JP7456161B2 - キャップ - Google Patents
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Description
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、スパウトに螺合して取り付けられるキャップ本体と、このキャップ本体の下部に連結部を介して位置している不正開封防止バンドとを備えていて、前記不正開封防止バンドは、四つの分割バンドと隣り合う前記分割バンドを連結する破断可能な四つのブリッジとからなり、前記分割バンドには、スパウトの係止突起に開栓方向への回転時に係止して開栓方向への回転を規制する係止爪が設けられており、前記係止突起に前記係止爪が係止して分割バンドの開栓方向の回転を規制されるときに、前記ブリッジが破断されるキャップであって、
前記ブリッジは、ブリッジの高さがブリッジの幅より大であり、
不正開封防止バンドの周方向に前記分割バンドと前記ブリッジとが交互にして配置されていて、隣り合う分割バンドの間に位置するブリッジの内の二つのブリッジが、不正開封防止バンドの第一の径方向で対向する位置にして配置されているとともに、前記第一の径方向とは異なる第二の径方向で対向する位置にして残りの二つのブリッジが配置されており、
前記第二の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおけるブリッジの幅に対するブリッジの高さの比率と、前記第一の径方向で対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおけるブリッジの幅に対するブリッジの高さの比率とは相違していて、
前記第二の径方向で対向する位置にして配置されている前記ブリッジにおけるブリッジの幅に対するブリッジの高さの比率が、前記第一の径方向で対向する位置にして配置されている前記ブリッジにおけるブリッジの幅に対するブリッジの高さの比率より大であることを特徴とするキャップを提供して、上記課題を解消するものである。
また、もう一つ発明は、スパウトに螺合して取り付けられるキャップ本体と、このキャップ本体の下部に連結部を介して位置している不正開封防止バンドとを備えていて、前記不正開封防止バンドは、四つの分割バンドと隣り合う前記分割バンドを連結する破断可能な四つのブリッジとからなり、前記分割バンドには、スパウトの係止突起に開栓方向への回転時に係止して開栓方向への回転を規制する係止爪が設けられており、前記係止突起に前記係止爪が係止して分割バンドの開栓方向の回転を規制されるときに、前記ブリッジが破断されるキャップであって、
前記ブリッジは、ブリッジの高さがブリッジの幅より大であり、
不正開封防止バンドの周方向に前記分割バンドと前記ブリッジとが交互にして配置されていて、隣り合う分割バンドの間に位置するブリッジの内の二つのブリッジが、不正開封防止バンドの第一の径方向で対向する位置にして配置されているとともに、前記第一の径方向とは異なる第二の径方向で対向する位置にして残りの二つのブリッジが配置されており、
スパウトに取り付けられたキャップ本体を開栓方向に回す初期開封操作をしたときの前記第二の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおける破断と、前記第一の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおける破断とは、非同時であることを特徴とするキャップであり、このキャップを提供して上記課題を解消するものである。
そして、上記発明において、前記四つの分割バンドは、二本の長分割バンドとバンド周方向の長さが前記長分割バンドより短かい二本の短分割バンドとであって、前記長分割バンドと前記短分割バンドとがバンド周方向に交互に位置しており、
前記第二の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジそれぞれが、前記短分割バンドの開栓方向の下流側端部と前記長分割バンドの開栓方向の上流側端部との間に位置するブリッジであることが可能である。
容器商品の製造におけるキャッピングでは、キャップを閉栓方向に回してスパウトのねじ部分に螺着しており、キャップが回転しながら降下するとき、分割バンドの内側に設けられている係止爪が、分割バンドの内面に伏せる弾性変形をしながらスパウトの係止突起を乗り越えて閉栓方向に移動する。
請求項2の発明によれば、スパウトに取り付けられたキャップ本体を開栓方向に回す初期開封操作をしたときに、前記第二の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおける破断と、前記第一の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおける破断とを非同時にしているので、開封操作するときのブリッジを分断する力を四つのブリッジに分散させずに、先に分断のブリッジに集中させるようになるとともに、遅れて分断されることになるブリッジに対しても分断するための力を集中させるようになる。
キャップ本体2は、下面側でスパウトaの注出口部分を塞ぐことができるようにした天板4の周辺から下方に周壁5が延設されていて、周壁5で構成される筒状の部分は下方に向けてやや開いたテーパー状に設けられている。周壁5の内面側には、スパウトaの外ネジに螺合する内ネジを有している。さらに周壁5の下辺の断面形状はキャップ径方向外方に向けて張り出るように厚肉とされ、周壁5の側面から前記厚肉部分にかけて斜面を形成している。図4参照
不正開封防止バンド3は上述したようにキャップ本体2の周壁5の下部に位置しているが、周壁5の下辺全周に亘って一体となっているものではなく、以下に示す四カ所の連結部6を介して周壁5の下部に連続している。図7、図9、図10参照
不正開封防止バンド3は四本の分割バンド部分に区分されるように成形されていて、環状になるようにして四本の分割バンド部分が配置されている。四本の分割バンド部分は、二本の長分割バンド7とバンド周方向の長さが長分割バンド7より短かい二本の短分割バンド8とからなる。そして長分割バンド7と短分割バンド8とがバンド周方向に交互に位置している。長分割バンド7と短分割バンド8とは、長分割バンド7と短分割バンド8とのそれぞれの開栓方向Xの上流側端部12、14の部分で上記連結部6を介してキャップ本体2の周壁5の下部に連続している。図7、図10参照
バンド周方向で隣り合う長分割バンド7と短分割バンド8とは、破断可能であって開封の際の開栓方向の回転操作が行なわれるときに破断するブリッジ9を介して分離可能に連結されている。そして、不正開封防止バンド3は、隣り合う長分割バンド7と短分割バンド8とを破断可能な前記ブリッジ9を介して連続させて環状に形成されている。図7参照
不正開封防止バンド3の内側には、図5と図6とに示すようにこの不正開封防止バンド3の内面に沿うようにするとともに開栓方向に向けて延設されている係止爪10が設けられている。係止爪10は後述するように長分割バンド7の内側と短分割バンド8の内側と位置していて、係止爪10の基端部分が、長分割バンド7と短分割バンド8とのバンド周壁3aに一体とされているとともに、係止爪10の上端部分が、長分割バンド7と短分割バンド8とのバンド天板3bに一体とされている。
開封するためにキャップ1を開栓方向Xに回すことで四カ所の破断可能な上記ブリッジ9が破断するように設けられているが、実施の形態のキャップ1では、開封操作時に、四カ所のブリッジ9全てを同時には破断しない。不正開封防止バンド3の第一の径方向R1に対向する一組のブリッジ9が、前記第一の径方向R1と異なる径方向である第二の径方向R2に対向するもう一組のブリッジ9の破断の後で破断するように、即ち、破断タイミングを僅かながらズレるように設けられていて、キャップ本体2を開栓方向Xに回すときの回転力に大きな力を要しない。図7参照
開封のために開栓方向Xへキャップ本体2を回転させると、長分割バンド7の開栓方向Xの下流側の係止爪10と上記係止突起bとが係止し、この係止によって長分割バンド7の開栓方向Xの回転が規制されて停止する。また、長分割バンド7の開栓方向Xの下流側端部11に隣り合う短分割バンド8と、さらにこの短分割バンド8に開栓方向Xの下流側として隣り合う長分割バンド7の開栓方向Xの上流側端部12とには、上記連結部6を介してキャップ本体2の動きに伴なって開栓方向Xに回転する力が加わる。
長分割バンド7の開栓方向Xの上記上流側端部12と短分割バンド8の開栓方向Xの上記下流側端部13との間の上記ブリッジ9(先破断ブリッジ)が先に破断すると、二つに割れた不正開封防止バンド3は、後述するバネ部材15の働きによって、長分割バンド7の開栓方向Xの上流側端部12が最も外方に出る部分として不正開封防止バンド3の径方向外方に張り出る。そして、長分割バンド7が不正開封防止バンド3の径方向外方に向けて位置が変わることによって、この長分割バンド7の開栓方向Xの下流側の係止爪10が係止突起bから外れ易くなるようにしている。
以降、二つ一組の先破断ブリッジと二つ一組の後破断ブリッジとの配置を図上で明確にするために、後破断ブリッジである第一の径方向R1に対向する二つのブリッジ9について、符号を92、94とも記載し、先破断ブリッジである第二の径方向R2に対向する二つのブリッジ9について、符号を91、93とも記載する。
本発明のキャップ1では、不正開封防止バンド3が破断して開封されていることが、スパウトaに取り付けられている状態のときに容易に目視確認できるようにした工夫を備えている。その工夫は、不正開封防止バンド3に、該不正開封防止バンド3側から上記係止突起bのスパウト径方向の外端部cに掛かる状態で当接し、不正開封防止バンド3をスパウトaの径方向外方に向けて付勢するバネ部材15を設けることで構成されている。図12、図13参照
バネ部材15の斜め支柱17は、不正開封防止バンド3の径方向外方(スパウト径方向外方)に向けて撓み変形可能な支柱である。そしてバンド下辺16に並ぶ先破断のブリッジ9(91、93)が破断していない状態であって、上記受け板18に対して不正開封防止バンド3の径方向外方に向けて押し出す力が加えられた状態のときに、この斜め支柱17が撓むようになり、この撓みを元に戻そうとする復元力にて、バンド下辺16の部分、即ち、長分割バンド7の開栓方向Xの上流側端部12を、不正開封防止バンド3の径方向外方に向けて付勢する付勢力を生じさせるようにしている。
バネ部材15の受け板18は、上述したようにその上端部分が連結部6に連続している。そして上記斜め支柱が17が撓み変形する状態のときにも、受け板18の上端部分は連結部6に連続し、上記先破断のブリッジ9が破断している状態のときにも連結部6に連続する。
本実施の形態では、未開封のキャップ1を開栓方向Xに回転させることで、上述したように先分断のブリッジ9(91、93)が破断するとともに、その先破断のブリッジ9(91、93)が破断してから後破断のブリッジ9(92、94)が破断するように設けられている。後破断のブリッジ9(92、94)が破断してスパウトaから取り外したキャップ本体2を、再度スパウトaに取り付けて閉じるようにネジ付けると、上述したようにスパウトa側の係止突起bと四つに切れた不正開封防止バンド3の内の上記長分割バンド7の開栓方向Xの上流側端部12とが対応位置する。
本実施の形態のキャップ1は上述した課題を解決することができるものであって、フレキシブルな容器などに設けられているスパウトaにこのキャップ1を取り付ける製品の製造時、即ち、キャッピング時には、不正開封防止バンド3の四つのブリッジ9(91、92、93、94)が破断せず、さらに、容器製品を取り扱う使用者(例えば購入者)が開封する場合のように、正規な開封操作で開栓方向Xに回したときには、全てのブリッジ9(91、92、93、94)が破断されるように設けられているものである。
本実施の形態のキャップ1では、先破断の二つのブリッジ91、93(第二の径方向R2に対向する位置にして配置のブリッジ9)の幅Tに対する高さHの比率と、後破断の二つのブリッジ92、94(第一の径方向R1で対向する位置にして配置のブリッジ9)の幅Tに対する高さHの比率とは相違していて、前記先破断のブリッジ91、93の幅Tに対する高さHの比率が、後破断のブリッジ92、94の幅Tに対する高さHの比率より大とされている。
また、本実施の形態のキャップ1において、キャッピング時にブリッジ9の破断が生じないとともに、開封時に全てのブリッジ9が破断するキャップ1を得るために、ブリッジ9の幅Tに対する高さHの良好な比率を求める検討を以下のように行なった。
(2)これらのキャップを用いて閉栓(キャッピング)時と開栓(開封)時にブリッジ切れの評価(破断の有無)を行ない、図16とする表1の閉栓時ブリッジ切れ評価結果と表2の開栓時ブリッジ切れ評価結果とに評価結果を示した。
(3)閉栓(キャッピング)は、東洋自動機株式会社製充填装置にて行った。その後、目視にてブリッジ切れの評価を行なった。
(4)開栓(開封)は、上記閉栓したものを、複数人の手で回して行なった。その後、目視にてブリッジ切れの評価を行なった。
(1)検討用のキャップを成形する上で、予め、四個取りの四つのキャビティ♯1、♯2、♯3、♯4が同一の成形金型を用意した。そして、上記比率に変化を持たせてブリッジ切れの評価をする検討用のキャップを成形するために、まず、現行品を成形できるキャビティ♯4を基準とし、その他のキャビティ(♯1~3)ではブリッジ成形箇所について以下の加工を施した。
(2)キャビティ♯1では、ブリッジ91、93の高さHが、基準キャビティ♯4にて成形されたキャップでのブリッジ91、93の高さHより0.06mm高くなるキャップを成形することを狙う加工を施した。
(3)キャビティ♯2では、ブリッジ91、92、93、94の高さHが、基準キャビティ♯4にて成形されたキャップでのブリッジ91、92、93、94の高さHより0.03mm高くなるキャップを成形することを狙う加工を施した。
(4)このように四個取りとして四つのキャビティを有する成形金型を製造し、この成形金型を用いて検討用のキャップを成形した。なお、キャビティ♯2で成形したキャップについては検討用としては使用しなかった。
(5)同じく検討用とした流通品は、上述した容器のスパウトaに取り付けることのできる不正開封防止機能を有したキャップである。そして、この流通品は、キャッピング時にはブリッジの部分が破断せず、開封に際してはブリッジが破断することを目指して製造されているものであり、不正開封防止バンドの周方向の四箇所にブリッジが配置されているキャップである。
なお、流通品は、本発明での不正開封防止バンド3におけるバネ部材に相当する部分は有していない。また、この検討に際して新たに成形したものではない。
四種のキャップを用いて上述したように東洋自動機株式会社製充填装置にてキャッピングを行ない、この四種のキャップにおける閉栓時のブリッジ切れの有無を評価し、ブリッジ切れの有無について表1(図16)に示した。なお、表1と表2中、キャップ1、キャップ2、キャップ3、キャップ4は検討用の四種のキャップである。
表中のキャップ1は、ブリッジ91、93に相当する位置にあるブリッジの高さHが、基準キャビティ♯4におけるキャップのブリッジ91、93に相当する位置のブリッジの高さHより0.06mm高くなるキャップを成形することを目指して加工されたキャビティ♯1を用いており、このキャビティ♯1によって成形されたキャップである。
上述したようにブリッジ91、93は、第二の径方向R2に対向する位置のブリッジである。よって、このブリッジ91、93に相当する位置にあるブリッジも、第二の径方向R2に対向する位置にあり、ブリッジ91に相当するブリッジについて(1)の符号を付け、ブリッジ93に相当するブリッジについて(3)の符号を付けて表した。
同じく、ブリッジ92、94は、第一の径方向R1に対向する位置のブリッジであるので、このブリッジ92、94に相当するブリッジも、第一の径方向R1に対向する位置にあり、ブリッジ92に相当するブリッジについて(2)の符号を付け、ブリッジ94に相当するブリッジについて(4)の符号を付けて表した。
表中のキャップ2は、ブリッジ91、92、93、94に相当する位置にあるブリッジの高さHが、基準キャビティ♯4におけるキャップのブリッジ91~94に相当する位置のブリッジの高さHより0.03mm高くなるキャップを成形することを目指して加工されたキャビティ♯3を用いており、このキャビティ♯3にて成形されたキャップである。
表中のキャップ3は、基準としたキャップであり、表中のキャップ4は、上述の流通品である。
閉栓時におけるブリッジ切れについては、表1に示されているようにキャビティ♯1から成形したキャップ1においては全ブリッジが破断しなかった。また、後破断ブリッジ(第一の径方向R1)に対応するブリッジ(2)、(4)では、検討用のキャップ1~4の全てで破断しなかった。
よって、閉栓時のブリッジ切れの防止に関しては、キャップ1、4が良好であると判断できる。
四種のキャップを用いてキャッピングを行なわれた容器のキャップに対し、上述したように複数人の手で回して開栓した。その後、目視にてブリッジ切れの評価をし、ブリッジ切れの有無について表2(図16)に示した。
開栓時におけるブリッジ切れについては、表2に示されているようにキャップ1は、全ブリッジが破断した。そして、キャップ2、3においては、ブリッジ(2)のみが破断しない事象が発生した。また、キャップ4は全てのブリッジそれぞれにおいて、破断しない事象が多く確認された。
この開栓時の評価結果から、開栓時のブリッジ切れに関しては、キャップ1は全ブリッジが破断して良好であると判断できる。また、キャップ4(流通品)については、キャッピングに際してブリッジが破断しない点に重きを置いて成形されていると判断できる。
キャビティ♯1、♯3、♯4から成形したキャップ1、2、3のブリッジ(1)、(2)、(3)、(4)の幅と高さを測定し、得られた値の平均(幅、高さAve)、最大(幅、高さMax)、最小(幅、高さMin)を、図17とする表3幅、高さAve、表4幅、高さMax、表5幅、高さMinにて示し、併せて、幅に対する高さの比率の平均、最大、最小も表3~表5に示した。
長さ寸法は、株式会社キーエンス製 画像寸法測定器KEYENCE IM7030を用い、投下光源の条件の下で測定した。試料数(n数)は10である。
測定された値から、キャップ1、キャップ2、キャップ3のブリッジ(1)、(3)における幅に対する高さの比率(高さ/幅)と、キャップ1、キャップ2、キャップ3のブリッジ(1)、(3)の閉栓時切れ率(%)を、散布図にして相関の有無を確認した。その結果、図18で表す散布図に示されているように、閉栓時の破断率とブリッジ(1)、(3)の比率(高さ/幅)で相関があることが認められた。
さらに、第二の径方向R2で対向する位置の先破断のブリッジ91、93におけるブリッジの幅Tに対するブリッジの高さHの比率が、第一の径方向R1で対向する位置の後破断のブリッジ92、94におけるブリッジの幅Tに対するブリッジの高さHの比率より大であることが良好である。
なお、先破断のブリッジと後破断のブリッジとの比率の範囲として、後破断のブリッジ92、94では1.01~1.22、先破断のブリッジ91、93では1.11~1.30を挙げたが、上述したように、先破断のブリッジ91、93の比率(高さ/幅)が、後破断のブリッジ92、94の比率(高さ/幅)より大きくなるようにする。
本発明の実施の形態でのキャップ1にあっては、上述したように先破断のブリッジ91、93の幅Tに対する高さHの比率が、後破断のブリッジ92、94の幅Tに対する高さHの比率より大とされている。そして、先破断のブリッジ91、93は、長分割バンド7の開栓方向Xの上流側端部12にあるバンド下辺16と短分割バンド8の開栓方向Xの下流側端部13との間であって近傍に斜め支柱17が存在する位置にあるブリッジであり、後破断のブリッジ92、94に比べて剪断力(キャップ高さ方向に沿う力)に抗する効果の高いブリッジとして成形されているものである。
このとき、図19に示すように係止突起b側からの反作用として係止爪10に対して開栓方向Xに向けた力F1と上方に向けた力F2が加わって、分割バンド8の閉栓方向Yの上流側端部13が下方へ移動し難くなる。
しかしながら、上述したように先破断のブリッジ91、93は、ブリッジの幅Tに対するブリッジの高さHの比率が1より大とされて、キャッピング時に剪断力に抗してブリッジ91、93が破断することがないように設けられている。
しかし、先破断のブリッジ91、93はブリッジの幅Tに対するブリッジの高さHの比率を、後破断のブリッジ92、94の比率より大きくして、キャッピング時に下向きの力F3が加わるバンド下辺16に連続する位置の前記ブリッジ91、93を、剪断力に抗する性能を高めているので、キャッピング時に先破断のブリッジ91、93が破断することはない。
よって、本実施の形態のキャップ1は、キャッピング時に四つのブリッジ9に分断が生じず、開封時の操作で四つ全てのブリッジ9が適正に分断されるキャップとなり、不正開封防止に頗る高い効果を備えるものである。
2…キャップ本体
3…不正開封防止バンド
6…連結部
7…長分割バンド
8…短分割バンド
9…ブリッジ
91…先破断のブリッジ(第二の径方向に配置)
92…後破断のブリッジ(第一の径方向に配置)
93…先破断のブリッジ(第二の径方向に配置)
94…後破断のブリッジ(第一の径方向に配置)
10…係止爪
11…開栓方向の下流側端部(長分割バンド)
12…開栓方向の上流側端部(長分割バンド)
13…開栓方向の下流側端部(短分割バンド)
14…開栓方向の上流側端部(短分割バンド)
15…バネ部材
16…バンド下辺
17…斜め支柱
18…受け板
X…開栓方向
Y…閉栓方向
A…ズレ量
a…スパウト
b…係止突起
R1…第一の径方向(後破断のブリッジ92、94配置)
R2…第二の径方向(先破断のブリッジ91、93配置)
T…ブリッジの幅
H…ブリッジの高さ
F1…係止突起側からの開栓方向に向かう力
F2…係止突起側からの上方に向かう力
F3…キャップ本体から下方に向けて加わる力
Claims (3)
- スパウトに螺合して取り付けられるキャップ本体と、このキャップ本体の下部に連結部を介して位置している不正開封防止バンドとを備えていて、前記不正開封防止バンドは、四つの分割バンドと隣り合う前記分割バンドを連結する破断可能な四つのブリッジとからなり、前記分割バンドには、スパウトの係止突起に開栓方向への回転時に係止して開栓方向への回転を規制する係止爪が設けられており、前記係止突起に前記係止爪が係止して分割バンドの開栓方向の回転を規制されるときに、前記ブリッジが破断されるキャップであって、
前記ブリッジは、ブリッジの高さがブリッジの幅より大であり、
不正開封防止バンドの周方向に前記分割バンドと前記ブリッジとが交互にして配置されていて、隣り合う分割バンドの間に位置するブリッジの内の二つのブリッジが、不正開封防止バンドの第一の径方向で対向する位置にして配置されているとともに、前記第一の径方向とは異なる第二の径方向で対向する位置にして残りの二つのブリッジが配置されており、
前記第二の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおけるブリッジの幅に対するブリッジの高さの比率と、前記第一の径方向で対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおけるブリッジの幅に対するブリッジの高さの比率とは相違していて、
前記第二の径方向で対向する位置にして配置されている前記ブリッジにおけるブリッジの幅に対するブリッジの高さの比率が、前記第一の径方向で対向する位置にして配置されている前記ブリッジにおけるブリッジの幅に対するブリッジの高さの比率より大であることを特徴とするキャップ。 - スパウトに螺合して取り付けられるキャップ本体と、このキャップ本体の下部に連結部を介して位置している不正開封防止バンドとを備えていて、前記不正開封防止バンドは、四つの分割バンドと隣り合う前記分割バンドを連結する破断可能な四つのブリッジとからなり、前記分割バンドには、スパウトの係止突起に開栓方向への回転時に係止して開栓方向への回転を規制する係止爪が設けられており、前記係止突起に前記係止爪が係止して分割バンドの開栓方向の回転を規制されるときに、前記ブリッジが破断されるキャップであって、
前記ブリッジは、ブリッジの高さがブリッジの幅より大であり、
不正開封防止バンドの周方向に前記分割バンドと前記ブリッジとが交互にして配置されていて、隣り合う分割バンドの間に位置するブリッジの内の二つのブリッジが、不正開封防止バンドの第一の径方向で対向する位置にして配置されているとともに、前記第一の径方向とは異なる第二の径方向で対向する位置にして残りの二つのブリッジが配置されており、
スパウトに取り付けられたキャップ本体を開栓方向に回す初期開封操作をしたときの前記第二の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおける破断と、前記第一の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジにおける破断とは、非同時であることを特徴とするキャップ。 - 前記四つの分割バンドは、二本の長分割バンドとバンド周方向の長さが前記長分割バンドより短かい二本の短分割バンドとであって、前記長分割バンドと前記短分割バンドとがバンド周方向に交互に位置しており、
前記第二の径方向に対向する位置にして配置されている二つのブリッジそれぞれが、前記短分割バンドの開栓方向の下流側端部と前記長分割バンドの開栓方向の上流側端部との間に位置するブリッジである請求項1または2に記載のキャップ。
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