JP7353723B2 - オルガノポリシロキサン生ゴムの製造方法、及び、その生ゴムを用いたシリコーンゴム組成物 - Google Patents
オルガノポリシロキサン生ゴムの製造方法、及び、その生ゴムを用いたシリコーンゴム組成物 Download PDFInfo
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Description
オルガノポリシロキサン生ゴムの製造方法であって、
(I)下記式(1)で示される環状オルガノシロキサンを、
アルカリ性触媒の存在下で、ジオルガノシロキサン単位が1~200の直鎖状オルガノシロキサンと共に重合する工程、
(II)前記アルカリ性触媒を失活させる工程、
(III)工程(II)で得られたオルガノシロキサンと、下記式(2)
で示され、沸点が165℃以下であるジアルキルアミノビニルジアルキルシランとを混合する工程、及び
(IV)未反応のジアルキルアミノビニルジアルキルシラン、及び、副生成物を除去する工程、
を有する、下記式(4)
で示されるオルガノポリシロキサン生ゴムの製造方法。
〔2〕
(A)下記式(4)
で示されるオルガノポリシロキサン生ゴム:100質量部
(B)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ:10~100質量部、及び
(C)硬化剤:有効量
を含有するシリコーンゴム組成物。
〔3〕
〔2〕に記載のシリコーンゴム組成物の硬化物。
なお本発明において末端封鎖率とは、オルガノポリシロキサンが末端封止剤によってトリオルガノシロキシ基に封鎖された封鎖率を示す。
I.オルガノポリシロキサン生ゴムの重合工程
本発明は、環状オルガノシロキサンをアルカリ性触媒の存在下で低分子量の直鎖状オルガノシロキサンと共に重合して、高分子量のオルガノポリシロキサンを得るもので、このアルカリ性触媒によるオルガノポリシロキサンの重合方法は公知であり、例えば、環状オルガノシロキサン及び低分子量の直鎖状オルガノシロキサンに少量のアルカリ性触媒を添加し、100~180℃の加温下に平衡化反応させることによって行われる。
上記平衡化反応後は、アルカリ性触媒を、酸性中和剤、例えば塩酸、エチレンクロルヒドリン、酢酸、二酸化炭素等で中和処理を行ったり、熱分解処理するなどして失活させる。
中和処理において、酸性中和剤の添加量は、アルカリ性触媒に対して2モル倍量以上とすることが好ましく、より好ましくは3倍以上である。
熱分解処理は、用いる触媒によるが、具体的には120~200℃、好ましくは130~180℃で、30分~6時間、好ましくは1~3時間行う。
中和処理及び熱分解処理は、常温で行うことが好ましい。
また、アルカリ性触媒の失活後、酸性中和剤の未反応分の低揮発分を溜去することが好ましい。該低揮発分を除去する方法としては、130~180℃、好ましくは145~170℃で、1~24時間、好ましくは3~12時間処理する。
上記低揮発分を除去する方法は常圧又は減圧下で行ってよく、減圧する場合の圧力は20~0.01mmHg、好ましくは10~0.1mmHgである。
本発明は、上記のようにアルカリ性触媒を失活させた後、得られたオルガノポリシロキサン生ゴムと、下記式(2)で示されるジアルキルアミノビニルジアルキルシランとを混合することを特徴とする。本発明において前記ジアルキルアミノビニルジアルキルシランは末端封止剤として作用する。
上記ジアルキルアミノビニルジアルキルシランの具体例としては、ジメチルアミノビニルジメチルシラン(沸点:107℃)、ジエチルアミノビニルジメチルシラン(沸点:120℃)などが例示される。これらの沸点は165℃以下、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下である。沸点が165℃を超えると、工程IVにおいて未反応のジアルキルアミノビニルジアルキルシランを取り除くことができず、シリコーンゴム組成物を硬化させる時に、硬化阻害を起こすことがある。
なお、上記ジアルキルアミノビニルジアルキルシランの沸点が130℃未満である場合には、オルガノポリシロキサン生ゴムの重合工程(上記工程I)における平衡化反応後に100℃以下に冷却する工程か、又はアルカリ性触媒を失活させる工程(上記工程II)における中和処理後又は熱分解処理後に100℃以下に冷却する工程を設けることが好ましい。
得られたオルガノポリシロキサン生ゴム中に、未反応のジアルキルアミノビニルジアルキルシラン、及び、副生成物のジアルキルアミンが残留すると、該オルガノポリシロキサン生ゴムを用いて得られたシリコーンゴム組成物に加硫剤を入れて硬化させる時に、硬化阻害を起こすことがある。その為、未反応のジアルキルアミノビニルジアルキルシラン、及び副生成物等の低揮発分を除去する必要がある。該低揮発分を除去する方法としては、130~180℃、好ましくは145~170℃で、30分~12時間、好ましくは1~6時間処理する。上記反応は常圧又は減圧下で行ってよく、減圧する場合は20~0.01mmHg、好ましくは10~0.1mmHgである。
副生成物のジアルキルアミンの沸点は、好ましくは165℃以下、より好ましくは160℃以下、さらに好ましくは150℃以下であると効率よく除去することができる。
なお、本発明において、アルケニル基含有量は以下に記載した測定条件で、日本電子(株)製400MHz-NMR測定装置を用いて1H-NMRスペクトルによって測定した積分比から算出した値を指すものとする。
[測定条件]
・測定周波数:400MHz
・測定サンプル:ポリシロキサンの重クロロホルム25質量%溶液を使用した。
・内部標準物質:クロロホルム
アルケニル基含有オルガノポリシロキサン生ゴムは、本発明の組成物の主剤(ベースポリマー)である。
重合度が3,000未満であると、十分なゴム強度が得られない。
なお、この重合度は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)分析におけるポリスチレン換算の重量平均重合度として求められる。
[測定条件]
・展開溶媒:トルエン
・流量:1mL/min
・検出器:示差屈折率検出器(RI)
・カラム:KF-805L×2本(Shodex社製)
・カラム温度:25℃
・試料注入量:30μL(濃度0.2質量%のトルエン溶液)
末端封鎖率が95%未満であると、得られたオルガノポリシロキサン生ゴムを用いてシリコーンゴム組成物とした際、該シリコーンゴム組成物に経時におけるクレープハードニングが生じ、シリコーンゴム組成物の保存性及び加工性が悪化する。
[測定条件]
・測定周波数:400MHz
・測定サンプル:ポリシロキサンの重クロロホルム25質量%溶液を使用した。
・内部標準物質:クロロホルム
オルガノポリシロキサン生ゴムの製造方法により得られた上記式(4)で示されるオルガノポリシロキサン生ゴムを用いたシリコーンゴム組成物について説明する。
なお、本発明において、補強性フィラーの比表面積は、BET吸着法により測定された値である。シリコーンゴム組成物とは、室温(25℃)において自己流動性のない高粘度で非液状のミラブル型シリコーンゴム組成物であって、ロールミル(例えば、二本ロールミルや三本ロールミル)などの混練機で剪断応力下に均一に混練することが可能なシリコーンゴム組成物を意味する。また、オルガノポリシロキサン生ゴムとは、その重合度が3,000~100,000の高重合度(高粘度)であって、室温(25℃)において自己流動性のない非液状のミラブル型オルガノポリシロキサン成分であることを意味する。
なお、前記オルガノポリシロキサン生ゴムは、シリコーンゴム組成物において1種単独で用いても、重合度や分子構造の異なる2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分のオルガノポリシロキサン生ゴムは、本発明のシリコーンゴム組成物中、10~95質量%含有することが好ましく、20~90質量%含有することがより好ましく、30~80質量%含有することがさらに好ましい。
(B)成分の補強性シリカは、本発明のシリコーンゴム組成物の主剤(ベースポリマー)と混合されるものであり、得られるシリコーンゴム硬化物に対して優れた機械的特性を付与する成分として作用する。該補強性シリカは、沈降シリカ(湿式シリカ)でも、ヒュームドシリカ(乾式シリカ)でもよい。
上記補強性シリカは、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の硬化剤は、本発明のシリコーンゴム組成物を硬化させ得るものであれば、特に限定されるものではなく、例えば下記の(C-1)付加反応硬化剤、及び/又は(C-2)有機過酸化物硬化剤が挙げられる。即ち、これらの硬化剤は、本発明のシリコーンゴム組成物において、(A)成分のオルガノポリシロキサンと反応して架橋構造を形成し、本発明のシリコーンゴム硬化物を与えるものである。
付加反応硬化剤としては、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化触媒とを組み合わせて用いることができる。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1分子中に、好ましくは2~300個、より好ましくは3~200個、更に好ましくは4~100個のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を含有すれば、直鎖状、環状、分枝状のいずれであってもよく、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の架橋剤として公知のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができ、例えば、下記式(7)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができる。
R6 aHbSiO(4-a-b)/2 (7)
式(7)中、R6は互いに独立して、非置換又は置換の1価炭化水素基を示し、特に脂肪族不飽和結合を有さないものが好ましい。
なお、式(7)中、a、bは0≦a<3、好ましくは1≦a≦2.2、0<b≦3、好ましくは0.002≦b≦1、0<a+b≦3、好ましくは1.002≦a+b≦3を満たす正数である。
これらのオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ヒドロシリル化触媒は、(A)成分のアルケニル基とオルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素原子結合水素原子(SiH基)とを付加反応させる触媒である。
これらのヒドロシリル化触媒は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C-2)有機過酸化物硬化剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p-メチルベンゾイルパーオキサイド、o-メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4-ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーベンゾエート、1,6-ヘキサンジオール-ビス-t-ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。
これらの有機過酸化物硬化剤は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、上記成分に加え、必要に応じて、公知の分散剤を使用してもよい。該分散剤としては、具体的には、水、オルガノシロキサン化合物等が挙げられる。これらのなかでも、シラノール基を有するオルガノシロキサン化合物が好ましく、両末端基にシラノール基を有するオルガノシロキサン化合物がより好ましい。
これらの分散剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明で用いられる分散剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.1~50質量部が好ましく、0.1~30質量部がより好ましい。
本発明のシリコーンゴム組成物には、上述した成分に加え、必要に応じて、石英粉末、結晶性シリカ、珪藻土等の非補強性シリカ;アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック;着色剤;ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤;上記白金族金属触媒以外の白金化合物、酸化チタン、トリアゾール化合物等の難燃性向上剤;受酸剤;アルミナ、窒化ホウ素等の熱伝導率向上剤;離型剤;エチニルシクロヘキサノール等の反応制御剤等を添加してもよい。これらの任意成分は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のシリコーンゴム組成物は、組成物を構成する成分をニーダー、バンバリーミキサー、二本ロールミル等の公知の混練機で混合することにより得ることができる。シリコーンゴム組成物として、上記(A)~(C)成分を含有する組成物を得る場合、(A)成分と(B)成分とを混合して混合物(ベースコンパウンド)を得た後、該混合物に(C)成分を添加するのが好ましい。上記(A)~(C)成分を含有する組成物が更にその他の成分を含む場合には、(A)成分と(B)成分とを混合して混合物(ベースコンパウンド)を得た後、その他の成分とを混合して混合物を得た後、該混合物に(C)成分を添加することが好ましい。
上記シリコーンゴム組成物を硬化させる方法については、特に制限はないが、上述した硬化剤の分解及びシリコーンゴム組成物の加硫に十分な熱をかける方法であればよい。硬化の温度条件については硬化方法にもよるが、通常80~400℃、特に100~200℃で3秒~160分間、特に3秒~20分間である。また、その成形方法については、特に制限はなく、例えば、押し出し成形による連続加硫、プレス成形(加圧成形)、インジェクション成形等の成形方法を採用することができる。更に、必要に応じて、150~250℃で1~10時間程度で二次加硫(ポストキュア)してもよい。
[測定条件]
・展開溶媒:トルエン
・流量:1mL/min
・検出器:示差屈折率検出器(RI)
・カラム:KF-805L×2本(Shodex社製)
・カラム温度:25℃
・試料注入量:30μL(濃度0.2質量%のトルエン溶液)
オルガノポリシロキサン生ゴム(I)の合成
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた3Lセパラブルフラスコに、オクタメチルシクロテトラシロキサン1800g、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン0.72g及び1,3,5,7-テトラメチル-1,3,5,7-テトラビニルシクロシロキサン2.6gからなる混合物に、10%水酸化テトラ-n-ブチルホスホニウムのジメチルポリシロキサネート3gを添加し、110℃で1時間重合反応した。
重合反応後、150℃で2時間加熱撹拌し、水酸化テトラ-n-ブチルホスホニウムを熱分解させた。100℃まで冷却後、ジメチルアミノビニルジメチルシラン(末端封鎖剤1、沸点107℃)1.57gを添加し、100℃で1時間保温した。反応物を140~150℃、2mmHg以下でおよそ5時間減圧し、低揮発分を溜去した。得られたオルガノポリシロキサン生ゴムは、重量平均重合度が8,000で末端封鎖率が99%以上である無色透明なオルガノポリシロキサン生ゴム(I)1,620gであった。
上記「オルガノポリシロキサン生ゴム(I)」100質量部、(B)BET比表面積2
00m2/gのヒュームドシリカ(商品名「アエロジル200」、日本アエロジル(株)製)40質量部、ヘキサメチルジシラザン5質量部と水1質量部をニーダーにて混練りし、170℃にて2時間加熱処理して「ベースコンパウンド1」を調製した。
上記「ベースコンパウンド1」100質量部に対し、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され側鎖にSi-H基を平均20個有するメチルハイドロジェン・ジメチルポリシロキサン(平均重合度38、Si-H基量0.0074モル/g)0.91質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.05質量部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.04質量部を混合し、「シリコーンゴム組成物1」を調製した。組成物全体の総Si-H基量と総ビニル基量のモル比(Si-H基/ビニル基)は4.7である。
シリコーンゴム組成物1を成形圧力7.8MPa(80kgf/cm2)、120℃、10分のプレスキュア(一次加硫)後、オーブン内で200℃、4時間のポストキュア(二次加硫)を行って、100mm角、厚さ2mmのシート状の「シリコーンゴム硬化物1」を得た。
オルガノポリシロキサン(II)の合成
実施例1において末端封鎖剤を、ジエチルアミノビニルジメチルシラン(末端封鎖剤2、沸点120℃)1.89gに変更したところ、重量平均重合度が6,000で末端封鎖率が99%以上である無色透明なオルガノポリシロキサン生ゴム(II)を1,610g得ることができた。
(A)オルガノポリシロキサン生ゴム(I)をオルガノポリシロキサン生ゴム(II)に変更し、(B)BET比表面積200m2/gのヒュームドシリカを、BET比表面積が130m2/gで、表面が疎水処理化されたヒュームドシリカ(アエロジルR-972、日本アエロジル(株)製)40質量部に変更し、それ以外は実施例1と同様にして「ベースコンパウンド2」及び「シリコーンゴム組成物2」を得た。得られた「シリコーンゴム組成物2」を実施例1と同じ条件で硬化させ、100mm角、厚さ2mmのシート状の「シリコーンゴム硬化物2」を得た。
オルガノポリシロキサン(III)の合成
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた3Lセパラブルフラスコに、オクタメチルシクロテトラシロキサン1800g、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン0.72g及び1,3,5,7-テトラメチル-1,3,5,7-テトラビニルシクロシロキサン2.6gからなる混合物に、10%水酸化カリウムのジメチルポリシロキサネート0.6gを添加し、150℃で4時間重合反応した。重合反応後、エチレンクロルヒドリン0.4gを追加し、150℃で2時間中和処理を行った後、100℃まで冷却後、ジメチルアミノビニルジメチルシラン(末端封鎖剤1、沸点107℃)1.57gを添加し、1時間保温してから140~150℃の保温/減圧下で2mmHg以下になるまでおよそ5時間、低揮発分を溜去した。得られたオルガノポリシロキサン生ゴムは、重量平均重合度が8,000で末端封鎖率が99%以上である無色透明なオルガノポリシロキサン生ゴム(III)を1,615g得ることができた。
(A)オルガノポリシロキサン生ゴム(I)をオルガノポリシロキサン生ゴム(III)に変更し、(B)BET比表面積200m2/gのヒュームドシリカ(商品名「アエロジル200」、日本アエロジル(株)製)10質量部をニーダーにて混練りし、170℃にて2時間加熱処理して「ベースコンパウンド3」を調製した。それ以外は実施例1と同様にして「シリコーンゴム組成物3」を得た。得られた「シリコーンゴム組成物3」を実施例1と同じ条件で硬化させ、100mm角、厚さ2mmのシート状の「シリコーンゴム硬化物3」を得た。
オルガノポリシロキサン(IV)の合成
実施例1において末端封鎖剤を使わなかった結果、重量平均重合度が5,000で末端封鎖率が93%である無色透明なオルガノポリシロキサン生ゴム(IV)を1,600g得ることができた。
(A)オルガノポリシロキサン生ゴム(I)をオルガノポリシロキサン生ゴム(IV)に変更し、それ以外は実施例1と同様にして「ベースコンパウンド4」及び「シリコーンゴム組成物4」を得た。得られたシリコーンゴム組成物4を実施例1と同じ条件で硬化させ、100mm角、厚さ2mmのシート状の「シリコーンゴム硬化物4」を得た。
オルガノポリシロキサン(V)の合成
実施例1において末端封鎖剤を、ジメチルビニルクロロシラン(末端封鎖剤5-1、沸点82℃)2.92gと1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシラザン(末端封鎖剤5-2、沸点170℃)2.25gの混合物に変更したところ、重量平均重合度が6,000で末端封鎖率が99%以上である白濁したオルガノポリシロキサン生ゴム(V)を1,615g得ることができた。
実施例1において(A)オルガノポリシロキサン生ゴム(I)をオルガノポリシロキサン生ゴム(V)に変更し、それ以外は実施例1と同様にして「ベースコンパウンド5」及び「シリコーンゴム組成物5」を得た。得られた「シリコーンゴム組成物5」を実施例1と同じ条件で硬化させ、100mm角、厚さ2mmのシート状の「シリコーンゴム硬化物5」を得た。
オルガノポリシロキサン(VI)の合成
実施例1において末端封鎖剤を、ジ-n-オクチルアミノビニルジメチルシラン(末端封鎖剤7、沸点200℃以上)3.94gに変更したところ、重量平均重合度が6,000で末端封鎖率が97%である無色透明なオルガノポリシロキサン生ゴム(VI)を1,630g得た。
実施例1において(A)オルガノポリシロキサン生ゴム(I)をオルガノポリシロキサン生ゴム(VI)に変更し、それ以外は実施例1と同様にして「ベースコンパウンド6」及び「シリコーンゴム組成物6」を得た。得られた「シリコーンゴム組成物6」を実施例1と同じ条件で硬化をおこなったが、完全に硬化させることができず、「シリコーンゴム硬化物6」を得ることができなかった。
実施例1~3及び比較例1~3で調製したベースコンパウンドについて、JIS K 6249:2003に準拠して可塑度試験をおこない、初期のウイリアムス可塑度を測定した。更に40℃、7日間経過した後、組成物を練り返すことなく30分放冷して、ウイリアムス可塑度を測定し、その差から可塑度変化を求めた。
実施例1~3及び比較例1~3で調製したシリコーンゴム硬化物について、外観を確認した。
Claims (1)
- オルガノポリシロキサン生ゴムの製造方法であって、
(I)下記式(1)で示される環状オルガノシロキサンを、
アルカリ性触媒の存在下で、ジオルガノシロキサン単位が1~200の直鎖状オルガノシロキサンと共に重合する工程、
(II)前記アルカリ性触媒を失活させる工程、
(III)工程(II)で得られたオルガノシロキサンと、下記式(2)
で示され、沸点が165℃以下であるジアルキルアミノビニルジアルキルシランとを混合する工程、及び
(IV)未反応のジアルキルアミノビニルジアルキルシラン、及び、副生成物を除去する工程、
を有する、下記式(4)
で示されるオルガノポリシロキサン生ゴムの製造方法。
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