JP7472243B1 - 吊荷介錯方法 - Google Patents
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Abstract
Description
従来、クレーンCで吊荷Wを吊上げる際には、図18に示すように、吊荷の両端部にロープを接続し、それぞれのロープを作業者Mが持って吊荷Wに意図しない挙動(回動等)が生じないように吊荷介錯を行うのが一般的であった。
また、吊荷の回動運動を抑制することを目的として、例えば特許文献1に記載の技術が提案されている。
また、構成が複雑となり設備費及びメンテナンス費等が高額となる。
さらに、吊荷を一定高さまで吊上げるためには装置本体の高さ寸法だけクレーンフックを高く位置させるために、装置本体の高さ寸法だけ長いブームのクレーンが必要となるうえ、装置本体の重量だけ大型のクレーンを準備する必要が生じる。
図19は吊荷介錯方法における吊荷の回動を概念的に説明する平面図である。図19に示すように、吊荷に外乱力が継続的に作用すると、仮に外乱力が一定であっても、t1、t2、t3、t4と時間が経過するにつれて、しだいに回動角度(振幅)θ1、θ2、θ3、θ4が増大する。このことは、回転運動エネルギーが角速度の二乗に比例するのを考慮すると、吊荷の回動運動に対する操作が遅れるほど回転運動エネルギーは加速度的に急増することを意味する。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
その結果、ロープを繰込む動力を備える必要が無く、吊荷に外乱力によって回動運動を生じるのを簡単な構成により安定して抑制することができる。また、この発明に係る吊荷介錯方法によれば、回動中心から離れた吊荷の両端部に力を与えるため、装置に発生させる繰出し抵抗力が小さくても吊荷に大きな制動トルクを作用させ得る。このように、この発明に係る吊荷介錯方法によれば、正確な制動力を安定して付与することができ、両端部に接続したロープの張力(左右の力)の釣り合いを維持することができ、機械的に強い制動力を発揮することができる。
また、吊荷は水平方向、鉛直方向の少なくともいずれか一方に移動されていてもよいし、ロープに張力を生じさせて停止状態で吊下げられていてもよい。
この知見に基づき、例えばクレーンで吊下げる橋桁の最大重量は約60tonであって、ロープの最長の張り渡し長さが約30mであるとすれば、60kg(吊荷の重量に対して1.0%)の張力を生じさせたときのロープの伸びは約18cm(吊荷の制動距離)と推算され、吊荷と近接物体との間に確保する一般的な最小離隔距離(数m)と比べて十分に小さく、実用上好適であると考えられる。
その結果、第一端部と第二端部のうち、大きな繰出し抵抗力が付加される側のロープは繰出されにくく、小さな繰出し抵抗力が付加される側のロープは繰出され易くなる。さらに、第一端部と第二端部のうち、大きな張力を生じさせた側は、小さな張力を生じさせた側に対して相対的に吊荷の移動方向の反対側に引っ張られることになる。
その結果、吊荷の移動を利用して、ロープを繰込む動力を必要とすることなく回動中心周りに吊荷の向きを変えることができ、第一端部に接続されたロープの繰出し抵抗力と第二端部に接続されたロープの繰出し抵抗力を等しくすることにより吊荷の向きが変わるのを停止することができる。
その結果、ロープを繰込む動力を備えることなく、ロープに設定値と対応する張力を生じさせることができる。このように、この発明に係る吊荷介錯装置によれば、正確な制御力を安定して付与することができ、両端部の力(左右の力)の釣り合いを維持することができ、機械的に強い抵抗力を発揮することができる。
この発明に係る吊荷介錯装置は、ロープの繰出しを利用して前記ロープに張力を生じさせることから、ロープを繰込む動力(原動機)を備えることなく、損傷の可能性や装置の大型化を避けることができて好適である。
なお、制動力付与部としては、例えば、ブレーキ(ホイールブレーキ、ディスクブレーキ等)、クラッチ(電磁クラッチ、流体クラッチ等)を用いることができ、制動力の加減によってロープに付与する繰出し抵抗力を容易に変化させることができる。
以下、図1~図5A、5Bを参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1~図3Cは第1実施形態に係る吊荷介錯装置の概略構成の一例を説明する図であり、図4、図5A、5Bは第1実施形態に係る吊荷介錯方法の概略を説明する図である。図において、符号100は吊荷介錯装置を、符号Tは張力を示している。
なお、重量基台の構成は、ドラム、繰出し制御部が上部に固定された重量基台に限定されず、不意の移動が生じない範囲で任意に設定することが可能であり、例えば、ドラム、繰出し制御部が側面に固定される構成や、ドラム、繰出し制御部を地面に固定するアンカー機能を有する軽量な部材であってもよいし、ドラム、繰出し制御部を安定的にトラック等に取付けるための取付け部材であってもよい。
ドラム本体21は、ロープLが巻回される円筒形胴部22と、円筒形胴部22の両端部に配置された鍔部23とを備え、軸線O1周りに回転可能とされている。
また、減速機25はドラム支持体24の一方端に配置され、入力軸(不図示)がドラム本体21の20の円筒形胴部22と連結され、円筒形胴部22のトルクを低減して出力軸25Sから出力するようになっている。
出力軸25Sには、繰出し抵抗力調整部40が連結されている。
ロープLは、例えば、繊維ロープが適用されている。
なお、ロープLの形式は繊維ロープに限定されず任意に設定することが可能であり、例えば、ワイヤロープを適用してもよい。
挟持間隔調整部(不図示)の形式は任意に設定することが可能であり、例えば、固定枠(不図示)に回転可能に配置された送りねじ(不図示)にスライドブロック(不図示)が送りねじの軸線に沿って移動可能に配置され、送りねじを回転させることによりスライドブロックが送りねじの軸方向に沿って進退する構成とされたものなど、周知の種々の形式ものを適用することが可能である。
このような構成により、固定ローラ(挟持ロール)32A、可動ローラ(挟持ロール)32BはロープLを挟持する際にロープLの外形に応じてわずかにくぼむとともに筋状突起により適度な摩擦抵抗を生じさせてロープLを安定的に挟持することができる。
また、固定ローラ32A、可動ローラ32Bは、平面視中心部に回転軸33が配置されていて、それぞれ軸線O2の周りに回転可能とされている。
また、この実施形態では、可動ローラ32Bは、例えば回転軸33を介して挟持間隔調整部(不図示)のスライドブロック(不図示)に配置されて、送りねじ(不図示)を回転させて可動ローラ32Bの位置を矢印T0方向に進退させて固定ローラ32Aに対して接近、離間させて、固定ローラ32Aと可動ローラ32Bの間隔を調整するようになっている。
固定ローラ32Aと可動ローラ32Bの間隔を調整することでロープLに対する挟持力が調整されるようになっている。
減速機25は、入力側がドラム20の連結軸(不図示)に連結されていて、出力側がパウダークラッチ(電磁クラッチ)42と連結されている。
その結果、ロープLに生じた張力によってロープLが引き出される際に、パウダークラッチ42に伝達されるトルクが小さくなるように構成されている。
減速機25の形式は任意に設定することが可能であり、周知の種々の形式のものを適用してもよい。
また、パウダークラッチ42の出力軸42Sは、例えば、繰出し抵抗力で動くことのないストッパーやブラケット等の剛体(制動力付与部)(不図示)に連結されている。なお、ストッパーやブラケット等の剛体(制動力付与部)に代えて、繰出し抵抗力よりも大きな制動力を付与するブレーキ等の(制動力付与部)に連結してもよい。
また、電磁クラッチ操作部44は、例えば、パウダークラッチ42に対する通電を操作する。
なお、電磁クラッチ操作部44はパウダークラッチ42に対する電流値を調整できることが好適である。
パウダークラッチ(電磁クラッチ)42の形式は任意に設定することが可能であり、周知の種々の形式のものを適用してもよい。
まず、図4を参照して、第1実施形態に係る吊荷介錯方法の一例の概略について説明する。図4は第1実施形態に係る吊荷介錯方法の一例の概略を説明する斜視図である。
(1)まず、吊荷Wの第一端部Waと第二端部Wbのそれぞれに対応させて吊荷介錯装置100(100a、100b)を配置する。
(2)繰出し抵抗力調整部40を操作して、繰出し制御部30によってロープLa、Lbにそれぞれ互いに釣り合う張力Ta、Tbが生じるように調整する。ここで、吊荷Wの向きを変えずに移動させる場合には張力Ta、Tbを概ね等しくするように繰出し抵抗力を設定する。
また、吊荷Wの移動を伴う場合には、張力Ta、Tbは吊荷Wに付与する操作力F0よりも小さく、かつ外乱力Fdよりも大きく設定することがより好適である。
ロープLに生じる張力Ta、Tbは、吊荷Wの重量に対して0.1%以上1.0%以下に設定することにより回動が生じるのを安定的に抑制可能である。
(3)吊荷介錯装置100aのロープLaを第一端部Waに接続し、吊荷介錯装置100bのロープLbを第二端部Wbに接続する。
(5)吊荷Wを移動させる際には、繰出し制御部30によってロープLa、Lbが繰り出される。
その結果、ロープLa、Lb(L)にそれぞれ釣り合う張力Ta、Tb(T)が自ずと生じる。吊荷が最長でも18cm程移動すれば、ロープの張力は所定の値に到達し、その後は吊荷Wの吊上げた状態で停止させても、吊荷Wを吊上げる際の移動で生じた張力Ta、Tbを保持できる。
その結果、吊荷には常に互いに釣り合う張力Ta、Tb(T)が生じているので吊荷Wが外乱力Fdによって回動するのが抑制される。
図5Aは、第1実施形態に係る吊荷介錯方法の作用を説明する吊荷に外乱力が作用していない状態のロープを直交する向きから見た概念図であり、図5B、図5Cは吊荷に外乱力が作用した状態のロープを直交する向きから見た概念図である。
図5A、図5B、図5Cにおいて、符号F1は外乱力が作用していない状態でのクレーンが吊荷を移動させる操作力のロープに沿った分力(成分)を、符号F2、F3は外乱力が作用した状態でのクレーンが吊荷を移動させる操作力のロープに沿った分力(成分)を、符号Fdは外乱力のロープに沿った分力(成分)を、符号Tは外乱力が作用していない状態の張力を、符号T2、T3は外乱力が作用した状態の張力を示している。
なお、操作力F1は、吊荷の移動に要する力及び吊荷が吊下げ起点の鉛直真下に復元するための復元力等を含む。
その結果、吊荷Wの回動変位(揺動)が小さくなり吊荷Wに回動が生じるのを抑制することができる。
その結果、吊荷Wの回動変位(揺動)が小さくなり吊荷Wに回動が生じるのを抑制することができる。
また、ロープLに生じる張力Tを外乱力Fdよりも大きく設定するので、外乱力Fdによる吊荷Wの回動運動が生じるのを抑制することができる。
その結果、吊荷Wに回動運動が生じるのを抑制しつつ容易かつ安定して移動することができる。
また、ロープLに生じる張力Tを吊荷Wの重量に対して0.1%以上1.0%以下に設定することで、現実的な外乱力Fdによる揺動が抑制され、吊荷Wを移動する際の反力が増大するのを抑制することができる。
また、パウダークラッチ(電磁クラッチ)42の電流値を変化させることにより伝達トルクを変化させることで繰出し抵抗力を容易かつ効率的に調整することができる。
まず、図6を参照して、第1実施形態の変形例に係る吊荷介錯方法について説明する。図6は、第1実施形態に係る吊荷介錯方法の変形例を説明するフローチャートである。図7は、第1実施形態の変形例に係る吊荷介錯方法における吊荷の動作を説明する斜視図である。
まず、図6に示すように、上記(2)において概ね等しく張力Ta、Tb(T)を生じさせたロープLのうち、少なくとも遅らせる側(吊荷Wの回動軸線Ocよりも吊荷介錯装置100に位置する側)のロープLに対する繰出し抵抗力を増加して張力Tを増加する(S101)。
このとき、例えば、ロープLaの張力Ta>ロープLbの張力Tbであるので、ロープLaの繰出しが遅れてロープLbがロープLaより大きく繰り出される。
その結果、図7に示すように、吊荷Wは矢印R方向に回動される。
そして、吊荷Wが所定の向きまで回動されたらクレーンを停止する(S103)。
次いで、必要に応じて、繰出し抵抗力を元の設定値に戻す(S104)。
また、パウダークラッチ(電磁クラッチ)42の電流値を変化させることにより繰出し抵抗力を容易かつ効率的に変化させて張力Ta、Tbを等しい設定値に調整することができる。
以下、図8を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図8は、第2実施形態に係る吊荷介錯装置の概略構成を説明する斜視図である。
図8において、符号100Aは符号を、符号30Aは繰出し制御部を示している。
吊荷介錯装置100Aが第1実施形態に係る吊荷介錯装置100と異なるのは、繰出し制御部30に代えて繰出し制御部30Aを備えている点である。そのほかは吊荷介錯装置100と同様であるので同じ符号を付して説明を省略する。
すなわち、繰出し制御部30Aは、第1実施形態の繰出し制御部30の繰出し制御部本体31、ロープ挟持機構32を備えない構成とされている。
以下、図9A、図9Bを参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
図9Aは第3実施形態に係る吊荷介錯装置の繰出し制御部の概略構成を説明する正面図であり、図9Bは側面図である。
図9A、図9Bにおいて、符号30Bは繰出し制御部を、符号40Bは繰出し抵抗力調整部を、符号45はブレーキシュー(制動力付与部)を、符号45Aはブレーキシュー操作レバー(制動力調整部)を示している。
ブレーキシュー45は、減速機25の出力軸25Sの軸線に沿って見たときに、出力軸25Sの外周面と相補的な円弧状に形成され出力軸25Sの外周面と当接可能な面を有していて、一対のブレーキシュー操作レバー45Aの出力軸25S側のそれぞれの面に配置されている。
以下、図10A、図10Bを参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図10Aは第4実施形態に係る吊荷介錯装置の繰出し制御部の概略構成を説明する正面図であり、図10Bは側面図である。
図10A、図10Bにおいて、符号30Cは繰出し制御部を、符号40Cは繰出し抵抗力調整部を、符号46はブレーキディスク(制動力付与部)を、符号47はブレーキパッド(制動力付与部)を、符号47Aはキャリパー(繰出し抵抗力調整部)を示している。
そして、ピストンロッドが前進するとブレーキパッド47がブレーキディスク46に当接して制動力が生成され繰出し抵抗力を付与するようになっている。また、ピストンロッドが後退してブレーキディスク46に対するブレーキパッド47の当接力を解除または調整することで繰出し抵抗力を調整するように構成されている。
以下、図3A~図3C、図11を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。
図11は、第5実施形態に係る吊荷介錯装置の概略構成を説明する斜視図である。
図11において、符号100Dは吊荷介錯装置を、符号30Dは繰出し制御部を示している。
吊荷介錯装置100Dが第1実施形態に係る吊荷介錯装置100と異なるのは、ドラム20Dが減速機25を備えていない点と、繰出し制御部30に代えて繰出し制御部30Dを備えている点である。そのほかは吊荷介錯装置100と同様であるので同じ符号を付して説明を省略する。
繰出し制御部30Dは、第1実施形態のロープ挟持機構32に繰出し抵抗力調整部40Dが連結された構成とされている。
挟持間隔調整部(不図示)の形式は任意に設定することが可能であり、例えば、固定枠(不図示)に回転可能に配置された送りねじ(不図示)を回転させて、送りねじに配置されたスライドブロック(不図示)を送りねじの軸方向に沿って進退する第1実施形態と同様のものなど、周知の種々の形式ものを適用することが可能である。
また、可動ローラ32Bは、第1実施形態と同様に回転軸33を介して挟持間隔調整部(不図示)のスライドブロック(不図示)に配置されていて、送りねじ(不図示)を回転させて可動ローラ32Bの位置を進退させて固定ローラ32Aに対して接近、離間させて固定ローラ32Aと可動ローラ32Bの間隔を調整することで、ロープLに対する挟持力を調整することができるようになっている。
また、特開2019-165560号公報に記載のように、固定ローラ32Aと可動ローラ32Bをチェーン、ベルト等の回転伝達手段(同期機構)によって接続することが固定ローラ32Aと可動ローラ32Bの回転を同期させてロープLを安定して繰出すことができる点で好適である。
また、固定ローラ32A、可動ローラ32Bを同期させて回転させることで、ロープLをさらに安定して繰り出すことができる。
以下、図12~図15を参照して、本発明の第6実施形態について説明する。
まず、図12、図13を参照して第6実施形態に係る吊荷介錯装置について説明する。
図12、図13は第6実施形態に係る吊荷介錯装置の概略構成の一例を説明する図であり、図12は本発明の第6実施形態に係る吊荷介錯装置の概略構成の一例を説明する斜視図であり、図13は吊荷介錯装置の概略構成を説明するブロック図である。図において、符号200は吊荷介錯装置を、符号50は重量台車(台車)を示している。
吊荷介錯装置200が第1実施形態に係る吊荷介錯装置100と異なるのは、重量基台(基台)10に代えて重量台車(台車)50を備えている点であり、その他は第1実施形態と同様であるので同じ符号を付して説明を省略する。
重量基台(基台)10は、第1実施形態と同様のものを用いることができる。
この実施形態では、台車本体52は、例えば、移動手段として無限軌道を備えている。
なお、無限軌道に代えて、車輪による移動手段を備えていてもよい。
操作部64は、向きを変えた後における吊荷Wの位置及び向き(例えば、方位)と繰出し抵抗力の調整限度を入力する。
ここで、吊荷Wの位置は任意に設定してもよく、吊荷第一端部Wa、吊荷第二端部Wbの位置、吊荷Wの回動中心の位置や他のパラメーターで入力してもよい。
また、台車制御部66は、操作部64から入力した、回動させて変更した後における吊荷Wの位置及び向きと、現在の吊荷第一端部Wa、吊荷第二端部Wbの位置及び吊荷Wの向きとを対比して、回動させて変更した後における重量台車50a、50bの位置及びロープLa、Lbの繰出し長さを算出する。そして、ロープLa、Lbをその繰出し長さにするために適した繰出し制御部30a、30bの繰出し抵抗力を算出する。
そして、重量台車(台車)50a、50bの駆動部に台車移動信号を送信して重量台車50を移動させる。
また、繰出し制御部30a、30bに繰出し抵抗力設定信号を送信して繰出し抵抗力を設定する。
なお、繰出し制御部30a、30bの繰出し抵抗力を操作部64から入力する構成としてもよい。
図14は、第6実施形態に係る通常状態および移動中の吊荷の向きを変更する吊荷介錯方法の一例を概念的に説明するフローチャートであり、図15は吊荷介錯方法の一例を説明する斜視図である。
吊荷介錯装置200を停止させて通常状態の吊荷介錯を行う場合は、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に係る吊荷介錯方法と同様であるので説明を省略する。
なお、吊荷介錯準備時に重量台車(台車)50を駆動して吊荷介錯装置を移動させてもよいし、吊荷介錯開始時にロープに張力を生じさせる際に、クレーンCによる吊荷Wの移動に加えて、または吊荷Wの移動に代えて重量台車(台車)50を移動させてもよい。
なお、第1実施形態に係る〔吊荷介錯方法の実施手順〕で示した(1)吊荷介錯装置の配置、(2)繰出し抵抗力の設定、(3)吊荷WへのロープLの接続は同様であるので説明を省略する。
このとき、台車制御部66は、クレーンの移動及び吊荷介錯装置200(200a、200b)によって変化した吊荷第一端部Wa、吊荷第二端部Wbの位置及び吊荷Wの向きを併せて監視する。
次いで、必要に応じて、繰出し抵抗力を元の設定値に戻す(S205)。
また、クレーンCの速度よりも遅い速度で移動させることで吊荷介錯装置200(200a、200b)の一方または双方をクレーンCの移動方向と同じ矢印S方向側に移動させてもよい。
図16は、第6実施形態に係る停止中の吊荷の向きを変更する吊荷介錯方法の一例を示すフローチャートであり、図17は吊荷介錯方法の変形例を説明する斜視図である。
そして、繰出し抵抗力調整部40により概ね等しく張力Ta、Tb(T)を生じさせたロープLのうち、吊荷Wからより大きく離れる側に移動する吊荷介錯装置200(200a、200b)の繰出し抵抗力が相対的に大きくなるように、少なくとも一方の吊荷介錯装置200の繰出し抵抗力を増加する(S301)。
図17は、吊荷介錯装置200aの繰出し抵抗力を増加して吊荷介錯装置200aの重量台車(台車)50を矢印Va(V)方向に移動させる例を示している。
このとき、移動する吊荷介錯装置とロープLaで接続された吊荷の第一端部Waは矢印Va(V)方向に引き寄せられ、第二端部Wbは接続されたロープLbが繰出されつつ矢印Va(V)と反対方向に移動する。 その結果、図17に示すように、吊荷Wは矢印R方向に回動される。
次いで、吊荷Wが所定の向きに変わったら吊荷介錯装置200aの重量台車(台車)50の移動を停止する(S303)。
次いで、繰出し抵抗力を元の設定値に戻す(S304)。
なお、必要に応じて繰出し抵抗力を元の設定値よりも大きく設定してブレーキをかけてもよい。
例えば、上記実施形態においては、ロープLが繊維ロープである場合について説明したが、繊維ロープに限定されず、例えば、ワイヤロープや他の形式のロープを適用してもよい。
例えば、繰出し制御部30がパウダークラッチ(電磁クラッチ)42を備える場合について説明したが、パウダークラッチ42に代えて他の形式の電磁クラッチを適用してもよいし、電磁クラッチに代えて流体クラッチを備える構成としてもよい。
L0 (ロープの)一方端
Oc 回動軸線
O1 ドラム軸線
T、Ta、Tb、T2、T3 張力
F0、F1、F2、F3 操作力のロープに沿った分力(成分)
Fd 外乱力のロープに沿った分力(成分)
W 吊荷
Wa (吊荷の)第一端部
Wb (吊荷の)第二端部
100、100A、100D、200 吊荷介錯装置
10 重量基台(基台)
20、20D ドラム
25 減速機
30、30A、30B、30C、30D 繰出し制御部
32 ロープ挟持機構
32A 固定ローラ(挟持ロール)
32B 可動ローラ(挟持ロール)
33 回転軸
38 ガイドローラ
40、40B、40C、40D 繰出し抵抗力調整部
42 パウダークラッチ(電磁クラッチ)(制動力付与部、繰出し抵抗力調整部)
42S 出力軸
44 繰出し抵抗力操作部
45 ブレーキシュー(制動力付与部)
45A ブレーキシュー操作レバー(繰出し抵抗力調整部)
46 ブレーキディスク(制動力付与部)
47 ブレーキパッド(制動力付与部)
47A キャリパー(繰出し抵抗力調整部)
50 重量台車(台車)
52 重量台車本体
60 制御システム
62、62a、62b 位置センサ
64 操作部
66 台車制御部
Claims (5)
- 懸下された長尺な吊荷に外乱力による回動が生じるのを抑制する吊荷介錯方法であって、
前記吊荷に外乱力が作用した場合に生じる回動中心を挟んで両側に位置される前記吊荷の第一端部と第二端部のそれぞれに対応させて吊荷介錯装置を配置し、
前記第一端部と対応する吊荷介錯装置から伸びるロープの一方端を前記第一端部と接続するとともに前記第二端部と対応する吊荷介錯装置のロープの一方端を前記第二端部と接続して、
前記ロープを繰込む動力を備えることなく、前記ロープの繰出しに対して前記吊荷の重量の0.1%~1%の範囲の張力を付与するように制動力付与部によって、前記吊荷に外乱力が作用していない介錯開始段階から、前記第一端部と接続したロープと前記第二端部と接続したロープに繰出し抵抗力をそれぞれ付与することを特徴とする吊荷介錯方法。 - 請求項1に記載の吊荷介錯方法において、
前記第一端部に接続されたロープの繰出し抵抗力と前記第二端部に接続されたロープの繰出し抵抗力の少なくともいずれか一方を調整することにより、
前記吊荷を移動する際に前記ロープ同士の張力に差異を生じさせて、
前記吊荷の回動中心周りの向きを変えることを特徴とする吊荷介錯方法。 - 請求項1から請求項2のいずれか一項に記載の吊荷介錯方法において、
軸線周りに回転可能とされたドラムと、
前記ドラムに巻回され一端側に繰出し可能とされた前記ロープと、
前記吊荷に外乱力が作用していない介錯開始段階から、前記繰出し抵抗力を前記ロープに付与する前記制動力付与部と、
前記ドラムと前記制動力付与部と連結され、前記ロープの前記吊荷とは反対側を支持する基台と、
を備える吊荷介錯装置を用いることを特徴とする吊荷介錯方法。 - 請求項3に記載の吊荷介錯方法であって、
前記制動力付与部は、
前記ロープを挟持する一対の挟持ロールに連結されていることを特徴とする吊荷介錯方法。 - 請求項3に記載の吊荷介錯方法であって、
前記制動力付与部は、
前記ドラムに接続されていることを特徴とする吊荷介錯方法。
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