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JP7303393B2 - 回転式カソードユニット用の駆動ブロック - Google Patents

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Description


本発明は、真空雰囲気中に配置される筒状のターゲットと、このターゲットに内挿されて真空雰囲気と隔絶された空間を形成する内管とを有し、ターゲットと内管との間及び内管内に冷媒循環路が設けられる回転式カソードユニットのターゲットの軸線方向一端に連結されて、ターゲットを軸線回りに回転駆動する回転式カソードユニット用の駆動ブロックに関する。

従来、スパッタリング装置に用いられる回転式カソードユニットは例えば特許文献1で知られている。このものは、ターゲットを軸線回りに回転駆動する駆動手段を有する駆動ブロックを備える。駆動ブロックには、固定配置される内筒体と、この内筒体の周囲に配置される外筒体とが設けられ、内筒体と外筒体との間にはこれらを導通するブラシが設けられている。そして、ターゲットに連結される外筒体が、これに巻き掛けられた駆動手段としてのモータからの歯車またはベルトにより回転駆動されるようにしている。

内筒体の内部空間は内管内の冷媒循環路の第1通路に連通し、また、内筒体と外筒体との間の空間がターゲットと内管との間の冷媒循環路の第2通路に連通している。そして、ブラシを介してターゲットに所定電力を投入してターゲットをスパッタリングする場合には、冷媒循環路に冷媒としての冷却水を循環させてターゲットが所定温度を超えて加熱されないようにしている。また、内管内には、ターゲットの外表面に漏洩磁場を発生させる磁石ユニットと、この磁石ユニットをターゲットの外表面に対して近接離間方向に移動させるモータなどの電動式の移動手段とが設けられている。

ここで、上記従来例のものでは、駆動ブロックの内筒体の内部空間が、内管内の第1通路に連通しているので、内管内に位置するモータに電力供給しようとすると、駆動ブロックの内筒体を通して電気配線することになる。このような場合、内筒体の内部空間には冷却水が通水されるため、電気配線やコネクタ等に防水加工を施す必要があり、これでは、配線工程が複雑になるばかりか、部品点数が増加してコストアップを招来するといった問題がある。

国際公開第2016/185714号

本発明は、以上の点に鑑み、スパッタリング時にターゲットを冷却するという機能を損なうことなく、内管内に設けられる電動式の部品に、例えば特段の防水加工を施すことなく電力供給することができるようにした回転式カソードユニットの駆動ブロックを提供することをその課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、真空雰囲気中に配置される筒状のターゲットと、このターゲットに内挿されて真空雰囲気と隔絶された空間を形成する内管とを有し、ターゲットと内管との間及び内管内に冷媒循環路が設けられる回転式カソードユニットのターゲットの軸線方向一端に連結されて、ターゲットを軸線回りに回転駆動する回転式カソードユニット用の駆動ブロックであって、ターゲットに回転力を付与する第1駆動手段を更に備え、ターゲットの軸線方向一端から軸線方向他端に向かう方向をX軸方向後方、ターゲットの軸線方向他端から軸線方向一端に向かう方向をX軸方向前方とし、内管に内挿されて当該内管の内周面との間の隙間で内管内の冷媒循環路が形成されると共に、内管からX軸方向前方に延長してのびるストレート部を持つ中空管と、中空管のストレート部に外挿されると共にその軸線方向後方側の端部を内管に連結して当該中空管との間の隙間で内管内の冷媒循環路に連通する第1通路を画成する第1内筒体と、第1内筒体に外挿されて、当該第1内筒体の外周面との間の隙間でターゲットと内管との間の冷媒循環路に連通する第2通路を画成する第2内筒体と、第2内筒体に軸受を介して外され、前記ターゲットの軸線方向一端に連結されて駆動手段からの動力が伝達される外筒体と、を備え、管と中空管との内部空間を真空雰囲気から隔絶する隔絶手段を更に備えることを特徴とする。

本発明によれば、駆動ブロックに、ターゲットのスパッタリング時、このターゲットの冷却に必要なターゲット内の冷媒循環路に対して冷却水(冷媒)を供給し及び排出する通路(第1通路及び第2通路)の内側に更に、回転式カソードユニットの内管の一端に気密に接続される中空管が存在する構成を採用したため、殊更、中空管に冷却水を通水する必要はない。このため、例えば、内管と中空管との内部空間を互いに連通する大気雰囲気とすることが可能になり、しかも、スパッタリング時にターゲットを冷却するという機能も損なわれない。

本発明においては、前記内管内に、前記ターゲットの外表面に漏洩磁場を発生させる磁石ユニットと、この磁石ユニットをターゲットの外表面に対して近接離間方向に移動させる電動式の移動手段とを備える場合には、前記内管と前記中空管との内部空間を互いに連通する大気雰囲気とし、この中空管を通して、磁石ユニットの移動とその位置検知に必要な部品に対する電気配線することが好ましい。これによれば、大気雰囲気の中空管を通して電気配線することができるため、中空管内に配線されるケーブルやコネクタ等に防水加工を施すことを不要にでき、有利である。

ここで、内管内に、モータなどの電動式の移動手段を設けた場合、その作動に伴う熱が内管内にこもり、移動手段の動作不良を誘発したりする虞がある。本発明においては、前記中空管内に、前記内管に向けて気体を導入する気体導入管が設けられることが好ましい。これによれば、内管内に気体(圧縮空気等)を供給し、例えば中空管を通して排出することで(この場合、中空管内に気体の供給通路と排出通路とを設ければよい)、内管にこもる熱を内管から排出でき、熱による移動手段の動作不良を抑制することが可能になる。

ところで、上記回転式カソードユニットにより、漏洩磁場を作用させた状態でターゲットをスパッタリングする場合に、例えば、ターゲットと被処理基板との間の空間にレーストラック状のプラズマを発生させると、このプラズマ形状が転写されるかの如く、ターゲットの外表面がスパッタリングされていく。そして、真空雰囲気中でターゲットに対向配置される被処理基板には、スパッタリングによりターゲットの外表面から所定の余弦則に従い飛散したスパッタ粒子が付着する。このとき、被処理基板表面に成膜される薄膜の膜厚分布や膜質分布を調整しようとすると、ターゲットの周方向に磁石ユニットを傾けて姿勢変更できる構成が好ましい。本発明では、前記中空管をその軸線周りに所定の回転角の範囲で回転させる第2駆動手段を備える構成を採用することができる。これによれば、中空管を所定の回転角の範囲で回転させれば、これに伴って内管も回転されるため、簡単な構成でその内部に固定配置される磁石ユニットの姿勢を変更することができ、有利である。

本発明の駆動ブロックを持つ回転式カソードユニットをスパッタリング装置に取り付けた状態で示す部分断面図。 図1の回転式カソードユニットの要部を拡大して示す断面図。 回転式カソードユニットの変形例を説明する部分断面図。

以下、図面を参照して、被処理基板を矩形のガラス基板(以下、「基板S」という)とし、基板Sの一方の面に所定の薄膜を成膜するためのマグネトロンスパッタリング装置用の回転式カソードユニットRcに本発明の駆動ブロックDBを適用した場合を例にその実施形態を説明する。

図1を参照して、回転式カソードユニットRcは、真空雰囲気Vp中で基板Sに対向配置される円筒状のターゲットTgを備える。以下において、ターゲットTgの母線方向をX軸方向、駆動ブロックDBが設けられる方向をX軸方向前(図1中、右)、その逆方向をX軸方向後(図1中、左)とする。ターゲットTgは、円筒状のバッキングチューブ11と、バッキングチューブ11の外筒面にインジウムやスズなどのボンディング材(図示せず)を介して接合される円筒状のターゲット材12とを有する。ターゲット材12としては、基板Sに成膜しようとする膜の組成に応じて金属や金属化合物の中から適宜選択されたものが用いられる。なお、ターゲットTgとしては、母材金属を直接切削加工して形成したものを用いることができ、この場合にはバッキングチューブ11が省略されることになる。

バッキングチューブ11には、真空雰囲気Vp内と隔絶された空間を画成する内管としての磁石ケース3がターゲットTgの略全長に亘って内挿されている。磁石ケース3内には、その略全長に亘ってのびる冷媒通路31が形成されている。そして、特に図示して説明しないが、磁石ケース3のX軸方向後端にて冷媒通路31が、磁石ケース3の外周面とバッキングチューブ11の内周面との間の隙間32に連通して冷媒通路31と隙間32とで冷媒循環路Fpが形成されるようにしている。本実施形態では、隙間32が冷媒循環路Fpの往路Fp1を、冷媒通路31が冷媒循環路Fpの復路Fp2を構成する。

磁石ケース3内には、ターゲット材12の外表面に漏洩磁場を作用させる磁石ユニット33と、磁石ユニット33をターゲット材12の外表面に対して近接離間方向に移動させる電動式の移動手段34とが固定配置されている。磁石ユニット33は、ターゲットTgのX軸方向長さと同等の長さを持つヨーク33aを備える。ヨーク33aは、特に図示して説明しないが、基板Sに平行な頂面と、頂面から夫々下方に向けて傾斜する一対の傾斜面とを形成した磁性材料製の板状部材で構成され、その頂面には棒状の中央磁石33bが、両傾斜面には棒状の周辺磁石33cが夫々配置され、漏洩磁場の垂直成分がゼロとなる位置を通る線がX軸方向に沿ってのびてレーストラック状に閉じるように漏洩磁場を作用させるようになっている。磁石ユニット33としては、公知のものが利用できるため、これ以上の説明は省略する。

移動手段34は、磁石ケース3内に配置される直動モータ34aを備え、直動モータ34aの駆動軸34bが、支持枠34cを介して、中央磁石33bと周辺磁石33cとが配置された面と背向するヨーク33aの面に連結されている。これにより、直動モータ34aを作動させることで、X軸方向に対して直交する方向(図1中、上下方向)で磁石ユニット33がターゲット材12の外表面に対して近接離間方向に移動自在となる。この場合、直動モータ34aには、ターゲット材12の表面に対する磁石ユニット33の位置を検出するセンサまたはエンコーダ等の検出手段34dが付設されている。本実施形態では、単一の直動モータ34aで磁石ユニット33を一体に移動させるものを例に説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、磁石ユニット33がX軸方向で複数個の部分に分割されているような場合には、各部分に対応させて複数個の直動モータ34aが設けられる。そして、真空チャンバ内で回転式カソードユニットRcを回転自在に支持するために、本実施形態の駆動ブロックDBが備えられている。この場合、特に図示して説明しないが、真空雰囲気Vp中には、ターゲットTgのX軸方向後端側を回転自在に支持する支持ブロックが配置されるが、これ自体は公知のものが利用できるため、ここでは詳細な説明は省略する。

図2も参照して、ターゲットTgのX軸方向前端に設けられる駆動ブロックDBは、互いに同心状に配置される、中空管4と、中空管4に外挿される第1内筒体5と、第1内筒体5に外挿される第2内筒体6と、外筒体7とを備える。中空管4は、磁石ケース3のX軸方向前端からX軸方向前方に向けてストレート状にのびるように形成されたものである。中空管4と磁石ケース3とは一体に形成することができるが、中空管4は、例えば、X軸方向に所定の間隔で配置される連結部材Lmを介して磁石ケース3と連結して構成してもよく、中空菅4と磁石ケース3とが一体に回転されるようにしている。なお、連結部材Lmとしては、公知の方法が利用できるため、これ以上の説明は省略する。本実施形態では、磁石ユニット33と移動手段34とが配置される磁石ケース3内の内部空間と中空管4内の内部空間とは、常時、大気雰囲気となっている。そして、直動モータ34aに対して電力供給するための電源ケーブルK1や検出手段34dと通信するための通信ケーブルK2は、駆動ブロックDBの外側から中空管4を通して配線されるようになっている。

第1内筒体5は、そのX軸方向前端側に肉厚部51を有し、肉厚部51と中空管4との間には軸受Br1が設けられている。この場合、中空管4の前端部には、歯車機構41を介して第2駆動手段としてのサーボモータ42が設けられ、中空管4、ひいては、磁石ケース3内の磁石ユニット33をX軸線周りに所定の回転角の範囲(例えば、±数十度以下の範囲)で回転させることができるようにしている。なお、歯車機構41に代えてベルト機構を利用することもできる。また、第1内筒体5のX軸方向後端は、磁石ケース3のX軸方前端に樹脂製のリングSw3を介して外嵌されている。この樹脂製のリングSw3は、軸受の機能を有すると共に、冷却水をシールする機能を有する。また、肉厚部51と中空管4との間には、軸受Br1よりX軸方向後側に位置させて冷却水用のシールSw1が設けられている。そして、冷却水用のシールSw1のX軸方向後側に位置する中空管4と第1内筒体5との隙間が冷媒循環路Fpの復路Fp2に連通する第1通路Fp3を画成するようになっている。

第2内筒体6は、そのX軸方向前端側に、X軸方向に対して直交する方向にのびるフランジ壁部61を有し、第1内筒体5と第2内筒体6との隙間が、冷媒循環路Fpの往路Fp1に連通する第2通路Fp4を画成するようになっている。そして、真空雰囲気Vpを画成する隔壁Ip(例えば、真空チャンバの壁面)に形成した取付孔Ihに、取付部品Apを介して取り付けられる。この場合、取付部品Apは、一端にフランジ部Ap1を設けた筒状部材で構成され、フランジ部Ap1のX軸方向前後の面には、Oリングなどの真空用のシールSv1が夫々取り付けられ、両シールSv1が隔壁Ipの外面と第2内筒体6のX軸方向の端面とに圧接して気密保持するようになっている。また、大気雰囲気に位置するフランジ壁部61と肉厚部51との間の空間には、X軸方向にのびる軸部を持つ2個の継手部8a,8bが設けられ、各継手部8a,8bには、図外のチラーユニットから図外の吸水管と排水管とが夫々接続されている。これにより、チラーユニットにより冷媒循環路Fpに所定温度の冷却水を循環させることで、ターゲットTgのスパッタリング時、ターゲット材12を冷却することができる。

外筒体7は、第2内筒体6のX軸方向にのびるストレート部62に外嵌される軸受Br2を介して設けられている。この場合、バッキングチューブ11のX軸方向一端には小径の取付段差部11aが設けられ、取付段差部11aに外筒体7のX軸方向後端がOリングなどの真空用のシールSv2を介して外嵌され、この状態でクランプCpにより外筒体7とバッキングチューブ11とが連結されている。なお、上記連結に利用されるクランプCpとしては公知のものが利用できるため、これ以上の説明は省略する。また、スパッタリングに伴うターゲット材12の侵食によりターゲットTgを交換するような場合には、X軸方向後側の支持ブロックからターゲットTgを脱離し、クランプCpを取り外した後に、X軸方向後方に向けてターゲットTgを引き抜けば、ターゲットTgを取り外すことができる。

外筒体7の外周面と取付部品Apの内周面との間には、外筒体7の回転を許容しながら外筒体7の内側空間を気密保持する、オイルシール、ダブルリップシールまたは磁性流体シールで構成される真空用のシールSv3が設けられている。本実施形態では、上記各真空用のシールSv1~Sv3が、内管としての磁石ケース3と中空管4との内部空間を真空雰囲気Vpから隔絶する隔絶手段を構成する。そして、外筒体7により、ストレート部62と、ストレート部62からX軸方向後端側に突出してのびる第1内筒体5の部分とを覆って往路Fp1と第2通路Fp4とを液密に完全に連通させるようになっている。この場合、軸受Br2より磁石ケース3側に位置するストレート部62と外筒部7との間にも冷却水用のシールSw2が設けられている。

外筒体7の外筒面には、隔壁Ipの大気側に位置させて歯71が設けられ、これに噛み合う歯車91が配置されている。歯車91には、モータ92の駆動軸92aが連結され、モータ92より歯車91を所定回転数で回転させて外筒体7を回転駆動することで、ターゲットTgのスパッタリング時、これに連結されたターゲットTgを所定の回転数で回転できるようになっている。本実施形態では、これらがターゲットTgに回転力を付与する第1駆動手段を構成する。また、外筒体7には、図外のスパッタ電源からの出力ケーブル(図示省略)が接続され、ターゲット材12に、例えば負の電位を持った所定電力を投入できるようになっている。

以上の実施形態によれば、駆動ブロックDBに、スパッタリング時のターゲットTgの冷却に必要なターゲットTg内の冷媒循環路Fp2,Fp1に対して冷却水(冷媒)を供給し及び排出する通路(第1通路Fp3及び第2通路Fp4)の内側に更に、中空管4が存在する構成を採用したため、殊更、中空管4に冷却水を通水する必要はない。そして、磁石ケース3と中空管4との内部空間を互いに連通する大気雰囲気とし、この中空管4を通して電気配線する構成を採用したため、中空管4内に配線されるケーブルK1,K2やコネクタ等に防水加工を施すことを不要にでき、しかも、スパッタリング時にターゲットTgを冷却するという機能も損なわれない。また、中空管4をその軸線周りに所定の回転角の範囲で回転させるサーボモータ42を備える構成を採用したため、簡単な構成でその内部に固定配置される磁石ユニット33をターゲットTgの周方向に傾けてその姿勢を変更し、基板S表面に成膜される薄膜の膜厚分布や膜質分布を調整することができる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術思想の範囲を逸脱しない限り、種々の変形が可能である。上記実施形態では、中空管4がその全長に亘ってストレート状のものを例に説明したが、磁石ケース3から少なくとも第1内筒体5が外挿される箇所までがストレート状であれば、これに限定されるものではない。

ところで、磁石ケース3内に、直動モータ34aを設けた場合、その作動に伴う熱が磁石ケース3内にこもり、直動モータ34aの動作不良を誘発したりする虞がある。図3に示すように、大気雰囲気の中空管4に可撓性を持つチューブ状の気体導入管10を配置し、磁石ケース3内に圧縮空気や窒素ガスといった気体を導入できるようにしてもよい。これによれば、磁石ケース3内に中空管4内に設けた気体導入管10を介して圧縮空気等を供給し、排出通路10aを通して排出することで、磁石ケース3にこもる熱を磁石ケース3から排出でき、熱による直動モータ34aの動作不良を抑制することが可能になる。

DB…駆動ブロック、Br2…軸受、Fp…冷媒循環路、Fp3…第1通路、Fp4…第2通路、K1…電源ケーブル(電気配線)、K2…通信ケーブル(電気配線)、Rc…回転式カソードユニット、Tg…ターゲット、Vp…真空雰囲気、3…磁石ケース(内管)、33…磁石ユニット、31…冷媒通路(内管内の冷媒循環路)、32…隙間(ターゲットと内管との間の冷媒循環路)、34…移動手段(電動式の移動手段)、4…中空管、42…サーボモータ(第2駆動手段)、5…第1内筒体、6…第2内筒体、7…外筒体、92…モータ(第1駆動手段)、Sv1~Sv3…真空用のシール(隔絶手段)、10…気体導入管。

Claims (4)

  1. 真空雰囲気中に配置される筒状のターゲットと、このターゲットに内挿されて真空雰囲気と隔絶された空間を形成する内管とを有し、ターゲットと内管との間及び内管内に冷媒循環路が設けられる回転式カソードユニットのターゲットの軸線方向一端に連結されて、ターゲットを軸線回りに回転駆動する回転式カソードユニット用の駆動ブロックであって、ターゲットに回転力を付与する第1駆動手段を更に備えるものにおいて、
    ターゲットの軸線方向一端から軸線方向他端に向かう方向をX軸方向後方、ターゲットの軸線方向他端から軸線方向一端に向かう方向をX軸方向前方とし、
    内管に内挿されて当該内管の内周面との間の隙間で内管内の冷媒循環路が形成されると共に、内管からX軸方向前方に延長してのびるストレート部を持つ中空管と、中空管のストレート部に外挿されると共にその軸線方向後方側の端部を内管に連結して当該中空管との間の隙間で内管内の冷媒循環路に連通する第1通路を画成する第1内筒体と、
    第1内筒体に外挿されて、当該第1内筒体の外周面との間の隙間でターゲットと内管との間の冷媒循環路に連通する第2通路を画成する第2内筒体と、
    第2内筒体に軸受を介して外され、前記ターゲットの軸線方向一端に連結されて駆動手段からの動力が伝達される外筒体と、を備え、
    管と中空管との内部空間を真空雰囲気から隔絶する隔絶手段を更に備えることを特徴とする回転式カソードユニット用の駆動ブロック。

  2. 請求項1記載の回転式カソードユニット用の駆動ブロックであって、

    前記内管内に、前記ターゲットの外表面に漏洩磁場を発生させる磁石ユニットと、この磁石ユニットをターゲットの外表面に対して近接離間方向に移動させる電動式の移動手段とを備えるものにおいて、

    前記内管と前記中空管との内部空間を互いに連通する大気雰囲気とし、この中空管を通して、磁石ユニットの移動とその位置検知に必要な部品に対する電気配線することを特徴とする回転式カソードユニット用の駆動ブロック。

  3. 前記中空管内に、前記内管に向けて気体を導入する気体導入管が設けられることを特徴とする請求項2記載の回転式カソードユニット用の駆動ブロック。

  4. 前記中空管をその軸線周りに所定の回転角の範囲で回転させる第2駆動手段を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の回転式カソードユニット用の駆動ブロック。
JP2022550352A 2020-09-16 2021-06-11 回転式カソードユニット用の駆動ブロック Active JP7303393B2 (ja)

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