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JP7454204B2 - タップ、タップの不要部位除去体並びにタップ素材 - Google Patents

タップ、タップの不要部位除去体並びにタップ素材 Download PDF

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JP7454204B2 JP2018212337A JP2018212337A JP7454204B2 JP 7454204 B2 JP7454204 B2 JP 7454204B2 JP 2018212337 A JP2018212337 A JP 2018212337A JP 2018212337 A JP2018212337 A JP 2018212337A JP 7454204 B2 JP7454204 B2 JP 7454204B2
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Description

本発明は、被加工材の下穴に雌ねじを含む螺旋部を形成しその不要部位を除去するタップ、タップの不要部位除去体並びにタップ素材に関する。
従来の盛上げタップ(ロータータップ、転造タップとも呼ばれ、油溝付型や油溝無し型がある。)において、正回転動作によって下穴を塑性変形して雌ねじを形成した場合、該雌ねじの頂部にシームと呼ばれる凹部位が形成されたる。
かかるシームのある部位は、バリの原因となり不良品の対象となったり、雄ねじとの螺合により脱落して製品に悪影響を与える虞があったり、また、雌ねじが形成された部品を鍍金加工した場合、シーム部位に鍍金液が残留して錆の発生原因になるなどの不具合を生じさせるものであり、かかるシームのある山頂部位は雌ねじにとって不要部位であるものである。。
また、被加工材の下穴の径がばらついている場合、塑性変形で形成された雌ねじの内径にバラツキが生じ、該内径が一定でない雌ねじが形成される場合もあった。
そこで、雌ねじの頂部を逆回転抜動作時に不要部位を切除してシームが無くかつ内径が一定の雌ねじを形成するための頂部切除刃を食付部などのねじ部の一部を研削ないし研磨して設けた盛上げタップが知られている。(例えば、特許文献1の発明)
従来の切削テーパタップにおいて、ねじ部の外周に周方向へ溝部を挾んで互いの刃の断面形状が同じである切削刃と転造刃を交互に配設してなり、前記転造刃はラジアル部と当該ラジアル部の両側に形成されたレリーフドロップとを有し、雌ねじのねじ山全体を塑性加工するもので、切削テーパタップで必然的に発生していた不要部位であるストップマーク(カットマーク)が前記転造刃による塑性加工で圧し潰し消す切削・転造複合タップが知られている。(例えば、特許文献2の発明)
特許第2880122号公報 特許第4324337号公報
上述した特許文献1の盛上げタップは、頂部切除刃をねじ部の一部を研削形成ないし研磨形成して設けた形態であるので、次に述べるような欠点を有するものであった。
(1)ねじ部に頂部切除刃を設ける形態であるので、食付き機能・動作及び雌ねじ形成機能・動作に悪影響を生じない範囲で、頂部切除刃を研削ないし研磨操作によって形成しなければならず、高度で慎重な形成技術が必要であり(小径であればあるほど難しい)、形成不良が生じた場合にはタップそのものを不良としなければならず、不良発生によるコストの発生、頂部切除刃の精密な形成操作、慎重で厳格な品質検査などのコストが大きいという問題を有するものであった。
(2)ねじ部に頂部切除刃を設ける形態であるので、ねじ部の雌ねじ形成機能を損なうことのない範囲でしか切除刃を設けることができず、それは一箇所にしか設けることができないことを意味し、それは1つの刃で頂部を切除する形態であるので、頂部切除刃の酷使が大きく耐久性に問題を有するものであった。また、頂部切除刃が使用不可となった場合には、ねじ部の使用ができても使用不可となるものであった。
(3)前記(2)であることとともに、頂部切除刃はタップ本体の母材そのものであるので、その耐久性及び切削性能はかかる母材に限定されてしまうとともに、タップ本体の母材よりも高耐久性のあるもの、切削性能ないし研磨性能の優れた材質の素材、表面処理(焼入れ、機能膜など)を施したもの、又はそれらの逆の素材などは使用できないという問題を有するものであった。
(4)ねじ部の一部の狭い範囲に頂部切除刃を設けた形態であり、頂部切除刃の刃形態が垂直線形態であり、それは雌ねじ山頂部位に非傾斜形態で当たる非傾斜切込動作となるものであり、切削衝撃及び切削抵抗が大きくなるという欠点を有するものであった。
(5)頂部切削刃の次のランド(ねじ山)は、他のランドの2倍の加工を行うため、このランドの寿命が短くなり耐久力を決定してしまうことがあるものであった。
(6)また、タップ上に頂部切除刃を形成する工程においって、円周上の1っ箇所で山頂部の切除加工を行っているため、タップ加工が終了する直前に偏芯して、食付部内径寸法が規格外になることが生じることがあり、それによる不良品が生じるものであった。
また、上述した特許文献2の切削テーパタップは、テーパ雌ねじを形成する切削テーパタップでしかストップマーク(不要部位)を圧し潰し消すことは出来ないし、切削刃と転造刃がねじ部に共存しないと出来ないものである。すなわち、ストレート(非テーパ)の雌ねじを切削形成する平行ねじ部の切削タップで発生する食付部によるストップマーク(不要部位)の除去はできないものであった。
本発明は以上のような従来技術の欠点に鑑み、(1)被加工材の下穴に雌ねじを含む螺旋部を形成するねじ部(食付部を含む)以外の箇所に、前記螺旋部の不要部位を除去する不要部位除去部を設けたないし設けることが可能とされたタップを提供することを目的としている。
(2)被加工材の下穴を塑性変形させて雌ねじを形成するねじ部(食付部を含む)以外の箇所に、雌ねじの不要部位を除去する不要部位除去部を設けたないし設けることが可能とされた盛上げタップからなるタップを提供することを目的としている。
(3)被加工材の下穴を切削して雌ねじを含む螺旋部を形成するねじ部(食付部を含む)以外の箇所に、前記螺旋部に形成されるストップマーク(ストップライン、カットライン、カットマークなどとも呼ばれる。))である不要部位を除去する不要部位除去部を設けたないし設けることが可能とされた切削タップからなるタップを提供することを目的としている。
(4)また、前記(1)、(2)又は(3)の目的に加えて、不要部位除去部がタップ本体の母材とは異なる材質の素材ないし異なる表面処理等が施されたタップを提供することを目的としている。
(5)また、前記(1)、(2)又は(3)の目的に加えて、不要部位除去部が圧入、焼嵌め、ねじ止め等により取付け可能形態としたタップを提供することを目的としている。
(6)また、タップに取付けることで被加工材の下穴に形成した螺旋部の不要部位を除去することを可能とするタップの不要部位除去体を提供することを目的としている。
(5)また、前記(2)の目的において、不要部位を切削除去する際の切削抵抗及び切削衝撃の小さいタップを提供することを目的としている。
(7)また、被加工材の下穴を切削して雌ねじを含む螺旋部の不要部位を除去することを可能とするタップの不要部位除去体を取付け固定するためのタップ側取付け部の形成を容易にするないしタップ側取付け部を完成形態で有するタップ素材を提供することを目的としいている。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
<請求項1の発明>
被加工材に設けられた下穴の壁を正回転動作でねじ形成加工して螺旋部を形成する、食付部と平行ねじ部とからなるねじ部を備えてなるタップ本体と、
前記食付部の先端より先側に設けられた、前記螺旋部の不要部位を逆回転抜き動作で除去する不要部位除去部と、を備えてなることを特徴とするタップである。
<請求項2の発明>
前記不要部位除去部は前記タップ本体の母材とは別体であり、且つ、圧入、焼嵌め、ねじ止め、接着、溶接、ロウ付け等により固定されさた形態であることを特徴とする請求項1記載のタップである。
<請求項3の発明>
前記不要部位除去部は、複数の切屑排出溝、該切屑排出溝の間に設けれた複数のランド、前記複数のランドに前記不要部位を切除により除去する複数の切除刃とを備えた形態であることを特徴とする請求項1又は2記載のタップである。
<請求項4の発明>
前記ねじ部が、前記下穴の壁を正回転動作で塑性変形させて前記螺旋部を形成するねじ部であり、
前記不要部位が前記螺旋部の雌ねじの山頂部位であり、
前記不要部位除去部が前記山頂部位を除去する山頂除去部であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のタップある。
<請求項5の発明>
前記ねじ部が、前記下穴を正回転動作で切削して前記螺旋部を形成するねじ部であり、
前記不要部位が、前記切削を停止したときに前記食付部の刃の停止した前記螺旋部の箇所に形成される段差であるストップマークであり、
前記不要部位除去部が前記ストップマークを除去するストップマーク除去部であり、
前記ストップマーク除去部の直径は、タッピングする下穴の下穴径よりも小径で、前記食付部の直径よりも大径であり、かつ、厚さは1.5ピッチ以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のタップである。
<請求項6の発明>
被加工材に設けられた下穴に正回転動作で螺旋部を形成するねじ部を有するタップ本体と、
前記ねじ部の先端側に設けられた突起形態の又は穴形態のタップ側取付け部と、を備えてなるとともに、
前記タップ側取付け部に、穴形態の又は突起形態の除去側取付け部を有する不要部位除去部の該除去側取付け部を圧入、焼嵌め、ねじ止め等により固定可能としたものであり、
前記不要部位除去部は、逆回転抜き動作で前記螺旋部の不要部位を除去する切除刃、研磨部、研削部などの除去手段を有するものであることを特徴とするタップである。
<請求項7の発明>
被加工材に設けられた下穴に正回転動作で螺旋部を形成するねじ部を有するタップ本体、このタップ本体の先方に取付けられるタップの不要部位除去体であって、
逆回転抜き動作で前記螺旋部の不要部位を除去する不要部位除去部と、
この不要部位除去部に突起形態ないし穴形態で設けられた、前記タップ本体の先端側に設けられた穴形態ないし突起形態のタップ側取付け部に圧入、焼嵌め、ねじ止等により固定するための除去側取付け部と、を備えてなるとともに、
前記不要部位除去部は、逆回転抜き動作で前記螺旋部の不要部位を除去する切除刃、研磨部、研削部などの除去手段を有するものであることを特徴とするタップの不要部位除去体である。
<請求項8の発明>
タップ素材であって、タップ素材本体と、このタップ素材本体のシャンクと、前記タップ素材本体の前記シャンクの前方に形成された、ねじが形成されていないねじ形成部と、このねじ形成部の先端側に設けられた突起形態ないし穴形態の、ねじ部が形成された完成タップで被加工材の下穴に形成した螺旋部の不要部位を除去する不要部位除去部を圧入、焼嵌め、ねじ止等により固定するためのタップ側取付け部と、を備えてなるとともに、
前記タップ側取付け部は加工の必要な非完成形態又は加工の必要のない完成形態であることを特徴とするタップ素材である。
本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
<請求項1の発明の効果>
不要部位除去部を食付部の先端より先端側に設けた構成、すなわちねじ部に不要部位除去部を設けていない構成であるので、ねじ部に特別な加工を施す必要のないという作用効果を奏する。
また、不要部位除去部がねじ部とは別部位であるので、不要部位除去部を複数の切除刃等とする、不要部位除去部に被膜をコートする、不要部位除去部を安価なもの高耐久性ものなどにすることを可能にするという作用効果を奏する。
<請求項2の発明の効果>
前記請求項1記載の発明と同様な効果を奏するとともに、不要部位除去部はタップ本体の母材とは別体であるので、不要部位除去部の低コストの素材、高切削性能の素材、高耐久性の素材等にでき、その不要部位除去構造も効果的な多様な形態を採用できるという作用効果を奏する。
また、不要部位除去部はタップ本体の母材とは別体であるので、不要部位除去部を圧入、焼嵌め、ねじ止め等の取り外し可能な形態で固定する構造とすることも可能であり、交換可能な形態とするなら、破損時の交換、再研磨、被膜などの再コーティング含む再処理、不要部位除去部を設けないでのねじ形成加工等を実現可能とするものである。
<請求項3の発明の効果>
前記請求項1又は2記載の発明と同様な効果を奏するとともに、複数の切屑排出溝があるので切屑の排出を円滑に行うことができ、かつ、切屑の噛み込み等が生じいないタップを実現する。
また、複数の切除刃(例えば2~4刃)を設けているので、切除刃を複数設けることにより1つの不要部位の切除を複数の切除刃で担うことを可能とできる。すなわち、1つの切除刃の切込み肉厚を薄くできる(切削屑が薄くなる)ので、切除刃毎の切削抵抗および切り込み衝撃を小さいものとでき、また、ランドごとの複数の切除刃がそれぞれ雌ねじ山頂に切り込んで行くので、振れや偏芯が起こり難く、また小さくできるものである。
<請求項4の発明の効果>
請求項1、2又は3記載の発明と同様な効果を奏するとともに、盛上げタップであるので、(1)山頂除去部(不要部位除去部)をねじ部の先方側に設けた構成であるので、ねじ部に山頂除去刃(不要部位除去手段)を有さない該ねじ部が全て転造ねじ部位からなる構成であっても、ねじ部の先方側に設けた(ねじ部には設けていない)不要部位除去部によって抜き回転動作である逆回転動作時に、シームを有する雌ねじの不要部位である山頂部位を除去することを実現する。
(2)ねじ部が不要部位除去部(山頂除去部)位を有さない全て転造ねじ部位とできるので、その形態とするなら、従来技術である特許文献1の(1)で述べた欠点を解消するものである。
(3)山頂除去部(不要部位除去部)をねじ部の先方側に設けた構成、すなわち該ねじ部ではない位置に山頂除去部(不要部位除去部)を備えている形態であるので、ねじ部ではない位置の山頂除去部(不要部位除去部)のみを熱処理する、電着処理をする又は蒸着膜等の表面処理をするなどの処理を行うことが可能であり、またかかる処理等を行ったものを使用可能とできるので、ねじ部に影響を与えないで不要部位除去部山頂除去部の耐久性、切削性能を強化することを可能にする。
(4)また、山頂除去部(不要部位除去部)をねじ部の先方側に設けた構成であので、山頂除去部(不要部位除去部)をタップ本体とは別体として後付けて取付けること可能とできるものであり、当該後付け可能とするなら、山頂除去部(不要部位除去部)をタップ本体とは異なる素材(例えば、安価素材、高耐久性素材など。)とでき、熱処理、被膜処理などの処理も山頂除去部(不要部位除去部)のみを行うことを可能とするものである。
<請求項5の発明の効果>
請求項1、2又は3記載の発明と同様な効果を奏するとともに、平行ねじ部(非テーパねじ部)の切削タップであり、切削動作が停止した時の食付部の刃によって螺旋部に形成される段差であるストップマーク(不要部位)を、タッピングする下穴の下穴径よりも小径で、前記食付部の直径よりも大径であり、かつ、厚さは1.5ピッチ以上であるストップマーク除去部(不要部位除去部)によって、逆回転抜き動作で削り除去することを実現するという作用効果を奏する。
<請求項6の発明の効果>
ねじ部の先端側にタップ側取付け部を設けているので、このタップ側取付け部に除去側取付け部を有する不要部位除去部を取り付けることができるタップを実現している。
<請求項7の発明の効果>
不要部位除去体は下穴に形成された雌ねじの不要部位を除去する不要部位除去部と除去側取付け部を有しているので、前記除去取側付け部を、タップ本体の先端側に設けられた穴形態ないし突起形態のタップ側取付け部に、圧入、焼嵌め、ねじ止等により固定して、不要部位除去部付きのタップを簡単、容易に実現できる。
<請求項8の発明の効果>
突起形態ないし穴形態のタップ側取付け部が形成し易い形態ないし予め設けた形態で提供されるので、不要部位除去部を有するタップないし不要部位除去部を取付けやすくしたタップを形成し易くでき、また低コストにできる。
本発明の実施例1の盛り上げタップの下穴に入れる前の正面図(左図)及び下穴に食付いた状態の正面図(右図)。 本発明の実施例1の部分拡大正面図。 本発明の実施例1の下穴に雌ねじを転造形成している状態図。 本発明の実施例1の抜き動作、抜き動作に伴う切除された雌ねじ頂部切屑の落下途中および穴底に溜まっている状態図。 本発明の実施例1のタップ本体の部分断面図(上図)及び不要部位除去部の底面図(下図)。 本発明の実施例1のタップの部分断面図。 本発明の実施例2のタップの部分断面図(上図)及びそれとは異なるタップの部分断面図(下図)。 本発明の実施例3のタップの部分断面図(上図)及びそれとは異なるタップの部分断面図(下図)。 本発明の実施例4のタップの部分断面図(上図)及び不要部位除去体の断面図(下図13)。 本発明の実施例5の部分正面図。 本発明の実施例6のタップ素材の正面図(左図)及びそれとは異なるタップ素材の正面図(右図)。 本発明の実施例7の切削タップの正面図。 本発明の実施例7のストップマーク除去部の正面図(上図)及び底面図(下図)。
以下、本発明を実施するための最良の形態である実施例について説明する。但し、本発明をこれら実施例のみに限定する趣旨のものではない。また、後述する実施例の説明に当って、前述した実施例の同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1~図6に示す本発明の実施例1において、盛上げタップであるタップ1(油溝なし型)は次のような構成である。
タップ本体2は、シャンク3と、このシャンク3に連絡する平行ねじ部4と、この平行ねじ部4に連続する該タップ本体2の先端側に設けられた食付部5と、平行ねじ部4と食付部5とからなるねじ部6と、を備えた構成であり、被加工材7に設けられた下穴8の壁を正回転動作(螺旋部形成動作)で、ねじ部6で塑性変形させて雌ねじ9を形成するものである。
ねじ部6の先方側には、タップ本体2の母材からなる該ねじ部6の先端径より小径のタップ側取付け部12が丸棒状の突起形態で設けられている。
このタップ側取付け部12には、逆回転抜き動作で雌ねじ9のシーム18が形成されている不要部位である山頂部位10を除去する下穴8径よりも小径の不要部位除去部である山頂除去部11が、圧入形態ないし焼嵌め形態で固定されねじ部6の先端に密着した形態で先方側に位置され、引き抜きないし焼き抜きにより取り外すことが可能とされている。
不要部位除去部(山頂除去部)の不要部位の除去手段はは切刃に限らず、例えばヤスリ、研削部材、研磨部材等も技術的範囲に含むものである。
タップ側取付け部12とは別体である(タップ本体2とは別体)である山頂除去部11(不要部位除去部)は、ここでは3つの(2つ以上、好ましくは3~4つ)の切屑排出溝13,13,13、該切屑排出溝13,13,13の間に設けれた3つのランド14、14、14、該ランドランド14、14、14に山頂部位10(不要部位)を切除する切刃形態の切除刃15が設けられ、中央にはタップ側取付け部12が圧入される穴形態(貫通穴、止まり穴のいずれでもよい。)の除去側取付け部16が設けられ、ランド14、14、14の外周面は不要部位の除去手段である切除刃15部位を頂点にし、さらに逃げ17が形成されている。(主に図5参照)
ここでは、タップ1は、例えばメートル細目ねじM10、ピッチ1mm、食付部5の長さ2mmとしている。
山頂除去部11の直径は、JIS 規格6H級の雌ねじ内径引っ掛かり率100%(8.917mm) から78.3%(9.153mm)を満足させるために、引っ掛かり率85% (雌ねじの内径寸法と略等しい)外径としている。
本実施例では、アルミ合金鋳物からなる被加工材7に引っ掛かり率が95% から100%になるように下穴8を設けたものを用いて雌ねじ9を形成する場合について説明する。
図示しないタッピングマシン等にタップ1を取付け、タップ1を正回転動作(雌ねじ形成動作)(図3矢印方向)させて食付部5から下穴8に進入させる。下穴8の壁はねじ部6による塑性流動によって盛上がり、雌ねじ山の形成が始まる。食付部5での盛上がり内径は、下穴8の径を引っ掛かり率100%に設定した時であっても、有効径及び外径共に食付部5のテーパ角度に応じて小さくなるため、食付部5では最大80%しかねじ山は盛上がらない。従って、山頂除去部11と盛上がり途中の雌ねじ9の内径とには隙間があいて接触することがない。
続いて平行ねじ部4が進入すると、被加工材7の雌ねじ山は更に盛上がって雌ねじ9が形成される。この時、雌ねじ9の山頂部位には深さ約0.15~0.2mm程度の凹みであるシーム18が形成される(図3の状態)。
所定の深さの雌ねじ9を形成したら、タップ1を逆回転抜き動作させる(図4矢印方向)。山頂除去部11が雌ねじ9に到達し抜進行するにともなって雌ねじ9の山頂部位10は切除刃15によって切除され行き(図4参照)、切除された部位はシーム18を有する切屑19となり、該切屑19は落下し止まり穴ではねじ穴底に溜まる(図4で途中にあるのは落下中の切屑19である。)。タップ1が被加工材7から抜けて雌ねじ9の形成が完了する。切除刃15部位の直径は、引っ掛かり率が85%(9.078mm)になっているため、加工後の雌ねじ9の内径は、9.08~9.10mmの範囲に切除されて一定の内径寸法に加工され、かつ、雌ねじ9の山頂部位10に存在するシーム18もほとんどが除去される。
山頂除去部11はタップ本体2とは別体であるので、切除性能の高いもの、耐久性の高いもの、タップ母材より高価な材質のもの、安価な材質のものなどを使用することができる。
また、山頂除去部11は交換可能であるので、切削性能が低下したら新しいもの(再生したものを含む)等に交換することを可能している。
また、被加工材7に設けられた下穴8の壁を、正回転動作で塑性変形させて雌ねじ9を形成するねじ部6を有するタップ本体2と、前記ねじ部6の先端側に設けられた突起形態のタップ側取付け部12と、を備えてなるとともに、前記タップ側取付け部12に、穴形態の除去側取付け部16を有する山頂除去部11の該除去側取付け部16を圧入ないし焼嵌めにより固定可能としたものであり、前記山頂除去部11は、逆回転抜き動作で前記雌ねじ9の山頂部位10を除去する前記下穴8径よりも小径形態のものであることを特徴とする盛上げタップを実現しているものである。
すなわち、山頂除去部11の無い状態で提供される、突起形態の除去側取付け部16を有する盛上げタップを実現しているものである。
切除刃11の長さ(図では上下幅ないし上下厚み)は、3枚刃形態で1ピッチ以上であればよいのであるが、山頂除去部15の強度や取付け操作等を考慮しいて1mm~3mmとしている。
また、下穴8止まり穴で下穴深さに余裕がない形態では、山頂除去部11をタップ先端に密着ないし近傍させた位置とするのがよい。
下穴深さに余裕がある、下穴が通り穴である場合は、山頂除去部11(不要部位除去部)をタップ先端から離した位置にするのもよい。
図7に示す本発明の実施例2において前記実施例1と主に異なる点は、不要部位除去部(山頂除去部)と除去側取付け部とを同一素材の一体物としたものである。
図7上図のものは、タップ側取付け部を穴形態のタップ側取付け部28とし、不要部位除去部を前記山頂除去部11と同一素材・一体物の棒状突起形態の除去側取付け部29を設けた山頂除去部27(不要部位除去部)とした盛上げタップであるタップ30を形成している。
除去側取付け部29はタップ側取付け部28に圧入によって取付け固定される。
また、図7下図のものは、タップ側取付け部をねじ穴形態のタップ側取付け部32とし、不要部位除去部を前記山頂除去部11と同一素材・一体物の、雄ねじが螺刻された突起形態の除去側取付け部33を設けたタップ側取付け部31とした盛上げタップであるタップ34を形成している。
除去側取付け部33はタップ側取付け部32に螺合よって取付け固定される。
図8に示す本発明の実施例3において前記実施例1と主に異なる点は、タップ側取付け部を雄ねじを螺合したタップ側取付け部36とし、除去側取付け部を穴形態の除去側取付け部に雌ねじを螺刻した除去側取付け部37とした山頂除去部38(不要部位除去部)とし、タップ側取付け部36に除去側取付け部37を螺合し山頂除去部38を固定した盛上げタップであるタップ39を形成した点にある。
山頂除去部38を固定したタップ側取付け部36には、さらにナット40が螺合されてより強固に固定している。
図8下図において、不要部位除去部である山頂除去部38とナット40の間に山頂除去部38と略同径のワッシャーからなる切屑の落下を止める切屑止部41を取付けた使用形態を実現する。切屑止部の材質、形態は切屑の落下を止めるものであればよい。
切屑19は切屑止部41で受け止ら、下穴に落下することが防止される。
図9に示す本発明の実施例4において前記実施例1と主に異なる点は、前記タップ側取付け部28にタップ本体2よりも安価な棒部材からなる突起部43を圧入固定してある。除去刃固定穴46を有する山頂除去部11を、該除去刃固穴46に突起部43に圧入ないし焼嵌めにより固定してなる盛上げタップであるタップ45を形成した点にある。
また、図9下図に示すように、山頂除去部11の除去刃固定穴46に突起部43を圧入ないし焼嵌めにより固定した山頂除去体48を形成するのもよい。
また、不要部位除去部の下部ないし下方に、下穴の入り口8aの面取り加工をコンタリング加工により行うための面取り加工部を設けるのもよい。
図10に示す本発明の実施例5において前記実施例1と主に異なる点は、不要部位除去部を、その切除刃を非垂直形態(ここでは湾曲形態)である切除刃57としてなる不要部位除去部である山頂除去部58とした盛上げタップであるタップ60を形成した点にある。
また、山頂除去部58の下部側に該山頂除去部58とは別体で略同径のワッシャー形態の切屑の落下を止める切屑止部59を圧入等により取付けている。
図11に示す本発明の実施例6において図11の左図のタップ素材70は、タップ素材本体71と、このタップ素材本体71のシャンク72と、前記タップ素材本体71の前記シャンク72の前方に形成された、ねじが形成されていないねじ形成部73と、このねじ形成部73の先端側に設けられた突起形態の、ねじ部が形成された完成タップで被加工材の下穴に形成した螺旋部の不要部位を除去する不要部位除去部を圧入、焼嵌め等により固定するためのタップ側取付け部74と、を備えてなるとともに、前記タップ側取付け部74は加工の必要な非完成形態又は加工の必要のない完成形態であるものである。
また、図11の右図のタップ素材75は、タップ素材本体71と、このタップ素材本体71のシャンク72と、前記タップ素材本体71の前記シャンク2の前方に形成された、ねじが形成されていないねじ形成部73と、このねじ形成部73の先端側に設けられた穴形態の、ねじ部が形成された完成タップで被加工材の下穴に形成した螺旋部の不要部位を除去する不要部位除去部を圧入、焼嵌め等により固定するためのタップ側取付け部76と、を備えてなるとともに、前記タップ側取付け部76は加工の必要な非完成形態又は加工の必要のない完成形態であるものである。
図12、図13に示す実施例7において、切削タップであるタップ90は次のような構成となっている。
シャンク91と、
このシャンク91に続く非テーパの平行ねじ部92と、
この平行ねじ部92に続く食付部93と、
この食付部93の先端に密着形態、一体形成形態ないし近傍形態で設けられた、逆転時に不要部位であるストップマーク(「ストップライン、カットライン、カットマーク」等ともいう。)を除去する不要部位除去部であるストップマーク除去部97と、を備えてなるとともに、
前記ストップマーク除去部97(不要部位除去部)の直径eは、タッピングする下穴96の下穴径gよりも小径で、前記食付部93の先端径fよりも大径であり、かつ、厚さhは1.5ピッチ~2ピッチの範囲であることを特徴とする切削タップである。
厚さhは1.5ピッチ以上であるのが好ましく、より好ましくは1.5ピッチ~4ピッチの範囲、さらに好ましくは1.5ピッチ~3ピッチの範囲、最も好ましくは1.5ピッチ~2ピッチの範囲がよい。
平行ねじ部92、食付部93とでねじ部94を形成し、ねじ部94、シャンク91とでタップ本体95を形成している。
ねじ部94は平行ねじ部92および食付部93が形成された3つのランド98と、該ランド98間に形成された3つの切屑排出溝99が形成されている。
タップ本体95の先端には穴形態のタップ側取付け部107が設けられている。タップ側取付け部はピン形態、ねじ形態、焼嵌め嵌合形態などでもよい。
ストップマーク除去部97(不要部位除去部)は、除去部本体105と、この除去部本体105に形成された切屑排出溝99と略同じ形態で略同じ位置の3つの溝101と、ランド98と略同じ形態で略同じ位置の3つのランド102と、このランド102の先端に形成された不要部位の除去手段である3つの切除刃103と、除去部本体105の中央に突出形態で設けられた圧入ピンからなる除去側取付け部106と、を備えてなる構成である。
除去側取付け部106をタップ側取付け部107に圧入して取り付けている。
切削タップは主に食付部で下穴を切削(タッピング)してねじを形成して行くのであるが、タッピングを停止したときに食付部の刃は切削中であるので停止した箇所にストップマーク(不要部位)と言われる段差が形成される。タップ90は、逆回転抜き動作でこの不要部位であるストップマークを切除刃103で切削除去するものである。
切削タップは下穴に雌ねじ9とその先の非ねじ螺旋部位とからなる螺旋部を形成するのであるが、不要部位であるストップマークは前記非ねじ螺旋部位に形成される。
前記実施例1~実施例7で示してきた不要部位除去部(山頂除去部11、27、38、58、ストップマーク除去部97)は、タップ本体とは別体のタップの不要部位除去体として単体で提供可能なものである。
その技術的思想は、被加工材に設けられた下穴の壁に正回転動作で螺旋部を形成するねじ部を有するタップ本体、このタップ本体の先方に取付けられるタップの不要部位除去体であって、逆回転抜き動作で前記螺旋部の不要部位を除去する前記下穴径よりも小径の不要部位除去部と、この不要部位除去部に突起形態ないし穴形態で設けられた、前記タップ本体の先端側に設けられた穴形態ないし突起形態のタップ側取付け部に圧入、焼嵌め、ねじ止等により固定するための除去側取付け部と、を備えてなることを特徴とするタップの不要部位除去体である。
[付記]
[付記1]
被加工材に設けられた下穴の壁を、正回転動作で塑性変形させて雌ねじを形成するねじ部を有するタップ本体と、
前記ねじ部の先方側に設けられた、逆回転抜き動作で前記雌ねじの山頂部分を除去する前記下穴径よりも小径の山頂除去部と、を備えたことを特徴とする盛上げタップ。
「ねじ部の先方側に設けられた」とは、ねじ部先端に密着形態、ねじ部先端に該先端と一体形態、ないしねじ部先端から離れた位置に設けられた形態などがある。
(1)山頂除去部をねじ部の先方側に設けた構成であるので、ねじ部に山頂除去刃を有さない該ねじ部が全て転造ねじ部位からなる構成であっても、ねじ部の先方側の山頂除去部によって抜き回転動作である逆回転抜き動作で、シームを有する雌ねじの山頂部分位を除去することを実現する。
(2)ねじ部が山頂除去部位を有さない全て転造ねじ部位とできるので、その形態とするなら、従来技術である特許文献1の(1)で述べた欠点を解消するものである。
(3)山頂除去部をねじ部の先方側に設けた構成、すなわち、ねじ部から先方に位置する該ねじ部ではない位置に山頂除去部を備えている形態であるので、ねじ部ではない箇所に位置する山頂除去部のみを熱処理する、電着処理をする又は蒸着膜等の表面処理をするなどの処理を行うことが可能であり、またかかる処理等を行ったものを使用可能とできるので、ねじ部に影響を与えないで山頂除去部の耐久性、切削性能を強化することを可能にする。
[付記2]
前記山頂除去部は、複数の切屑排出溝、該切屑排出溝の間に設けれた複数のランド、前記ランドに前記山頂部分を切除する切除刃が設けられた形態であることを特徴とする付記1記載の盛上げタップ。
前記付記1記載の発明と同様な効果を奏するとともに、山頂除去部に複数の切屑排出溝があるので切屑の排出を円滑に行うことができるので、切屑の噛み込み等が生じいないタップを実現する。
また、山頂除去部が複数のランドを有し、該ランドのそれぞれに切除刃(例えば2~4刃)を設けているので、切除刃を複数設けることにより1つの雌ねじ山頂の切除を複数の切除刃で担うことを可能とできる。すなわち、1つの切除刃の幅が分割できる(切削屑が小さくなる)ので、切除刃毎の切削抵抗および切り込み衝撃を小さいものとでき、また、ランドごとの複数の切除刃がそれぞれ雌ねじ山頂に切り込んで行くので、振れや偏芯が起こり難く、また小さくできるものである。
[付記3]
前記ねじ部より先端側に該ねじ部の先端径より小径の突起形態のタップ側取付け部が設けられ、前記タップ側取付け部に該タップ側取付け部の径より大径の前記山頂除去部が設けられたことを特徴とする付記1又は2記載の盛上げタップ。
このような構成としても、前記付記1又は2記載の発明と同様な効果を奏する。
[付記4]
前記タップ側取付け部は前記タップ本体の母材からなるものであり、前記山頂除去部は前記タップ側取付け部とは別体であることを特徴とする付記1~3又は4記載の盛上げタップ。
前記付記1、2又は3記載の発明と同様な効果を奏するとともに、前記突起部は前記タップ本体の母材そのものであるので、突起部は低コストで設けた形態とできる。また、山頂除去部が突起部とは別体であるので、山頂除去部をタップ本体の母材とは異なる材質の素材のものを使用することができ、また焼入れや表面処理を施したものを使用できるので、山頂除去部をタップ本体の母材からなるものよりも高切削性能のもの高耐久性のものを使用可能にできる。よって、被加工材の性質に対応した材質や処理を施した山頂除去部にすることを可能とする。
また、突起部を設けたままの山頂除去部無し盛上げタップとして使用することを可能とし、また突起部を取り除いて山頂除去部無し盛上げタップとして使用することを可能とするものである。
[付記5]
前記山頂除去部は前記タップ本体の母材とは別体であり、且つ、圧入、焼嵌め、ねじ止め等の取り外し可能な形態で固定される形態であることを特徴とする付記1~3又は4記載の盛上げタップ。
前記付記1~3又は4記載の発明と同様な効果を奏するとともに、前記山頂除去部は圧入、焼嵌め、ねじ止め等の取り外し可能な形態で固定される形態であるので、必要な場合に山頂除去部付き盛上げタップにして使用することを可能とでき、また山頂除去部が破損等した場合には交換することを可能としている。
[付記6]
前記ねじ部は、前記山頂除去部を設けていない形態であることを特徴とする付記1~4又は5記載の盛上げタップ。
前記付記1~5又は6記載の発明と同様な効果を奏するとともに、山頂除去部を設けないねじ部であるので、山頂除去部の形成によるねじ部が不良になることが生じないものにできる。
[付記7]
被加工材に設けられた下穴の壁を、正回転動作で塑性変形させて雌ねじを形成するねじ部を有するタップ本体と、
前記ねじ部の先端側に設けられた突起形態の又は穴形態のタップ側取付け部と、を備えてなるとともに、
前記タップ側取付け部に、穴形態の又は突起形態の除去側取付け部を有する山頂除去部の該除去側取付け部を圧入、焼嵌め、ねじ止め等により固定可能としたものであり、
前記山頂除去部は、逆回転抜き動作で前記雌ねじの山頂部分を除去する前記下穴径よりも小径形態のものであることを特徴とする盛上げタップ。
ねじ部の先端側にタップ側取付け部を設けているので、このタップ側取付け部に圧入、焼嵌め、ねじ止等により固定可能した除去側取付け部を有する雌ねじの山頂部分を除去する山頂除去部を取り付けることができる盛上げタップを実現している。
[付記8]
被加工材に設けられた下穴の壁を、正回転動作で塑性変形させて雌ねじを形成するねじ部を有するタップ本体、このタップ本体の先方に取付けられる盛上げタップの山頂除去体であって、
逆回転抜き動作で前記雌ねじの山頂部分を除去する前記下穴径よりも小径の山頂除去部と、
この山頂除去部に突起形態ないし穴形態で設けられた、前記タップ本体の先端側に設けられた穴形態ないし突起形態のタップ側取付け部に圧入、焼嵌め、ねじ止等により固定するための除去側取付け部と、を備えてなることを特徴とする盛上げタップの山頂除去体。
山頂除去体は下穴に形成された雌ねじの山頂部分を除去する山頂除去部と除去側取付け部を有しているので、前記除去側取付け部を、タップ本体の先端側に設けられた穴形態ないし突起形態のタップ側取付け部に、圧入、焼嵌め、ねじ止等により固定して、山頂除去部付きの盛り付けタップを簡単、容易に実現できる。
[付記9]
盛上げタップ素材であって、タップ素材本体と、このタップ素材本体のシャンクと、前記タップ素材本体の前記シャンクの前方に形成された、ねじが形成されていないねじ形成部と、このねじ形成部の先端側に設けられた突起形態ないし穴形態の、ねじ部が形成された完成タップで被加工材の下穴に形成した雌ねじの山頂部分を除去する山頂除去部を圧入、焼嵌め、ねじ止等により固定するためのタップ側取付け部と、を備えてなるとともに、
前記タップ側取付け部は加工の必要な非完成形態又は加工の必要のない完成形態であることを特徴とする盛上げタップ素材。
タップ側取付け部を形成しやすいないし予め設けた形態で提供されるので、山頂除去部を有する盛上げタップないし山頂除去部を取付けやすくした盛上げタップの形成行い易くでき、また低コストにできる。
本発明は、被加工材の下穴に雌ねじを形成する産業で利用される。
1:タップ、
2:タップ本体、
3:シャンク、
4:平行ねじ部、
5:食付部、
6:ねじ部、
7:被加工材、
8:下穴、
9:雌ねじ、
10:山頂部位(不要部位)、
11:山頂除去部(不要部位除去部)、
12:タップ側取付け部、
13:切屑排出溝、
14:ランド、
15:切除刃、
16:除去側取付け部、
17:逃げ、
18:シーム、
19:切屑、
28:タップ側取付け部、
29:除去側取付け部、
30:タップ、
31:タップ側取付け部、
32:タップ側取付け部、
33:除去側取付け部、
34:タップ、
36:タップ側取付け部、
37:除去側取付け部、
38:山頂除去部(不要部位除去部)、
39:タップ、
40:ナット、
41:切屑止部、
43:突起部、
45:タップ、
46:除去刃固定穴、
48:山頂除去体、
50:面取り加工部、
57:切除刃、
58:山頂除去部(不要部位除去部)、
59:切屑止部、
60:タップ、
70:タップ素材、
71:タップ素材本体、
72:シャンク、
73:ねじ形成部、
74:タップ側取付け部、
75:タップ素材、
76:タップ側取付け部。
90:タップ、
91:シャンク、
92:平行ねじ部、
93:食付部、
94:ねじ部、
95:タップ本体、
96:下穴、
97:ストップマーク除去部(不要部位除去部)、
99:切屑排出溝、
101:溝、
102:ランド、
103:切除刃、
105:除去部本体、
106:除去側取付け部、
107:タップ側取付け部。

Claims (6)

  1. 被加工材に設けられた下穴の壁を正回転動作でねじ形成加工して螺旋部を形成する、食付部と平行ねじ部とからなるねじ部を備えてなるタップ本体と、
    前記食付部の先端より先側に設けられた、前記螺旋部の不要部位を逆回転抜き動作で除去する不要部位除去部と、
    前記不要部位除去部の下部側に設けられた、該不要部位除去部によって除去された部位である切屑の前記下穴への落下を止める切屑止部と、を備えてなることを特徴とするタップ。
  2. 前記不要部位除去部は前記タップ本体の母材とは別体であり、且つ、圧入、焼嵌め、ねじ止め、接着、溶接、ロウ付け等により固定されさた形態であることを特徴とする請求項1記載のタップ。
  3. 前記不要部位除去部は、複数の切屑排出溝、該切屑排出溝の間に設けられた複数のランド、前記複数のランドに前記不要部位を切除により除去する複数の切除刃とを備えた形態であることを特徴とする請求項1又は2記載のタップ。
  4. 前記ねじ部が、前記下穴の壁を正回転動作で塑性変形させて前記螺旋部を形成するねじ部であり、
    前記不要部位が前記螺旋部の雌ねじの山頂部位であり、
    前記不要部位除去部が前記山頂部位を除去する山頂除去部であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のタップ。
  5. 前記ねじ部が、前記下穴を正回転動作で切削して前記螺旋部を形成するねじ部であり、
    前記不要部位が、前記切削を停止したときに前記食付部の刃の停止した前記螺旋部の箇所に形成される段差であるストップマークであり、
    前記不要部位除去部が前記ストップマークを除去するストップマーク除去部であり、
    前記ストップマーク除去部の直径は、タッピングする下穴の下穴径よりも小径で、前記食付部の直径よりも大径であり、かつ、厚さは1.5ピッチ以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のタップ。
  6. 被加工材に設けられた下穴に正回転動作により下穴の周縁を盛り上げて螺旋部を形成するねじ部を有するタップ本体と、
    前記ねじ部の先端側に設けられた突起形態のタップ側取付け部と
    を備え、
    前記タップ取付部は、回転軸が前記タップ本体の回転軸と正確に一致するように前記タップ本体の母材からなる該タップ本体と一体的に形成され、穴形態の除去側取付け部を有する不要部位除去部を、該タップ側取付け部に対して圧入又は焼嵌めにより固定可能な突起形態であり、
    前記不要部位除去部は、前記螺旋部の不要部位を除去する切除刃、研磨部又は研削部を備える除去手段を有しており、前記タップ本体の逆回転抜き動作時に、前記タップ側取付け部に固定された該不要部位除去部により前記不要部位を除去することを特徴とするタップ。
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