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JP7485976B2 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、主としてタイヤのトレッド部に用いることを意図したタイヤ用ゴム組成物に関する。
タイヤ(特に競技用タイヤ)のトレッド部を構成するタイヤ用ゴム組成物においては、グリップ力を向上させるために、高比表面積フィラーや高軟化点樹脂を多量に配合することが行われる(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、高比表面積フィラーを多量配合すると、破断強度の悪化が懸念され、それに伴いタイヤに使用したときに耐摩耗性が悪化する虞があった。また、高軟化点樹脂を多量配合すると、硬度の低下が懸念され、それに伴いタイヤに使用したときに操縦安定性が低下する虞があった。そのため、耐摩耗性や操縦安定性を損なうことなくグリップ力を高めるための対策が求められている。
特許第5503159号公報
本発明の目的は、耐摩耗性や操縦安定性を損なうことなくグリップ力を高めることを可能にしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、下記式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂3質量部~100質量部と、窒素吸着比表面積N 2 SAが130m 2 /g~450m 2 /gであるカーボンブラック50質量部~200質量部とが配合され、前記芳香族系炭化水素樹脂がC9成分からなる石油系樹脂であることを特徴とする。
Tg>36×Mw/Mn+22 ・・・(1)
Mw>3000 ・・・(2)
(式中、Tgはガラス転移温度〔単位:℃〕、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量である。)
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、式(1)および(2)で特定される条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂を用いているので、樹脂を配合することに伴う耐摩耗性や操縦安定性の悪化を抑制しながら、グリップ力を高めることができる。
本発明においては、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積N2SAが130m 2 /g~450m 2 /gであるカーボンブラックを50質量部~200質量部配合する。これにより、耐摩耗性や操縦安定性を良好に維持しながらグリップ力を向上する効果をより高めることができる。
本発明においては、前記ジエン系ゴムが、スチレン量が35質量%未満であるスチレンブタジエンゴムを含むことが好ましい。このようにスチレン量が低いスチレンブタジエンゴムを用いることで、芳香族系炭化水素樹脂との相溶性を調節し動的粘弾性を変化させることができ、グリップ力を向上するには有利になる。
本発明においては、ガラス転移温度が-40℃以上である液状芳香族ビニル-共役ジエン系ゴムを含むことが好ましい。これにより、耐摩耗性や操縦安定性を良好に維持しながらグリップ力を向上する効果をより高めることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、ゴム成分はジエン系ゴムである。ジエン系ゴムとしては、タイヤ用ゴム組成物(特に、競技用タイヤのトレッド部を構成するゴム組成物)に一般的に用いられる種類を使用することができる。本発明では、特に、ジエン系ゴムとしてスチレンブタジエンゴムを含むことが好ましい。ジエン系ゴムがスチレンブタジエンゴムを含む場合、その配合量は、ジエン系ゴム100質量%中に好ましくは60質量%~100質量%、より好ましくは80質量%~100質量%である。スチレンブタジエンゴムを含むことで操縦安定性とグリップ性能の両立を図ることができる。尚、スチレンブタジエンゴムと共に他のジエン系ゴムを配合することもできる。他のジエン系ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等のタイヤ用ゴム組成物に一般的に用いられるゴムを使用することができる。これら他のジエン系ゴムは、単独または任意のブレンドとして使用することができる。
ジエン系ゴムとしてスチレンブタジエンゴムを用いる場合、そのスチレン量が好ましくは35質量%未満、より好ましくは30質量%~15質量%であるとよい。このようにスチレン量が35質量%未満であるスチレンブタジエンゴムを用いることで芳香族系炭化水素樹脂との相溶性を調節しゴム組成物の動的粘弾性の挙動を変化させることができ、グリップ力を向上するには有利になる。スチレンブタジエンゴムのスチレン量が35質量%以上であるとグリップ力が低下する虞がある。尚、本発明において、スチレンブタジエンゴムのスチレン量はJIS K6239「原料ゴム‐溶液重合SBRのミクロ構造の求め方」に準拠して測定することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、下記式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂が必ず配合される。このような芳香族系炭化水素樹脂を配合することでグリップ力を効果的に高めることができる。
Tg>36×Mw/Mn+22 ・・・(1)
Mw>3000 ・・・(2)
(式中、Tgはガラス転移温度〔単位:℃〕、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量である。)
本明細書において、ガラス転移温度Tgは、示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、転移域の中点の温度として決定することができる。また、重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC)によるポリスチレン換算の分子量として、以下の条件で測定することができる。
測定装置: Waters社製 GPC(ALC/GPC 150C)
カラム: 昭和電工社製AD806M/Sを3本
移動相の種類:オルトジクロロベンゼン(ODCB)
移動相の流量:1.0ml/分
測定温度: 140℃
検出器の種類:FOXBORO社製MIRAN 1A IR検出器(測定波長:3.42μm)
上記式(1)を満たさない場合、即ち、Tg≦36×Mw/Mn+22の関係であると、高温時のtanδを向上できず、グリップ力を高めることができない。上記式(2)を満たさない場合、即ち、Mw≦3000の関係であると、前述のジエン系ゴムに対する相溶性が高まりゴム組成物の動的粘弾性に影響を及ぼす作用が小さくなりグリップ力を高めることができない。また、上記式(1)または(2)の一方を満たすだけでは所望の効果は得られない。
前述の式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、3質量部~100質量部、好ましくは10質量部~85質量部、より好ましくは15質量部~70質量部である。芳香族系炭化水素樹脂の配合量が3質量部未満であるとグリップ力を向上させる効果が十分に得られない。芳香族系炭化水素樹脂の配合量が100質量部を超えると操安性と破断強度が低下する。尚、前述の式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂は複数種類を併用してもよい。複数種類を併用する場合、その配合量の合計が上述の範囲を満たすことが好ましい。
前述の式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂は、前述の式(1)および/または(2)の条件を満たさない他の樹脂と併用することもできる。他の樹脂としてはタイヤ用ゴム組成物に一般的に用いられる種類を使用することができる。前述の式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂と他の樹脂とを併用する場合、前述の式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは5質量部~90質量部、より好ましくは10質量部~80質量部にするとよい。一方で、他の樹脂の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは5質量部~90質量部、より好ましくは10質量部~80質量部にするとよい。但し、これら樹脂の配合量の合計は、ジエン系ゴム100質量部に対して好ましくは10質量部~150質量部、より好ましくは20質量部~120質量部にするとよい。
芳香族系炭化水素樹脂のガラス転移温度Tgの値は、上述の式(1)を満たせば特に限定されないが、好ましくは30℃~130℃、より好ましくは50℃~120℃であるとよい。また、芳香族系炭化水素樹脂の重量平均分子量Mwの値は、上述の式(2)を満たせば特に限定されないが、好ましくは3000~18000、より好ましくは5000~15000であるとよい。更に、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnは、特に限定されないが、例えば0.5~3.0の範囲に設定することができる。
芳香族系炭化水素樹脂は、式(1)および(2)を満たすものであれば特に制限されることはなく、C9成分(芳香族成分)からなる石油系樹脂、例えばC9系石油樹脂(α-メチルスチレン、o-ビニルトルエン、m-ビニルトルエン、p-ビニルトルエンなどの留分を重合した芳香族系石油樹脂)が好ましい。なかでもα-メチルスチレンを主成分とするC9系石油樹脂が好ましい。このように精製されたα-メチルスチレンからなる樹脂は、重量平均分子量Mwを大きくすると共に、ガラス転移温度Tgを高くすることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物にはカーボンブラックを配合することが好ましい。カーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積N2SAが好ましくは100m2/g~500m2/g、より好ましくは130m2/g~450m2/gであるものを好適に用いることができる。このようなカーボンブラックを配合することで操縦安定性及び耐摩耗性を維持しながらグリップ力を向上することができる。カーボンブラックの窒素吸着比表面積N2SAが100m2/g未満であると操縦安定性及び耐摩耗性、グリップ力が低下する虞がある。カーボンブラックの窒素吸着比表面積N2SAが500m2/gを超えると耐摩耗性が低下する虞がある。尚、本発明において、カーボンブラックの窒素吸着比表面積N2SAはJIS K6217-2に準拠して求めるものとする。
カーボンブラックを配合する場合、その配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、好ましくは50質量部~200質量部、より好ましくは80質量部~180質量部である。カーボンブラックの配合量が50質量部未満であると操縦安定性及び耐摩耗性、グリップ力が低下する虞がある。カーボンブラックの配合量が200質量部を超えると耐摩耗性が低下する虞がある。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、上述のカーボンブラックの他に、他の充填剤を配合することもできる。他の充填材として、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸カルシウムを挙げることができる。これら他の充填剤は単独または2種以上を組合わせて使用してもよい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、可塑剤成分として液状ポリマーを配合することができる。特に、タイヤ用ゴム組成物において可塑剤成分として一般的に使用されるオイルではなく、後述の液状ポリマーを用いることが好ましい。具体的には、液状ポリマーとして、ガラス転移温度が好ましくは-40℃以上、より好ましくは-30℃~-5℃である液状芳香族ビニル-共役ジエン系ゴムを用いるとよい。このように可塑剤成分を配合することで耐摩耗性とグリップ性能を向上することができる。前述の液状ポリマーのガラス転移温度が-40℃未満であるとグリップ力が低下する虞がある。上述の液状ポリマーを配合する場合、その配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは10質量部~50質量部、より好ましくは15質量部~45質量部である。液状ポリマーの配合量が10質量部未満であると液状ポリマーを用いることによる付加的な効果(耐摩耗性とグリップ力の更なる改善)が十分に見込めなくなる虞がある。液状ポリマーの配合量が50質量部を超えると耐摩耗性が低下する虞がある。
タイヤ用ゴム組成物には、上記成分以外に、常法に従って、加硫または架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、加工助剤、熱硬化性樹脂などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種配合剤を配合することができる。このような配合剤は一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫または架橋するのに使用することができる。これらの配合剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。タイヤ用ゴム組成物は、公知のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって調製することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、乗用車や競技用タイヤのトレッド部を形成するのに好適である。これにより得られたタイヤは、耐摩耗性や操縦安定性を良好に発揮しながら、グリップ力を向上することができる。尚、本発明のタイヤ用ゴム組成物が使用されるタイヤは、空気入りタイヤ(その内部に空気、窒素等の不活性ガスまたはその他の気体が充填されるタイヤ)であることが好ましいが、非空気式タイヤであってもよい。非空気式タイヤの場合も、本発明のタイヤ用ゴム組成物は、路面に当接する部分(空気入りタイヤにおけるトレッド部)に用いるとよい。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1~2に示す配合からなる17種類のタイヤ用ゴム組成物(標準例1~2、比較例1-1~3,2-1~2-4、実施例1-1~12,2-1~2-13)を調製するにあたり、それぞれ加硫促進剤および硫黄を除く配合成分を秤量し、1.8Lの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練し、マスターバッチを放出し室温冷却した。その後、このマスターバッチを1.8Lの密閉式バンバリーミキサーに供し、加硫促進剤及び硫黄を加え2分間混合して、各タイヤ用ゴム組成物を得た(尚、カーボンブラックとして窒素吸着比表面積N 2 SAが130m 2 /g未満であるCB1が使用された実施例1-1~2,実施例1-4~7,実施例1-9~10,実施例2-1,実施例2-3~8,実施例2-10~13は参考例である)
尚、表3には、各例で使用した樹脂1~6に関して、ガラス転移温度Tg〔単位:℃〕、式(1)の右辺(36×Mw/Mn+22)、重量平均分子量Mwを纏めて示した。ガラス転移温度Tg〔単位:℃〕の欄に示した値が、式(1)の右辺の欄に示した値を超える場合、式(1)を満たしていることを意味する。また、重量平均分子量Mwの欄に示した値が3000超である場合、式(2)を満たしていることを意味する。
得られたゴム組成物を使用して、15cm×15cm×0.2cmの金型中で、160℃、20分間加硫して加硫ゴムシートを作製し、下記の方法により、100℃におけるtanδ、100℃における硬度、100℃における破断強度を測定し、それぞれをグリップ性能、操縦安定性、耐摩耗性の指標とした。
グリップ性能(100℃におけるtanδ)
得られた加硫ゴムシートの動的粘弾性を、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzで測定し、100℃におけるtanδを求めた。得られた結果は、表1では標準例1の値を100とする指数とし、表2では標準例2の値を100とする指数として、表1~2の「グリップ性能」の欄に示した。この指数が大きいほど、100℃におけるtanδが高く、タイヤにしたときのグリップ性能(特に、乾燥路面におけるグリップ性能)に優れることを意味する。
操縦安定性(100℃における硬度)
得られた加硫ゴムシートの硬度を、JIS K6253に準拠し、デュロメータのタイプAにより温度100℃の条件で測定した。得られた結果は、表1では標準例1の値を100とする指数とし、表2では標準例2の値を100とする指数として、表1~2の「操縦安定性」の欄に示した。この指数が大きいほど、100℃における硬度が高く、タイヤにしたときの操縦安定性に優れることを意味する。
耐摩耗性(100℃における破断強度)
得られた加硫ゴムシートを用いてJIS K6251に準拠してJIS3号ダンベル型試験片を切り出し、JIS K6251に準拠し、100℃における引張破断強度を測定した。得られた結果は、表1では標準例1の値を100とする指数とし、表2では標準例2の値を100とする指数として、表1~2の「耐摩耗性」の欄に示した。この指数が大きいほど、100℃における破断強度が高く、タイヤにしたときの耐摩耗性に優れることを意味する。
Figure 0007485976000001
Figure 0007485976000002
表1~2において使用した原材料の種類を下記に示す。
・SBR-1:スチレンブタジエンゴム、Zeon社製 Nipol 1739(スチレン量:40質量%)
・SBR-2:スチレンブタジエンゴム、Zeon社製 Nipol 1723(スチレン量:23.5質量%)
・CB-1:カーボンブラック、キャボットジャパン社製 ショウブラックN339(窒素吸着比表面積N2SA=94m2/g)
・CB-2:カーボンブラック、東海カーボン社製 シースト9(窒素吸着比表面積N2SA=142m2/g)
・樹脂-1:芳香族系炭化水素樹脂、JXエナジー社製 ネオポリマー140S
・樹脂-2:芳香族系炭化水素樹脂、JXエナジー社製 ネオポリマー170S
・樹脂-3:芳香族系炭化水素樹脂、Kraton社製 SYLVARES SA140
・樹脂-4:芳香族系炭化水素樹脂、Hercules社製 Endex155
・樹脂-5:芳香族系炭化水素樹脂、Kraton社製 Sylvatraxx4412
・樹脂-6:芳香族系炭化水素樹脂、Eastman Chemical社製 Endex160
・液状ポリマー:低分子量スチレン-ブタジエン共重合体、Cray Valley社製 RICON 100
・オイル:昭和シェル石油社製 エキストラクト 4号S
・ステアリン酸:日油社製 ビーズステアリン酸YR
・酸化亜鉛:正同化学工業社製 酸化亜鉛3種
・老化防止剤:フレキシス社製 6PPD
・加硫促進剤:大内新興化学工業社製 ノクセラーCZ-G
・硫黄:鶴見化学工業社製 金華印油入微粉硫黄
Figure 0007485976000003
表1から明らかなように、実施例1-1~1-10は、標準例1に対して、グリップ性能、操縦安定性、耐摩耗性を向上した。また、表2から明らかなように、実施例2-1~2-13は、標準例2に対して、グリップ性能、操縦安定性、耐摩耗性を向上した。
一方、比較例1-1は、式(2)を満たさない樹脂を用いているため、耐摩耗性が悪化した。比較例1-2は、式(1)を満たさない樹脂を用いているため、操縦安定性が悪化した。比較例1-3は、式(1)を満たさない樹脂を用いているため、操縦安定性が悪化した。比較例2-1は、式(2)を満たさない樹脂を用いているため、耐摩耗性が悪化した。比較例2-2は、式(1)を満たさない樹脂を用いているため、操縦安定性が悪化した。比較例2-3は、式(1)を満たさない樹脂を用いているため、操縦安定性が悪化した。比較例2-4は、式(1)および(2)を満たす樹脂を用いているが、樹脂の配合量が多いため、操縦安定性および耐摩耗性が悪化した。
本開示は、以下の発明を包含する。
発明[1] ジエン系ゴム100質量部に対し、下記式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂3質量部~100質量部と、窒素吸着比表面積N 2 SAが130m 2 /g~450m 2 /gであるカーボンブラック50質量部~200質量部とが配合され、前記芳香族系炭化水素樹脂がC9成分からなる石油系樹脂であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
Tg>36×Mw/Mn+22 ・・・(1)
Mw>3000 ・・・(2)
(式中、Tgはガラス転移温度〔単位:℃〕、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量である。
明[] 前記ジエン系ゴムが、スチレン量が35質量%未満であるスチレンブタジエンゴムを含むことを特徴とする発明[1]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
発明[] ガラス転移温度が-40℃以上である液状芳香族ビニル-共役ジエン系ゴムを含むことを特徴とする発明[1]または[2]に記載のタイヤ用ゴム組成物。

Claims (3)

  1. ジエン系ゴム100質量部に対し、下記式(1)および(2)の条件を満たす芳香族系炭化水素樹脂3質量部~100質量部と、窒素吸着比表面積N 2 SAが130m 2 /g~450m 2 /gであるカーボンブラック50質量部~200質量部とが配合され、前記芳香族系炭化水素樹脂がC9成分からなる石油系樹脂であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
    Tg>36×Mw/Mn+22 ・・・(1)
    Mw>3000 ・・・(2)
    (式中、Tgはガラス転移温度〔単位:℃〕、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量である。)
  2. 前記ジエン系ゴムが、スチレン量が35質量%未満であるスチレンブタジエンゴムを含むことを特徴とする請求項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. ガラス転移温度が-40℃以上である液状芳香族ビニル-共役ジエン系ゴムを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
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