JP7329851B2 - 酵素反応生成物の検出方法 - Google Patents
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Description
[1] 疎水性溶媒と界面接触する親水性溶媒中において、酵素と、該酵素による反応の基質となる物質とを反応させ、該基質から直接に生成し遊離する反応生成物を検出する方法であって、
前記親水性溶媒が、緩衝物質又はトリメチルアミンオキシド(TMAO)の少なくともいずれか一方を含む、方法。
[2] 疎水性溶媒と界面接触する親水性溶媒中において、酵素と、該酵素による反応の基質となる物質とを反応させ、反応生成物を検出する方法であって、
前記親水性溶媒に、緩衝物質又はトリメチルアミンオキシド(TMAO)の少なくともいずれか一方を添加することより、前記反応生成物の前記親水性溶媒から前記疎水性溶媒への移動を抑制する手順を含む、方法。
[3] 前記親水性溶媒中の緩衝物質及びトリメチルアミンオキシドの濃度が、1M以上である、[1]又は[2]の方法。
[4] 前記緩衝物質が、DEA(Diethanolamine)、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)、サルコシン又はグリシンである、[1]~[3]のいずれかの方法。
[5] 前記親水性溶媒が、前記反応生成物の酸解離定数(pKa)よりも大きいpH値を有する、[1]~[4]のいずれかの方法。
[6] 前記親水性溶媒が病原性微生物を含み、
前記酵素が前記病原性微生物の表面又は内部に存在する基質切断活性を有する酵素であり、
前記物質が発色基質であり、
前記酵素による前記発色基質の切断により生成する反応生成物を光学的に検出する、[1]~[5]の方法。
[7] 前記病原性微生物がインフルエンザウイルスであり、
前記酵素がノイラミニダーゼであり、
前記発色基質と前記反応生成物が4-メチルウンベリフェリル-α-D-ノイラミン酸(4-Methylumbelliferyl-N-acetyl-α-D-neuraminic acid)と4-メチルウンベリフェロンであるか、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体とフルオレセインである、[6]の方法。
[8] 前記病原性微生物がコロナウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)ウイルス、ムンプウイルス、麻疹ウイルス、ニパウイルス、イヌジステンパーウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)、エボラウイルス、C型肝炎ウイルス、ラッサウイルス、ハンタウイルス、狂犬病ウイルス、日本脳炎ウイルス、黄熱ウイルス、デング熱ウイルス、風疹ウイルス、ロタウイルス及びノロウイルスからなる群より選択される一以上であり、前記酵素がヘマグルチニンエステラーゼ、ノイラミニダーゼ、逆転写酵素及びRNA依存RNAポリメラーゼからなる群より選択される一以上である、[6]の方法。
[9] 前記物質が4-メチルウンベリフェロン(4-Methylumbelliferone)を含む誘導体、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体、レゾルフィン(Resorufin)を含む誘導体及びローダミン(Rhodamine)を含む誘導体からなる群より選択される一以上である、[1]~[6]のいずれかの方法。
[10] 前記親水性溶媒が、前記病原性微生物に感染した対象又は感染した疑いがある対象から分離された生物試料を含む、[6]~[9]のいずれかの方法。
前記病原性微生物を収容可能な複数の収容部が、疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における当該収容部が形成されている面に対向している上層部との間の空間に、前記生物試料と、前記病原性微生物の表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、を含む親水性溶媒を導入する導入手順と、
前記空間に疎水性溶媒を導入して、前記収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ前記病原性微生物と前記物質を包含する、親水性溶媒の液滴を形成する封入手順と、
前記液滴中における前記酵素と前記物質との反応により生成する反応生成物を光学的に検出する検出手順と、を含み、
前記親水性溶媒が、緩衝物質又はトリメチルアミンオキシド(TMAO)の少なくともいずれか一方を含む、方法。
[12] 前記親水性溶媒中の緩衝物質及びトリメチルアミンオキシドの濃度が、1M以上である、[11]の方法。
[13] 前記緩衝物質が、DEA(Diethanolamine)、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)、サルコシン又はグリシンである、[11]又は[12]の方法。
[14] 前記親水性溶媒が、前記反応生成物の酸解離定数(pKa)よりも大きいpH値を有する、[11]~[13]のいずれかの方法。
[15] 前記反応生成物の検出強度に基づいて前記病原性微生物の数及び/又は亜種を決定する手順をさらに含む、[11]~[14]のいずれかの方法。
[16] 前記病原性微生物がインフルエンザウイルスであり、
前記酵素がノイラミニダーゼであり、
前記物質と前記反応生成物が4-メチルウンベリフェリル-α-D-ノイラミン酸(4-Methylumbelliferyl-N-acetyl-α-D-neuraminic acid)と4-メチルウンベリフェロンであるか、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体とフルオレセインである、[11]~[15]のいずれかの方法。
[17] 前記病原性微生物がコロナウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)ウイルス、ムンプウイルス、麻疹ウイルス、ニパウイルス、イヌジステンパーウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)、エボラウイルス、C型肝炎ウイルス、ラッサウイルス、ハンタウイルス、狂犬病ウイルス、日本脳炎ウイルス、黄熱ウイルス、デング熱ウイルス、風疹ウイルス、ロタウイルス及びノロウイルスからなる群より選択される一以上であり、前記酵素がヘマグルチニンエステラーゼ、ノイラミニダーゼ、逆転写酵素及びRNA依存RNAポリメラーゼからなる群より選択される一以上である、[11]~[15]のいずれかの方法。
[18] 前記物質が4-メチルウンベリフェロン(4-Methylumbelliferone)を含む誘導体、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体、レゾルフィン(Resorufin)を含む誘導体及びローダミン(Rhodamine)を含む誘導体からなる群より選択される一以上である、[11]~[15]のいずれかの方法。
感染した疑いがある対象から生物試料を分離する手順と、
前記病原性微生物を収容可能な複数の収容部が、疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における当該収容部が形成されている面に対向している上層部との間の空間に、前記生物試料と、前記病原性微生物の表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、を含む親水性溶媒を導入する導入手順と、
前記空間に疎水性溶媒を導入して、前記収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ前記病原性微生物と前記物質とを包含する、親水性溶媒の液滴を形成する封入手順と、
前記液滴中における前記酵素と前記物質との反応により生成する反応生成物を光学的に検出する検出手順、(ここで、前記反応生成物の検出は、前記病原性微生物の感染を示す)と、
を含み、
前記親水性溶媒が、緩衝物質又はトリメチルアミンオキシド(TMAO)の少なくともいずれか一方を含む、方法。
[20] 前記親水性溶媒中の緩衝物質及びトリメチルアミンオキシドの濃度が、1M以上である、[19]の方法。
[21] 前記緩衝物質が、DEA(Diethanolamine)、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)、サルコシン又はグリシンである、[19]又は[20]の方法。
[22] 前記親水性溶媒が、前記反応生成物の酸解離定数(pKa)よりも大きいpH値を有する、[19]~[21]のいずれかの方法。
[23] 前記反応生成物の検出強度に基づいて病原性微生物の数及び/又は亜種を決定する手順をさらに含む、[19]~[22]のいずれかの方法。
[24] 前記病原性微生物がインフルエンザウイルスであり、
前記酵素がノイラミニダーゼであり、
前記物質と前記反応生成物が4-メチルウンベリフェリル-α-D-ノイラミン酸(4-Methylumbelliferyl-N-acetyl-α-D-neuraminic acid)と4-メチルウンベリフェロンであるか、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体とフルオレセインである、前記反応生成物が4-メチルウンベリフェロンである、[19]~[23]のいずれかの方法。
[25] 前記病原性微生物がコロナウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)ウイルス、ムンプウイルス、麻疹ウイルス、ニパウイルス、イヌジステンパーウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)、エボラウイルス、C型肝炎ウイルス、ラッサウイルス、ハンタウイルス、狂犬病ウイルス、日本脳炎ウイルス、黄熱ウイルス、デング熱ウイルス、風疹ウイルス、ロタウイルス及びノロウイルスからなる群より選択される一以上であり、前記酵素がヘマグルチニンエステラーゼ、ノイラミニダーゼ、逆転写酵素及びRNA依存RNAポリメラーゼからなる群より選択される一以上である、[19]~[23]のいずれかの方法。
[26] 前記物質が4-メチルウンベリフェロン(4-Methylumbelliferone)を含む誘導体、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体、レゾルフィン(Resorufin)を含む誘導体及びローダミン(Rhodamine)を含む誘導体からなる群より選択される一以上である、[19]~[23]のいずれかの方法。
前記病原性微生物を収容可能な複数の収容部が、疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における当該収容部が形成されている面に対向している上層部との間の空間に、前記生物試料と、前記病原性微生物の表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、前記酵素の阻害薬を含む親水性溶媒を導入する導入手順と、
前記空間に疎水性溶媒を導入して、前記収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ前記病原性微生物と前記物質と前記阻害薬とを包含する、親水性溶媒の液滴を形成する封入手順と、
前記液滴中における前記酵素と前記物質との反応により生成する反応生成物を光学的に検出する検出手順、(ここで、前記阻害薬の存在下における前記反応生成物の検出強度が、前記阻害薬の非存在下における前記反応生成物の検出強度よりも減少する場合、前記病原性微生物が前記阻害薬に感受性を有することを示す)と、
を含み、
前記親水性溶媒が、緩衝物質又はトリメチルアミンオキシド(TMAO)の少なくともいずれか一方を含む、方法。
[28] 前記親水性溶媒中の緩衝物質及びトリメチルアミンオキシドの濃度が、1M以上である、[27]の方法。
[29] 前記緩衝物質が、DEA(Diethanolamine)、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)、サルコシン又はグリシンである、[27]又は[28]の方法。
[30] 前記親水性溶媒が、前記反応生成物の酸解離定数(pKa)よりも大きいpH値を有する、[27]~[29]のいずれかの方法。
[31] 前記病原性微生物がインフルエンザウイルスであり、
前記酵素がノイラミニダーゼであり、
前記物質と前記反応生成物が4-メチルウンベリフェリル-α-D-ノイラミン酸(4-Methylumbelliferyl-N-acetyl-α-D-neuraminic acid)と4-メチルウンベリフェロンであるか、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体とフルオレセインであり、
前記阻害薬がノイラミニダーゼ阻害薬である、[27]~[30]のいずれかの方法。
病原性微生物を収容可能な複数の収容部が、疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における当該収容部が形成されている面に対向している上層部との間の空間に、前記病原性微生物と、前記病原性微生物の表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、候補化合物とを含む親水性溶媒を導入する導入手順と、
前記空間に疎水性溶媒を導入して、前記収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ前記病原性微生物と前記物質と前記候補化合物とを包含する、親水性溶媒の液滴を形成する封入手順と、
前記液滴中における前記酵素と前記物質との反応により生成する反応生成物を光学的に検出する検出手順、(ここで、前記候補化合物の存在下における前記反応生成物の検出強度が、前記候補化合物の非存在下における前記反応生成物の検出強度よりも減少する場合、前記候補化合物が抗病原性微生物活性を有することを示す)と、
を含み、
前記親水性溶媒が、緩衝物質又はトリメチルアミンオキシド(TMAO)の少なくともいずれか一方を含む、方法。
[33] 前記親水性溶媒中の緩衝物質及びトリメチルアミンオキシドの濃度が、1M以上である、[32]の方法。
[34] 前記緩衝物質が、DEA(Diethanolamine)、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)、サルコシン又はグリシンである、[32]又は[33]の方法。
[35] 前記親水性溶媒が、前記反応生成物の酸解離定数(pKa)よりも大きいpH値を有する、[32]~[34]のいずれかの方法。
[36] 前記病原性微生物がインフルエンザウイルスであり、
前記酵素がノイラミニダーゼであり、
前記物質と前記反応生成物が4-メチルウンベリフェリル-α-D-ノイラミン酸(4-Methylumbelliferyl-N-acetyl-α-D-neuraminic acid)と4-メチルウンベリフェロンであるか、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体とフルオレセインであり、
前記候補化合物としてノイラミニダーゼ阻害薬がスクリーニングされる、[32]~[35]の方法。
前記病原性微生物を収容可能な複数の収容部が疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、前記下層部における前記収容部が形成されている面に対して空間を隔てて対向している上層部とを備えるアレイと、
前記病原性微生物の表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、緩衝物質又はトリメチルアミンオキシド(TMAO)の少なくともいずれか一方を含む親水性溶媒と、
疎水性溶媒と、を含むキット。
[38] 前記親水性溶媒中の緩衝物質及びトリメチルアミンオキシドの濃度が、1M以上である、[37]のキット。
[39] 前記緩衝物質が、DEA(Diethanolamine)、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)、サルコシン又はグリシンである、[37]又は[38]のキット。
[40] 前記親水性溶媒が、前記反応生成物の酸解離定数(pKa)よりも大きいpH値を有する、[37]~[39]のいずれかのキット。
[41] 前記病原性微生物がインフルエンザウイルスであり、
前記酵素がノイラミニダーゼであり、
前記物質と前記反応生成物が4-メチルウンベリフェリル-α-D-ノイラミン酸(4-Methylumbelliferyl-N-acetyl-α-D-neuraminic acid)と4-メチルウンベリフェロンであるか、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体とフルオレセインである、[37]~[40]のいずれかのキット。
[42] 前記病原性微生物がコロナウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)ウイルス、ムンプウイルス、麻疹ウイルス、ニパウイルス、イヌジステンパーウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)、エボラウイルス、C型肝炎ウイルス、ラッサウイルス、ハンタウイルス、狂犬病ウイルス、日本脳炎ウイルス、黄熱ウイルス、デング熱ウイルス、風疹ウイルス、ロタウイルス及びノロウイルスからなる群より選択される一以上であり、前記酵素がヘマグルチニンエステラーゼ、ノイラミニダーゼ、逆転写酵素及びRNA依存RNAポリメラーゼからなる群より選択される一以上である、[37]~[40]のいずれかのキット。
[43] 前記物質が4-メチルウンベリフェロン(4-Methylumbelliferone)を含む誘導体、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体、レゾルフィン(Resorufin)を含む誘導体及びローダミン(Rhodamine)を含む誘導体からなる群より選択される一以上である、[37]~[40]のいずれかのキット。
[45] 前記親水性溶媒中の緩衝物質及びトリメチルアミンオキシドの濃度が、1M以上である、[44]の方法。
[46] 前記緩衝物質が、DEA(Diethanolamine)、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)、サルコシン又はグリシンである、[44]又は[45]の方法。
[47] 前記親水性溶媒が、前記反応生成物の酸解離定数(pKa)よりも大きいpH値を有する、[44]~[46]のいずれかの方法。
本発明に係る酵素反応生成物の検出方法は、疎水性溶媒と界面接触する親水性溶媒中において、酵素と、該酵素による反応の基質となる物質とを反応させ、該基質から直接に生成し遊離する反応生成物を検出する方法であって、前記親水性溶媒が、緩衝物質又はトリメチルアミンオキシド(トリメチルアミン-N-オキシド:TMAO)の少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする。
本発明に係る酵素反応生成物の検出方法では、前記親水性溶媒に、緩衝物質又はTMAOの少なくともいずれか一方を添加することより、前記反応生成物の前記親水性溶媒から前記疎水性溶媒への移動を抑制することができる。
基質は、特には、基質切断活性を有する酵素と、該酵素との反応により直接に反応生成物を遊離するものが用いられ得る。このような基質としては、酵素による切断によって発色団としての反応生成物を遊離させるものが挙げられる。
緩衝物質としては、DEA、HEPES、グリシン及びサルコシンが好ましく、DEA及びHEPESがより好ましい。特に、DEAは、反応生成物としてのフルオレセインと組み合わせて用いられて顕著な効果を示す(試験例4参照)。
本発明に係る酵素反応生成物の検出方法は、病原性微生物に感染した対象又は感染した疑いがある対象から分離された生物試料中の病原性微生物を検出するために用いられ得る。本発明に係る病原性微生物検出方法は、以下の手順を含む。
(1A)病原性微生物を収容可能な複数の収容部が、疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における当該収容部が形成されている面に対向している上層部との間の空間に、前記生物試料と、前記病原性微生物の粒子表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、を含む親水性溶媒を導入する導入手順。
(2A)前記空間に疎水性溶媒を導入して、前記収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ前記病原性微生物と前記物質を包含する、親水性溶媒の液滴を形成する封入手順。
(3A)前記液滴中における前記酵素と前記物質との反応により生成する反応生成物を光学的に検出する検出手順。
図1Aを参照して導入手順(A1)を説明する。本実施形態では、病原性微生物(以下、ウイルスを例に説明する)を収容可能な複数の収容部が疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における前記収容部が形成されている面に対して空間を隔てて対向している上層部とを備えるアレイを用いて、本発明に係る病原性微生物検出方法を実施する場合について説明する。
図1Bを参照して封入手順(2)を説明する。本手順では、下層部10と上層部20との間の空間30に疎水性溶媒43を導入する。
また、親水性溶媒42の液滴中から疎水性溶媒43への反応生成物4の漏れ出しを抑制する観点から、緩衝物質としては、DEA、HEPES、グリシン及びサルコシンが好ましく、DEA及びHEPESがより好ましい。特に、DEAは、反応生成物4としてのフルオレセインと組み合わせて用いられて顕著な効果を示す(試験例4参照)。
本手順では、親水性溶媒42の液滴中に生成した反応生成物4の光学検出を行う。
封入手順(2)においては、親水性溶媒42の液滴中に反応生成物4を高濃度に蓄積させることができるため、ウイルス2が1粒子のみ収容部13に入っている場合であっても、反応生成物4の検出を高感度に行うことができる。従って、本発明に係る検出方法によれば、生物試料中にごく微量に含まれるウイルスであっても高感度に検出でき、病原性微生物の量を高精度に決定することが可能となる。
本発明に係る病原性微生物に感染した対象又は感染した疑いがある対象から分離された生物試料中の病原性微生物の薬剤感受性を検出する方法は、以下の手順を含む。
(B1)病原性微生物を収容可能な複数の収容部が、疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における当該収容部が形成されている面に対向している上層部との間の空間に、前記生物試料と、前記病原性微生物の表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、前記酵素の阻害薬を含む親水性溶媒を導入する導入手順。
(B2)前記空間に疎水性溶媒を導入して、前記収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ前記病原性微生物と前記物質と前記阻害薬とを包含する、親水性溶媒の液滴を形成する封入手順。
(B3)前記液滴中における前記酵素と前記物質との反応により生成する反応生成物を光学的に検出する検出手順、(ここで、前記阻害薬の存在下における前記反応生成物の検出強度が、前記阻害薬の非存在下における前記反応生成物の検出強度よりも減少する場合、前記病原性微生物が前記阻害薬に感受性を有することを示す)。
本発明に係る病原性微生物の薬剤感受性の検出方法の導入手順(B1)は、薬剤感受性の評価対象となる酵素阻害薬が親水性溶媒に含まれる点でのみ、上述の病原性微生物検出方法の導入手順(A1)と異なる。導入手順(B1)では、病原性微生物及び基質に加えて、病原性微生物の表面又は内部に存在する酵素の阻害薬が収容部に入ることとなる。
本発明に係る病原性微生物の薬剤感受性の検出方法の封入手順(B2)の操作は、上述の病原性微生物検出方法の封入手順(A2)に同じである。封入手順(B2)では、収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ病原性微生物、基質及び阻害薬を包含する、親水性溶媒の液滴が形成されることとなる。
本発明に係る病原性微生物の薬剤感受性の検出方法の検出手順(B3)では、上述の病原性微生物検出方法の検出手順(A3)と同様にして、親水性溶媒の液滴中に生成した反応生成物の光学検出を行う。
一方、阻害薬の非存在下における前記反応生成物の検出強度が、阻害薬の非存在下における前記反応生成物の検出強度と比較して同等である場合、親水性溶媒の液滴中における反応生成物の生成は阻害剤によって抑制されていないことが示される。すなわち、病原性微生物が有する酵素は阻害されていないことから、病原性微生物が阻害薬に耐性を有することが示される。
一方、ノイラミニダーゼ阻害剤の非存在下における4MUの検出強度が、ノイラミニダーゼ阻害剤の非存在下における4MUの検出強度と比較して同等である場合、親水性溶媒の液滴中における4MUの生成はノイラミニダーゼ阻害剤によって抑制されていないことが示される。すなわち、インフルエンザウイルスが有するノイラミニダーゼは阻害されていないことから、インフルエンザウイルスがノイラミニダーゼ阻害剤に耐性を有することが示される。
同様に、例えば、エボラウイルス、C型肝炎ウイルス、ラッサウイルス、ハンタウイルス、狂犬病ウイルス、日本脳炎ウイルス、黄熱ウイルス、デング熱ウイルス、風疹ウイルス、ロタウイルスあるいはノロウイルスを検出対象とする場合、これらのウイルスが表面又は内部に有するRNA依存RNAポリメラーゼの阻害薬(ファビピラビル、リバビリン等)が挙げられる。
本発明に係る抗病原性微生物薬剤をスクリーニングする方法は、以下の手順を含む。
(C1)病原性微生物を収容可能な複数の収容部が、疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における当該収容部が形成されている面に対向している上層部との間の空間に、前記病原性微生物と、前記病原性微生物の表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、候補化合物とを含む親水性溶媒を導入する導入手順。
(C2)前記空間に疎水性溶媒を導入して、前記収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ前記病原性微生物と前記物質と前記候補化合物とを包含する、親水性溶媒の液滴を形成する封入手順。
(C3)前記液滴中における前記酵素と前記物質との反応により生成する反応生成物を光学的に検出する検出手順、(ここで、前記候補化合物の存在下における前記反応生成物の検出強度が、前記候補化合物の非存在下における前記反応生成物の検出強度よりも減少する場合、前記候補化合物が抗病原性微生物活性を有することを示す)。
本発明に係る抗病原性微生物薬剤のスクリーニング方法の導入手順(C1)は、抗病原性微生物活性の評価対象となる候補化合物が親水性溶媒に含まれる点でのみ、上述の病原性微生物検出方法の導入手順(A1)と異なる。導入手順(C1)では、病原性微生物及び基質に加えて、候補化合物が収容部に入ることとなる。
本発明に係る抗病原性微生物薬剤のスクリーニング方法の封入手順(C2)の操作は、上述の病原性微生物検出方法の封入手順(A2)に同じである。封入手順(C2)では、収容部内に、疎水性溶媒で被覆されかつ病原性微生物、基質及び候補化合物を包含する、親水性溶媒の液滴が形成される。
本発明に係る抗病原性微生物薬剤のスクリーニング方法の検出手順(C3)では、上述の病原性微生物検出方法の検出手順(A3)と同様にして、親水性溶媒の液滴中に生成した反応生成物の光学検出を行う。
一方、候補化合物の非存在下における前記反応生成物の検出強度が、候補化合物の非存在下における前記反応生成物の検出強度と比較して同等である場合、親水性溶媒の液滴中における反応生成物の生成は阻害剤によって抑制されていないことが示される。すなわち、病原性微生物が有する酵素は阻害されていないことから、候補化合物が抗病原性微生物活性を有しないことが示される。
本発明に係るキットは、病原性微生物に感染した対象又は感染した疑いがある対象から分離された生物試料中の病原性微生物を検出するためのキットであって、
前記病原性微生物を収容可能な複数の収容部が疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、前記下層部における前記収容部が形成されている面に対して空間を隔てて対向している上層部とを備えるアレイと、
前記病原性微生物の粒子表面又は内部に存在する酵素による反応の基質となる物質と、緩衝物質又はTMAOの少なくともいずれか一方を含む親水性溶媒と、
疎水性溶媒と、を含む。
以下の手順によって、親水性溶媒のpH値が検出感度に及ぼす影響を検討した。
まず、金らの報告(" Quantifying genetically inserted fluorescent protein in single iPS cells to monitor Nanog expression using electroactive microchamber arrays", Lab on Chip, 2014, Issue 4, Vol.14, p.730-736)に従って、Droplet array device(DAD)を作成した。カバーガラス(24mm×32mm)を洗浄、乾燥した後、アモルファスフッ素樹脂(CYTOP 816AP、旭硝子)をスピンコートし、180℃で1時間焼成した。アモルファスフッ素樹脂がコートされたカバーガラスに、ポジ型フォトレジスト(AZ-4903、AZ Electronic Materials)をスピンコートして、55℃で3分間焼成した後、さらに110℃で5分間焼成した。直径3μmの穴を5μm間隔で有するフォトマスクを用いてフォトリソグラフィーを行った。酸素プラズマでドライエッチング後、洗浄したカバーガラスをDADとして得た。DADは、直径4μm、深さ3μmのウェル(収容部)を有し(約100万個/10mm2)、ウェルの底面はカバーガラスが露出している。得られたDADを用いて図1に示すようなフローセル構造のアレイを作成した。
4-MUを溶解したバッファー溶液30μLをアレイに導入し各ウェルにバッファー溶液を充填した(図1A参照)。続いて、アレイに疎水性溶媒(FC40)を200μL導入し、各ウェルに疎水性溶媒で被覆された親水性溶媒(バッファー溶液)の液滴を形成させた。
蛍光顕微鏡(IX8, OLYMPUS)に接続されたCMOSカメラ(Neo sCMOS, Andor)で、各液滴の蛍光画像を撮影し、蛍光強度を測定した。各ウェルにつき10mm2の領域を120分割して撮影を行った。1枚の画像には約8,600個のウェルが含まれる。蛍光画像を画像解析ソフト(Meta-Morph, Molecular Devices)で解析し、蛍光強度を算出した。
以下の手順によって、親水性溶媒の緩衝物質濃度が検出感度に及ぼす影響を検討した。
4-MUを溶解したバッファー溶液30μLをアレイに導入し各ウェルにバッファー溶液を充填した(図1A参照)。続いて、アレイに疎水性溶媒(FC40)を200μL導入し、各ウェルに疎水性溶媒で被覆された親水性溶媒(バッファー溶液)の液滴を形成させた。
蛍光顕微鏡下でタイムラプス撮影を行い、各液滴の蛍光強度を測定した。
緩衝物質をDEAからHEPES(濃度1M又は100mM、pH8.0)に替え、4-MUの濃度を200μMとした以外は試験例2と同様にして試験を行った。
以下の手順によって、親水性溶媒のTMAO濃度が検出感度に及ぼす影響を検討した。
4-MU又はフルオレセインを溶解したバッファー溶液30μLをアレイに導入し各ウェルにバッファー溶液を充填した(図1A参照)。続いて、アレイに疎水性溶媒(FC40)を200μL導入し、各ウェルに疎水性溶媒で被覆された親水性溶媒(バッファー溶液)の液滴を形成させた。
蛍光顕微鏡下でタイムラプス撮影を行い、各液滴の蛍光強度を測定した。
他方、DEA濃度1mMに1MのTMAOを加えた条件では、4MU及びフルオレセインのFC40への移行(漏れ出し)を抑制する効果が認められ、特にフルオレセインで同効果が顕著であった。
バッファー溶液中にTMAOを所定の濃度以上で添加することで、4MU及びフルオレセインのFC40への移行(漏れ出し)を抑制できた。
以下の手順によって、親水性溶媒中のグリシン又はサルコシンの濃度が検出感度に及ぼす影響を検討した。
試験例4と同様にして、アレイの各ウェルに疎水性溶媒で被覆された親水性溶媒(バッファー溶液)の液滴を形成させた。
蛍光顕微鏡下でタイムラプス撮影を行い、各液滴の蛍光強度を測定した。
バッファー溶液中に緩衝物質を所定の濃度以上で添加することで、4MUのFC40への移行(漏れ出し)を抑制できた。
Claims (6)
- 疎水性溶媒と界面接触する親水性溶媒中において、酵素と、該酵素による反応の基質となる物質とを反応させ、該基質から直接に生成し遊離する反応生成物を検出する方法であって、
前記親水性溶媒に、グッドバッファー(Good's Buffer)、Tris(Tris(hydroxymethyl)aminomethane)、DEA(Diethanolamine)、グリシン、サルコシン、リン酸及びトリメチルアミンオキシド(TMAO)から選択される1以上を添加することにより、反応生成物の親水性溶媒から疎水性溶媒への移行を抑制して、親水性溶媒中に反応生成物を蓄積させる手順を含み、ここでリン酸が添加される場合その濃度が500mM以上である、方法。 - 前記親水性溶媒中のグッドバッファー(Good's Buffer)、Tris(Tris(hydroxymethyl)aminomethane)、DEA(Diethanolamine)、グリシン、サルコシンリン酸及びトリメチルアミンオキシドの濃度が、1M以上である、請求項1記載の方法。
- 前記親水性溶媒が、前記反応生成物の酸解離定数(pKa)よりも大きいpH値を有する、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記親水性溶媒が病原性微生物を含み、
前記酵素が前記病原性微生物の表面又は内部に存在する基質切断活性を有する酵素であり、
前記物質が発色基質であり、
前記酵素による前記発色基質の切断により生成する反応生成物を光学的に検出する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。 - 前記病原性微生物がインフルエンザウイルスであり、
前記酵素がノイラミニダーゼであり、
前記発色基質と前記反応生成物が4-メチルウンベリフェリル-α-D-ノイラミン酸(4-Methylumbelliferyl-N-acetyl-α-D-neuraminic acid)と4-メチルウンベリフェロンであるか、フルオレセイン(Fluorescein)を含む誘導体とフルオレセインである、請求項4記載の方法。 - 前記親水性溶媒が、前記病原性微生物に感染した対象又は感染した疑いがある対象から分離された生物試料を含む、請求項4又は5記載の方法。
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