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JP7336841B2 - 気相成膜装置 - Google Patents

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JP7336841B2
JP7336841B2 JP2018195977A JP2018195977A JP7336841B2 JP 7336841 B2 JP7336841 B2 JP 7336841B2 JP 2018195977 A JP2018195977 A JP 2018195977A JP 2018195977 A JP2018195977 A JP 2018195977A JP 7336841 B2 JP7336841 B2 JP 7336841B2
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Description

本発明は、気相成長により基板上に薄膜を形成する気相成膜装置に関し、更に具体的には、材料利用効率の向上と対向面上の堆積物の抑制に関するものである。
気相成膜装置,例えば、横型あるいは自公転式のMOCVD(metal organic chemical vapor deposition,有機金属気相成長)装置では、三つのプロセスガス導入部、及び三つの流路を備えた三流路型インジェクタ(注入部)が多く用いられる。例えば、下記特許文献1の図3,特許文献2の図2,特許文献3の図1には、インジェクタ開口の高さ(ないし幅)をほぼ同一とした気相成長装置が開示されている。下記特許文献4の図1に開示されている構造によれば、三つに分かれた流路のうち、下の流路の高さは上または中央の流路の高さよりかなり大きく設定されている。該特許文献では基板表面が下向きである、いわゆるフェイスダウンタイプの装置であり、基板はサセプタに載置される。また、基板ないしサセプタに対向する面(対向面)が対向面部材により形成されている。前記のように、対向面側である一番下の流路高さはインジェクタ部では大きいものの、対向面高さをインジェクタ部まで延長し、そこから下側の仕切り板までの高さを下の流路高さと見なせば、それは中央流路高さとほぼ同一となっている。なお、同特許文献において、下の流路の高さが大きくなっていることに関する理由等は記述されておらず、便宜的にこのように表現されているものと解釈される。下記特許文献5の図1には、床又は天井に隣接する前記ガス流路の垂直高さを、中央のガス流路の垂直高さよりも低くしたMOCVD反応器のインジェクタが開示されている。
以上をまとめれば、フェイスアップ、フェイスダウンに関わらず、縦に並んだ三つの流路を基板・サセプタに近い側から順に第1流路、第2流路、第3流路と定義すれば、第3流路の高さは他の流路高さと同じか小さいというのが従来の形態であった。また三流路型の従来構造では、III族材料は常に第2流路から、V族材料は第1流路のみ(特許文献1、2、3、4)、あるいは第1流路及び第3流路の二つから供給される(特許文献5)。また当然のことながら材料ガスのみならず、これらのプロセスガスは必要に応じた量、及び必要に応じたガス種(水素、窒素など)のキャリアガスを含む。なお本願では、これらのガスを総称しプロセスガスと呼ぶことにする。
近年では流路数が三より多いものも提案されている。例えば非特許文献1では5つの流路を有する構造、そして特許文献6では6つの流路を有する構造が提案されている。前記の流路の定義に従えば、非特許文献1では、5つの流路のうちの第2流路及び第4流路からIII族材料が供給される。また特許文献6では6つの流路のうち第3流路と第4流路からIII族が供給される。サセプタに最も近い流路(第1流路)、及びそれに対向する対向面に最も近い流路(前者では第5流路、後者では第6流路)からのIII族材料導入が避けられているという類似点から、これらはいずれも三流路タイプの発展形といえる。本明細書においては、主として三流路型インジェクタを基にした改良について記述するが、その概念は、それを発展させる形で、4以上の流路を有する構造にも適用可能である。
特表2013-507779号公報 特開2011-155046号公報 特開2008-177187号公報 特開平9-260291号公報 特表2007-524250号公報 特開2012-190902号公報 Proceedings of CS MANTEC Conference 2013, p.399-402
図13(A)には、従来構造に従う三流路型インジェクタの基本的な断面構造が模式的に示されている。本断面構造は横型炉、及び自公転炉の双方に適用可能である。横型炉はガス流が一方向へ流れるタイプであり、基板は通常公転のみの動作である。自公転炉では、プロセスガスは平たい円筒状の反応炉の中央から導入され、外周へ向かい放射状に流れる。基板は同一円周上に配置され、自公転の動作をする。横型炉では図13(B)の断面構造が、奥行き方向にリアクタ幅の範囲で続き、自公転炉では同断面構造が一周すると考えればよい。断面構造が同一であるので、横型炉と自公転炉は似通った性質を示し、従って本発明の効果はいずれのタイプの炉にも同じように適用できる。
サセプタ900と対向面904によって、水平方向の材料ガス流路が形成されている。このガス流路に対して、インジェクタ910から成膜用のプロセスガスを供給することで、サセプタ900に設けられた基板(ウエハ)902上に成膜が行われる。インジェクタ910は、仕切り板912,914によって3つに仕切られており、ガスの第1流路~第3流路がそれぞれ形成されている。これら第1流路~第3流路の高さは、それぞれd1~d3となっている。各第1流路~第3流路には、例えば、次のような気体が導入されて、基板902上に成膜が行われる。
a,第1流路:V族元素+H2(and/or N2)
b,第2流路:III族元素+H2(and/or N2)
c,第3流路:H2(and/or N2,V族元素)
なお本発明では堆積速度分布の概念が重要であるが、III-V族化合物半導体の成膜では、III族元素が膜の堆積速度を支配する。V族元素も半導体膜の材料ではあるが、V族元素は蒸気圧が高く、III族元素と出会って初めて堆積が可能となる。そのため堆積速度の考察においては、V族元素は従属的な位置づけとなる。また多くの場合におけるMOCVD法においては、III族材料物質の主として拡散による輸送が堆積速度を支配する、いわゆる物質輸送律速の条件下で行われる。従って本発明は、基本的にこの条件を前提とする。なお、完全に物質輸送律速でなくとも、そこから大きく外れない限りは本発明の効果は同様に得られる。
ところで、膜の堆積物920は、目的とする基板902のみならず、サセプタ900や対向面904にも生じる。これらのうち、サセプタ900上の堆積は原理的に不可避であるが、対向面904上の堆積はできる限り減らしたい。対向面904上の堆積物が多いと、その分材料の利用効率が低下する。また、対向面904上の堆積物920は、プロセスの再現性悪化やパーティクルの問題を引起すため、一定頻度で対向面側のメンテナンス(交換)を行う必要がある。対向面904上の堆積が多いと、メンテナンス頻度が増加する。このように材料効率の低下やメンテナンス頻度上昇などの弊害があることから、対向面904側における堆積物920を抑えることが望ましい。加えて、プロセスガスの流れ方向(図13の左右方向)の堆積速度曲線においては、急激な傾きは好ましくなく、緩やかなほうがよい。堆積速度曲線の傾きが急だと、基板902を自転したとしても、膜厚や、結晶性・不純物濃度などの膜質分布を適正化するのが困難となるからである。
従来構造において、対向面の堆積物量を減らすには、対向面側の第3流路の流量F3を増やすことが考えられる。ここで、横型炉を基本とした図13(A)に示すような従来型リアクタモデルを仮定しシミュレーションを行った。図13(B)に示すように、第1,第2,第3流路の高さd1,d2,d3は、全て4mmと等しい。また第1,第2,第3流路の流量をそれぞれF1,F2,F3で表すと、実施したシミュレーションの流量条件は、以下の#1~#3の3条件である。
#1:F1=F2=F3(F1,F2,F3が等しい)
#2:F1=F2,F3=2×F1(F3のみF1=F2の2倍)
#3:F1=F2,F3=4×F1(F3のみF1=F2の4倍)
これらの条件のもと、流れと材料物質濃度分布のシミュレーションを行った。流れ方向をx方向、鉛直方向をz方向と定義し、気体の流れのシミュレーションはナビエストークス式を用い、III族元素物質濃度分布シミュレーションは移流拡散方程式を解くことにより実行された。移流拡散方程式を解く際は、物質輸送律速の前提に基づき、サセプタ側及び対向面側の双方の壁面上で材料物質濃度をゼロとする境界条件を用いた。
なお、対向面温度はサセプタないし基板の温度より低いため、物質輸送律速状態からやや外れる場合もあるが、一般にその度合いは大きくはない。特に1000℃以上の高温で行われる窒化物系III-V族半導体の成膜では、対向面温度も物質輸送律速となるのに十分な温度となっている。従って前記の境界条件設定は妥当なものである。ちなみに対向面側も物質輸送律速であれば、対向面上でもサセプタ側と同量の堆積が起こる。物質輸送律速から外れれば堆積量は少なくなるものの、実際の経験からは対向面上の堆積量は相当に多く、物質輸送律速に近い状態であることが分かる。この対向面上の堆積は、そこで材料が消費されることによる材料効率の低下を招くだけでなく、対向面のメンテナンス頻度を上昇させ、コスト高を生じさせるのである。
シミュレーションにより、図14に示すような結果が得られた。ここではF3が2倍の#2の場合は割愛し、#1の等倍と#3の4倍のみを示す。まず気流の流れのパターンについては、#1の場合は同図(A-1),#3の場合は同図(A-2)に示す結果がそれぞれ得られた。また、材料物質の濃度分布については、#1の場合は同図(B-1),#3の場合は同図(B-2)に示す結果がそれぞれ得られた。
図15には、流れ方向の堆積速度分布のシミュレーション結果が示されている。なお、堆積速度は得られた材料物質濃度分布から、式D・(dc/dz)により求められる。ここでDは材料分子の拡散係数、zは基板に対して垂直な方向を表し、Cは材料分子の濃度を示し、(dc/dz)は基板表面におけるz方向の材料物質の濃度勾配を表す。図15(A)中、グラフGA1~GA3は、基板面側における各流量条件#1~#3による堆積速度分布を示し、図15(B)中、グラフGB1~GB3は、対向面側における各流量条件#1~#3による堆積速度を示す。これらのグラフを比較すると、対向面の堆積量は、確かにF3が大きくなるほど減少し、この点では好ましい結果であると言える。
しかしながら、それと同時に、基板面側(サセプタ側)上流部の堆積速度が非常に高くなっていることも見て取れる。第3流路の流量F3を多くすると、そのインジェクタ出口付近における局所的な圧力増大から、III族元素が供給される第2流路からの流れがサセプタ方向へ押される。その結果、特に上流での堆積速度が過大となってしまう。この過大な上流における堆積速度は、膜厚や膜質の均一性の低下、上流の堆積物の増加による反応炉状態の不安定化を招く。このように従来構造では、膜厚や膜質の均一性を犠牲にすることなく対向面の堆積量を減らし、材料効率を上げるとともにメンテナンス頻度を下げることは難しかった。
本発明は、以上のような点に着目したもので、膜厚や膜質の分布の悪化や乱流の発生を引起こすことなく、対向面上への堆積を抑制し、材料効率の向上とメンテナンスの頻度の低減を図ることができる気相成膜装置を提供することを、その目的とする。
本発明は、材料気体の導入部と排気部を有するチャンバ内に、成膜用基板を保持するためのサセプタと、該サセプタ及び前記基板に対して水平方向の成膜空間を形成する対向面部材が配置されている気相成膜装置であって、前記材料気体の導入部が、第1~第3の導入口及び流路を有するインジェクタを備えており、前記第2の導入口からは、III族元素を前記チャンバ内に供給し、第3の導入口の流路高さを、他の第1及び第2の導入口の流路高さよりも大きく設定することで、前記第2の導入口の平均導入位置を、前記対向面部材側よりも前記成膜用基板側に近い位置とし、前記第1~第3の導入口の流路における気体の平均流速を等しくしたことを特徴とする。
主要な形態の一つよれば、前記第1~第3の導入口の流路高さを、それぞれda~dcとしたとき、dc>daかつdc>db,もしくは、dc≧da+dbとしたことを特徴とする。
他の発明は、材料気体の導入部と排気部を有するチャンバ内に、成膜用基板を保持するためのサセプタと、該サセプタ及び前記基板に対して水平方向の成膜空間を形成する対向面部材が配置されている気相成膜装置であって、前記材料気体の導入部が、第1~第3の導入口及び流路を有するインジェクタを備えており、前記第1の導入口は、前記サセプタないし基板側に位置しており、前記第3の導入口は、前記対向面部材側に位置しており、前記第2の導入口は、前記第1の導入口と前記第3の導入口の間に位置しており、前記第2の導入口からは、III族元素を前記チャンバ内に供給し、前記第2の導入口と第3の導入口を仕切る仕切り板を前記基板上まで延長したときの延長線と前記対向面部材との間隔を、前記第3の導入口の流路高さよりも大きくすることで、前記第2の導入口の平均導入位置を、前記対向面部材側よりも前記成膜用基板側に近い位置としたことを特徴とする。
主要な形態の一つよれば、前記第1~第3の導入口の流路高さが同一であることを特徴とする。
他の形態によれば、前記第1の導入口からV族元素を供給することで、有機金属気相成膜法により、III-V族化合物半導体の成膜を前記基板上に行うことを特徴とする。
更に他の形態によれば、前記第1の導入口から窒素を供給することで、有機金属気相成膜法により、窒化物系の化合物半導体の成膜を前記基板上に行うことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本発明によれば、III族を導入する位置を基板側に相対的に近く、対向面側からは相対的に遠くすることとしたので、インジェクタ出口の流速差を大きくすることなく、従って乱流の発生を生じさせることなく、膜厚分布や膜質分布の悪化や対向面上への材料物質の堆積を抑制し、材料利用効率の向上とメンテナンスの頻度の低減を図ることができる。
本発明の実施例1の気相成膜装置の実施形態1の主要断面を示す図である。 前記実施形態1のサセプタ上における基板配置及びインジェクタの主要部を示す図である。 前記実施例1の気相成膜装置の実施形態2の主要断面を示す図である。 前記実施形態2のサセプタ上における基板配置及びインジェクタの主要部を示す図である。 前記実施例1の気相成膜装置の実施形態3の主要断面を示す図である。 前記実施例1のシミュレーションモデルを示す図である。 前記実施例1のシミュレーションモデルに基づく流れパターン及び材料物質濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 前記実施例1のシミュレーションモデルに基づく堆積速度のシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施例2の主要部を示す図である。 前記実施例2のシミュレーションモデルを示す図である。 前記実施例2のシミュレーションモデルに基づく流れパターン及び材料物質濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 前記実施例2のシミュレーションモデルに基づく堆積速度のシミュレーション結果を示すグラフである。 従来の気相成膜装置の主要部とシミュレーションモデルを示す図である。 前記従来のシミュレーションモデルに基づく流れのパターン及び材料物質濃度分布のシミュレーション結果を示す図である。 前記従来のシミュレーションモデルに基づく堆積速度のシミュレーション結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1~図8を参照して、本発明の実施例1について説明する。本実施例には、基本的な3つの形態ないしタイプがあるので、まず、各形態の構成から説明する。なお、各形態において機能が共通する構成要素には、同じ符号を用いることとする。
<実施形態1> 図1には本発明の気相成膜装置の実施形態1である横型炉の主要断面が示されており、図2にはサセプタの平面が示されている。これらの図において、リアクタ10は、チャンバ100内に、サセプタ110が配置された構成となっている。サセプタ110の中心は、回転シャフト112に接続されており、この回転シャフト112を公転モータ114で回転駆動することで、サセプタ110がチャンバ内で回転するようになっている。公転モータ114と下側チャンバ壁102との間には、気密性を保持するため、Oリングなどによるシーリング116が施されている。
サセプタ110には、図2(A)に示すように比較的大型の基板124を1枚配置するか、または、図2(B)に示すように比較的小型の複数の基板124を配置する。基板124としては、化合物半導体の例では、例えばガリウム砒素,インジウムリン,サファイア,炭化珪素,シリコンウエハなどがある。図1に戻って、サセプタ110の周りにはベースプレート115が配置され、基本的にサセプタ110,基板124とともに反応空間の底面を形成する。なお、これはフェイスアップの場合であり、フェイスダウンの場合は逆に上面を形成することとなる。
基板ホルダ120の下側には、基板124を加熱するためのヒーター130が設けられており、このヒーター130の周囲には、リフレクタ132が設けられている。これらリフレクタ132によって、ヒーター130の熱が基板124の方向に反射され、加熱効率が向上するようになっている。
ガス流の下流側(図1の右側)には、排気ポート140が設けられている。一方、上側チャンバ壁104の内側には、対向面部材134が設けられている。以上の構成については、従来の公知のリアクタと同様である。
ところで、本実施形態では、チャンバ100の上流側(図1の左側)には、膜形成用の気体(プロセスガス)を導入する気体導入部20が設けられている。導入部20は、一番下であり基板側の導入路20A,その上の導入路20B,更にその上の対向面側の導入路20Cによって構成されている。これらの導入路20A~20Cは、チャンバ内で仕切り板22A,22Bによって分離されている。すなわち、22Aによって導入路20Aが(基板面側から数え)第1流路24Aに接続している。仕切り板22Aと22Bとによって導入路20Bが第2流路24Bに接続している。また、仕切り板22Bと対向面部材134とによって導入路20Cが第3流路24Cに接続している。
ここで、本実施形態においては、流路24A~24Cのうち、一番上の、つまり対向面側の第3流路24Cの高さdcが、他の流路24A,24Bの高さda,dbよりも、大きく設定されている。すなわち、「dc>da,かつ,dc>db」,好ましくは、「dc≧da+db」となるように設定されている。すなわち、第3流路24Cの高さdcを大きくすることで、III族元素が供給される第2流路24Bから見た基板124側が相対的に近く、対向面部材134側がより遠くなる。従ってIII族元素は基板面側により多く到達することになる。

サセプタ110に基板124が配置され、公転モータ114を駆動すると、回転シャフト112が回転し、サセプタ110が回転する。そして、ヒーター130に通電して基板124を加熱する。
このような状態で、チャンバ100内を真空ポンプ等により排気するとともに、導入路20A~20Cから成膜用のプロセスガスを導入する。例えば、上述した背景技術と同様に、
a,導入路20A:V族元素+H2(and/or N2)
b,導入路20B:III族元素+H2(and/or N2)
c,導入路20C:H2(and/or N2,V族元素)
を導入する。
<実施形態2> 図3には、実施形態2である自公転炉の主要断面が示されており、図4(A)にはサセプタの平面が示されており、同図(B)には導入部の平面が示されている。これらの図において、リアクタ11は、チャンバ101内に、サセプタ110が配置された構成となっている。サセプタ110の中心は、回転シャフト112に接続されており、この回転シャフト112を公転モータ114で回転駆動することで、サセプタ110がチャンバ内で回転するようになっている。公転モータ114と下側チャンバ壁102との間には、気密性を保持するため、Oリングなどによるシーリング116が施されている。
サセプタ110には、複数の基板ホルダ120がベアリング122を介して回転可能に設けられている。本実施例では、図4(A)に示すように、5つの基板ホルダ120が設けられている。基板ホルダ120には、シリコンウエハなどの基板124が配置される。加えて、サセプタ110の外周側には、自転用ギア126が設けられており、この自転用ギア126の内周側に設けられたギア歯と、前記基板ホルダ120の外周側に設けられたギア歯が噛み合うようになっている。そして、公転モータ114を回転させると、自転用ギア126が回転し、これにより基板ホルダ120が自転するようになっている。このような基板124の自公転の手法としては、特開2002-175992号など、各種の公知技術を適用してよい。
基板ホルダ120の下側には、基板124を加熱するためのヒーター130が設けられており、このヒーター130の周囲には、リフレクタ132が設けられている。これらリフレクタ132によって、ヒーター130の熱が基板124の方向に反射され、加熱効率が向上するようになっている。
サセプタ110の外側(外周側)には、下側チャンバ壁102に排気ポート140が設けられている。排気ポート140は、平面で見ると、複数の穴を等間隔で配置した構成となっている。一方、上側チャンバ壁104の内側には、対向面部材134が設けられている。以上の構成については、従来の公知のリアクタと同様である。
ところで、本実施形態では、チャンバ100の中心であって、上側チャンバ壁104に、膜形成用の気体を導入する気体導入部21が設けられている。気体導入部21は、中心の導入路21A,その周囲に形成された導入路21B,更にその周囲に形成された導入路21Cによって構成されている。これらの導入路21A~21Cは、チャンバ内で仕切り板23A,23Bによって径方向に曲折している。すなわち、サセプタ110と仕切り板23Aとによって導入路21Aが曲折され、第1流路24Aに接続している。仕切り板23Aと23Bとによって導入路21Bが曲折され、第2流路24Bに接続している。また、仕切り板23Bと対向面部材134とによって導入路21Cが曲折され、第3流路24Cに接続している。なお、サセプタ側から数えて、第1流路24A,第2流路24B,第3流路24Cとしている。
本実施形態においても、流路24A~24Cのうち、一番上の、つまり対向面側の第3流路24Cの高さdcが、他の流路24A,24Bの高さda,dbよりも、大きく設定されている。すなわち、「dc>da,かつ,dc>db」,好ましくは、「dc≧da+db」となるように設定されている。すなわち、第3流路24Cの高さdcを大きくすることで、III族元素が供給される第2流路24Bから見た基板面側が相対的に近く、対向面部材134側がより遠くなる。従ってIII族元素は基板面側により多く到達することになる。
サセプタ110の基板ホルダ120には、基板124が配置される。公転モータ114を駆動すると、回転シャフト112が回転し、サセプタ110が回転する。これにより、基板ホルダ120すなわち基板124が、回転シャフト112を中心として回転するようになる(公転)。一方、サセプタ110の外周側の自転用ギア126に対して、基板ホルダ120すなわち基板124が回転するようになる(自転)。また、必要があれば、ヒーター130に通電して基板124を加熱する。
このような状態で、チャンバ101内を真空ポンプ等により排気するとともに、導入路21A~21Cから成膜用の気体を導入する。例えば、上述した背景技術と同様に、
a,導入路21A:V族元素+H2(and/or N2)
b,導入路21B:III族元素+H2(and/or N2)
c,導入路21C:H2(and/or N2,V族元素)
を導入する。
<実施形態3> 次に、図5を参照しながら、実施形態3について説明する。上述した非特許文献1にあるような、全5流路で基板から第2流路及び第4流路からIII族元素を導入する場合を考える。このような構造の場合、第2流路から比較的多くのIII族元素を供給し、第4流路からは比較的少ない量のIII族元素を供給するとすれば、本発明と類似の作用を奏することは自明である。また前記特許文献6では、第3流路及び第4流路からIII族元素が導入されるが、第4流路からのIII族元素供給レートをより高くすれば、やはり本発明と類似の作用を奏することは自明である。
これらのことを考慮し、4以上の流路を持つインジェクタの場合にも適用可能なように、本発明の概念を一般化することができる。すなわち、図5に示すように、全部でn個の流路があり、基板側から数えてi番目流路からのIII族元素の供給レートを、添え字iを用いてSi、i番目の流路の中央高さをHiと表すなら、III族元素が導入される平均高さHa(average)は、Ha=Σ(Si・Hi) / ΣSiという式で表される。基板124付近における流路高さをLとすれば、Ha<L/2(つまりHaは流路中央高さより基板に近い)であれば、本発明の効果が得られる。またさらに好ましくはHa<L/3とするのがよい。平均導入高さを全体の1/3未満としている根拠は、後述の実施例1において良好な結果を与えた第3流路高さ16mmが、全体の流路高さ24mmの2/3であることから来ている。
<実施例1の作用> 次に、図6~図8も参照しながら、本実施例の作用を説明する。なお、理解を容易にするため、横型炉を基本とした図6に示すような寸法のリアクタモデルを仮定する。前述の従来型のシミュレーションモデルと基本的に同じであるが、第3流路の高さdcのみが従来型と異なる。すなわち、第1流路24A,第2流路24B,第3流路24Cの高さを、それぞれda,db,dcとし、第1流路24A,第2流路24B,第3流路24Cの流量を、それぞれF1,F2,F3で表し、シミュレーション条件を下記の#A1,#A2,#A3として記載する。なお、#A1は参照データであり、これは上述した従来型のシミュレーションの条件#1と同じである。
#A1:da=db=4mm,dc=4mm,F1=F2=F3
#A2:da=db=4mm,dc=8mm,F1=F2,F3=2×F1
#A3:da=db=4mm,dc=16mm,F1=F2,F3=4×F1
条件#A2,#A3については、第3流路24Cの高さdcが、それぞれ他の2倍である8mm,4倍である16mmとなっており、第3流路24Cの流量F3は、平均流速が維持されるよう、高さに応じてそれぞれ2倍,4倍の流量設定とした。このような条件に基づいて、気体の流れシミュレーション及びIII族元素物質濃度分布シミュレーションを行った。シミュレーションの方法は、上述した従来型のシミュレーションの場合と同様である。
その結果、気体の流れシミュレーションの結果は、図7(A-1),(A-2)に示すようなパターンとなった。同図(A-1)は、第3流路24Cの高さdcを8mmとした場合の流れパターンであり、同図(A-2)は、第3流路24Cの高さdcを16mmとした場合の流れパターンである。第3流路24Cにおける気体の平均流速を、他の流路24A,24Bにおける平均流速と等しくしているので、乱流の発生は一切生じていない。また、同図(B-1),(B-2)は、それぞれ同図(A-1),(A-2)の条件に対応する材料物質濃度分布である。これから分かるように、第2流路24Bから導入されるIII族元素物質の対向面部材134表面への到達が低減されるようになる。
図8には、図7(B-1),(B-2)のフローチャネル内の材料物質濃度分布より求められる材料物質の堆積速度分布の結果が示されている。横軸は流れ方向であり、縦軸は堆積速度を示す。図8(A)中、グラフG11~G13は、前記条件#A1~#A3における基板面側の堆積速度を示す。これらのグラフを比較すると、第3流路24Cの高さdcが大きくなるほど、上流側の堆積速度は相対的に下がり、全体として勾配が緩やかになっている。これは膜厚分布及び膜質分布の均一性にとって有利である。図6に示したように、基板124の上流端を140mmとし、4インチ基板を用いるなら、この範囲の平均堆積速度は条件#A3の場合が最も堆積速度が速い。すなわち、第3流路24Cの高さdcが大きいほど材料利用効率が良好であることが分かる。また、図8(B)中、グラフG21~G23は、前記条件#A1~#A3における対向面側の堆積速度を示す。これらのグラフを比較すると、対向面側の堆積速度は、第3流路24Cの高さdcが大きくなるほど顕著に低下していることが分かる。このように、条件#A3によれば、対向面上の堆積量が減り、対向面部材のメンテナンス頻度を下げられる。
以上のように、本実施例によれば、流路24A~24Cのうち、対向面側の第3流路24Cの高さdcを、他の第1流路24A,第2流路24Bの高さda,dbよりも大きく設定することとしたので、次のような効果が得られる。
a,材料物質の堆積速度がなだらかになって、膜厚や膜質の分布が良好に改善され、更には、材料物質の利用効率が向上する。
b,特に、第2流路24Bから対向面部材134までの距離を大きくしたため、第2流路24Bから導入されるIII族元素の対向面への到達量が低減され、対向面への堆積量が減る。このため、サセプタ110のメンテナンスの頻度も低減することができる。また、平均流速を流路間で揃えたため、流れの乱れは一切生じない。
なお、第3流路24Cの高さdcをさらに大きくすれば、本発明効果はさらに増大する。しかしながら、第3流路24Cからの平均流速を保つために、流路高さに比例してガスの消費量が増加する。第3流路24Cの供給ガスは、基本的に窒素や水素が主であるため安価ではあるが、流量が余りに多くなるとコストに響いてくる。また真空ポンプの能力を増大する必要も生じるであろう。また、第3流路24Cの高さdcが大きくなると、流路24A~24C全体の流路高さも大きくなるが、そうすると自然対流の発生等、気体の流れが不安定となるリスクが生じる。第3流路24Cの高さdcは、これらの点を総合的に考慮して適宜選択するのがよい。前記シミュレーションにより示した第3流路24Cの高さdcを16mm、すなわち全体の流路高さの2/3程度としたのは、その意味で有力な選択支の一つと言えよう。
次に、図9~図12を参照しながら、本発明の実施例2について説明する。図9(A)には、本実施例の主要部が示されており、仕切り板32A,32Bによって形成されたインジェクタ30の流路34A,34B,34Cに対し、対向面部材334の厚さを薄くすることにより、その表面を後退させて、基板124付近の空間を拡張した構成となっている。流路34A,34B,34Cの高さd2a,d2b,d2cは任意であり、例えば従来よく見られるようなd2a=d2b=d2cなどとしてよい。仕切り板高さを基板124付近まで延長し、対向面との高さの違いを見かけ上の第3流路34Cの高さdwcと定義する。従って、「d2a=d2b=d2c」であったとしても、基板124付近では、「dwc>d2a=d2b」となる。もちろん、dwc≧d2a+d2bとするようにしてもよい。
本実施例のような対向面部材334は、もちろん当初から上記のように寸法設計して製作するようにしてもよいが、図9(B-1),(B-2)に示すようにしてもよい。従来のチャンバ構造においても、同図(B-1)に示すようにインジェクタ31と対向面部材134は分離されることが多い。そして、対向面部材134は自動搬送機構等により、日常の運用において着脱可能となっている。それに対しインジェクタ31は、通常ネジ止め等によりチャンバに固定される。従って、日常の運用でこれを交換することは難しく、交換する際は比較的大規模なメンテナンスを必要とする。
一方、上述した実施例1における第3流路24Cの高さd3は、目的とする成膜プロセスの種類に応じてそれぞれ適当な数値があると考えられる。してみると、例えば同一装置で様々な種のプロセス(例えば対象とする膜種や膜積層構造が異なるなど)を行おうとする際は、各プロセス種に応じてインジェクタを交換する必要を生じ、煩雑な作業が必要となる。しかし、同図(B-2)の構成であれば、異なる形状の対向面部材334を複数用意しておけば、これを交換することにより、インジェクタ31を交換することなく、様々な高さdwcを実現できる。また、従来構成を持つ既存の装置にも容易に適用可能である。同図(A)の構成が、実施例1と類似の作用を奏するならば、これは日常の運用の範囲内で高さdwcを変更できるため、プロセスの条件出しや、同一装置で複数のプロセス種を実施する必要があるときなどに大きな利点を有する。
ここで、横型炉を基本とした図10に示すような寸法のリアクタモデルを仮定する。各流路の高さをd2a=d2b=d2c=4mmと固定し、第3流路34Cの見かけ上の高さdwcを変えてシミュレーションを行った。流量は先の実施例1と同じく、第1流路34A,第2流路34B,第3流路34Cの流量をそれぞれF1,F2,F3で表し、実施したシミュレーション条件を下の#B1,#B2,#B3とする。なお、条件#B1は参照データであり、これは上述した従来型のシミュレーションの#1の場合と同じである。
#B1:dwc=4mm,F1=F2=F3
#B2:dwc=8mm,F1=F2、F3=2×F1
#B3:dwc=16mm,F1=F2,F3=4×F1
このような条件に基づいて、気体の流れパターン及び材料物質濃度を二次元シミュレーションすると、図11に示すようなパターンとなった。同図(A-1),(A-2)は、それぞれ条件#B2,#B3の場合の流れパターンであり、同図(B-1),(B-2)は、それぞれ条件#B2,#B3の場合の材料物質濃度分布である。流れパターンに関しては、流路34A~34Cの出口直後の限定された領域において多少の歪みを観測するものの、乱流ないし渦流とまでは至っておらず、十分許容範囲内である。そこから先では、フローチャネルが広がる効果から、流れは直ちに安定化する。同図(B-1),(B-2)からは、前記実施例1と同様に、第2流路34Bから導入されるIII族元素物質の対向面部材334表面への到達が低減されていることが分かる。
図12には、図7Bのフローチャネル内の材料物質濃度分布より求められる材料物質の堆積速度分布の結果が示されている。横軸は流れ方向であり、縦軸は堆積速度を示す。図12(A)中、グラフG31~G33は前記条件#B1~#B3の基板面側の堆積速度を示す。これらのグラフを比較すると、第3流路34Cの見かけ上の高さdwcが大きくなるほど上流の堆積速度は相対的に下がり、全体として勾配が緩やかになっている。これは膜厚分布や膜質分布の均一性にとって有利である。図10に示したように、基板124の上流端を140mmとし、4インチ基板を用いるなら、この範囲の平均堆積速度は#B3が最も堆積速度が速い。即ち高さdwcが大きいほど材料効率が良好であることが分かる。また、図12(B)中、グラフG41~G43は前記条件#B1~#B3の対向面側の堆積速度を示す。これらのグラフを比較すると、対向面側の堆積速度は、第3流路34Cの見かけ上の高さdwcの高さが大きくなるほど顕著に低下していることが分かる。
このように、本実施例によっても、前記実施例と同様の効果を得ることができる。更に、本実施例によれば、図9に示したように、従来のインジェクタを変更することなく、メンテナンスのために着脱可能となっている対向面部材のみを交換することで同様の効果を得ることができるといった利点がある。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状,寸法は一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。
(2)前記実施例では、自公転式気相成膜装置及び横型気相成膜装置を例に挙げて説明したが、本発明は、水平方向の成膜空間(フローチャネル)が形成される反応炉全般に適用可能である。特に、基板面と対向面を上下逆とした配置であってもよい。すなわち、基板表面が上向きのフェイスアップ,下向きのファイスダウンのいずれにも適用可能である。
(3)前記実施例で示した各部の材料や、プロセスガス、対向面温度制御ガス、パージガスも一例であり、同様の効果を奏する範囲内で、適宜変更可能である。
本発明によれば、気体導入部の複数の流路のうち、対向面側の流路の高さ、もしくは見かけ上の高さを、他の流路よりも大きくする等の手段により、インジェクタからのIII族元素供給の平均導入位置を、基板側に近く、対向面側から遠くすることとしたので、材料効率が向上する上に、膜厚や膜質の分布改善が容易となり、また乱流を発生させることなく、対向面上への材料物質の堆積を抑制し、メンテナンスの頻度の低減を図ることができる。例えば、有機金属気相成膜法による成膜、特に窒化物系の化合物半導体の成膜に好適である。
10,11:リアクタ
20,21:気体導入部
20A~20C,21A~21C:導入路
22A,22B,23A,23B:仕切り板
24A~24C,34A~34C:流路
30,31:インジェクタ
32A,32B:仕切り板
100,101:チャンバ
102:下側チャンバ壁
104:上側チャンバ壁
110:サセプタ
112:回転シャフト
114:公転モータ
115:ベースプレート
116:シーリング
120:基板ホルダ
122:ベアリング
124:基板
126:自転用ギア
130:ヒーター
132:リフレクタ
134:対向面部材
140:排気ポート
334:対向面部材
900:サセプタ
902:基板
904:対向面
910:インジェクタ
912,914:仕切り板
920:堆積物

Claims (6)

  1. 材料気体の導入部と排気部を有するチャンバ内に、成膜用基板を保持するためのサセプタと、該サセプタ及び前記基板に対して水平方向の成膜空間を形成する対向面部材が配置されている気相成膜装置であって、
    前記材料気体の導入部が、第1~第3の導入口及び流路を有するインジェクタを備えており、
    前記第2の導入口からは、III族元素を前記チャンバ内に供給し、
    第3の導入口の流路高さを、他の第1及び第2の導入口の流路高さよりも大きく設定することで、前記第2の導入口の平均導入位置を、前記対向面部材側よりも前記成膜用基板側に近い位置とし、
    前記第1~第3の導入口の流路における気体の平均流速を等しくしたことを特徴とする気相成膜装置。
  2. 前記第1~第3の導入口の流路高さを、それぞれda~dcとしたとき、dc>daかつdc>db,もしくは、dc≧da+dbとしたことを特徴とする請求項1記載の気相成膜装置。
  3. 材料気体の導入部と排気部を有するチャンバ内に、成膜用基板を保持するためのサセプタと、該サセプタ及び前記基板に対して水平方向の成膜空間を形成する対向面部材が配置されている気相成膜装置であって、
    前記材料気体の導入部が、第1~第3の導入口及び流路を有するインジェクタを備えており、
    前記第1の導入口は、前記サセプタないし成膜用基板側に位置しており、
    前記第3の導入口は、前記対向面部材側に位置しており、
    前記第2の導入口は、前記第1の導入口と前記第3の導入口の間に位置しており、
    前記第2の導入口からは、III族元素を前記チャンバ内に供給し、
    前記第2の導入口と第3の導入口を仕切る仕切り板を前記基板上まで延長したときの延長線と前記対向面部材との間隔を、前記第3の導入口の流路高さよりも大きくすることで、前記第2の導入口の平均導入位置を、前記対向面部材側よりも前記成膜用基板側に近い位置としたことを特徴とする気相成膜装置。
  4. 前記第1~第3の導入口の流路高さが同一であることを特徴とする請求項3記載の気相成膜装置。
  5. 前記第1の導入口からV族元素を供給することで、有機金属気相成膜法により、III-V族化合物半導体の成膜を前記基板上に行うことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の気相成膜装置。
  6. 前記第1の導入口から窒素を供給することで、有機金属気相成膜法により、窒化物系の化合物半導体の成膜を前記基板上に行うことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の気相成膜装置。
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