(第1実施形態)
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12、中枠13及び前枠14を備えている。外枠12は、遊技場などの遊技機設置設備(所謂、島設備)に固定される。また、中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、遊技盤20を保護する保護ガラス15が支持されている。なお、図1において、保護ガラス15は、一部を残して図示が省略されているが、実際には前枠14の開口部14aの全体を覆っている。
パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。また、パチンコ遊技機10は、演出の1つとして、内蔵された発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する装飾ランプ17を備えている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、演出の1つとして、各種の音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。例えば、スピーカ18から出力される音には、背景音楽(所謂、BGM)などがある。
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射された遊技球を遊技領域21へ案内する案内路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内路21aへ逆戻りすることを防止する防止弁21bを備えている。発射された遊技球は、案内路21aで案内され、案内路21aの最下流に位置する防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、「特別ゲーム」又は「特別図柄変動ゲーム」と示す場合がある。特別図柄は、後述する内部抽選(大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームを実行可能に構成されている。パチンコ遊技機10において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されることがなく、且つ第2特別ゲームが第1特別ゲームに優先して実行される。
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。
特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、非大当り表示結果としての非大当り図柄と、が少なくともある。遊技者は、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合に大当りを認識可能であり、特別ゲームにおいて非大当り図柄が確定停止表示された場合に大当りでないことを認識可能である。非大当り図柄には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、がある。パチンコ遊技機10において、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に特別ゲームにおいて確定停止表示される結果には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、がある。本実施形態では、はずれ図柄が非特定結果に相当し、チャンス図柄が特定結果に相当する。このように、本実施形態において、当り抽選において当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果には、非特定結果と、特定結果と、が含まれる。チャンス図柄は、時短図柄ともいわれる。チャンス図柄には、第1チャンス図柄と、第2チャンス図柄と、がある。本実施形態では、第1チャンス図柄が第1特定結果に相当し、第2チャンス図柄が第2特定結果に相当する。このように、本実施形態において、当り抽選において当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果には、第1特定結果と、第2特定結果と、が含まれる。以上のように、当り抽選において当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果には、非特定結果と、第1特定結果と、第2特定結果と、が含まれる。
本実施形態では、大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される。即ち、本実施形態では、当り抽選において当りに当選した場合、変動ゲームにおいて当り結果が導出される。そして、本実施形態では、大当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。大当り遊技は、多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって有利な状態である。このように、本実施形態では、当り抽選において当りに当選した場合、変動ゲームにおいて当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に当り遊技が付与される。つまり、本実施形態は、当り結果が導出された変動ゲームの終了後に当り遊技が付与されるように構成されている。
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限数は、それぞれ4である。
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。遊技者は、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された場合に普通当りを認識可能であり、普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が確定停止表示された場合に普通はずれを認識可能である。本実施形態では、普通当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、普通保留数の上限数は、4である。
また、パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。センター枠は、センター役やセンター役物ともいわれる。
パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。
パチンコ遊技機10は、始動入賞口としての第1始動口26を備えている。第1始動口26は、入賞口の一種であり、第1始動入賞口に相当する。第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図4に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)図示しない球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。本実施形態では、第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、始動入賞口としての第2始動口27を備えている。第2始動口27は、入賞口の一種であり、第2始動入賞口に相当する。第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図4に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)図示しない球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。本実施形態では、第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。また、第2始動口27は、可変部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い、又は入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図4に示す)から動力を受けて動作する。第1可変部材28は、普通当り抽選に当選したことを契機に、開状態に動作される。以下の説明では、第1可変部材28が開状態となることを「第2始動口27が開放される」と示し、第1可変部材28が閉状態となることを「第2始動口27が閉鎖される」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、大入賞口29を備えている。大入賞口29は、入賞口の一種であり、当り遊技において遊技球の入球が許容される。大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図4に示す)を備えている。例えば、大入賞口29には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)図示しない球通路が連設されており、その球通路にカウントセンサSE3が配設されている。本実施形態では、カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図4に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30は、大当りに当選したことを契機に、開状態に動作される。第2可変部材30が開状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第2可変部材30が開状態となることを「大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、ゲート31を備えている。ゲート31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート31には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4(図4に示す)が配設されている。ゲートセンサSE4により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。
パチンコ遊技機10は、一般入賞口として、第1一般入賞口32及び第2一般入賞口33を備えている。第1一般入賞口32及び第2一般入賞口33は、入賞口の一種である。第1一般入賞口32は、遊技領域21のうちセンター枠23の左下方に位置している。第2一般入賞口33は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第1一般入賞口32に入球した遊技球を検知する第1一般入賞センサSE5(図4に示す)を備えている。例えば、第1一般入賞口32には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)図示しない球通路が連設されており、その球通路に第1一般入賞センサSE5が配設されている。本実施形態では、第1一般入賞センサSE5により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。また、パチンコ遊技機10は、第2一般入賞口33に入球した遊技球を検知する第2一般入賞センサSE6(図4に示す)を備えている。例えば、第2一般入賞口33には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技領域21から外部へ排出する)図示しない球通路が連設されており、その球通路に第2一般入賞センサSE6が配設されている。本実施形態では、第2一般入賞センサSE6により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。一般入賞口は、普通入賞口ともいわれる。
パチンコ遊技機10は、アウト口34を備えている。本実施形態において、第1始動口26、第2始動口27、大入賞口29、第1一般入賞口32及び第2一般入賞口33の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口34から機外へと排出される(遊技領域21から外部へ排出される)。なお、パチンコ遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための遊技構成部材を備えている。
パチンコ遊技機10は、アウトセンサSE7(図4に示す)を備えている。アウトセンサSE7は、遊技に使用された有効球を検知するセンサである。具体的に、アウトセンサSE7は、始動口26,27、大入賞口29、一般入賞口32,33及びアウト口34のうち何れかに入球し、遊技領域21から外部に排出された遊技球を検知可能である。例えば、始動口26,27、大入賞口29、一般入賞口32,33及びアウト口34のうち何れかに入球した遊技球が集約される球通路に、アウトセンサSE7が配設される。有効球は、アウト球ともいわれる。
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23の左側を通ってアウト口34へと至る第1経路R1と、センター枠23の右側を通ってアウト口34へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。左側領域R1aを流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域R2aを流下する経路は第2経路R2に相当する。そして、本実施形態では、左側領域R1aが非特定領域に相当し、右側領域R2aが特定領域に相当する。
遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域R1a及び右側領域R2aに遊技球を打ち分け、始動口26,27、大入賞口29、ゲート31、一般入賞口32,33へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域R1aに流下案内され易く、第1始動口26及び第1一般入賞口32のうち何れかへ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域R2aに流下案内され易く、第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33のうち何れかへ入球する可能性がある。即ち、第1経路R1上には、第1始動口26及び第1一般入賞口32があり、第2経路R2上には、第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33がある。つまり、左側領域R1aには、第1始動口26及び第1一般入賞口32が設けられ、右側領域R2aには、第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33が設けられている。第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、遊技球は、第2始動口27、大入賞口29、ゲート31及び第2一般入賞口33へ入球する可能性が低い。第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、遊技球は、第1始動口26及び第1一般入賞口32へ入球する可能性が低い。本明細書では、遊技球が第1経路R1上を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」、遊技球が第2経路R2上を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」であり、低確率状態は、「非確率変動状態(非確変状態)」である。以下、高確率状態を「確変状態」、低確率状態を「非確変状態」と示す。
また、パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低開放状態及び高開放状態を備えている。パチンコ遊技機10において、低開放状態及び高開放状態では、始動口の中でも第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が異なる。高開放状態は、低開放情報に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高く、第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が高い遊技状態である。高開放状態は、所謂「電サポ状態」であり、低開放状態は、「非電サポ状態」である。因みに、低開放状態及び高開放状態は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる。
高開放状態は、例えば、次に説明する第1の制御~第3の制御の3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低開放状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低開放状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低開放状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を低開放状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を低開放状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高開放状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低開放状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高開放状態は、所謂「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
なお、本実施形態では、低開放状態であっても第1可変部材28が開状態となる場合があるため、低開放状態であっても第2始動口27に遊技球が入球する可能性がある。しかし、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選しないように構成するなどして、低開放状態であるときには第1可変部材28が開状態とならず、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。その他、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選したとしても第1可変部材28が開状態とならないように構成するなどして、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。以上のように構成する場合、低開放状態は、第2始動口27へ遊技球が入球不能な状態といえ、高開放状態は、第2始動口27へ遊技球が入球可能な状態といえる。
パチンコ遊技機10における高開放状態には、ショート高開放状態と、ロング高開放状態と、がある。ロング高開放状態は、ショート高開放状態に比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長い。具体的に、ロング高開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間は、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である時間(例えば、3秒)となっている。一方、ショート高開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間は、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易でない時間(例えば、0.028秒)となっている。その他、ロング高開放状態は、ショート高開放状態に比して、1回の普通ゲームの変動時間が短い。以上のようなことから、パチンコ遊技機10において、ロング高開放状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球し易く、右打ちすることが推奨され、主に、第2特別ゲームが実行されることとなる。一方、パチンコ遊技機10において、ショート高開放状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球し難く、左打ちすることが推奨され、主に、第1特別ゲームが実行されることとなる。
因みに、パチンコ遊技機10において、低開放状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球し難く、左打ちが推奨され、主に、第1特別ゲームが実行される。即ち、パチンコ遊技機10は、ロング高開放状態であるときは主に第2特別ゲームが実行される一方、低開放状態又はショート高開放状態であるときには主に第1特別ゲームが実行されるゲーム性を有している。ショート高開放状態は、高開放状態であり、低開放状態に比して、始動口へ遊技球が入球する有利度が高く、有利である。パチンコ遊技機10において、ショート高開放状態は低開放状態に比して有利であり、ロング高開放状態はショート高開放状態に比して有利である。なお、ショート高開放状態は、低開放状態と同様、左打ちすることが推奨される。
パチンコ遊技機10におけるロング高開放状態には、第1ロング高開放状態と、第2ロング高開放状態と、がある。第1ロング高開放状態は、大当りに当選したことを契機にロング高開放状態に制御されるときの当該ロング高開放状態をいう。詳細については後述するが、第2ロング高開放状態は、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に高開放状態に制御されるときの当該ロング高開放状態をいう。本実施形態において、第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態では、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が同じである。本実施形態において、第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態では、1回の普通ゲームの変動時間が同じである。
パチンコ遊技機10において、第1ロング高開放状態であるときの普通当り確率は、第2ロング高開放状態であるときの普通当り確率よりも高い。因みに、パチンコ遊技機10において、第2ロング高開放状態であるときの普通当り確率は、ショート高開放状態であるときの普通当り確率と同じである。パチンコ遊技機10において、ショート高開放状態であるときの普通当り確率は、低開放状態であるときの普通当り確率と同じである。
パチンコ遊技機10において制御可能な遊技状態は、複数種類ある。具体的に、制御可能な遊技状態には、非確変状態であって低開放状態である遊技機状態と、非確変状態であってショート高開放状態である遊技状態と、非確変状態であって第1ロング高開放状態である遊技状態と、非確変状態であって第2ロング高開放状態である遊技状態と、確変状態であって第1ロング高開放状態である遊技状態と、がある。以下の説明では、非確変状態であって低開放状態である遊技機状態を「通常遊技状態」、非確変状態であってショート高開放状態である遊技状態を「実質通常遊技状態」とそれぞれ示す場合がある。また、以下の説明では、非確変状態であって第1ロング高開放状態である遊技状態を「大当り後低確時短状態」、非確変状態であって第2ロング高開放状態である遊技状態を「特定契機時短状態」、確変状態であって第1ロング高開放状態である遊技状態を「大当り後高確時短状態」とそれぞれ示す場合がある。また、以下の説明では、大当り後低確時短状態及び大当り後高確時短状態を纏めて、「大当り後時短状態」と示す場合がある。本実施形態では、通常遊技状態が第1遊技状態、実質通常遊技状態が第2遊技状態、特定契機時短状態が第3遊技状態、大当り後時短状態が第4遊技状態に相当する。即ち、第4遊技状態は、当り遊技の終了後に制御可能である。また、本実施形態では、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態が特定遊技状態に相当する。なお、詳細については後述するが、本実施形態において、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に高開放状態に制御されるときの遊技状態が、特定遊技状態に相当する。そして、パチンコ遊技機10では、複数種類の遊技状態のうち1つの遊技状態に制御される。
パチンコ遊技機10において、大当り後高確時短状態は、確変状態であって第1ロング高開放状態であることから、通常遊技状態、実質通常遊技状態、大当り後低確時短状態及び特定契機時短状態に比して、有利な遊技状態である。パチンコ遊技機10において、大当り後時短状態は、第1ロング高開放状態であることから、通常遊技状態及び実質通常遊技状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高く、有利な遊技状態である。即ち、本実施形態において、第4遊技状態は、第1遊技状態よりも有利な遊技状態であり、第2遊技状態よりも有利な遊技状態である。同様に、パチンコ遊技機10において、特定契機時短状態は、第1ロング高開放状態であることから、通常遊技状態及び実質通常遊技状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高く、有利な遊技状態である。即ち、本実施形態において、第3遊技状態は、第1遊技状態よりも有利な遊技状態であり、第2遊技状態よりも有利な遊技状態である。また、パチンコ遊技機10において、実質通常遊技状態は、ショート高開放状態であることから、通常遊技状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高く、有利な遊技状態である。即ち、本実施形態において、第2遊技状態は、第1遊技状態よりも有利な遊技状態である。したがって、本実施形態において、特定遊技状態は、通常遊技状態に比して有利な遊技状態である。このように、本実施形態において、第2遊技状態と、第3遊技状態と、の何れの遊技機状態であるときであっても、第1遊技状態に比して、第2始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度が高い。本実施形態において、遊技状態には、第1遊技状態と、第2遊技状態と、第3遊技状態と、第4遊技状態と、が含まれる。
パチンコ遊技機10において、ロング高開放状態に制御される特定契機時短状態では、遊技者が保持している遊技球が減少し難い。このため、特定契機時短状態であるときには、遊技を継続するメリットが高く、遊技を継続することが想定される遊技状態となる。なお、特定契機時短状態に限らず、ロング高開放状態に制御される大当り後時短状態についても同様である。一方、ショート高開放状態に制御される実質通常遊技状態では、遊技者が保持している遊技球が減少し易い。因みに、パチンコ遊技機10において、実質通常遊技状態において遊技球を発射して遊技を行ったときの遊技球の減少度合は、通常遊技状態において遊技球を発射して遊技を行ったときの遊技球の減少度合よりは有利であるものの、略同一である。このため、実質通常遊技状態であるときには、高開放状態に制御されているものの、ロング高開放状態であるときほど遊技を継続するメリットはない。
前述したように、ロング高開放状態であるときには、右打ちすることが推奨される。一方、ショート高開放状態であるときには、左打ちすることが推奨される。同様に、低開放状態であるときには、左打ちすることが推奨される。なお、左打ちすることが推奨されることは、左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨されることであって、非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨されることに相当する。同様に、右打ちすることが推奨されることは、右側領域R2aへ遊技球を流下させることが推奨されることであって、特定領域へ遊技球を流下させることが推奨されることに相当する。
したがって、通常遊技状態であるときには、左打ちすることが推奨される。つまり、第1遊技状態は、非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。また、実質通常遊技状態であるときには、左打ちすることが推奨される。つまり、第2遊技状態は、非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。このように、実質通常遊技状態は、通常遊技状態に比して第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高いものの、左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。即ち、第2遊技状態は、第1遊技状態に比して遊技盤の特定領域における第2始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度が高いものの、非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。つまり、変動ゲームにおいて第1特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御される場合の当該特定遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技盤の特定領域における第2始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度が高いものの、非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。
また、特定契機時短状態であるときには、右打ちすることが推奨される。つまり、第3遊技状態は、特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。このように、特定契機時短状態は、実質通常遊技状態に比して第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高く、右側領域R2aへ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。即ち、第3遊技状態は、第2遊技状態に比して特定領域における第2始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度が高く、特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。つまり、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御される場合の当該特定遊技状態は、通常遊技状態に比して特定領域における第2始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度が高く、特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。また、大当り後時短状態であるときには、右打ちすることが推奨される。つまり、第4遊技状態は、特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。このように、大当り後時短状態は、実質通常遊技状態に比して第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高く、右側領域R2aへ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。即ち、第4遊技状態は、第2遊技状態に比して特定領域における第2始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度が高く、特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。
因みに、第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。このため、第1始動口26は、第2始動口27のように、遊技状態によって、遊技球が入球する有利度が変化しない。つまり、第1始動口26への遊技球の入球に関する有利度は、複数種類の遊技状態のうち何れの遊技状態であるときであっても同じである。したがって、通常遊技状態と、実質通常遊技状態と、特定契機時短状態と、大当り後時短状態と、の何れの遊技状態であるときであっても、左側領域R1aにおける第1始動口26への遊技球の入球に関する有利度は同じである。即ち、第1遊技状態と、第2遊技状態と、第3遊技状態と、の何れの遊技状態であるときであっても遊技盤の非特定領域における第1始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度は同じである。つまり、通常遊技状態及び特定遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても遊技何の非特定領域における第1始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度は同じである。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当りが定められている。以下の説明では、第1大当りに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当りに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す。このように、パチンコ遊技機10において付与可能な大当り遊技には、複数種類ある。そして、本実施形態では、第1大当り遊技が非特定の当り遊技に相当し、第2大当り遊技が特定の当り遊技に相当する。当り遊技には、特定の当り遊技と、特定の当り遊技とは異なる非特定の当り遊技と、が含まれる。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1ラウンド終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2ラウンド終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
図3に示すように、各大当りには、ラウンド遊技の回数が定められている。具体的に、第1大当りには、ラウンド遊技の回数として「10回」が定められている。また、第2大当りには、ラウンド遊技の回数として「3回」が定められている。
各大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。
第1大当り及び第2大当りには、大当り遊技終了後に確変状態に制御することが定められている。パチンコ遊技機10では、転落抽選に当選するまでの間、継続して確変状態に制御される。したがって、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後に確変状態に制御された後、転落抽選に当選した場合、非確変状態に制御される。
また、第1大当り及び第2大当りには、大当り遊技終了後に第1ロング高開放状態に制御することが定められている。第1大当りには、大当りに当選したときの遊技状態に関係なく、少なくとも大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了するまでは、大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御することが定められている。具体的に、第1大当りには、大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選した場合、大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了するまでを上限として、第1ロング高開放状態に制御することが定められている。一方、第1大当りには、大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選しなかった場合、大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了した後も第1ロング高開放状態に継続して制御することが定められている。そして、第1大当りには、大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選しなかった場合、転落抽選に当選するまでを上限として、第1ロング高開放状態に制御することが定められている。
第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態である場合、少なくとも大当り遊技終了後から20回の特別ゲームが終了するまでは、大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御することが定められている。具体的に、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態である場合、大当り遊技終了後から20回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選した場合、大当り遊技終了後から20回の特別ゲームが終了するまでを上限として、第1ロング高開放状態に制御することが定められている。一方、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態である場合、大当り遊技終了後から20回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選しなかった場合、大当り遊技終了後から20回の特別ゲームが終了した後も第1ロング高開放状態に継続して制御することが定められている。そして、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態である場合、大当り遊技終了後から20回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選しなかった場合、転落抽選に当選するまでを上限として、第1ロング高開放状態に制御することが定められている。
また、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態でない場合、少なくとも大当り遊技終了後から120回の特別ゲームが終了するまでは、大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御することが定められている。具体的に、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態でない場合、大当り遊技終了後から120回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選した場合、大当り遊技終了後から120回の特別ゲームが終了するまでを上限として、第1ロング高開放状態に制御することが定められている。一方、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態でない場合、大当り遊技終了後から120回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選しなかった場合、大当り遊技終了後から120回の特別ゲームが終了した後も第1ロング高開放状態に継続して制御することが定められている。そして、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態でない場合、大当り遊技終了後から120回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選しなかった場合、転落抽選に当選するまでを上限として、第1ロング高開放状態に制御することが定められている。
以上のように構成されていることから、例えば、第1大当り遊技の終了後から100回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選した場合には、大当り後高確時短状態から大当り後低確時短状態へ遷移する。この大当り後低確時短状態は、第1大当り遊技の終了後から100回の特別ゲームが終了するまで継続する。また、例えば、第1大当り遊技の終了後から100回の特別ゲームが終了するまでの間に転落抽選に当選せず、第1大当り遊技の終了後から101回目以降の特別ゲームが実行されるにあたって転落抽選に当選した場合には、大当り後高確時短状態から通常遊技状態に遷移する。
パチンコ遊技機10において、通常遊技状態において大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合には、実質通常遊技状態において大当りに当選して第1大当り遊技が付与されたときと同様に、転落抽選に当選したとしても100回の特別ゲームが実行されるまでは大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御される。したがって、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度は、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度と同じである。即ち、第2遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して非特定の当り遊技が付与された場合における当該非特定の当り遊技の終了後の有利度は、第1遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して非特定の当り遊技が付与された場合における当該非特定の当り遊技の終了後の有利度と同じである。なお、ここでは、実質通常遊技状態において大当りに当選して第1大当り遊技が付与されたときを取り上げたが、特定契機時短状態において大当りに当選して第1大当り遊技が付与されたとき、及び、大当り後時短状態において大当りに当選して第1大当り遊技が付与されたときも同様である。
パチンコ遊技機10において、通常遊技状態において大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合には、転落抽選に当選したとしても20回の特別ゲームが実行されるまでは大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御される。これに対して、パチンコ遊技機10において、実質通常遊技状態において大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合には、転落抽選に当選したとしても120回の特別ゲームが実行されるまでは大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御される。したがって、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合には、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合に比して、第2大当り遊技の終了後が有利である。即ち、第2遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して特定の当り遊技が付与された場合には、第1遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して特定の当り遊技が付与された場合に比して、特定の当り遊技の終了後が有利である。なお、ここでは、実質通常遊技状態において大当りに当選して第2大当り遊技が付与されたときを取り上げたが、特定契機時短状態において大当りに当選して第2大当り遊技が付与されたとき、及び、大当り後時短状態において大当りに当選して第2大当り遊技が付与されたときも同様である。つまり、特定遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して特定の当り遊技が付与された場合には、通常遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して特定の当り遊技が付与された場合に比して、特定の当り遊技の終了後が有利である。
パチンコ遊技機10において、通常遊技状態において大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合には、転落抽選に当選したとしても100回の特別ゲームが実行されるまでは大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御される。これに対して、パチンコ遊技機10において、通常遊技状態において大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合には、転落抽選に当選したとしても20回の特別ゲームが実行されるまでは大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御される。したがって、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合における当該第2大当り遊技の終了後の有利度は、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度よりも低い。即ち、第1遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して特定の当り遊技が付与された場合における当該特定の当り遊技の終了後の有利度は、第1遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して非特定の当り遊技が付与された場合における当該非特定の当り遊技の終了後の有利度よりも低い。
一方、パチンコ遊技機10において、実質通常遊技状態において大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合には、転落抽選に当選したとしても100回の特別ゲームが実行されるまでは大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御される。これに対して、パチンコ遊技機10において、実質通常遊技状態において大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合には、転落抽選に当選したとしても120回の特別ゲームが実行されるまでは大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御される。したがって、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合における当該第2大当り遊技の終了後の有利度は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度よりも高い。即ち、第2遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して特定の当り遊技が付与された場合における当該特定の当り遊技の終了後の有利度は、第2遊技状態であるときに当り抽選において当りに当選して非特定の当り遊技が付与された場合における当該非特定の当り遊技の終了後の有利度よりも高い。
本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームは、複数列の演出図柄が変動して実行される。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるためのものであり、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。本実施形態における演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は所謂第1図柄であり、第2列の演出図柄は所謂第2図柄であり、第3列の演出図柄は所謂第3図柄である。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。各列では、原則、「1」~「8」の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて演出図柄による大当り図柄が確定停止表示される。例えば、演出図柄による大当り図柄は、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれ図柄が確定停止表示される。例えば、演出図柄によるはずれ図柄は、「323」や「112」、「426」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるチャンス図柄が確定停止表示される。例えば、演出図柄によるチャンス図柄は、「123」や「112」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。演出図柄によるはずれ図柄と演出図柄によるチャンス図柄は、一部又は全部が同じであってもよいし、全部が異なっていてもよい。なお、演出ゲームでは、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態や、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味する。
演出ゲームでは、リーチが形成され、リーチ演出が行われる場合がある。本実施形態では、複数列のうち特定の列(本実施形態では、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、特定の列とは異なる列(本実施形態では、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態が、リーチが形成された状態に相当する。リーチ演出には、例えば、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。例えば、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、があってもよい。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。パチンコ遊技機10は、副基板50を備えている。副基板50は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板50は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。パチンコ遊技機10において主基板40及び副基板50は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板50が含まれる。したがって、パチンコ遊技機10において主基板40及び副基板50は、機内部に配設されているともいえる。主基板40は、副基板50と接続されている。
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、性能表示モニタ60と、を備えている。主CPU41は、主CPU41の制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。主ROM42は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルを記憶している。主ROM42は、大当り抽選に用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値と、非確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値と、がある。確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値及び非確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値は、一部の値が同一であってもよいし、全てが異なる値であってもよい。また、主ROM42は、転落抽選に用いられる転落判定値を記憶している。また、主ROM42は、チャンス抽選に用いられるチャンス判定値を記憶している。また、主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選に非当選した場合にリーチ演出を実行するかを決める抽選であり、リーチ抽選に相当する。
また、主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間が対応付けられている。即ち、変動パターンには、特別ゲームの変動時間が対応付けられている。このため、変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。パチンコ遊技機10では、変動パターンが決定されることにより、特別ゲームの変動時間が決定される。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、特定契機変動パターンと、非大当り変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。特定契機変動パターンには、所定のチャンス演出を経て最終的に演出図柄によるチャンス図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。非大当り変動パターンには、非大当りリーチなし変動パターンと、非大当りリーチあり変動パターンと、がある。非大当りリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に演出図柄によるはずれ図柄又は演出図柄によるチャンス図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。非大当りリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄によるはずれ図柄又は演出図柄によるチャンス図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。
主RWM43は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、ゲートセンサSE4、第1一般入賞センサSE5、第2一般入賞センサSE6及びアウトセンサSE7が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE7が出力する検知信号を入力可能に構成されている。また、主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。また、主基板40には、第1アクチュエータA1及び第2アクチュエータA2が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作を制御可能となっている。
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副CPU51の制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。また、副ROM52は、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
副RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。
以下、主CPU41が制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。最初に、主CPU41が行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1特別図柄入力処理を行う。また、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。そして、特別図柄入力処理において主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
第1特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づき、第1始動口26に遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第1特別保留数に1加算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、次回以降の割り込み処理において副基板50へ出力される。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させ、第1特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。
第2特別図柄入力処理において主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づき、第2始動口27に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終了する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第2特別保留数に1加算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させ、第2特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。
なお、第1特別図柄入力処理及び第2特別図柄入力処理において主RWM43に記憶する乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。第1特別図柄入力処理及び第2特別図柄入力処理において取得される乱数には、例えば、大当り抽選に用いる乱数(以下、大当り判定乱数と示す)、転落抽選に用いる乱数(以下、転落抽選乱数と示す)がある。その他、第1特別図柄入力処理及び第2特別図柄入力処理において取得される乱数には、例えば、特別図柄の決定に用いる乱数(以下、特別図柄乱数と示す)、変動パターンの決定に用いる乱数(以下、変動パターン決定乱数と示す)、演出抽選に用いる乱数(以下、演出判定乱数と示す)がある。
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する(以下、実行判定と示す)。実行判定において主CPU41は、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではなく、停止後インターバル中でもない場合に肯定判定する。一方、実行判定において主CPU41は、大当り遊技中、特別ゲーム中及び停止後インターバル中のうち何れかである場合に否定判定する。実行判定の判定結果が否定の場合(特別ゲームの実行条件が成立していない場合)、主CPU41は、待機状態であることを特定可能な待機コマンドを出力バッファに格納し、特別図柄開始処理を終了する。
一方、実行判定の判定結果が肯定の場合(特別ゲームの実行条件が成立している場合)、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が1以上であるかを判定する。そして、第2特別保留数が1以上である場合、主CPU41は、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2特別保留数が1以上でない場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が1以上であるかを判定する。第1特別保留数が1以上でない場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、第1特別保留数が1以上である場合、主CPU41は、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、転落抽選処理を行う。
転落抽選処理において主CPU41は、確変状態であるかを判定する。確変状態でない場合、主CPU41は、転落抽選処理を終了する。一方、確変状態である場合、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている転落判定値を基に、転落抽選を行う。そして、転落抽選に非当選した場合、主CPU41は、転落抽選処理を終了する。一方、転落抽選に当選した場合、主CPU41は、非確変状態に制御することを特定可能な値を、主RWM43に記憶されている確率状態フラグに設定する。その後、主CPU41は、転落抽選処理を終了する。
転落抽選処理を終えた後、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている大当り判定値を基に、大当り抽選を行う。なお、大当り抽選に用いられる大当り判定値は、確変状態であるときと非確変状態であるときで少なくとも一部が異なる。また、大当り抽選に非当選した場合(大当り抽選に当選しなかった場合)、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されているチャンス判定値を基に、チャンス抽選を行う。なお、本実施形態において、チャンス抽選に用いられる乱数情報は、大当り抽選に用いられる乱数情報と同じである。また、チャンス判定値は、大当り抽選及びチャンス抽選において用いられる乱数情報が取り得る範囲内の値の中でも、大当り判定値として定められた値とは異なる。また、大当り抽選に非当選した場合、チャンス抽選とは別に、主CPU41は、演出判定乱数の値に基づき、演出抽選を行う。
そして、各種の抽選を終えた後、主CPU41は、第1特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄と、第1特別ゲームの変動パターンと、を決定する。具体的に、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて大当り変動パターンを決定する。また、通常遊技状態であるときにおいて、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に当選した場合、主CPU41は、チャンス図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて特定契機変動パターンを決定する。また、通常遊技状態でないときにおいて、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に当選し、且つ、演出抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいてチャンス図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて非大当りリーチあり変動パターンを決定する。一方、通常遊技状態でないときにおいて、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に当選し、且つ、演出抽選に非当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいてチャンス図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて非大当りリーチなし変動パターンを決定する。また、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に非当選し、且つ、演出抽選に当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定用乱数に基づいて非大当りリーチあり変動パターンを決定する。一方、大当り抽選に非当選し、チャンス抽選に非当選し、且つ、演出抽選に非当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定用乱数に基づいて非大当りリーチなし変動パターンを決定する。
特別図柄や変動パターンを決定した後、主CPU41は、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)及び変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第1特別図柄開始処理を終了する。第1特別図柄開始処理において主CPU41は、第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納する。
第2特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、転落抽選処理を行う。なお、第2特別図柄開始処理における転落抽選処理は、第1特別図柄開始処理における転落抽選処理と同じである。
転落抽選処理を終えた後、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている大当り判定値を基に、大当り抽選を行う。また、大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、演出判定乱数の値に基づき、演出抽選を行う。本実施形態の第2特別図柄開始処理では、チャンス抽選が行われないが、チャンス抽選を行うように構成してもよい。このとき、第2特別図柄開始処理のチャンス抽選に当選する確率は、第1特別図柄開始処理のチャンス抽選の当選確率よりも低い確率(例えば、0%)としてもよい。つまり、チャンス抽選を行う一方で、当該チャンス抽選に当選しないように構成してもよい。その他、第2特別図柄開始処理のチャンス抽選に当選する確率は、第1特別図柄開始処理のチャンス抽選の当選確率よりも高い確率であってもよいし、第1特別図柄開始処理のチャンス抽選の当選確率と同じであってもよい。
そして、各種の抽選を終えた後、主CPU41は、第2特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄と、第2特別ゲームの変動パターンと、を決定する。具体的に、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて大当り変動パターンを決定する。また、大当り抽選に非当選し、演出抽選に当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定用乱数に基づいて非大当りリーチあり変動パターンを決定する。一方、大当り抽選に非当選し、演出抽選に非当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定用乱数に基づいて非大当りリーチなし変動パターンを決定する。
特別図柄や変動パターンを決定した後、主CPU41は、図柄コマンド及び変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納し、第2特別図柄開始処理を終了する。第2特別図柄開始処理において主CPU41は、第2特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納する。
以上のように、主CPU41は、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理において、大当り抽選を行う。本実施形態では、主CPU41が大当り抽選を行うことにより、当り抽選を行う当り抽選手段としての機能が実現される。また、主CPU41は、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理において、特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄を決定する。本実施形態では、主CPU41が特別図柄を決定することにより、変動ゲームにおいて導出させる結果を決定する結果決定手段としての機能が実現される。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるための終了コマンドを出力バッファに格納する。
また、主CPU41は、特別図柄を確定停止表示させた後、つまり、特別ゲームの終了後、停止後インターバルを設定するインターバル処理を行う。インターバル処理の具体的な内容については、後ほど説明する。なお、停止後インターバルにおいて、特別ゲームの終了に伴って確定停止表示された特別図柄は確定停止表示され続ける。
次に、主CPU41が行う大当り処理について説明する。
主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後、特定した大当り遊技を付与する制御を開始する。具体的に、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後であって、停止後インターバルが終了した後、大当り遊技を付与する制御を開始する。主CPU41は、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。このように、パチンコ遊技機10では、大当りに当選した後に大当り遊技が付与される。
主CPU41は、大当りの特別ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、大当り遊技に設定された開放態様(開放パターン)にしたがって、大入賞口29を開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1ラウンド終了条件又は第2ラウンド終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。
主CPU41は、非確変状態に制御する場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を、確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、非確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、確変状態に制御する場合、確変状態に制御することを特定可能な値を、確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
主CPU41は、低開放状態に制御する場合、低開放状態に制御することを特定可能な値を、主RWM43に記憶されている開放状態フラグに設定する。また、主CPU41は、低開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、低開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、ショート高開放状態に制御する場合、ショート高開放状態に制御することを特定可能な値を、開放状態フラグに設定する。また、主CPU41は、ショート高開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、ショート高開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、第1ロング高開放状態に制御する場合、第1ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を、開放状態フラグに設定する。また、主CPU41は、第1ロング高開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、第1ロング高開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、第2ロング高開放状態に制御する場合、第2ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を、開放状態フラグに設定する。また、主CPU41は、第2ロング高開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、第2ロング高開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。遊技状態処理における具体的な制御については、後ほど説明する。
因みに、主CPU41は、大当り遊技が付与された場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、低確率状態コマンドを出力バッファに格納するとともに、低開放状態コマンドを出力バッファに格納する。
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。
主CPU41は、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したかに基づき、遊技球がゲート31を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート31を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート31を通過した場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU41は、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。このとき、主CPU41は、普通当り遊技中ではなく普通ゲーム中でもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている普通当り判定値を基に、普通当り抽選を行う。そして、主CPU41は、普通当り抽選の抽選結果に基づき、普通ゲームで確定停止表示させる普通図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、普通ゲームの実行開始に伴い、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当り抽選に当選した場合、主CPU41は、普通ゲームが終了すると、第2始動口27の開放パターンを決定する。例えば、主CPU41は、低開放状態であるとき、第2始動口27を0.024秒間開放させる開放パターンを決定する。また、主CPU41は、ショート高開放状態であるとき、第2始動口27を0.028秒間開放させる開放パターンを決定する。また、主CPU41は、ロング高開放状態であるとき、第2始動口27を3秒間開放させる開放パターンを決定する。そして、開放パターンを決定した後、主CPU41は、決定した開放パターンにしたがって第2始動口27が開放されるように第1アクチュエータA1を制御する。また、開放パターンにしたがって第2始動口27を開放させている途中であっても、主CPU41は、普通当り遊技を付与してから予め定めた上限個数の遊技球が第2始動口27へ入球した場合、普通当り遊技を終了させる。
次に、副CPU51が制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
副CPU51は、低確率状態コマンドを入力すると、副確率状態フラグに、非確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高確率状態コマンドを入力すると、副確率状態フラグに、確変状態であることを特定可能な値を設定する。また、副CPU51は、低開放状態コマンドを入力すると、副開放状態フラグに、低開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、ショート高開放状態コマンドを入力すると、副開放状態フラグに、ショート高開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、第1ロング高開放状態コマンドを入力すると、副開放状態フラグに、第1ロング高開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、第2ロング高開放状態コマンドを入力すると、副開放状態フラグに、第2ロング高開放状態であることを特定可能な値を設定する。なお、副確率状態フラグ及び副開放状態フラグは、副RWM53に記憶されている。
副CPU51は、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。大当り演出の演出内容は、大当りの種類に応じて異ならせてもよい。
副CPU51は、演出ゲームが行われるように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、図柄コマンド及び変動パターン指定コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。副CPU51は、変動パターン指定コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる演出図柄の図柄組み合わせを決定する。具体的に、変動パターン指定コマンドから大当り変動パターンを特定する場合、副CPU51は、演出図柄による大当り図柄を決定する。また、変動パターン指定コマンドから非大当り変動パターンを特定する場合であって、図柄コマンドからはずれ図柄を特定する場合、副CPU51は、演出図柄によるはずれ図柄を決定する。例えば、副CPU51は、入力した変動パターン指定コマンドから非大当りリーチあり変動パターンを特定する場合、リーチを含む演出図柄によるはずれ図柄を決定する。一方、副CPU51は、入力した変動パターン指定コマンドから非大当りリーチなし変動パターンを特定する場合、リーチを含まない演出図柄によるはずれ図柄を決定する。また、変動パターン指定コマンドから非大当り変動パターンを特定する場合であって、図柄コマンドからチャンス図柄を特定する場合、副CPU51は、演出図柄によるチャンス図柄を決定する。また、変動パターン指定コマンドから特定契機変動パターンを特定する場合、副CPU51は、演出図柄によるチャンス図柄を決定する。
また、副CPU51は、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。そして、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、終了コマンドの入力を契機に、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU51は、終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、終了コマンドを省略してもよい。その他、変動パターン指定コマンドから特定可能な変動パターンがリーチ演出を含む変動パターンである場合、副CPU51は、リーチ演出を実行させるように、演出表示装置25を制御する。
また、変動パターン指定コマンドから特定契機変動パターンを特定する場合、副CPU51は、チャンス図柄の種類に応じた演出を実行させるように、演出表示装置25を制御する。例えば、図柄指定コマンドから第1チャンス図柄を特定可能な場合、副CPU51は、リーチ演出を実行させるように、演出表示装置25を制御する。一方、例えば、図柄指定コマンドから第2チャンス図柄を特定可能な場合、副CPU51は、所定の特定契機演出を実行させるように、演出表示装置25を制御する。所定の特定契機演出は、例えば、第2チャンス図柄が確定停止表示されることを特定可能な演出であってもよい。
パチンコ遊技機10では、性能表示モニタ60の表示状態(表示内容)として第1表示状態及び第2表示状態を備えている。第1表示状態及び第2表示状態は、何れもベース値を表示する状態である一方、表示されるベース値の種別が異なる。第1表示状態は、所定の計数周期で計数されたベース値を表示する表示状態である。第2表示状態は、所定期間で計数されたベース値の最終のベース値を表示する表示状態である。性能表示モニタ60の表示状態は、所定の周期毎に交互に切り替わる。ここでいう「所定の周期」とは、例えば、4~6秒である。本実施形態では、性能表示モニタ60がベース値を表示するベース表示手段としての機能を実現する。
主CPU41は、ベース値を計数するにあたって、次に説明する3つの数を計数し、その計数値を主RWM43に記憶する。具体的に、主CPU41は、第1の数として、パチンコ遊技機10から通常遊技状態であるときに払出された賞球の総数を計数する。以下、第1の数を「通常時賞球数」と示す。本実施形態では、主CPU41が通常遊技状態であるときに払出された賞球の総数を計数することによって、計数対象となる遊技状態における賞球の総数を計数する特定賞球計数手段としての機能が実現される。即ち、本実施形態において、通常時賞球数の計数対象となる遊技状態は、通常遊技状態である。つまり、本実施形態において、第1遊技状態は、特定賞球計数手段における計数の対象となる遊技状態である。一方、本実施形態において、第2遊技状態は、特定賞球計数手段における計数の対象となる遊技状態でない。同様に、本実施形態において、第3遊技状態は、特定賞球計数手段における計数の対象となる遊技状態でない。なお、ここでいう通常遊技状態には、大当り遊技中であるときは含まれない。
主CPU41は、第2の数として、通常遊技状態であるときにおける有効球の総数を計数する。以下、第2の数を「通常時有効球数」と示す。本実施形態では、主CPU41が通常遊技状態であるときにおける有効球の総数を計数することによって、計数対象となる遊技状態における有効球の総数を計数する特定有効球計数手段としての機能が実現される。即ち、本実施形態において、通常時有効球数の計数対象となる遊技状態は、通常遊技状態である。つまり、本実施形態において、第1遊技状態は、特定有効球計数手段における計数の対象となる遊技状態である。一方、本実施形態において、第2遊技状態は、特定有効球計数手段における計数の対象となる遊技状態でない。同様に、本実施形態において、第3遊技状態は、特定有効球計数手段における計数の対象となる遊技状態でない。なお、ここでいう通常遊技状態には、大当り遊技中であるときは含まれない。
主CPU41は、第3の数として、全ての遊技状態における有効球の総数を計数する。以下、第3の数を「全状態時有効球数」と示す。本実施形態では、主CPU41が全ての遊技状態における有効球を計数することによって、全ての遊技状態における有効球の総数を計数する全有効球計数手段としての機能が実現される。
ここで、通常時賞球数、通常時有効球数、及び全状態時有効球数を計数する処理とともに、第1表示状態及び第2表示状態においてベース値を性能表示モニタ60に表示させる処理について説明する。
主CPU41は、通常遊技状態であるとき、主RWM43に記憶されている情報のうち通常時賞球数を特定可能な情報(以下、通常時賞球数情報と示す)を更新し、通常時賞球数を計数する。具体的に、通常遊技状態であるとき、主CPU41は、大入賞口29を除く賞球払出しの対象となる入賞口へ遊技球が入球する毎に、その入球した入賞口に対応する賞球数を通常時賞球数情報に累積加算する。例えば、主CPU41は、第1始動センサSE1の検知信号を入力した場合は第1始動口26の賞球数を通常時賞球数情報に累積加算する。主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力した場合は第2始動口27の賞球数を通常時賞球数情報に累積加算する。主CPU41は、第1一般入賞センサSE5からの検知信号を入力した場合は第1一般入賞口32の賞球数を通常時賞球数情報に累積加算する。主CPU41は、第2一般入賞センサSE6からの検知信号を入力した場合は第2一般入賞口33の賞球数を通常時賞球数情報に累積加算する。ここでいう通常遊技状態には、大当り遊技中であるときは含まれない。
主CPU41は、通常遊技状態であるとき、主RWM43に記憶されている情報のうち通常時有効球数を特定可能な情報(以下、通常時有効球数情報と示す)を更新し、通常時有効球数を計数する。具体的に、通常遊技状態であるとき、主CPU41は、有効球が発生する毎に1を通常時有効球数情報に累積加算する。例えば、主CPU41は、アウトセンサSE7からの検知信号を入力する毎に、1を通常時有効球数情報に累積加算する。ここでいう通常遊技状態には、大当り遊技中であるときは含まれない。
主CPU41は、主RWM43に記憶されている情報のうち全状態時有効球数を特定可能な情報(以下、全状態時有効球数情報と示す)を更新し、全状態時有効球数を計数する。具体的に、複数種類の遊技状態のうち何れの遊技状態であるときであっても、主CPU41は、有効球が発生する毎に1を全状態時有効球数情報に累積加算する。更に、大当り遊技中であるときであっても、主CPU41は、有効球が発生する毎に1を全状態時有効球数情報に累積加算する。例えば、主CPU41は、アウトセンサSE7からの検知信号を入力する毎に、1を全状態時有効球数情報に累積加算する。
そして、主CPU41は、全状態時有効球数情報から特定可能な全状態時有効球数が所定数に達した場合、その達した時点で計数されている通常時賞球数を特定可能な情報(以下、第2表示通常賞球数情報と示す)を主RWM43に記憶する。そして、主CPU41は、通常時賞球数情報から特定可能な通常時賞球数を0に更新し、通常時賞球数情報を初期化する。更に、主CPU41は、全状態時有効球数情報から特定可能な全状態時有効球数が所定数に達した場合、その時点で計数されている通常時有効球数を特定可能な情報(以下、第2表示通常有効球数情報と示す)を主RWM43と記憶する。そして、主CPU41は、通常時有効球数情報から特定可能な通常時有効球数を0に更新し、通常時有効球数情報を初期化する。
このように、主CPU41は、全状態時有効球数情報から特定可能な全状態時有効球数が所定数に達したことを特定した場合に、第2表示通常賞球数情報と第2表示通常有効球数情報を主RWM43に記憶するとともに、各情報を初期化する。全状態時有効球数情報は、全状態時有効球数が所定数に達したかを制御的に判断することが可能であれば、例えば、所定数を計数する毎に0を設定して0から再び計数してもよい。また、全状態時有効球数情報は、全状態時有効球数が所定数に達したかを制御的に判断することが可能であれば、例えば、全状態時有効球数が所定数の倍数に達したかを判定することで、全状態時有効球数を継続して計数してもよい。なお、所定数は、ベース値を計数する基準となる数値(有効球の数)であり、例えば、60000である。
主CPU41は、通常時賞球数情報から特定可能な通常時賞球数及び通常時有効球数情報から特定可能な通常時有効球数を用いて、第1表示状態であるときの性能表示モニタ60に表示するベース値を計数する。具体的に、所定の計数周期毎に、主CPU41は、「(通常時賞球数情報から特定可能な通常時賞球数÷通常時有効球数情報から特定可能な通常時有効球数)×100」の計算式によって、第1表示状態であるときの性能表示モニタ60に表示するベース値を計数(算出)する。そして、性能表示モニタ60の表示状態が第1表示状態であるとき、主CPU41は、第1表示状態であるときに性能表示モニタ60に表示するベース値として計数したベース値が表示されるように性能表示モニタ60を制御する。
また、主CPU41は、第2表示通常賞球数情報から特定可能な通常時賞球数及び第2表示通常有効球情報から特定可能な通常時有効球数を用いて、第2表示状態であるときの性能表示モニタ60に表示するベース値を計数する。具体的に、全状態時有効球数が所定数に達する毎に、主CPU41は、「(第2表示通常賞球数情報から特定可能な通常時賞球数÷第2表示通常有効球情報から特定可能な通常時有効球数)×100」の計算式によって、第2表示状態であるときの性能表示モニタ60に表示するベース値を計数(算出)する。そして、性能表示モニタ60の表示状態が第2表示状態であるとき、主CPU41は、第2表示状態であるときに性能表示モニタ60に表示するベース値として計数したベース値が表示されるように性能表示モニタ60を制御する。
本実施形態では、アウトセンサSE7が、遊技に使用された有効球を検知する有効球検知手段としての機能を実現する。また、本実施形態では、始動口26,27、大入賞口29、一般入賞口32,33が入賞口に相当し、始動口26,27及び一般入賞口32,33が大入賞口とは異なる入賞口に相当する。このように、パチンコ遊技機10は、大入賞口29及び大入賞口29とは異なる入賞口を含む複数の入賞口を備えている。そして、本実施形態では、センサSE1~SE3,SE5,SE6が、有効球のうち入賞口へ入球した遊技球を検知する入球検知手段としての機能を実現する。なお、本実施形態において、計数対象となる遊技状態における賞球の総数には、大入賞口29に入球したことによる賞球の数が含まれない。このため、本実施形態において、計数対象となる遊技状態における賞球の総数には、複数の入賞口のうち少なくとも一部の入賞口へ入球したことによる賞球の総数が含まれる。また、本実施形態では、第1表示状態であるときに性能表示モニタ60において表示されるベース値と、第2表示状態であるときに性能表示モニタ60において表示されるベース値と、は何れも特定有効球計数手段によって計数された有効球の総数に対する特定賞球計数手段において計数された賞球の総数の割合を示すベース値に相当する。したがって、本実施形態では、第1表示状態であるときに性能表示モニタ60において表示されるベース値と、第2表示状態であるときに性能表示モニタ60において表示されるベース値と、のうち少なくとも一方を主CPU41が計数することによって、ベース値を計数するベース値計数手段としての機能が実現される。
パチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選しなくても、高開放状態に制御される場合がある。なお、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、高開放状態に制御されない。
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、ショート高開放状態に制御される。このとき、パチンコ遊技機10では、第1チャンス図柄が確定停止表示されてから100回の特別ゲームが実行されるまでを上限に、ショート高開放状態に制御される。これにより、遊技状態は、通常遊技状態から実質通常遊技状態へと切り替わる。即ち、本実施形態は、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて第1特定結果が導出された後には第2遊技状態に制御可能に構成されている。つまり、本実施形態では、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて第1特定結果が導出された後に第2遊技状態に制御することが許容される。このように、本実施形態において、変動ゲームにおいて第1特定結果が導出された後には、当該第1特定結果が導出されたことを契機として、特定遊技状態に制御される場合がある。本実施形態では、第1チャンス図柄が確定停止表示されてから100回の特別ゲームが実行されるまでの期間が、特定期間に相当する。そして、本実施形態は、変動ゲームにおいて第1特定結果が導出された後には特定期間を上限として第2遊技状態に制御可能に構成されている。
但し、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、ショート高開放状態に制御されない。例えば、パチンコ遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、ショート高開放状態に制御されない。パチンコ遊技機10では、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、ショート高開放状態に制御されない。即ち、本実施形態では、第3遊技状態であるときに変動ゲームにおいて第1特定結果が導出された後には第2遊技状態に制御することが制限される。パチンコ遊技機10では、大当り後低確時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、ショート高開放状態に制御されない。パチンコ遊技機10では、大当り後高確時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、ショート高開放状態に制御されない。
また、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、第2ロング高開放状態に制御される。このとき、パチンコ遊技機10では、第2チャンス図柄が確定停止表示されてから100回の特別ゲームが実行されるまでを上限に、第2ロング高開放状態に制御される。これにより、遊技状態は、通常遊技状態から特定契機時短状態へと切り替わる。即ち、本実施形態は、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて第2特定結果が導出された後には第3遊技状態に制御可能に構成されている。つまり、本実施形態では、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて第2特定結果が導出された後に第3遊技状態に制御することが許容される。このように、本実施形態において、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出された後には、当該第2特定結果が導出されたことを契機として、特定遊技状態に制御される場合がある。本実施形態では、第2チャンス図柄が確定停止表示されてから100回の特別ゲームが実行されるまでの期間が、特別期間に相当する。そして、本実施形態は、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出された後には特別期間を上限として第3遊技状態に制御可能に構成されている。
但し、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、第2ロング高開放状態に制御されない。例えば、パチンコ遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、第2ロング高開放状態に制御されない。即ち、本実施形態では、第2遊技状態であるときに変動ゲームにおいて第2特定結果が導出された後には第3遊技状態に制御することが制限される。パチンコ遊技機10では、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、第2ロング高開放状態に制御されない。パチンコ遊技機10では、大当り後低確時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、第2ロング高開放状態に制御されない。パチンコ遊技機10では、大当り後高確時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、第2ロング高開放状態に制御されない。
このように、パチンコ遊技機10において、実質通常遊技状態は、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後に制御可能な遊技状態である。即ち、第2遊技状態は、変動ゲームにおいて第1特定結果が導出された後に制御可能な遊技状態である。また、パチンコ遊技機10において、特定契機時短状態は、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された後に制御可能な遊技状態である。即ち、第3遊技状態は、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出された後に制御可能な遊技状態である。
また、パチンコ遊技機10において、ロング高開放状態に制御される特定契機時短状態は、ショート高開放状態に制御される実質通常遊技状態よりも有利である。つまり、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御される場合の当該特定契機時短状態は、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御される場合の当該実質通常遊技状態よりも有利である。即ち、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御される場合の当該特定遊技状態は、変動ゲームにおいて第1特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御される場合の当該特定遊技状態よりも有利である。
ここで、主CPU41が行う遊技状態処理における具体的な制御について説明する。本実施形態では、主CPU41が遊技状態処理を行うことにより、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。また、第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、第1ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「100回」を、第1残り回数情報として主RWM43に記憶する。また、第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。また、第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、第1ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、通常遊技状態であるときに大当り抽選に当選して第2大当り遊技が付与された場合であって、当該第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「20回」を、第1残り回数情報として主RWM43に記憶する。一方、通常遊技状態でないときに大当り抽選に当選して第2大当り遊技が付与された場合であって、当該第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても第1ロング高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「120回」を、第1残り回数情報として主RWM43に記憶する。なお、大当り遊技が付与された場合には、第1残り回数情報に0が設定され、当該第1残り回数情報が初期化される。
第1ロング高開放状態であるときであって、第1残り回数情報から特定可能な回数が1以上であるとき、主CPU41は、特別ゲームが実行される毎に、第1残り回数情報から特定可能な回数から1減算し、第1残り回数情報を更新する。そして、減算後の第1残り回数情報から特定可能な回数が0に達した場合において、主CPU41は、非確変状態に制御することを特定可能な値が確変状態フラグに設定されている場合、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。
前述したように、主CPU41は、転落抽選に当選した場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を確変状態フラグに設定する。このとき、第1残り回数情報から特定可能な回数が0である場合、主CPU41は、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。
通常遊技状態であるときにおいて特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、主CPU41は、ショート高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくてもショート高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「100回」を、第2残り回数情報として主RWM43に記憶する。但し、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、主CPU41は、ショート高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定しない。なお、大当り遊技が付与された場合には、第2残り回数情報に0が設定され、当該第2残り回数情報が初期化される。
また、ショート高開放状態であるときであって、第2残り回数情報から特定可能な回数が1以上であるとき、主CPU41は、特別ゲームが実行される毎に、第2残り回数情報から特定可能な回数から1減算し、第2残り回数情報を更新する。そして、減算後の第2残り回数情報から特定可能な回数が0に達した場合において、主CPU41は、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。
通常遊技状態であるときにおいて特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、主CPU41は、第2ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても第2ロング高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「100回」を、第3残り回数情報として主RWM43に記憶する。但し、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、主CPU41は、第2ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定しない。なお、大当り遊技が付与された場合には、第3残り回数情報に0が設定され、当該第3残り回数情報が初期化される。
また、第2ロング高開放状態であるときであって、第3残り回数情報から特定可能な回数が1以上であるとき、主CPU41は、特別ゲームが実行される毎に、第3残り回数情報から特定可能な回数から1減算し、第3残り回数情報を更新する。そして、減算後の第3残り回数情報から特定可能な回数が0に達した場合において、主CPU41は、低開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。
なお、本実施形態における遊技状態処理では、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態を切り替えるかについての処理が行われた後、各種の残り回数情報が更新される。このため、例えば、実質通常遊技状態における最終回の特別ゲーム、つまり、実質通常遊技状態に制御されてから100回目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されない。同様に、例えば、特定契機時短状態における最終回の特別ゲーム、つまり、特定契機時短状態に制御されてから100回目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されない。
但し、大当り後時短状態の最終回の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御される場合と、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されない場合と、がある。具体的に、大当り後時短状態に制御可能な最低回数の特別ゲームが実行されることで大当り後時短状態が終了する場合であって、最低回数目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されない。なお、「大当り後時短状態に制御可能な最低回数」は、例えば、第1大当り遊技の終了後であれば「100回」、通常遊技状態であるときに付与された第2大当り遊技の終了後であれば「20回」、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに付与された第2大当り遊技の終了後であれば「120回」を意味する。例えば、第1大当り遊技の終了後から100回目の特別ゲームが実行されることに伴って転落抽選に当選した場合であって、且つ、当該100回目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されない。
一方、大当り後時短状態に制御可能な最低回数を超えて大当り遊技時短状態に制御されているときに転落抽選に当選したことで大当り後時短状態が終了する場合において、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示される場合は、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御される。例えば、第1大当り遊技の終了後から110回目の特別ゲームが実行されることに伴って転落抽選に当選した場合であって、且つ、当該110回目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されない。
ここで、図5に基づき、チャンス図柄が確定停止表示されたことによる遊技状態の変化と、各遊技状態において大当り遊技が付与された後の遊技状態と、について説明する。因みに、パチンコ遊技機10では、転落抽選の当選確率は一定である。このため、例えば、第1大当り遊技の終了後における大当り後時短状態と第2大当り遊技の終了後における大当り後時短状態の何れであっても、転落抽選に当選する確率は変わらない。
図5に示すように、通常遊技状態であるときのタイミングt11において第1大当り遊技が付与された場合には、当該第1大当り遊技の終了後、少なくとも100回の特別ゲームが実行されるまでは、大当り遊技が付与されなくても、大当り後時短状態に制御される。一方、通常遊技状態であるときのタイミングt11において第2大当り遊技が付与された場合には、当該第2大当り遊技の終了後、少なくとも20回の特別ゲームが実行されるまでは、大当り遊技が付与されなくても、大当り後時短状態に制御される。即ち、通常遊技状態であるときに大当り遊技が付与される場合において、第1大当り遊技の終了後には、第2大当り遊技の終了後に比して、長い期間にわたって大当り後時短状態に制御される期待度が高く、有利である。
また、通常遊技状態であるときのタイミングt12において、特別ゲームにて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態に制御される。因みに、実質通常遊技状態であるときに、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態に制御されない。同様に、実質通常遊技状態であるときに、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、特定契機時短状態に制御されない。なお、チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームが、実質通常遊技状態に制御されてから100回目の特別ゲームよりも前の特別ゲームであれば、各種のチャンス図柄が確定停止表示された後も、実質通常遊技状態に継続して制御される。但し、チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームが、実質通常遊技状態に制御されてから100回目の特別ゲームであれば、各種のチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、実質通常遊技状態が終了し、通常遊技状態に制御される。
また、通常遊技状態であるときのタイミングt12において、特別ゲームにて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、特定契機時短状態に制御される。因みに、特定契機時短状態であるときに、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態に制御されない。同様に、特定契機時短状態であるときに、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、特定契機時短状態に制御されない。なお、チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームが、特定契機時短状態に制御されてから100回目の特別ゲームよりも前の特別ゲームであれば、各種のチャンス図柄が確定停止表示された後も、特定契機時短状態に継続して制御される。但し、チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームが、特定契機時短状態に制御されてから100回目の特別ゲームであれば、各種のチャンス図柄が確定停止表示されたとしても、特定契機時短状態が終了し、通常遊技状態に制御される。
また、実質通常遊技状態であるときのタイミングt13において第1大当り遊技が付与された場合には、当該第1大当り遊技の終了後、少なくとも100回の特別ゲームが実行されるまでは、大当り遊技が付与されなくても、大当り後時短状態に制御される。一方、実質通常遊技状態であるときのタイミングt13において第2大当り遊技が付与された場合には、当該第2大当り遊技の終了後、少なくとも120回の特別ゲームが実行されるまでは、大当り遊技が付与されなくても、大当り後時短状態に制御される。即ち、実質通常遊技状態であるときに大当り遊技が付与される場合において、第2大当り遊技の終了後には、第1大当り遊技の終了後に比して、長い期間にわたって大当り後時短状態に制御される期待度が高く、有利である。
次に、パチンコ遊技機10における停止後インターバルについて説明する。
パチンコ遊技機10では、特別ゲーム終了後における停止後インターバルとして設定される時間(以下、停止後インターバル時間と示す)が、複数種類ある。具体的に、本実施形態の停止後インターバル時間には、「0.5秒」と、「10秒」と、がある。
図6に示すように、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。このとき、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態に制御される。即ち、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御される場合の当該第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。
一方、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「10秒」となる。このとき、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、特定契機時短状態に制御される。即ち、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御される場合の当該第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、「10秒」となる。
このように、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間と異なる。具体的に、パチンコ遊技機10において、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間よりも長い。即ち、第1遊技状態であるときに第2特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間は、第1遊技状態であるときに第1特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間よりも長い。
また、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。このとき、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化しない(図6では、「変化なし」と示す)。同様に、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。このとき、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化しない。
このように、実質通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、実質通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間と同じである。即ち、第2遊技状態であるときに第2特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間は、第2遊技状態であるときに第1特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間と同じである。
また、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。このとき、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化しない。同様に、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。このとき、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化しない。
このように、特定契機時短状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、特定契機時短状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間と同じである。即ち、第3遊技状態であるときに第2特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間は、第3遊技状態であるときに第1特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間と同じである。
また、大当り後時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。このとき、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化しない。同様に、大当り後時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。このとき、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化しない。
このように、大当り後時短状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、大当り後時短状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間と同じである。即ち、第4遊技状態であるときに第2特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間は、第4遊技状態であるときに第1特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間と同じである。
以上のように、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間と同じである。即ち、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御される場合と、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御されない場合と、では第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間が同じである。つまり、本実施形態において、変動ゲームにおいて第1特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御される場合の当該第1特定結果が導出された変動ゲーム終了後におけるインターバル時間は、変動ゲームにおいて第1特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御されない場合の当該第1特定結果が導出された変動ゲーム終了後におけるインターバル時間と同じである。
一方、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間と異なる。即ち、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御される場合と、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されない場合と、では第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間が異なる。つまり、本実施形態において、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御される場合の当該第2特定結果が導出された変動ゲーム終了後におけるインターバル時間は、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御されない場合の当該第2特定結果が導出された変動ゲーム終了後におけるインターバル時間と異なる。具体的に、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御される場合には、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されない場合よりも、第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間が長い。即ち、本実施形態において、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御される場合の当該第2特定結果が導出された変動ゲーム終了後におけるインターバル時間は、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御されない場合の当該第2特定結果が導出された変動ゲーム終了後におけるインターバル時間より長い。
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間内において、突入演出が演出表示装置25において開始される。突入演出は、特定契機時短状態に制御されることを特定可能な演出である。本実施形態において、突入演出は、第3遊技状態に制御されることを特定可能な演出に相当し、特定遊技状態に制御されることを特定可能な演出に相当する。このように、本実施形態において、第1遊技状態であるときに第2特定結果が導出された変動ゲームの終了後におけるインターバル時間内では、第3遊技状態に制御されることを特定可能な演出が演出実行手段において開始される。つまり、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出されたことを契機として特定遊技状態に制御される場合の当該第2特定結果が導出された変動ゲーム終了後におけるインターバル時間内では、特定遊技状態に制御されることを特定可能な演出が演出実行手段において開始される。
パチンコ遊技機10では、特定契機時短状態に制御されることを特定可能な内容の突入演出が開始される。例えば、突入演出は、特定契機時短状態であるときに滞在する演出モードへの移行を報知する内容で実行されるように構成してもよい。その他、例えば、突入演出は、通常遊技状態よりも有利な遊技状態へ切り替わることを報知する内容で実行されるように構成してもよい。また、突入演出は、停止後インターバル時間と同じ10秒にわたって実行される。このため、突入演出は、停止後インターバル時間が経過するタイミングと同じ又は略同じタイミングにおいて、終了する。なお、突入演出は、停止後インターバル時間である「10秒」を超える時間にわたって実行されるように構成してもよく、停止後インターバル時間が経過した後も継続して実行されるように構成してもよい。したがって、パチンコ遊技機10では、少なくとも停止後インターバルが終了するまでの間は、突入演出が演出表示装置25において継続して実行される。因みに、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間内において突入演出が実行されない場合、当該特別ゲームの実行中に実行された演出ゲームにおいて確定停止表示された演出図柄の組み合わせが演出表示装置25において確定停止表示され続ける。このとき確定停止表示される演出図柄の組み合わせは、演出図柄によるチャンス図柄となる。
また、突入演出が実行される場合、演出表示装置25では、右打ちすることを促す右打ち報知演出が開始される。右打ち報知演出は、特定契機時短状態であるときに継続して実行されるように構成されており、突入演出が終了した後も特定契機時短状態であれば、継続して実行される。因みに、右打ち報知演出は、特定契機時短状態であるときに限らず、大当り後時短状態であるときにおいても演出表示装置25において実行される。
次に、インターバル処理の具体的な内容について、突入演出の実行に係る制御と併せて、説明する。
通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「0.5秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。また、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「0.5秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。一方、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「10秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。このとき、主CPU41は、停止後インターバル時間として「10秒」が設定されたことを特定可能な制御情報(以下、突入演出指示コマンドと示す)を出力バッファに格納する。突入演出指示コマンドは、突入演出の実行を指示する制御情報ともいえる。
実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて特別図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「0.5秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。また、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて特別図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「0.5秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。また、大当り後時短状態であるときに特別ゲームにおいて特別図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「0.5秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。ここでいう特別図柄には、大当り図柄、はずれ図柄、第1チャンス図柄及び第2チャンス図柄が含まれる。
そして、副CPU51は、突入演出指示コマンドを入力した場合、突入演出が実行させるように演出表示装置25を制御する。これにより、パチンコ遊技機10では、停止後インターバル時間として10秒が設定されてから当該停止後インターバル時間が経過するよりも前に、演出表示装置25において突入演出が開始される。因みに、終了コマンドを入力する一方で突入演出指示コマンドを入力しない場合、副CPU51は、終了コマンドの入力に伴って確定停止表示させた演出図柄の組み合わせを演出表示装置25に確定停止表示させ続ける。
突入演出を実行させる場合、副CPU51は、右打ち報知演出が実行させるように演出表示装置25を制御する。その他、副CPU51は、特定契機時短状態及び大当り後時短状態であるとき、右打ち報知演出が実行させるように演出表示装置25を制御する。
実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも一部が演出実行手段として機能する。そして、本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、発光手段としての装飾ランプ17を副CPU51が制御することにより、発光手段を制御する発光制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、音出力手段としてのスピーカ18を副CPU51が制御することにより、音出力手段を制御する音出力制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、表示手段としての演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。
ここで、図7(a)及び図7(b)に基づき、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されたときの停止後インターバルについて説明する。
図7(a)に示すように、タイミングt21において、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定した場合、パチンコ遊技機10では、停止後インターバル時間として「0.5秒」が設定される。そして、パチンコ遊技機10では、タイミングt21において、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に、実質通常遊技状態に制御される。なお、通常遊技状態から実質通常遊技状態に切り替わったとしても、左打ちすることが推奨され続けることとなる。そして、タイミングt22において0.5秒の停止後インターバル時間が経過した場合において、特別ゲームの実行が保留されている場合には、特別ゲームの実行が開始される。なお、タイミングt22において特別ゲームの実行が保留されていない場合には、特別ゲームは実行されず、待機状態となる。
図7(b)に示すように、タイミングt31において、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定した場合、パチンコ遊技機10では、停止後インターバル時間として「10秒」が設定される。そして、パチンコ遊技機10では、タイミングt31において、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に、特定契機時短状態に制御される。なお、通常遊技状態から実質通常遊技状態に切り替わったことによって、左打ちすることが推奨される状況から右打ちすることが推奨される状況へと切り替わる。これに伴い、演出表示装置25では、右打ち報知演出が開始される。更に、10秒間の停止後インターバル時間内では、演出表示装置25において突入演出が開始される。
そして、タイミングt22において10秒の停止後インターバル時間が経過した場合において、特別ゲームの実行が保留されている場合には、特別ゲームの実行が開始される。このとき、特別ゲームの実行が開始されるタイミングでは、突入演出は終了している一方、右打ち報知演出については継続して実行される。なお、タイミングt22において特別ゲームの実行が保留されていない場合には、特別ゲームは実行されず、待機状態となる。但し、特別ゲームが実行されない場合であっても、右打ち報知演出は実行され続ける。つまり、右打ち報知演出は、タイミングt32を跨いで、継続して実行される。
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1-1)特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されて特定契機時短状態に制御されるときの特別ゲーム終了後の停止後インターバル時間は、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に制御されるときの特別ゲーム終了後の停止後インターバル時間よりも長い。このように、大当り抽選において大当りに当選しなかったときに確定停止表示される特別図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示された場合において、その特別図柄が確定停止表示された後に制御される遊技状態がより有利な遊技状態であるときほど、特別ゲーム終了後の停止後インターバル時間が長い。これにより、より有利な遊技状態に制御されるときほど次の特別ゲームが実行されるまでのインターバル時間が長くなる。そして、より有利な遊技状態で特別ゲームが実行されることへの高揚感を高める時間が長くなることで、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(1-2)第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、実質通常遊技状態に制御される場合と実質通常遊技状態に制御されない場合によらず、同じである。一方、第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、特定契機時短状態に制御される場合と特定契機時短状態に制御されない場合によって、異なる。これにより、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御される場合であっても、特別ゲームにおいて確定停止表示される特別図柄によって、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態の何れにも制御されない場合と停止後インターバル時間の違いが生じるときと生じないときが創出される。この結果、遊技が単調となることを抑制でき、興趣の向上を図ることができる。
(1-3)特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御される場合の当該特定契機時短状態は、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御される場合の当該実質通常遊技状態よりも有利である。つまり、特別ゲームの終了後にチャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されるときであっても、その遊技状態が特定契機時短状態であるときは、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されないときの停止後インターバル時間と異なる。このように、特定契機時短状態に制御されるときは、次の特別ゲームが実行されるまでの停止後インターバル時間が実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されないときの停止後インターバル時間と異なることで違和感が生じ、より有利な遊技状態で特別ゲームが実行されることへの高揚感を高め、興趣の向上を図ることができる。
(1-4)停止後インターバル時間内において、特定契機時短状態に制御されることを特定可能な突入演出が開始される。これにより、一般的には何ら面白味がない停止後インターバル時間内において遊技者を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
(1-5)通常遊技状態及び実質通常遊技状態は、左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態であることから、通常遊技状態から実質通常遊技状態へ切り替わった場合、遊技球を流下させることが推奨される領域に変化はなく、遊技者が遊技状態の変化を感じ難い。一方、特定契機時短状態は、右側領域R2aへ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態であることから、通常遊技状態から特定契機時短状態へ遷移した場合、遊技球を流下させることが推奨される領域に変化が生じ、遊技者が遊技状態の変化を感じ易くなり、有利な特定契機時短状態となったことに気が付き易く、興趣の向上を図り易くなる。
(1-6)通常遊技状態であるとき、大当り抽選において大当りに当選しなくても特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後には、通常遊技状態に比して有利な実質通常遊技状態に制御されるゲーム性により、興趣の向上を図ることができる。加えて、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に制御されれば、第2大当り遊技が付与された場合には、当該第2大当り遊技終了後が、通常遊技状態であるときに第2大当り遊技が付与された場合の当該第2大当り遊技終了後よりも有利になるゲーム性を有している。これにより、「通常遊技状態であるとき、大当りに当選しなくても特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後には、通常遊技状態に比して有利な実質通常遊技状態に制御されるゲーム性」をより楽しませることができ、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(1-7)通常遊技状態及び実質通常遊技状態の何れであっても、第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度は同じである。つまり、大当り遊技には、実質通常遊技状態において付与されたときに大当り遊技終了後の有利度が通常遊技状態において付与されたときよりも高い第2大当り遊技と、実質通常遊技状態において付与されたときに大当り遊技終了後の有利度が通常遊技状態において付与されたときと同じである第1大当り遊技と、がある。このように、通常遊技状態であっても実質通常遊技状態であるときに付与されたときと大当り遊技終了後の有利度が同じになる第1大当り遊技を有することで、通常遊技状態であることによる興趣の低下を抑制することができる。加えて、通常遊技状態及び実質通常遊技状態の何れにおいても、どの種類の大当り遊技が付与されるかについて注目する楽しみを与え、興趣の向上を図ることができる。
(1-8)通常遊技状態であるときに大当り抽選において大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合における当該第2大当り遊技の終了後の有利度は、通常遊技状態であるときに大当り抽選において大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度よりも低い。一方、実質通常遊技状態であるときに大当り抽選において大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合における当該第2大当り遊技の終了後の有利度は、実質通常遊技状態であるときに大当り抽選において大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度よりも高い。このように、通常遊技状態と実質通常遊技状態では、第1大当り遊技の終了後の有利度と、第2大当り遊技の終了後の有利度と、が真逆の関係性である。これにより、通常遊技状態及び実質通常遊技状態の何れにおいてどの種類の大当り遊技が付与されるかによって、大当り遊技の終了後の有利度が異なる遊技性の下、興趣の向上を図ることができる。
(1-9)実質通常遊技状態及び特定契機時短状態は、通常時賞球数の計数の対象となる遊技状態でなく、且つ、通常時有効球数の計数の対象となる遊技状態でない。一方、通常遊技状態は、通常時賞球数の計数の対象となる遊技状態であって、且つ、通常時有効球数の計数の対象となる遊技状態である。つまり、性能表示モニタ60には、通常遊技状態における「通常時有効球数の総数に対する通常時賞球数の総数の割合を示すベース値」が表示される。この結果、通常遊技状態、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態のうち最も有利でない通常遊技状態であるときに限られたベース値を把握することが可能となり、通常遊技状態であるときにおいて遊技者がどの程度の割合で賞球を獲得しているかを把握可能となる。
(1-10)通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されると、その後に、実質通常遊技状態よりも有利な特定契機時短状態に制御することが許容される。但し、通常遊技状態であるときに変動ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後に通常遊技状態よりも有利な実質通常遊技状態に制御された場合、当該実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された後、特定契機時短状態に制御することが制限される。つまり、一旦、第1チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に制御されると、当該実質通常遊技状態であるときには、第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても特定契機時短状態に制御することが制限されてしまう。このように、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が導出されると、通常遊技状態よりも有利な実質通常遊技状態に制御される一方、実質通常遊技状態よりも有利な特定契機時短状態に制御されることが制限されるゲーム性を有する。このようなゲーム性により、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示されるよりも前に第2チャンス図柄が確定停止表示されるかについて注目させて興趣の向上を図ることができる。また、たとえ第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、通常遊技状態よりも有利な実質通常遊技状態に制御されるため、興趣の低下を抑制することができる。
(1-11)特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後には、実質通常遊技状態に制御することが制限される。つまり、一旦、第2チャンス図柄が確定停止表示されて特定契機時短状態に制御されれば、第1チャンス図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示されて特定契機時短状態よりも有利でない実質通常遊技状態に制御されないため、安心して特定契機時短状態における遊技を楽しませることができ、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、遊技機の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付し、その詳細な説明及び図面については省略する。
第1実施形態におけるパチンコ遊技機10では、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、ショート高開放状態に制御されない。一方、第2実施形態におけるパチンコ遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、ショート高開放状態に制御される。これにより、第2実施形態では、実質通常遊技状態に制御されているときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されてから100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として実質通常遊技状態に制御される。即ち、第2実施形態は、第2遊技状態であるときに前記第1特定結果が変動ゲームにおいて導出された後には、当該第1特定結果が導出されてから前記特定期間を上限として前記第2遊技状態に制御可能に構成されている。
更に、第2実施形態におけるパチンコ遊技機10では、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、ショート高開放状態に制御される。これにより、第2実施形態では、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されてから100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として実質通常遊技状態に制御される。
このように、第2実施形態では、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が導出された後には、実質通常遊技状態に制御される。即ち、第2実施形態は、第1遊技状態及び第2遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、変動ゲームにおいて第1特定結果が導出された後には第2遊技状態に制御可能に構成されている。
また、第1実施形態におけるパチンコ遊技機10では、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、第2ロング高開放状態に制御されない。一方、第2実施形態におけるパチンコ遊技機10では、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、第2ロング高開放状態に制御される。これにより、第2実施形態では、実質通常遊技状態に制御されているときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されてから100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定契機時短状態に制御される。
更に、第2実施形態におけるパチンコ遊技機10では、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、第2ロング高開放状態に制御される。これにより、第2実施形態では、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されてから100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定契機時短状態に制御される。
このように、第2実施形態では、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が導出された後には、特定契機時短状態に制御される。即ち、第2実施形態は、第1遊技状態及び第2遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、変動ゲームにおいて第2特定結果が導出された後には第3遊技状態に制御可能に構成されている。
ここで、第2実施形態における遊技状態処理について説明する。なお、第1実施形態における遊技状態処理と同様の制御については、その説明を省略する。
実質通常遊技状態であるときにおいて特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、主CPU41は、ショート高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくてもショート高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「100回」を、第2残り回数情報として主RWM43に記憶する。また、特定契機時短状態であるときにおいて特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、主CPU41は、ショート高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくてもショート高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「100回」を、第2残り回数情報として主RWM43に記憶する。
また、実質通常遊技状態であるときにおいて特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、主CPU41は、第2ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても第2ロング高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「100回」を、第3残り回数情報として主RWM43に記憶する。また、特定契機時短状態であるときにおいて特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、主CPU41は、第2ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を開放状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、大当り遊技が付与されなくても第2ロング高開放状態に制御可能な特別ゲームの最低回数に相当する「100回」を、第3残り回数情報として主RWM43に記憶する。
また、第2実施形態におけるパチンコ遊技機10では、第1実施形態におけるパチンコ遊技機10と停止後インターバル時間が異なる場合がある。具体的に、第2実施形態では、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて各種のチャンス図柄が確定停止表示されたときの停止後インターバル時間と、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて各種のチャンス図柄が確定停止表示されたときの停止後インターバル時間と、が第1実施形態と異なる。以下、第2実施形態における停止後インターバル時間について説明する。なお、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて各種のチャンス図柄が確定停止表示されたときの停止後インターバル時間と、大当り後時短状態であるときに特別ゲームにおいて各種のチャンス図柄が確定停止表示されたときの停止後インターバル時間と、についての説明は、省略する。
図8に示すように、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」となる。このとき、第2実施形態のパチンコ遊技機10では、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、改めて実質通常遊技状態に制御される(図8では、「変化なし」と示す)。このとき、実質通常遊技状態に制御可能な特別ゲームの残り回数に関係なく、実質通常遊技状態に制御可能な期間は、第1チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に改めて制御されてから100回の特別ゲームが実行されるまでの期間となる(図8では、「制御期間は延長される」と示す)。
また、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「10秒」となる。このとき、第2実施形態のパチンコ遊技機10では、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、特定契機時短状態に制御される。
また、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「8秒」となる。このとき、第2実施形態のパチンコ遊技機10では、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態に制御される。
特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、「10秒」となる。このとき、第2実施形態のパチンコ遊技機10では、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、改めて特定契機時短状態に制御される(図8では、「変化なし」と示す)。このとき、特定契機時短状態に制御可能な特別ゲームの残り回数に関係なく、特定契機時短状態に制御可能な期間は、第2チャンス図柄が確定停止表示されて特定契機時短状態に改めて制御されてから100回の特別ゲームが実行されるまでの期間となる(図8では、「制御期間は延長される」と示す)。
パチンコ遊技機10では、特定契機時短状態が終了して実質通常遊技状態に制御されることを特定可能な内容の転落演出が開始される。例えば、転落演出は、実質通常遊技状態であるときに滞在する演出モードへの移行を報知する内容で実行されるように構成してもよい。その他、例えば、転落演出は、遊技状態の有利度が低下することを報知する内容で実行されるように構成してもよい。また、転落演出は、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合の停止後インターバル時間と同じ8秒にわたって実行される。このため、転落演出は、停止後インターバル時間が経過するタイミングと同じ又は略同じタイミングにおいて、終了する。なお、転落演出は、停止後インターバル時間である「8秒」を超える時間にわたって実行されるように構成してもよく、停止後インターバル時間が経過した後も継続して実行されるように構成してもよい。したがって、パチンコ遊技機10では、少なくとも停止後インターバルが終了するまでの間は、転落演出が演出表示装置25において継続して実行される。
また、転落演出が実行される場合、演出表示装置25では、左打ちすることを促す左打ち報知演出が開始される。左打ち報知演出は、転落演出が実行されているときに開始され、転落演出が終了した後であっても、左打ち報知演出を開始してから予め決められた時間(例えば、12秒)が経過するまで継続して実行される。因みに、左打ち報知演出は、特定契機時短状態から実質通常遊技状態に切り替わったときに限らず、例えば、大当り後時短状態から通常遊技状態に切り替わったときにおいても演出表示装置25において実行されるように構成してもよい。
次に、インターバル処理の具体的な内容について、突入演出及び転落演出の実行に係る制御と併せて、説明する。なお、第1実施形態におけるインターバル処理と同様の制御については、その説明を省略する。
実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「0.5秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。また、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「10秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。このとき、主CPU41は、突入演出指示コマンドを出力バッファに格納する。
また、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「8秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。このとき、主CPU41は、停止後インターバル時間として「8秒」が設定されたことを特定可能な制御情報(以下、転落演出指示コマンドと示す)を出力バッファに格納する。転落演出指示コマンドは、転落演出の実行を指示する制御情報ともいえる。また、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第2チャンス図柄を確定停止表示させた場合、主CPU41は、停止後インターバル時間として「10秒」を設定し、当該停止後インターバル時間を計測する。このとき、主CPU41は、突入演出指示コマンドを出力バッファに格納する。
そして、副CPU51は、転落演出指示コマンドを入力した場合、転落演出が実行させるように演出表示装置25を制御する。これにより、パチンコ遊技機10では、停止後インターバル時間として8秒が設定されてから当該停止後インターバル時間が経過するよりも前に、演出表示装置25において転落演出が開始される。因みに、終了コマンドを入力する一方で突入演出指示コマンド及び転落演出指示コマンドの何れも入力しない場合、副CPU51は、終了コマンドの入力に伴って確定停止表示させた演出図柄の組み合わせを演出表示装置25に確定停止表示させ続ける。
転落演出を実行させる場合、副CPU51は、左打ち報知演出が実行させるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、予め決められた時間が経過することに伴って、左打ち報知演出を終了させる。
ここで、図9に基づき、チャンス図柄が確定停止表示されたことによる遊技状態の変化について説明する。
図9に示すように、通常遊技状態であるときに特別ゲームにて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として実質通常遊技状態に制御される。このとき、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」である。また、通常遊技状態であるときに特別ゲームにて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定契機時短状態に制御される。このとき、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、「10秒」である。そして、10秒の停止後インターバル時間内では、突入演出が開始され、右打ち報知演出が開始される。
また、実質通常遊技状態であるときのタイミングtXにおいて、特別ゲームにて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、改めて、100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として実質通常遊技状態に制御される。このとき、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、「0.5秒」である。一方、実質通常遊技状態であるときのタイミングtXにおいて、特別ゲームにて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定契機時短状態に制御される。このとき、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、「10秒」である。そして、10秒の停止後インターバル時間内では、突入演出が開始され、右打ち報知演出が開始される。
また、特定契機時短状態であるときのタイミングtXにおいて、特別ゲームにて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として実質通常遊技状態に制御される。このとき、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、「8秒」である。そして、8秒の停止後インターバル時間内では、転落演出が開始され、左打ち報知演出が開始される。一方、特定契機時短状態であるときのタイミングtXにおいて、特別ゲームにて第2チャンス図柄が確定停止表示された場合、当該第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、改めて、100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定契機時短状態に制御される。このとき、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間は、「10秒」である。そして、10秒の停止後インターバル時間内では、突入演出が開始される一方、右打ち報知演出が継続して実行されることとなる。
本実施形態によれば、第1実施形態における効果(1-1)及び(1-4)~(1-9)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(2-1)通常遊技状態であるとき、大当り抽選において大当りに当選しなくても特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後には、通常遊技状態に比して有利な実質通常遊技状態に制御されるゲーム性により、興趣の向上を図ることができる。加えて、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に制御されれば、第2大当り遊技が付与された場合には、当該第2大当り遊技終了後が、通常遊技状態であるときに第2大当り遊技が付与された場合の当該第2大当り遊技終了後よりも有利になるゲーム性を有している。これにより、「通常遊技状態であるとき、大当り抽選において大当りに当選しなくても特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後には、通常遊技状態に比して有利な実質通常遊技状態に制御されるゲーム性」をより楽しませることができ、効果的に興趣の向上を図ることができる。
更に、実質通常遊技状態に制御されているときに第1チャンス図柄が確定停止表示された後には、改めて100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として実質通常遊技状態に制御され、第2大当り遊技終了後が有利になる状況が延長されるゲーム性を有している。これにより、実質通常遊技状態がいつ終了するかについて注目させつつ、大当りに当選しなくても実質通常遊技状態に制御される期間が延長されるかについても注目させて、興趣の向上を図ることができる。
(2-2)通常遊技状態と実質通常遊技状態の何れであっても、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されれば、実質通常遊技状態よりも有利な特定契機時短状態に制御される。これにより、通常遊技状態であるときには、実質通常遊技状態よりも有利な特定契機時短状態に制御されることを期待させて興趣の向上を図ることができる。また、実質通常遊技状態であるときであっても、実質通常遊技状態の終了を待たずに特定契機時短状態に制御されることを期待させることができ、興趣の向上を図ることができる。
(2-3)特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後には、実質通常遊技状態に制御される。つまり、一旦、第2チャンス図柄が確定停止表示されて特定契機時短状態に制御されたとしても、100回の特別ゲームが実行されるよりも前に第1チャンス図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示されて特定契機時短状態よりも有利でない実質通常遊技状態に制御される可能性がある。したがって、特定契機時短状態に制御されたとしても、特定契機時短状態が終了することへの危機感を煽って楽しませることができ、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(2-4)通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合には、実質通常遊技状態に制御されるとともに、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間として「0.5秒」が設定される。また、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合には、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間として「0.5秒」が設定される。したがって、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に制御されたとしても、実質通常遊技状態に制御されたことに遊技者が気付かない虞がある。しかし、特定契機時短状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合には、実質通常遊技状態に制御されるとともに、特別ゲーム終了後における停止後インターバル時間として「8秒」が設定される。このように停止後インターバル時間が長ければ、実質通常遊技状態に制御されたことを遊技者が認識し易くできる。即ち、特定契機時短状態から実質通常遊技状態に切り替わったときには、実質通常遊技状態に制御されたことを認識し易い特典が得られることから、特定契機時短状態から実質通常遊技状態に切り替わったことによる興趣の低下を抑制することができる。
特に、停止後インターバル時間として「8秒」が設定されたときには、転落演出が開始されることから、実質通常遊技状態に制御されたことをより認識させ易くできる。更に、一般的には何ら面白味がない停止後インターバル時間内において遊技者を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間と同じであってもよい。例えば、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの変動時間を、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの変動時間よりも長くしてもよい。そして、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの開始から次の特別ゲームを実行可能となるまでの時間を、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの開始から次の特別ゲームを実行可能となるまでの時間よりも長くしてもよい。即ち、第1遊技状態であるときに第2特定結果が導出される変動ゲームが開始されてから次の変動ゲームを開始可能のとなるまでの時間は、第1遊技状態であるときに第1特定結果が導出される変動ゲームが開始されてから次の変動ゲームを開始可能のとなるまでの時間よりも長くなるようにしてもよい。このとき、通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの実行中において、突入演出が開始されるように構成してもよく、当該特別ゲームの終了後に特定契機時短状態に制御されることに伴って右打ち報知演出が開始されるように構成してもよい。
・上記実施形態において停止後インターバル時間として「10秒」が設定されているときには、突入演出を実行せず、確定停止表示された演出図柄の組み合わせが確定停止表示され続けるように構成してもよい。同様に、上記実施形態において停止後インターバル時間として「8秒」が設定されているときには、転落演出を実行せず、確定停止表示された演出図柄の組み合わせが確定停止表示され続けるように構成してもよい。
・上記実施形態において停止後インターバル時間として「10秒」が設定されるときの当該停止後インターバル時間は、発射された遊技球が第2始動口27へ到達する時間の最短時間以上の時間であってもよい。その他、上記実施形態において停止後インターバル時間として「10秒」が設定されるときの当該停止後インターバル時間は、発射された遊技球が第2始動口27へ到達する時間の平均時間以上の時間であってもよい。この場合、停止後インターバルが開始されてから右打ちした場合において、当該停止後インターバル時間が終了するまでの間に、第2始動口27へ遊技球を入球させることが可能となる。この結果、停止後インターバルが開始した時点では第2特別ゲームの実行が保留されていなかったとしても、停止後インターバルが終了した時点では第2特別ゲームの実行が保留され、停止後インターバルが終了した後、第2特別ゲームが実行されることが可能となる。
また、上記実施形態において停止後インターバル時間として「8秒」が設定されるときの当該停止後インターバル時間は、発射された遊技球が第1始動口26へ到達する時間の最短時間以上の時間であってもよい。その他、上記実施形態において停止後インターバル時間として「8秒」が設定されるときの当該停止後インターバル時間は、発射された遊技球が第1始動口26へ到達する時間の平均時間以上の時間であってもよい。
・停止後インターバル時間を変更してもよい。例えば、上記実施形態において、停止後インターバル時間として「10秒」が設定されるときの停止後インターバル時間と、停止後インターバル時間として「8秒」が設定されるときの停止後インターバル時間と、が同じであってもよい。つまり、突入演出が開始されるときの停止後インターバル時間(上記実施形態では、10秒)と、転落演出が開始されるときの停止後インターバル時間(上記実施形態では、8秒)と、が同じであってもよい。また、転落演出が開始されるときの停止後インターバル時間は、突入演出が開始されるときの停止後インターバル時間よりも長くてもよい。また、実質通常遊技状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、実質通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間と異ならせてもよい。
また、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御される場合と、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御されない場合と、において第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間を異ならせてもよい。例えば、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御される場合は、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御されない場合よりも、第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間が長くてもよい。逆に、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御される場合は、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御されない場合よりも、第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間が短くてもよい。また、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御される場合と、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されない場合と、において第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間が同じであってもよい。また、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されない場合は、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御される場合よりも、第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間が長くてもよい。
・停止後インターバル時間内において突入演出が開始されるときにおいて右打ち報知演出が開始された場合、停止後インターバルが経過することに伴って、右打ち報知演出の態様が変化するように構成してもよい。例えば、停止後インターバル時間内において右打ち報知演出は第1態様で実行され、停止後インターバル時間が経過することに伴って、右打ち報知演出の態様が第1態様から第2態様に変化するように構成してもよい。このとき、第1態様は、演出表示装置25の表示領域のうち右打ち報知演出が実行される領域が占める割合が第2態様よりも大きい態様としてもよい。
・第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御可能な特別ゲームの上限回数は、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御可能な特別ゲームの上限回数よりも多い回数であってもよい。また、第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御可能な特別ゲームの上限回数は、第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態に制御可能な特別ゲームの上限回数よりも少ない回数であってもよい。
・チャンス図柄の種類は、2種類でなくても、1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。例えば、チャンス図柄には、通常遊技状態及び実質通常遊技状態の何れであっても特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されるチャンス図柄があってもよい。加えて、チャンス図柄には、例えば、通常遊技状態及び実質通常遊技状態のうち通常遊技状態であるときに限って特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されるチャンス図柄があってもよい。例えば、第1チャンス図柄は、通常遊技状態及び実質通常遊技状態のうち通常遊技状態であるときに限って特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機に実質通常遊技状態に制御されるチャンス図柄としてもよい。一方、例えば、第2チャンス図柄は、通常遊技状態及び実質通常遊技状態のうち何れであっても特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機に特定契機時短状態に制御されるチャンス図柄としてもよい。
・特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として制御される実質通常遊技状態は、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として制御される特定契機時短よりも有利であってもよい。また、実質通常遊技状態の有利度は、特定契機時短状態の有利度と同じであってもよい。
・複数種類の遊技状態のうち何れの遊技状態であっても、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御されるように構成してもよい。チャンス図柄が確定停止表示されたときの遊技状態に応じて、その後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。例えば、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に実質通常遊技状態に制御される。一方、実質通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該第1チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機に特定契機時短状態に制御されるように構成してもよい。このとき、特定契機時短状態に制御されるときの第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間は、実質通常遊技状態に制御されるときの第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間よりも長くてもよい。また、チャンス図柄を備えないパチンコ遊技機であってもよい。即ち、当り抽選において当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果には、チャンス図柄が含まれなくてもよい。その他、チャンス図柄の種類は、チャンス抽選において決定されるように構成してもよい。以上のように、大当り後時短状態であるときであってもチャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御可能に構成してもよい。これに伴って、大当り後時短状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間を変更してもよい。同様に、大当り後時短状態であるときに第2チャンス図柄が確定停止表示された特別ゲームの終了後における停止後インターバル時間を変更してもよい。
・通常遊技状態、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態のうち一部の遊技状態であるときに限って、特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示された後に実質通常遊技状態に制御されるように構成してもよい。同様に、通常遊技状態、実質通常遊技状態及び特定契機時短状態のうち一部の遊技状態であるときに限って、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示された後に特定契機時短状態に制御されるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態であるときには、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたとしても特定契機時短状態に制御されないように構成してもよい。一方、実質通常遊技状態であるときには、特別ゲームにおいて第2チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として特定契機時短状態に制御されるように構成してもよい。この場合、通常遊技状態であるときに第1チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に制御されたときでなければ、特定契機時短状態に制御されるチャンスが与えられない。このように構成する場合には、実質通常遊技状態に制御されたことに対する喜びを大きくすることができる。
・実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合には、実質通常遊技状態以外の遊技状態(例えば、大当り後時短状態)であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与される場合に比して、第2大当り遊技の終了後が有利であるように構成してもよい。また、通常遊技状態及び実質通常遊技状態の何れでもない遊技状態(例えば、大当り後時短状態)であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合の当該第2大当り遊技の終了後は、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合の当該第2大当り遊技の終了後よりも、有利であってもよい。その他、第2大当り遊技の終了後における有利度は、第1大当り遊技の終了後と同様、大当りに当選したときの遊技状態によって変化しないように構成してもよい。したがって、例えば、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合と、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合と、では第2大当り遊技の終了後の有利度が同じであってもよい。また、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合には、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合に比して、第2大当り遊技の終了後が有利になるように構成してもよい。
・通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合における当該第2大当り遊技の終了後の有利度は、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度と同じであってもよい。また、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合における当該第2大当り遊技の終了後の有利度は、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度よりも高くてもよい。実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合における当該第2大当り遊技の終了後の有利度は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度と同じであってもよい。また、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合における当該第2大当り遊技の終了後の有利度は、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度よりも低くてもよい。
・第1大当り遊技の終了後の有利度は、大当りに当選したときの遊技状態によって異ならせてもよい。例えば、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度は、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度よりも高くてもよい。逆に、実質通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度は、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合における当該第1大当り遊技の終了後の有利度よりも低くてもよい。
・左打ちすることが推奨される実質通常遊技状態は、通常時賞球数の計数対象となる遊技状態としてもよい。即ち、通常時賞球数の計数対象となる遊技状態は、通常遊技状態及び実質通常遊技状態としてもよい。同様に、実質通常遊技状態は、通常時有効球数の計数対象となる遊技状態としてもよい。即ち、通常時有効球数の計数対象となる遊技状態は、通常遊技状態及び実質通常遊技状態としてもよい。
・演出モードを制御可能に構成してもよい。例えば、副CPU51が演出モードを制御することで、演出モードを制御する演出モード制御手段としての機能が実現されるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態及び実質通常遊技状態では、同じ演出モードに制御されるように構成してもよいし、異なる演出モードに制御されるように構成してもよい。また、特定契機時短状態及び大当り後時短状態では、同じ演出モードに制御されるように構成してもよいし、異なる演出モードに制御されるように構成してもよい。その他、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1チャンス図柄が確定停止表示されて実質通常遊技状態に制御される場合には、専用の演出モードに制御されるように構成してもよい。このとき、専用の演出モードに制御可能な期間は、実質通常遊技状態に制御可能な期間(上記実施形態でいえば、100回の特別ゲームが実行されるまでの期間)と同じであってもよいし、実質通常遊技状態に制御可能な期間よりも短い期間であってもよい。
・ロング高開放状態は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間がショート高開放状態と同じであってもよい。また、ロング高開放状態は、1回の普通ゲームの変動時間がショート高開放状態と同じであってもよい。ロング高開放状態は、1回の普通ゲームの変動時間がショート高開放状態よりも長い場合があってもよい。例えば、ロング高開放状態は、ショート高開放状態に比して、1回の普通ゲームの変動時間の平均時間が短いように構成してもよい。
・第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態では、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を異ならせてもよい。例えば、第1ロング高開放状態は、第2ロング高開放状態に比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長いようにしてもよい。逆に、第2ロング高開放状態は、第1ロング高開放状態に比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長いようにしてもよい。また、第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態では、1回の普通ゲームの変動時間を異ならせてもよい。第1ロング高開放状態では、第2ロング高開放状態に比して、1回の普通ゲームの変動時間が長くなるようにしてもよい。逆に、第2ロング高開放状態では、第1ロング高開放状態に比して、1回の普通ゲームの変動時間が長くなるようにしてもよい。また、例えば、第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態では、1回の普通ゲームの変動時間の平均時間を異ならせてもよい。
・第1ロング高開放状態であるときの普通当り確率は、第2ロング高開放状態であるときの普通当り確率と同じであってもよいし、第2ロング高開放状態であるときの普通当り確率よりも低くてもよい。また、第2ロング高開放状態であるときの普通当り確率は、ショート高開放状態であるときの普通当り確率と異ならせてもよい。例えば、第2ロング高開放状態であるときの普通当り確率は、ショート高開放状態であるときの普通当り確率よりも高くてもよいし、ショート高開放状態であるときの普通当り確率よりも低くてもよい。また、ショート高開放状態であるときの普通当り確率は、低開放状態であるときの普通当り確率と異ならせてもよい。例えば、ショート高開放状態であるときの普通当り確率は、低開放状態であるときの普通当り確率よりも高くてもよいし、低開放状態であるときの普通当り確率よりも低くてもよい。
・実質通常遊技状態であるときには、右打ちすることが推奨されるように構成してもよい。この場合、ショート高開放状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球し易く、右打ちすることが推奨され、主に、第2特別ゲームが実行されるように構成することが好ましい。また、上記実施形態におけるパチンコ遊技機は、左打ち及び右打ちを行うことが可能なパチンコ遊技機でなくてもよく、例えば、左打ちのみを行うことが推奨されるパチンコ遊技機であってもよい。
・上記実施形態では、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先して実行されるように構成したが、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの特別ゲームの種類に関係なく実行が保留された順序で実行されるように構成してもよい。また、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを同時に実行可能に構成してもよく、例えば、低ベース状態においては第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、高ベース状態においては第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されるように構成してもよい。
・第1始動口26への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選したときの有利度と、第2始動口27への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選したときの有利度と、を異ならせてもよい。例えば、大当り抽選に当選した場合において、有利度の高い大当り遊技が付与される割合を異ならせることで、大当りに当選したときの有利度を異ならせてもよい。その他、例えば、大当り抽選に当選した場合に付与され得る大当り遊技の種類の一部又は全部を異ならせることで、大当りに当選したときの有利度を異ならせてもよい。例えば、第2始動口27への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選したときの有利度は、第1始動口26への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選したときの有利度よりも高くなるように構成してもよい。
・上記実施形態は、大当り抽選の他、小当り抽選を行うパチンコ遊技機に適用してもよい。一般的に、小当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、当該特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。実施形態の遊技機は、例えば、通常遊技状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選の両方を当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技の両方を当り遊技として、それぞれ捉えることができる。その他、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選のうち大当り抽選のみを当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技のうち大当り遊技のみを当り遊技として、それぞれ捉えることができる。この場合、小当り図柄及びはずれ図柄は、当り抽選において当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果に相当する。また、小当り抽選を行うパチンコ遊技機においては、小当り図柄の種類が複数種類であってもよい。そして、特別ゲームにおいて確定停止表示された小当り図柄の種類によって、小当り遊技の種類を異ならせてもよい。例えば、小当り遊技の種類が異なる場合には、小当り遊技における大入賞口の開放態様を異ならせてもよい。なお、大当り遊技において開放される大入賞口及び小当り遊技において開放される大入賞口は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。その他、実質通常遊技状態に制御可能な期間は、小当り抽選に当選した回数、又は、小当り遊技が付与された回数によって定めてもよい。例えば、実質通常遊技状態は、当該実質通常遊技状態に制御されてから2回の小当り遊技が付与されたことを契機に終了するように構成してもよい。同様に、特定契機時短状態に制御可能な期間は、小当り抽選に当選した回数、又は、小当り遊技が付与された回数によって定めてもよい。例えば、特定契機時短状態は、当該特定契機時短状態に制御されてから2回の小当り遊技が付与されたことを契機に終了するように構成してもよい。なお、ここでは、小当り遊技が付与された回数として2回を例示したが、1回であってもよいし、3回以上であってもよい。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、遊技球が特別領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機に具体化してもよい。例えば、上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づく大当り遊技と、遊技球が特別領域を通過したことに基づく大当り遊技と、を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。この特別領域は、例えば、上記実施形態における第2始動口27へ入球したことを契機に行われた小当り抽選において小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口内に設けられる。この大入賞口は、大当り遊技において開放される大入賞口29と同じであってもよいし、大入賞口29とは別の大入賞口であってもよい。なお、小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口へ遊技球が入球したとしても、特別領域を遊技球が通過しない場合には大当り遊技が付与されない。1種2種混合機は、前述した、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機である。また、1種2種混合機においては、第1始動口26への入球を契機に大当り抽選に当選して大当り遊技が付与される場合であっても、大当り抽選において大当りに当選したときが高開放状態であるときには、大当り抽選において大当りに当選したときが低開放状態であるときに比して、大当り遊技終了後が有利となるように構成してもよい。例えば、大当り遊技終了後に高開放状態に制御される期間(例えば、特別ゲームの回数)が長くなることによって、大当り遊技終了後が有利となるように構成してもよい。このように構成される大当り遊技は、第1始動口26への入球を契機に行われた大当り抽選に当選して付与され得る複数種類の大当り遊技のうち、一部の特定の大当り遊技であってもよいし、全部の大当り遊技であってもよい。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、特別ゲームの実行回数に基づいて高開放状態に制御可能な遊技機に具体化してもよい。例えば、非確変状態であるときに大当りに当選することなく実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合、高開放状態に制御可能に構成してもよい。このとき制御される高開放状態は、ロング高開放状態であってもよい。このロング高開放状態は、第1ロング高開放状態であってもよいし、第2ロング高開放状態であってもよいし、第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態の何れとも異なるロング高開放状態であってもよい。第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態の何れとも異なるロング高開放状態(以下、第3ロング高開放状態と示す)は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態のうち少なくとも一方と異なるように構成してもよい。第3ロング高開放状態は、1回の普通ゲームの変動時間又は1回の普通ゲームの変動時間の平均時間を第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態のうち少なくとも一方と異なるように構成してもよい。第3ロング高開放状態は、普通当り確率を第1ロング高開放状態及び第2ロング高開放状態のうち少なくとも一方と異なるように構成してもよい。
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、或いは、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定の領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの仕様のうち何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。また、例えば、大当り遊技の種類によって、特定の領域に遊技球が入球する期待度を異ならせてもよい。例えば、上記実施形態のパチンコ遊技機を転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機に具体化する場合、第1大当り遊技と第2大当り遊技では、特定の領域に遊技球が入球する期待度を異ならせてもよい。例えば、第1大当り遊技では、第2大当り遊技に比して、特定の領域に遊技球が入球する期待度が高くなるように構成してもよい。例えば、第1大当り遊技では、大入賞口へ向けて遊技球を発射させていれば特定の領域に遊技球が入球することが期待できる一方、第2大当り遊技では、大入賞口へ向けて遊技球を発射させていたとしても特定の領域に遊技球が入球することがほぼ期待できないように構成してもよい。このように構成する場合、実質通常遊技状態において大当りに当選して第1大当り遊技が付与された場合には、実質通常遊技状態において大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合に比して、大当り後時短状態に制御可能な最低回数は少ないものの、確変状態に制御される特典を創出することができる。これにより、第1大当り遊技が付与されたにもかかわらず、興趣が低下してしまうことを抑制することができる。また、第2大当り遊技が付与されたとしても、大当り後時短状態に制御可能な最低回数が多いため、第2大当り遊技が付与されたことによる興趣の低下を抑制できる。また、上記実施形態のパチンコ遊技機は、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機でなくてもよい。
・遊技状態処理において、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合、各種の残り回数情報が更新された後、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態を切り替えるかについての処理が行われるようにしてもよい。この場合、例えば、実質通常遊技状態における最終回の特別ゲーム、つまり、実質通常遊技状態に制御されてから100回目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御される。同様に、例えば、特定契機時短状態における最終回の特別ゲーム、つまり、特定契機時短状態に制御されてから100回目の特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合には、当該チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、実質通常遊技状態又は特定契機時短状態に制御される。
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて、副基板(副制御部)としてもよい。
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。また、上記の変更例において、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、又は、複数の基板としてもよい。
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記遊技状態には、前記第2遊技状態に比して有利な第4遊技状態があり、前記第3遊技状態は、変動ゲームにおいて前記第2特定結果が導出された後に制御可能な遊技状態であり、前記第4遊技状態は、当り遊技の終了後に制御可能な遊技状態である。
(ロ)第1始動入賞口と、可変部材を有する第2始動入賞口と、を備え、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、前記第3遊技状態と、の何れの遊技状態であるときであっても遊技盤の非特定領域における前記第1始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度は同じであり、前記第1遊技状態は、前記非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態であり、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態に比して遊技盤の特定領域における前記第2始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度が高いものの、前記非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態であり、前記第3遊技状態は、前記第2遊技状態に比して前記特定領域における前記第2始動入賞口への遊技球の入球に関する有利度が高く、前記特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。