[go: up one dir, main page]

JP7363470B2 - 液体吐出装置、及び液体吐出装置における制御方法 - Google Patents

液体吐出装置、及び液体吐出装置における制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7363470B2
JP7363470B2 JP2019235064A JP2019235064A JP7363470B2 JP 7363470 B2 JP7363470 B2 JP 7363470B2 JP 2019235064 A JP2019235064 A JP 2019235064A JP 2019235064 A JP2019235064 A JP 2019235064A JP 7363470 B2 JP7363470 B2 JP 7363470B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ejection
head
medium
liquid
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019235064A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021102320A (ja
Inventor
亮 小橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2019235064A priority Critical patent/JP7363470B2/ja
Publication of JP2021102320A publication Critical patent/JP2021102320A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7363470B2 publication Critical patent/JP7363470B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Coloring (AREA)

Description

本発明は、糸などの線状の被吐出媒体に対して液体を吐出する液体吐出装置、及び液体吐出装置における制御方法に関する。
インクジェット式の画像形成装置において、吐出ヘッドが長時間キャップされていない場合、乾燥等によりノズル近傍のインクが増粘し、これが吐出異常の原因となることが知られている。そこで、印字外で定期的に維持動作(空吐出)を実施し、増粘したインクを除外することで、印字吐出を安定化する技術がある。
しかし、印字していないヘッドのノズル列に対して維持動作(空吐出)を行う期間中、印字はできないため、生産性が低下するという問題があった。
そこで、特許文献1には、紙などの記録媒体へインクを吐出する画像形成装置において、画像形成開始前の空吐出動作に要する時間を短縮して画像形成開始までの立ち上がり時間を短くすることを目的として、画像形成中の液体消費量に基づき、画像形成動作終了時に、画像形成中の液体消費量に応じた空吐出滴量で、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出動作を行う手段を備えている構成が開示されている。
しかし、特許文献1に示した装置においても、印字していないヘッドのノズル列に対して維持動作(空吐出)を行う必要があり、生産性が低下するという問題は完全には解消できていない。
また、糸などの線状物体を着色する着色装置において、各吐出ヘッドに複数のノズル列が存在した場合、面に対して液滴を吐出する画像形成装置とは異なり、使用されないノズル列は、着色期間中ずっと使用されないため、その分ノズル内の液体の乾燥が進行してしまう。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、空吐出のための生産性を低下させずに、非吐出のノズル列の乾燥による吐出不良を予防することができる、被吐出媒体に液体を吐出する液体吐出装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、
搬送される被吐出媒体に液滴を吐出するノズルが前記被吐出媒体の搬送方向と略平行に列状に並んだノズル列を複数有する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドの前記ノズル列を覆うことができるキャップと、を備えており、
複数のノズル列のうちの一のノズル列で、被吐出媒体に対して液体の吐出動作を行っている際、吐出動作をしない他のノズル列を前記キャップでキャッピングする
液体吐出装置、を提供する。
一態様によれば、被吐出媒体に液体を吐出する液体吐出装置において、空吐出のための生産性を低下させずに、非吐出のノズル列の乾燥による吐出不良を予防することができる。
本発明の一実施形態に係る液体吐出装置が搭載された、染色・刺繍システムの一例の概略説明図。 本発明の一実施形態の液体吐出装置における液体付与部及び維持ユニットの側面概略図。 本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置における(a)液体付与部のヘッドの下面概略図、及び、(b)維持ユニットの上面概略図。 第1実施形態に係る液体付与部における糸搬送方向と直交方向におけるヘッドの移動を説明する図。 第1実施形態に係る液体付与部のヘッド移動手段及び維持回復手段のキャップ部の移動手段の概略説明図である。 第1実施形態の液体吐出装置の液体付与及びキャップ制御に係る部分のハードウェア構成例を示すブロック図である。 第1実施形態に係るキャッピング制御のフローチャート。 本発明の第2実施形態の液体吐出装置の液体付与部における糸搬送方向と直交方向において、右端のノズルを使用する場合の、ヘッドとキャップの位置関係を説明する図。 本発明の第2実施形態の液体吐出装置の液体付与部における糸搬送方向と直交方向において、中央のノズルを使用する場合の、ヘッドとキャップと糸の位置関係を説明する図。 第2実施形態の第1の構成例に係る糸の移動の機構を示す下面図。 第2実施形態の第1の構成例の制御に係るブロック図。 第2実施形態に第2の構成例に係る糸の移動の機構を示す下面図。 第2実施形態の第2の構成例の制御に係るブロック図。 第2実施形態に係るキャンピング方法のフローチャート。 第3実施形態の液体吐出装置の液体付与部における糸搬送方向と直交方向において、中央のノズルを使用する場合の、ヘッドとキャップと糸の位置関係を説明する図。 本発明の一実施形態に係る液体吐出装置が搭載された、着色システムの一例の概略説明図。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。下記、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
<全体構成>
まず、図1、図2を用いて、本発明の一実施形態の液体吐出装置を含む染色・刺繍装置について説明する。図1は、本発明に係る液体吐出装置を含む染色・刺繍装置の一例の概略説明図である。図2は、本発明の液体吐出装置における液体付与部周辺の側面概略図である。
染色・刺繍装置(染色・刺繍システム)1000は、インライン型刺繍装置であり、糸101が巻回された供給リール102と、液体付与部103と、定着部104と、後処理部105と、刺繍ヘッド106とを備えている。刺繍ヘッド106を除いた、供給リール102と、液体付与部103と、定着部104と、後処理部105が、本実施形態における液体吐出装置(染色装置部、着色装置部)100として機能する。
供給リール102から引き出された糸101は、搬送ローラ108,109で案内され、刺繍ヘッド106まで連続して這い回されている。
搬送ローラ109には、ロータリエンコーダ(以下、単にエンコーダと呼ぶこともある)405が設けられている。エンコーダ405は、搬送ローラ109と共に回転するエンコーダホイール405bと、エンコーダホイール405bのスリットを読取るエンコーダセンサ405aで構成されている。
液体付与部103は、供給リール102から引き出されて搬送される糸101に所要の色の液体を吐出して付与する複数のヘッド1(1K~1Y)と、各ヘッド1のメンテナンスを行う複数の個別の維持ユニット20(20K~20Y)などで構成されるメンテナンス機構2とを備えている。
以降において、液体付与部103から、刺繍ヘッド106までの糸の搬送方向をX、染色・刺繍装置1000の奥行き方向(ヘッド移動方向)をY、高さ方向(上下方向)をZと呼ぶ。
図2を参照して、液体付与部103において、複数のヘッド1K~1Yは、互いに異なる色を吐出する吐出ヘッドであり、例えば、1Kはブラック(K)の液滴(インク滴)を吐出するヘッド、1Cはシアン(C)の液滴を吐出するヘッド、1Mはマゼンタ(M)の液滴を吐出するヘッド、1Yはイエロー(Y)の液滴を吐出するヘッドである。なお、色の順番は一例であり、この説明とは異なる順番に配置されてもよい。
また、液体付与部103の下側には、各ヘッド1K,1C,1M,1Yとそれぞれ対向するように、個別の維持ユニット20K,20C,20M,20Yが配置されている。液体付与部103のヘッド1K~1Yと、維持ユニット20K,20C,20M,20Yの詳細については、図3とともに後述する。
図1に戻って、定着部104は、液体付与部103から吐出された液体が付与された糸101に対する定着処理(乾燥処理)を行う。定着部104は、例えば赤外線照射手段、温風吹き付け手段などの加熱手段を備え、糸101を加熱して乾燥する。
後処理部105は、例えば、糸101を清掃する清掃手段、糸101の張力を調整する張力調整手段、糸101の移動量を検出する送り量検出手段、糸101の表面に潤滑剤を付与する潤滑剤付与手段などを含む。
刺繍ヘッド106は、染色した糸101を用いて、布に縫い込むことで、例えば布上に柄や模様などのパターンを刺繍する。
なお、本実施形態では、液体吐出装置が染色・刺繍装置1000である例で説明しているが、これに限るものではなく、本発明は、糸などの線状物体を使用する装置、例えば織機、ミシン等の装置にも適用することができる。
また、「糸」とは、ガラス繊維糸、ウール糸、綿糸、合成糸、金属糸、ウール、綿、ポリマー、または金属の混合糸、ヤーン、フィラメント、あるいは液体を付与可能な線状物体(線状部材、連続基材)であり、組紐、平紐なども含む。また、線状物体には、上記の糸に加えて、ロープ、ケーブル、コード等の、液体を付与可能な線状部材(連続基材)も含まれる。いずれの被吐出媒体も、幅が狭く、搬送方向に連続している、線状又は帯状の媒体である。
<第1実施形態のキャップ構成例>
図3は、本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置における、液体付与部と維持ユニットの構成を示す説明図である。図3において、(a)は液体付与部103におけるヘッド1K~1Yの下面概略図であり、(b)は維持ユニット20K~20Yの上面概略図である。
図3(a)に示すように、ヘッド1Kは、液滴を吐出する複数のノズル11を配列した3列のノズル列10a,10b,10cが形成されたノズル面12を有する。各ヘッド1K~1Yは、ノズル列(ノズル11の配列)の方向が糸101の搬送方向(糸送り方向)と平行になるように配置される。
ヘッド1Kにおいて、糸101の真下に位置する1つの列(図3ではノズル列10b)のノズル11で吐出したインク滴が糸に着弾して糸への着色を行う。なお、図3には、ヘッド1はノズル面12にノズル列10a,10b,10cの3列が配置されている例を示しているが、ヘッド1Kに設けられるノズル列の数は2列以上であればよい。なお、図3に示すように、他の色のヘッド1C,1M,1Yでも、同様の構成を有している。
また、図3(b)に示すように、本実施形態では、各維持ユニット20K,20C,20M,20Yには2つのキャップ部21α(21αK,21αC,21αM,21αY)、21β(21βK,21βC,21βM,21βY)が設けられている。
そして、キャップ部21α、21βは糸の延伸方向と同じ方向に延び、1つのキャップ列で1つのノズル列X1を一遍に覆うことができるように、直線状に搬送方向(X方向)において、ノズル列よりも長く延伸するように、配置されている。
また、キャップ21α、21βは、キャップを構成する側壁の内側の大きさが、搬送方向と直交する方向(Y方向)においては、ノズル列の配置範囲Y3よりも大きくなるように、構成されている。
この構成により、1つのキャップ21α(21β)で、1つのヘッドに設けられる3つのノズル列10a,10b,10cを一度に覆うことができる。1つのヘッドに形成されるノズル列が2列、又は4列以上である場合は、キャップは、ノズル列の列数に応じた大きさに適宜、設定される。
これにより、搬送方向において、1度の移動操作で、ノズル列の幅方向、奥行き方向をキャッピングできるため、キャッピングに必要な時間を短縮することができる。
なお、図3では、上側の液体付与部103の各ヘッド1K~1Yに3列のノズル列10a、10b,10cが形成され、対応する維持ユニット20K~20Yには、奥行き方向(Y方向)に、糸101を挟むように糸101の両側に1つずつ、ノズル列3列分Y3に対応するキャップ21α、21βが設けられているが、他の構成であってもよい。例えば、キャップ21α、21βにおいて、待機中は、すべてのノズル列を1つのキャップでカバーできるように、一方のキャップは、ノズルを一度に覆うことができる大きさ(3列分の奥行)が必要であるが、他方のキャップは少なくとも、吐出動作中の際に使用される、ノズル列10a,10b,10cの1列分の幅(奥行)Y1があれば足りる。
<第1実施形態に係るヘッドの位置移動及びキャップ昇降>
次に、図4、図5を用いて第1実施形態に係るヘッドの移動及びキャップの昇降について説明する。図4は、本発明の一実施形態の液体吐出装置の液体付与部103における糸搬送方向と直交方向におけるヘッドの位置関係を説明する図である。図5は、液体付与部のヘッド移動手段及び維持ユニットのキャップ部の移動手段の概略説明図である。
詳しくは、図4において、(a)はヘッドがキャッピングされている状態を示す図であり、(b)は、(a)の状態からデキャップした直後の状態を示し、(c)はヘッドが、ノズル列が糸101の上に吐出可能な位置に移動した直後の状態を示し、(d)はノズル列から糸の上に吐出可能な状態であって、他のノズル列をキャッピングしている状態を示す図である。
図4(a)に示すように、待機時はヘッドのすべてのノズル列をキャッピングしインクの乾燥を防ぐ。
そして、図4(b)、図4(c)に示すように、キャップ21αK、21βKを降下させ、ヘッド1Kがキャップ21αK、21βKと干渉しないようにして、ヘッド1Kを移動させる。ヘッド1Kの移動方向Yは、図1に示す装置奥行方向と同じ方向である。
そして、インクを吐出する際は、使用するノズル列10a以外はキャップ21αK、21βKを上昇させて、キャッピングを行う。
そして、着色動作終了後はヘッドをどちらか一方のキャップに移動させ、すべてのノズル列をキャッピングしインクの乾燥を防ぐ。
このように、着色時は、着色に用いるノズル列が糸101の上の位置に来るように、ヘッドを糸の位置に対して移動させて、着色のための液滴吐出を実施する。
なお、図4では、右端のノズル列10aを用いた吐出動作を説明しているが、例えば、中央のノズル列10bを用いて吐出動作を実施する場合は、両側のキャップによって、使用しないノズル列10a、10cをキャッピングすると好適である。このように、両側キャップによるキャッピングを実現するため、キャップ21αK、21βの間隔Iαβは、ノズル孔11の直径よりも大きく、ノズル列間の間隔L1以下であると好適である。
いずれのノズル列10a,10b,10cも、使用するノズル列を糸101の真上に位置するようにヘッドを移動させることで、適宜、着色用に選択可能である。
維持ユニット20Kでは、キャッピングによる回復動作の他に、キャップ21αK、21βKが設けられていない上面である回収面22において、糸101からはみ出た、糸101に着弾しないインクの回収も行う。
ここで、夫々のヘッドの移動機構及びキャップの昇降機構について、図5を用いて説明する。図5は、液体付与部におけるヘッド移動機構及び維持ユニットのキャップの移動機構の概略説明図である。
図5に示すように、ヘッド1は移動可能なキャリッジ131によって支持されている。キャリッジ131は、ヘッド移動モータ304によってキャリッジ131を支持するアーム133、134が移動することで、移動することができる。ヘッド移動の具体例として、例えば、水平方向に延伸するアーム133自体が伸縮してもよいし、あるいは、アーム133に対してキャリッジ131の位置を移動させることでキャリッジ131が移動してもよい。
このように、キャリッジ131をヘッド移動モータ304によって可動にすることで、待機時はキャリッジ131に設けられるヘッド1Kのノズル列をキャップ21αK又は21βKの位置に移動させ、着色動作時は糸101の真上の位置にいずれか一つのノズル列が来るようにヘッド1Kを移動させることができる。
また、キャップ21αK、21βKは、維持ユニット20Kにおいて、モータ(キャップ昇降モータ)24α、24βで駆動される昇降アーム23α、23βによってそれぞれ昇降可能である。即ち、キャップ21αK、21βKは、ヘッド1Kのノズル列10a,10b,10cに対して、接近、離間するように移動可能である。
待機時はヘッド1Kのインクの乾燥を防ぐため、図4(a)に示すようにキャップ21αKが上昇してヘッド1をキャッピングする。着色動作の直前直後は、図4(b)、図4(c)に示すように、キャップ21αK、21βKを下降させてデキャッピングしている。
このように、キャップ21αK、21βKもモータ24α、24βによって可動にすることで、待機時はヘッドのインクの乾燥を防ぐためヘッドをキャッピングし、着色動作時は使用する列をデキャッピングすることができる。
なお、図5では、左右のキャップに対してそれぞれに昇降手段が設けられ、それぞれのキャップが独立して昇降可能である構成を示しているが、2つのキャップに対して共通する昇降手段を左右のキャップにそれぞれ設け、左右のキャップが1つの駆動機構によって同時に昇降する構成であってもよい。
図4、図5ではヘッド1Kを用いて説明したが、他のヘッドでも同様に、各色のヘッド1K~1Yは、使用するノズル列の選択、及び維持動作のため、ヘッド移動方向に自由に移動が可能である。また、複数のヘッドはそれぞれのヘッド1K~1Yを個別に、±Y方向に位置の移動が可能である。
なお、本発明では、上述のように複数のノズル列において、一方のノズル列を糸に対して吐出させ、他のノズル列を糸以外の回収面22(空吐出受け)に空吐出させるため、吐出対象である、糸を含む線状又は帯状の被吐出媒体は、複数のノズル列の列間距離よりも幅が狭く、細い媒体である必要がある。
ここで、紙などの記録媒体へ液体を吐出するシリアル型の画像形成装置では印字中にキャリッジが可動するためノズル列のキャッピングはできないが、本発明の液体吐出装置は、ノズル列と並行に走査する糸への着色を行うため、ノズル列のキャッピングが可能である。
そして、本発明では、着色動作をしていないヘッドのノズル列はすべてキャップによりキャッピングされているため、着色動作をしていないヘッドに対して維持動作(空吐出)を行う必要がないので生産性の低下を防ぐことができる。
<制御説明>
図6は、本実施形態の液体吐出装置100の液体付与及びキャップ制御に係る部分のハードウェア構成例を示すブロック図である。液体吐出装置100は、制御部として、メイン制御基板500を備えている。
メイン制御基板500には、CPU(Central Processing Unit)501、FPGA(Field-Programmable Gate Array)502、RAM(Random Access Memory)503、ROM(Read Only Memory)504、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)505、駆動波形生成回路506、ヘッド移動モータドライバ507、糸搬送モータドライバ508、及びキャップ昇降モータドライバ509などが実装されている。
CPU501は、液体吐出装置100の全体の制御を司る。例えば、CPU501は、RAM503を作業領域として利用して、ROM504に格納された各種の制御プログラムを実行し、液体吐出装置100における各種動作を制御するための制御指令を出力する。この際CPU501は、FPGA502と通信しながら、FPGA502と協働して液体吐出装置100における各種の動作制御を行う。
FPGA502には、CPU制御部521、メモリ制御部522、I2C制御部523、センサ処理部524、ヘッド制御部525、ヘッド位置制御部526、糸搬送制御部527、及びキャップ昇降制御部528などが設けられている。
CPU制御部521は、CPU501と通信を行う機能を持つ。メモリ制御部522は、RAM503やROM504にアクセスする機能を持つ。I2C制御部523は、NVRAM505と通信を行う機能を持つ。
センサ処理部524は、各種センサのセンサ信号の処理を行う。各種センサは、液体吐出装置100における各種の状態を検知するセンサの総称であって、上述したロータリエンコーダ405などが含まれる。
ヘッド制御部525は、ROM504に格納されたヘッド駆動データ、吐出同期信号LINE、吐出タイミング信号CHANGEを駆動波形生成回路506に渡して、駆動波形生成回路506に共通駆動波形信号Vcomを生成させる。駆動波形生成回路(駆動波形生成部)506が生成した共通駆動波形信号Vcomは、ヘッドドライバ210に入力される。
ヘッド1は、複数のノズル11から液体を吐出させる圧力を発生する圧力発生素子としての複数の圧電素子13を有している。ヘッドドライバ210によって、共通駆動波形信号Vcomを構成する駆動波形の中から各ノズル11に対応する圧電素子13に印加される波形が選択されることで、ノズル11から吐出される液滴の大きさが制御される。
ここで、糸101は、下流側の刺繍ヘッド106による刺繍動作で消費されることによって搬送(糸送り)される。刺繍ヘッド106側の下流側のロータリエンコーダ406は、刺繍ヘッド106での糸101の移動量を検出する送り量検出手段である。
糸101が搬送されることで、糸101を案内している搬送ローラ109が回転してロータリエンコーダ405のエンコーダホイール405bが回転し、エンコーダセンサ405aから糸101の線速に比例したエンコーダパルスが生成出力される。
このロータリエンコーダ405からのエンコーダパルスにより吐出タイミングパルスstbを生成して、ヘッド1の吐出タイミングとして使用する。糸101への液体の付与は糸101の動き始めから実施し、糸101の線速が変化してもエンコーダパルスに応じて吐出タイミングパルスstbの間隔が変わることで、液滴の着弾位置ずれを防ぐことができる。
糸搬送制御部527は、搬送制御手段の一例であって、下流側のロータリエンコーダ406の移動量を基に、糸101の搬送速度を決定し、決定した搬送速度で搬送されるよう糸搬送モータ302にてローラ108を回転させることで糸搬送を行う。また、ロータリエンコーダ405にて速度を検出し、糸搬送モータ302の糸搬送の制御を行う。
ヘッド位置制御部526は、ヘッド位置制御手段の一例であって、ヘッド制御部401からのヘッド位置指令に基づきヘッド移動モータ304を回転させて、キャリッジ131K~131Yを移動させることで、ヘッド1K~1Yを所定の位置に移動させる。
例えばヘッド移動モータ304がステッピングモータの場合、位置の制御はHPセンサ(不図示)にてホームポジション(HP)を検知した状態から、ノズル列10aでの着色位置、ノズル列10bでの着色位置、キャッピング位置などへHPからの位置から該当位置までの距離に応じたSTEP数の分、ヘッド移動モータ304を回転させる制御を行う。ヘッド位置制御部526は、距離に応じたSTEP数回転後、ヘッド制御部401に対してヘッド移動が完了したことを通知する。
キャップ昇降制御部528は、ヘッド制御部525からのキャッピング、デキャッピング指示に基づき、キャップ昇降モータ24K~24Yを回転させ、キャップ21K~21Yを昇降させる。
例えばキャップ昇降モータ24α、24βがステッピングモータの場合、キャップ昇降制御部528は、上端であるキャッピング位置と、下端であるデキャッピング位置との間の距離に応じたSTEP数の分、キャップ昇降モータ24α、24βを回転させる制御を行う。キャップ昇降制御部528は、キャップ昇降モータドライバ509を介して、キャップ昇降モータ24を上端から下端までの距離に応じたSTEP数の分回転させた後、ヘッド制御部525に対してキャップ21の昇降によるノズル列のキャッピング及びデキャッピングが、完了したことを通知する。
<第1実施形態の制御フロー>
図7は本発明の第1実施形態に係る液体吐出及びキャッピング制御のフローチャートである。図3、図4、図7を参照して、本実施形態の制御について説明する。
S11で、糸への着色要求発生後、すべてのノズル列をデキャッピングする。この際、キャップ21α、21βが少し降下してデキャッピングすることで、ヘッド1のノズル11とキャップ21α、21βとの間に空間が出来、ヘッド1Kがキャップ21α、21βからの干渉を受けずに移動可能となる(図4(a)⇒(b))。
S12で、ヘッドの特定のノズル列を糸の真上の位置に来るようにヘッド1Kを移動する(図4(b)⇒(c))。
S13で、着色に使用しないノズル列10b、10cにキャッピングして、ノズル面12のインクの乾燥を防ぐ(図4(c)⇒(d))。
S14で、糸101の上に位置するノズル列10の各ノズル11からインク滴を、搬送されている糸101へ吐出することで着色動作を実施する。この動作により、1つのノズル列を用いて糸への着色動作中に、吐出動作をしていないノズル列をキャッピングしておくことが出来、吐出動作をしていないノズル列のインク乾燥を防止することができる。
S15で、糸101への着色動作が終了したら、S16で、すべてのノズル列10をデキャッピングする(図4(d)⇒(c))。
S17で、ヘッド1Kをキャップ21αKの位置へ移動する(図4(c)⇒(b))。
S18で、すべてのノズル列10a,10b,10cを一方のキャップ21αKでキャッピングして、インクの乾燥を防ぐ(図4(b)⇒(a))。
このように制御することで、吐出動作をしていないノズル列のインク乾燥を防止し、今回使用しなかったノズル列を、次の着色動作において、使用する際の吐出不良を予防することができる。また、ノズル列のキャッピング、デキャッピングは、吐出動作の前後に実施するため、吐出動作中の非吐出ノズル列の空吐出等は不要になる。したがって、本発明の液体吐出装置では、空吐出のための生産性を低下させずに、非吐出のノズル列の乾燥による吐出不良を予防することができる。
<第2実施形態>
上記実施形態では、キャップはヘッドの奥行方向の左右に設けられており、少なくとも一方のキャップは、一度にヘッドを覆うことができる構成であったが、本実施形態では、ノズル列10a,10b,10cと同数のキャップ25a,25b,25cは、複数のノズル列10a,10b,10cに対応するように、ノズル列10a,10b,10cと対向する位置に、夫々設けられている。
図8は、本発明の一実施形態の液体吐出装置の液体付与部における糸搬送方向と直交方向におけるヘッドの位置関係を説明する図である。
図8において、(a)は待機時におけるヘッド1Kのすべてのノズル列10a,10b,10cをキャッピングしている糸101とヘッド1Kとキャップ25a,25b,25cの位置関係を示しており、(b)は使用するノズル列10aに対してキャップ25aをデキャップした直後の位置関係を示しており、(c)は着色動作中の糸101とヘッド1Kとキャップ25a,25b,25cの位置関係を示している。
図8(a)に示すように、待機時はヘッド1Kのすべてのノズル列10a,10b,10cをキャップ25a,25b,25cがキャッピングしインクの乾燥を防ぐ。
そして、図8(b)に示すように、着色要求が発生すると、使用するノズル列10aに対向するキャップ25aを降下させて、ノズル列10aをデキャップする。
そして、着色時は糸101をヘッド1Kのノズル列10aの位置へ移動し、使用するノズル列10aから、糸101へ液滴を吐出して吐出動作を行う。なお、図8(c)は、糸101の待機位置に近い、右側のノズル列10aを使用して着色動作を行う場合の例を示している。
搬送ローラ移動手段(図10参照)又は移動棒(図12参照)は、吐出動作を行う前に、糸101を、使用するノズル列と対向する位置にくるように移動させる。搬送機構移動手段は、搬送ローラ109A,110を奥行方向に移動させる方法として、図11に示すようにキャリッジによって搬送ローラを移動させる方法に加えて、軸受を軸に沿って移動させることで搬送ローラを軸に沿って移動させるなど、他の方法で、搬送ローラ109A,110を移動させてもよい。
着色終了後は糸101を元の位置へ移動させ(図8(c)⇒(b))、使用したノズル列10aをキャップ25aにより、キャッピングしインクの乾燥を防ぐ(図8(a))。
この制御により、着色動作をしていないヘッドのノズル列に対して維持動作(空吐出)を行う必要がないので、生産性の低下を防ぐことができる。
図9は、本発明の第2実施形態の液体吐出装置の液体付与部における糸搬送方向と直交方向において、中央のノズルを使用する場合の、ヘッドとキャップと糸の位置関係を説明する図である。
図8では、待機位置に近い、一番端のノズル列10aのノズルを使用する例を示したが、真ん中のノズルや、待機位置から遠いノズルを使用する場合は、図9(b)に示すように、糸の移動のために使用するノズル列10bに対応するキャップ25bと、待機位置に近いノズル列10aに対応するキャップ25aもデキャップされる。
そして、図9(c)で糸101を移動した後、吐出による着色動作を行う前に、図9(d)に示すように、吐出に使用しないノズル列10aのノズルには、キャップ25aによってキャップしておく。
この制御により、待機位置から遠いノズル列のノズルを使用する場合でも、着色動作をしていないヘッドのノズル列に対して維持動作(空吐出)を行う必要がないので、生産性の低下を防ぐことができる。
なお、図8、図9では、ヘッドにおいてノズル列が3列の例を示したが、ヘッドにおいてノズル列は2列以上の複数であれば、いくつ設けてもよい。
<第2実施形態の第1の構成例>
図10は、第2実施形態の第1の構成例に係る糸の移動の機構を示す下面図である。図11は、第2実施形態の第1の構成例に係る制御ブロック図である。
本構成では、糸を搬送する搬送ローラ109A,110を移動させることで、糸101を移動させる。
図10において、(a)は糸101が待機位置にある状態、(b)は糸101がノズル列10aの下にある状態、(c)は、糸101がノズル列10bの下にある状態を示している。
詳しくは、本構成では、上流側及び下流側の搬送ローラ109A,110を、糸101の搬送方向に対して直交する直交方向に移動させる搬送ローラキャリッジ111,112(図11参照)を有している。搬送ローラ109A,110を移動させることで、糸(線状の被吐出媒体)101を、搬送方向と直交方向に移動させる。
本構成では、搬送機構移動手段である搬送ローラキャリッジ111,112と、糸移動モータと糸位置移動モータドライバ408は、搬送ローラ109A,110を移動させることで、吐出動作を行う前に、吐出動作を実行するノズル列の下に糸101がくるように、糸101を移動させる。
なお、本例では、液体付与部103Aの搬送方向の直前と直後、すなわち近い上流側と下流側に、2つの搬送ローラ109A,110を設ける例を説明したが、例えば、下流側の搬送ローラ110は、さらに下流側の、例えば、定着部104の後や、後処理部105の後に設けてもよい。あるいは、刺繍ヘッド116や後述する巻取りリール107(図16参照)を可動にして、下流側の糸を移動させる糸搬送機構移動手段として機能させてもよい。
また、図11を参照して、図6との相違点を説明すると、本実施形態では、ヘッドは奥行方向に移動する必要がないため、ヘッドを移動させるキャリッジ、ヘッド移動モータドライバ、ヘッド移動モータは設けられておらず、代わりに糸を奥行方向に移動させる、糸位置移動モータドライバと、搬送ローラを移動させる搬送キャリッジが設けられている。
本実施形態では、糸位置制御部529は、糸位置移動モータドライバ510を介して、モータ311,312を駆動させることで、図10に示すように、搬送ローラキャリッジ111,112によって、糸を搬送させる搬送ローラ109A,110を移動させて、糸101の位置を移動させる。
また、維持ユニット200側では、複数のノズル列にそれぞれ対応する、列毎のキャップ25a,25b,25cに対応する列毎のモータ26a,26b,26cが設けられている。例えば、列毎のモータは、列毎のキャップ25a,25b,25cの下に設けられている。そして、キャップ昇降制御部528Aは、維持回復モータドライバ209Aを介して、列毎のモータ26a,26b,26cを、糸101の位置や着色の動作状況に応じて駆動させることで、列毎のキャップ25a,25b,25cを独立して昇降させる。
<第2実施形態の第2の構成例>
図12は、第2実施形態の第2の構成例に係る糸の移動の機構を示す下面図である。図13は、第2実施形態の第2の構成例に係る制御ブロック図である。
本構成では、搬送ローラを移動させる搬送ローラキャリッジは設けられておらず、別の専用の糸移動手段(被吐出媒体移動手段)である糸移動棒113,114を設け、糸移動手段を移動させることで、糸が、糸の搬送方向に対して直交する直交方向に移動可能になる。そのため、本構成では搬送ローラ109.110Bの位置は固定されている。
図12において、(a)は糸101が待機位置にある状態、(b)は糸101がノズル列10aの下にある状態、(c)は、糸101がノズル列10bの下にある状態を示している。
糸移動手段である糸移動棒113,114は、吐出動作を行う前に、吐出動作を実行するノズル列の下に糸101がくるように、糸101を移動させる。
なお、本例では、液体付与部103の搬送方向の直前直後に、2つの糸移動棒113,114を設ける例を説明したが、例えば、下流側の糸移動棒114は、さらに下流側の、例えば、定着部104の後や、後処理部105の後に設けてもよい。
また、図13を参照して、図11の相違点のみ説明すると、本構成では、糸を搬送させない糸移動棒113,114を移動させることで、糸101の位置を調整する。そのため、糸位置制御部529Bは、糸位置移動モータドライバ511を介して、モータ313,14を駆動することで、糸移動棒113,114を移動させて、糸101の位置を移動させる。
<フローチャート>
図14は、第2実施形態に係る制御フローチャートである。
着色要求を受けることで本フローは開始し、S21で、着色要求の発生を受けて、着色に使用するノズル列をデキャッピングする。例えば、図8(b)に示すように、端部のノズル列10aを使用する場合は、ノズル列に対向するキャップ25aを外す(図8(a)⇒(b))。
S22で、糸101をヘッドの使用するノズル列10aと対向する位置へ移動する(図8(b)⇒(c)。
S23で、糸と対向するノズル列10aから糸101へのインク滴の吐出動作を行う。
S24で、ノズル列10aによる液滴吐出(着色動作)が終了した場合は(Yes)、S25で、糸101を元の位置へ移動する(図8(c)⇒(b))。
S26で、着色動作に使用したノズル列10aを、対応するキャップ25aによってキャッピングして、インクの乾燥を防ぐ(図8(b)⇒(a))。
本実施形態においても、着色動作をしていないノズル列10b,10cをキャッピングすることで、そのノズル列をインク乾燥による吐出不良を防止することができる。
そして、本実施形態では、着色のために液滴を吐出するノズル列を変更する際は、糸の位置を移動するだけでよいので効率がよい。
さらに、ノズル列10a,10b,10cに夫々対向するように設けられたキャップ25a,25b,25cによって、ノズル列毎にキャッピングができるため、キャッピングにかかる時間を短縮できる。
なお、上記フローでは、図8に示すように、待機位置に近い、一番端のノズル列10aを使用する例を説明したが、図9に示すように、真ん中のノズルや、待機位置から遠いノズル列を使用する場合は、S21において、使用するノズルに対応するキャップ25bと、待機位置との間にあるノズルに対応するキャップ25aも移動させる。そして、S22の後、S23で着色動作を行う前に、移動のためにデキャップし、吐出に使用しないノズル列10aには、キャップ25aによってキャップしておく。
そのため、本実施形態においても、このように制御することで、吐出していないノズル列のインク乾燥による吐出不良を防止する。また、ノズル列のキャッピング、デキャッピングは、吐出動作の前後に実施するため、吐出動作中の非吐出ノズル列の空吐出等は不要になる。
したがって、本発明の液体吐出装置では、空吐出のための生産性を低下させずに、非吐出のノズル列の乾燥による吐出不良を予防することができる。
さらに、本実施形態の構成では、ヘッドのノズル列ごとにキャップを配置し、キャップがノズル毎に昇降するため、キャップの構成を最小限にし、維持ユニット200の奥行(Y方向の長さ)を短くすることができるので、液体吐出装置100を小型化できる。例えば、維持ユニットの奥行方向の長さは、ヘッドの奥行方向の長さとほぼ同じ分だけあれば足りる。また、ノズル列分のみ移動すればよいため、ヘッドを移動させる場合よりも、糸の移動距離を短くできる。
ただし、第1実施形態のようにヘッドを移動可能な構成の場合は、糸搬送側の機構を簡素化できるため、用途に応じて、第1実施形態と第2実施形態を選択すると好適である。
<第3実施形態>
なお、上記において、第1実施形態では、ヘッドを移動させて、3列分に対応するキャップを用いてノズル列をキャップする構成を説明し、第2実施形態では、糸を移動させて、それぞれの列に対応するキャップを用いて、ノズル列をキャップする構成を説明したが、組み合わせはこれに限られない。
例えば、組みあわせの変形例としての本実施形態では、ヘッドを移動させる構成において、キャップを列毎に構成する。詳しくは、図15に示すように、第1実施形態の移動するヘッドのノズルに対して、夫々のノズル列10a,10b,10c毎に移動する、両側のキャップ群のそれぞれのキャップ(25αa,25αb,25αc)、(25βa,25βb,25βc)を用いて、各ノズル列を覆う。
本実施形態の液体吐出装置においても、複数のノズル列のうちの一のノズル列で、糸101に対して液体の吐出動作を行っている際、吐出動作をしない他のノズル列をキャップでキャッピングすることで、キャップを空吐出のための生産性を低下させずに、非吐出のノズル列の乾燥による吐出不良を予防することができる。
<他の液体吐出装置>
次に、本発明の一実施形態に係る液体吐出装置の一例について図16を参照して説明する。図16は、本発明の一実施形態に係る液体吐出装置が搭載された、着色システムの一例の概略説明図である。
この着色システム(液体吐出システム)2000は、図1に示す染色・刺繍装置1000における刺繍ヘッド106を、染色後の糸101を巻き取る巻取りリール107にしたものである。
この着色システム2000は、供給リール102から糸101を供給して、液体付与部103から所要の色の液体を吐出付与して、糸101を目的色に染色して、染色した糸101を巻取りリール107に巻き取る。
本着色システム2000においても、液体付与部103の各色のヘッド1K~1Yにおいて、複数のノズル列のうちの一のノズル列で、糸101に対して液体の吐出動作を行っている際、吐出動作をしない他のノズル列をキャップでキャッピングすることで、空吐出のための生産性を低下させずに、非吐出のノズル列の乾燥による吐出不良を予防することができる。
なお、上記実施形態では、吐出ヘッドが下側に吐出し、キャップは吐出ヘッドの下方に設けられ、下側からノズル面を覆う例を示したが、吐出ヘッドによって吐出されるインク滴の向きは下側でなくてもよい。例えば、上方や横方向に吐出してもよい。あるいは、吐出ヘッドをドラム上に並べて、円外方向に吐出する構成であってもよい。いずれの構成においても、キャップは、吐出ヘッドの吐出方向と対向する位置に設けられている、あるいは吐出ヘッドが吐出位置から移動した位置と対向する位置に設けられている。
以上により、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されるものではない。また、本発明は、添付の特許請求の範囲に照らし、種々に変形又は変更することが可能である。
1(1K,1C,1M,1Y) ヘッド(吐出ヘッド)
2 メンテナンス機構
10a,10b,10c ノズル列
11 ノズル孔(ノズル)
20(20K,20C,20M,20Y),200 維持ユニット
21α,21β キャップ
25a,25b,25c キャップ
25αa,25αb,25αc,25βa,25βb,25βc キャップ
100 液体吐出装置
101 糸(線状物体、被吐出媒体)
109,109A,110,110B 糸搬送ローラ(搬送機構)
111,112 搬送ローラキャリッジ(搬送機構移動手段)
113,114 糸移動棒(被吐出媒体移動手段)
103 液体付与部
200 維持ユニット
525 ヘッド制御部
526 ヘッド位置制御部
527 糸搬送制御部
528,528A キャップ昇降制御部
529,529B 糸位置制御部
1000 着色・刺繍装置(着色・刺繍システム)
2000 着色システム(液体吐出システム)
特開2008‐062526号公報

Claims (11)

  1. 搬送される被吐出媒体に液滴を吐出するノズルが前記被吐出媒体の搬送方向と略平行に列状に並んだノズル列を複数有する吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドの前記ノズル列を覆うことができるキャップと、を備えており、
    複数のノズル列のうちの一のノズル列で、被吐出媒体に対して液体の吐出動作を行っている際、吐出動作をしない他のノズル列を前記キャップでキャッピングする
    液体吐出装置。
  2. 前記被吐出媒体は、複数のノズル列の列間距離よりも幅が狭く、搬送方向に連続した、線状又は帯状の媒体である
    請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記吐出ヘッドを前記被吐出媒体の搬送方向に対して直交する直交方向に移動可能なヘッド移動手段、を備えており、
    前記ヘッド移動手段は、前記吐出動作を行う前に、前記吐出ヘッドを、吐出動作を実施するノズル列が前記被吐出媒体と対向する位置に来るように移動させる
    請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記キャップは、前記直交方向において、搬送される前記被吐出媒体の両側に設けられている
    請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記両側のキャップ間の前記直交方向の距離は、
    前記吐出ヘッドにおける前記複数のノズル列の列間の距離に等しい又は前記列間の距離以下である
    請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記吐出ヘッドの前記ノズル列の配列方向と平行に前記被吐出媒体を搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構を、前記被吐出媒体の搬送方向に対して直交する直交方向に移動させることで、前記被吐出媒体を、前記直交方向に移動させる搬送機構移動手段と、を備えており、
    前記搬送機構移動手段は、前記吐出動作を行う前に、前記被吐出媒体が吐出動作を実施するノズル列に対向する位置に前記被吐出媒体が来るように、前記搬送機構を移動させる
    請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  7. 前記被吐出媒体を、前記被吐出媒体の搬送方向に対して直交する直交方向に移動可能な被吐出媒体移動手段、を備えており、
    前記被吐出媒体移動手段は、前記吐出動作を行う前に、前記被吐出媒体が吐出動作を実施するノズル列に対向する位置に来るように、前記被吐出媒体を移動させる
    請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  8. 前記キャップは、前記吐出ヘッドと対向するように、前記ノズル列と同数、設けられており、
    複数のキャップは、前記吐出ヘッドにおける前記複数のノズル列毎にキャッピングが可能である
    請求項6又は7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記キャップは、前記吐出ヘッドの吐出方向において、前記吐出ヘッドのノズル列に対して、接近、離間するように移動可能である
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  10. 液体吐出装置の制御方法であって、
    液体吐出装置は、搬送される被吐出媒体に液滴を吐出するノズルが前記被吐出媒体の搬送方向と略平行に列状に並んだノズル列を複数有する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの前記ノズル列を覆うことができるキャップと、前記吐出ヘッドを前記被吐出媒体の搬送方向に対して直交する直交方向に移動可能なヘッド移動手段、とを備えており、
    前記液体吐出装置の制御方法は、
    前記ヘッド移動手段によって、前記吐出ヘッドが吐出動作を行う前に、前記吐出ヘッドを、吐出動作を実施するノズル列が前記被吐出媒体と対向する位置に来るように移動させるステップと、
    複数のノズル列のうちの一のノズル列で、被吐出媒体に対して液体の吐出動作を行っている際、吐出動作をしない他のノズル列を前記キャップでキャッピングするステップと、を有する
    液体吐出装置の制御方法。
  11. 液体吐出装置の制御方法であって、
    前記液体吐出装置は、搬送される被吐出媒体に液滴を吐出するノズルが前記被吐出媒体の搬送方向と略平行に列状に並んだノズル列を複数有する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの前記ノズル列を覆うことができるキャップと、前記吐出ヘッドの前記ノズル列の配列方向と平行に被吐出媒体を搬送する搬送機構と、前記搬送機構を前記被吐出媒体の搬送方向に対して直交する直交方向に移動させることで前記被吐出媒体を前記直交方向に移動させる搬送機構移動手段と、を備えており、
    前記液体吐出装置の制御方法は、
    前記搬送機構移動手段によって、前記吐出ヘッドが吐出動作を行う前に、吐出動作を実施するノズル列に対向する位置に前記被吐出媒体が来るように、前記搬送機構を移動させるステップと、
    複数のノズル列のうちの一のノズル列で、被吐出媒体に対して液体の吐出動作を行っている際、吐出動作をしない他のノズル列を前記キャップでキャッピングするステップと、を有する
    液体吐出装置の制御方法。
JP2019235064A 2019-12-25 2019-12-25 液体吐出装置、及び液体吐出装置における制御方法 Active JP7363470B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019235064A JP7363470B2 (ja) 2019-12-25 2019-12-25 液体吐出装置、及び液体吐出装置における制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019235064A JP7363470B2 (ja) 2019-12-25 2019-12-25 液体吐出装置、及び液体吐出装置における制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021102320A JP2021102320A (ja) 2021-07-15
JP7363470B2 true JP7363470B2 (ja) 2023-10-18

Family

ID=76754615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019235064A Active JP7363470B2 (ja) 2019-12-25 2019-12-25 液体吐出装置、及び液体吐出装置における制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7363470B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002200381A (ja) 2000-12-28 2002-07-16 Brother Ind Ltd 糸着色ミシン及びその制御方法
JP2008062526A (ja) 2006-09-07 2008-03-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2011143542A (ja) 2010-01-12 2011-07-28 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2012513817A (ja) 2008-12-30 2012-06-21 テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー 特にミシン/刺繍機のためのインクジェット印刷ヘッド、前記インクジェット印刷ヘッドを作製する方法、および糸を着色する方法
JP2019511640A (ja) 2016-03-07 2019-04-25 カラーリール グループ アーベー 糸消費装置と共に使用する糸のインライン処理システム及び方法
JP2021084404A (ja) 2019-11-29 2021-06-03 株式会社リコー 液体吐出装置、および液体吐出装置における吐出ヘッド調整方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002200381A (ja) 2000-12-28 2002-07-16 Brother Ind Ltd 糸着色ミシン及びその制御方法
JP2008062526A (ja) 2006-09-07 2008-03-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2012513817A (ja) 2008-12-30 2012-06-21 テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー 特にミシン/刺繍機のためのインクジェット印刷ヘッド、前記インクジェット印刷ヘッドを作製する方法、および糸を着色する方法
JP2011143542A (ja) 2010-01-12 2011-07-28 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2019511640A (ja) 2016-03-07 2019-04-25 カラーリール グループ アーベー 糸消費装置と共に使用する糸のインライン処理システム及び方法
JP2021084404A (ja) 2019-11-29 2021-06-03 株式会社リコー 液体吐出装置、および液体吐出装置における吐出ヘッド調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021102320A (ja) 2021-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10974522B2 (en) Liquid discharge apparatus, dyeing apparatus, and head drive method
JP7331667B2 (ja) 液体吐出装置、および液体吐出装置における吐出ヘッド調整方法
US11584124B2 (en) Liquid ejecting apparatus, embroidery system, and method for controlling liquid ejecting apparatus
US6412902B2 (en) Printing head inspecting device and method for printer
JP7600807B2 (ja) 染色装置、刺繍システム、染色装置の制御方法、染色装置の制御プログラム
JP7363470B2 (ja) 液体吐出装置、及び液体吐出装置における制御方法
US9022511B2 (en) Recording apparatus and image recording method
JP2013193291A (ja) 画像記録装置、画像記録方法
TWI708688B (zh) 噴墨印刷裝置及噴墨印刷方法
JP6079158B2 (ja) インクジェット捺染システム
EP4101649B1 (en) Liquid discharge apparatus and linear-medium processing system
JP7415490B2 (ja) 液体吐出装置、および液体吐出装置における吐出制御方法
JP2021102341A (ja) 液体吐出装置、液体吐出システム、刺繍システム、及び液体吐出装置の制御方法
JP2017170667A (ja) 記録装置
CN108883633A (zh) 喷墨记录装置以及喷墨记录装置的记录控制方法
JP2017193140A (ja) 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP5919667B2 (ja) 画像記録装置、画像記録方法
JP2021107124A (ja) 液体吐出装置、および液体吐出装置における液滴の着弾検出方法
US20220297431A1 (en) Liquid discharge apparatus and linear-medium processing system
JP4114014B2 (ja) 画像形成装置
JP2022137712A (ja) 液体吐出装置、液体吐出方法および刺繍システム
JP3969443B2 (ja) 画像形成装置
JP2022145021A (ja) 液体吐出装置、液体吐出方法および線材処理システム
US20240100821A1 (en) Method for controlling a digital inkjet printer
JP2006062118A (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230918

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7363470

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151