JP7434862B2 - シリコーンゴム、及び構造体 - Google Patents
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Description
紫外線に曝露される屋外用エラストマー部材を形成するために用いるシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って求められるS0及びS1が、-40%≦((S1-S0)/S0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴムが提供される。
(手順)
S0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
S1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して、サンシャインウエザーメータ耐候性試験、放電電圧・電流:50V・60A、フィルター:ガラスフィルターAタイプ、ブラックパネル温度63℃、スプレーサイクル:降雨条件無し、試験時間:300時間の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
上記のシリコーンゴムを備える構造体が提供される。
シリコーンゴムは、下記の手順に従って求められるS0及びS1が、-30%≦((S1-S0)/S0)×100≦10%を満たすように構成される。
UV物性変化量の中でも、UV処理前後での引張強度の変化量を指標として採用することで、安定的に屋外使用時のゴム特性を安定的に評価することができること、そして、UV処理前後での引張強度の変化量、すなわち、((S1-S0)/S0)×100を上記下限値以上とすることによって、屋外使用時におけるエラストマーのゴム特性の低下を抑制し、伸縮耐久性を向上できることが判明した。
屋外用エラストマー部材に使用されるシリコーンゴムは、シート状、筒状、袋状などの各種の形状に加工成形され得る。
構造体は、例えば、身体や衣服に装着可能なウェアラブルデバイスに適用することができ、より具体的には、屋外使用可能なウエアラブルに適用できる。シリコーンゴムは、このようなウェアラブルデバイスを構成する屋外用エラストマー部材の形成に用いることができる。
((S1-S0)/S0)×100の下限は、-40%以上、好ましくは-30%以上、より好ましくは-10%以上である。これにより、屋外使用時における伸縮耐久性を向上できる。
((S1-S0)/S0)×100の上限は、例えば、10%以下、好ましくは7%以下、より好ましくは5%以下である。これにより、屋外使用時におけるゴム特性の低下を抑制できる。
S0:シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
S1:シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して、サンシャインウエザーメータ耐候性試験、放電電圧・電流:50V・60A、フィルター:ガラスフィルターAタイプ、ブラックパネル温度63℃、スプレーサイクル:降雨条件無し、試験時間:300時間の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
((BE1-BE0)/BE0)×100の下限は、例えば、-20%以上、好ましくは-15%以上、より好ましくは-10%以上である。これにより、屋外使用時における伸縮耐久性を向上できる。
((BE1-BE0)/BE0)×100の上限は、例えば、10%以下、好ましくは7%以下、より好ましくは5%以下である。これにより、屋外使用時におけるゴム特性の低下を抑制できる。
BE0:シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの破断伸びとする。
BE1:シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して上記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの破断伸びとする。
((T1-T0)/T0)×100の下限は、例えば、-40%以上、好ましくは-20%以上、より好ましくは-10%以上である。これにより、屋外使用時における伸縮耐久性を向上できる。
((T1-T0)/T0)×100の上限は、例えば、10%以下、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下である。これにより、屋外使用時におけるゴム特性の低下を抑制できる。
T0:シリコーンゴムを用いて厚さ2mmの試験片を作製し、得られた試験片に対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、JIS K7361-1:1997に準拠して、測定方式:積分球方式、光源:ハロゲンランプの条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。
T1:シリコーンゴムを用いて厚さ2mmの試験片を作製し、得られた試験片に対して、JIS K 6266に準拠して、上記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K7361-1:1997に準拠して、上記条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。
((TS1-TS0)/TS0)×100の下限は、例えば、-30%以上、好ましくは-25%以上、より好ましくは-20%以上である。これにより、屋外使用時におけるエラストマーの耐傷付き性や機械的強度を向上させることができる。
((TS1-TS0)/TS0)×100×100の上限は、例えば、10%以下、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下である。これにより、屋外使用時におけるゴム特性の低下を抑制できる。
TS0:シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6252(2001)に準拠して測定したときの引裂強度とする。
TS1:シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して上記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6252(2001)に準拠して測定したときの引裂強度とする。
上記硬度A0の下限は、特に限定されないが、例えば、20以上、好ましくは22以上、より好ましくは25以上でもよい。これにより、機械的強度を向上させ、また、外力からの変形を抑制し、形状保持性を高めることができる。
本明細書中、「~」は、特に明示しない限り、上限値と下限値を含むことを表す。
本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)を含むことができる。
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)は、直鎖構造を有する直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)と分岐構造を有する分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)とに分類され、これらのうちのいずれか一方または双方を含むことができる。
(Ha(R7)3-aSiO1/2)m(SiO4/2)n
(式(c)において、R7は一価の有機基、aは1~3の範囲の整数、mはHa(R7)3-aSiO1/2単位の数、nはSiO4/2単位の数である)
本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物は、シリカ粒子(C)を含むことができる。
本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物は、シランカップリング剤(D)を含むことができる。
シランカップリング剤(D)は、加水分解性基を有することができる。加水分解基が水により加水分解されて水酸基になり、この水酸基がシリカ粒子(C)表面の水酸基と脱水縮合反応することで、シリカ粒子(C)の表面改質を行うことができる。
上記式(4)中、nは1~3の整数を表わす。Yは、疎水性基、親水性基またはビニル基を有するもののうちのいずれかの官能基を表わし、nが1の時は疎水性基であり、nが2または3の時はその少なくとも1つが疎水性基である。Xは、加水分解性基を表わす。
本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物は、白金または白金化合物(E)を含むことができる。
白金または白金化合物(E)は、硬化の際の触媒として作用する触媒成分である。白金または白金化合物(E)の添加量は触媒量である。
また、本実施形態のシリコーンゴム系硬化性組成物には、上記成分(A)~(E)以外に、水(F)が含まれていてもよい。
これにより、シリカ粒子(C)のシリコーンゴム系硬化性組成物中における分散性を確実に向上させることができる。
次に、本実施形態のシリコーンゴムの製造方法について説明する。
本実施形態のシリコーンゴムの製造方法としては、シリコーンゴム系硬化性組成物を調製し、このシリコーンゴム系硬化性組成物を硬化させることによりシリコーンゴムを得ることができる。
以下、詳述する。
以上のような工程を経ることで、本実施形態のシリコーンゴムが得られる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 紫外線に曝露される屋外用エラストマー部材を形成するために用いるシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って求められるS0及びS1が、-40%≦((S1-S0)/S0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
S0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
S1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して、サンシャインウエザーメータ耐候性試験、放電電圧・電流:50V・60A、フィルター:ガラスフィルターAタイプ、ブラックパネル温度63℃、スプレーサイクル:降雨条件無し、試験時間:300時間の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
2. 1.に記載のシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って求められるBE0及びBE1が、-20%≦((BE1-BE0)/BE0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
BE0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの破断伸びとする。
BE1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して前記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの破断伸びとする。
3. 1.又は2.に記載のシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って得られるTS0、TS1が、-30%≦((TS1-TS0)/TS0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
TS0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6252(2001)に準拠して測定したときの引裂強度とする。
TS1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して前記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6252(2001)に準拠して測定したときの引裂強度とする。
4. 3.に記載のシリコーンゴムであって、
紫外線照射後の引裂強度を表すTS1が、25N/mm以上である、シリコーンゴム。
5. 1.~4.のいずれか一つに記載のシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って求められるT0及びT1が、-40%≦((T1-T0)/T0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
T0:当該シリコーンゴムを用いて厚さ2mmの試験片を作製し、得られた試験片に対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、JIS K7361-1:1997に準拠して、測定方式:積分球方式、光源:ハロゲンランプの条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。
T1:当該シリコーンゴムを用いて厚さ2mmの試験片を作製し、得られた試験片に対して、JIS K 6266に準拠して、前記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K7361-1:1997に準拠して、前記条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。
6. 1.~5.のいずれか一つに記載のシリコーンゴムであって、
ウェアラブルデバイスを構成する前記屋外用エラストマー部材の形成に用いられる、シリコーンゴム。
7. 1.~6.のいずれか一つに記載のシリコーンゴムであって、
無機充填材を含む、シリコーンゴム。
8. 1.~7.のいずれか一つに記載のシリコーンゴムであって、
シリコーンゴム系硬化性組成物の硬化物で構成される、シリコーンゴム。
9. 8.に記載のシリコーンゴムであって、
前記シリコーンゴム系硬化性組成物が、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)を含む、シリコーンゴム。
10. 9.に記載のシリコーンゴムであって、
前記シリコーンゴム系硬化性組成物がシリカ粒子(C)を含み、
前記シリコーンゴム系硬化性組成物中、前記シリカ粒子(C)の含有量が、前記ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)100重量部に対して、10重量部以上60重量部以下である、シリコーンゴム。
11. 1.~10.のいずれか一つに記載のシリコーンゴムを備える構造体。
(ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A))
・低ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1):合成スキーム1により合成したビニル基含有ジメチルポリシロキサン(式(1-1)で表わされる構造でR1(末端)のみがビニル基である構造)
・高ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-2):合成スキーム2により合成したビニル基含有ジメチルポリシロキサン(式(1-1)で表わされる構造でR1およびR2がビニル基である構造)
・モメンティブ社製:「TC-25D」
・シリカ粒子(C):シリカ微粒子(粒径7nm、比表面積300m2/g)、日本アエロジル社製、「AEROSIL300」
・シランカップリング剤(D-1):ヘキサメチルジシラザン(HMDZ)、Gelest社製、「HEXAMETHYLDISILAZANE(SIH6110.1)」
・シランカップリング剤(D-2):ジビニルテトラメチルジシラザン、Gelest社製、「1,3-DIVINYLTETRAMETHYLDISILAZANE(SID4612.0)」
・モメンティブ社製:「TC-25A」
[合成スキーム1:低ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)の合成]
下記式(5)にしたがって、低ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)を合成した。
すなわち、Arガス置換した、冷却管および攪拌翼を有する300mLセパラブルフラスコに、オクタメチルシクロテトラシロキサン74.7g(252mmol)、カリウムシリコネート0.1gを入れ、昇温し、120℃で30分間攪拌した。なお、この際、粘度の上昇が確認できた。
その後、155℃まで昇温し、3時間攪拌を続けた。そして、3時間後、1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン0.1g(0.6mmol)を添加し、さらに、155℃で4時間攪拌した。
さらに、4時間後、トルエン250mLで希釈した後、水で3回洗浄した。洗浄後の有機層をメタノール1.5Lで数回洗浄することで、再沈精製し、オリゴマーとポリマーを分離した。得られたポリマーを60℃で一晩減圧乾燥し、低ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-1)を得た(Mn=2,2×105、Mw=4,8×105)。また、H-NMRスペクトル測定により算出したビニル基含有量は0.04モル%であった。
上記(A1-1)の合成工程において、オクタメチルシクロテトラシロキサン74.7g(252mmol)に加えて2,4,6,8-テトラメチル2,4,6,8-テトラビニルシクロテトラシロキサン0.86g(2.5mmol)を用いたこと以外は、(A1-1)の合成工程と同様にすることで、下記式(6)のように、高ビニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン(A1-2)を合成した。(Mn=2,3×105、Mw=5,0×105)。また、H-NMRスペクトル測定により算出したビニル基含有量は0.93モル%であった。
次のようにしてシリコーンゴム系硬化性組成物を調整した。
まず、下記の表1に示す割合で、90%のビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)、シランカップリング剤(D)および水(F)の混合物を予め混練し、その後、混合物にシリカ粒子(C)を加えてさらに混練し、混練物(シリコーンゴムコンパウンド)を得た。
ここで、シリカ粒子(C)添加後の混練は、カップリング反応のために窒素雰囲気下、60~90℃の条件下で1時間混練する第1ステップと、副生成物(アンモニア)の除去のために減圧雰囲気下、160~180℃の条件下で2時間混練する第2ステップとを経ることで行い、その後、冷却し、残り10%のビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)を2回に分けて添加し、20分間混練した。
続いて、得られた混練物(シリコーンゴムコンパウンド)100重量部に、表1に示す配合割合のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)および白金または白金化合物(E)を加えて、ロールで混練し、シリコーンゴム系硬化性組成物1、2を得た。
(実施例1)
得られたシリコーンゴム系硬化性組成物1を、160℃、10MPaで20分間プレスし、厚さ2mmのシート状に成形すると共に、1次硬化した。続いて、200℃で4時間加熱し、2次硬化した。以上により、シート状のシリコーンゴム(シリコーンゴム系硬化性組成物1の硬化物)を得た。
シリコーンゴム系硬化性組成物1に代えて、シリコーンゴム系硬化性組成物2を使用した以外は、実施例1と同様にして、シート状のシリコーンゴムを得た。
ポリウレタンシート((株)ミスミ社、標準ウレタンシート、型式:UTSLL、厚さ:2mm)を使用した。
ポリウレタンシート(扶桑ゴム産業(株)、ウレタンゴム(ポリエーテル系)シート<90>、厚さ:2mm)を使用した。
天然ゴムシート(扶桑ゴム産業(株)、上質アメゴムシート、厚み:2mm)を使用した。
得られた厚さ2mmのシート状エラストマーを用いて、JIS K6251(2004)に準拠して、ダンベル状3号形試験片を作製し、得られたダンベル状3号形試験片の引張強度を測定した。単位はMPaである。
(引張強度の測定手順)
引張強度S0:ダンベル状3号形試験片に対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
引張強度S1:ダンベル状3号形試験片に対して、JIS K 6266に準拠して、サンシャインウエザーメータ耐候性試験、放電電圧・電流:50V・60A、フィルター:ガラスフィルターAタイプ、ブラックパネル温度63℃、スプレーサイクル:降雨条件無し、試験時間:300時間の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
得られた厚さ2mmのシート状エラストマーを用いて、JIS K6251(2004)に準拠して、ダンベル状3号形試験片を作製し、得られたダンベル状3号形試験片の破断伸びを測定した。
破断伸びは、[標線間移動距離(mm)]÷[初期標線間距離(20mm)]×100で計算した。単位は%である。
(破断伸びの測定手順)
破断伸びBE0:ダンベル状3号形試験片に対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの破断伸びとする。
破断伸びBE1:ダンベル状3号形試験片に対して、JIS K 6266に準拠して、上記の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの破断伸びとする。
得られた厚さ2mmのシート状エラストマーを用いて、JIS K6252(2001)に準拠して、クレセント形試験片を作製し、得られたクレセント形試験片の引裂強度を測定した。単位は、N/mmである。
(引裂強度の測定手順)
引裂強度TS0:クレセント形試験片に対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6252(2001)に準拠して測定したときの引裂強度とする。
引裂強度TS1:クレセント形試験片に対して、JIS K 6266に準拠して、上記の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6252(2001)に準拠して測定したときの引裂強度とする。
得られた厚さ2mmのシート状エラストマーを用いて、厚さ2mmの試験片を作製し、JIS K7361-1:1997に準拠して、得られた試験片の全光線透過率を測定した。単位は、%である。
(全光線透過率の測定手順)
全光線透過率T0:得られた試験片に対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、JIS K7361-1:1997に準拠して、測定方式:積分球方式、光源:ハロゲンランプの条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。
全光線透過率T1:得られた試験片に対して、JIS K 6266に準拠して、上記の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K7361-1:1997に準拠して、上記の条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。
各実施例・各比較例のシート状エラストマーに対して、JIS K 6266に準拠して、スプレーサイクルの条件を『降雨条件無し』から『120分中18分間スプレー』に変更した以外は上記の条件Xと同様の条件にて紫外線照射処理を施した後、180°の折り曲げを100回の繰り返し行う屈曲試験を行い、その後のシート状エラストマーにおける状態を評価した。状態観察の結果、シート状エラストマーに亀裂が発生していない場合を○、亀裂が一部または全体に発生している場合を×と評価した。
Claims (9)
- 紫外線に曝露されるウェアラブルデバイスを構成する屋外用エラストマー部材を形成するために用いるシリコーンゴムであって、
当該シリコーンゴムが、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)、シリカ粒子(C)、およびシランカップリング剤(D)を含むシリコーンゴム系硬化性組成物の硬化物で構成されており、
前記シリカ粒子(C)の含有量が、前記ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)の合計量100重量部にして、53重量部以下であり、
前記シランカップリング剤(D)が、疎水性基を有するシランカップリング剤およびビニル基を有するシランカップリング剤を含み、
下記の手順に従って求められるS0及びS1が、-40%≦((S1-S0)/S0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
S0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
S1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して、サンシャインウエザーメータ耐候性試験、放電電圧・電流:50V・60A、フィルター:ガラスフィルターAタイプ、ブラックパネル温度63℃、スプレーサイクル:降雨条件無し、試験時間:300時間の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。 - 紫外線および水に曝露されるウェアラブルデバイスを構成する屋外用エラストマー部材を形成するために用いるシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って求められるS0及びS1が、-40%≦((S1-S0)/S0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
S0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
S1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して、サンシャインウエザーメータ耐候性試験、放電電圧・電流:50V・60A、フィルター:ガラスフィルターAタイプ、ブラックパネル温度63℃、スプレーサイクル:降雨条件無し、試験時間:300時間の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。 - 紫外線に曝露されるウェアラブルデバイスを構成する屋外用エラストマー部材を形成するために用いるシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って求められるS0及びS1が、-40%≦((S1-S0)/S0)×100≦10%を満たす、かつ、
下記の手順に従って求められるT0及びT1が、-40%≦((T1-T0)/T0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
S0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
S1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して、サンシャインウエザーメータ耐候性試験、放電電圧・電流:50V・60A、フィルター:ガラスフィルターAタイプ、ブラックパネル温度63℃、スプレーサイクル:降雨条件無し、試験時間:300時間の条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの引張強度とする。
(手順)
T0:当該シリコーンゴムを用いて厚さ2mmの試験片を作製し、得られた試験片に対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、JIS K7361-1:1997に準拠して、測定方式:積分球方式、光源:ハロゲンランプの条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。
T1:当該シリコーンゴムを用いて厚さ2mmの試験片を作製し、得られた試験片に対して、JIS K 6266に準拠して、前記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K7361-1:1997に準拠して、前記条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。 - 請求項1~3のいずれか一項に記載のシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って求められるBE0及びBE1が、-20%≦((BE1-BE0)/BE0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
BE0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの破断伸びとする。
BE1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して前記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6251(2004)に準拠して測定したときの破断伸びとする。 - 請求項1~4のいずれか一項に記載のシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って得られるTS0、TS1が、-30%≦((TS1-TS0)/TS0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
TS0:当該シリコーンゴムに対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、25℃で、JIS K6252(2001)に準拠して測定したときの引裂強度とする。
TS1:当該シリコーンゴムに対して、JIS K 6266に準拠して前記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K6252(2001)に準拠して測定したときの引裂強度とする。 - 請求項5に記載のシリコーンゴムであって、
紫外線照射後の引裂強度を表すTS1が、25N/mm以上である、シリコーンゴム。 - 請求項1又は2に記載のシリコーンゴムであって、
下記の手順に従って求められるT0及びT1が、-40%≦((T1-T0)/T0)×100≦10%を満たす、シリコーンゴム。
(手順)
T0:当該シリコーンゴムを用いて厚さ2mmの試験片を作製し、得られた試験片に対して、さらなる紫外線照射処理を施さずに、JIS K7361-1:1997に準拠して、測定方式:積分球方式、光源:ハロゲンランプの条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。
T1:当該シリコーンゴムを用いて厚さ2mmの試験片を作製し、得られた試験片に対して、JIS K 6266に準拠して、前記条件Xにて紫外線照射処理を施した後、25℃で、JIS K7361-1:1997に準拠して、前記条件Yにて測定したときの全光線透過率とする。 - 請求項1に記載のシリコーンゴムであって、
前記シリコーンゴム系硬化性組成物が、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)を含み、
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)の含有量が、前記ビニル基含有オルガノポリシロキサン(A)、前記シリカ粒子(C)及び前記シランカップリング剤(D)の合計量100重量部に対して、0.5重量部以上20重量部以下である、シリコーンゴム。 - 請求項1~8のいずれか一項に記載のシリコーンゴムを備える構造体。
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