JP7464097B2 - ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 - Google Patents
ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7464097B2 JP7464097B2 JP2022174239A JP2022174239A JP7464097B2 JP 7464097 B2 JP7464097 B2 JP 7464097B2 JP 2022174239 A JP2022174239 A JP 2022174239A JP 2022174239 A JP2022174239 A JP 2022174239A JP 7464097 B2 JP7464097 B2 JP 7464097B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow path
- sheet
- vapor chamber
- liquid flow
- groove
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Description
冷却のための手段としてヒートパイプがよく知られている。これはパイプ内に封入された作動流体により、その相変化を利用して熱源における熱を他の部位に輸送することで拡散させ、熱源を冷却するものである。
このベーパーチャンバ―において、該ベーパーチャンバーの平面視で凝縮液流路及び蒸気流路に重なる部位にのみ外層が具備されてもよい。
このベーパーチャンバーにおいて、該ベーパーチャンバーの平面視で密閉空間に重なる部位にのみ外層が具備されてもよい。
第一シート10は、内面10a、該内面10aとは反対側となる外面10b及び内面10aと外面10bとを渡して厚さを形成する側面10cを備え、内面10a側に作動流体が移動する流路のためのパターンが形成されている。後述するようにこの第一シート10の内面10aと第二シート20の内面20aとが対向するようにして重ね合わされることで密閉空間2が形成される。
これにより、ベーパーチャンバーを薄型化して、外部からの衝撃、低温凍結による作動流体の固化による膨張、及び、作動時の蒸気圧力などによる力がかかったときにもベーパーチャンバーの変形や破損を防止することができる。
また、外層10eによりこのようにベーパーチャンバーの強度向上を行うことができるため、内層10dに形成される作動流体が移動するパターンについては強度向上よりも熱的な性能に注力した設計が可能となるため、熱的な性能の観点からも利点があるといえる。
また、これらの金属にダイヤモンドやアルミナ、シリコンカーバイドなどの微粒子が含まれた複合材料を使用しても良い。
また、外面10b、側面10cの全てが外層10eによるものである必要はなく、外面10bの一部が内層10dが露出することにより構成されてもよい。この態様については後で例を挙げて説明する。
注入部12は第一シート10と第二シート20により形成された密閉空間2(例えば図11参照)に対して作動流体を注入する部位であり、本形態では本体11の平面視長方形である一辺から突出する平面視四角形のシート状である。本形態では第一シート10の注入部12は内面10a側も外面10b側も平坦面とされている。
当該構造として具体的には、本体11の内面10a側に、外周接合部13、外周液流路部14、内側液流路部15、蒸気流路溝16、及び、蒸気流路連通溝17が具備されている。
図2(b)、図3にA10で示した外周接合部13の幅は必要に応じて適宜設定することができるが、0.8mm以上3.0mm以下であることが好ましい。この幅が0.8mmより小さくなると第一シートと第二シートとの接合時における位置ずれが生じた際に接合面積が不足する虞がある。また、この幅が3.0mmより大きくなると、密閉空間の内容積が小さくなり蒸気流路や凝縮液流路が十分確保できなくなる虞がある。
ここで液流路溝14aは溝であることから、その断面形状において、底部、及び底部とは向かい合う反対側の部位に開口を備えている。
このようにオフセットして液連通開口部14cを設けることで、凝縮液流路3を進行する作動流体からみたときに、液連通開口部14cが両側に同時に表れることがなく、液連通開口部14cが表れても少なくとも一方の側面は常に壁14bが存在する。そのため、毛管力を連続的に得ることができる。かかる観点からオフセットして液連通開口部14cを形成することで作動流体に働く毛管力を高く維持することができるため、凝縮液を円滑に流すことが可能となる。
図2(b)、図3、図4(a)、図4(b)にB10で示した外周液流路部14の幅は、ベーパーチャンバー全体の大きさ等から適宜設定することができるが、0.3mm以上2mm以下であることが好ましい。この幅が0.3mmより小さいと外側を流れる液の量が十分得られない虞がある。またこの幅が2mmを超えると内側の凝縮液流路や蒸気流路のための空間が十分にとれなくなる虞がある。
また、図4(a)、図4(b)にDで示した液流路溝14aの深さは5μm以上200μm以下であることが好ましい。これにより液が流れるために必要な液流路の毛管力を十分に発揮することができる。ここで、液流路溝の深さDは、第一シート10の厚さから当該溝の深さDを引いた残りのシート厚さよりも小さいことが好ましい。これにより作動流体の凍結時においてシートが破れてしまうことをより確実に防止することができる。
流路の毛管力をより強く発揮する観点から、C1/Dで表される流路断面におけるアスペクト比(縦横比)は、1.0よりも大きい、又は1.0よりも小さいことが好ましい。その中でも製造の観点からC1>Dであることが好ましく、アスペクト比は1.3より大きいことが好ましい。
また、図5にC4で示した液流路溝14aが延びる方向における隣り合う液連通開口部14cのピッチは300μm以上2700μm以下であることが好ましい。
各内側液流路部15には、内側液流路部15が延びる方向に平行な一直線状の溝である液流路溝15aが形成され、複数の液流路溝15aが、該液流路溝15aが延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で配置されている。従って、図3、図7(a)からわかるように内側液流路部15ではその断面において凹部である液流路溝15aと液流路溝15aの間である凸部である壁15bとが凹凸を繰り返して形成されている。
ここで液流路溝15aは溝であることから、その断面形状において、底部、及び底部とは向かい合う反対側の部位に開口を備えている。
このようにオフセットして液連通開口部15cを設けることで、凝縮液流路3を進行する作動流体からみたときに、液連通開口部15cが両側に同時に表れることがなく、液連通開口部15cが表れても少なくとも一方の側面は常に壁15bが存在する。そのため、毛管力を連続的に得ることができる。かかる観点からオフセットして液連通開口部15cを形成することで作動流体に働く毛管力を高く維持することができるため、作動流体のより円滑な移動が可能となる。
図2(b)、図3、図7(a)にE10で示した内側液流路部15の幅は、100μm以上2000μm以下であることが好ましい。また、複数の内側液流路部15のピッチは200μm以上4000μm以下であることが好ましい。これにより蒸気流路の流路抵抗を十分に下げ、蒸気流路における作動流体の移動と、凝縮液流路における毛管力の作用による作動流体の移動とをバランスよく行うことができる。
また、図7(a)にGで示した溝の深さは5μm以上200μm以下であることが好ましい。これにより凝縮液の移動に必要な凝縮液流路の毛管力を十分に発揮することができる。ここで、溝の深さGは、第一シート10の厚さから当該溝の深さGを引いた残りのシート厚さよりも小さいことが好ましい。これにより作動流体の凍結時においてシートが破れてしまうことをより確実に防止することができる。
流路の毛管力をより強く発揮する観点から、F1/Gで表される流路断面におけるアスペクト比(縦横比)は、1.0よりも大きい、又は1.0よりも小さいことが好ましい。その中でも製造の観点からF1>Gであることが好ましく、アスペクト比は1.3より大きいことが好ましい。
また、図7(b)にF4で示した液流路溝15aが延びる方向における隣り合う液連通開口部15cのピッチは300μm以上2700μm以下であることが好ましい。
ここで蒸気流路溝16は溝であることから、その断面形状において、底部、及び該底部とは向かい合う反対側の部位に開口を備えている。
図2(b)、図3にH10で示した蒸気流路溝16の幅は、少なくとも上記した液流路溝14a、液流路溝15aの幅C1、幅F1より大きく形成され、100μm以上2000μm以下であることが好ましい。
一方、図3にI10で示した蒸気流路溝16の深さは、少なくとも上記した液流路溝14a、液流路溝15aの深さD、深さGより大きく形成され、10μm以上300μm以下であることが好ましい。
これにより、蒸気流路が形成されたときに作動流体の安定した移動が行われるとともに、蒸気流路溝の流路断面積を液流路溝よりも大きくすることで、作動流体の性質上、凝縮液よりも体積が大きくなる蒸気を円滑に移動させることができる。
また、これにより蒸気流路4にある作動流体の均等化が図られたり、蒸気がより広い範囲に運ばれ、多くの液流路溝14a、15aによる凝縮液流路3を効率よく利用できるようになったりもする。
図2(b)、図4(b)にJ10で示した蒸気流路連通溝17の幅は、100μm以上1000μm以下であることが好ましい。
また、図4(b)にK10で示した蒸気流路連通溝17の深さは、10μm以上300μm以下であることが好ましく、その中でも蒸気流路溝16の深さI10と同じであることが好ましい。これにより製造が容易になる。
第二シート20は、内面20a、該内面20aとは反対側となる外面20b及び内面20aと外面20bとを渡して厚さを形成する側面20cを備え、内面20a側に作動流体が移動するパターンが形成されている。後述するようにこの第二シート20の内面20aと上記した第一シート10の内面10aとが対向するようにして重ね合わされて接合されることで密閉空間2が形成される。
これにより、ベーパーチャンバーを薄型化して、外部からの衝撃、低温凍結による作動流体の固化による膨張、及び、作動時の蒸気圧力などによる力がかかったときにもベーパーチャンバーの変形や破損を防止することができる。
また、外層20eによりベーパーチャンバーの強度向上を行うことができるため、内層20dに形成される作動流体が移動するパターンについては強度向上よりも熱的な性能に注力した設計が可能となるため、熱的な性能の観点からも利点があるといえる。
注入部22は第一シート10と第二シート20とにより形成された密閉空間2(例えば図11参照)に対して作動流体を注入する部位であり、本形態では本体21の平面視長方形である一辺から突出する平面視四角形のシート状である。本形態では第二シート20の注入部22には内面20a側に注入溝22aが形成されており、第二シート20の側面20cから本体21の内側(密閉空間2となるべき部位)に連通している。
図8(b)、図9、図10にA20で示した外周接合部23の幅は上記した本体11の外周接合部13の幅A10と同じであることが好ましい。
なお、このように第二シート20では外周接合部23と外周液流路部24とが面一であるため、構造的には両者を区別する境界線は存在しない。しかし、わかり易さのため、図8(a)、図8(b)では点線により両者の境界を表している。
図8(b)、図9、図10に示した外周液流路部24の幅B20は特に限定されることはなく、第一シート10の外周液流路部14の幅B10と同じでもよいし、異なってもよい。本形態では幅B10と幅B20とは同じである。
幅B20を幅B10より小さくした場合、外周液流路部14のうち少なくとも一部において、液流路溝14aの開口が外周液流路部24により閉鎖されずに開口し、ここから凝縮液が入りやすく、また、蒸気が出やすいため、より円滑な作動流体の移動をさせることができる。
本形態で各内側液流路部25は、その内面20a側の表面が第一シート10との接合前において平坦面となるように形成されている。これにより上記した第一シート10の複数の液流路溝15aのうち少なくとも一部の液流路溝15aの開口を閉鎖して凝縮液流路3を形成する。
なお、本形態のように内側液流路部25に凝縮液流路3を形成するための溝が形成されていない場合、第二シート20の厚さは、第一シート10の液流路溝15aの深さG(図7(a)参照)以上であることが好ましい。これにより、ベーパーチャンバーにおける第二シート側における破断(破れ)を防止することができる。
幅E20と幅E10とが異なっていると接合時の位置ズレの影響を小さくすることができる。なお、幅E20を幅E10より小さくした場合には、内側液流路部15のうち少なくとも一部において、液流路溝15aの開口が内側液流路部25により閉鎖されずに開口し、ここから凝縮液が入りやすく、また、発生した蒸気が出やすいため、より円滑に作動流体を移動させることができる。
ここで蒸気流路溝26は溝であることから、その断面形状において、底部、及び該底部とは向かい合う反対側の部位に開口を備えている。
図8(b)、図9にH20で示した蒸気流路溝26の幅は特に限定されることはなく、第一シート10の蒸気流路溝16の幅H10と同じでもよいし、異なっていてもよい。本形態では幅H10と幅H20とは同じである。
幅H20と幅H10とが異なっていると、接合時の位置ズレの影響を小さくすることができる。なお、幅H20を幅H10より大きくした場合には、内側液流路部15のうち少なくとも一部において、液流路溝15aの開口が内側液流路部25により閉鎖されずに開口し、ここから凝縮液が入りやすく、蒸気が出やすいため、より円滑な作動流体の移動をさせることができる。
一方、図9にI20で示した蒸気流路溝26の深さは、10μm以上300μm以下であることが好ましい。
図11には、図1(a)にXI-XIで示したy方向に沿ってベーパーチャンバー1を厚さ方向に切断した切断面を表した。この図は第一シート10における図3に表した図と、第二シート20における図9に表した図とが組み合わされてこの部位におけるベーパーチャンバー1の切断面が表されたものである。
図12には図11にXIIで示した部位を拡大した図を表した。
図13には、図1(a)にXIII-XIIIで示したx方向に沿ってベーパーチャンバー1の厚さ方向に切断した切断面を表した。この図は、第一シート10における図4(b)に表した図と、第二シート20における図10に表した図とが組み合わされてこの部位におけるベーパーチャンバー1の切断面が表されたものである。
同様に、第一シート10の凸条である内側液流路部15と第二シート20の凸条である内側液流路部25とが重なるように配置されている。これにより内側液流路部15の液流路溝15a及び内側液流路部25により凝縮液が流れる凝縮液流路3が形成される。
このとき、凝縮液流路3の幅は、本形態では液流路溝15aの幅F1に準じるが、10μm以上300μm以下であることが好ましい。幅が10μmより小さくなると流路抵抗が大きくなり輸送能力が低下する虞がある。一方、幅が300μmより大きくなると毛管力が小さくなるため輸送能力が低下する虞がある。
また、凝縮液流路3の高さは、本形態において液流路溝15aの深さGに準じるが5μm以上200μm以下であることが好ましい。これにより移動に必要な凝縮液流路の毛管力を十分に発揮することができる。なお、この高さは、凝縮液流路3を挟んで厚さ方向(z方向)一方側及び他方側における第一シート10及び第二シート20の厚さ(肉厚)以下であることが好ましい。これにより凝縮液流路3に起因するベーパーチャンバーの破断(破れ)をさらに防止することができる。
ここで、蒸気流路4はベーパーチャンバー1の薄型化に伴い、その断面形状が扁平形状とされていることが好ましい。これにより薄型化されても流路内の表面積を確保することが可能とされ、熱輸送能力を高い水準に維持することが可能となる。より具体的には、図12に表した蒸気流路4の幅WB、高さHBにおいて、WB/HBで表される比が2.0以上であることが好ましい。さらに高い熱輸送能力を確保する観点から、当該比は4.0以上がさらに好ましい。
ただし、注入流路5から密閉空間2に対して作動流体を注入した後は、注入流路5は閉鎖されるので、最終的な形態のベーパーチャンバー1では外部と密閉空間2とは連通していない。
内層10dを構成する材料のみからなり第一シート10の外周形状を有するシート、及び、内層20dを構成する材料のみからなり第二シート20の外周形状を有するシートを準備する。これらシートに対して上記説明した、液流路溝14a、液流路溝15a、蒸気流路溝16、蒸気流路溝26、蒸気流路連通溝17、蒸気流路連通溝27をハーフエッチングにより形成する。ここでハーフエッチングとは、エッチングにより厚さ方向を貫通させることなく厚さ方向の途中までエッチングによる材料の除去を行い、溝や窪みを形成することである。
そして仮止め後に拡散接合を行い恒久的にこれらシートを接合する。なお、拡散接合の代わりにろう付けにより接合してもよい。
内層10dを構成する材料のみからなり第一シート10の外周形状を有する金属シート、及び、内層20dを構成する材料のみからなり第二シート20の外周形状を有する金属シートを準備する。
そして、それぞれの金属シートについて、外面10b、外面20b、側面10c及び側面20cを形成する外層10e及び外層20eを構成する材料によるめっき皮膜処理をおこなう。すなわち内面10aとなる側及び内面20aとなる側に対してはめっき皮膜処理を行わない。そのための具体的な方法は限定されることはないが、内面10aとなる側及び内面20aとなる側をレジストやマスキングテープなどでマスクしてめっき皮膜処理を行うことなどにより、外面10b、外面20b、側面10c及び側面20cを形成する外層10e及び外層20eをめっき皮膜により形成することができる。そのためのめっき皮膜処理は電解めっきでも良く、無電解めっきでも良い。
これにより、第一シート10のための積層体、及び第二シート20のための積層体を得る。このような積層体を得ることで、すでに外層及び内層を具備する外周形状を有する金属シートになっているため、予めめっきされた金属シートを加工するよりも、めっき量を減らすことができる。また、金属シートの側面にもめっき層を形成することができ、輸送や電子機器等の組み立て時に側面からの衝撃による変形を抑制することができる。
ここではハーフエッチングにより溝を形成する前にめっき皮膜処理をしたが、これに限らず、ハーフエッチングにより溝を形成した後に上記したようにめっき皮膜処理をしてもよい。
そして仮止め後に拡散接合を行い恒久的にこれらシートを接合する。なお、拡散接合の代わりにろう付けにより接合してもよい。
電子部品30が発熱すると、その熱が第一シート10内を熱伝導により伝わり、密閉空間2内における電子部品30に近い位置に存在する凝縮液が熱を受ける。この熱を受けた凝縮液は熱を吸収し蒸発し気化する。これにより電子部品30が冷却される。
当該移動の際に、作動流体は順次第一シート10及び第二シート20に熱を奪われながら冷却される。蒸気から熱を奪った第一シート10及び第二シート20はその外面10b、20bに接触した携帯型端末装置の筐体等に熱を伝え、最終的に熱は外気に放出される。そして、蒸気流路4を移動しつつ熱を奪われた作動流体は凝縮して液化する。
このような構造でもベーパーチャンバー101の側面10c及び側面20cは外部からの衝撃等に対して強く、変形や破壊が防止される。そしてこのような構造によれば、さらに、第一シート10と第二シート20との接合の際に、外層10e、外層20eが、内層10dと内層20dとの接合を阻害することがなく、当該接合が容易になる。
このような外層10e及び外層20eによれば、変形しやすい流路が形成された部位の変形を防止することができる。一方、内層10d及び内層20dが露出した部位では熱抵抗が小さくなり熱的性能より高めることができる。
なお、このようなベーパーチャンバー201’を電子機器に配置する際には、外面10b側に熱源を配置し、外面20b側に筐体を配置することが好ましい。これにより広い範囲で熱を伝えるべき筐体側において熱抵抗を下げることができる。
ベーパーチャンバー301では、熱源が配置される部位において、外層10eが除去され、この部位については内層10dが露出して外面10bを形成している。これによれば、この部位において熱抵抗が下げられており、ここに熱源を配置すれば効率よく熱源からの熱を作動流体に伝えることができるため、さらに冷却能力を高めることができる。
注入部412は第一シート410、第二シート420、及び、第三シート430により形成された密閉空間に対して作動流体を注入する部位であり、本形態では本体411の平面視長方形である一辺から突出する平面視四角形のシート状である。本形態では第一シート410の注入部412は内面410a側も外面410b側も平坦面とされている。
注入部432は第一シート410、第二シート420、及び、第三シート430により形成された密閉空間に対して作動流体を注入する部位であり、本形態では本体431の平面視長方形である一辺から突出する平面視四角形のシート状である。注入部432には、第一シート410に重なる面側に注入溝432aが形成されている。注入溝432aは上記した注入溝22aと同様に考えることができる。
外周接合部433は上記した外周接合部13と同様に考えることができる。
外周液流路部434、及び、ここに具備される液流路溝434aは上記した外周液流路部14、及び、液流路溝14aと同様に考えることができる。
そして、複数(本形態では4つ)の蒸気流路スリット436が同短辺に平行な方向(y方向)に配列されている。従って、図24からわかるように第三シート430は、y方向において、外周液流路部434及び内側液流路部435と蒸気流路スリット436とが交互に繰り返された形状を備えている。
また、これにより蒸気流路にある作動流体の均等化が図られたり、蒸気がより広い範囲に運ばれ、多くの液流路溝434a、435aによる凝縮液流路を効率よく利用できるようになったりもする。
なお、本形態では注入溝432aを塞がないように蒸気流路連通溝437の一部に穴437aが設けられている。
2、102、202、302、402 密閉空間
3 凝縮液流路
4 蒸気流路
10、110、210、310、410 第一シート
10a 内面
10b 外面
10c 側面
10d 内層
10e 外層
11、 本体
12 注入部
13 外周接合部
14 外周液流路部
14a 液流路溝
14c 液連通開口部
15 内側液流路部
15a 液流路溝
15c 液連通開口部
16 蒸気流路溝
17 蒸気流路連通溝
20、120、220、320、420 第二シート
20a 内面
20b 外面
20c 側面
20d 内層
20e 外層
21 本体
22 注入部
23 外周接合部
24 外周液流路部
25 内側液流路部
26 蒸気流路溝
27 蒸気流路連通溝
430 第三シート
436 蒸気流路スリット
Claims (3)
- 複数のシートの間に密閉空間が形成されており、前記密閉空間に作動流体が封入されたベーパーチャンバーであって、
前記密閉空間には、前記作動流体が凝縮液の状態で移動する流路である凝縮液流路と、前記作動流体が蒸気及び凝縮液の状態で移動する蒸気流路と、が備えられており、
前記ベーパーチャンバーの厚さ方向において内側に位置し、前記凝縮液流路と前記蒸気流路を具備する内層と、
前記ベーパーチャンバーの厚さ方向において前記内層よりも外側に位置する外層と、を有しており、
前記ベーパーチャンバーの側面において前記内層が露出し、前記ベーパーチャンバーの平面視で前記凝縮液流路及び前記蒸気流路が具備される前記密閉空間に重なる部位にのみ前記外層が具備されており、
前記外層を構成する材料の上降伏点又は0.2%耐力は、前記内層を構成する材料の上降伏点又は0.2%耐力よりも大きい、ベーパーチャンバー。 - 前記ベーパーチャンバーに対して、厚さ方向の一方の面側にのみ前記外層が配置されている、請求項1に記載のベーパーチャンバー。
- 筐体と、
前記筐体の内側に配置された電子部品と、
前記電子部品に対して直接又は他の部材を介して接触して配置された請求項1又は2に記載されたベーパーチャンバーと、を備える、電子機器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022174239A JP7464097B2 (ja) | 2018-06-29 | 2022-10-31 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
JP2024053325A JP2024083390A (ja) | 2018-06-29 | 2024-03-28 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018125379A JP7206649B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
JP2022174239A JP7464097B2 (ja) | 2018-06-29 | 2022-10-31 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018125379A Division JP7206649B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2024053325A Division JP2024083390A (ja) | 2018-06-29 | 2024-03-28 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023014077A JP2023014077A (ja) | 2023-01-26 |
JP7464097B2 true JP7464097B2 (ja) | 2024-04-09 |
Family
ID=69099828
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018125379A Active JP7206649B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
JP2022174239A Active JP7464097B2 (ja) | 2018-06-29 | 2022-10-31 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
JP2024053325A Pending JP2024083390A (ja) | 2018-06-29 | 2024-03-28 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018125379A Active JP7206649B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2024053325A Pending JP2024083390A (ja) | 2018-06-29 | 2024-03-28 | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (3) | JP7206649B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7422600B2 (ja) | 2020-04-17 | 2024-01-26 | 新光電気工業株式会社 | ループ型ヒートパイプ及びその製造方法 |
JP7508312B2 (ja) | 2020-08-27 | 2024-07-01 | 新光電気工業株式会社 | ループ型ヒートパイプ |
US20240130081A1 (en) * | 2021-02-18 | 2024-04-18 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Main body sheet for vapor chamber, vapor chamber, and electronic apparatus |
CN113453500B (zh) * | 2021-06-08 | 2023-04-14 | 江西新菲新材料有限公司 | 一种均热板及电子设备 |
WO2023191000A1 (ja) * | 2022-03-31 | 2023-10-05 | 大日本印刷株式会社 | ベーパーチャンバ用の本体シート、ベーパーチャンバおよび電子機器 |
WO2024210421A1 (ko) * | 2023-04-06 | 2024-10-10 | 삼성전자 주식회사 | 방열 부재 및 이를 포함하는 전자 장치 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003291240A (ja) | 2002-04-02 | 2003-10-14 | Toyo Kohan Co Ltd | プレート積層材、プレート積層材を用いた中空積層材および中空積層材を用いた部品 |
JP2005257174A (ja) | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Yazaki Corp | ヒートパイプの製造方法、ヒートパイプ、ヒートパイプの取付方法及びヒートパイプの取付構造 |
JP2010002128A (ja) | 2008-06-20 | 2010-01-07 | Sony Corp | 熱輸送デバイス及び電子機器 |
JP2017003160A (ja) | 2015-06-08 | 2017-01-05 | 株式会社フジクラ | 薄板ヒートパイプ型熱拡散板 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002168575A (ja) * | 2000-12-05 | 2002-06-14 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ヒートパイプ |
JP4306665B2 (ja) * | 2005-09-27 | 2009-08-05 | パナソニック株式会社 | シート状ヒートパイプおよびその製造方法 |
US20070261243A1 (en) * | 2006-05-11 | 2007-11-15 | Hsiu-Wei Yang | Method for making plate type heat pipe |
-
2018
- 2018-06-29 JP JP2018125379A patent/JP7206649B2/ja active Active
-
2022
- 2022-10-31 JP JP2022174239A patent/JP7464097B2/ja active Active
-
2024
- 2024-03-28 JP JP2024053325A patent/JP2024083390A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003291240A (ja) | 2002-04-02 | 2003-10-14 | Toyo Kohan Co Ltd | プレート積層材、プレート積層材を用いた中空積層材および中空積層材を用いた部品 |
JP2005257174A (ja) | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Yazaki Corp | ヒートパイプの製造方法、ヒートパイプ、ヒートパイプの取付方法及びヒートパイプの取付構造 |
JP2010002128A (ja) | 2008-06-20 | 2010-01-07 | Sony Corp | 熱輸送デバイス及び電子機器 |
JP2017003160A (ja) | 2015-06-08 | 2017-01-05 | 株式会社フジクラ | 薄板ヒートパイプ型熱拡散板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7206649B2 (ja) | 2023-01-18 |
JP2024083390A (ja) | 2024-06-21 |
JP2020003194A (ja) | 2020-01-09 |
JP2023014077A (ja) | 2023-01-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7464097B2 (ja) | ベーパーチャンバー、電子機器、及びベーパーチャンバーの製造方法 | |
JP7586261B2 (ja) | ベーパーチャンバー、電子機器 | |
JP7517382B2 (ja) | ベーパーチャンバー、及び電子機器 | |
CN100386872C (zh) | 液冷系统 | |
WO2019230911A1 (ja) | ベーパーチャンバー、及び電子機器 | |
JP7563514B2 (ja) | ベーパーチャンバ、電子機器、及び、ベーパーチャンバ用シート | |
JP7347579B2 (ja) | ベーパーチャンバー | |
WO2007026833A1 (ja) | ヒートパイプ及びその製造方法 | |
US8136581B2 (en) | Heat transport apparatus and heat transport apparatus manufacturing method | |
JP7552744B2 (ja) | ベーパーチャンバ、ベーパーチャンバ用シートおよびベーパーチャンバの製造方法 | |
JP2025000920A (ja) | ベーパーチャンバ用の中間体が多面付けされたシート、ベーパーチャンバ用の中間体が多面付けされたシートが巻かれたロール、ベーパーチャンバ用の中間体、ベーパーチャンバの製造方法 | |
JP2024036641A (ja) | ベーパーチャンバー、電子機器 | |
JP2019105416A (ja) | ベーパーチャンバー | |
JP7338770B2 (ja) | ベーパーチャンバ、電子機器、ベーパーチャンバ用シート、並びに、ベーパーチャンバシート及びベーパーチャンバの製造方法 | |
JP7459897B2 (ja) | ベーパーチャンバー、及び電子機器 | |
JP7508312B2 (ja) | ループ型ヒートパイプ | |
JP4306664B2 (ja) | シート状ヒートパイプおよびその製造方法 | |
JP4306665B2 (ja) | シート状ヒートパイプおよびその製造方法 | |
JP7247475B2 (ja) | ベーパーチャンバー、及び電子機器 | |
JP7631133B2 (ja) | ループ型ヒートパイプ | |
JP7200607B2 (ja) | ベーパーチャンバ、電子機器、及びベーパーチャンバ用シート | |
JP7452615B2 (ja) | ベーパーチャンバ、電子機器、及びベーパーチャンバ用シート | |
JP6998794B2 (ja) | 冷却装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20221031 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230808 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20231010 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20240116 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240227 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240311 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7464097 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |