JP7407627B2 - 複合ケーブル - Google Patents
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Description
そして、それらの電源線や信号線を車両内に配置する際、従来は、それらの線をテープで巻いたり結束バンドで束ねる等してまとめられて配置されることが多かった。
そして、このように複数の線をまとめて1本の複合ケーブルとすることで、線を束ねるなどする場合に比べて、線やケーブルが車両内で占めるスペースをより小さくすること、すなわち省スペース化を図ることが可能となる等のメリットがある。
なお、図5以下の各図でも同様であるが、信号線101の対を含む破線の円は、信号線101が対ごとに撚り合わされていることを表している。
そのため、例えば図6に示すように、2本の電源線102同士を離すようにして複合ケーブル100を製造すれば、シース層103の厚さが、信号線101の部分(図中のT1参照)と電源線102の部分(図中のT2参照)とで同程度の厚さになり、複合ケーブル100の端末加工性が良くなる。
また、図6や図7に示した状態では、信号線101の対同士の間に電源線102が存在しない状態になる。
しかし、図6や図7に示したように2本の電源線102同士が離れた状態では、信号線101の対同士の間に電源線102がないため、一方の信号線101の対でノイズが発生した場合、それを他方の信号線101の対が拾ってしまい、信号線101で送信される信号にノイズが乗る可能性がある。
2対の信号線と、前記信号線と外径が異なる2本の電源線とを備える複合ケーブルにおいて、
前記信号線及び前記電源線がいずれも絶縁被覆層で被覆され、
前記2対の信号線と前記2本の電源線とがシース層で一括してシースされた構造を有しており、
前記複合ケーブルの中心に、導電性を有する連続体が前記複合ケーブルの長手方向に延設されており、
前記信号線の各対の間に前記連続体が介在し、前記2本の電源線の間に前記連続体が介在するように前記2対の信号線と前記2本の電源線と前記連続体が配置されていることを特徴とする。
そして、上記構成は、前記2対の信号線と前記2本の電源線と前記連続体とがシース層で一括してシースされた構造を有しており、前記シース層が前記2対の信号線と前記2本の電源線の外周の形状に沿って形成されるものとしてもよい。
ただし、以下に述べる各実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態や図示例に限定するものではない。
本実施形態では、複合ケーブル1は、2対の信号線2と、2本の電源線3とを備える6芯の複合ケーブルであり、各信号線2と各電源線3はそれぞれ中心導体21、31が絶縁被覆層22、32で被覆されている。
そして、2対の信号線2と2本の電源線3とがシース層4で隙間なく直接被覆されており、2対の信号線2と2本の電源線3とがシース層4で一括してシースされた構造を有している。
そして、このように、2対の信号線2を、対ごとに信号線2同士を撚り合わせて構成することで、撚り合わせない場合に比べて、信号線2が対ごとに撓みやすくなるとともに、複合ケーブル1が長手方向に引っ張られた際に信号線2が伸びることができるため、複合ケーブル1の可撓性や耐屈曲性(繰り返しの曲げに対する耐性)を向上させることが可能となる。
なお、以下では、信号線2の中心導体21が金属線であることを前提に説明するが、信号線2の中心導体21に例えば光ファイバ心線等が含まれていてもよい。
また、電源線3は、その外径が信号線2の外径よりも太いものが用いられている。このように、本実施形態では、電源線3は信号線2とは外径が異なっている。
すなわち、信号線2は、中心導体21が、それを構成する複数の素線21a、すなわち複数の金属線が互いに撚り合わされて構成されている。複数の素線21aは、全体を一括に撚った撚線であってもよく、複数の素線を撚ったものをさらに撚り合わせた撚撚線であってもよい。
そして、このように構成することで、撚り合わせない場合に比べて、信号線2自体や電源線3自体が撓みやすくなるとともに、複合ケーブル1が長手方向に引っ張られた際に信号線2自体や電源線3自体が伸びることができるため、複合ケーブル1の可撓性や耐屈曲性を向上させることが可能となる。
そのため、撚り合わされた信号線2や電源線3の撚り込み率は、それぞれ適切な値に設定されることが望ましい。
そして、このように構成すれば、信号線2や電源線3で必要以上に電気抵抗が大きくなったり必要以上に信号が低下したりすることなく、複合ケーブル1の可撓性や耐屈曲性を向上させることが可能となる。
このように、信号線2や電源線3の各絶縁被覆層22、32を耐熱樹脂で被覆することで、信号線2や電源線3の耐熱性を向上させることが可能となる。
そのため、例えば、車両に組み付けられた複合ケーブル1がエンジン等の熱で高温に晒される場合があるが、そのような場合でも熱により信号線2や電源線3の絶縁被覆層22、32が溶けるなどして損傷することを防止することが可能となる。
架橋性の耐熱樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂等の種々の樹脂を用いることが可能であり、それを電子線架橋法や化学架橋法、シラン架橋法等の架橋法で架橋するなどしてシース層4を形成することができる。
なお、シース層4を樹脂層等で外側から更に被覆するように構成することも可能である。
エチレン-αオレフィン系エラストマーはゴム性を有するとともに、高温や低温に晒されても硬度が上昇しないため、温度に関わりなく複合ケーブル1の可撓性や耐屈曲性が向上する。また、シース層4を容易に成形加工することが可能となる等のメリットがある。
また、同様の理由で、シース層4にスチレン系エラストマーが含まれるように構成することも可能である。
図1に示すように、本実施形態では、複合ケーブル1の中心に、導電性を有する連続体5(以下、導電体5という。)が複合ケーブル1の長手方向に延設されている。
そして、信号線2の各対の間に導電体5が介在し、2本の電源線3の間に導電体5が介在するように、2対の信号線2と2本の電源線3と導電体5が配置されている。
導電体5として、例えば銅線を用いることが可能であるが、導電性を有する連続体であればよく、必ずしも銅線である必要はない。
また、導電体5を、例えば銅編組線等の導電性を有する編組線等で構成することも可能である。
このように、2対の信号線2と2本の電源線3が全体的に撚り合わされることで、複合ケーブル1全体の可撓性や耐屈曲性をより向上させることが可能となる。
このように、導電体5の中心導体51が絶縁被覆層52で被覆されていれば、例えば信号線2や電源線3を流れる信号や電力が導電体5中を流れてしまうことが防止される。そのため、複合ケーブル1内に導電体5を設けても、信号線2における信号の低下や電源線3で供給される電力の低下が生じることがない。
そのため、複合ケーブル1の中心に導電体5(導電性を有する連続体5)を設けることで、複合ケーブル1内での止水性を向上させることが可能となる。
そして、耐熱樹脂が架橋された樹脂を含むように構成することで、導電体5の耐熱性をさらに向上させることが可能となる。
そのため、図4に示すように、複合ケーブル1の内部で、導電体5が介在する分だけ2本の電源線3同士が離れた状態になり、電源線3がシース層4の外面側に近い位置に配置される状態になる。
そのため、複合ケーブル1の端末を加工する際に、シース層4の厚さが、信号線2の部分(図4中のT1参照)と電源線3の部分(図4中のT2参照)とで同程度の厚さになるため、シース層4の剥ぎ取りやすさが信号線2の部分と電源線3の部分とで同程度になりシース層4が剥ぎ取りやすくなるとともに、信号線2の部分と電源線3の部分とでシース層4の厚さにほとんど差がなくなるためシース層4を剥ぎ取ったときに信号線2の部分にも電源線3の部分にもシース層4が残らなくなる。そのため、本実施形態では、複合ケーブル1は、端末加工性が良いものになる。
それに対し、本実施形態に係る複合ケーブル1では、図4に示したように、2本の電源線3同士を離してもその間に導電体5が存在するため、一方の信号線2の対でノイズが発生しても、導電体5(導電性を有する連続体5)でシールドされるため、そのノイズを他方の信号線2の対が拾うことはなく、他方の信号線2で送信される信号にノイズが乗ることがない。
なお、導電体5の太さは、図1や図4に示した導電体5のような太さ、すなわち2対の信号線2や2本の電源線3に囲まれた内部空間に導電体5が過不足なく収まるような太さであることが好ましいが、それより多少太くてもよく、あるいは多少細くてもよい。
また、「構造」の欄には、その実施例や比較例における複合ケーブルを表す図の番号を記載した。
なお、「中心」の欄のうち空欄は、複合ケーブルの中心に特に何も設けていない場合を表す。
そして、シースの信号線の部分と電源線の部分とで皮むき性に相違がなく、複合ケーブルに剥ぎ取ったシースの残りがない場合を〇、それ以外の場合を×とした。
一方、比較例1は、複合ケーブルの中心に連続体(糸)が設けられているため、端末加工性は比較的良いが、連続体が糸であるため、信号線の対の間をシールドすることができず、シールド性が劣る。
また、比較例2も同様に、複合ケーブルの中心に連続体(プラスチック製の細棒)が設けられているため、端末加工性は比較的良いが、連続体がプラスチック製の細棒であるため、信号線の対の間をシールドすることができず、シールド性が劣る。
比較例4も、複合ケーブルの中心に特に何も設けられておらず、信号線の対同士が接触する状態であるため(図7参照)、シールド性が劣る。また、端末を加工する際、シースの信号線の部分と電源線の部分とで皮むき性が異なり、特に信号線の対の部分でシースが分厚いため皮むき性が悪かったり剥ぎ取り後にシースが電源線の部分に残るなどして、端末加工性が劣る。
2 信号線
21 中心導体
21a 素線
22 絶縁被覆層
3 電源線
31 中心導体
31a 素線
32 絶縁被覆層
4 シース層
5 導電体(導電性を有する連続体)
51 中心導体
52 絶縁被覆層
Claims (9)
- 2対の信号線と、前記信号線と外径が異なる2本の電源線とを備える複合ケーブルにおいて、
前記信号線及び前記電源線がいずれも絶縁被覆層で被覆され、
前記複合ケーブルの中心に、導電性を有する連続体が前記複合ケーブルの長手方向に延設されており、
前記2対の信号線と前記2本の電源線と前記連続体とがシース層で一括してシースされた構造を有しており、前記シース層が前記2対の信号線と前記2本の電源線の外周の形状に沿って形成され、
前記信号線の各対の間に前記連続体が介在し、前記2本の電源線の間に前記連続体が介在するように前記2対の信号線と前記2本の電源線と前記連続体が配置されていることを特徴とする複合ケーブル。 - 前記連続体を中心として、前記2対の信号線と前記2本の電源線とが全体的に撚り合わされた構造を有することを特徴とする請求項1に記載の複合ケーブル。
- 前記連続体は、中心導体と、前記中心導体を被覆する絶縁被覆層とで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の複合ケーブル。
- 前記中心導体は、複数の素線が撚り合わされて構成されていることを特徴とする請求項3に記載の複合ケーブル。
- 前記信号線、前記電源線及び前記連続体の各絶縁被覆層は、いずれも耐熱樹脂で被覆されており、前記耐熱樹脂が架橋された樹脂を含むことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の複合ケーブル。
- 前記2対の信号線は、対ごとに前記信号線同士が撚り合わされていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の複合ケーブル。
- 前記信号線及び前記電源線は、いずれも、中心導体が、複数の素線が撚り合わされて構成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の複合ケーブル。
- 撚り合わされた前記信号線及び前記電源線の撚り込み率が、それぞれ0.5%以上になるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の複合ケーブル。
- 前記シース層が架橋性の耐熱樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の複合ケーブル。
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