JP7450417B2 - コンクリート部材及びセグメント - Google Patents
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Description
そのため、RCセグメントを用いた場合には外力に耐え得るように厚さを厚くする必要があり、トンネル外径が大きくなることにより非経済的でコスト高になる。
そして、圧縮伝達材と主鋼板の間にくさび材を介在させて圧縮力を調整することで、外力により対向する端面にかかる圧縮力を圧縮伝達材から主鋼板に分散させることで受け止めることができる。そのため、セグメントに過大な圧縮力がかかることがなく、継手面の圧壊を防止できるとしている。
本発明では、コンクリート部材における圧縮伝達材及び鋼部材の一方に進退可能に連結された定着具を繰り出し調整して他方に当接または固定させることで、圧縮伝達材と定着具と鋼部材とを連続して配設でき、コンクリート部材の圧縮伝達材同士の当接部に圧力が印加されたとしても圧縮伝達材と定着具と鋼部材とコンクリートに分散して受け止めることができる。
コンクリート部材における端面の圧縮伝達材と鋼部材とが分離されていても、圧縮伝達材及び鋼部材の一方に螺合された定着具を進退させることで他方と当接または固定でき、圧縮伝達材と定着具と鋼部材とを連結することができる。
鋼部材が鉄筋かごの一部であると、圧縮伝達材に印加される圧縮力を鉄筋かごを介してコンクリートに分散して受け止めることができる。
上下方向のいずれから圧縮力が印加されたとしても上下に配置された圧縮伝達材で受け止めることができる。
本発明では、セグメントにおける圧縮伝達材及び鋼部材の一方に進退可能に連結された定着具を繰り出し調整して他方に当接または固定させることで、圧縮伝達材と定着具と鋼部材とを連続して配設でき、セグメントの圧縮伝達材同士の当接部に圧力が印加されたとしても圧縮伝達材と定着具と鋼部材とコンクリートに分散して受け止めることができる。
しかも、くさび材を用いることなく、圧縮伝達材及び鋼部材の一方に定着具を進退可能に連結して他方に当接または固定したため調整作業が容易で低コストであり、H字状の主鋼板を用いないためコンクリート部材及びセグメントの厚みを増大させることなく耐圧縮力を向上できる。
図1乃至図9は本発明の実施形態による大深度区間に設置したトンネル1に用いるセグメント2を示すものである。図1に示すトンネル1は地上から例えば70m以上の深さに設置されており、地上には高層建築物Bが構築されている。トンネル1は図2から図8に示す本発明の実施形態によるセグメント2が周方向に連結されたセグメントリング3が軸方向に連結されて筒状壁体を形成している。
これらの荷重はトンネル1のセグメントリング3のセグメント2同士を連結する継手面7に曲げ圧縮荷重として印加される。各セグメント2はこれらの圧縮荷重に耐え得る構成を必要とされている。
セグメント2の外周面8と内周面9はそれぞれ湾曲形成されたコンクリートCの面である。両側の主桁面6には所定間隔で雄継手からなる継手部11と雌継手からなる継手部11がそれぞれ設置されている。両側の継手面7には雄継手としての例えば2組のM金物12と、雌継手としての2組のF金物13がそれぞれ装着されている。なお、継手面7の雄継手や雌継手は1組でもよい。
対向する継手面7の間にはコンクリートC中に図4~図8に示す鉄筋かご16が内蔵されている。図4及び図5には鉄筋かご16の一部が示されている。M金物12及びF金物13には鉄筋かご16の内部に延びるアンカー筋14がコンクリートC中に固定されている。アンカー筋14は鉄筋かご16に固定または接触していてもよいし、非接触でもよい。
第一~第三の配力筋19a、19b、19cはネジ節鉄筋18に直交する方向にそれぞれ略四角形枠状に巻回されている。上下に配列された各ネジ節鉄筋18と第一~第三の配力筋19a、19b、19cとは溶接等でそれぞれ連結され、格子状に配列されている。
しかも、各高ナット21はネジ節鉄筋18毎に装着されている。ネジ節鉄筋18と高ナット21と鋼板15とは同一線状に配設されている。
なお、上述した説明では省略されているが、セグメント2の主桁面6と継手面7の上部鋼板15aには漏水を防止するためのシール溝とシール部材が設置されていてもよい。
図9(a)に示す型枠25は、セグメント2の内周面9に対向する凸状に湾曲した底盤部25aと、対向する主桁面6及び継手面7にそれぞれ対向する4面の側部25bとを有している。型枠25内にネジ節鉄筋18と配力筋19とで格子状に形成された鉄筋かご16を設置する。各ネジ節鉄筋18の両端部または一部のネジ節鉄筋18には高ナット21が螺合されている。
次に、図9(b)において、型枠25内に設置した蓋部26の中央開口を通してコンクリートCを充填して打設する。その際、充填されたコンクリートCは鉄筋かご16の隙間を流通し、型枠25内で隙間なく充填される。型枠25内に充填されたコンクリートCを養生した後、型枠25から取り出すことで、図9(c)に示すRCのセグメント2を製造できる。
このトンネル1には外側から土圧、建築物荷重及び地下水圧による荷重が、隣り合うセグメント2の継手面7同士に外側から印加される。そのため、特に継手面7の鋼板15に大きな圧縮力荷重がかかる。しかし、この圧縮力荷重は鋼板15から高ナット21と鉄筋かご16のネジ節鉄筋18及び配力筋19とコンクリートCに伝達されることで分散して荷重を受ける。
また、鋼板15及び高ナット21をM金物12及びF金物13の上下にそれぞれ配設したため、上下方向に不均等な荷重が印加されたとしても、鋼板15及び高ナット21で荷重を受けることができる。
また、鉄筋かご16等の圧縮部材が存在しない雄継手や雌継手の付近の領域を高ナット21によって補強することができる。
また、上部鋼板15a及び下部鋼板15bは高ナット21を介して鉄筋かご16のネジ節鉄筋18を同一線状に連続して配設したため、上部鋼板15a及び下部鋼板15bに印加される土圧等の圧縮荷重を受け止めることができる。
図10において、第一変形例による高ナット21Aはフランジ部22を備えておらず、長軸のナット部23だけで構成されている。高ナット21Aはネジ節鉄筋18に螺合した状態で鋼板15側に進退可能である。
図11は第二変形例による高ナット21Bを示すものである。
本変形例では、高ナット21Bはフランジ部22を備えておらず、長軸のナット部23だけで構成されている。しかもナット部23の鋼板15側端部の外周面には雄ねじ部28が形成されている。鋼板15の背面には高ナット21Bの先端を受け入れる凹部29が形成され、この凹部29の内周面には高ナット21Bの雄ねじ部28と螺合される雌ねじ部29aが形成されている。主鉄筋18Aは例えば異形棒材で形成され、その端部に雄ねじ部が形成されている。
本変形例では、鋼板15の裏面に雄ねじ部31が突出して連結または形成されている。この雄ねじ部31に高ナット21のナット部23が螺合して位置調整可能とされている。そして、雄ねじ部31に対する高ナット21の位置を調整することで、例えば異形棒材等からなる主鉄筋18Bの先端にフランジ部22を当接させて保持できる。
本変形例の場合でも、セグメント2の継手面7同士に大きな圧縮力荷重がかかったとしても、継手面7の上下に固定された上部鋼板15a及び下部鋼板15bから高ナット21を介して鉄筋かご16の主鉄筋18B及び配力筋19に分散されるため、耐圧縮力と強度が高い。
上述した実施形態によるセグメント2は地下の大深度区画にトンネル1を設置する場合に用いるセグメント2について説明したが、本実施形態によるセグメント2は大深度区画に限定されない。例えば、セグメント2は地下の適宜の浅い区画または地上等に施工するトンネル1にも適用できる。また、本発明のトンネル1は、道路トンネルだけでなく鉄道トンネル、共同溝、下水道、上水道、地下河川、貯留管等にも適用できる。
なお、本実施形態によるセグメント2はコンクリート部材に含まれる。コンクリート部材には円弧版状に湾曲していない平板状の部材やその他の適宜形状のものも含まれる。また、主鉄筋は必ずしもネジ節鉄筋18に限定されるものではなく、柱状の棒材や異形棒材等の端部に雄ねじ部を形成したものを採用してもよい。また、端面は継手面7を含んでいる。高ナット21、21A、21Bは定着具に含まれる。
2 セグメント
3 セグメントリング
6 主桁面
7 継手面
12 M金物
13 F金物
15 鋼板
15a 上部鋼板
15b 下部鋼板
16 鉄筋かご
18 ネジ節鉄筋
18A、18B 主鉄筋
19 配力筋
19a 第一の配力筋
19b 第二の配力筋
19c 第三の配力筋
21、21A、21B 高ナット
22 フランジ部
23 ナット部
29 凹部
B 高層建築物
C コンクリート
Claims (5)
- 対向する端面を有するコンクリート部材であって、
対向する前記端面にそれぞれ露出して配設された圧縮伝達材と、
対向する前記圧縮伝達材の間に配設されている鋼部材と、
前記圧縮伝達材及び鋼部材の一方に螺合した状態で進退可能に連結されていて他方に当接されている定着具と、
を備え、
定着具は、前記圧縮伝達材及び鋼部材の一方から外れることなく前記圧縮伝達材及び鋼部材の他方に当接する長さを有する、
ことを特徴とするコンクリート部材。 - 前記定着具はナット部を有しており、鋼部材は前記ナット部に螺合するネジ節鉄筋またはねじ部を有しており、
前記ナット部は前記ネジ節鉄筋またはねじ部に螺合した状態で進退可能とした請求項1に記載されたコンクリート部材。 - 前記対向する圧縮伝達材の間に前記鋼部材を含む鉄筋かごが配設されている請求項1または2に記載されたコンクリート部材。
- 前記端面にはその上下に前記圧縮伝達材が配設され、前記上下の圧縮伝達材の間に継手が設置されている請求項1から3のいずれか1項に記載されたコンクリート部材。
- コンクリート製の継手面及び主桁面で複数個連結されることで筒状壁体を構築する円弧版状のセグメントであって、
対向する前記継手面にそれぞれ露出して配設された圧縮伝達材と、
対向する前記圧縮伝達材の間に配設されている鋼部材と、
前記圧縮伝達材及び鋼部材の一方に螺合した状態で進退可能に連結されていて他方に当接されている定着具と、
を備え、
定着具は、前記圧縮伝達材及び鋼部材の一方から外れることなく前記圧縮伝達材及び鋼部材の他方に当接する長さを有する、
ことを特徴とするセグメント。
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