JP7368081B2 - 光デバイス - Google Patents
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Description
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。
以下、第一実施形態に係る光デバイスについて、図1~6を参照して説明する。第一実施形態に係る光デバイスは、例えば、赤外線等の光を検出することによって人の存在を検知する人感センサや、NDIR(Non-dispersive infrared)方式を用いたガスセンサとして用いられる。また、第一実施形態に係る光デバイスは、赤外線等の光を発光するLED(Light Emitting Diode)として用いられる。
図1は、第一実施形態に係る光デバイス1を説明するための構成図であり、図1(A)は光デバイス1の一構成例を示す平面図、図1(B)は光デバイス1の一構成例を示す側面図、図1(C)は光デバイス1の一構成例を示す底面図である。図2は、図1(C)に示すB-B’断面における光デバイス1の断面図である。本実施形態では、光デバイス1が図示しない回路基板と接続される面(外部接続端子が形成される面)を底面とし、外部接続端子が形成される面とは反対側の面を上面として説明する。
光デバイス1の一面からは、光電変換チップ10の光出射面又は光入射面となる光出入射面10aが露出している。ここで、「光出入射面10a」とは、光の出射及び入射のいずれか一方の機能を有する面をいう。本実施形態では、図2中に示す光デバイス1の上面から光出入射面10aが露出する例を示している。すなわち、本実施形態において、光デバイス1では、デバイス上面から光が入射又は出射する。光電変換チップ10の光出入射面10aは、封止部20の上面(封止部20の再配線層30とは反対側の面)に対して凹んだ位置に設けられている。これにより、封止部20によって、光電変換チップ10に入射する光の入射角及び光電変換チップ10から出射する光の出射角を制限する視野角制限部として機能する。光電変換チップ10は、製造時にダイシングにより個片化されるが、この際にチッピングが発生し、光電変換チップ10のチッピング部分周辺において入射又は出射する光に外乱が生じる場合がある。しかしながら、視野角制限部により、光の外乱を抑制することができる。また、視野角制限部を設けることにより、封止部20によって、光電変換チップ10の上面を構成する膜の側面が保護され、耐水性が向上する。
以下、光デバイス1の各部について詳細に説明する。
第一実施形態に係る光電変換チップ10は、光電変換素子11と、反射防止膜12とを備えている。光電変換素子11は、半導体基板111、半導体基板111の一方の主面(図2中に示す下面)上に形成された半導体層112、及び半導体層112上に形成された電極113を有している。光電変換素子11は、透光性を有する半導体基板111を介して半導体層112からの光を外部に出射し、また、外部からの光を半導体基板111を介して半導体層112に取り込む。
反射防止膜12は、半導体基板111の他方の主面(図2中に示す上面)上に設けられている。反射防止膜12は、透光性を有し、光電変換素子11に入射する光又は光電変換素子11から出射する光を透過させる。反射防止膜12の光電変換素子11と反対側の面は、光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。
半導体基板111は、PN接合又はPIN接合のフォトダイオード構造の半導体層112を成膜することが可能な基板である。半導体基板111は、赤外線等の光透過性を有するものであれば特に制限されない。半導体基板111は、半導体を含む材料を有する基板又は絶縁性基板のいずれであってもよい。すなわち、「半導体基板」は、半導体素子としての光電変換素子11を構成する基板であることを意味している。半導体基板111は、一例として、シリコン(Si)、ガリウムヒ素(GaAs)、サファイヤ、リン化インジウム(InP)等で形成された基板を挙げることが出来る。半導体層112がIn、Sb、As、Al等を含むナローギャップ半導体材料(例えばInSb)を含む材料で形成される場合、格子欠陥の少ない半導体層112を形成するする観点から、半導体基板111としてGaAs基板を用いることが好ましい。この場合、半導体基板111は光に対して高い透過率を有し、かつ半導体基板111上に高品質の結晶性成長が可能となる。
半導体層112は、第一導電型半導体層、活性層及び第二導電型半導体層(図示せず)とで構成されたPIN接合のフォトダイオード構造を有している。半導体層112としては、PN接合もしくはPIN接合のフォトダイオード構造、又はLED構造を有する半導体層であれば、本実施形態における構造に制限されない。また、半導体層112は、第一導電型半導体層と第二導電型半導体層とで構成されたPN接合のフォトダイオード構造であってもよい。半導体層112は、赤外線等の特定波長の光に対して感度を有する公知の物質を適用することが可能であり、例えば、InSbを含む半導体層を適用することが出来る。
電極113は、半導体層112上に形成された電極113a及び113bを有している。電極113aは、半導体層112の第一導電型半導体層と電気的に接続されている。電極113bは、半導体層112の第二導電型半導体層と電気的に接続されている。
電極113a及び113bは、半導体層112と電気的なコンタクトが取れる材料であれば特に制限されない。半導体基板111側から入射された光の一部は、電極113a,113bや電極113a,113bと電気的に接続された配線(例えば、後述する再配線32a~32d等)によって反射される。そのため、半導体層112を大面積の電極113a,113b等で覆えば受光効率は増加する効果がある。
反射防止膜12は、半導体基板111の他方の主面上(図2中の上側の面)に設けられている。反射防止膜12の光電変換素子11と反対側の面は、光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。反射防止膜12は、光電変換チップ10の外部から光電変換素子11に入射する光、又は光電変換素子11から光電変換チップ10の外部に出射する光が、光電変換素子11の表面において反射することを抑制し、光入射効率又は光出射効率を向上させる。反射防止膜12は、透光性を有し、例えば二酸化チタン(TiO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(Si3N4)、DLC(Diamond-Like Carbon)等の単層膜、又はこれら材料が積層された積層膜である。
封止部20は、樹脂材料で構成されており、光電変換チップ10の光出入射面10aを露出させるように、光電変換チップ10の側面を覆っている。また、封止部20が光電変換チップ10の側面を覆うことにより、光電変換チップ10の電極形成面10bが再配線層30に対して露出する。すなわち、本実施形態に係る光デバイス1においては、図2に示す光電変換チップ10の上面(光出入射面10a)及び底面(電極形成面10b)以外が封止部20によって封止されている。なお、封止部20は、半導体基板111を介して半導体層112に赤外線等の光が入射できるように形成されていれば良く、光電変換素子11のどの面を覆っているかは特に制限されない。例えば、封止部20は、光電変換素子11の電極形成面10bの一部を覆っていてもよく、光電変換素子11の側面の一部を覆っていなくてもよい。
また、封止部20を構成する材料は、エポキシ樹脂等の樹脂材料の他にフィラーや不可避的に混在する不純物などを含んでいてもよい。フィラーとしては、シリカやアルミナ等が好適に用いられる。フィラーの混合量は、封止部20を構成する材料中、50体積%以上99体積%以下であることが好ましく、70体積%以上99体積%以下であることがより好ましく、85体積%以上99体積%以下であることがさらに好ましい。
再配線層30は、光電変換チップ10及び封止部20の電極形成面10b側に形成される。再配線層30は、第一絶縁層311及び第二絶縁層312を有する絶縁層31と、光電変換チップ10の電極113a,113bと電気的に接続される再配線32a~32dと、外部接続端子40a~40dを接続するためのパッド33a~33dとを備えている。図1(C)に示すように本実施形態の光電変換チップ10では、電極113aに対して再配線32a及び32cが接続されており、電極113bに対して再配線32b及び32dが接続されている。また、再配線32a~32dは、それぞれ外部接続端子40a~40dに接続されている。
外部接続端子40a~40dは、パッド33a~33dと接しており、第二絶縁層312の開口312a,312bから露出する再配線32a~32dそれぞれと電気的に接続されている。外部接続端子40a~40dは、たとえばはんだボールである。光デバイス1を図示しない回路基板に実装する際には、外部接続端子40a~40dのそれぞれが回路基板の所定位置に接するように配置する。このあと、リフローにより外部接続端子40a~40dを加熱後冷却することにより、光デバイス1と回路基板とをはんだ付けする。
以下、本実施形態に係る光デバイス1の製造方法を図3(A)から図3(G)及び図4(A)から図4(F)の工程断面図を用いて説明する。図3(A)から図3(G)は、光電変換素子11を用いて再構成基板を形成する工程を示している。また、図4(A)から図4(F)は再構成基板に対して再配線層30及び外部接続端子40を形成する工程を示している。
まず、予め、半導体基板111の一方の面に半導体層112及び電極113a,113bが形成され、半導体基板111の他方の面に反射防止膜12が形成された、個片化された光電変換チップ10を準備する。個片化された光電変換チップ10は、反射防止膜12の表面に保護層200が設けられている。半導体基板111となる半導体ウエハの他方の面に反射防止膜12を形成し、反射防止膜12の表面に保護層200を形成した後、個片化することにより、反射防止膜12及び保護層200付きの光電変換チップ10を得ることができる。保護層200は、例えば、有機塗布膜を用いて、厚み3μm以上20μm以下で形成される。
続いて、図3(B)に示すように、基板210の一方の面に貼り付けられた接着フィルム212に対して、個片化した光電変換チップ10を貼り付ける。このとき、光電変換チップ10の半導体層112及び電極113a,113bを形成した面が接着フィルム212側を向くようにして光電変換チップ10を貼り付ける。
図3(E)に示すように、封止部20から露出した保護層200を剥離液を用いて剥離する。剥離液は、保護層200と封止部20及び反射防止膜12との界面に浸透し、保護層200のみを剥離する。これにより、光電変換チップ10の光出入射面10a(反射防止膜12の上面)が封止部20の上面から凹んだ位置で露出する。
続いて、再構成基板230の裏面に、再配線層30を形成する工程について説明する。なお、図4(A)から図4(F)では、説明を容易にするために、再構成基板230のうちの一部分を拡大して示して再配線層形成工程を説明する。
(1)第一実施形態に係る光デバイス1では、光電変換チップ10の光出入射面10aである反射防止膜12の上面が、封止部20の上面よりも凹んだ位置に設けられている例について説明したが、このような構成に限られない。
例えば図5の断面図に示すように、光電変換チップ10の光出入射面10aである反射防止膜12の上面が、封止部20の上面よりも突出する位置に設けられていても良い。この場合、例えば保護層200を設けない光電変換チップ10を用い、モールド樹脂層220を形成する際に上金型表面にフッ素樹脂等で構成された樹脂シートを設け、樹脂シートに対して光電変換チップ10が食い込むような状態で溶融樹脂に注入・硬化を行う。これにより、光電変換チップ10の上面がモールド樹脂層220(封止部20)の上面から突出するように形成される。
図5及び図6に示す構成の光デバイス1では、封止部20によって光の入射角又は出射角の制限を受けずに赤外線等の光を検出することができる。
第一実施形態に係る光デバイスでは、以下の効果を有する。
(1)樹脂材料で構成された封止部20が半導体素子である光電変換素子11の側面を覆っており、光電変換素子11の一方の主面は封止部20から露出し、光電変換素子11の他方の主面は封止部20から露出して再配線層30と当接している。このため、半導体基板111の反りが生じにくくなり、光デバイス1の特性変動が生じにくくなる。
(2)光デバイス1の配線を、再配線層で構成することができる。このため、光デバイス1を薄型化することができる。
(3)光デバイス1は、光電変換素子11の上面に反射防止膜12が設けられており、反射防止膜12が光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。このため、反射防止膜12によって、光電変換チップ10の外部から光電変換素子11に入射する光、又は光電変換素子11から光電変換チップ10の外部に出射する光が、光電変換素子11の表面において反射することを抑制し、光入射効率又は光出射効率を向上させることができる。
以下、本発明の第二実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(光デバイスの構成)
図1及び図2を参照しつつ、図7を用いて、第二実施形態に係る光デバイス201の構成を説明する。
光デバイス201は、図7に示すように、光電変換素子11が光電変換チップ10を構成しており、半導体基板111の他方の主面が封止部20から露出している。光デバイス201は、光電変換素子11の半導体基板111の一方の面に半導体層112及び電極113a,113bが形成されており、半導体基板111の他方の面は、光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。すなわち、光デバイス201は、反射防止膜12を有していない点で、第一実施形態に係る光デバイス1と相違する。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
第二実施形態に係る光デバイスでは、第一実施形態における効果(1)(2)に加えて、以下の効果を有する。
(1)光デバイス201は、光電変換素子11が光電変換チップ10を構成している。このため、光デバイス201をより薄型化することができる。
(2)光デバイス201は、デバイス外部に露出する半導体基板111の一面(光電変換チップ10の光出入射面10a)が凹凸形状を有していても良い。このため、光電変換素子11から出射された光の損失が少なく光電変換チップ10の発光効率が向上する。
図1及び図2を参照しつつ、図8を用いて、第二実施形態に係る光デバイス301の構成を説明する。
光デバイス301は、図8に示すように、光電変換素子11の上面(半導体基板111の他方の面)に光学フィルタ320が設けられた光電変換チップ310を備えている。光デバイス301では、光学フィルタ320の上面が封止部20から露出している。光デバイス301では、光学フィルタ320の上面が光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。すなわち、光デバイス301は、反射防止膜12に代えて光学フィルタ320を有している点で、第一実施形態に係る光デバイス1と相違する。
光学フィルタ320以外の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
光学フィルタ320は、所望の波長範囲の光を選択的に(すなわち、透過率高く)透過させる機能を有している。光学フィルタ320は、例えば、赤外線のみを透過する機能を有する。光学フィルタ320を構成する光学部材の材料としては、シリコン(Si)、ガラス(SiO2)、サファイヤ(Al2O3)、Ge、ZnS、ZnSe、CaF2、BaF2など、予め設定した波長範囲の光が透過する材料が用いられる。また、光学フィルタ320は、蒸着等により光学部材に薄膜が設けられた構成であっても良い。薄膜材料としては、シリコン(Si)、ガラス(SiO2)、サファイヤ(Al2O3)、Ge、ZnS、TiO2、MgF2、SiO2、ZrO2、Ta2O5等が用いられる。
さらに、光デバイス301の光電変換チップ310は、光学フィルタ320の表面に、第一実施形態と同様の反射防止膜12が設けられていても良い。
第三実施形態に係る光デバイスでは、第一実施形態における効果(1)(2)に加えて、以下の効果を有する。
(1)光デバイス301は、光電変換素子11の上面に光学フィルタ320を有している。このため、所望の波長範囲の光を選択的に透過させることができ、所望の波長範囲の光の検出精度を向上させることができる。
図1及び図2を参照しつつ、図9を用いて、第五実施形態に係る光デバイス401の構成を説明する。
光デバイス401は、図9に示すように、光電変換素子11の上面(半導体基板111の他方の面)にシリコン(Si)チップ412が設けられた光電変換チップ410を備えている。光デバイス401では、シリコンチップ412の上面412aが封止部20から露出している。光デバイス401では、シリコンチップ412の上面412aが光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。すなわち、光デバイス401は、反射防止膜12に代えてシリコンチップ412を有している点で、第一実施形態に係る光デバイス1と相違する。
シリコンチップ412以外の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
光デバイス401がLED等の発光デバイスである場合には、光出入射面10aとなるシリコンチップ412の一方の表面である上面412aが、凹凸形状に加工されている。上面412aが凹凸形状を有していることにより、光電変換素子11から斜めに出射された光が光電変換素子11内に反射すること等による光の損失が少なく光電変換チップ10の発光効率が向上する。
シリコンチップ412の凹凸形状は、頂点の高さが0.7μm以上10μm以下である突起が複数連続して配置されて形成されていることが好ましい。また、シリコンチップ412の凹凸形状を構成する突起は、当該突起の底面の一辺の長さが100μm以下である六角錐形状であることが好ましい。突起の形状を六角錐形状とすることにより、突起の頂点同士のピッチを小さくして、突起の形成密度を向上させることができる。このため、光電変換チップ10の発光効率をより向上させることができる。
第四実施形態に係る光デバイスでは、第一実施形態における効果(1)(2)に加えて、以下の効果を有する。
(1)光デバイス401は、光電変換素子11の上面にシリコンチップ412を有しており、光出入射面10aとなるシリコンチップ412の表面が凹凸形状に加工されている。このため、光電変換素子11から出射された光の損失が少なく光電変換チップ10の発光効率が向上する。
(2)シリコンチップ412の表面の凹凸形状は、突起が複数連続して配置されて形成されており、突起の形状を六角錐形状に形成しても良い。この場合、突起の形成密度を向上させることができるため、光電変換チップ10の発光効率をより向上させることができる。
図1~図4を参照しつつ、図10及び図11を用いて、第五実施形態に係る光デバイスの構成を説明する。
第五実施形態に係る光デバイスは、第一実施形態に係る光デバイス1の光出入射面10a側に、光学フィルタチップ(以下、光学フィルタという)512を含むフィルタブロック510を備えたフィルタブロック付きの光デバイス500である。本実施形態では、光デバイス500が赤外線センサ等の受光デバイスである場合について説明する。
フィルタブロック510以外の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
フィルタブロック510は、光学フィルタ512と光学フィルタ512の側面を覆う封止部材520とを有している。これにより、光の入射面となる光学フィルタ512の一方の面512b及び光の出射面となる他方の面512aは、封止部材520から露出している。以下、光学フィルタ512の一方の面512aを光出射面512a、他方の面512bを光入射面512bという。
フィルタブロック510では、光学フィルタ512の光出射面512aと封止部材520とにより凹部530が形成されている。凹部530の底面530aの少なくとも一部は、光学フィルタ512の光出射面512aで形成され、凹部530の側壁530bは、封止部材520で形成されている。光学フィルタ512は、凹部530が光デバイス1の封止部20から露出する光電変換チップ10を覆うように配置されている。光学フィルタ512と、凹部530とは、接着剤等で構成された接続部材550により接続されている。
環状部542は、光学フィルタ512を取り囲む形状であればよく、環形状のフレームの一部が除去された形状を含む。図10では、平面視におけるフレーム材540の環状部542の形状が、角環形状の一部が除去された形状(C字形状)となっている。本実施形態では、光学フィルタ512が配置されるC字形状の内側部分を「開口h1」と定義する。
フレーム材540は、放射率が小さい部材であることが好ましく、例えば、放射率が0.3以下の部材であることが好ましい。放射率が小さい部材としては例えば、金属が挙げられ、具体的には、銅、銀、金、白金、ニッケル、パラジウムなどが挙げられる。
光学フィルタ512は、第三実施形態に係る光学フィルタ320と同様の構成とすることができる。封止部材520は、封止部20と同様の材料により形成される。
以下、フィルタブロック510の製造工程について説明する。
図11(A)~図11(F)は、フィルタブロック510の製造方法を工程順に示す断面図である。ここでは、図10(A)に示したE-E’線でフィルタブロック510を切断した断面に沿って、各工程を説明する。
図11(A)に示すように、まず始めに、耐熱性の粘着シート610を用意し、この粘着シート610の粘着層にフレーム材540の表面542aを貼り付ける。図11(B)に示すように、フレーム材540の開口h1内に光学フィルタ512を配置して、光学フィルタ512の光入射面512bを粘着シート610の粘着層に貼り付ける。
フィルタブロック510と光デバイス1とは以下のようにして接続される。まず、光デバイス1の上面(光出入射面10a側の面)に、例えば接着剤である熱硬化型樹脂を塗布する。接着剤を塗布する領域は光電変換素子11以外の領域であればよい。接着剤が塗布された光デバイス1の上面に、フィルタブロック510の裏面側(凹部530形成側)を接触させ、例えば熱処理を施して接着剤を硬化させて接続部材550を形成する。
以上により、フィルタブロック510と光デバイス1とを接続部材550により接続して、図10(A)~図10(D)に示すフィルタブロック510付きの光デバイス500が完成する。
第五実施形態に係る光デバイス500では、光電変換素子11を有する光デバイス1が薄型であるため、フィルタブロック510を設けていてもデバイス全体として薄型化することができる。
図1及び図2、図10を参照しつつ、図12を用いて、第六実施形態に係る光デバイス600の構成を説明する。
第六実施形態に係る光デバイス600は、第五実施形態に係るフィルタブロック510を、光電変換チップ10と、ICチップ614とが封止された光デバイス601に接続したフィルタブロック付きの光デバイス600である。ICチップ614は、光電変換チップ10の駆動回路又は光電変換チップ10からの信号を処理する信号処理回路を含む。本実施形態では、光デバイス600が赤外線センサ等の受光デバイスである場合について説明する。光デバイス600では、光がフィルタブロック510中の光学フィルタ512を介して光デバイス601の光電変換素子11に入射し、光が検出される。また、光デバイス600では、検出された光に基づく信号を光デバイス600内で処理して出力する機能を有する。すなわち、フィルタブロック付き光デバイス600は、光デバイス601がICチップ614を有する点で、第五実施形態に係る光デバイス500と相違する。
ICチップ614以外の構成は、上述した第五実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ICチップ614は、光電変換素子11とともに、封止部20で覆われている。ICチップ614は、例えば再配線層30を介して光電変換チップ10と電気的に接続されており、光電変換チップ10からの電流を検出する検出回路等の信号処理回路を含む。なお、光デバイス601が発光デバイスの場合、ICチップ614は、光電変換素子11の駆動回路を含む。ICチップ614は、再配線層30と電気的に接続されており、処理された信号を再配線層30、外部接続端子40を介して図示しない回路基板に形成された回路に出力する。
第六実施形態に係る光デバイス600では、光電変換素子11を有する光デバイス601が薄型であるため、フィルタブロック510を設けていてもデバイス全体として薄型化することができる。
10 光電変換チップ
10a 光出入射面
10b 電極形成面
11 光電変換素子
12 反射防止膜
20 封止部
30 再配線層
31 絶縁層
311 第一絶縁層
312 第二絶縁層
311a,311b 開口
312a,312b,312c,312d 開口
32a,32b,32c,32d 再配線
33a,33b,33c,33d パッド
40,40a,40b,40c,40d 外部接続端子
111 半導体基板
112 半導体層
113 電極
113a 電極
113b 電極
200 保護層
210 基板
212 接着フィルム
220 モールド樹脂層
230 再構成基板
310 光電変換チップ
320 光学フィルタ
321a,321b,321c,321d 下地層
322a,322b,322c,322d 導体層
412 シリコンチップ
412a シリコンチップ412の上面
510 フィルタブロック
510a 上面
510b 側面
512 光学フィルタ
512a 光出射面(光学フィルタ512の一方の面)
512b 光入射面(光学フィルタ512の他方の面)
520 封止部材
530 凹部
530a 凹部530の底面
530b 凹部530の側壁
540 フレーム材
542 環状部
542a フレーム材540の表面
542b フレーム材540の裏面
544 接続部
550 接続部材
610 粘着シート
614 ICチップ
620 下金型
630 上金型
630a 凸部
640 樹脂シート
650 ダイシングテープ
Claims (12)
- 半導体基板、前記半導体基板の一方の主面上に形成され、光を受光又は発光可能な半導体層、及び前記半導体層上に形成された電極を有する光電変換素子を含む光電変換チップと、
前記光電変換チップの前記電極が形成される電極形成面とは反対側の面を露出させるように前記光電変換チップの側面を覆う封止部と、
前記光電変換チップの前記電極形成面上に設けられる絶縁層及び前記電極と接続される再配線とを有する再配線層と、
を備え、
前記光電変換チップの前記電極形成面と反対側の面は、前記封止部の前記再配線層とは反対側の面の全面から突出している
光デバイス。 - 前記半導体基板の他方の主面は、前記封止部から露出している
請求項1に記載の光デバイス。 - 前記半導体基板の他方の主面は、凹凸形状を有する
請求項2に記載の光デバイス。 - 前記光電変換チップは、前記半導体基板の他方の主面上に設けられた反射防止膜又は一方の表面が凹凸形状に加工されたシリコンチップを有し、
前記反射防止膜の一方の面、又は前記凹凸形状に加工された面は、前記封止部から露出している
請求項1又は2のいずれか1項に記載の光デバイス。 - 前記シリコンチップの前記凹凸形状は、頂点の高さが0.7μm以上10μm以下である突起が複数連続して配置されて形成されている
請求項4に記載の光デバイス。 - 前記突起は、底面の一辺の長さが100μm以下である六角錐形状である
請求項5に記載の光デバイス。 - 前記光電変換チップは、前記半導体基板の他方の主面上に設けられた光学フィルタチップを有し、
前記光学フィルタチップの一方の面は、前記封止部から露出している
請求項1から4のいずれか1項に記載の光デバイス。 - 光学フィルタチップと前記光学フィルタチップの側面を覆う封止部材とを有し、前記光学フィルタチップの一方の面と前記封止部材とで凹部が形成され、前記凹部の底面の少なくとも一部は前記光学フィルタチップの一方の面で形成され、前記凹部の側壁は前記封止部材で形成されている光学フィルタブロックを備え、
前記光学フィルタブロックは、前記凹部が前記封止部から露出する前記光電変換チップを覆うように配置されている
請求項1から6のいずれか1項に記載の光デバイス。 - 前記光電変換チップと電気的に接続されたICチップを備え、
前記ICチップは、前記封止部で覆われている
請求項1から8のいずれか1項に記載の光デバイス。 - 前記ICチップは、前記光電変換チップに対して電流を供給する駆動回路、又は前記光電変換チップからの電流を検出する検出回路を有する
請求項9に記載の光デバイス。 - 前記再配線層と電気的に接続された外部接続端子を備える
請求項1から10のいずれか1項に記載の光デバイス。 - 前記半導体基板は、光透過性を有する
請求項1から11のいずれか1項に記載の光デバイス。
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