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JP7305146B2 - 炭素ナノ構造体の生成方法及び炭素ナノ構造体 - Google Patents

炭素ナノ構造体の生成方法及び炭素ナノ構造体 Download PDF

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JP7305146B2
JP7305146B2 JP2018222786A JP2018222786A JP7305146B2 JP 7305146 B2 JP7305146 B2 JP 7305146B2 JP 2018222786 A JP2018222786 A JP 2018222786A JP 2018222786 A JP2018222786 A JP 2018222786A JP 7305146 B2 JP7305146 B2 JP 7305146B2
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Description

本発明は炭素ナノ構造体の製造方法及び炭素ナノ構造体に関し、より具体的には、炭素繊維の表面に炭素ナノ構造体を生成させる方法及び炭素ナノ構造体で表面被覆された炭素繊維に関する。また、本発明は、炭素ナノ構造体であるカーボンナノウォールの生成方法にも関する。
近年、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノウォール、フラーレン及びグラフェン等の、ナノメートルオーダーのサイズを有する微小な炭素構造体(炭素ナノ構造体)が注目されている。例えば、カーボンナノファイバーは、ガラス繊維等に比べて機械的強度や電気伝導性、熱伝導性において優れているため、プラスチック強化材料やガス吸蔵材料、電極材料等の幅広い用途に使用されている。
ここで、炭素ナノ構造体の大量生産には、触媒としての金属微粒子に炭素化合物を接触させる気相法が一般的に用いられるが、炭素ナノ構造体内に残存した金属微粒子が導電性等の炭素ナノ構造体の特性に悪影響を及ぼすことが問題となっている。
これに対し、例えば、特許文献1(特開2013-212948号公報)においては、カーボンナノファイバーにマイクロ波を照射することで、カーボンナノファイバー中の不純物を除去すると共に、黒鉛化度を向上させる方法が提案されている。
一方で、従来から知られている炭素繊維は各種マトリックスの強化材としての需要が高まっており、マトリックスとの相互作用を高めるために種々の表面改質方法が提案されている。例えば、特許文献2(特開2013-231245号公報)においては、炭素繊維にメカノケミカル処理を施すことによって、炭素繊維由来ではない原子を表面に付着させる方法が提案されており、特許文献3(特開2017-193791号公報)においては、炭素繊維に電解酸化処理を施すことによって、表面に凹凸を形成させる方法が提案されている。
特開2013-212948号公報 特開2013-231245号公報 特開2017-193791号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のカーボンナノファイバーの製造方法は、金属触媒を含有するカーボンナノファイバーの金属含有量を低減するものであり、金属元素を完全に除去することは極めて困難である。また、得られたカーボンナノファイバーを基材表面(例えば、炭素繊維表面)に密に配列させることはできない。
また、上記特許文献2及び3に記載の表面処理方法では金属不純物の混入及び炭素繊維の損傷が懸念されることに加え、炭素繊維の表面積の増加という観点からは十分とは言い難い。
以上のような状況に鑑み、本発明の目的は、金属触媒を使用することなく簡便に炭素ナノ構造体を製造する方法、及び炭素繊維の表面を簡便に炭素ナノ構造体化する表面改質方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく炭素繊維の表面改質方法及び炭素ナノ構造体の製造方法について鋭意研究を重ねた結果、炭素繊維表面にマイクロ波加熱とガスプラズマを同時に作用させること等が、炭素繊維の表面を炭素ナノ構造体化する上で極めて有効であり、炭素材及び基材に対してマイクロ波加熱とガスプラズマを同時に作用させること等が、当該基材の表面にカーボンナノウォールを生成させる上で極めて有効であることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
ガス雰囲気下で炭素繊維にマイクロ波を照射して前記炭素繊維をマイクロ波加熱し、
前記マイクロ波によって前記ガスの励起状態を誘導し、
前記ガスの発光過程で発生する紫外線で前記炭素繊維のC=C結合を切断すること、
を特徴とする炭素繊維の表面改質方法、を提供する。
なお、本発明において炭素繊維とは、直径が1μm~20μmであり、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバーとは全く異なるものである。
本発明の炭素繊維の表面改質方法においては、炭素繊維がマイクロ波加熱さると同時にガスの発光過程で発生する紫外線によって表面近傍のC=C結合が切断される結果、炭素繊維の表面にグラフェン構造を有する炭素ナノ構造体(カーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、グラフェン及び酸化グラフェン等)が密に形成される。即ち、マイクロ波の照射による炭素繊維の加熱と雰囲気中のガスの電離(プラズマ化)が必須の条件となる。
なお、本発明において、グラフェン構造とは、1原子の厚さのsp結合炭素原子のシート状の六角形格子構造を含む構造を意味する。
本発明の炭素繊維の改質方法においては、前記ガスが空気、アルゴン、ヘリウム、窒素及び二酸化炭素のうちの少なくとも一つを含むこと、が好ましい。空気、アルゴン、ヘリウム、窒素及び二酸化炭素のいずれかにマイクロ波を照射することで、炭素繊維表面近傍のC=C結合の切断に寄与する紫外線を効率的に発生させることができる。
また、本発明の炭素繊維の改質方法においては、前記炭素繊維が短繊維であること、が好ましい。炭素繊維を短繊維とすることでマイクロ波照射装置内への配置が容易になり、一度に大量の処理を行うことができる。
また、本発明の炭素繊維の改質方法においては、前記炭素繊維がミルドファイバーであること、が好ましい。ミルドファイバーは機械的な粉砕によって炭素繊維を短繊維化したものであり、表面近傍に欠陥や歪が導入されていることから、C=C結合の切断及び再結合による炭素ナノ構造体の形成をより効率的に進行させることができる。
また、本発明は、
グラフェン構造を有する炭素ナノ構造体によって表面が被覆され、
前記炭素ナノ構造体に金属元素を含まないこと、
を特徴とする炭素繊維、も提供する。
本発明の炭素繊維は直径が1μm~20μmであり、その表面全域がグラフェン構造を有する炭素ナノ構造体によって被覆されている。また、グラフェン構造を有する炭素ナノ構造体は、グラフェン構造を有するナノメートルオーダーの大きさの炭素構造体であれば特に限定されないが、例えば、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラフェン及びカーボンナノウォールを挙げることができ、カーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノウォールであることが好ましい。また、炭素ナノ構造体は酸化されていてもよく、酸化された炭素ナノ構造体としては、例えば、酸化グラフェンを挙げることができる。
また、本発明の炭素繊維においては、表面を被覆する炭素ナノ構造体に金属元素が含まれていない。一般的に、気相法では金属粒子を触媒として炭素ナノ構造体が形成されるが、本発明の炭素繊維における炭素ナノ構造体は、炭素繊維のCの切断及び再結合によって形成したものであり、金属触媒を使用していないことから金属元素は含まれていない。
また、本発明の炭素繊維は短繊維であることが好ましい。短繊維の表面に炭素ナノ構造体を形成させることで、プラスチック強化材料やガス吸蔵材料、電極材料等の用途に好適に用いることができる。
更に、本発明の炭素繊維はミルドファイバーとすることが好ましい。ミルドファイバーは機械的な粉砕によって炭素繊維を短繊維化したものであり、表面近傍に欠陥や歪が導入されていることから、C=C結合の切断及び再結合による炭素ナノ構造体の形成をより効率的に進行させることができ、炭素ナノ構造体をより密に形成させることができる。なお、本発明の炭素繊維は、本発明の炭素繊維の表面改質方法によって好適に得ることができる。
また、本発明は、
ガス雰囲気下で炭素材及び基材にマイクロ波を照射して、前記炭素材及び前記基材をマイクロ波加熱し、
前記マイクロ波によって前記ガスの励起状態を誘導し、
前記ガスの発光過程で発生する紫外線で前記炭素材のC=C結合を切断し、
前記炭素材から分離してプラズマ化した炭素を原料として、前記基材の表面にカーボンナノウォールを生成させること、
を特徴とするカーボンナノウォールの生成方法、も提供する。
本発明のカーボンナノウォールの生成方法においては、炭化水素系ガス及び金属触媒を用いることなく、種々の炭素材を原料として、簡便かつ短時間にカーボンナノウォールを生成することができる。また、基材表面に炭素ナノ構造体を生成させる場合、当該基材を別途昇温することが求められる場合が存在するが、本発明のカーボンナノウォールの生成方法ではマイクロ波の照射によって炭素材と基材の加熱が同時に達成されるため、基材を別途加熱する必要が無い。
本発明の効果を損なわない限りにおいて、炭素材と基材との位置関係は特に限定されず、炭素材から分離してプラズマ化した炭素が基材の表面に供給される位置とすればよく、例えば、一般的に市販されているアルミナボート内に炭素材と基材とを並べて配置すればよい。
また、本発明のカーボンナノウォールの生成方法においては、前記ガスが空気、アルゴン、窒素、二酸化炭素の少なくとも1つを含むこと、が好ましい。空気、アルゴン、ヘリウム、窒素及び二酸化炭素のいずれかにマイクロ波を照射することで、炭素材のC=C結合の切断に寄与する紫外線を効率的に発生させることができる。
また、本発明のカーボンナノウォールの生成方法においては、前記炭素材が炭素繊維であること、が好ましい。炭素材を炭素繊維とすることで、基材表面へのカーボンナノウォールの生成と炭素ナノ構造体による炭素繊維表面の被覆を同時に達成することができる。
更に、本発明のカーボンナノウォールの生成方法においては、前記カーボンナノウォールが金属元素を含まないこと、が好ましい。カーボンナノウォールが金属元素を含まないことで、金属元素がカーボンナノウォールの導電性等に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。なお、カーボンナノウォールとは、グラフェンシートが数枚から数百枚重なり、厚さ数nmから数十nmの2次元に広がる板状の炭素ナノ構造体であり、表面積が非常に大きく、強靭であるという特徴を有している。
本発明によれば、金属触媒を使用することなく簡便に炭素ナノ構造体を製造する方法を提供することができる。更に、本発明によれば、炭素繊維の表面を簡便に炭素ナノ構造体化する表面改質方法を提供することができる。
本発明の炭素繊維の表面改質方法の状況を示す模式図である。 本発明の炭素繊維(炭素ナノ構造体被覆炭素繊維)の概略断面図である。 実施例1でマイクロ波照射時間を1分とした場合の炭素繊維のSEM写真である。 実施例1でマイクロ波照射時間を3分とした場合の炭素繊維のSEM写真である。 実施例1でマイクロ波照射時間を5分とした場合の炭素繊維のSEM写真である。 図3に示す炭素繊維表面の高倍率のSEM写真である。 図3に示す炭素繊維表面のTEM写真である。 図7のTEM観察像の〇印で示す領域の高倍率の観察像である。 未処理の炭素繊維表面及びマイクロ波の照射時間を1分として得られた炭素繊維表面のX線光電子分光分析(XPS)結果である。 未処理の炭素繊維表面及びマイクロ波の照射時間を1分として得られた炭素繊維表面のラマン分光分析結果である。 実施例2でマイクロ波を1分照射した場合の炭素繊維のSEM写真である。 実施例2でマイクロ波を5分照射した場合の炭素繊維のSEM写真である。 実施例3でマイクロ波を1分照射した場合の炭素繊維のSEM写真である。 実施例3でマイクロ波を5分照射した場合の炭素繊維のSEM写真である。 実施例4でマイクロ波を1分照射した場合の炭素繊維のSEM写真である。 実施例4でマイクロ波を5分照射した場合の炭素繊維のSEM写真である。 比較例で得られた炭素繊維のSEM写真である。 実施例5におけるアルミナボート内の活性炭素粉末及び各基材の配置状況を示す外観写真である。 実施例5における処理後の各基材の外観写真である。 実施例5でCu基材から剥離させた黒色付着物のSEM写真である。 実施例5における処理後のAl基材表面のSEM写真である。 実施例6における処理後のSi基材の外観写真である。 実施例6における処理後のSi基材を側面から観察したSEM写真である。 実施例7におけるアルミナボート内の処理後のガラス基材の外観写真である。 実施例7におけるガラス基材表面のSEM写真である。
以下、本発明の炭素ナノ構造体の生成方法及び当該方法で得られる炭素ナノ構造体及び炭素ナノ構造体で被覆された炭素繊維の好適な一実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、本発明の一実施形態を示すに過ぎず、これらによって本発明が限定されるものではなく、また、重複する説明は省略することがある。
(1)炭素繊維の表面改質方法(炭素ナノ構造体の生成方法)
本発明の炭素繊維の表面改質方法は、ガス雰囲気下で炭素繊維にマイクロ波を照射して炭素繊維をマイクロ波加熱し、マイクロ波によってガスの励起状態を誘導し、ガスの発光過程で発生する紫外線で炭素繊維のC=C結合を切断すること、を特徴としている。以下、これらの各構成要件について詳しく説明する。
炭素繊維に表面改質を施す状況の一例を模式的に図1に示す。マイクロ波発生装置2にガラス管4が挿入され、アルミナボート6に入れられた炭素繊維8がガラス管4の内部に配置されている。また、ガラス管4にはガス流入口10及びガス流出口12が設けられ、ガラス管4の内部はガス雰囲気となっている。
(1-1)炭素繊維
炭素繊維8は本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、従来公知の種々の炭素繊維を用いることができる。なお、炭素繊維8は直径が1μm~20μmであり、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバーとは全く異なるものである。
炭素繊維8には、短繊維を用いることが好ましく、ミルドファイバーを用いることがより好ましい。ミルドファイバーは機械的な粉砕によって炭素繊維を短繊維化したものであり、表面近傍に欠陥や歪が導入されていることから、C=C結合の切断及び再結合による炭素ナノ構造体の形成をより効率的に進行させることができる。
(1-2)ガス雰囲気
本発明の表面改質方法は、炭素繊維8のマイクロ加熱のみでは達成されず、ガスプラズマを利用することが必要である。炭素繊維8がマイクロ波加熱さると同時にガラス管4の内部に存在するガスの発光過程で発生する紫外線によって、炭素繊維8の表面近傍のC=C結合が切断される結果、炭素繊維8の表面にグラフェン構造を有する炭素ナノ構造体(カーボンナノチューブ、グラフェン及び酸化グラフェン等)が密に形成される。
ガスの発光過程で発生する紫外線によって炭素繊維8の表面のC=C結合が切断される限りにおいて、ガラス管4に充填又は流通させるガスの種類は限定されないが、空気、アルゴン、ヘリウム、窒素及び二酸化炭素のうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。これらのガスは1種で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。空気、アルゴン、ヘリウム、窒素及び二酸化炭素のいずれかにマイクロ波を照射することで、炭素繊維8表面近傍のC=C結合の切断に寄与する紫外線を効率的に発生させることができる。
ガラス管4内部のガス圧力やガス流量は、本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、所望する炭素繊維8の表面状態に応じて適宜調整すればよいが、ガラス管4内部の総圧を1000Pa未満とすることが好ましい。ガラス管4内部を1000Paとしてマイクロ波を照射することで、炭素繊維8表面近傍のC=C結合の切断に寄与する紫外線を効率的に発生させることができる。
(1-3)マイクロ波照射条件
マイクロ波発生装置2によってマイクロ波を発生させ、炭素繊維8及びガラス管4内部のガスに照射する。ここで、マイクロ波とは、波長が100μm~1mの範囲内であり、周波数が30MHz~3THzの電磁波を意味する。マイクロ波発生装置2としては、例えば、汎用の電子レンジを用いることができる。
炭素繊維8の表面改質に用いるマイクロ波の出力については特に限定されず、炭素繊維8の挿入量(処理量)、処理速度及び所望の表面状態等に応じて適宜調整すればよいが、例えば、10mgの炭素繊維8を処理する場合は10W~1000Wとすることが好ましく、100W~800Wとすることがより好ましい。
マイクロ波の照射時間についても特に限定されず、炭素繊維8の挿入量(処理量)、処理速度及び所望の表面状態等に応じて適宜調整すればよいが、10秒~10分とすることが好ましく、1分~5分とすることがより好ましい。処理時間を10秒~10分の範囲で長くすると、炭素繊維8の表面に形成される炭素ナノ構造体の生成量が増加して密度が高くなるが、処理時間を10分以上とすると炭素繊維8の損傷が大きくなることに加えて、生成した炭素ナノ構造体も損傷してしまう場合がある。
(2)炭素ナノ構造体被覆炭素繊維
本発明の炭素繊維の表面改質方法によって、炭素ナノ構造体によって表面被覆された炭素繊維を得ることができる。図2に本発明の炭素繊維(炭素ナノ構造体被覆炭素繊維)の概略断面図を示す。
炭素繊維8は直径が1μm~20μmであり、表面に炭素ナノ構造体20が形成している。また、炭素繊維8の長さは特に限定されず、一般的に知られている長繊維又は短繊維等を用いることができる。ここで、炭素ナノ構造体20は密に形成されており、炭素繊維8の表面の全域を被覆した状態となっている。ここで、炭素ナノ構造体20は炭素繊維8の表面近傍のCによって形成されていることから、炭素繊維8と炭素ナノ構造体20は比較的良好な密着性を有しており、炭素繊維8を各種マトリックスの強化材として使用する場合に、炭素繊維8と各種マトリックスとの間の相互作用を増加させることができる(炭素繊維の機械的性質をより反映させることができる)。
炭素ナノ構造体20はナノメートルオーダーの大きさを有する炭素構造体であり、基本的にグラフェン構造を有している。炭素ナノ構造体20は特に限定されず、例えば、カーボンナノチューブ(単層又は多層)やグラフェンが数枚積層したカーボンナノウォールを挙げることができる。また、炭素ナノ構造体20は酸化されていてもよく、例えば、酸化された炭素ナノ構造体20としては、酸化グラフェンを挙げることができる。
また、炭素ナノ構造体20には金属元素が含まれていない。一般的に、気相法では金属粒子を触媒として炭素ナノ構造体が形成されるが、炭素ナノ構造体20は、炭素繊維8の表面近傍のCの切断及び再結合によって形成したものであり、金属元素は含まれていない。即ち、金属元素を内包する炭素ナノ構造体と比較して、優れた導電性等を有している。
また、炭素繊維8は、短繊維とすることが好ましく、ミルドファイバーとすることがより好ましい。ミルドファイバーは機械的な粉砕によって炭素繊維を短繊維化したものであり、表面近傍に欠陥や歪が導入されていることから、C=C結合の切断及び再結合による炭素ナノ構造体の形成をより効率的に進行させることができ、表面により多くの炭素ナノ構造体20を形成させることができる。
(3)カーボンナノウォールの生成方法
本発明のカーボンナノウォールの生成方法は、ガス雰囲気下で炭素材及び基材にマイクロ波を照射して炭素材及び基材をマイクロ波加熱し、マイクロ波によってガスの励起状態を誘導し、ガスの発光過程で発生する紫外線で炭素材のC=C結合を切断し、炭素材から分離してプラズマ化した炭素を原料として、基材の表面にカーボンナノウォールを生成させること、を特徴としている。以下、これらの各構成要件について詳しく説明する。
図1に示すアルミナボート6に炭素材と基材を並べて配置すること以外は、上述の炭素繊維の表面改質方法と同様にして、カーボンナノウォールを生成させることができる。
炭素材は本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、グラファイトや活性炭等の従来公知の種々の炭素材を用いることができる。ここで、炭素材として炭素繊維を用いることで、カーボンナノウォールの生成と炭素ナノ構造体による炭素繊維の被覆を同時に達成することができる。
また、基材についても本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されず、従来公知の種々の金属材、セラミックス材及びSi材等を用いることができる。金属材としては、Al、Cu、Feを例示することができ、セラミックス材としてはガラスを例示することができる。
基材表面に生成したカーボンナノウォールはその状態で使用してもよいが、基材から分離することで容易に回収することができ、カーボンナノウォール単体として使用することができる。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。例えば、炭素ナノ構造体20を炭素繊維8の表面から分離回収し、炭素ナノ構造体20のみで用いることもできる。
以下、実施例において本発明の炭素ナノ構造体の生成方法及び炭素ナノ構造体について更に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(1)炭素ナノ構造体による炭素繊維の被覆及び炭素ナノ構造体
≪実施例1≫
炭素繊維としてPAN系のミルドファイバー(東レ株式会社製,トレカMLD,直径5μm)を用い、図1に示す状態で表面処理を施した。具体的には、20mgの炭素繊維を入れたアルミナボートをガラス管に挿入し、市販の電子レンジを用いて出力700Wでマイクロ波を照射させた。ここで、ガラス管の内部は約100Paの二酸化炭素雰囲気とし、マイクロ波の照射時間は1~5分とした。なお、マイクロ波の照射中は発光が認められた。
マイクロ波の照射時間を1分、3分及び5分とした場合の、照射後の炭素繊維のSEM写真を図3~図5にそれぞれ示す。全ての炭素繊維の表面には極めて微細な構造体が形成されており、照射時間の増加に伴ってその密度及び量が増加している。
図3に示す炭素繊維表面の高倍率のSEM写真及びTEM写真を図6及び図7にそれぞれ示す。複雑な襞状の構造物やシート状の構造物が確認でき、グラフェンシートが複数枚積層したカーボンナノウォールが密に生成しているものと考えられる。また、チューブ状になっていると考えられる領域も確認される。
図7のTEM観察像の〇印で示す領域の高倍率の観察像を図8に示す。グラフェンシートの面間隔(d002)は約3オングストロームとなっており、極めて純度の高いカーボンナノウォールが生成していることが分かる。
未処理の炭素繊維表面及びマイクロ波の照射時間を1分として得られた炭素繊維表面のX線光電子分光分析(XPS)の結果を図9に示す。マイクロ波の照射によってC-O結合に起因するピークの相対強度が増加しており、炭素繊維表面に生成した炭素ナノ構造体は酸化した領域を有することが示唆される。
未処理の炭素繊維表面及びマイクロ波の照射時間を1分として得られた炭素繊維表面のラマン分光分析結果を図10に示す。ラマン振動数分布の観測により、マイクロ波の照射によってD、Gバンド双方の信号が成長しており、炭素繊維表面に炭素構造ができたことが分かる。また、XPS分析でマイクロ波照射後の試料で酸素が確認されていることから、炭素繊維表面には酸化グラフェンに類似した炭素構造物が生成していると考えられる。
≪実施例2≫
ガラス管の内部を約100Paの空気雰囲気とし、マイクロ波の照射時間を1分又は5分としたこと以外は実施例1と同様にして、炭素繊維に表面処理を施した。なお、マイクロ波の照射中は発光が認められた。
マイクロ波の照射時間を1分及び5分として得られた炭素繊維のSEM写真を図11及び図12にそれぞれ示す。炭素繊維の表面には極めて微細な炭素ナノ構造体が形成されており、照射時間の増加に伴ってその密度及び量が増加している。
≪実施例3≫
ガラス管の内部を約100Paのアルゴン雰囲気とし、マイクロ波の照射時間を1分又は5分としたこと以外は実施例1と同様にして、炭素繊維に表面処理を施した。なお、マイクロ波の照射中は発光が認められた。
マイクロ波の照射時間を1分及び5分として得られた炭素繊維のSEM写真を図13及び図14にそれぞれ示す。炭素繊維の表面には極めて微細な炭素ナノ構造体が形成されており、照射時間の増加に伴ってその密度及び量が増加している。
≪実施例4≫
ガラス管の内部を約100Paの窒素雰囲気とし、マイクロ波の照射時間を1分又は5分としたこと以外は実施例1と同様にして、炭素繊維に表面処理を施した。なお、マイクロ波の照射中は発光が認められた。
マイクロ波の照射時間を1分及び5分として得られた炭素繊維のSEM写真を図15及び図16にそれぞれ示す。炭素繊維の表面には極めて微細な炭素ナノ構造体が形成されており、照射時間の増加に伴ってその密度及び量が増加している。
≪比較例≫
ガラス管の内部を1000Paに減圧し、マイクロ波の照射時間を5分としたこと以外は実施例2と同様にして、炭素繊維に表面処理を施した。なお、マイクロ波照射中に発光現象は認められず、紫外線は発生していないものと考えられる。
得られた炭素繊維のSEM写真を図17に示す。炭素繊維表面は荒れているものの、炭素ナノ構造体の形成は認められない。
(2)カーボンナノウォールの生成方法
≪実施例5≫
アルミナボート内に活性炭粉末及び基材(Al基材、Cu基材及びFe基材)を配置し、ガラス管の内部を1.4Paのアルゴン雰囲気としてマイクロ波の照射時間を5分としたこと以外は実施例1と同様にして、基材表面にカーボンナノウォールを生成させた。アルミナボート内の活性炭素粉末及び各基材の配置状況を図18に示す。各基材のサイズは5×5mmとした。なお、マイクロ波の照射中は発光が認められた。
処理後の各基材の外観写真を図19に示す。各基材の表面は黒色化しており、活性炭粉末から分離した炭素が付着したことが確認できる。なお、Al基材については変形が認められるが、当該変形はマイクロ波照射による昇温が原因であると考えられる。
Cu基材から黒色の付着物を剥離させ、SEM観察を行った。得られたSEM写真を図20に示す。襞状の微細構造体が観察され、カーボンナノウォールが生成していることが確認された。また、Al基材の表面についてもSEM写真を行ったところ、図21に示すように炭素ナノ構造体(カーボンナノウォール)の生成が確認された。
≪実施例6≫
炭素材及び基材をそれぞれ炭素繊維及びSi基材とし、ガラス管の内部を8Paの二酸化炭素雰囲気としてマイクロ波の照射時間を3分としたこと以外は実施例5と同様にして、基材表面にカーボンナノウォールを生成させた。
処理後のSi基材の外観写真を図22に示す。表面は黒色化しており、炭素が付着したことが確認できる。また、Si基材を側面からSEM観察したところ、図23に示すように密集したカーボンナノウォールが確認された。
≪実施例7≫
基材をガラス基材としたこと以外は実施例6と同様にして、基材表面にカーボンナノウォールを生成させた。
アルミナボート内の処理後のガラス基材の外観写真を図24に示す。アルミナボート及びガラス基材の表面は黒色化しており、炭素が付着したことが確認できる。また、ガラス基材の表面をSEM観察したところ、図25に示すように密集したカーボンナノウォールが確認された。
2・・・マイクロ波発生装置、
4・・・ガラス管、
6・・・アルミナボート、
8・・・炭素繊維、
10・・・ガス流入口、
12・・・ガス流出口、
20・・・炭素ナノ構造体。

Claims (8)

  1. ガス雰囲気下で炭素繊維にマイクロ波を照射して前記炭素繊維をマイクロ波加熱し、
    前記マイクロ波によって前記ガスの励起状態を誘導し、
    前記ガスの発光過程で発生する紫外線で前記炭素繊維のC=C結合を切断すること、
    を特徴とする炭素繊維の表面改質方法。
  2. 前記ガスが空気、アルゴン、ヘリウム、窒素及び二酸化炭素のうちの少なくとも一つを含むこと、
    を特徴とする請求項1に記載の炭素繊維の表面改質方法。
  3. 前記炭素繊維が短繊維であること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の炭素繊維の表面改質方法。
  4. 前記炭素繊維がミルドファイバーであること、
    を特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の炭素繊維の表面改質方法。
  5. ガス雰囲気下で炭素材及び基材にマイクロ波を照射して、前記炭素材及び前記基材をマイクロ波加熱し、
    前記マイクロ波によって前記ガスの励起状態を誘導し、
    前記ガスの発光過程で発生する紫外線で前記炭素材のC=C結合を切断し、
    前記炭素材から分離してプラズマ化した炭素を原料として、前記基材の表面にカーボンナノウォールを生成させること、
    を特徴とするカーボンナノウォールの生成方法。
  6. 前記ガスが空気、アルゴン、窒素、二酸化炭素の少なくとも1つを含むこと、
    を特徴とする請求項に記載のカーボンナノウォールの生成方法。
  7. 前記炭素材が炭素繊維であること、
    を特徴とする請求項又はに記載のカーボンナノウォールの生成方法。
  8. 前記カーボンナノウォールが金属元素を含まないこと、
    を特徴とする請求項のうちのいずれかに記載のカーボンナノウォールの生成方法。
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