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JP7502234B2 - 作業車両の動力伝達装置 - Google Patents

作業車両の動力伝達装置 Download PDF

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JP7502234B2 JP2021107411A JP2021107411A JP7502234B2 JP 7502234 B2 JP7502234 B2 JP 7502234B2 JP 2021107411 A JP2021107411 A JP 2021107411A JP 2021107411 A JP2021107411 A JP 2021107411A JP 7502234 B2 JP7502234 B2 JP 7502234B2
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Description

本発明は、作業車両の動力伝達装置に関する。
特許文献1は、油圧モータによって駆動される遊星歯車機構と、3つの速度段を有する変速機構を含む動力伝達装置を示している。
特開2012-40944号
特許文献1の動力伝達装置において速度段の切り替えにおける効率の低減を抑止することが求められている。
本開示の第1態様に係る動力伝達装置は、遊星歯車機構と、第1シャフトと、第2シャフトと、第3シャフトと、反転伝達機構と、第1正転伝達機構と、第2正転伝達機構と、追加変速機構とを備える。遊星歯車機構は、太陽歯車、遊星歯車、及び、内歯車を有する。太陽歯車、遊星歯車、及び、内歯車のうちの第1歯車がエンジンによって回転される。太陽歯車、遊星歯車、及び、内歯車のうち、第1歯車以外の第2歯車がエンジンによって駆動される油圧変速機の油圧モータによって回転される。第1シャフトは、太陽歯車、遊星歯車、及び、内歯車のうち、第1歯車および第2歯車以外の第3歯車の回転軸である。第2シャフトは、走行装置に回転力を伝達するように構成される。第3シャフトは、第1シャフトと第2シャフトとの間に介在する。反転伝達機構は、走行装置を後進方向に駆動するために、第1シャフトの回転力を第3シャフトに伝達するように構成される。第1正転伝達機構は、第1シャフトの軸方向において反転伝達機構と遊星歯車機構との間に設けられる。第1正転伝達機構は、走行装置を前進方向に駆動するために、第1シャフトの回転力を反転伝達機構とは反対方向の回転力として第1速度伝達比で第3シャフトに伝達するように構成される。第2正転伝達機構は、軸方向において反転伝達機構と遊星歯車機構との間に設けられる。第2正転伝達機構は、走行装置を前進方向に駆動するために、第1シャフトの回転力を反転伝達機構とは反対方向の回転力として第1速度伝達比よりも小さい第2速度伝達比で第3シャフトに伝達するように構成される。追加変速機構は、第3シャフトの回転力を変速して第2シャフトに伝達するように構成される。
本願に開示される構成は、第1正転伝達機構と第2正転伝達機構を備えることによって、前進時の速度段の切り替えにおいて、効率の低下を低減させることができる。
図1は、トラクタの全体を示す側面図である。 図2は、トラクタの全体を示す平面図である。 図3は、動力伝達装置を示すスケルトン図である。 図4は、分岐伝動機構を示す断面正面図である。 図5は、遊星歯車機構、反転伝達機構、第1正転伝達機構、及び、第2正転伝達機構を示す断面側面図である。 図6は、遊星歯車機構を示す断面正面図である。 図7は、反転伝達機構を示す断面正面図である。 図8は、変速操作装置を示すブロック図である。 図9は、実施形態による動力伝達装置の車速-効率線図である。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。なお、図中において同じ符号は、対応するまたは実質的に同一の構成を示している。
<実施形態>
<全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係るトラクタ1の全体を示す側面図である。図2は、本発明の実施形態に係るトラクタ1の全体を示す平面図である。トラクタ1は、作業車両の一例である。図1、2を参照すると、作業車両の一例に係るトラクタ1は、左右一対の操向操作及び駆動自在な前輪2a、左右一対の駆動自在な後輪2b、車体前部に設けたエンジン3aが収納されるエンジン室3、車体後部に設けたシート4aを有した運転席(driver's compartment)4、及び、エンジン室3と運転席4とを支持する車体フレーム5を備える。さらに、トラクタ1は、車体フレーム5の後端部の両横側に振り分けて設けた左右一対の上下揺動操作自在なリフトアーム6aを有するリンク機構6、及び、車体フレーム5の後端部から車体後方に突出するPTOシャフト7を備える。なお、前輪2aと後輪2bとを総称して走行装置2と呼ぶ。図2では、走行装置2は車輪によって実現されているが、走行装置2の全部及び一部がクローラによって実現されていてもよい。
トラクタ1は、車体後部にリンク機構6を介して昇降操作自在にロータリ耕耘装置(図示せず)が連結されるとともにエンジン3aの出力をPTOシャフト7からロータリ耕耘装置に伝達するように構成されることによって乗用型耕耘機を構成することができる。また、トラクタ1は、車体後部に各種の作業装置が昇降操作及び駆動自在に連結されることによって各種の乗用型作業機を構成することができる。
車体フレーム5は、エンジン3aの後部に連設されたクラッチハウジング10と、このクラッチハウジング10の後部に前部が脱着自在に連結された無段変速ケース20aと、この無段変速ケース20aの後部に連結されたミッションケース11と、エンジン3aの下部に連結された前輪支持フレーム12とを備える。ミッションケース11は、無段変速ケース20aの後部に前部が脱着自在に連結された前部ミッションケース11aと、この前部ミッションケース11aの後部に前部が脱着自在に連結された後部ミッションケース11bとを備える。車体フレーム5は、前輪支持フレーム12に取り付けられた前輪駆動ケース13を備え、この前輪駆動ケース13を介して左右一対の前輪2aを駆動自在に支持している。車体フレーム5は、後部ミッションケース11bの両横側に振り分けて連設された左右一対の車体横向きの後輪駆動ケース14を備え、左右一対の後輪駆動ケース14を介して左右一対の後輪2bを駆動自在に支持している。
なお、本願に係る実施形態において、トラクタ1の前後方向(前方向/後方向)とは、運転席4のシート4aに着座したオペレータから見て前後方向(前方向/後方向)を意味する。トラクタ1の左方向、右方向、幅方向とは、当該オペレータから見てそれぞれ、左方向、右方向、左右方向を意味する。トラクタ1の上方向、下方向、高さ方向とは、当該オペレータから見て上方向、下方向、高さ方向を意味する。トラクタ1の前後/左右(幅)/上下(高さ)方向とは、それぞれ、当該オペレータから見た前後/左右(幅)/上下(高さ)方向と一致するものとする。
図3は、エンジン3aが出力する駆動力を前輪2a及び後輪2bに伝達するように構成された動力伝達装置8を示すスケルトン図である。図3においては、エンジン3aが出力する駆動力をPTOシャフト7に伝達する動力伝達系の図示を省略している。図3に示すように、動力伝達装置8は、エンジン3aが出力軸3bから出力する駆動力を、主クラッチ機構15及び分岐伝動機構16を介して油圧変速機構20及び遊星歯車機構30に伝達するように構成される。動力伝達装置8は、遊星歯車機構30の回転力を出力する第1シャフト38から出力する駆動力を反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50のうちの1つを介して追加変速機構55に伝達するように構成される。動力伝達装置8は、さらに、追加変速機構55の出力軸である第2シャフト54から後輪差動機構25に伝達し、かつ第2シャフト54からギヤ伝動機構61、前輪伝動機構70及び回転軸27を介して前輪差動機構26に伝達するように構成される。つまり、第2シャフト54は、走行装置2に回転力を伝達するように構成される。以上により、動力伝達装置8は、遊星歯車機構30、第1シャフト38、第2シャフト54、反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、第2正転伝達機構50、及び、追加変速機構55を備える。
油圧変速機構20は、前部ミッションケース11aの前部に連結された無段変速ケース20aに収納されている。遊星歯車機構30、反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50は、前部ミッションケース11aに配備されている。追加変速機構55、後輪差動機構25及びギヤ伝動機構61は、後部ミッションケース11bに配備されている。分岐伝動機構16は、無段変速ケース20aの前部に設けられている。以下、機構別に詳細に説明する。
図3、4に示すように、分岐伝動機構16は、無段変速ケース20aに連結された伝動機構ケース16aの内部に回転自在に設けた一つのエンジン側ギヤ17及び一対の伝動ギヤ18、19を備える。エンジン側ギヤ17は、主クラッチ機構15の出力シャフト15aの端部に一体回転自在に設けられる。エンジン側ギヤ17は、出力シャフト15aを回転軸として回転自在に支持されている。エンジン側ギヤ17は、主クラッチ機構15が連結状態にあれば、エンジン3a側に連動された状態となり、エンジン3aが出力軸3bから出力する駆動力によって回転駆動される。主クラッチ機構15が切断状態にあれば、エンジン側ギヤ17は、エンジン3aによって回転されない。
一対の伝動ギヤ18、19は、一対の伝動ギヤ18、19の回転軸18a、19aがエンジン側ギヤ17の回転軸17aの配置高さ以下の配置高さに位置するとともにエンジン側ギヤ17に噛合う状態に配置されている。一方の伝動ギヤ18の回転軸18aが他方の伝動ギヤ19の回転軸19aよりも低い配置高さに位置している。一方の伝動ギヤ18は、油圧変速機構20を構成するポンプ21に備えられた車体前後向きの入力軸としてのシャフト23の前端部に一体として回転自在に連結されている。他方の伝動ギヤ18は、遊星歯車機構30から車体前方向きに無段変速ケース20aを貫通して延出しているエンジン出力導入シャフト24の延出端部に一体として回転自在に連結されている。
分岐伝動機構16は、油圧変速機構20を構成する油圧ポンプ21及び油圧モータ22に対して車体前方側に配置されている。油圧変速機構20は、静油圧式無段変速機構である。分岐伝動機構16は、エンジン3aが出力軸3bから出力する駆動力を油圧変速機構20よりも車体前方側においてエンジン側ギヤ17と一対の伝動ギヤ18、19とによって油圧変速機構20の側と遊星歯車機構30の側とに分岐させるように構成されている。そして、分岐伝動機構16は、油圧変速機構20の側に分岐させた駆動力をポンプシャフト23によって油圧変速機構20に伝達し、遊星歯車機構30の側に分岐させた駆動力をエンジン出力導入シャフト24によって遊星歯車機構30に伝達するように構成されている。
油圧変速機構20は、前部ミッションケース11aの前部に設けられる無段変速ケース20aと、無段変速ケース20aの内部に遊星歯車機構30に対して車体前方側に位置するように配置される油圧ポンプ21と油圧モータ22とを備える。油圧ポンプ21は可変容量形でかつアキシャルプランジャ形の油圧ポンプである。油圧モータ22はアキシャルプランジャ形の油圧モータである。油圧変速機構20は、油圧ポンプ21の斜板の角度を変更することによって変速比を変更することが可能である。油圧ポンプ21は、エンジン3aの回転によって駆動され、圧油を図示しない油路によって油圧モータ22に出力する。油圧モータ22は、このように油圧ポンプ21によって駆動され、モータ出力シャフト28を回転させる。
図5は、遊星歯車機構30、反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50を示す断面図である。図6は、遊星歯車機構30を示す断面側面図である。図5及び図6を参照すると、遊星歯車機構30は、太陽歯車31と、複数の遊星歯車32と、内歯車33とを有する。太陽歯車31は、前部ミッションケース11aの第1支持部30aに軸受B1を介して回転自在に支持される。複数の遊星歯車32は、太陽歯車31の周囲に等間隔を隔てて分散して位置する。内歯車33は、3個の遊星歯車32に噛合うように構成されている。遊星歯車機構30は、さらに、キャリヤ35と第1シャフト38を備える。キャリヤ35は、各遊星歯車32を、支軸34を介して回転自在に支持する。
キャリヤ35は、太陽歯車31の第1ボス部31aに一対の軸受B2を介して太陽歯車31に対して回転自在に支持されている。各遊星歯車32の支軸34は、キャリヤ35と連結する。遊星歯車機構30は、一枚の環状の支持板36をさらに有する。支持板36は、遊星歯車32に対してキャリヤ35が位置する側とは反対側において、3本の支軸34を連結する。図6に示すように、支持板36は、各支軸34のキャリヤ35に対する傾斜を防止し、遊星歯車32が太陽歯車31及び内歯車33に対して傾斜することがないように、太陽歯車31及び太陽歯車31に対する遊星歯車32の噛み合い状態を正常な状態に維持する。
太陽歯車31の第1ボス部31aと、モータ出力シャフト28とのそれぞれに設けられたスプラインを互いにはめあうことによって、太陽歯車31は、油圧変速機構20の出力軸であるモータ出力シャフト28と一体として回転するように連結されている。
エンジン出力導入シャフト24は、前部ミッションケース11aの第1支持部30aに軸受B5を介して回転自在に支持された入力ギヤ37に接続される。入力ギヤ37は、その内部にエンジン出力導入シャフト24を通す貫通孔を有し、その貫通孔と、エンジン出力導入シャフト24の外周に互いにかみ合うスプラインが設けられている。エンジン出力導入シャフト24と入力ギヤ49とは、スプラインはめあいによって一体として回転可能に連結している。キャリヤ35は、その外周に入力ギヤ49と噛み合うように構成された歯が形成されている。
内歯車33のボス部33aは、前部ミッションケース11aの第2支持部30bに軸受B3を介して回転自在に支持され、かつ太陽歯車31の第2ボス部31bに軸受B4を介して回転自在に支持される。内歯車33のボス部33aの内周には、第1シャフト38の外周に形成されたスプラインと噛み合うスプラインが形成されている。これらのスプラインのはめあいによって内歯車33は第1シャフト38と一体で回転するように連結される。第1シャフト38は、前部ミッションケース11aの第2支持部30bに軸受B6を介して回転自在に支持され、前部ミッションケース11aの第3支持部30cに軸受B7を介して回転自在に支持される。第1シャフト38は、中心軸Ax1を有し、中心軸Ax1の周りに回転可能である。ここで、中心軸Ax1に沿う方向を軸方向Dxと呼ぶ。
遊星歯車機構30は以上の構成を有する。これにより、エンジン3aが出力軸3bから出力した駆動力は、エンジン側ギヤ17、伝動ギヤ19、及び、エンジン出力導入シャフト24を介して入力ギヤ37に入力されることにより、エンジン3aからの駆動力は、油圧変速機構20による変速作用を受けない状態でキャリヤ35に入力される。さらに、油圧変速機構20がモータ出力シャフト28から出力する駆動力は、太陽歯車31に入力される。そして、油圧変速機構20からの駆動力と油圧変速機構20の変速作用を受けないエンジン3aからの駆動力とが合成され、合成された駆動力は、反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50に接続される第1シャフト38に出力される。
従って、動力伝達装置8は、エンジン3aが出力軸3bから出力する駆動力を、油圧変速機構20に対して車体前方側に位置する箇所において分岐伝動機構16によって油圧変速機構20の側と遊星歯車機構30の側とに分岐させる。そして、動力伝達装置8は、油圧変速機構20の側に分岐させた駆動力を、シャフト23によって油圧変速機構20の油圧ポンプ21に入力して油圧変速機構20の油圧ポンプ21と油圧モータ22による変速作用によって正回転方向の駆動力と逆回転方向の駆動力とに変換して、かつ正回転方向と逆回転方向のいずれの駆動力に変換する場合においても無段階に変速してモータ出力シャフト28から出力する。動力伝達装置8は、油圧変速機構20がモータ出力シャフト28から出力する駆動力を遊星歯車機構30の太陽歯車31に入力し、分岐伝動機構16によって遊星歯車機構30の側に分岐させた駆動力をエンジン出力導入シャフト24及び入力ギヤ37によって遊星歯車機構30のキャリヤ35に入力することにより、遊星歯車機構30において、エンジン3aからの駆動力と油圧変速機構20からの駆動力とを合成し、合成した駆動力を第1シャフト38から反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50に出力する。
ここで、キャリヤ35によって回転される遊星歯車32を第1歯車と呼ぶ。油圧モータ22によって回転される太陽歯車31を第2歯車と呼ぶ。第1シャフト38と一体で回転する内歯車33を第3歯車と呼ぶ。このとき、太陽歯車31、遊星歯車32、及び、内歯車33のうちの第1歯車(遊星歯車32)がエンジン3aによって回転されると言える。太陽歯車31、遊星歯車32、及び、内歯車33のうち、第1歯車(遊星歯車32)以外の第2歯車(太陽歯車31)がエンジン3aによって駆動される油圧変速機構20の油圧モータ22によって回転されると言える。第1シャフト38は、太陽歯車31、遊星歯車32、及び、内歯車33のうち、第1歯車および第2歯車以外の第3歯車の回転軸であると言える。
図3を参照すると、反転伝達機構40は、伝動ギヤ41と、逆転ギヤ42と、後進出力ギヤ43と、後進クラッチ44とを備える。反転伝達機構40は、走行装置2を後進方向に駆動するために、第1シャフト38の回転力を第3シャフト39に伝達するように構成される。動力伝達装置8は、第3シャフト39を備える。第3シャフト39は、第1シャフト38と第2シャフト54との間に介在する。第3シャフト39は、前部ミッションケース11aの第2支持部30bに軸受B8を介して回転自在に支持され、前部ミッションケース11aの第3支持部30cに軸受B9を介して回転自在に支持される。第3シャフト39は、中心軸Ax3を有し、中心軸Ax3の周りに回転可能である。中心軸Ax3は、中心軸Ax1と実質的に平行である。したがって、第3シャフト39は、軸方向Dxに延びる。後進クラッチ44は、反転伝達機構40を介して第1シャフト38と第3シャフト39とを連結する、及び、連結を解くように構成される。後進クラッチ44は、第1シャフト38上に設けられる。図7に示すように、伝動ギヤ41は逆転ギヤ42と係合し、逆転ギヤ42は後進出力ギヤ43に噛み合っている。伝動ギヤ41は後進出力ギヤ43と噛み合っていない。なお、図7においては、動力伝達装置8内の伝動ギヤ41、逆転ギヤ42、及び、後進出力ギヤ43以外の一部の構成については図示が省略されている。
後進クラッチ44が入り状態(engagement state)に切り換えられると、第1シャフト38の駆動力は、伝動ギヤ41、逆転ギヤ42、及び、後進出力ギヤ43、第3シャフト39の順に伝達される。このとき、第3シャフト39は、前輪2a及び後輪2bを後進方向に駆動するように回転する。伝動ギヤ41は、第1シャフト38に軸受B10を介して回転自在に支持されるため、後進クラッチ44が切り状態(disengagement state)に切り換えられると、伝動ギヤ41は、第1シャフト38と独立して回転する。後進出力ギヤ43は、第3シャフト39と一体に形成されている。伝動ギヤ41は、後進出力ギヤ43と逆転ギヤ42を介して係合している。このため、伝動ギヤ41と、逆転ギヤ42と、後進出力ギヤ43とは第3シャフト39と連れ回って回転する。
第1正転伝達機構45は、第1伝動ギヤ46と、第1前進出力ギヤ47と、第1前進クラッチ48とを備える。第1正転伝達機構45は、第1シャフト38の軸方向Dxにおいて反転伝達機構40と遊星歯車機構30との間に設けられる。第1正転伝達機構45は、走行装置2を前進方向に駆動するために、第1シャフト38の回転力を反転伝達機構40とは反対方向の回転力として第1速度伝達比で第3シャフト39に伝達するように構成される。第1前進クラッチ48は、第1正転伝達機構45を介して第1シャフト38と第3シャフト39とを連結する、及び、連結を解くように構成される。第1前進クラッチ48は、第1シャフト38上に設けられる。
第1前進クラッチ48が入り状態に切り換えられると、第1シャフト38の駆動力は、第1伝動ギヤ46、第1前進出力ギヤ47、第3シャフト39の順に伝達される。第3シャフト39は、前輪2a及び後輪2bを前進方向に駆動するように回転する。上述する第1速度伝達比とは、第1前進出力ギヤ47の歯数を第1伝動ギヤ46の歯数で割った値である。第1伝動ギヤ46は、第1シャフト38にニードルベアリングNB1を介して回転自在に支持されるため、第1前進クラッチ48が切り状態に切り換えられると、第1伝動ギヤ46は、第1シャフト38と独立して回転する。第1前進出力ギヤ47は、第3シャフト39と一体に形成されており、第3シャフト39上に設けられ、第3シャフト39と共に回転するように構成されている。第1伝動ギヤ46は、第1シャフト38上に設けられ、第1前進出力ギヤ47と係合している。このため、第1伝動ギヤ46と第1前進出力ギヤ47とは、第3シャフト39と連れ回って回転する。
第2正転伝達機構50は、第2伝動ギヤ52と、第2前進出力ギヤ51と、第2前進クラッチ53とを備える。第2正転伝達機構50は、軸方向Dxにおいて反転伝達機構40と遊星歯車機構30との間に設けられる。より詳細には、第2正転伝達機構50は、軸方向Dxにおいて、遊星歯車機構30と第1正転伝達機構45との間に設けられる。第2正転伝達機構50は、走行装置2を前進方向に駆動するために、第1シャフト38の回転力を反転伝達機構40とは反対方向の回転力として第1速度伝達比よりも小さい第2速度伝達比で第3シャフト39に伝達するように構成される。第2前進クラッチ53は、第2正転伝達機構50を介して第1シャフト38と第3シャフト39とを連結する、及び、連結を解くように構成される。第2前進クラッチ53は、第3シャフト39上に設けられる。つまり、第1前進クラッチ48及び第2前進クラッチ53は、第1シャフト38と第3シャフト39とのうち互いに異なるシャフト上に設けられる。第2前進クラッチ53が入り状態に切り換えられると、第1シャフト38の駆動力は、第2伝動ギヤ52、第2前進出力ギヤ51、第3シャフト39の順に伝達される。第3シャフト39は、前輪2a及び後輪2bを前進方向に駆動するように回転する。
上述する第2速度伝達比とは、第2前進出力ギヤ51の歯数を第2伝動ギヤ52の歯数で割った値である。第2速度伝達比は第1速度伝達比よりも小さいことは、具体的には、(1)第1伝動ギヤ46の歯数が第2伝動ギヤ52の歯数よりも少ないことと、(2)第1前進出力ギヤ47の歯数が第2前進出力ギヤ51の歯数よりも多いことによって実現される。ただし、(1)または(2)のいずれかが実現されてなくてもよい。第2前進出力ギヤ51は、第3シャフト39にニードルベアリングNB2を介して回転自在に支持されるため、第2前進クラッチ53が切り状態に切り換えられると、第2前進出力ギヤ51は、第3シャフト39と独立して回転する。第2伝動ギヤ52は、第1シャフト38とスプライン嵌合しているため、第1シャフト38上に設けられ、第1シャフト38と共に回転するように構成されている。第2伝動ギヤ52は、第3シャフト39上に設けられ、第2前進出力ギヤ51と係合している。このため、第2伝動ギヤ52と第2前進出力ギヤ51とは、第1シャフト38と連れ回って回転する。
後進クラッチ44、第1前進クラッチ48、及び、第2前進クラッチ53は、シリンダ、ピストン、回転伝達元クラッチディスク、回転伝達先クラッチディスク、並びに、回転伝達元クラッチディスクと回転伝達先クラッチディスクとを離間させるようにピストンを押圧するばねを備える周知の構成を有する油圧クラッチである。このため、これらのクラッチの詳細な説明を省略する。なお、第2前進クラッチ53において、ばね53sによって押圧されるピストン53pを反対側から油圧で押圧するための油路53cが、第2前進クラッチ53のハウジングと前部ミッションケース11aの第2支持部30bとに設けられており、第3シャフト39内には設けられていない。
後進クラッチ44、第1前進クラッチ48、及び、第2前進クラッチ53のそれぞれの入り状態と切り状態(disengagement state)の切り替えは、運転席4のシフトレバーまたはスイッチによって入力され、図示しない電子回路が、シフトレバーまたはスイッチの操作に対応する後進クラッチ44、第1前進クラッチ48、及び、第2前進クラッチ53のうちの1つのクラッチに作動油を供給するか否かを制御する制御弁の開閉を制御する。当該電子回路は、後進クラッチ44、第1前進クラッチ48、及び、第2前進クラッチ53のうちの2つ以上のクラッチが同時に入り状態とならないように制御する。すなわち、当該電子回路は、後進クラッチ44、第1前進クラッチ48、及び、第2前進クラッチ53のうちの1つのクラッチを入り状態として残りのクラッチを切り状態となるように制御するか、後進クラッチ44、第1前進クラッチ48、及び、第2前進クラッチ53の全てのクラッチを切り状態とするように制御する。
追加変速機構55は、第3シャフト39の回転力を変速して第2シャフト54に伝達するように構成される。図3に示すように、追加変速機構55は、第3シャフト39にジョイントJTを介して一体回転自在に連結された第4シャフト39aと、第4シャフト39aに一体回転自在に設けた第1ギヤ57及び第2ギヤ59と、第1ギヤ57に噛合った状態で第2シャフト54に相対回転自在に設けられた低速ギヤ56と、第2ギヤ59に噛合った状態で第2シャフト54に相対回転自在に設けられた高速ギヤ58と、第2シャフト54に一体回転自在に設けられた伝動筒軸60とを備える。第1ギヤ57及び第2ギヤ59は、第3シャフト39とともに回転可能である。第2シャフト54は、伝動筒軸60と係合するためのスプライン54sを有している。伝動筒軸60の内側面は、スプライン54sと嵌合するスプライン内壁を有している。なお、第4シャフト39aは、第3シャフト39と一体に形成されてもよい。なお、伝動筒軸60は、上記内側面以外で高速ギヤ58と係合可能な第1係合部と、上記内側面以外で低速ギヤ56と係合可能な第2係合部とを有する。
追加変速機構55は、伝動筒軸60が図示しないシフトフォークにより第4シャフト39aの軸方向に移動されて伝動筒軸60が低速ギヤ56のボス部に係合されると、反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50のいずれかから伝達された駆動力が、第1ギヤ57、低速ギヤ56、伝動筒軸60を介して第2シャフト54に伝達される。この場合、反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50のいずれから駆動力が伝達されても低速状態になる。追加変速機構55は、伝動筒軸60が図示しないシフトフォークにより第4シャフト39aの軸方向に移動されて伝動筒軸60が高速ギヤ58に係合されると、反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50のいずれかから伝達された駆動力が、第2ギヤ59、高速ギヤ58、伝動筒軸60を介して第2シャフト54に伝達される。この場合、反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50のいずれから駆動力が伝達されても高速状態になる。
図8は、動力伝達装置8を変速操作する変速操作装置80を示すブロック図である。図8に示されるように、動力伝達装置8を変速操作する変速操作装置80は、油圧変速機構20の油圧ポンプ21の斜板の向きを変更するシリンダである変速操作部29と第1前進クラッチ48、第2前進クラッチ53、及び後進クラッチ44に連係された制御装置81、変速レバー82、変速レバー82の操作位置を検出する変速検出センサ83、エンジン3aの出力速度を検出するエンジン回転センサ84、前後進レバー85、前後進レバー85の操作位置を検出する前後進検出センサ86、伝動筒軸60を、低速ギヤ56のボス部と高速ギヤ58のボス部とのいずれに係合するかについて選択する切替レバー87、及び、切替レバー87の操作位置を検出する切替検出センサ88を備える。図2に示すように、変速レバー82は、運転席4のシート4aの横側方に設置されたアームレスト90の前部に連設されたレバー支持部91に前後揺動操作自在に設けてある。
変速検出センサ83は、変速レバー82に回転操作部が連動された回転式ポテンショメータによって構成される。前後進検出センサ86は、前後進レバー85に回転操作部が連動された回転式ポテンショメータによって構成される。制御装置81は、マイクロコンピュータによって構成され、走行変速制御回路89A及び前後進制御回路89Bを備える。切替検出センサ88は、切替レバー87に回転操作部が連動された回転式ポテンショメータによって構成される。
走行変速制御回路89Aは、エンジン回転センサ84による検出情報を基に、エンジン3aがアクセルセットされた状態でのエンジン3aの出力速度を検出し、変速検出センサ83による検出情報を基に、変速レバー82が操作された操作位置を判定し、検出したエンジン3aの出力速度と判定した変速レバー82の操作位置とを基に、変速レバー82の操作位置に対応する車速を現出するように油圧変速機構20を、変速操作部29を介して変速制御する。また、走行変速制御回路89Aは、切替検出センサ88による検出情報を基に、伝動筒軸60を、低速ギヤ56のボス部と高速ギヤ58のボス部とのいずれに係合するかについて変更可能である。具体的には、低速ギヤ56を係合させるときは、動力伝達装置8により実現される速度域は、作業走行を主目的とした速度域であるため、それを設定する向きに切替レバー87が操作される。高速ギヤ58を係合させるときは、動力伝達装置8により実現される速度域は、農道走行を主目的とした速度域であるため、それを設定する向きに切替レバー87が操作される。
前後進制御回路89Bは、前後進検出センサ86による検出情報を基に、前後進レバー85が操作された操作位置を判定し、この判定結果を基に、前後進レバー85の操作位置に対応した操作状態になるように反転伝達機構40、第1正転伝達機構45、及び、第2正転伝達機構50を切換え制御する。
<実施形態の作用及び効果>
図9は、実施形態による動力伝達装置8の車速-効率線図である。図9において、「作業Lo」とは、切替レバー87が作業走行に切り換えられたときに、第1正転伝達機構45によって駆動力が第3シャフト39に出力される場合の車速-効率線の対応関係を表す。「作業Lo」とは、切替レバー87が作業走行に切り換えられたときに、第1正転伝達機構45によって駆動力が第3シャフト39に出力される場合の車速-効率線の対応関係を表す。「作業Hi」とは、切替レバー87が作業走行に切り換えられたときに、第2正転伝達機構50によって駆動力が第3シャフト39に出力される場合の車速-効率の対応関係を表す。「走行Lo」とは、切替レバー87が農道走行に切り換えられたときに、第1正転伝達機構45によって駆動力が第3シャフト39に出力される場合の車速-効率の対応関係を表す。「走行Hi」とは、切替レバー87が農道走行に切り換えられたときに、第2正転伝達機構50によって駆動力が第3シャフト39に出力される場合の車速-効率の対応関係を表す。
図9は、特開2012―040944号に係る動力伝達装置の車速-効率線も併せて示している。特開2012―040944号に係る動力伝達装置における、実施形態の追加変速機構55に相当する副変速機構では、伝動筒軸は、高速ギヤ、中速ギヤ、低速ギヤの3段のいずれかに嵌合できるように構成されている。図9における「従来Lo」とは、特開2012―040944号に係る動力伝達装置における伝動筒軸が低速ギヤに嵌合される場合における車速-効率の対応関係を表す。図9における「従来Mid」とは、特開2012―040944号に係る動力伝達装置における伝動筒軸が中速ギヤに嵌合される場合における車速-効率の対応関係を表す。図9における「従来Hi」とは、特開2012―040944号に係る動力伝達装置における伝動筒軸が高速ギヤに嵌合される場合における車速-効率の対応関係を表す。
図9を参照すると、従来の動力伝達装置においては、低速ギヤと中速ギヤとの切替時、中速ギヤと高速ギヤとの切替時に効率の低下が生じるが、本実施形態に係る動力伝達装置8では、4段階の変速が可能であるため、切り替え時の効率の低下を従来よりも抑えることができる。より具体的には、伝動筒軸60が低速ギヤ56に係合されるとき、第1正転伝達機構45から第2正転伝達機構50に切り替えられるときの効率と、第2正転伝達機構50によって第1シャフト38の回転力が第3シャフト39に伝達されるときの最大効率との差は従来よりも抑えられている。伝動筒軸60が高速ギヤ58に係合されるとき、第1正転伝達機構45から第2正転伝達機構50に切り替えられるときの効率と、第2正転伝達機構50によって第1シャフト38の回転力が第3シャフト39に伝達されるときの最大効率との差は従来よりも抑えられている。
さらに、切替レバー87による追加変速機構55によるギヤの切り替えは、トラクタ1を停止した上で行う必要がある。作業走行には、ロータリ耕、プラウ耕、及び施肥作業があるが、従来の動力伝達装置では、作業開始時にトラクタ1を停止して、ロータリ耕(またはプラウ耕)の場合低速ギヤにセットし、施肥作業(またはプラウ耕)の場合中速ギヤにセットする必要がある。農道走行の場合高速ギヤにセットする必要がある。さらに、プラウ耕の場合、低速ギヤまたは中速ギヤのどちらかにセットしても効率の低下が生じてしまう。本実施形態に係る動力伝達装置8では、ロータリ耕、プラウ耕、及び施肥作業のいずれの作業走行を行う場合であっても、作業開始時にトラクタ1を停止して、伝動筒軸60を、低速ギヤ56を係合させる作業走行用に切替レバー87を設定すればよい。このような操作は従来に比べてユーザに分かりやすく、操作を容易とする。
本願においては、「備える」およびその派生語は、構成要素の存在を説明する非制限用語であり、記載されていない他の構成要素の存在を排除しない。これは、「有する」、「含む」およびそれらの派生語にも適用される。
「~部材」、「~部」、「~要素」、「~体」、および「~構造」という文言は、単一の部分や複数の部分といった複数の意味を有し得る。
「第1」や「第2」などの序数は、単に構成を識別するための用語であって、他の意味(例えば特定の順序など)は有していない。例えば、「第1要素」があるからといって「第2要素」が存在することを暗に意味するわけではなく、また「第2要素」があるからといって「第1要素」が存在することを暗に意味するわけではない。
程度を表す「実質的に」、「約」、および「およそ」などの文言は、実施形態に特段の説明がない限りにおいて、最終結果が大きく変わらないような合理的なずれ量を意味し得る。本願に記載される全ての数値は、「実質的に」、「約」、および「およそ」などの文言を含むように解釈され得る。
本願において「A及びBの少なくとも一方」という文言は、Aだけ、Bだけ、及びAとBの両方を含むように解釈されるべきである。
上記の開示内容から考えて、本発明の種々の変更や修正が可能であることは明らかである。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、本願の具体的な開示内容とは別の方法で本発明が実施されてもよい。

Claims (12)

  1. 太陽歯車、遊星歯車、及び、内歯車を有し、前記太陽歯車、及び、前記遊星歯車のうちの第1歯車がエンジンによって回転され、前記太陽歯車、及び、前記遊星歯車のうち、前記第1歯車以外の第2歯車が前記エンジンによって駆動される油圧変速機構の油圧モータによって回転される遊星歯車機構と、
    記内歯車とともに回動するように構成される第1シャフトと、
    走行装置に回転力を伝達するように構成される第2シャフトと、
    前記第1シャフトと前記第2シャフトとの間に介在する第3シャフトと、
    前記走行装置を後進方向に駆動するために、前記第1シャフトの回転力を前記第3シャフトに伝達するように構成される反転伝達機構と、
    前記第1シャフトの軸方向において前記反転伝達機構と前記遊星歯車機構との間に設けられ、前記走行装置を前進方向に駆動するために、前記第1シャフトの回転力を前記反転伝達機構とは反対方向の回転力として第1速度伝達比で前記第3シャフトに伝達するように構成される第1正転伝達機構と、
    前記軸方向において前記反転伝達機構と前記遊星歯車機構との間に設けられ、前記走行装置を前記前進方向に駆動するために、前記第1シャフトの回転力を前記反転伝達機構とは反対方向の回転力として前記第1速度伝達比よりも小さい第2速度伝達比で前記第3シャフトに伝達するように構成される第2正転伝達機構と、
    前記第3シャフトの回転力を変速して前記第2シャフトに伝達するように構成される追加変速機構と、
    前記内歯車を回動可能に支持する第1軸受と、
    前記軸方向において前記第1正転伝達機構と前記第1軸受との間において前記第1シャフトを回動可能に支持する第2軸受と、
    を備え
    前記内歯車は、前記第1軸受に支持され、前記第1シャフトに嵌合するように構成されるボス部を備え、
    前記第2正転伝達機構は、前記第3シャフト上に設けられ、前記第2正転伝達機構を介して前記第1シャフトと前記第3シャフトとを連結する、及び、連結を解くように構成される第2前進クラッチを備え、
    前記第2前進クラッチの少なくとも一部が前記軸方向において前記第1軸受と前記第2軸受との間に設けられる、
    作業車両の動力伝達装置。
  2. 前記第2正転伝達機構は、前記軸方向において、前記遊星歯車機構と前記第1正転伝達機構との間に設けられる、
    請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記反転伝達機構は、前記反転伝達機構を介して前記第1シャフトと前記第3シャフトとを連結する、及び、連結を解くように構成される後進クラッチを備え、
    前記第1正転伝達機構は、前記第1正転伝達機構を介して前記第1シャフトと前記第3シャフトとを連結する、及び、連結を解くように構成される第1前進クラッチを備え、
    前記第2正転伝達機構は、前記第2正転伝達機構を介して前記第1シャフトと前記第3シャフトとを連結する、及び、連結を解くように構成される第2前進クラッチを備え、
    前記後進クラッチは前記第1シャフト上に設けられ、
    前記第1前進クラッチ及び前記第2前進クラッチは、前記第1シャフトと前記第3シャフトとのうち互いに異なるシャフト上に設けられる、
    請求項1または2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記第1前進クラッチは、前記第1シャフト上に設けられ、
    前記第2前進クラッチは、前記第3シャフト上に設けられる、
    請求項3に記載の動力伝達装置。
  5. 前記第1正転伝達機構は、
    前記第3シャフト上に設けられ、前記第3シャフトと共に回転するように構成される第1前進出力ギヤと、
    前記第1シャフト上に設けられ、前記第1前進出力ギヤと係合している第1伝動ギヤと、
    を備え、
    前記第2正転伝達機構は、
    前記第1シャフト上に設けられ、前記第1シャフトと共に回転するように構成される第2伝動ギヤと、
    前記第3シャフト上に設けられ、前記第2伝動ギヤと係合している第2前進出力ギヤと、を備え、
    前記第1伝動ギヤの歯数は、第2伝動ギヤの歯数よりも少ない、
    請求項4に記載の動力伝達装置。
  6. 前記第2伝動ギヤは、前記第1シャフトとスプライン嵌合している、
    請求項5に記載の動力伝達装置。
  7. 前記第1伝動ギヤは、ニードルベアリングを介して前記第1シャフト上に回転自在に支持される、請求項5または6に記載の動力伝達装置。
  8. 前記第1前進出力ギヤの歯数は、前記第2前進出力ギヤの歯数よりも多い、
    請求項5から7のいずれかに記載の動力伝達装置。
  9. 前記第1前進出力ギヤは、前記第3シャフトと一体に形成されている、
    請求項8に記載の動力伝達装置。
  10. 前記第2前進出力ギヤは、ニードルベアリングを介して前記第3シャフト上に回転自在に支持される、請求項5から9のいずれかに記載の動力伝達装置。
  11. 前記追加変速機構は、2段階の速度切替のみ行う、請求項1から10のいずれかに記載の動力伝達装置。
  12. 前記追加変速機構は、
    前記第3シャフトとともに回転可能な第1ギヤ及び第2ギヤと、
    前記第1ギヤに噛合った状態で前記第2シャフトに相対回転自在に設けられた低速ギヤと、
    前記第2ギヤに噛合った状態で前記第2シャフトに相対回転自在に設けられた高速ギヤと、
    前記第2シャフトに一体回転自在に設けられた伝動筒軸と、
    を備え、
    前記伝動筒軸は、前記高速ギヤと係合可能な第1係合部と、前記低速ギヤと係合可能な第2係合部とを有する、
    請求項1から11のいずれかに記載の動力伝達装置。
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