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JP7486178B2 - 分光分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料に光を照射した際の試料からの反射光や透過光を分光分析することによって試料の分析を行う分光分析装置に関する。
試料に光(照明光)を照射した際の反射光を分光分析することによって、試料の分析を行う反射分光分析が知られている。この場合には、例えば特許文献1に記載されるように、試料上におけるそのビームサイズを小さくして分析対象箇所を特定する(空間分解能を高める)ために、集光レンズによって照明光は集光される。また、照明光を集光することによって、試料上における照明光の強度が高まるために反射光の強度も高まり、分析の精度を高めることができる。また、このように照明光を照射すること、及びこれによる反射光を取り出すことができる限りにおいて、試料の形状や形態は任意であり、様々な態様の試料に対してこの測定を行うことができる。
また、特許文献2に記載されるように、上記のように照明光を集光されて試料に照射する代わりに、試料に近接させたプローブを用いて試料表面に近接場光を発生させ、これを用いて同様の測定を行うこともできる。
特開2002-340675号公報 特開2009-276337号公報
反射光の分光分析を行う場合には、照明光のスペクトルは単色ではなく、白色(一定の波長範囲内において広がりをもつ光)であることが好ましい場合が多い。この場合、特許文献1に記載の技術のように集光レンズを用いた場合には、アポクロマートレンズのように色収差が補正されたレンズを用いた場合であっても、色収差によって波長毎に焦点が異なるために実質的なビームサイズを小さくすることが困難であり、空間分解能を高めることが困難となった。
一方、特許文献2に記載のような近接場光を用いる場合には、プローブを試料に近接させることが必要となるため、試料の形状等に対する制限が大きい。例えば、真空中に封入された試料に対しては、プローブを近接させることが不可能であるため、測定が不可能となる。このため、近接場光を用いた分光分析の利便性は低かった。
このため、白色のスペクトルをもつ照明光を用い、十分な空間分解能と高い利便性をもつ分光分析が望まれた。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の分光分析装置は、一定の波長領域で広がりを有する波長スペクトルをもつ白色光が照明光として用いられ、前記照明光を試料の表面の一領域に入射光として照射させる入射光学系と、前記照明光に起因して前記試料から出射した出射光の波長スペクトルを検出する検出部と、前記出射光を前記検出部に導く出射光学系と、を具備する分光分析装置であって、前記白色光を発する光源として白色レーザー光源が用いられ、前記入射光学系は、前記照明光を集束させる軸外し楕円ミラーである入射側第1ミラーを具備し、前記入射光を前記表面に対して90°よりも小さな入射角度で入射させ、前記出射光学系は、前記照明光と前記出射光とが含まれる入射面内で、前記一領域を通る前記表面の法線に対して前記入射側第1ミラーと反対側に配置され、前記出射光を集束させる軸外し楕円ミラーである出射側第1ミラーを具備することを特徴とする。
本発明の分光分析装置において、前記出射光は前記照明光が前記一領域で反射した反射光であることを特徴とする。
本発明の分光分析装置において、前記出射光は前記照明光が前記試料を透過した透過光であることを特徴とする
本発明の分光分析装置において、前記入射側第1ミラーと前記出射側第1ミラーにおける前記反射面は同一形状とされ、前記入射光学系と前記出射光学系は前記法線に対して対称な構成を具備することを特徴とする
本発明の分光分析装置は、前記法線上に前記一領域を撮像する撮像部を具備することを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、白色のスペクトルをもつ照明光を用い、十分な空間分解能と高い利便性をもつ分光分析装置を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る反射型の分光分析装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る反射型の分光分析装置の構成を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る反射型の分光分析装置の構成を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る透過型の分光分析装置の構成を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る透過型の分光分析装置の構成を示す図である。 本発明の実施例において用いられた白色レーザー光源の発光スペクトルである。 本発明の実施例によって測定された、試料の可視光域の反射スペクトルの例である。 本発明の実施例によって測定された、試料の近赤外光域の反射スペクトルの例である。
以下、本発明の実施の形態に係る分光分析装置について説明する。この分光分析装置には、試料からの反射光を分光分析するものと、試料からの透過光を分光分析するものの2種類がある。どちらにおいても、照明光としては、白色光(分光分析が行われる一定の波長範囲で広がりを有する波長スペクトルをもつ光)が用いられる。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る分光分析装置1の構成を示す図である。この分光分析装置1は、試料ステージS0に載置された試料Sに対する中心軸X上の一領域において反射型の分光分析を行う。この光源としては、可視光域における白色光(測定対象となる波長範囲において波長スペクトルに広がりがある単色でない光)を発する白色レーザー光源(光源)10が用いられる。光源10としては、例えば短波長の単色の可視光を発するレーザーと、この光を吸収して長波長の光を発する蛍光材料とが組み合わされたものが用いられる。
光源10から発せられる光(照明光L)は図中下向きに進行するが、この光はアポクロマートレンズで構成される集光レンズ11に入射し、その焦点位置に10μm程度の小さな開口を有する絞り12が設けられる。集光レンズ11における収差がなければ集光レンズ11による集光のみで照明光Lが焦点位置における点光源から発せられたものとみなすことができるが、実際には、集光レンズ11において残存する色収差のために、集光レンズ11による集光のみでは点光源から発せられたものとはみなされない。これに対して、ここでは、更に絞り12を用いることによって、照明光Lを、絞り12の開口に対応した疑似的な点光源から発せられたものとみなることができる。
ただし、絞り12を透過した後の照明光Lにおいては、光軸からみた外側に回折リングが存在しているため、この外側の光は、絞り12よりも大きな開口を有する絞り13によってカットされる。その後、照明光Lは、入射光学系を介して試料Sの表面上の一領域で集光して斜入射(表面に対する入射角度が90°未満)の状態で入射する。ここでは、入射光学系として回転楕円面形状の反射面をもつ楕円ミラー(軸外し楕円ミラー:入射側第1ミラー)14が用いられる。照明光Lは、楕円ミラー14によって、例えば試料Sの表面上で可視光の回折限界近くの1μm程度の大きさ(10倍に集光)に集光されて図中左側から試料Sに照射される。楕円ミラー14は点光源から発せられた発散光を反射により焦点において集光させることができ、かつ反射においては原理的に色収差が発生しないため、試料S上で照明光Lのビームサイズをこのように小さくすることができる。これによって、この照明光Lを用いた分析の空間分解能を高くすることができる。
その後、試料Sからは、この照明光Lに対応した反射光(出射光)Rが、入射角と同じ反射角で反対側(図中右側)に発せられる。この光は、前記の入射光学系と対応する出射光学系に入力する。出射光学系には、前記の楕円ミラー14と同一の表面形状を有し中心軸Xに対して対称な構成を具備する楕円ミラー(軸外し楕円ミラー:出射側第1ミラー)15が設けられる。ここで、中心軸Xは試料Sにおいて照明光Lによって照射される領域の表面の法線に等しい。これによって、反射光Rは絞り12と中心軸Xからみて対称な位置に設けられ同一の大きさの開口を有する絞り16の箇所で集光される。このため、絞り16の開口の直後に、反射光Rの波長スペクトルを検出するための検出部となる分光器17及び光検出器18を設ければ、高い強度で反射光Rの分光強度(波長スペクトル)を検出することができる。この波長スペクトルを用いて、試料Sに対する各種の分析を行うことができる。
このように楕円ミラー14と照明光L、楕円ミラー15と反射光Rを中心軸Xを挟んで対称な構成とした場合、図1において、中心軸X上には照明光L、反射光R、及びこれらに関わる構成要素は存在しない。このため、図1において、中心軸X上には、固体撮像素子等を用いて試料Sの表面を撮像する撮像部19を配置することができる。撮像部19で撮像された画像を用いて、試料Sが照明光Lで照射された領域(分析の対象となる領域)を容易に認識することができる。また、図1のような配置が実現できる限りにおいて、例えば透明なガラス内に封入された試料Sに対しても、同様の測定を行うことができる。
このため、この分光分析装置1は、白色光を発する光源10を用いた場合でも、十分な空間分解能と高い利便性をもつ。また、このように入射光学系と出射光学系を対称な構造とすることによって、光軸の調整を精密に行う作業が特に容易となる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態に係る分光分析装置1においては、入射光学系には発散光が入射する構成とされた、これに対して、第2の実施の形態に係る分光分析装置2においては、入射光学系に平行光が入射する構成とされる。図2は、この分光分析装置2の構成を示す図である。この分光分析装置2においても、前記と同様の光源10が用いられる。光源10が発した照明光Lは、照明光Lが透過する光学フィルターが回転によって切り替えられる回転式光学フィルター21によって、その波長帯域が定められる。その後、この照明光Lは、光軸周りで同一径の開口を具備する絞り22、23を順次透過することによって、疑似的な平行光とされた状態で、平面ミラー24に入射角45°で入射して反射され、図中右側に進行する。
この照明光Lは、前記の分光分析装置1における場合と同様に入射光学系に入射する。ここでは、入射光学系として、回転放物面の形状の反射面をもつ放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:入射側第1ミラー)25に入射する。照明光Lは、放物面ミラー25によって、例えば試料Sの表面上で1μm程度の大きさ(10倍に集光)に集光されて図中右側から試料Sに照射される。放物面ミラー25は平行光を反射により焦点において集光させることができ、かつ反射においては原理的に色収差が発生しないため、試料S上で照明光Lのビームサイズをこのように小さくすることができる。これによって、前記の場合と同様に、この照明光Lを用いた分析の空間分解能を高くすることができる。
その後、試料Sからは、この照明光Lに対応した反射光(出射光)Rが、入射角と同じ反射角で反対側(図中左側)に発せられる。この光は、前記の入射光学系と対応する出射光学系に入力する。出射光学系は、前記の放物面ミラー25と同様に回転放物面形状の反射面を有する放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:出射側第1ミラー)26に入射する。この場合には、試料Sとの間の距離が異なるために、前記の分光分析装置1とは異なり、放物面ミラー26の表面形状及びこれによって定まる焦点距離等は、放物面ミラー25と同一ではない。これによって、反射光Rは平行光とされ、反射型コリメータ27に入射し、その後に前記の分光器17及び光検出器18と同様の構成を用いて波長スペクトルが取得される。図2においては、これらの記載は省略されている。また、試料Sの表面を撮像する撮像部19も前記の分光分析装置1における場合と同様の位置に設けることができる。
この分光分析装置2によっても、様々な態様の試料Sに対して高強度の照明光Lを照射して分光分析を行うことができる。また、この分光分析装置2も、白色光を発する光源10を用いた場合でも、十分な空間分解能と高い利便性をもつ。
(第3の実施の形態)
前記の分光装置2においては、入射光学系に平行光が入射する構成とされ、このために絞り22、23が用いられた。この際、入射光学系に入射する前の段階でこの平行光をよりビームサイズの小さな平行光となるように集光して、前記の入射光学系に入射させることもできる。第3の実施の形態に係る分光装置3においては、絞り23と平面ミラー24の間に、このように照明光Lを集光した平行光を形成するための照明光学系を具備する。
この照明光学系は、ここでは前記の平行光を集束させる放物面ミラー25と同様の放物面ミラー(軸外し放物面ミラー)31と、これによる集束光を再び平行光とする放物面ミラー(軸外し放物面ミラー)32で構成される。図3に示されるように、放物面ミラー31による焦点を放物面ミラー32の直前に設定すれば、放物面ミラー32を出射後の照明光Lのビームサイズを、放物面ミラー31に入射前の照明光Lのビームサイズよりも十分小さく、かつ高強度とすることができる。その後、このようにビームサイズが小さくかつ高強度の照明光Lを試料Sに斜入射の状態で入射させることができる。
このように平行光の状態で集束された照明光Lを前記の放物面ミラー25に入射させ、試料Sからの反射光Rを放物面ミラー26を介して反射型コリメータ27に入射させることができ、前記の分光装置2と同様に測定を行うことができる。この際、照明光Lのビームサイズを試料S上で十分に小さくできる点については前記と同様である。
前記のように、放物面ミラー25と放物面ミラー26との間には対称性が要求されるところ、放物面ミラー25に入射する前の照明光Lのビームサイズをこのように小さくすることにより、放物面ミラー25と放物面ミラー26を小型化することができ、この調整が容易となる。
(第4の実施の形態)
前記の分光分析装置1~3においては、試料Sの直前に設けられた入射側第1ミラーによって試料Sの表面で照明光Lが集束される(焦点が試料Sの表面に設定される)構成とされた。一方、焦点を試料Sの表面には設定せず、試料Sの表面に対してビームサイズが小さく高強度の平行光となる照明光Lが照射されるような構成とすることもできる。この場合には、前記の照明光学系と同様の構成を用いることができる。図4は、このような第4の実施の形態に係る分光分析装置4の構成を示す。
この分光分析装置4においても、前記と同様の光源10が用いられる。光源10が発した照明光Lは、前記の分光分析装置2と同様に平行光とされ、これに関する絞り等の記載はここでは省略されている。この照明光Lが入射する入射光学系は、ここでは分光装置3における照明光学系と同様の構成を具備する。このため、ここでの入射光学系は、前記の放物面ミラー31と同様の放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:入射側第1ミラー)41と、これによる集束光を再び平行光とし、前記の放物面ミラー32と同様の放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:入射側第2ミラー)42で構成される。これにより、試料S上における照明光Lのビームサイズを、入射光学系に入射前の照明光Lのビームサイズよりも十分小さく、かつ高強度とすることができる。その後、このようにビームサイズが小さくかつ高強度の照明光Lを試料Sに斜入射の状態で入射させることができる。
前記の分光分析装置1~3と同様に、出射光学系は、中心軸Xに関して入射光学系と対称な構成とすることができる。このため、出射光学系は、放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:入射側第1ミラー)41と対応する放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:出射側第1ミラー)43と、放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:入射側第2ミラー)42と対応する放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:出射側第2ミラー)44で構成される。放物面ミラー43で反射後の反射光Rの波長スペクトルが前記の分光分析装置1と同様に測定される。
この分光分析装置4も、前記の分光分析装置1等と同様に、様々な態様の試料Sに対して高強度の照明光Lを照射して分光分析を行うことができ、かつ白色光を発する光源10を用いた場合でも、十分な空間分解能と高い利便性をもつ。
一方、前記の分光分析装置1~3においては、試料Sに照射される際の照射光Lが集束光であったために、図1~3中の試料Sの高さと焦点位置の関係によって、試料Sの表面における照明光Lのビームサイズが大きくなる、あるいはこれによって照明光Lの強度が低下した。これに対して、この分光分析装置3においては、試料Sの高さによって照明光Lのビームサイズや強度が変動することが抑制される。このため、測定の際のセッティングが特に容易となる。
(第5の実施の形態)
第1~第4の実施の形態に係る分光分析装置においては、試料Sからの反射スペクトル(反射光Rの波長スペクトル)が測定された。これに対し、同様の入射光学系、出射光学系を用いて、試料Sからの透過スペクトル(透過光の波長スペクトル)を測定することもできる。図5は、このような第5の実施の形態に係る分光分析装置5の構成を示す。
ここでは、薄い薄板状の試料Sが用いられ、照明光Lを試料Sに入射させるまでの構成は前記の分光分析装置1と同様であり、同様に光源10、集光レンズ11、絞り12、絞り13、入射光学系(楕円ミラー14)が用いられる。このため、試料Sに対して高強度かつビームサイズの小さな照明光Lを照射することができる。
この分光分析装置5は透過型であるため、波長スペクトルが測定される対象となる出射光として、試料Sの表面を挟んで光源10等と反対側に発せられる透過光Tの波長スペクトルが測定される。このための構成は、前記の分光分析装置1と同様であるが、試料Sの表面を挟んで分光分析装置1とは対称とされている。すなわち、出射光学系(楕円ミラー15)、絞り16、分光器17、光検出器18が、試料Sの表面に対して図1の構成とは対称に設けられている。これにより、照明光Lに起因した試料Sからの透過光Tの波長スペクトルを測定することができる。
また、この場合においても、分光分析装置1と同様に撮像部19を設けることができる。また、入射光学系と出射光学系を対称な構成とすることによって、調整が容易となる。
また、上記の分光分析装置5は反射型である分光分析装置1を透過型に変形したものであるが、同様に、上記の反射型の分光分析装置2~4を透過型に変形することもできる。
また、同様の効果を奏する限りにおいて、入射光学系、出射光学系において、上記の入射側第1ミラー、出射側第1ミラー、入射側第2ミラー、出射側第2ミラー以外の光学要素を適宜設けてもよい。
(実施例)
以下に、実際に上記の構成の分光分析装置(白色レーザー光源と上記の光学系)を用いて、試料(粉砕したシリカゲル粒子)の反射スペクトルを測定した結果について説明する。ここでは、第3の実施の形態(図3)に示された分光分析装置3の光学系が用いられた。ここでは、放物面ミラー31として開口50.8mmΦ、焦点距離101.6mmのもの(偏向角度90°)、放物面ミラー32として開口12.7mmΦ、焦点距離15.0mm(偏向角度90°)のもの、放物面ミラー25として開口25.4mmΦ、焦点距離101.5mm(偏向角度45°)、放物面ミラー25として開口25.4mmΦ、焦点距離50.8mm(偏向角度45°)のものが、それぞれ用いられた。この構成によって、照明光(白色光)は試料S上で集光される。また、使用された白色レーザー光源10(Fianium社製:SC400-4)の発光スペクトルを図6に示す。ここでは、発光中心波長1064nmのファイバーレーザーによって発生した単色光によるフォトニック結晶ファイバ内で起こる非線形効果によってスペクトルに広がりをもった白色(擬似白色)の光が発せられる。反射型コリメータ27に分光器としてSOL Instruments社製MS200 4iが接続されて用いられた。
上記のようにこの分光分析装置では広い波長範囲の反射スペクトルが測定できる一方で、このように広い波長範囲の光の強度(分光強度)を単体で測定できる光検出器は実質的には存在しないため、ここでは、図3における反射型コリメータ27の下流側で分光強度を検出するために、可視光域と近赤外光域の2つの波長域で、それぞれ異なる光検出器を用いて測定が行われた。
図7は、上記の構成で、反射型コリメータ27に接続された分光器にはブレーズ波長が700nmのグレーティングが使用され、可視光域用の光検出器として、単一光子アバランシェダイオードが用いられて測定された、可視光域の反射スペクトルである。
図8は、上記の構成で、反射型コリメータ27に接続された分光器にはブレーズ波長が1500nmのグレーティングが使用され、近赤外光域用の光検出器として、InGaAs単一光子検出器が用いられて測定された、近赤外光域の反射スペクトルである。ここで、測定の都合上、図3における放物面ミラー32と平面ミラー24の間に帯域幅875nmのバンドパスフィルターが挿入された。ここでは、白色レーザー光源10におけるファイバーレーザーの発光波長(1064nm)のピークの影響がこの反射スペクトルにおけるピークとして残存している。反射スペクトルにおけるこのピークは、反射スペクトルが実測スペクトル(光検出器の出力)を白色レーザー光源の発光スペクトルで除算することによって算出され、この際に分光強度が上記の発光波長付近で急峻に変化することに起因して大きな誤差が発生するために生成される偽のピークである。このため、白色レーザー光源10の発光スペクトルにこのようなピークが存在しなければこのような偽のピークは発生しない。ただし、図8においても、反射スペクトルの全体的な形状は図6の発光スペクトルとは異なった形状として得られている。
上記のように測定の都合上切り替えられた構成要素を除き、共通の光学系、光源を用いて、図7(可視光域)、図8(近赤外光域)の反射スペクトルが測定できることが確認された。この実施例は第3の実施の形態に係るものであるが、他の実施の形態についても同様の結果が得られることは明らかである。
1、2、3、4、5 分光分析装置
10 白色レーザー光源(光源)
11 集光レンズ
12、13、16、22、23 絞り
14 楕円ミラー(軸外し楕円ミラー:入射側第1ミラー)
15 楕円ミラー(軸外し楕円ミラー:出射側第1ミラー)
17 分光器(検出部)
18 光検出器(検出部)
19 撮像部
21 回転式光学フィルター
24 平面ミラー
25、41 放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:入射側第1ミラー)
26、43 放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:出射側第1ミラー)
27 反射型コリメータ
31、32 放物面ミラー(軸外し放物面ミラー)
42 放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:入射側第2ミラー)
44 放物面ミラー(軸外し放物面ミラー:出射側第2ミラー)
L 照明光
R 反射光(出射光)
S 試料
S0 試料ステージ
T 透過光(出射光)
X 中心軸

Claims (5)

  1. 一定の波長領域で広がりを有する波長スペクトルをもつ白色光が照明光として用いられ、前記照明光を試料の表面の一領域に入射光として照射させる入射光学系と、前記照明光に起因して前記試料から出射した出射光の波長スペクトルを検出する検出部と、前記出射光を前記検出部に導く出射光学系と、を具備する分光分析装置であって、
    前記白色光を発する光源として白色レーザー光源が用いられ、
    前記入射光学系は、前記照明光を集束させる軸外し楕円ミラーである入射側第1ミラーを具備し、前記入射光を前記表面に対して90°よりも小さな入射角度で入射させ、
    前記出射光学系は、前記照明光と前記出射光とが含まれる入射面内で、前記一領域を通る前記表面の法線に対して前記入射側第1ミラーと反対側に配置され、前記出射光を集束させる軸外し楕円ミラーである出射側第1ミラーを具備することを特徴とする分光分析装置。
  2. 前記出射光は前記照明光が前記一領域で反射した反射光であることを特徴とする請求項1に記載の分光分析装置。
  3. 前記出射光は前記照明光が前記試料を透過した透過光であることを特徴とする請求項1に記載の分光分析装置。
  4. 前記入射側第1ミラーと前記出射側第1ミラーにおける前記反射面は同一形状とされ、前記入射光学系と前記出射光学系は前記法線に対して対称な構成を具備することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の分光分析装置。
  5. 前記法線上に前記一領域を撮像する撮像部を具備することを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の分光分析装置。
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