JP7309006B2 - 繰り返し屈曲デバイス、その製造方法および屈曲跡の抑制方法 - Google Patents
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Description
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I)
ΔlogJ(t)=logJ(t)max-logJ(t)min …(II)
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I)
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I)
〔繰り返し屈曲デバイス〕
本実施形態に係る繰り返し屈曲デバイスは、繰り返し屈曲されたり、長期間屈曲状態に置かれるデバイスであって、1層または複数層の粘着剤層を備えている。この粘着剤層によって、複数の構成部材(屈曲性を有する屈曲性部材)が貼合され、もって繰り返し屈曲デバイスが構成される。
(1)粘着剤層(耐屈曲粘着剤層)の物性
上記粘着剤層の少なくとも1層は、JIS K7244-1に準拠して、粘着剤を10%ひずませたときに測定される最大の緩和弾性率値を最大緩和弾性率G(t)max(MPa)とし、当該最大緩和弾性率G(t)maxが測定されてから3757秒後まで粘着剤を10%ひずませ続け、その間に測定される最小の緩和弾性率値を最小緩和弾性率G(t)min(MPa)とし、以下の式(I)から算出される緩和弾性率変動値ΔlogG(t)が、1.20以下である粘着剤からなる。
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I)
本明細書では、上記粘着剤からなる粘着剤層を、「耐屈曲粘着剤層」という場合がある。また、耐屈曲粘着剤層以外の粘着剤層を、「非耐屈曲粘着剤層」という場合がある。なお、緩和弾性率G(t)の測定方法の詳細は、後述する試験例に示す通りである。
ΔlogJ(t)=logJ(t)max-logJ(t)min …(II)
なお、「粘着剤に3000Paの応力を印加した時」とは、粘着剤に応力を印加し、その応力が3000Paに達した時点のことをいう。クリープコンプライアンスJ(t)の測定方法の詳細は、後述する試験例に示す通りである。
上記耐屈曲粘着剤層を構成する粘着剤の種類は、前述した物性が満たされれば特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等のいずれであってもよい。また、当該粘着剤は、エマルション型、溶剤型または無溶剤型のいずれでもよく、架橋タイプまたは非架橋タイプのいずれであってもよい。それらの中でも、前述した物性を満たし易く、粘着物性、光学特性等にも優れるアクリル系粘着剤が好ましい。
(2-1-1)(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、分子内に反応性官能基を有するモノマー(反応性官能基含有モノマー)とを含有することが好ましい。
架橋剤(B)は、当該架橋剤(B)を含有する粘着性組成物Pの加熱等をトリガーとして、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を架橋し、三次元網目構造を形成する。これにより、得られる粘着剤の凝集力が向上し、粘着剤層が耐久性に優れたものとなる。
粘着性組成物Pには、所望により、アクリル系粘着剤に通常使用されている各種添加剤、例えば、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤、光安定剤、軟化剤、充填剤、屈折率調整剤などを添加することができる。なお、後述の重合溶媒や希釈溶媒は、粘着性組成物Pを構成する添加剤に含まれないものとする。
粘着性組成物Pは、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を製造し、得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、架橋剤(B)とを混合するとともに、所望により添加剤を加えることで製造することができる。
耐屈曲粘着剤層を構成する粘着剤は、好ましくは粘着性組成物Pを架橋してなるものである。粘着性組成物Pの架橋は、通常は加熱処理により行うことができる。なお、この加熱処理は、所望の対象物に塗布した粘着性組成物Pの塗膜から希釈溶剤等を揮発させる際の乾燥処理で兼ねることもできる。
耐屈曲粘着剤層を構成する粘着剤の25℃における貯蔵弾性率(G’)は、下限値として、0.01MPa以上であることが好ましく、特に0.03MPa以上であることが好ましい。また、上記貯蔵弾性率(G’)の上限値は、0.30MPa以下であることが好ましく、特に0.25MPa以下であることが好ましい。
本実施形態に係る繰り返し屈曲デバイスは、上述した耐屈曲粘着剤層を有する粘着シートを使用して、所望の構成部材(屈曲性を有する屈曲性部材)を貼合することにより、好ましく製造することができる。
図1に示すように、一実施形態に係る粘着シート1は、2枚の剥離シート12a,12bと、それら2枚の剥離シート12a,12bの剥離面と接するように当該2枚の剥離シート12a,12bに挟持された耐屈曲粘着剤層11Rとから構成される。なお、本明細書における剥離シートの剥離面とは、剥離シートにおいて剥離性を有する面をいい、剥離処理を施した面および剥離処理を施さなくても剥離性を示す面のいずれをも含むものである。
(3-1-1)耐屈曲粘着剤層
耐屈曲粘着剤層11Rは、前述した物性を満たす粘着剤からなるものであり、好ましくは、粘着性組成物Pを架橋してなる粘着剤から構成される。
剥離シート12a,12bは、粘着シート1の使用時まで耐屈曲粘着剤層11Rを保護するものであり、粘着シート1(耐屈曲粘着剤層11R)を使用するときに剥離される。本実施形態に係る粘着シート1において、剥離シート12a,12bの一方または両方は必ずしも必要なものではない。
粘着シート1の一製造例として、上記粘着性組成物Pを使用した場合について説明する。一方の剥離シート12a(または12b)の剥離面に、粘着性組成物Pの塗布液を塗布し、加熱処理を行って粘着性組成物Pを熱架橋し、塗布層を形成した後、その塗布層に他方の剥離シート12b(または12a)の剥離面を重ね合わせる。養生期間が必要な場合は養生期間をおくことにより、養生期間が不要な場合はそのまま、上記塗布層が耐屈曲粘着剤層11Rとなる。これにより、上記粘着シート1が得られる。加熱処理および養生の条件については、前述した通りである。
本実施形態に係る繰り返し屈曲デバイスは、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)ディスプレイ、電気泳動方式のディスプレイ(電子ペーパー)、フレキシブルプリント基板、基板としてプラスチック基板(フィルム)を用いた液晶ディスプレイ、フォルダブルディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ、量子ドットディスプレイ等であり、タッチパネルであってもよい。
1層または複数層の粘着剤層を備えた繰り返し屈曲デバイスにおいては、粘着剤層の少なくとも1層を、前述した物性を満たす粘着剤から形成することにより、すなわち、粘着剤層の少なくとも1層を前述した屈曲粘着剤層とすることにより、屈曲跡が付くことを抑制することができる。
1.(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の調製
アクリル酸2-エチルヘキシル65質量部、アクリル酸イソボニル15質量部、N-アクリロイルモルホリン5質量部およびアクリル酸2-ヒドロキシエチル15質量部を溶液重合法により共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を調製した。この(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の分子量を後述する方法で測定したところ、重量平均分子量(Mw)50万であった。
上記工程1で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部(固形分換算値;以下同じ)と、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(トーヨーケム社製,製品名「BHS8515」)1.20質量部とを混合し、十分に撹拌して、メチルエチルケトン(MEK)で希釈することにより、粘着性組成物の塗布溶液(固形分濃度:30.0質量%)を得た。
上記工程2で得られた粘着性組成物の塗布溶液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した重剥離型剥離シート(リンテック社製,製品名「SP-PET382150」)の剥離処理面に、コンマコーター(登録商標)で塗布した。そして、塗布層に対し、90℃で1分間加熱処理して塗布層を形成した。
製造例1で調製した(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を使用し、架橋剤(B)の配合量を0.30質量部に変更する以外、実施例1と同様にして粘着シートIIを作製した。この粘着シートIIの粘着剤層を「粘着剤層II」という。
アクリル酸ブチル60質量部、アクリル酸メチル20質量部およびアクリル酸2-ヒドロキシエチル20質量部を溶液重合法により共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を調製した。この(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の分子量を後述する方法で測定したところ、重量平均分子量(Mw)60万であった。
製造例1で調製した(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を使用し、架橋剤(B)の配合量を0.60質量部に変更する以外、実施例1と同様にして粘着シートIVを作製した。この粘着シートIVの粘着剤層を「粘着剤層IV」という。
アクリル酸2-エチルヘキシル60質量部、メタクリル酸メチル20質量部およびアクリル酸2-ヒドロキシエチル20質量部を溶液重合法により共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を調製した。この(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の分子量を後述する方法で測定したところ、重量平均分子量(Mw)60万であった。
イソブチレン-イソプレン共重合体(日本ブチル社製,製品名「Butyl365」)15質量部と、粘着付与剤(日本ゼオン社製,製品名「クイントンA100」)3質量部とを混合し、十分に撹拌して、トルエンで希釈することにより、ブチルゴムとしての粘着性組成物の塗布溶液(固形分濃度:15質量%)を得た。得られた粘着性組成物の塗布溶液を使用して、加熱処理温度を100℃とする以外、実施例1と同様にして粘着シートVIを作製した。この粘着シートVIの粘着剤層を「粘着剤層VI」という。
2EHA:アクリル酸2-エチルヘキシル
IBXA:アクリル酸イソボルニル
ACMO:N-アクリロイルモルホリン
HEA:アクリル酸2-ヒドロキシエチル
BA:アクリル酸n-ブチル
MA:アクリル酸メチル
MMA:メタクリル酸メチル
製造例1で得られた粘着シートIおよび製造例6で得られた粘着シートVIを使用して、図5に示す積層体100を製造した。この積層体100は、下から順に、第1の基材91と、第1の粘着剤層111と、第2の基材92と、第2の粘着剤層112と、第3の基材93と、第3の粘着剤層113と、第4の基材94とを積層してなるものであり、模擬の繰り返し屈曲デバイスに該当する。
製造例1~6で製造した粘着シートI~VIを使用して、図5に示す積層体100を製造した。このとき、第1の粘着剤層111、第2の粘着剤層112および第3の粘着剤層113が、それぞれ表2に示される粘着剤層I~VIになるように粘着シートI~VIを使用する以外、実施例1と同様にして積層体100を製造した。
製造例で作製した粘着シートの粘着剤層を複数層積層し、厚さ0.5mmの積層体とした。得られた粘着剤層の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.5mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
測定温度:25℃
測定点:1000点(対数プロット)
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I)
製造例で作製した粘着シートの粘着剤層を複数層積層し、厚さ0.5mmの積層体とした。得られた粘着剤層の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.5mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
測定温度:25℃
測定点:1000点(対数プロット)
ΔlogJ(t)=logJ(t)max-logJ(t)min …(II)
試験例1で得られたΔlogG(t)と、試験例2で得られたΔlogJ(t)との積値(ΔlogG(t)×ΔlogJ(t))を算出した。結果を表1に示す。
製造例で作製した粘着シートの粘着剤層を複数層積層し、厚さ0.5mm程度の積層体とした。得られた粘着剤層の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.5mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
測定周波数:1Hz
測定温度範囲:-20~150℃
実施例および比較例で製造した積層体を200mm×50mmに裁断し、これを試験片とした。得られた試験片を、23℃、50%RHの環境下、図6に示すように、立設した2枚のガラス板からなる保持プレート(相互間距離:6mm)の間に、屈曲させた状態で24時間保持した。この静的屈曲試験を行った後、図7に示すように試験片を平板上に載置し、試験直後および試験24時間後に、平板表面から屈曲部(変形部)の頂点部分までの高さhを静的屈曲変形量として測定した。測定した静的屈曲変形量に基づいて、以下の基準により耐屈曲性(屈曲跡抑制効果)を評価した。結果を表2に示す。
◎:屈曲試験直後の変形量が15mm以下、試験24時間後の変形量が1mm以下
〇:屈曲試験直後の変形量が20mm以下、試験24時間後の変形量が3mm以下(◎のものを除く)
△:屈曲試験直後の変形量が24mm以下、試験24時間後の変形量が9mm以下(◎及び〇のものを除く)
×:上記以外
11R…耐屈曲粘着剤層
12a,12b…剥離シート
10A,10B,10C…繰り返し屈曲デバイス
111,112,113,114,115,116…粘着剤層
211,212…プラスチック基板
221,222…ガスバリア層付きのプラスチック基板
231…ハードコート層付きのプラスチック基板
3…薄膜トランジスタ
4…有機発光ダイオード
5…タッチセンサー
71,72…波長板
81…偏光板
82…偏光板保護フィルム
100…積層体
91,92,93,94…基材
S…試験片
P…保持プレート
Claims (8)
- 一の屈曲性部材と、他の屈曲性部材と、前記一の屈曲性部材および前記他の屈曲性部材を貼合する1層または複数層の粘着剤層とを備えた繰り返し屈曲デバイスであって、
前記一の屈曲性部材および前記他の屈曲性部材が、前記繰り返し屈曲デバイスの構成部材であり、
前記粘着剤層の少なくとも1層が、
JIS K7244-1に準拠して、粘着剤を10%ひずませたときに測定される最大の緩和弾性率値を最大緩和弾性率G(t)max(MPa)とし、当該最大緩和弾性率G(t)maxが測定されてから3757秒後まで前記粘着剤を10%ひずませ続け、その間に測定される最小の緩和弾性率値を最小緩和弾性率G(t)min(MPa)とし、以下の式(I)から算出される緩和弾性率変動値ΔlogG(t)が、1.20以下である粘着剤から構成されており、
前記粘着剤が、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、架橋剤(B)とを含有する粘着性組成物を架橋してなる粘着剤であり、
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が、当該重合体を構成するモノマー単位として、アルキル基の炭素数が1~20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである、ホモポリマーとしてのガラス転移温度(Tg)が-40℃以下である低Tgアルキルアクリレートを50質量%以上、80質量%以下含有し、
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量が、10万以上、120万以下であり、
前記粘着剤の25℃における貯蔵弾性率(G’)が、0.01MPa以上、0.30MPa以下である
ことを特徴とする繰り返し屈曲デバイス。
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I) - 前記粘着剤に3000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa-1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa-1)とし、以下の式(II)から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が、2.84以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の繰り返し屈曲デバイス。
ΔlogJ(t)=logJ(t)max-logJ(t)min …(II) - 前記繰り返し屈曲デバイスに含まれる粘着剤層の総数に対する、前記粘着剤から構成されている粘着剤層の数の割合が、10%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の繰り返し屈曲デバイス。
- 前記繰り返し屈曲デバイスの厚さに対する、前記粘着剤から構成されている粘着剤層の総厚さの割合が、1%以上、50%以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の繰り返し屈曲デバイス。
- 一の屈曲性部材と、他の屈曲性部材と、前記一の屈曲性部材および前記他の屈曲性部材を貼合する1層または複数層の粘着剤層とを備えた繰り返し屈曲デバイスの製造方法であって、
前記一の屈曲性部材および前記他の屈曲性部材が、前記繰り返し屈曲デバイスの構成部材であり、
前記粘着剤層の少なくとも1層を、
JIS K7244-1に準拠して、粘着剤を10%ひずませたときに測定される最大の緩和弾性率値を最大緩和弾性率G(t)max(MPa)とし、当該最大緩和弾性率G(t)maxが測定されてから3757秒後まで前記粘着剤を10%ひずませ続け、その間に測定される最小の緩和弾性率値を最小緩和弾性率G(t)min(MPa)とし、以下の式(I)から算出される緩和弾性率変動値ΔlogG(t)が、1.20以下である粘着剤であって、
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、架橋剤(B)とを含有する粘着性組成物を架橋してなり、
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が、当該重合体を構成するモノマー単位として、アルキル基の炭素数が1~20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである、ホモポリマーとしてのガラス転移温度(Tg)が-40℃以下である低Tgアルキルアクリレートを50質量%以上、80質量%以下含有し、
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量が、10万以上、120万以下であり、
25℃における貯蔵弾性率(G’)が、0.01MPa以上、0.30MPa以下である
粘着剤によって構成する
ことを特徴とする繰り返し屈曲デバイスの製造方法。
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I) - 前記粘着剤から構成されている粘着剤層を有する粘着シートを使用して、前記繰り返し屈曲デバイスの構成部材を貼合することを特徴とする請求項5に記載の繰り返し屈曲デバイスの製造方法。
- 一の屈曲性部材と、他の屈曲性部材と、前記一の屈曲性部材および前記他の屈曲性部材を貼合する1層または複数層の粘着剤層とを備えた繰り返し屈曲デバイスにおける屈曲跡の抑制方法であって、
前記一の屈曲性部材および前記他の屈曲性部材が、前記繰り返し屈曲デバイスの構成部材であり、
前記粘着剤層の少なくとも1層を、
JIS K7244-1に準拠して、粘着剤を10%ひずませたときに測定される最大の緩和弾性率値を最大緩和弾性率G(t)max(MPa)とし、当該最大緩和弾性率G(t)maxが測定されてから3757秒後まで前記粘着剤を10%ひずませ続け、その間に測定される最小の緩和弾性率値を最小緩和弾性率G(t)min(MPa)とし、以下の式(I)から算出される緩和弾性率変動値ΔlogG(t)が、1.20以下である粘着剤であって、
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、架橋剤(B)とを含有する粘着性組成物を架橋してなり、
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が、当該重合体を構成するモノマー単位として、アルキル基の炭素数が1~20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである、ホモポリマーとしてのガラス転移温度(Tg)が-40℃以下である低Tgアルキルアクリレートを50質量%以上、80質量%以下含有し、
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量が、10万以上、120万以下であり、
25℃における貯蔵弾性率(G’)が、0.01MPa以上、0.30MPa以下である
粘着剤によって構成する
ことを特徴とする繰り返し屈曲デバイスにおける屈曲跡の抑制方法。
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I) - 前記粘着剤から構成されている粘着剤層を有する粘着シートを使用して、前記繰り返し屈曲デバイスの構成部材を貼合することを特徴とする請求項7に記載の繰り返し屈曲デバイスにおける屈曲跡の抑制方法。
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