JP7498588B2 - 金属樹脂複合体 - Google Patents
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Description
そして、上記樹脂部が、上記メタルシートの主面の少なくとも一部を覆うスキン部と、該スキン部の積層方向の厚みが上記スキン部よりも大きいリブ部とを有し、上記樹脂部は、ナイロン6、ナイロン66、ポリフェニレンスルファイド、ポリブチレンテレフタレート及びポリフタルアミドからなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂であり、
上記リブ部が、その内部に上記樹脂部を構成する樹脂よりも熱伝導率が高い材料から成り、内部に樹脂を含まない中空構造の熱伝導部を有し、
上記熱伝導部が、金属材もしくは炭素繊維強化樹脂から成り、
上記熱伝導部が、上記メタルシートと一体形成されている、もしくはメタルシートと当接していることを特徴とする。
上記金属樹脂複合体は、メタルシートと、該メタルシートの主面の一方に接合した樹脂部とを備え、上記樹脂部が、上記メタルシートを覆うスキン部と、該スキン部から立ち上がるリブ部とを有する。
そして、上記リブ部が、その内部に上記樹脂部を構成する樹脂よりも熱伝導率が高い熱伝導部を有し、上記熱伝導部が、上記メタルシートから立設していることを特徴とする。
金属樹脂複合体の樹脂部は、図1に示すように、メタルシートの主面を覆うスキン部と、補強構造としての上記スキン部から立ち上がるリブを有する。
そして、リブの接合部から遠いスキン部の樹脂は、先に固化しメタルシートと接合して流動性を失っているため、図1中、矢印で示すように、最後に固化するリブの接合部付近に上記応力が集中し、局所的なヒケが生じて剥離が生じるのではないかと推察される。
このため、リブを構成する樹脂が熱伝導部で厚さ方向に分割されてその厚さが薄くなって冷却され易くなると共に、リブ部の熱が上記メタルシートに当接した熱伝導部を介してメタルシート全体に伝わり、リブの接合部付近の樹脂が冷やされ易くなる。このため、リブの接合部付近の樹脂の冷却速度とスキン部の樹脂の冷却速度とが均一化される。
上記熱伝導部としては、樹脂部を構成する樹脂よりも熱伝導率が高いものを使用することができ、金属材や炭素繊維強化樹脂を使用することができる。
上記金属材としては、アルミニウムやアルミニウム合金を挙げることができる。
また、炭素繊維強化樹脂としては、炭素繊維の織布や不織布で強化された炭素繊維強化樹脂を挙げることができ、上記炭素繊維としては、連続繊維又は短繊維のいずれであってもよいが、特に短繊維である場合は、繊維の体積含有率(Vf)が40%以上である熱伝導率が高い炭素繊維強化樹脂であることが好ましい。
図4に示すように、熱伝導部の複数の端面がメタルシートに当接していることで外部からの曲げ入力に対する補強強度が向上し、金属樹脂複合体の剛性が向上する。
上記伸縮部の構造としては、蛇腹構造やスポンジ状の多孔構造を挙げることができる。
このようにすることで、熱伝導部のほぼ全体が樹脂で覆われて、熱伝導部と樹脂との接着面が増大し部品強度が向上する。また、予め金型に突起部の形状に合わせた凹部を形成しておき、該凹部に上記突起部を嵌合させることで、熱伝導部の位置ズレを防止できる。
射出成形等によって溶融した樹脂をメタルシートに付与し成形する際、ゲートから金型内に射出された樹脂はメタルシートに沿って流動する。
貫通孔の開口率が上記範囲内であると、熱伝導部の熱伝導性が大幅に低下せずに、樹脂の均一な冷却が可能である。
表面に凹凸を有することでリブ部を構成する樹脂との接着面積が大きくなり、樹脂との接着が強固になる。
具体的には、40℃~70℃に加温した3%~10%のヒドラジン一水和物水溶液にメタルシートを数分浸漬した後、水洗することで、大きな孔の内部に小さな孔が多数形成されて、複数の空間がトンネルで繋がったアリの巣状の多孔構造による粗面化が可能である。
上記のように、上記樹脂部はメタルシートを覆うスキン部と、該スキン部から立ち上がるリブ部とを有する。
上記スキン部の厚さは、1mm以上3mm以下であることが好ましい。1mm未満では、キャビティが狭く充填距離が長くなるため射出成型法や射出プレス法では成形が困難であり、3mmを超えると軽量化の効果が低下する。
例えば、図9に示すように、メタルシート側が厚く、かつメタルシートとは反対側の先端側が薄い楔型の断面形状であってもよく、また、図10に示すように、スキン部の樹脂の厚さよりも厚く、かつメタルシート側から先端側まで均一な厚さの長方形をした断面形状であってもよい。
上記メタルシートとしては、アルミニウムやアルミニウム合金の薄板を使用することができる。メタルシートの厚さは、要求される強度にもよるが、0.5mm以上2.5mm以下にすることで、大幅な軽量化が可能である。
メタルシートは、上記熱伝導部と同様の方法で粗面化できる。
上記射出プレス法は、金型が僅かに開いた状態で射出材を射出した後、金型を完全に閉じ切って上記射出材をプレスし、上記射出材をキャビティの全体に行きわたらせて成形する方法である。
上記金属樹脂複合体は、筐体等の従来公知の部品に適用することができるが、軽量化と強度とが要求される自動車部品に好適に使用できる。
特に好適に使用できる自動車部品としては、ボディサイドパネルやバンパーレインフォースを挙げることができる。
厚さが1.5mmのアルミニウム板に直径1.5mmの貫通孔を複数形成し、開口率が30%の熱伝導部を得た。
2 メタルシート
3 樹脂部
31 スキン部
32 リブ部
33 熱伝導部
331 伸縮部
332 突起部
333 貫通孔
4 金型
41 凹部
42 ゲート
5 インナーメタル
6 溶接部
7 ボルト
Claims (8)
- メタルシートと、該メタルシートの主面の一方に接合した樹脂部とを備える金属樹脂複合体であって、
上記樹脂部が、上記メタルシートの主面の少なくとも一部を覆うスキン部と、該スキン部の積層方向の厚みが上記スキン部よりも大きいリブ部とを有し、
上記樹脂部は、ナイロン6、ナイロン66、ポリフェニレンスルファイド、ポリブチレンテレフタレート及びポリフタルアミドからなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂であり、
上記リブ部が、その内部に上記樹脂部を構成する樹脂よりも熱伝導率が高い材料から成り、内部に樹脂を含まない中空構造の熱伝導部を有し、
上記熱伝導部が、金属材もしくは炭素繊維強化樹脂から成り、
上記熱伝導部が、上記メタルシートと一体形成されている、もしくはメタルシートと当接していることを特徴とする金属樹脂複合体。
- 上記熱伝導部が、上記メタルシートとは別部材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属樹脂複合体。
- 上記熱伝導部が、上記メタルシートと接する部位に、蛇腹構造もしくは多孔構造の伸縮部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の金属樹脂複合体。
- 上記熱伝導部が、その表面に、孔径30nm~50μm以下の多孔構造を有する凹凸を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1つの項に記載の金属樹脂複合体。
- 上記熱伝導部の厚さが、先端部よりも上記メタルシート側の根元部で厚いことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つの項に記載の金属樹脂複合体。
- 上記熱伝導部の一部が、上記リブ部から露出していることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つの項に記載の金属樹脂複合体。
- 上記熱伝導部が突起部を有し、該突起部が上記リブ部から突出していることを特徴とする請求項1~6のいずれか1つの項に記載の金属樹脂複合体。
- 自動車用ボディサイドパネル又は自動車用バンパーレインフォースを形成していることを特徴とする請求項1~7のいずれか1つの項に記載の金属樹脂複合体。
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