JP7452560B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
プリント配線板においては、電気信号ロスを低減することも求められており、絶縁層を低誘電正接とすることが必要とされている。そこで、例えば特許文献1においては、絶縁層を低誘電正接としたプリント配線板の製造方法が開示されている。
本発明が解決しようとする課題は、誘電正接が低いにもかかわらず、ドライフィルムの密着性を向上させることができる、プリント配線板の製造方法を提供することである。
[1] (A)支持体と樹脂組成物層とを備える接着フィルムの樹脂組成物層を、内層基板の一方の面又は両面と接合するように積層する工程と、(B)樹脂組成物層を熱硬化して絶縁層を形成する工程と、(C)支持体を剥離する工程と、(D)絶縁層の表面を粗化処理する工程と、を含み、(A)工程における、支持体の樹脂組成物層に接する側の面の算術平均粗さRa1が200nm以上であり、(B)工程により形成された絶縁層の誘電正接が0.005以下であり、(D)工程後の絶縁層の表面の算術平均粗さRa2が200nm~800nmである、プリント配線板の製造方法。
[2] (E)20μm以下の配線パターンを形成する工程をさらに含む、[1]に記載のプリント配線板の製造方法。
[3] 支持体の樹脂組成物層に接する側の面の算術平均粗さRa1と、(D)工程後の絶縁層の表面の算術平均粗さRa2との差が、100nm以下である、[1]または[2]に記載のプリント配線板の製造方法。
[4] 誘電正接が0.005以下で、かつ、表面の算術平均粗さRa2が200nm~800nmの絶縁層を含む、プリント配線板。
[5] [1]~[3]のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法により得られたプリント配線板、もしくは、[4]に記載のプリント配線板を含む、半導体装置。
接着フィルムにおける樹脂組成物層を形成する樹脂組成物は、特に限定されず、その硬化物が十分な硬度と絶縁性を有するものであればよい。樹脂組成物としては、例えば、硬化性樹脂とその硬化剤を含む組成物が挙げられる。硬化性樹脂としては、プリント配線板の絶縁層を形成する際に使用される従来公知の硬化性樹脂を用いることができ、中でもエポキシ樹脂が好ましい。したがって一実施形態において、樹脂組成物は、(a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤及び(c)無機充填材を含む。樹脂組成物は、必要に応じて、さらに、熱可塑性樹脂、硬化促進剤、難燃剤及びゴム粒子等の添加剤を含んでいてもよい。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
したがって樹脂組成物中の(a)エポキシ樹脂の含有量は、好ましくは0.1~50質量%、より好ましくは10~45質量%、さらに好ましくは20~42質量%である。なお、本発明において、樹脂組成物中の各成分の含有量は、別途明示のない限り、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%としたときの値である。
(b)硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化する機能を有する限り特に限定されないが、例えば、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤及びカルボジイミド系硬化剤が挙げられ、静電正接を0.005以下とする観点から、活性エステル系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤が好ましい。硬化剤は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
したがって樹脂組成物中の(b)硬化剤の含有量は、好ましくは0.1~30質量%、より好ましくは1~25質量%である。
無機充填材の材料は特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、ガラス、コーディエライト、シリコン酸化物、硫酸バリウム、炭酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト、ベーマイト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化マンガン、ホウ酸アルミニウム、炭酸ストロンチウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸バリウム、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、及びリン酸タングステン酸ジルコニウム等が挙げられる。これらの中でもシリカが特に好適である。またシリカとしては球状シリカが好ましい。無機充填材は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。無機充填材の市販品としては、例えば(株)アドマテックス製「SO-C2」、「SO-C1」、「SO-C4」等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられ、これらのうち、フェノキシ樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂は、1種単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化促進剤としては、例えば、リン系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、グアニジン系硬化促進剤、金属系硬化促進剤等が挙げられ、リン系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤が好ましく、アミン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤がより好ましい。硬化促進剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂組成物は、難燃剤を含んでもよい。難燃剤としては、例えば、有機リン系難燃剤、有機系窒素含有リン化合物、窒素化合物、シリコーン系難燃剤、金属水酸化物等が挙げられる。難燃剤は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
樹脂組成物は、さらに有機充填材を含んでもよい。有機充填材としては、プリント配線板の絶縁層を形成するに際し使用し得る任意の有機充填材を使用してよく、例えば、ゴム粒子、ポリアミド微粒子、シリコーン粒子等が挙げられ、ゴム粒子が好ましい。
本発明のプリント配線板の製造方法は、(A)支持体と樹脂組成物層とを備える接着フィルムの樹脂組成物層を、内層基板の一方の面又は両面と接合するように積層する工程と、(B)樹脂組成物層を熱硬化して絶縁層を形成する工程と、(C)支持体を剥離する工程と、(D)絶縁層の表面を粗化処理する工程と、を含む。
(A)工程は、内層基板の一方の面又は両面に、接着フィルムを積層する積層工程である。接着フィルムは、支持体と、支持体上に形成された樹脂組成物を含む樹脂組成物層と、を備える。樹脂組成物層に含まれる樹脂組成物については上述した通りである。
樹脂組成物層の厚みは、絶縁層の薄層化の観点から、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは50μm以下、又は40μm以下である。樹脂組成物層の厚みの下限は、特に限定されないが、通常、1μm以上、3μm以上、5μm以上、10μm以上等とし得る。したがって、樹脂組成物層の厚みは、1~100μmが好ましく、3~80μmがより好ましく、5~50μmがさらに好ましい。
支持体としては、例えば、プラスチック材料からなるフィルム、金属箔、離型紙が挙げられ、プラスチック材料からなるフィルム、金属箔が好ましい。
(A)工程にて用いる内装基板は、主として、ガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板等の基板、又は該基板の片面又は両面にパターン加工された導体層(回路)が形成された回路基板をいう。またプリント配線板を製造する際に、さらに絶縁層及び/又は導体層が形成されるべき中間製造物の内層回路基板も本発明でいう「内層基板」に含まれる。プリント配線板が部品内蔵回路板である場合、部品を内蔵した内層基板を使用すればよい。
(B)工程は、(A)工程により内層基板に積層された接着フィルムを熱硬化して、絶縁層を形成する工程である。
(C)工程は、支持体を剥離する剥離工程である。本発明においては、樹脂組成物層を熱硬化して絶縁層を形成した後に、支持体を剥離する(C)工程を実施することにより、絶縁層表面の粗さが適切なものとなる。
(D)工程は、絶縁層の表面を粗化処理する粗化処理工程である。本発明においては、(D)工程を実施した後の絶縁層の表面の算術平均粗さRa2が200nm~800nmとなるように(D)工程を実施する。
本発明のプリント配線板の製造方法は、(E)20μm以下の配線パターン(ピッチ)を有する導体層を形成する工程[(E)工程]を含んでいてもよい。
本発明のプリント配線板は、誘電正接が0.005以下で、かつ、表面の算術平均粗さRa2が200nm以上の絶縁層を含む。本発明のプリント配線板は、例えば、上述の本発明のプリント配線板の製造方法により製造することができる。
本発明の半導体装置は、上記本発明のプリント配線板の製造方法により製造されたプリント配線板もしくは上記本発明のプリント配線板を含むことを特徴とする。本発明の半導体装置は、本発明の製造方法により得られたプリント配線板または本発明のプリント配線板を用いて製造することができる。
以下の方法により実施例および比較例で用いる接着フィルム1~4を作製した。
ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ZX1059」、ビスフェノールA型とビスフェノールF型の1:1混合品、エポキシ当量169)5部、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000L、エポキシ当量280)15部、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP7200H」、エポキシ当量275)20部を、ソルベントナフサ15部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温(25℃)にまで冷却後、そこへ、フェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX7553BH30」)を5部、活性エステル硬化剤(DIC(株)製「HPC8000-65T」、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)30部、硬化促進剤(4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、固形分10質量%のMEK溶液)5部、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球形シリカ(平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製「SOC2」、単位面積当たりのカーボン量0.39mg/m2)95部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニス1を作製した。次いで、離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「U2-NR1」、厚み38μm、算術平均粗さRa1250nm)の離型面上に、乾燥後の樹脂組成物層の厚みが30μmとなるように樹脂ワニス1を均一に塗布し、80~120℃(平均100℃)で4分間乾燥させて、接着フィルム1を作製した。
作製例1で用いた離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「U2-NR1」、厚さ38μm)を、離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「U4-NR1」、厚み38μm)に変更したこと以外は、作製例1と同様にして、接着フィルム2を作製した。
作製例1で用いた樹脂ワニス1に代えて、下記方法により作製した樹脂ワニス2を用いたこと以外は、作製例1と同様にして接着フィルム3を作製した。
液状ナフタレン型エポキシ樹脂(エポキシ当量144、DIC(株)製「HP4032SS」)5部、ナフトール型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学(株)製「ESN475V」、エポキシ当量331)25部を、ソルベントナフサ30部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温(25℃)にまで冷却後、そこへ、フェノキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX7553BH30」)を5部、ビスフェノールAジシアネートのプレポリマー(ロンザジャパン(株)製「BA230S75」、シアネート当量約232、不揮発分75質量%のMEK溶液)20部、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製「PT30S」、シアネート当量約133、不揮発分85質量%のMEK溶液)7部、硬化促進剤(4-ジメチルアミノピリジン、固形分2.5質量%のMEK溶液)1部、硬化促進剤(東京化成(株)製、コバルト(III)アセチルアセトナート(Co(III)acac)、固形分1質量%のMEK溶液)3部、フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業(株)製、「KBM573」)で表面処理された球形シリカ(平均粒径0.5μm、(株)アドマテックス製「SOC2」、単位面積当たりのカーボン量0.39mg/m2)110部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニス2を作製した。
作製例3で用いた離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「U2-NR1」、厚さ38μm)を、離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「U4-NR1」、厚み38μm)に変更したこと以外は、作製例3と同様にして、接着フィルム4を作製した。
作製例1で用いた離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「U2-NR1」、厚さ38μm)を離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「X3」、算術平均粗さRa120μm、厚さ31μm)に変更したこと以外は、作製例1と同様にして、接着フィルム5を作製した。
作製例3で用いた離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「U2-NR1」、厚さ38μm)を離型処理付きポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、離型PET「X3」、厚さ31μm)に変更したこと以外は、作製例3と同様にして、接着フィルム6を作製した。
上記方法により作製した接着フィルム1~6を用いて、下記方法により実施例および比較例のプリント配線板を作製し、評価を行った。
(1)内層基板の下地処理
内層基板としてガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板厚み0.4mm、松下電工(株)製R1515A)を用い、その両面をメック(株)製CZ8101にて1μmエッチングして銅表面の粗化処理をおこなった。
各接着フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP-500((株)名機製作所製)を用いて、上記粗化処理したエポキシ樹脂両面銅張積層板の両面にラミネートし積層した。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後30秒間、100℃、圧力0.74MPaで圧着することにより行った。
実施例1~4及び比較例1及び3については、接着フィルムをラミネートした積層板を100℃で30分加熱し、続けて180℃、30分の硬化条件で樹脂組成物層を硬化して絶縁層を形成した後、離型PETフィルム(支持体)を剥離した。
比較例2及び4については、積層板にラミネートした接着フィルムから離形PETフィルム(支持体)を剥離してから、積層板を100℃で30分加熱し、続けて180℃、30分の硬化条件で樹脂組成物層を硬化して絶縁層を形成した。
絶縁層を形成した各積層板を、膨潤液である、アトテックジャパン(株)製のジエチレングリコールモノブチルエーテル含有のスウェリング・ディップ・セキュリガントP(グリコールエーテル類、水酸化ナトリウムの水溶液)に、60℃で5分間浸漬した。次に粗化液として、アトテックジャパン(株)製のコンセントレート・コンパクトP(KMnO4:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液)を用い、当該粗化液に各積層板を80℃で20分間浸漬した。次に中和液として、アトテックジャパン(株)製のリダクションショリューシン・セキュリガントP(硫酸の水溶液)を用い、当該中和液に各積層板を40℃で5分間浸漬した。次いで積層板を80℃で30分乾燥後、当該基板を評価基板Aとした。
評価基板Aをめっきして導体層を形成した。具体的には、評価基板Aを、PdCl2を含む無電解めっき用溶液に40℃で5分間浸漬し、次に無電解銅めっき液に25℃で20分間浸漬した。150℃にて30分間加熱してアニール処理を行ったものを、ドライフィルムレジスト密着性調査用サンプルとした。
(1)粗化処理後の絶縁層の算術平均粗さ(Ra2)の測定
評価基板Aの絶縁層の表面の算術平均粗さRa2を、非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値によりRa2を求めた。それぞれ10点の平均値を求めることにより測定し、結果を表2に示した。表2には、支持体として用いた各離型PETフィルムの樹脂組成物層側の面の算術平均粗さRa1を併せて示した(表2中、支持体表面の算術平均粗さRa1(nm)と記載)。支持体の算術平均粗さRa1についても、上記絶縁層の算術平均粗さRa2と同じ条件で測定を行った。
誘電正接測定用のサンプルを、幅2mm、長さ80mmの試験片に切断し、関東応用電子開発(株)製空洞共振器摂動法誘電率測定装置CP521およびアジレントテクノロジー(株)製ネットワークアナライザーE8362Bを使用して、空洞共振法で測定周波数5.8GHzにて誘電正接(tanδ)の測定を行った。2本の試験片について測定を行い、平均値を算出し、表2に示した。
ドライフィルムレジスト密着性調査用サンプルに、日立化成(株)製ドライフィルムレジストRY5725を、ロールラミネーターにてラミネートし、L/S=6/10の部分について露光・現像後のレジスト剥がれの有無を光学顕微鏡にて確認し、レジスト剥がれが認められなかったものを○とし、レジスト剥がれが認められたものを×として評価し、結果を表2に示した。
Claims (10)
- 支持体と樹脂組成物層とを備える、プリント配線板用の接着フィルムであって、
支持体の樹脂組成物層に接する側の面の算術平均粗さRa1が200nm以上であり、
樹脂組成物層の熱硬化により形成される絶縁層の誘電正接が0.005以下であり、
支持体が、プラスチック材料からなるフィルムまたは離型層付きのプラスチック材料からなるフィルムであり、
該接着フィルムの樹脂組成物層を硬化して絶縁層を形成した後に、支持体を剥離し、膨潤液に60℃で5分間浸漬し、粗化液に80℃で20分間浸漬し、中和液に40℃で5分間浸漬し、次いで80℃で30分乾燥した後の絶縁層の表面の算術平均粗さと、支持体の樹脂組成物層に接する側の面の算術平均粗さRa1との差が、100nm以下である、接着フィルム。 - 支持体と樹脂組成物層(ただし、比誘電率が100~20000の誘電体粉末を含む樹脂組成物層を除く。)とを備える、プリント配線板用の接着フィルムであって、
支持体の樹脂組成物層に接する側の面の算術平均粗さRa1が200nm以上であり、
樹脂組成物層の熱硬化により形成される絶縁層の誘電正接が0.005以下であり、
該接着フィルムの樹脂組成物層を硬化して絶縁層を形成した後に、支持体を剥離し、膨潤液に60℃で5分間浸漬し、粗化液に80℃で20分間浸漬し、中和液に40℃で5分間浸漬し、次いで80℃で30分乾燥した後の絶縁層の表面の算術平均粗さと、支持体の樹脂組成物層に接する側の面の算術平均粗さRa1との差が、100nm以下である、接着フィルム。 - 支持体が、プラスチック材料からなるフィルムまたは離型層付きのプラスチック材料からなるフィルムである、請求項2に記載の接着フィルム。
- 支持体の樹脂組成物層に接する側の面の算術平均粗さRa1が250nm以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の接着フィルム。
- 支持体の樹脂組成物層に接する側の面の算術平均粗さRa1が300nm以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の接着フィルム。
- 樹脂組成物層を形成する樹脂組成物が、エポキシ樹脂、硬化剤、および無機充填材を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の接着フィルム。
- 硬化剤が、活性エステル硬化剤を含む、請求項6に記載の接着フィルム。
- 樹脂組成物層の最低溶融粘度が60~500Pa・sである、請求項1~7のいずれか1項に記載の接着フィルム。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の接着フィルムの樹脂組成物層の硬化物を含む、プリント配線板。
- 請求項9に記載のプリント配線板を含む、半導体装置。
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