前記接続口の開口面積よりも小さい、
    請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記捕集機構は、前記ミストを捕集するフィルタを含んでいる、
    請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体はインクであり、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の液体吐出装置を備えた、
    インクジェットプリンタ。
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