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JP7473442B2 - 繊維強化サンドイッチ複合体 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維基材とコア材が積層されて熱硬化性樹脂と共に加熱圧縮されることにより接着一体化した繊維強化サンドイッチ複合体に関する。
近年、軽量化や機械強度の向上を目的として、炭素繊維やガラス繊維などの繊維基材と熱硬化性樹脂との複合材料から形成される繊維強化樹脂成形体が、様々な分野・用途に広く使用されている。
特に、自動車や鉄道、航空機などの輸送機器においては、低燃費化の要求が高く、車両や機体の軽量化による低燃費化の効果が高いため、軽量性に優れる繊維強化樹脂成形体が金属代替材料として期待されている。
繊維強化樹脂成形体の製造方法としては、繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸させてプリプレグ化した後、プリプレグをオートクレーブや熱プレスなどを用いて成形する方法がある。
プリプレグを作製する際に繊維基材に含浸させる熱硬化性樹脂は、液状が一般的であるが、液状樹脂のポットライフの問題があり、さらに溶剤を使用する場合には、作業環境や大気汚染の問題がある。
これらの問題を解決する方法として、粉体樹脂を使用して作製したプリプレグが提案されている(特許文献1)。
また、プリプレグとコア材を積層して加熱プレスして得られる軽量な繊維強化サンドイッチ複合体が提案されている(特許文献2)。
特開2006-232915号公報 特開2020-44811号公報
しかし、プリプレグを用いる成形方法では、液状樹脂または粉状樹脂の何れを使用する場合であっても、プリプレグ化する工程に大掛かりな設備が必要になること、プリプレグ化の工程管理が煩雑であることなどから、繊維強化樹脂成形体やサンドイッチ構造体の製造コストが高くなる問題がある。
また、従来のプリプレグは、使用までの保存中に常温でも硬化反応が徐々に進行するため、保存安定性が良くなく、保存されたプリプレグを使用して得られる繊維強化樹脂成形体やサンドイッチ構造体の品質に影響を与えることがある。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、プリプレグを用いることなく、プリプレグの保存安定性を気にすることなく、簡単及び安価に、かつ環境汚染の恐れなく安全に製造可能な、コア材と一体化した繊維強化サンドイッチ複合体の提供を目的とする。
本発明は、繊維基材とコア材が積層されて熱硬化性樹脂と共に加熱圧縮されることにより接着一体化した繊維強化サンドイッチ複合体であって、前記コア材は、5%圧縮応力が0.15MPa以上であり、前記熱硬化性樹脂は、加熱前の状態が粉体状であり、硬化反応開始温度Tb℃の粘度が1,500Pa・s以下であり、硬化反応開始温度Tb℃~190℃の範囲における最高粘度が1,000Pa・s以上であることを特徴とする。
本発明によれば、プリプレグを用いることなく、プリプレグの保存安定性を気にすることなく、簡単及び安価に、かつ環境汚染の恐れなく安全に製造可能な、コア材と一体化した繊維強化サンドイッチ複合体が得られる。
本発明の一実施形態に係る繊維強化サンドイッチ複合体の断面図である。 本発明の繊維強化サンドイッチ複合体の製造方法の一実施形態における積層及び加熱圧縮を示す断面図である。 各実施例及び各比較例に使用したコア材の材質、厚み等を示す表である。 各実施例及び各比較例に使用した熱硬化性樹脂の溶融開始温度、硬化反応開始温度等を示す表である。 各実施例と各比較例の構成と物性値等を示す表である。 実施例1、6、7と比較例2、3で使用した熱硬化性樹脂の粘度測定結果を示すグラフである。
本発明の実施形態について説明する。図1に示す一実施形態の繊維強化サンドイッチ複合体10は、繊維基材11とコア材15が、熱硬化性樹脂21と共に加熱圧縮されて、熱硬化性樹脂21の硬化により接着一体化したものである。
繊維基材11は、単層でも複数層でもよく、繊維強化サンドイッチ複合体10の用途等に応じて層の数が決定される。図示の形態では、繊維基材11は4層からなる。繊維基材11としては、ガラス繊維、アラミド繊維、バサルト繊維、炭素繊維などによる織物や不織布などがあり、特に限定されるものではないが、炭素繊維織物が軽量及び高剛性に優れるために好ましいものである。炭素繊維織物としては、繊維が一方向のみではない織り方のものが好ましく、例えば、縦糸と横糸で構成される平織、綾織、朱子織及び3方向の糸で構成される三軸織などが好適である。また、前記炭素繊維織物は、熱硬化性樹脂21の含浸及び繊維強化サンドイッチ複合体10の剛性の点から、繊維重さが50~600g/mのものが好ましい。
コア材15は、繊維強化サンドイッチ複合体10の強度向上効果を有し、5%圧縮応力の値が0.15MPa以上のものが好ましい。より好ましい5%圧縮応力の範囲は、0.15~1MPaである。なお、5%圧縮応力は、50×50mmの大きさにカットしたコア材を、φ80mmの円盤状圧縮子にて、速度5mm/minで、厚みに対して5%圧縮した時の応力である。応力測定機器の例として、島津製作所Autograph AG-Xを挙げる。
コア材15の密度(JIS Z8807)は、20~120kg/mが好ましい。
コア材15としては、独立気泡構造の発泡体が好ましい。独立気泡構造の発泡体は、セル(気泡)同士が連通することなく互いに閉じて独立した構造となっている。コア材15を独立気泡構造の発泡体とすることにより、繊維強化サンドイッチ複合体10の製造時に溶融した熱硬化性樹脂が独立気泡構造のコア材15に浸透し難く、繊維強化サンドイッチ複合体10の表面外観が優れたものになる。なお、セルが開口してセル同士が連通している連通気泡構造の発泡体でコア材15を構成すると、繊維強化サンドイッチ複合体10の製造時、溶融した熱硬化性樹脂が連続気泡構造のコア材15に浸透し易いため、繊維強化サンドイッチ複合体10の表面で熱硬化性樹脂が少なくなって繊維強化サンドイッチ複合体の外観が損なわれるおそれがある。
コア材15を構成する独立気泡構造の発泡体としては、ポリエチレンテレフタレートフォーム(PETフォーム)、ポリメタクリルイミドフォーム(PMIフォーム)、ポリ塩化ビニルフォーム(PVCフォーム)、硬質ポリウレタンフォーム(硬質PUフォーム)などを挙げることができる。
コア材15の厚みは、繊維強化サンドイッチ複合体10の用途等に応じて決定されるが、例として3~20mm程度を挙げる。
また、コア材15は、単層に限られず、複層であってもよい。コア材15が単層で繊維基材11が複層の場合、コア材15は繊維基材11間に位置するのが好ましい。
コア材15の製造方法は、特に限定されない。例えば、以下の製造方法が挙げられる。
・樹脂発泡粒子を金型内に充填し、熱水や水蒸気などの熱媒体によって樹脂発泡粒子を加熱して発泡させ、樹脂発泡粒子の発泡圧によって発泡粒子どうしを融着一体化させて所望形状を有する発泡体を製造する方法(型内発泡成形方法)。
・樹脂を気泡調整剤などとともに押出機に供給して化学発泡剤や物理発泡剤などの発泡剤の存在下にて溶融混練し、溶融混練物を押出機から押出発泡させて発泡体を製造する方法(押出発泡法)。
・化学発泡剤を含む塊状の発泡性樹脂成形体を製造し、この発泡性樹脂成形体を型内で発泡させて発泡体を製造する方法。
熱硬化性樹脂21は、繊維強化サンドイッチ複合体10の製造時に、固形の粉体状のものが用いられる。粉体の形状としては、球状、針状、フレーク状などがあり、特に限定されるものではない。熱硬化性樹脂21の粉体は、少なくとも繊維基材11及びコア材15と接するように配置されるのが好ましい。例えばコア材15が一層の場合には、少なくとも繊維基材11とコア材15の間に熱硬化性樹脂21の粉体が配置され、繊維基材11が複数層の場合には繊維基材11とコア材15間に加え、繊維基材11間にも熱硬化性樹脂21の粉体が配置されてもよい。また、コア材15が複数層接して積層される場合には、繊維基材11とコア材15との間及びコア材15同士の間に熱硬化性樹脂21の粉体が配置されるのが好ましい。
熱硬化性樹脂21の粉体は、繊維基材11及びコア材15と共に加熱圧縮された際に溶融して繊維基材11に含浸し、かつコア材15と接触した状態で硬化する。
熱硬化性樹脂21は、硬化反応開始温度Tb℃の粘度が、1,500Pa・s以下であるのが好ましい。硬化反応開始温度Tb℃における粘度をこの範囲とすることにより、溶融した熱硬化性樹脂21を繊維基材11に十分に含浸させることができ、均一な物性を有する繊維強化サンドイッチ複合体10を得ることができる。
熱硬化性樹脂21は、硬化反応開始温度Tb℃~190℃の温度範囲において、最高粘度が、1,000Pa・s以上であるのが好ましい。最高粘度をこの範囲とすることにより、溶融した熱硬化性樹脂21を繊維基材11内に含浸させて十分に硬化させることができ、繊維強化サンドイッチ複合体10の賦形性がよく、短時間で十分な強度が得られる。
熱硬化性樹脂21の溶融開始温度Ta℃と硬化反応開始温度Tb℃は、加熱圧縮時の温度Tc℃との関係において、[Tb+(Tb-Ta)/3]-10≦Tc≦[Tb+(Tb-Ta)/3]+20であるのが好ましい。熱硬化性樹脂21の溶融開始温度Ta℃と硬化反応開始温度Tb℃及び加熱圧縮時の温度Tc℃が、この関係にあることにより、加熱圧縮時に熱硬化性樹脂21の粉体の溶融が良好になり、熱硬化性樹脂21が繊維基材11に含浸し易くなって、均一な物性を有する繊維強化サンドイッチ複合体10を得ることができる。
熱硬化性樹脂21は、硬化反応開始温度Tb℃-溶融開始温度Ta℃の値が、40≦(Tb-Ta)≦70であるのが好ましい。(Tb-Ta)をこの範囲とすることにより、溶融した熱硬化性樹脂21を繊維基材11に十分に含浸させることができ、均一な物性を有する繊維強化サンドイッチ複合体10を得ることができる。
熱硬化性樹脂21は、溶融開始温度Ta℃が60~100℃にあるのが好ましい。熱硬化性樹脂21の溶融開始温度Ta℃をこの範囲とすることにより、加熱圧縮時の温調を容易に行うことができる。
前記の溶融開始温度Ta℃、硬化反応開始温度Tb℃、(Tb-Ta)の範囲、最低粘度、最高粘度等を満たすことができる熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、フェノール樹脂とエポキシ樹脂との混合樹脂、フェノール樹脂とシアネート樹脂との混合樹脂、フェノール樹脂とシアネート樹脂とエポキシ樹脂との混合樹脂の群から選ばれるのが好ましい。フェノール樹脂は難燃性に優れるため、繊維強化サンドイッチ複合体10に優れた強度と難燃性を付与することができる。
なお、熱硬化性樹脂21には、熱硬化性樹脂の粘度、反応性に影響を与えない範囲において、顔料、抗菌剤、紫外線吸収剤などの各種粉体添加剤を添加してもよい。
本発明の繊維強化サンドイッチ複合体の製造は、熱硬化性樹脂21の粉体を繊維基材11及びコア材15と接するように配置し、繊維基材11及びコア材15を熱硬化性樹脂21の粉体と共に金型で加熱・圧縮することにより、熱硬化性樹脂21の粉体を溶融して繊維基材11内に含浸させると共にコア材15と接触させた状態で硬化させることにより行うことができる。
図1に示した繊維強化サンドイッチ複合体10の製造方法の一実施形態について、図2を用いて説明する。なお、以下の製造方法の説明では、複数位置の繊維基材11について、その上下位置関係を把握し易くするために「11A」のように数字とアルファベットを組み合わせた符号で示す。
図2に示す実施形態では、4枚の繊維基材11A~11Dのうち、2枚の繊維基材11A、11Bを積層し、その上に熱硬化性樹脂の粉体21Aを配置し、その上にコア材15を配置し、その上に熱硬化性樹脂の粉体21Bを配置し、その上に残りの2枚の繊維基材11C、11Dを積層して成形前積層体を作製する。
熱硬化性樹脂の粉体21A、21Bの粒径は、溶融し易さの点から、10~500μmが好ましい。また、熱硬化性樹脂の粉体21A、21Bの量は、コア材の発泡体部分を除いた成形体のVF値(%)が40~70%となるように調整するのが好ましい。VF値(%)は、(繊維基材の全重量/繊維の密度)/(コア材の発泡体部分を除いた成形体の体積)×100で算出される値である。
作製した成形前積層体を、加熱した金型30の下型31と上型32に挟んで、加熱圧縮する。金型の型面には離型用のプラスチックフィルム等を配置してもよい。金型30は、電熱ヒーター等の加熱手段によって前記加熱圧縮時の温度Tc℃に加熱されている。
金型30による加熱圧縮時における成形前積層体の加圧(圧縮)は、熱硬化性樹脂の粉体21A、21Bが溶融した後、繊維基材11A~11Dに良好に含浸できるようにするため、2~20MPaが好ましい。
金型30による積層体の加熱により、コア材15の両側(上下)に位置する熱硬化性樹脂の粉体21A、21Bが溶融し、また、溶融した熱硬化性樹脂が成形前積層体の圧縮により、下側の繊維基材11B、11A、及び上側の繊維基材11C、11Dに含浸する。そして、繊維基材11A~11Dに含浸してコア材15と接触している熱硬化性樹脂が硬化することにより、繊維基材11A~11Dと繊維基材11B、11C間のコア材15とが圧縮された状態で接着一体化し、下型31及び上型32の型面形状に賦形された図1の繊維強化サンドイッチ複合体10が得られる。
図3に示すコア材と図4に示す熱硬化性樹脂の粉体を用いて、図5に示す実施例1~7及び比較例1~3の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
コア材の5%圧縮応力は、50×50mmの大きさにカットしたコア材を、φ80mmの円盤状圧縮子にて、速度5mm/minで、厚みに対して5%圧縮した時の応力を測定した。応力測定機器は、島津製作所Autograph AG-Xである。
熱硬化性樹脂の粘度は、株式会社ユービーエム社製のレオメーター:Rheosol-G3000を用い、次の条件で測定した。
1)試料の0.4gをペレット(直径φ18mm、厚さ0.4mm程度)に成形し、成形したペレットを直径φ18mmのパラレルプレートに挟む。
2)昇温速度5℃/min、周波数1Hz、回転角(ひずみ)0.1deg、等速昇温下、40℃~200℃間に渡って、2℃間隔で動的粘度を測定した。
実施例1~7及び比較例1~3の繊維強化サンドイッチ複合体について、製品外観を判断し、密度、厚み、曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。
製品外観は、繊維強化サンドイッチ複合体の表面に変形や樹脂の含浸不均一等からなる不具合が存在するか否かを目視で確認し、不具合が無い場合「〇」、不具合がある場合「×」とした。
密度は、JIS Z8807に基づいて測定した。
曲げ強度及び曲げ弾性率は、JIS K7074 A法に基づいて測定した。
・実施例1
繊維基材として、炭素繊維織物(帝人株式会社製、品名:W-3101、目付量:200g/m、厚み0.22mm)を、210×297mmに裁断したものを4枚用意した。裁断後の1枚当たりの繊維基材の重量は12.5gであった。裁断後の繊維基材を2枚積層し、その上に熱硬化性樹脂の粉体として、以下の樹脂Aの25gを概ね均一に配置し、その上にコア材として、独立気泡構造のポリエチレンテレフタレートフォーム(3A Composites Airex社製、AIREX(T10))を210×297mmに裁断したものを配置し、その上に樹脂Aの25gを概ね均一に配置し、その上に残りの2枚の繊維基材を積層して成形前積層体を作製した。
樹脂Aは、フェノール樹脂、住友ベークライト株式会社製、品名:PR-50252、平均粒径30μmである。
樹脂A(実施例1、6、7)の粘度測定結果を、図6のグラフに示す。
成形前積層体を、150℃に加熱した金型の下型の成形面(型面)に配置し、金型の上型を成形前積層体に被せて金型を閉じ、10分間、圧力5MPaで加熱圧縮した。熱硬化性樹脂の粉体が、加熱により溶融し、成形前積層体が圧縮されることで各層の繊維基材に含浸し、コア材と接触した状態で硬化が完了することにより、繊維基材とコア材が熱硬化性樹脂の硬化により積層一体化した実施例1の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
実施例1の繊維強化サンドイッチ複合体は、製品外観「〇」、密度0.24g/cm、曲げ強度23MPa、曲げ弾性率6.2GPaであり、外観が良好で、強度及び剛性が高く、軽量である。
・実施例2
熱硬化性樹脂の粉体として、以下の樹脂Bを使用した以外、実施例1と同様にして実施例2の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
樹脂Bは、フェノール樹脂、住友ベークライト株式会社製、品名:PR-310、平均粒径30μmである。
実施例2の繊維強化サンドイッチ複合体は、製品外観「〇」、密度0.26g/cm、曲げ強度19MPa、曲げ弾性率4.3GPaであり、外観が良好で、強度及び剛性が高く、軽量である。
・実施例3
熱硬化性樹脂の粉体として、樹脂Aの12.5gと以下の樹脂Cの12.5gを均一に混合した樹脂(25g)を使用し、金型温度を170℃とした以外、実施例1と同様にして実施例3の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
樹脂Cは、エポキシ樹脂、三菱ケミカル株式会社製、品名:jER-1001を乳鉢で粉砕して使用した。平均粒径は100μmである。
実施例3の繊維強化サンドイッチ複合体は、製品外観「〇」、密度0.23g/cm、曲げ強度24MPa、曲げ弾性率6.8GPaであり、外観が良好で、強度及び剛性が高く、軽量である。
・実施例4
熱硬化性樹脂の粉体として、以下の樹脂Dの12.5gと以下の樹脂Eの12.5gを均一に混合した樹脂(25g)を使用し、金型温度を160℃とした以外、実施例1と同様にして実施例4の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
樹脂Dはフェノール樹脂、住友ベークライト株式会社製、品名:PR-50235Dを乳鉢で粉砕して使用した。平均粒径は90μmである。
樹脂Eはシアネート樹脂、三菱ガス化学株式会社製、品名:CYTESTER TAを乳鉢で粉砕して使用した。平均粒径は100μmである。
実施例4の繊維強化サンドイッチ複合体は、製品外観「〇」、密度0.26g/cm、曲げ強度30MPa、曲げ弾性率7.5GPaであり、外観が良好で、強度及び剛性が高く、軽量である。
・実施例5の作製
熱硬化性樹脂の粉体として、樹脂Dの8.3gと樹脂Eの8.3gと樹脂Cの8.3gを均一に混合した樹脂(24.9g)を使用し、金型温度を170℃とした以外、実施例1と同様にして実施例5の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
実施例5の繊維強化サンドイッチ複合体は、製品外観「〇」、密度0.28g/cm、曲げ強度28MPa、曲げ弾性率7.2GPaであり、外観が良好で、強度及び剛性が高く、軽量である。
・実施例6
コア材として、独立気泡構造のポリメタクリルイミドフォーム(Evonik Industries社製、品名:Rohacell(IG-31)を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例6の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
実施例6の繊維強化サンドイッチ複合体は、製品外観「〇」、密度0.38g/cm、曲げ強度41MPa、曲げ弾性率14.3GPaであり、外観が良好で、強度及び剛性が高く、軽量である。
・実施例7
コア材として、独立気泡構造のポリ塩化ビニルフォーム(GURIT社製、品名CoreCell(HT-80))を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例7の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
実施例7の繊維強化サンドイッチ複合体は、製品外観「〇」、密度0.25g/cm、曲げ強度26MPa、曲げ弾性率5.7GPaであり、外観が良好で、強度及び剛性が高く、軽量である。
・比較例1
コア材として、硬質ポリウレタンフォーム(イノアックコーポレーション社製、品名:サーマックス(SII-25)を使用した以外は、実施例1と同様にして比較例1の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
比較例1の繊維強化サンドイッチ複合体は、製品外観「〇」、密度0.21g/cm、曲げ強度5MPa、曲げ弾性率0.6GPaであり、使用したコア材の5%圧縮強度が低いため、繊維強化サンドイッチ複合体の強度が不足したものになった。
・比較例2
熱硬化性樹脂の粉体として、以下の樹脂Fを使用し、金型温度を100℃とした以外、実施例1と同様にして比較例2の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
樹脂Fは、フェノール樹脂、住友ベークライト株式会社製、品名:PR-50699、平均粒径30μmである。
樹脂F(比較例2)の粘度測定結果を、図6のグラフに示す。
比較例2は、熱硬化性樹脂の粘度が高く(反応が速く)、繊維基材に対する含浸性が悪いため、均一な繊維強化サンドイッチ複合体が得られず、密度、厚み、曲げ強度及び曲げ弾性率を測定できなかった。
・比較例3
熱硬化性樹脂の粉体として、樹脂Aの8.3gと樹脂Dの16.6gを均一に混合した樹脂(24.9g)を使用し、金型温度を160℃とした以外、実施例1と同様にして比較例3の繊維強化サンドイッチ複合体を作製した。
樹脂A/樹脂D=1/2(比較例3)の粘度測定結果を、図6のグラフに示す。
比較例3は、熱硬化性樹脂の硬化が不十分で、脱型時に繊維強化サンドイッチ複合体に変形を生じ、密度、厚み、曲げ強度及び曲げ弾性率を測定できなかった。
このように、本発明によれば、プリプレグを用いることなく、液状熱硬化性樹脂のための溶剤が不要で環境汚染の恐れがなく、熱硬化性樹脂のポットライフもないことから、簡単及び安価に、かつ環境汚染の恐れなく安全に製造可能な繊維強化サンドイッチ複合体を得ることができる。
本発明は、実施例に限定されず、発明の趣旨から逸脱しない範囲で変更可能である。
10 繊維強化サンドイッチ複合体
11、11A~11D 繊維基材
15 コア材
21 熱硬化性樹脂
21A、21B 熱硬化性樹脂の粉体
30 金型
31 下型
32 上型

Claims (3)

  1. 繊維基材とコア材が積層されて熱硬化性樹脂と共に加熱圧縮されることにより接着一体化した繊維強化サンドイッチ複合体であって、
    前記コア材は、5%圧縮応力が0.15MPa以上であり、
    前記熱硬化性樹脂は、加熱前の状態が粉体状であり、硬化反応開始温度Tb℃の粘度が1,500Pa・s以下であり、硬化反応開始温度Tb℃~190℃の範囲における最高粘度が1,000Pa・s以上であることを特徴とする繊維強化サンドイッチ複合体。
  2. 前記コア材が独立気泡構造の発泡体であることを特徴とする、請求項1に記載の繊維強化サンドイッチ複合体。
  3. 前記コア材は、5%圧縮応力が0.15MPa以上1MPa以下であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の繊維強化サンドイッチ複合体。
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