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JP7490138B1 - 位相角検出システム、制御装置及び位相角検出方法 - Google Patents

位相角検出システム、制御装置及び位相角検出方法 Download PDF

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JP7490138B1 JP2023511905A JP2023511905A JP7490138B1 JP 7490138 B1 JP7490138 B1 JP 7490138B1 JP 2023511905 A JP2023511905 A JP 2023511905A JP 2023511905 A JP2023511905 A JP 2023511905A JP 7490138 B1 JP7490138 B1 JP 7490138B1
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Abstract

実施形態の一態様の位相角検出システムは、電動機の回転を変速する変速部を設けたドライブシステムにおける電動機の位相角を検出する。位相角検出システムは、第1センサと、第2センサと、演算処理部とを備える。第1センサは、少なくとも前記電動機の回転子の特定の位相角を検出するための第1信号を出力する。第2センサは、前記変速部の出力軸の回転量を検出可能な第2信号を出力する。演算処理部は、前記第1信号による前記特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量が前記電動機の回転方向ごとに予め規定されていて、前記電動機の回転方向により定まる前記第1信号の前記偏差量と、前記第1信号の検出結果と前記第2信号とを用いて前記電動機の前記回転子の絶対角度の推定値を算出する。

Description

本発明の実施形態は、位相角検出システム、制御装置及び位相角検出方法に関する。
軸の相対角度の検出用のA相/B相パルスと、その軸の絶対角度の検出用のパルス(Zパルスという。)とを出力するロータリエンコーダがある。
ところで、電動機の回転子の軸にギア、フリクションホイール等の変速部を設けて、この変速部の出力軸にロータリエンコーダを設けることがある。このような構成の場合には、ロータリエンコーダを利用して変速部の出力軸の回転を検出しても、このロータリエンコーダが出力するZパルスに基づいて電動機の回転子の位置を検出することは容易ではなかった。
日本国特開2018-29458号公報
本発明の目的は、電動機の回転を変速する変速部の出力軸にロータリエンコーダを設けた構成において、電動機の回転子の位置の検出を可能にする位相角検出システム、制御装置及び位相角検出方法を提供することである。
実施形態の位相角検出システムは、電動機の回転を変速する変速部を設けたドライブシステムにおける電動機の位相角を検出する。位相角検出システムは、第1センサと、第2センサと、演算処理部と、を備える。第1センサは、少なくとも前記電動機の回転子の特定の位相角を検出するための第1信号を出力する。第2センサは、前記変速部の出力軸の回転量を検出可能な第2信号を出力する。演算処理部は、前記第1信号による前記特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量が前記電動機の回転方向ごとに予め規定されていて、前記電動機の回転方向により定まる前記第1信号の前記偏差量と、前記第1信号の検出結果と前記第2信号とを用いて前記電動機の前記回転子の絶対角度の推定値を算出する。
実施形態の位相角検出システムを適用したドライブシステムの俯瞰図。 実施形態の位相角検出システムの構成図。 実施形態の制御装置の構成図。 実施形態のZパルスの生成を説明すための図。 実施形態のZパルスの生成を説明すための図。 実施形態のZパルスの生成を説明すための図。 実施形態の位置検出処理のフローチャート。
以下、実施形態の位相角検出システム、制御装置及び位相角検出方法を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、同一又は類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それらの構成の重複する説明は省略する場合がある。なお、電気的に接続されることを、単に「接続される」ということがある。
なお、「軸の速度」とは、軸の回転角速度または角速度のことである。「軸の位置」とは、軸の回転角(機械角)または位相のことである。
図1は、実施形態の位相角検出システム1を適用したドライブシステム1Dの俯瞰図である。図2は、実施形態の位相角検出システム1の構成図である。
ドライブシステム1Dは、例えば、同期電動機2(M)と、インバータ3(INV)と、位置センサ4(第1センサ、PS)と、変速機5(変速部、G)と、エンコーダ6(第2センサ、PS)と、制御装置10とを含む。ドライブシステム1Dには、位相角検出システム1が含まれていない。
位相角検出システム1は、例えば、同期電動機2の軸2Sに配置された位置センサ4と、変速機5の出力軸に配置されたエンコーダ6と、制御装置10を構成する機能部のうちの少なくとも一部の機能部を備える。例えば、制御装置10は、位置速度算出部11(演算処理部、VEL/POS CALC)と、減算器12と、制御器13(CONT)とを備える。位置速度算出部11は、上記の位相角検出システム1の一例である。
同期電動機2は、本体と、固定子(不図示)、固定子巻線(不図示)、回転子(不図示)、回転子に連結した軸2Sなどを備える。同期電動機2は、例えば励磁型同期電動機、永久磁石型同期電動機などである。同期電動機2の本体内に固定子と、固定子巻線と、回転子と、界磁巻線(不図示)とが設けられている。同期電動機2の制御には、同期電動機2の磁極位相角検出が必要になる場合があった。特に、始動直後の同期電動機2の場合、磁極位置が不明であるため、初期磁極位置を検出することが必要になる。
変速機5は、入力軸(不図示)と、出力軸5Sと、変換部本体(5A,5B)とを備える。変換部本体は、入力軸の速度と出力軸5Sの速度とを所定の速度比で変換する。変換部本体は、例えば、入力軸とともに回転するギア5Aと、出力軸5Sとともに回転するギア5Bとを備える。
例えば、変速機5の入力軸は、同期電動機2の軸2Sに連結されている。変速機5の出力軸5Sには、負荷(不図示)が連結されている。このように構成された変速機5は、同期電動機2の軸2Sの速度と、出力軸5Sの速度とを変換する。
なお、変速機5の構成は、ギアに限ることはなく、例えばフリクションホイールなどであってもよい。
位置センサ4は、同期電動機2の軸2Sの回転を検出可能に軸2Sに設けられており、軸2Sの位相(機械角)を検出する。
位置センサ4は、例えば、同期電動機2の軸周りの磁力のむらを生成する磁気部4Bと、所定値よりも大きな磁力を検出する磁気センサとを含む近接センサ4Aとして形成されている。
例えば、磁気部4Bは、同期電動機2の軸周りの磁力のむらを発生させる1個以上の磁石を含む。この磁気部4Bは、同期電動機2の軸に配置されている。
このような磁気部4Bは、軸2Sの周方向に不均等の大きさの磁力を生成する。磁力の分布には、軸2Sの周りに1つ以上の極大点が含まれる。この極大点の個数に制限はなく、その個数を適宜定めてよい。
磁気部4Bが軸2Sとともに回転することで、磁石と近接センサ4Aとの距離が変化する。近接センサ4Aは、磁気部4Bの接近を検出するように構成されていて、軸2Sに配置された磁気部4B(磁石)が軸2Sの回転によって接近したことを検出する。
軸2Sが回転すると、これに伴う磁気部4Bの回転によって磁力の極大点を示す位置が変化する。近接センサ4Aは、所定の大きさの磁力を検出して、その結果を示す信号(Zパルスという。)を出力する。
エンコーダ6は、変速機5の出力軸5Sに設けられていて、出力軸5Sの位置を検出する、所謂ロータリーエンコーダである。例えば、エンコーダ6は、出力軸5Sと同心になるように連結されている回転体を備える。回転体には、出力軸5Sと同心の円周上に、微小幅のA相のスリットの列とB相のスリットの列が設けられている。エンコーダ6は、各スリットの位置を光学的に読み取って、読み取り結果を示す信号(A相/B相パルス)を出力する。
A相のスリットとB相のスリットの位相は、周方向にスリットのピッチに対して、そのピッチの半分ほどの位相差が設けられている。この位相差があることにより、回転方向の検出が可能となる。
エンコーダ6は、出力軸5Sの回転に伴って所定の位置を通過するスリットに対応するパルスを出力する。このパルスの個数を検出することで、出力軸5Sが回転した角度を検出できる。このエンコーダ6には、一般的な市販のエンコーダを適用することができる。
図3は、実施形態の制御装置10の構成図である。
制御装置10は、位置速度算出部11と、減算器12と、制御器13とを備える。
位置速度算出部11は、位置センサ4からのZパルスと、エンコーダ6からのA相/B相パルスとを受けて、これらのパルスに基づいて同期電動機2の軸2Sの角度を示す。位置速度算出部11は、位置センサ4からのZパルス(第1信号)の検出結果と、変速機5出力軸の回転量を検出可能な信号(第2信号)とを用いて、同期電動機2の回転子の絶対角度の推定値(位置θ)を算出する。位置速度算出部11は、生成した位置θと、角速度を示す角速度ωを出力する。位置θと、角速度ωの生成については、後述する。
減算器12は、速度指令ωREFと角速度ωの偏差Δωを算出する。
制御器13は、偏差Δωが0になるように、インバータ3を制御するためのゲートパルスを生成する。このゲートパルスは、インバータ3内のスイッチング素子のON・OFFを制御することに利用される。
図4を参照して、近接スイッチを用いてZパルスの生成する構成例について説明する。
図4から図6は、実施形態のZパルスの生成を説明すための図である。
図4に示す概略構成図に、同期電動機2の軸2Sの延伸方向から同期電動機2の軸2S周りを見た概略構成を示す。この図に示す軸2Sは、時計回りに回転していて、磁気部4Bが近接センサ4Aの最寄りの位置(位相θZ0)に接近した状態を示す。
図5に示す概略構成図に、同期電動機2の軸2Sが時計回りに回転しているときに、近接センサ4Aが磁気部4Bの磁界に応答する位置を示す。図中の上向きの矢印は、磁極位置の方向を示す。磁極位置の方向から時計回りに位相θZ0ほど回転した位置に近接センサ4Aが配置されている。この位相θZ0は、磁極位置の方向を基準に時計まわりに離れた位置を示し、その方向に近接センサ4Aが配置されていることを示す。
図5に示すように、磁気部4Bが近接センサ4Aの最寄りの位置に到達する前に、近接センサ4Aが磁気部4Bの接近を検出する。この段階で近接センサ4AはZパルスの出力を開始する。このように、時計回りに回転しているときに近接センサ4AがZパルスを出力する位置は、位相θZ1になる。
図6に示す概略構成図に、同期電動機2の軸2Sが反時計回りに回転しているときに、近接センサ4Aが磁気部4Bの磁界に応答する位置を示す。
図6に示すように、磁気部4Bが近接センサ4Aの最寄りの位置に到達する前に、近接センサ4Aが磁気部4Bの接近を検出する。この段階で近接センサ4AはZパルスの出力を開始する。このように、反時計回りに回転しているときに近接センサ4AがZパルスを出力する位置は、位相θZ2になる。
このように、時計回り(正転時)と反時計回り(逆転時)の回転方向の違いにより、近接センサ4Aが磁気部4Bの磁界に応答する位置が異なる。つまり近接センサ4AがZパルスの出力を開始する位置が互いに異なっている。位相θZ1と位相θZ2を、磁極位置の方向からのオフセット角とみなすと、そのオフセット角は、位相θZ0として1つの値で規定することができず、位相θZ1と位相θZ2の2つの値で規定することにした。このオフセット角は、軸2Sの回転方向に対応付けることができる。
つまり、近接センサ4AがZパルスの出力を開始した時点で、所望の磁極位置(特定の位相角)に対する軸2Sの位置の検出結果に偏差量となって顕在化した測定誤差が含まれる。換言すれば、この偏差量を適当に補償することにより、Zパルスの出力が開始された位置に基づいて、磁極位置を再生することできる。
そこで、同期電動機2の回転方向ごとに異なる位置センサ4の検出誤差を補償するように、特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量を規定するとよい。
図7は、実施形態の位置検出処理のフローチャートである。
初期状態を設定する。例えば、同期電動機2の回転子の基準位置として、初期磁極位置を設定する。
第1オフセット位相θZ1と、第2オフセット位相θZ2とを設定する。この第1オフセット位相θZ1と、第2オフセット位相θZ2は、固定値であってよい。
制御装置10は、インバータ3に所望のゲートパルスの供給を開始して、同期電動機2の駆動を開始する(S14)。この段階のゲートパルスは、初期磁極位置を検出するまでの比較的速度を控えて同期電動機2を回転させるものであるとよい。
位置速度算出部11は、A相/B相パルスの検出と計数を開始する(S16)する。
位置速度算出部11は、A相/B相パルスの検出結果に基づいて、同期電動機2の回転方向を検出する(S20)。
位置速度算出部11は、A相/B相のパルスの計数結果の計数値とを用いて、同期電動機2の回転子の位置を検出する(S22)。例えば、位置速度算出部11は、A相またはB相の1パルスを検出するごとにこれを計数する。計数の結果の計数値に、1パルス分に対応する単位角度を乗じることで、計数を開始したタイミング以降に回転した角度を得ることができる。
位置速度算出部11は、回転方向の検出結果を用いて、第1位相補正情報と、第2位相補正情報との何れかを選択する。その選択の結果の補正情報を用いて、同期電動機2の回転子の位置の検出結果(上記の計数値)を補正する(S24)。この補正の結果を、現在の同期電動機2の回転子の位置として出力する。
位置速度算出部11は、Zパルスを検出したか否かを識別する(S26)。
Zパルスを検出していない場合、位置速度算出部11は、ステップS20からの処理を繰り返す。これに対し、Zパルスを検出した場合、位置速度算出部11は、上記の計数値を初期化する(S28)。この後、ステップS20からの処理を繰り返す。
上記のとおり、ステップS20からの処理を繰り返すことにより回転量の変化を捕捉することができる。なお、制御装置10は、その上位の装置などから、停止指令を受けた場合には、上記の繰り返しの処理を中断してもよい。制御装置10は、その中断の際に、計数結果を保持していてもよい。
上記の実施形態によれば、位相角検出システム1は、同期電動機2の回転を変速する変速部を設けたドライブシステムにおける同期電動機2の位相角検出システムである。位置センサ4(第1センサ)は、少なくとも同期電動機2の回転子の特定の位相角を検出するためのZパルスを含む信号(第1信号。単にZパルスと呼ぶ。)を出力する。エンコーダ6(第2センサ)は、変速機5の出力軸5Sの回転量を検出可能なロータリーエンコーダのA相/B相パルス(第2信号)を出力する。位置速度算出部11は、上記のZパルスによる特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量が同期電動機2の回転方向ごとに予め規定されていて、同期電動機2の回転方向により定まるZパルスの偏差量と、Zパルスの検出結果とA相/B相パルスとを用いて同期電動機2の回転子の絶対角度の推定値を算出する。これにより、位相角検出システム1は、電動機の回転子の軸の位置を検出することができる。
例えば、「同期電動機2の回転子」の位置と磁極位置の方向との関係を「特定の位相角」として規定してもよい。この場合「同期電動機2の回転子の特定の位相角」を、「同期電動機2の回転子」の位置(位相)と磁極位置の方向(位相)とが成す角度と規定してもよい。「同期電動機2の回転子」の位置(位相)と磁極位置の方向(位相)との位置関係をより正確に検出することができれば、同期電動機2の制御をより正確に、より効率よく実施できる。
なお、比較例の場合に「同期電動機2の回転子」の位置(位相)と磁極位置の方向(位相)との位置関係の正確性が不足して、同期電動機2の起動に失敗することがある。
これに対し、本実施形態を適用することで、上記の位置関係の正確性を向上させることが可能になることから、同期電動機2の起動の失敗を抑制できる。
なお、位置速度算出部11は、エンコーダ6のA相/B相パルスに基づいて変速機5の出力軸5Sの回転方向を検出し、その検出した回転方向に対応する偏差量を決定するとよい。
位置速度算出部11は、A相/B相パルスに含まれるパルス(パルス信号)の個数を計数して、上記のZパルスの検出後の回転量を検出し、その計数された回転量をZパルスの検出に応じて初期値に再設定するとよい。
上記の通り、A相/B相パルスは、エンコーダ6によって生成される。上記のZパルスは、位置センサ4によって生成される。エンコーダ6と位置センサ4は、異なるセンサであり、配置される軸も互いに異なっている。このように、本実施形態では、互いに異なるセンサからの信号を組み合わせることで、エンコーダ6のみの利用では実現できなかった制御を可能にしている。
位置速度算出部11は、A相/B相パルスに基づいて変速機5の出力軸5Sの回転方向を検出する。例えば、位置速度算出部11は、変速機5の出力軸5Sの第1回転方向の回転が検出された場合に、その第1回転方向に対応する偏差量のうちの第1偏差量を用いて、同期電動機2の回転子の絶対角度の推定値を算出する。これに対し、位置速度算出部11は、変速機5の出力軸5Sの第2回転方向の回転が検出された場合に、その第2回転方向に対応する偏差量のうちの第2偏差量を用いて、同期電動機2の回転子の絶対角度の推定値を算出する。これによって、反転を許容する用途に本実施形態を適用する場合であっても、同期電動機2の回転子の絶対角度の推定値の精度をよりよいものにできる。
位置速度算出部11は、少なくとも同期電動機2の回転子の特定の位相角からのオフセット量を、A相/B相パルスに基づいて検出するとよい。
なお、上記の実施形態の制御装置10は、例えば同期電動機2の回転を変速する変速機5を設けたドライブシステム1Dの制御装置である。制御装置10は、位置速度算出部11(演算処理部)と、制御器13とを備える。位置速度算出部11は、少なくとも同期電動機2の回転子の特定の位相角を検出するためのZパルスを含む信号を位置センサ4から取得して、変速機5の出力軸5Sの回転量を検出可能なA相/B相パルス(第2信号)をエンコーダ6から取得する。位置速度算出部11は、Zパルスによる特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量が同期電動機2の回転方向ごとに予め規定されていて、同期電動機2の回転方向により定まるZパルスの偏差量と、Zパルスの検出結果とA相/B相パルスとを用いて同期電動機2の回転子の絶対角度の推定値を算出する。制御器13は、同期電動機2の回転子の絶対角度の推定値を用いて、同期電動機2を制御する。これにより、上記の制御装置10は、同期電動機2の回転子の軸の位置を検出して、同期電動機2を制御することができる。
例えば、近接スイッチ型の位置センサ4によって生成されるZパルスの位相と磁極位置の位相に位相差が生じることがある。この位相差の大きさは、軸2Sの回転方向(正転側と逆転側)によって異なる。そのため、この位相差を補償する変数(オフセット量調整パラメータ)が1つしかないと、正転か逆転のどちらか一方向に合わせると、他方の精度が低下する。これに代えて、正転時の位相差と逆転時の位相差の中間(平均)の値に合わせると、何れの方向の場合もそれぞれの精度が低下する。
上記の実施形態では、位相差を補償する変数(オフセット量調整パラメータ)を、回転方向に対応付けてそれぞれ1つずつ設けたことにより、正転と逆転の双方向き対応可能になった。
仮に、同期電動機2の軸2Sにロータリエンコーダ型のエンコーダ6が設置できない場合に、同期電動機2の軸2Sに配置された位置センサ4によってZパルスを検出して、これを利用することで正転/逆転の切替にも対応可能になった。
なお、上記の実施形態の制御装置10は、その少なくとも一部を、CPUなどのプロセッサがプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部で実現してもよく、全てをLSI等のハードウェア機能部で実現してもよい。
以上に説明した少なくとも一つの実施形態によれば、位相角検出システムは、電動機の回転を変速する変速部を設けたドライブシステムにおける電動機の位相角を検出する。位相角検出システムは、第1センサと、第2センサと、演算処理部とを備える。第1センサは、少なくとも前記電動機の回転子の特定の位相角を検出するための第1信号を出力する。第2センサは、前記変速部の出力軸の回転量を検出可能な第2信号を出力する。演算処理部は、前記第1信号による前記特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量が前記電動機の回転方向ごとに予め規定されていて、前記電動機の回転方向により定まる前記第1信号の前記偏差量と、前記第1信号の検出結果と前記第2信号とを用いて前記電動機の前記回転子の絶対角度の推定値を算出する。これにより、電動機の回転を変速する変速部の出力軸にロータリエンコーダを設けたドライブシステムにおいて、電動機の回転子の軸の位置を検出することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、位置センサ4の検出方式として、磁界の大きさの変化を検出する事例について例示したが、これに制限されない。これに代わる検出方式として、電界の大きさの変化を検出してもよい。

位置センサ4の磁気部4Bをストライカと呼ぶことがある。上記の実施形態では、1つのストライカを軸2Sの周に設ける事例を示したが、これに制限されない。これに代わる事例として、軸2Sの周に複数のストライカを配置してもよい。ストライカの個数は、同期電動機2の極数に対応付けて決定しともよく、軸2Sの大きさに基づいて決定してもよい。複数のストライカを軸2Sの周に配置する場合には、ピッチを揃えるとよい。
1…位相角検出システム、1D…ドライブシステム、2…同期電動機(電動機)、3…インバータ、4…位置センサ、5…変速機、6…エンコーダ、10…制御装置、11…位置速度算出部、12…減算器、13…制御器

Claims (12)

  1. 電動機の回転を変速する変速部を設けたドライブシステムにおける電動機の位相角検出システムであって、
    少なくとも前記電動機の回転子の特定の位相角を検出するための第1信号を出力する第1センサと、
    前記変速部の出力軸の回転量を検出可能な第2信号を出力する第2センサと、
    前記第1信号による前記特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量が前記電動機の回転方向ごとに予め規定されていて、前記電動機の回転方向により定まる前記第1信号の前記偏差量と、前記第1信号の検出結果と前記第2信号とを用いて前記電動機の前記回転子の絶対角度の推定値を算出する演算処理部と、
    を備える位相角検出システム。
  2. 前記演算処理部は、
    前記第2信号に基づいて前記出力軸の回転方向を検出し、前記検出した回転方向に対応する前記偏差量を決定する
    請求項1に記載の位相角検出システム。
  3. 前記演算処理部は、
    前記第2信号に含まれるパルス信号を計数して前記第1信号の検出後の回転量を検出し、前記計数された回転量を前記第1信号の検出に応じて初期値にする、
    請求項2に記載の位相角検出システム。
  4. 前記演算処理部は、
    前記第2信号に基づいて前記出力軸の回転方向を検出し、
    前記出力軸の第1回転方向の回転が検出された場合に、前記第1回転方向に対応する前記偏差量のうちの第1偏差量を用いて、前記回転子の絶対角度の推定値を算出し、
    前記出力軸の第2回転方向の回転が検出された場合に、前記第2回転方向に対応する前記偏差量のうちの第2偏差量を用いて、前記回転子の絶対角度の推定値を算出する、
    請求項1に記載の位相角検出システム。
  5. 前記第1センサは、
    前記電動機の軸周りの磁力のむらを生成する磁気部と、
    所定値よりも大きな前記磁力を検出する磁気センサとを含む
    請求項1に記載の位相角検出システム。
  6. 前記磁気部は、前記電動機の軸周りの磁力のむらを発生させる磁石を含み、前記電動機の軸に配置されている、
    請求項5に記載の位相角検出システム。
  7. 前記第1センサは、前記軸に配置された前記磁石の接近を検出可能な磁気センサを含む
    請求項6に記載の位相角検出システム。
  8. 前記特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量は、前記第1センサの検出誤差を補償するように規定されている
    請求項1に記載の位相角検出システム。
  9. 前記特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量は、前記電動機の回転方向ごとに異なる前記第1センサの検出誤差を補償するように規定されている
    請求項8に記載の位相角検出システム。
  10. 前記演算処理部は、
    少なくとも前記電動機の回転子の特定の位相角からのオフセット量を、前記第2信号に基づいて検出する
    請求項1に記載の位相角検出システム。
  11. 電動機の回転を変速する変速部を設けたドライブシステムの制御装置であって、
    少なくとも前記電動機の回転子の特定の位相角を検出するための第1信号を第1センサから取得して、前記変速部の出力軸の回転量を検出可能な第2信号を第2センサから取得して、前記第1信号による前記特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量が前記電動機の回転方向ごとに予め規定されていて、前記電動機の回転方向により定まる前記第1信号の前記偏差量と、前記第1信号の検出結果と前記第2信号とを用いて前記電動機の前記回転子の絶対角度の推定値を算出する演算処理部と、
    前記電動機の前記回転子の絶対角度の推定値を用いて、前記電動機を制御する制御器と
    を備える制御装置。
  12. 電動機の回転を変速する変速部を設けたドライブシステムにおける電動機の位相角検出方法であって、
    少なくとも前記電動機の回転子の特定の位相角を検出するための第1信号を第1センサが出力し、
    前記変速部の出力軸の回転量を検出可能な第2信号を第2センサが出力し、
    前記第1信号による前記特定の位相角の検出結果に含まれる偏差量が前記電動機の回転方向ごとに予め規定されていて、前記電動機の回転方向により定まる前記第1信号の前記偏差量と、前記第1信号の検出結果と前記第2信号とを用いて前記電動機の前記回転子の絶対角度の推定値を算出するステップ、
    を含む位相角検出方法。
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