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JP7381443B2 - 吹付工法用混合ノズル装置及びこれを用いた吹付工法 - Google Patents

吹付工法用混合ノズル装置及びこれを用いた吹付工法 Download PDF

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JP7381443B2
JP7381443B2 JP2020218251A JP2020218251A JP7381443B2 JP 7381443 B2 JP7381443 B2 JP 7381443B2 JP 2020218251 A JP2020218251 A JP 2020218251A JP 2020218251 A JP2020218251 A JP 2020218251A JP 7381443 B2 JP7381443 B2 JP 7381443B2
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Description

本発明は、法面保護工事、トンネル支保工事、煙突ライニング工事、耐火材吹付工事などの分野において、少なくとも粉体の固化材を含む吹付材料を管路圧送して、ノズル先端付近で配合水を合流させた吹付材料を吹き付ける乾式吹付工法において使用する吹付工用混合ノズル装置と、この吹付工用混合ノズル装置を使用した吹付工法に関する。
道路、鉄道、造成地等の法面や重要構造物背面の自然斜面においては、露出した地山面へモルタル、コンクリート、植生基材などを吹き付ける工法がある。これらの吹付工法は、型枠が不要なことから、凹凸のある岩盤斜面や急勾配法面、盛土法面等の風化侵食防止対策工として広く適用されている。また、トンネル工事においては、掘削後に地山の崩落を防止する支保工として、モルタルやコンクリートの吹付工法が広く行われている。さらに、工場の煙突や焼却炉などに耐火材などを吹き付けるライニング工事や耐火工事においても吹付工法は広く採用されている。
具体的な吹付工法としては、セメントやキャスタブル等の粉状固化材を単独で吹付ける工法のほか、少なくともセメントと細骨材を混合して吹付けるモルタル吹付工、少なくともセメントと細骨材と粗骨材を混合して吹付けるコンクリート吹付工、少なくとも生育基盤材に侵食防止材としてセメント等の粉状固化材を混合して吹付ける植生基材吹付工などがある。
これらの吹付工法は、予め吹付材料に配合水を混合して攪拌した吹付材料(混練り物)を吹付機で圧送して吹付ける湿式吹付工法と、吹付材料に配合水を混合せずに空練りした吹付材料を吹付機で圧送し、吹付ノズル又はその手前で配合水を瞬時に合流させて吹き付ける乾式吹付工法に大別される。乾式吹付工法には、僅かな水を混合(プレモイスト)した吹付材料を圧送する場合も含まれる。また、近年では湿式吹付工のバリエーションとして,生コンをコンクリートポンプで圧送して管路途中でエアーを合流させて吹き付ける長距離高揚程圧送の吹付工法も行われている。これらの工法は、施工条件によっても異なるが、一般に、法面保護工等の分野においては湿式吹付工法が、ライニング工事においては乾式吹付工法が主に用いられている。
湿式吹付工法は、吹付材料に配合水を加えて混合攪拌した混練り物を吹付機で圧送して吹き付けるため、出来形の品質が安定し、吹付時の吹付材料の撥ね返り(リバウンド)ロスや粉塵の発生が少なく、施工性や作業性に優れる利点がある。しかし、高含水状態の吹付材料(練混り物)を管路先端の吹付ノズルまで圧送するため、作業終了後に吹付機やコンクリートポンプ、圧送管路等の内部に残存・付着した材料の除去や洗浄作業が必要であり、毎日施工後に大きな手間を要することに加え、洗浄汚水や残渣などの産業廃棄物が発生する問題がある。また、長距離圧送を行うために吹付材料をコンクリートポンプで圧送して吹付けるタイプの湿式吹付工法を採用する場合は、可撓性がなく重量物の圧送用鋼管を人力で高所・急峻な斜面に配管し、工事終了後には順次撤収する必要があるため、作業員に重労働を強いることになる問題がある。
これに対して乾式吹付工法は、機械装置が簡素・簡便であり、管路にゴム製もしくはポリエチレン製の材料ホース(デリバリーホース)が使用できることから、配管やプラントの設置、撤収が極めて容易になる利点がある。また、施工プラントで吹付材料に配合水を加えた吹付材料(混練り物)を作成する必要がないため、作業終了後の吹付機、プラント、および材料圧送ホース等の掃除が容易で産業廃棄物も発生しない利点がある。
乾式吹付工法において、配管途中に装置を取り付けて吹付材料と配合水との混合性を向上させる方法として特許文献1~4の先行技術がある。
特許文献1は、一般家庭でも簡単にマイクロバブル水を製造できる気液混合気泡発生装置を開示ししている。特許文献1の装置は、管路の長手方向に螺旋状の凸条が全体に亘って形成されている。
特許文献2は、土木・建築分野、あるいは製鉄・精錬・石油精製関連炉・塵芥焼却炉などの築炉や煙突などの分野において、コンクリート、モルタル、耐火被覆材などの乾式吹付工法に使用される混合ノズル装置を開示している。
特許文献3は、取鍋、タンディッシュ、樋等の溶融金属容器及び雰囲気炉の内張材として使用される緻密質流し込み耐火物の乾式吹付方法を開示している。
特許文献4は、加水システム(送水ポンプ)、圧送システム(吹付機・計測装置(吹付機重量計測器・材料投入量計測器)・水の流量を演算する制御装置)、接続システム(混合装置(混合攪拌促進加水装置・内壁に複数の混錬促進翼が形成されている混錬促進管))からなる吹付装置を開示している。
特開2005-305219号公報 特開2004-255370号公報 特開2000-356475号公報 特許第6755634号公報
乾式吹付工法では、セメントなどの粉体の吹付材料を空練りした吹付材料に、吹付ノズル又はその手前で配合水を瞬時に合流させて吹き付ける必要があるため、湿式吹付工法と比較して吹付材料と配合水との攪拌・混合(混練り性)が不均一になりやすく、結果的に吹き付けた出来形の圧縮強度等のバラツキが大きくなって品質が安定しないという大きな問題を有していた。
さらに、混練り性の悪さから、吹付時の撥ね返り(リバウンド)ロスや、材料攪拌時や吹付時に粉塵が多く発生し、作業環境が著しく悪くなるという問題も有していた。近年、豪雨や地震に代表される自然災害や急崖地の落石防止対策工事において、吹付材料を長距離及び高揚程圧送して吹き付けることができる乾式吹付工法が採用される機会が多くなっていることから、上述したような問題点を解決できる乾式吹付工法が求められている。
固体材料と液体材料を混合して吹き付けるための混合装置において、上述した特許文献3及び特許文献4では管路の内壁に螺旋状の突起を設け渦流を発生させて混合を促進している。しかしながら、単に螺旋状の突起を設けたのみでは管路を空気流に乗って圧送される材料に遠心力が働くため、材料の形態は変わることなく管路の内壁面に沿って一定方向に旋回を繰り返すのみで、練り混ぜ効果は期待できない。
本発明が解決しようとする課題は、上述した諸問題を鑑みて、粉体を含む吹付材料(固体材料)と配合水(液体材料)との混練り性を高め、吹付材料の均一性を確保することにより品質の安定性を高め、施工時の吹付材料の撥ね返り(リバウンド)や粉塵の低減を図ることができる乾式吹付工法用混合ノズル装置及びこの装置を用いた乾式吹付工法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は、以下の構成を提供する。括弧内の符号は後述する図面の符号であり参考のために付するものである。
・ 本発明の態様は、少なくとも固体材料と液体材料とを個別の圧送用の管路で吹付箇所まで圧送し、吹付ノズル先端又は吹付ノズル手前で前記固体材料と前記液体材料とを合流させて吹き付ける吹付工法で使用するために、前記固体材料と前記液体材料とを合流させた箇所の下流側又は先端部に接続される混合ノズル装置(1)であって、
前記混合ノズル装置(1)が、前記固体材料と前記液体材料の混合用の管路を有し、
前記混合用の管路の内壁の少なくとも一部が、前記混合用の管路の中心線(5)に垂直な断面にて、周方向に連続配置された複数の内方に凹の弧から形成された複数の弧状の襞(2)を有しかつ前記複数の弧状の襞(2)は前記中心線(5)に最も近い複数の先端部(7)と前記中心線(5)から最も離れた複数の底盤部(6)とを具備しており、
前記内壁の少なくとも一部において、前記複数の弧状の襞(2)が上流側から下流側に螺旋状に連続することによって複数の螺旋状の条が形成されており、
前記混合用の管路が、上流側から下流側に順次配置された少なくとも3つのブロック(3a,3b,3c)を有し、前記ブロック(3a,3b,3c)の各々の少なくとも一部にそれぞれ形成されている前記複数の螺旋状の条の螺旋の向きが、上流側から下流側に順次配置された各ブロックごとに逆転していることを特徴とする。
・ 上記態様において、前記ブロック(3a,3b,3c)の各々が、上流側から下流側に順次配置された少なくとも4つの区間(4a,4b,4c,4d)を有し、
第1区間(4a)では、前記複数の弧状の襞(2)が全く形成されていないか、又は、複数の直線状の条が、前記複数の弧状の襞(2)が当該ブロック内での最小高さ(h2)を維持して上流側から下流側に直線状に連続することによって形成されており、
第2区間(4b)では、新たな複数の条又は前記第1区間(4a)の複数の条に連続する複数の条が、前記複数の弧状の襞(2)が前記先端部(7)を前記中心線(5)に徐々に近づけつつ上流側から下流側に連続することによって形成されており、
第3区間(4c)では、前記第2区間(4b)の複数の条に連続する複数の条が、前記複数の弧状の襞(2)が当該ブロック内での最大高さ(h1)を維持して上流側から下流側に連続することによって形成されており、
第4区間(4d)では、前記第3区間(4c)の複数の条に連続する複数の条が、前記複数の弧状の襞(2)が前記底盤部(6)を前記中心線(5)に徐々に近づけつつかつ前記先端部(7)の位置を維持するか又は前記先端部(7)を前記中心線(5)から徐々に遠ざけつつ上流側から下流側に連続することによって形成されていることを特徴とする。
・ 上記態様において、前記中心線(5)に垂直な断面にて、前記複数の弧状の襞(2)の前記複数の底盤部(6)に外接する円(C6)の半径(r6)が、
前記第1、第2、及び第3区間(4a,4b,4c)では同じであり、
前記第4区間(4d)では上流側から下流側に徐々に小さくなることを特徴とする。
・ 上記態様において、前記中心線(5)に垂直な断面にて、前記複数の弧状の襞(2)の前記複数の先端部(7)に内接する円(C7)の半径(r7)が、
前記第2区間(4b)では、上流側から下流側に徐々に小さくなり、
前記第3区間(4c)では、当該ブロック内での最小値を維持し、
前記第4区間(4d)では、前記最小値を維持するか又は徐々に大きくなることを特徴とする。
・ 本発明の別の態様は、上記いずれかの態様において、少なくとも固体材料と液体材料とを個別の圧送用の管路で吹付箇所まで圧送し、吹付ノズル先端又は吹付ノズル手前で前記固体材料と前記液体材料とを合流させて吹き付ける吹付工法であって、
少なくとも前記固体材料と前記液体材料とを合流させた箇所の下流側又は先端部に、上記いずれかの態様の吹付工法用混合ノズル装置を接続して吹き付けることを特徴とする吹付工法。
本発明の効果は次のとおりである。
1)混合ノズル装置の内壁が、管路の中心線に垂直な断面にて周方向に連続配置された複数の内方に凹の弧から形成された複数の弧状の襞を有し、複数の襞が上流側から下流側に螺旋状に連続する複数の条を形成していることによって、主に外周部を移動する固体材料と液体材料が襞に沿って混合ノズル装置内の中心部に巻上げられ、さらに上流側から下流側に順次配置されたブロックごとに螺旋状の条の巻き方向を逆転させることによって、高い練り混ぜ効果が発揮される。
2)複数の弧状の襞が、螺旋状に連続する複数の条を形成するので、襞に衝突した固体材料と液体材料は常に斜め方向にはじかれ、混合ノズル装置内を回転しながら管内を通過するようになるため、液体以外の吹付材料であっても管内で閉塞を生じることなく高い練り混ぜ効果が発揮される。複数の条の側面が凹面であることが材料の巻上げに有効である。
3)複数の弧状の襞が、上流側入口(吹付機側接続部)近傍ではその高さが略零の状態から徐々に立ち上がる構造であることから、吹付材料が混合ノズル装置に進入する際の抵抗を最小化できるので、従前の吹付ノズルで発生することが多かった入口部での管路閉塞による作業ロスを回避できる。
4)複数の弧状の襞による螺旋状に連続する条が、ブロックごとに螺旋の向きを逆転することを繰り返すことによって、混合ノズル装置の管路を通過する固体材料と液体材料が捻りを付加されて通過することになるため、例えば液体材料をスクリューミキシングする場合に正転・逆転を瞬時に行って攪拌する場合と同じような高い練り混ぜ効果が発揮される。
5)各ブロックの螺旋状に連続する複数の条において、下流側出口に行くほど襞の底盤部を中心線に近づけることによって、混合ノズル装置内での混合材料が通過する空間(断面積)を狭くする構造になるので、混合材料がより管路中心部に集まりやすくなり練り混ぜ効果が高まる。
6)混合ノズル装置内の通過空間(断面積)が狭くなると、管路を通過する圧送空気の流速が増すため、吹付材料同士の衝突も増加し、これにより練り混ぜ効果がさらに増大される。
7)上述した効果により固体材料と液体材料が均一に練り混ぜられることにより、吹付工事の品質の安定性を高め、施工時の吹付材料の撥ね返り(リバウンド)や粉塵発生を大きく低減できる。
8)混合ノズル装置は、例えば樹脂製の素材を使用することにより小型軽量化が可能であり、ノズルより手前で固体材料と液体材料が合流する箇所の直下流部、又はノズル先端に装着する簡易な装置であることから、ノズルマン(ノズルを持って吹付作業を行う作業員)の負担にならず、従前の吹付工法と比較して特別な機材も必要ない高い汎用性が発揮される。
9)混合ノズル装置は、固体の吹付材料にノズル手前で液体材料を合流させるあらゆる形の吹付工事、例えば、モルタル吹付工、コンクリート吹付工、耐火材吹付工、ライニング材吹付工、植生基材吹付工、客土吹付工をはじめとする吹付工事に適用でき、人力施工から大容量の機械施工まで対応できる。
図1は、吹付工法用混合ノズル装置の一例の各ブロックと各区間の外観を示した透視側面図である。 図2は、図1の吹付工法用混合ノズル装置の一例の各ブロックと各区間を示した概略側面図である。 図3は、図2のA-A~L-Lの各断面図である。 図4(a)は図3のB-B断面の、(b)はD-D断面の拡大図である。
以下、実施例を示した図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、吹付工法用混合ノズル装置(以下「混合ノズル装置」と略称する場合がある)の一例の外観を示した透視側面図である。
本発明の混合ノズル装置1を使用する吹付工法は、少なくとも固体材料と液体材料とを個別の管路で吹付箇所まで圧送し、吹付ノズル先端又は吹付ノズル手前で固体材料と液体材料とを合流させて吹き付ける工法である。混合ノズル装置は、固体材料と液体材料を合流させた管路の下流側又は先端部に接続される。下流側とは、合流点と先端部との間である。
図1では、混合ノズル装置の管路の内壁構造の外観を示すために管壁を透視した状態を示している。混合ノズル装置1は、中心線5をもつ所定の長さの管路を有し、中心線5に垂直な断面における管路の形状は基本的に略円形であるが、特徴的な内壁構造を有する。管路の内壁の少なくとも一部において、中心線5に沿って螺旋状又は直線状に延在する複数の条が形成されている。複数の条を有する部分における中心線5に垂直な断面は、管路内から視て凹部である底盤部6と凸部である先端部7とを具備する。この断面において、内壁上には、凹部と凸部を繰り返す複数の襞2が形成されている。
混合ノズル装置1の管路の内壁構造を説明するために、図1には、中心線5の方向に位置する複数のブロックと、複数の区間とを示している。管路は、上流側から下流側に順次配置された少なくとも3つのブロック3a、3b、3cを有する。各ブロック3a、3b、3cは基本的に同じ又は類似の内壁構造を有している。4つ以上のブロックが配置される場合は同じ又は類似の構造が繰り返される。各ブロックの長さはほぼ同程度であることが好ましいが、厳密に同じである必要はない。
各ブロックはさらに、上流側から下流側に順次配置された第1区間4a、第2区間4b、第3区間4c、第4区間4dの少なくとも4つの区間を有する。各区間の長さは同じである必要はない。1つのブロックの長さが長ければ第1~第4区間が繰り返される。
図2は、図1の吹付工法用混合ノズル装置1の一例の各ブロックと各区間を示した概略側面図である。図2には、第1~第3ブロック3a、3b、3cの各々の第1~第4区間4a、4b、4c、4dの各境界における断面0、A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、Lの位置を示している。
図3には、図2に示した0~Lの各断面の一実施例を模式的に示している。但し、図3では、3つのブロック3a~3c(縦方向)及び4つの区間4a~4d(横方向)との対応関係も示しているので、2段目のD-D断面及び3段目のH-H断面については重複して描いている。図4(a)(b)はそれぞれ、図3のB-B断面及びD-D断面の拡大図である。これらの図面を参照して、混合ノズル装置1の管路の内壁構造について説明する。
先ず、図4(a)に示したB-B断面を参照して、混合ノズル装置1の管路の内壁構造の構成要素について説明する。断面図における中心点が中心線5である。中心線5の方向における管路の内壁の少なくとも一部には、中心線5に垂直な断面において複数の弧状の襞2が形成されている。1つの弧状の襞2は、内方に凹の弧(円弧)から形成されている。ここでは一例として6個の襞2を設けているが、複数の弧状の襞2は周方向に全周に亘って隙間無く連続配置される。この結果、管路の内壁は、断面において中心線5の周りで回転対称形状を有する。個々の弧状の襞2において、中心線5から最も遠く離れた点を「底盤部6」と称することとする。また、隣接する2つの弧状の襞2の境界点であって中心線5に最も近い点を「先端部7」と称することとする。
断面図に示されるように、先端部7は、2つの内方に凹の円弧を合わせて形成されているので、内向きに鋭く尖って突出した形状である。底盤部6は丸みのある窪んだ形状である。このように、複数の弧状の襞2を有する断面においては、複数の底盤部6と複数の先端部7が存在する。弧状の襞2の数と先端部7の数と底盤部6の数は同じである。
説明のために、中心線5を中心として、複数の底盤部6に外接する円C6とその半径r6を想定し、また、複数の先端部7に内接する円C7とその半径r7を想定する。円C6の半径r6と円C7の半径r7の差は、弧状の襞2の高さに相当する。詳細は後に説明するが、図4(a)のB-B断面では、当該ブロック内における弧状の襞2の最大高さh1を、(b)のD-D断面では、当該ブロック内における弧状の襞2の最小高さh2を示している。ここでの最小高さh2は零ではない所定の値である。弧状の襞2の高さは、1つのブロック内で変化する。また弧状の襞2の高さは、1つの区間内では維持される場合と変化する場合がある。また、弧状の襞2が全く形成されない区間もあり得る。
1)第1区間4aについて
混合ノズル装置1の上流側端部に隣接する第1ブロック3aの第1区間4aでは、混合ノズル装置1の内壁に弧状の襞2が全く形成されていない(図3の0-0断面~A-A断面)。それに対し、第2及び第3ブロック3b、3cの第1区間4aでは、複数の弧状の襞2の最小高さh2を維持して上流側から下流側に中心線5に沿って直線状に連続することによって、複数の直線状の条を形成している(図3のD-D~E-E断面、H-H~I-I断面)。
弧状の襞2の最小高さh2とは、1つのブロック内での弧状の襞2の最小高さを意味する。全く襞のない面(図3のA-A断面)ではなく、僅かなくぼみ程度の襞が認められる状態をいう(図3のD-D断面、E-E断面、H-H断面、I-I断面)。図4(b)の拡大D-D断面も参照されたい。
第1区間4aの内壁構造により、圧送される粉状の固体材料、例えばドライモルタルに混合ノズル装置1の手前で液体材料である配合水を合流させた場合においても、これらの攪拌(混練り)されていない固体と液体の材料が円滑に混合ノズル装置1の各ブロック内に侵入しやすくなる効果を発揮する。
好適には、第1ブロック3aの第1区間4aは、内壁に全く襞のない面(図3のA-A断面のような状態)であり、第2及び第3ブロック3b、3c又はそれ以降のブロックの第1区間4aは、僅かなくぼみ程度の襞が認められるような状態(図3のD-D断面、E-E断面、H-H断面、I-I断面)である。
言い換えると、第1区間4aでは、複数の弧状の襞2が全くないか、複数の弧状の襞2がある場合は、複数の弧状の襞2の複数の底盤部6に外接する円C6の半径r6が維持されると共に、複数の先端部7に内接する円C7の半径r7も維持される。
2)第2区間4bについて
第1ブロック3aの第2区間4bでは、第1区間4aの襞のない状態から新たな複数の条が形成される(図3のA-A~B-B断面)。また、第2及び第3ブロック3b、3cの第2区間4bでは、第1区間4aの複数の直線状の条に連続する複数の条が形成されている(図3のE-E~F-F断面、I-I~J-J断面)。
第2区間4bの複数の条は、断面における複数の弧状の襞2が複数の先端部7を中心線5に徐々に近づけつつ上流側から下流側に連続することによって形成されている。すなわち、第2区間4bは、弧状の襞2の高さが徐々に高くなるように条が形成されていき、その高さが当該ブロック内における最大高さh1に至るまでの区間である(図3のA-A~B-B断面、E-E~F-F断面、I-I~J-J断面)。図4(a)の拡大B-B断面も参照されたい。
言い換えると、第2区間4bでは、複数の弧状の襞2の複数の底盤部6に外接する円C6の半径r6が維持されると共に、複数の先端部7に内接する円C7の半径r7が上流側から下流側に徐々に小さくなって当該ブロック内での最小値に至る。
同時に、第2区間4bの複数の条は、複数の弧状の襞2が上流側から下流側に中心線5の周りで螺旋状に連続することによって形成されている。図3の実施例では、第2区間4bの螺旋の条が、第1ブロック3aでは時計回りに角度αbだけ、第2ブロック3bでは反時計回りに角度αbだけ、第3ブロック3cでは時計回りに角度αbだけ捻れている。
第2区間4bの内壁構造により、上述した吹付材料が管内で巻き上げられて、固体と液体とを攪拌させる効果を発揮する。好適には、第2区間4bにおいて弧状の襞2の到達する最大高さh1の値は、第1ブロック3aよりも第2ブロック3bの方が大きく、そして第2ブロック3bよりも第3ブロック3cの方が大きくなるようにすると、攪拌効果をより高めることができる。しかしながら、すべてのブロックごとに適用する必要はない。図3の実施例では、第2ブロック3bと第3ブロック3cの弧状の襞2の最大高さh1の値をほぼ同じとした場合(F-F断面、J-J断面)を例示した。
3)第3区間について
各ブロックの第3区間4cには、第2区間4bの複数の条に連続する複数の条が形成されている。第3区間4cの複数の条は、第2区間4bの下流側端部で到達した弧状の襞2の最大高さh1の状態を維持して上流側から下流側に連続している(図3のB-B~C-C断面、F-F~G-G断面、J-J~K-K断面)。
言い換えると、第3区間4cでは、複数の弧状の襞2の複数の底盤部6に外接する円C6の半径r6が維持されると共に、複数の先端部7に内接する円C7の半径r7も最小値に維持される。
同時に、第3区間4cの複数の条は、複数の弧状の襞2が上流側から下流側に中心線5の周りで螺旋状に連続することによって形成されている。その螺旋の向きは、第2区間4bから連続している。図3の実施例では、第3区間4cの螺旋の条が、第1ブロック3aでは時計回りに角度αcだけ、第2ブロック3bでは反時計回りに角度αcだけ、第3ブロック3cでは時計回りに角度αcだけ捻れている。第3区間4cにおける捻れ角度αcは、第2区間4bにおける捻れ角度αbよりも大きいことが好ましい。
これにより、第3区間4cでは、第2区間4bで増幅された吹付材料の巻き上げ効果が最大となる状態が持続し、固体材料と液体材料とを攪拌させる効果が最大となった状態を維持することにより、最大限の巻き上げ効果を発揮する。
4)第4区間について
各ブロックの第4区間4dには、第3区間4cの複数の条に連続する複数の条が形成されている。
図3の実施例では、第4区間4dの複数の条は、複数の弧状の襞2の先端部7の位置を維持しかつ底盤部6を中心線5に徐々に近づけつつ上流側から下流側に連続している。すなわち、第4区間4dは、弧状の襞2の高さが徐々に低くなるように形成されていき、その高さが各ブロック内における最小高さh2に至るまでの区間である(図3のC-C~D-D断面、G-G~H-H断面、K-K~L-L断面)。図4(b)の拡大D-D断面も参照されたい。
別の例として、複数の弧状の襞2の先端部7の位置を維持することに替えて、複数の弧状の襞2が、先端部7を中心線5から徐々に遠ざけつつかつ底盤部6を中心線5に徐々に近づけつつ上流側から下流側に連続していてもよい。
言い換えると、第4区間4dでは、複数の弧状の襞2の複数の底盤部6に外接する円C6の半径r6が上流側から下流側に徐々に小さくなると共に、複数の先端部7に内接する円C7の半径r7が最小値を維持するか又は徐々に大きくなる。
第4区間4dでは、弧状の襞2の底盤部6を中心線5に徐々に近づけることによって、管路の実質的な内径を小さくすると同時に弧状の襞2の突出を緩やかにしていく。さらに、弧状の襞2の先端部7を中心線5から徐々に遠ざけることを組み合わせる場合は、弧状の襞2の突出がより緩やかになる。
同時に、第4区間4dの複数の条は、複数の弧状の襞2が上流側から下流側に中心線5の周りで螺旋状に連続することによって形成されている。その螺旋の向きは、第3区間4cから連続している。図3の実施例では、第4区間4dの螺旋の条が、第1ブロック3aでは時計回りに角度αdだけ、第2ブロック3bでは反時計回りに角度αdだけ、第3ブロック3cでは時計回りに角度αdだけ捻れている。第4区間4dにおける捻れ角度αdは、第3区間4cにおける捻れ角度αcよりも小さいことが好ましい。
第4区間4dは、第3区間4cにおける吹付材料同士の衝突を増加させる螺旋状に連続する条を解消させていくことによって、巻き上げられて分散した吹付材料を一旦管路中央部に集約させる。加えて、気流の流速がやや早まるため、次ブロック(3aなら3b、3bなら3c)に吹付材料を直線状に侵入させる効果が発揮される。これにより、次ブロック(3aなら3b、3bなら3c)に形成された複数の弧状の襞2による複数の螺旋状の条の螺旋の向きが逆転していても、材料閉塞の原因となる気流の乱れを生じさせることを防止できる。
5)ブロックについて
第2ブロック3b以降も、上述した第1区間4aから第4区間4dまでのパターンを繰り返す構造となっている。但し、第2ブロック3bの導入部の内径(図4(b)の半径r6及び半径r7)は、第1ブロック3aの第4区間4dの最終径と同値か、又はやや細くなることが好ましい。
また、第2ブロック3bの螺旋状の条の巻き方向は、第1ブロック3aの螺旋状の条の巻き方向とは逆向きとなり、第3ブロック3cでは再び逆転し、それ以下にもブロックを設ける場合も同様にブロックごとに巻き方向が逆転する。好適には、各ブロックにおいて第2及び第4区間4b、4dにおける螺旋の捻れ角度αb、αdよりも、第3区間における螺旋の捻れ角度αcを大きくする。このような4つの区間4a、4b、4c、4dからなるブロックを、少なくとも3ブロック3a、3b、3cで連続させることにより次のような作用効果が得られる。
第1区間4aから第2区間4bへ移行すると、複数の弧状の襞2による複数の螺旋状に連続する条が内壁から徐々に立ち上がることによって、混合する固体材料と液体材料からなる吹付材料が、圧送される空気流で内壁面に押し付けられつつ円滑に混合ノズル装置1内を進むことができる。さらに、これらの吹付材料は、そのまま第3区間4cの複数の螺旋状の条により巻き上げられて攪拌され、続いてこれを第4区間4dで収束させて気流を直線状の状態に戻してから、続く第2ブロック3bに送り込む。
第2ブロック3bでは、螺旋状に連続する複数の条の螺旋の向きを速やかにかつ円滑に左右逆転させることができる。さらに、第3ブロック3cで同様な機構により再度複数の条の螺旋の向きを左右逆転させることによって、管路内が吹付材料で満たされていない状態であっても、圧送される固体材料と液体材料とを均一に混合することができる。
6)混合ノズル装置の内径について
ここで、混合ノズル装置1の管路の内径について、中心線5を中心とする襞2の底盤部6の外接円の半径r6を「第1の内径r6」とし、中心線5を中心とする襞2の先端部7の内接円の半径r7を「第2の内径r7」とする。単に「内径」というときは、これらの平均値を意味する。
第4区間4dにおいては、第1の内径r6を上流側から下流側に徐々に小さくしかつ第2の内径r7は維持するか又は上流側から下流側に徐々に大きくする(襞2の最小高さh2)。次のブロックの第1区間4aでは、第1及び第2の内径r6、r7が維持される。第2区間4bでは第2の内径r7が徐々に小さくなり、第3区間4cでは第2の内径r7の最小値を維持する(襞2の最大高さh1)。さらに第4区間4dで、第1の内径r6を上流側から下流側に徐々に小さくしかつ第2の内径r7は維持するか又は上流側から下流側に徐々に大きくする(襞2の最小高さh2)。
したがって、第4区間4dの下流側端部における第1及び第2の内径r6、r7は、一つ前のブロックにおける第4区間4dのそれらよりも小さくなる。このように混合ノズル装置1は、上流側から下流側に全体としてその内径が徐々に段階的に細くなっていく構造となる。さらに、複数の弧状の襞2により螺旋状に連続する複数の条を形成することによって、吹付材料を管路中心部に巻き上げ、複数回左右逆転させて旋回させることで、均一に攪拌、混練りさせる効果が増強される。
このように、混合ノズル装置1内の空間(断面積)を、襞2の底盤部6と先端部7の間の距離すなわち襞2の高さを調整して徐々にかつ段階的に狭くすることによって、管路内に分散する形で導通する固体と液体の吹付材料がより中心部に集まりやすくなる。また、管路内を通過する空気の流速が増幅される結果、吹付材料同士の衝突が増加することによって、高い均一な混練り効果が発揮される。
7)乾式吹付工法について
本発明の混合ノズル装置1を乾式吹付工で使用することにより、モルタル吹付工に代表される固化材料の吹付や耐火材などの吹付工事における従前の乾式吹付工の大きな問題であった品質のばらつきを解消するとともに、リバウンドや粉塵の発生を大幅に抑制することができる。
また、乾式吹付工で使用する材料圧送ホースの径により左右されず、内径が25mm乃至42mm程度のホースを用いた人力による吹付工時から、さらに内径が太いホースを用いた機械による高圧力、高吐出の施工まで幅広く対応することができる。
混合ノズル装置1の材質は、金属製のほか、ゴム製、セラミックス製、チタン製、硬質樹脂製など、限定されることなくできる。一般に比較的軽量なゴムや樹脂製は摩耗が早く、耐摩耗性が高いセラミック製やチタン製は高価となるが、これらは吹付材料や施工現場の条件に応じて適宜選択してよい。
さらに配合水に代表される液体材料として、例えば混和剤やリバウンド抑制剤などの添加材料を配合して使用した場合においても、本発明の混合ノズル装置1を用いることによって均一に混合攪拌して施工することができることはいうまでもない。
また、この技術の適用により、例えば固体の吹付材料に液体の材料を混合して吹付ける乾式吹付工法や、湿式吹付機を使用して吹付材料を圧送してノズル手前で、用水、侵食防止剤水溶液、団粒化剤水溶液、液肥などの液体材料を混合するようなケースにおいても、各材料を均一に混合攪拌することができるので同様の作用効果が得られる。
つまり本発明の混合ノズル装置1は、固体材料と液体材料を別経路で圧送してノズル手前で合流させて吹き付ける工法であれば、乾式吹付工法に限定されるものではなく、例えば、植生基材吹付工(厚層基材吹付工)や客土種子吹付工などにおいて、圧送される植生基材にノズル手前で配合水、団粒化剤水溶液、侵食防止剤水溶液など液体材料を合流させる場合においても有効である。
本発明の混合ノズル装置の効果を検証するために比較試験を行った。乾式吹付機とコンプレッサ(18.5m/minのドライエアータイプ)を使用し、内径42mmの材料ホースを200m接続し、ホース先端部に従来の吹付ノズルと本発明の混合ノズル装置をそれぞれ装着した場合について、モルタルの吹付比較試験を行った。
モルタル(1:4モルタル)の材料配合は、普通ポルトランドセメント400kg/m、細骨材1600kg/mで、水セメント比は55%とした。配合水は、両試験区とも材料ホース先端に混合部を設けて合流させ、これに従来ノズル(従来工法)又は混合ノズル装置(本発明工法)をそれぞれ接続して吹き付けを行った。調査項目は、単位吐出量、リバウンド率、圧縮強度、およびフロー値で、リバウンド率はJSCE-F 563-2005(吹付けコンクリート(モルタル)のはね返り率試験方法(案)に準じて行った。
Figure 0007381443000001
比較試験の結果、フロー値に大きな違いは認められなかったが、本発明の混合ノズル装置を装着することにより、吹付材料と配合水とが均一に混合、攪拌されて高い練り混ぜ効果が発揮された結果、モルタルの圧縮強度は約1.4倍高くなり、かつそのバラツキ(変動係数)も従来工法の1/4以下に抑えられることがわかり、安定した品質を確保できることが確かめられた。
また、本発明の混合ノズル装置を装着することにより、単位吐出量も10%程度向上して施工性が改善された。また、吐出量が多くなっても、リバウンド率は、従来工法が約30%であるのに対して混合ノズル装置はその1/2に近い17%に抑えられることがわかり、施工時の吹付材料の撥ね返り(リバウンド)を大幅に低減できることが確かめられた。
1 吹付工法用混合ノズル装置
2 弧状の襞
3a、3b、3c ブロック
4a、4b、4c、4d 区間
5 管路の中心線
6 底盤部
7 先端部
C6 底盤部の外接円
C7 先端部の内接円
r1 外接円の半径
r2 内接円の半径
h1 襞の最小高さ
h2 襞の最大高さ

Claims (5)

  1. 少なくとも固体材料と液体材料とを個別の圧送用の管路で吹付箇所まで圧送し、吹付ノズル先端又は吹付ノズル手前で前記固体材料と前記液体材料とを合流させて吹き付ける吹付工法で使用するために、前記固体材料と前記液体材料とを合流させた箇所の下流側又は先端部に接続される混合ノズル装置(1)であって、
    前記混合ノズル装置(1)が、前記固体材料と前記液体材料の混合用の管路を有し、
    前記混合用の管路の内壁の少なくとも一部が、前記混合用の管路の中心線(5)に垂直な断面にて、周方向に連続配置された複数の内方に凹の弧から形成された複数の弧状の襞(2)を有しかつ前記複数の弧状の襞(2)は前記中心線(5)に最も近い複数の先端部(7)と前記中心線(5)から最も離れた複数の底盤部(6)とを具備しており、
    前記内壁の少なくとも一部において、前記複数の弧状の襞(2)が上流側から下流側に螺旋状に連続することによって複数の螺旋状の条が形成されており、
    前記混合用の管路が、上流側から下流側に順次配置された少なくとも3つのブロック(3a,3b,3c)を有し、前記ブロック(3a,3b,3c)の各々の少なくとも一部にそれぞれ形成されている前記複数の螺旋状の条の螺旋の向きが、上流側から下流側に順次配置された各ブロックごとに逆転していることを特徴とする吹付工法用混合ノズル装置。
  2. 前記ブロック(3a,3b,3c)の各々が、上流側から下流側に順次配置された少なくとも4つの区間(4a,4b,4c,4d)を有し、
    第1区間(4a)では、前記複数の弧状の襞(2)が全く形成されていないか、又は、複数の直線状の条が、前記複数の弧状の襞(2)が当該ブロック内での最小高さ(h2)を維持して上流側から下流側に直線状に連続することによって形成されており、
    第2区間(4b)では、新たな複数の条又は前記第1区間(4a)の複数の条に連続する複数の条が、前記複数の弧状の襞(2)が前記先端部(7)を前記中心線(5)に徐々に近づけつつ上流側から下流側に連続することによって形成されており、
    第3区間(4c)では、前記第2区間(4b)の複数の条に連続する複数の条が、前記複数の弧状の襞(2)が当該ブロック内での最大高さ(h1)を維持して上流側から下流側に連続することによって形成されており、
    第4区間(4d)では、前記第3区間(4c)の複数の条に連続する複数の条が、前記複数の弧状の襞(2)が前記底盤部(6)を前記中心線(5)に徐々に近づけつつかつ前記先端部(7)の位置を維持するか又は前記先端部(7)を前記中心線(5)から徐々に遠ざけつつ上流側から下流側に連続することによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吹付工法用混合ノズル装置。
  3. 前記中心線(5)に垂直な断面にて、前記複数の弧状の襞(2)の前記複数の底盤部(6)に外接する円(C6)の半径(r6)が、
    前記第1、第2、及び第3区間(4a,4b,4c)では同じであり、
    前記第4区間(4d)では上流側から下流側に徐々に小さくなることを特徴とする請求項2に記載の吹付工法用混合ノズル装置。
  4. 前記中心線(5)に垂直な断面にて、前記複数の弧状の襞(2)の前記複数の先端部(7)に内接する円(C7)の半径(r7)が、
    前記第2区間(4b)では、上流側から下流側に徐々に小さくなり、
    前記第3区間(4c)では、当該ブロック内での最小値を維持し、
    前記第4区間(4d)では、前記最小値を維持するか又は徐々に大きくなることを特徴とする請求項2又は3に記載の吹付工法用混合ノズル装置。
  5. 少なくとも固体材料と液体材料とを個別の圧送用の管路で吹付箇所まで圧送し、吹付ノズル先端又は吹付ノズル手前で前記固体材料と前記液体材料とを合流させて吹き付ける吹付工法であって、
    少なくとも前記固体材料と前記液体材料とを合流させた箇所の下流側又は先端部に、請求項1~4のいずれかに記載の吹付工法用混合ノズル装置を接続して吹き付けることを特徴とする吹付工法。
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