JP7351662B2 - 白濁液状化粧料 - Google Patents
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Description
そこで、油分と界面活性剤の種類や配合量比を工夫することで、油分を十分に含みながらも、べたつかず、経時安定性に優れる白濁化粧料(特に、白濁化粧水)を製造する試みが行われている。
また、特許文献2では、全油分の60質量%以上をイソステアリルアルコールとし、さらに、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びポリオキシエチレンフィトステロールから選ばれる親水性界面活性剤と、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、セスキイソステアリン酸ソルビタン、及びセスキオレイン酸ソルビタンから選ばれる親油性界面活性剤とを組み合わせることで、べたつきがなく経時安定性に優れる白濁液状化粧水を製造している。
[1] (a)HLBが7~16であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、(b)HLBが2~7であるソルビタン脂肪酸エステル、(c)イソステアリン酸以外の油分を0.2質量%以下、及び(d)イオン性化合物を含み、L値が20以下であることを特徴とする白濁液状化粧料。
[2] 成分(a)の配合量が0.05~0.5質量%、且つ、成分(b)の配合量が0.25~2.5質量%であることを特徴とする、前記[1]に記載の白濁液状化粧料。
[3] 成分(d)の配合量が、成分(a)及び(b)の配合量の総和の1/0.001~1倍であることを特徴とする、前記[1]または[2]に記載の白濁液状化粧料。
[4] 成分(b)が、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタンからなる群より選ばれる1または2以上の化合物であることを特徴とする、前記[1]~[3]のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
[5] 成分(d)が、アニオン性化合物またはカチオン性化合物から選ばれるイオン性化合物であることを特徴とする、前記[1]~[4]のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
[6] 成分(d)が、グリチルリチン酸ジカリウム、N-アシル-L-グルタミン酸ナトリウム、ジラウロイルグルタミン酸リジンナトリウム、ココイルメチルタウリンNa、イソステアリン酸からなる群より選ばれる1または2以上のアニオン性化合物であることを特徴とする、前記[5]に記載の白濁液状化粧料。
[7] 成分(d)が、ベヘントリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートからなる群より選ばれる1または2以上のカチオン性化合物であることを特徴とする、前記[5]に記載の白濁液状化粧料。
[8] 成分(a)及び(b)が乳化粒子を形成していることを特徴とする、前記[1]~[7]のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
本開示に係る白濁液状化粧料は、成分(a)として、HLBが7~16であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含む。前記HLBは、さらに9~15であることが好ましく、最も好ましくは11~14である。
このうち、ポリオキシエチレン基の平均付加モル数が20~80のものが特に好ましく、最も好ましくはPOE(60)硬化ヒマシ油である。
本開示に係る白濁液状化粧料は、成分(b)として、HLBが2~7であるソルビタン脂肪酸エステルを含む。
本開示に係る白濁液状化粧料は、成分(c)として、イソステアリン酸以外の油分を0.2質量%以下含む。当該配合量は、さらに0.15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以下、最も好ましくは0~0.05質量%である。成分(c)は、0質量%(すなわち、無配合)であっても、本発明の効果が得られる。
なお、成分(c)は、配合された場合には、前記成分(a)と(b)が形成する乳化粒子の内部に取り込まれると考えられる。
本開示に係る白濁液状化粧料は、成分(d)としてイオン性化合物を含む。当該成分(d)は、成分(a)と(b)が形成する乳化粒子に外側(水相側)から作用して、当該乳化粒子の構造的安定性に寄与する成分である。
有機酸系美白剤としては、例えば、4-メトキシサリチル酸、L-アスコルビン酸、コウジ酸、トラネキサム酸、並びにこれらの塩及び誘導体が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
本開示に係る白濁液状組成物は、化粧水である場合には、粘度が0~1000mPa・sの範囲内であることが好ましく、美容液または乳液である場合の好ましい粘度は、2000~9000mPa・sであり、さらに好ましくは2000~6000mPa・sである。
最初に、本願実施例で用いた評価方法について説明する。
色差計Spectrophotometer SE7700(日本電色工業株式会社製)を用いて、各組成物のL値を測定した。
各組成物を、-10℃、0℃、室温(約20℃)、37℃、50℃のいずれかで4週間または2週間保存した後、または凍結融解した後、当該組成物の状態を目視で観察し、下記基準に従って経時安定性を評価した。
A:クリーミングまたは分離が全く認められず、均一な状態だった。
B:クリーミング又は分離が認められた。
本発明では、Aである場合に経時安定性に優れていると判断した。
10名の専門パネルに各試験例の化粧料を顔に塗布してもらい、塗布後の肌のしっとりさまたはうるおいについて評価してもらった。下記基準に従って判定を行い、表中に記号で表した。本願では、Aの場合に効果を有すると判定した。
[判定]
A:10名中7名以上が、効果があると評価した。
B:10名中7名以下が、効果があると評価した。
成分(d)として種々のアニオン性化合物を配合した化粧料を定法に従って製造し、前述の方法に従って安定性を評価した。処方と結果を表1に示す。
この比較例1の処方に、成分(d)としてアニオン性化合物を追加した化粧料では、十分な白濁状態を維持したまま、50℃および凍結融解に対する安定性が向上した(実施例1~7)。
前述したように、一般に液状化粧料において油分は、肌にうるおいやしっとりさを付与できる成分として、なるべく多く配合したい成分である。
そこで、実施例1の処方に(c)イソステアリン酸以外の油分を追加して、前述の方法に従い、肌にうるおいやしっとりさを付与する効果について検討した。当該化粧料の処方と結果を表3に示す。
一般に有機酸系の美白剤(塩及び誘導体含む)には美白作用の強いものが多いが、当該配合により、乳化系が不安定化する場合が知られている。そこで、本開示に係る白濁液状化粧料に有機酸系の美白剤を配合して、安定性に対する影響を検討した。当該化粧料の処方と結果を表4に示す。
よって、本開示に係る白濁液状化粧料には、その高い経時安定性を損なうことなく、有機酸系の美白剤(塩及び誘導体含む)を配合できることが明らかになった。
Claims (9)
- (a)HLBが7~16であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
(b)HLBが2~7であるソルビタン脂肪酸エステル
(c)イソステアリン酸以外の油分を0質量%以上0.2質量%以下
(d)ジラウロイルグルタミン酸リジンナトリウム、ベヘントリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートからなる群より選ばれる1または2以上のイオン性化合物を含み、
L値が20以下であることを特徴とする白濁液状化粧料。 - 成分(a)の配合量が0.05~0.5質量%、且つ、成分(b)の配合量が0.25~2.5質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の白濁液状化粧料。
- 成分(d)の配合量が、成分(a)及び(b)の配合量の総和の0.01~1倍であることを特徴とする、請求項1または2に記載の白濁液状化粧料。
- 成分(b)が、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタンからなる群より選ばれる1または2以上の化合物であることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
- 有機系美白剤を含有することを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
- 成分(d)が、ジラウロイルグルタミン酸リジンナトリウムであることを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
- 成分(d)が、ベヘントリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートからなる群より選ばれる1または2以上であることを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
- 成分(a)及び(b)が乳化粒子を形成していることを特徴とする、請求項1~7のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
- 前記有機系美白剤がトラネキサム酸であることを特徴とする、請求項5~8のいずれかに記載の白濁液状化粧料。
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