本発明の使い捨ておむつについて、図面を参照して説明する。なお本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。図1~図6には、本発明の使い捨ておむつの一例を示した。図1は使い捨ておむつをトップシート側から見た平面図を表し、図2は図1に示した使い捨ておむつのII-II断面図を表し、図3は図1に示した使い捨ておむつのIII-III断面図を表し、図4は図1に示した使い捨ておむつのIV-IV断面図を表し、図5は図1に示した使い捨ておむつのバックシートの肌面側に設けられた接着領域の形成例を表し、図6は図1に示した使い捨ておむつのバックシートへの接着剤塗工パターンの例を表す。本願の図では、矢印xが幅方向、矢印yが前後方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が厚み方向zを表す。なお図1では、図面の上側がおむつの前側に相当し、図面の下側がおむつの後側に相当する。
使い捨ておむつ1(1A)は、おむつ本体2と、おむつ本体2の幅方向xの両側に取り付けられた止着テープ21とを有する。おむつ本体2は、前側部3と後側部5とこれらの間に位置する股部4とを有し、止着テープ21がおむつ本体2の後側部5の両側に取り付けられている。使い捨ておむつ1は、着用の際、前側部3を着用者の腹部に、股部4を着用者の股間部に、後側部5を着用者の背部に当て、止着テープ21をおむつ本体2の前側部3に止着することで、パンツ形状に形成して使用する。
使い捨ておむつ1は、前後方向yと幅方向xを有する。前後方向yとは、使い捨ておむつを着用した際に着用者の股間の前後方向に延びる方向に相当する。幅方向xとは、使い捨ておむつと同一面上にあり前後方向yと直交する方向を意味し、使い捨ておむつを着用した際の着用者の左右方向に相当する。また本発明において、使い捨ておむつの肌面側とは、使い捨ておむつを着用した際の着用者の肌に向く側を意味し、使い捨ておむつの非肌面側とは、使い捨ておむつを着用した際の着用者とは反対に向く側を意味する。
前側部3と股部4と後側部5は、おむつ本体2を前後方向yに3分割することにより規定され、股部4は前側部3と後側部5との間に位置する。おむつ本体2は、略砂時計形に形成されており、股部4は略砂時計形のくびれ部を含む部分として規定される。
おむつ本体2は、トップシート6と、バックシート7と、これらの間に配された吸収体8とを有する。トップシート6は、使い捨ておむつを着用した際に着用者側に位置するシートである。バックシート7は、使い捨ておむつを着用した際に着用者とは反対側、すなわち外側に位置するシートである。着用者から排泄された尿等は、トップシート6を透過して吸収体8により収容される。バックシート7は、排泄物が外部へ漏れるのを防いでいる。
トップシート6は液透過性であることが好ましく、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等から構成することができる。また、トップシート6として、織布、編布、有孔樹脂フィルム等を用いてもよい。
バックシート7は液不透過性であることが好ましく、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布や、樹脂フィルム等から構成することができる。バックシート7としては、不織布とフィルムとの積層体を用いてもよい。
吸収体8は、尿等の排泄物を吸収できる吸収性材料を含むものであれば特に限定されない。吸収体8としては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いたり、あるいは当該成形体を紙シート(例えば、ティッシュペーパーや薄葉紙)や液透過性不織布シート等の被覆シートで覆ったものを用いることができる。吸収性材料としては、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸水性材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の熱融着性繊維が含まれてもよい。これらの熱融着性繊維は、尿等との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。
吸収性材料は、尿等の吸収速度を高める点から、親水性繊維を含むことが好ましい。また、吸収容量を高める点からは、吸収性材料は吸水性樹脂を含むことが好ましい。従って、吸収体は親水性繊維(特にパルプ繊維)と吸水性樹脂を含むことが好ましい。この場合、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いることが好ましい。
吸収体8の形状(平面形状)は特に限定されない。吸収体(あるいは吸収体を構成する成形体)の形状は適宜決定すればよく、例えば、略長方形、略砂時計形、略羽子板形等が挙げられる。なお、吸収体が着用者の大腿部に挟まれて幅方向に圧迫されても歪みにくくする点から、吸収体8を構成する成形体は略砂時計形に形成されていることが好ましい。
おむつ本体2には、トップシート6の幅方向xの両側に、トップシート6よりも幅方向xの外方に延在するサイドシート9が接合している。サイドシート9は液不透過性であることが好ましく、バックシート7に使用可能なシート材料から構成することができる。
サイドシート9は、トップシート6の幅方向xの両側に、立ち上がりフラップ10を形成することが好ましい。この場合、サイドシート9には、トップシート6との接合部35よりも幅方向xの内方部分に前後方向yに延びる起立用弾性部材11が設けられることが好ましく、起立用弾性部材11の収縮力によってサイドシート9の内方端が立ち上げられて、立ち上がりフラップ10を形成することができる。立ち上がりフラップ10を設けることにより、尿等の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップ10は前後方向yの端部の内面がトップシート6上に接合されてもよく、これにより、おむつを着用の際に立ち上がりフラップ10が着用者の肌に向かって立ち上がりやすくなる。
上記説明した各シートとして不織布を用いる場合、不織布としては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、SMS不織布等を用いることが好ましい。各シートの目付(単位面積あたりの質量)は、10g/m2以上が好ましく、12g/m2以上がより好ましく、また40g/m2以下が好ましく、30g/m2以下がより好ましい。
止着テープ21は、テープ基材22と、テープ基材22に設けられた留め具23とから構成されている。止着テープ21は、テープ基材22の一方側に形成され、留め具23が設けられたつまみ部24と、テープ基材22の他方側に形成され、おむつ本体2に固定される固定部25とを有する(図3を参照)。止着テープ21には、つまみ部24におけるテープ基材22の一方の面に、留め具23が設けられる。
固定部25はおむつ本体2に取り付けられる部分であり、固定部25は接着剤によりおむつ本体2に固定される。止着テープ21は、バックシート7とサイドシート9の間に挟まれて設けられ、バックシート7とサイドシート9の間に挟まれた部分を固定部25と称する。また、それより幅方向xの外方部分をつまみ部24と称する。
テープ基材22は、不織布、織布、編布、樹脂フィルム、あるいはこれらの積層体等から構成することができる。なお、テープ基材22とバックシート7等との接着性を高める点から、テープ基材22は、織布、編布、または不織布から構成されることが好ましく、不織布から構成されることがより好ましい。
テープ基材22に不織布を用いる場合、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、SMS不織布等を用いることができるが、テープ基材22としては、スパンボンドまたはSMS不織布を用いることが好ましく、スパンボンド不織布を用いることがより好ましい。このような不織布を用いれば、高強度のテープ基材を得やすくなる。また、テープ基材22に用いられる不織布は、エンボス加工されていることが好ましく、これによりテープ基材に剛性が付与され、止着テープの取り扱い性が向上する。
テープ基材22の目付は、50g/m2以上が好ましく、55g/m2以上がより好ましく、また100g/m2以下が好ましく、85g/m2以下がより好ましい。テープ基材の目付が50g/m2以上であれば、テープ基材が十分な強度を有するようになる。テープ基材の目付が100g/m2以下であれば、テープ基材が厚くなりすぎず、取り扱い性が向上する。
留め具23としては、面ファスナーや粘着テープを用いることができる。面ファスナーとしては、フック・ループ・ファスナーのフック部材やループ部材を用いることができる。留め具23として面ファスナーのフック部材を用いる場合は、おむつ本体2の前側部3の非肌面側に面ファスナーのループ部材を止着対応部12として設けたり、あるいは、おむつ本体2の前側部3の非肌面側をループ部材として機能する材料(例えば、不織布、織布、編布等)で構成してもよい。留め具23として粘着テープを用いる場合は、止着対応部12として、おむつ本体2の前側部3の非肌面側に樹脂フィルムを設けたり、おむつ本体2の前側部3の非肌面側を樹脂フィルムで構成すればよい。
止着テープ21は、略砂時計形に形成されたおむつ本体2の後側部5の両側に取り付けられている。具体的には、おむつ本体2は前側部3と後側部5が股部4よりも幅広に形成されており、後側部5の股部4よりも幅方向xの外方に位置する後側延出部5Eに止着テープが取り付けられている。なお、おむつ本体2において、前側部3の股部4よりも幅方向xの外方に位置する部分を前側延出部3Eと称する。使い捨ておむつ1は、着用の際、着用者の腰回りの右側と左側で前側延出部3Eに後側延出部5Eを重ね、後側延出部5Eに取り付けられた止着テープ21をおむつ本体2の前側部3の止着対応部12に止着し、これにより使い捨ておむつ1を着用者の腰回りに装着することができる。
おむつ本体2は、図5に示すように、前側延出部3Eに接着剤が塗布されて第1接着領域31が形成され、後側延出部5Eに接着剤が塗布されて第2接着領域32が形成されている。なお、図5にはバックシート7を肌面側から見た平面図が示されているが、バックシート7に配される吸収体8と止着テープ21の設置位置を点線で表している。おむつ本体2は、第1接着領域31でバックシート7とサイドシート9が互いに接合され(図4を参照)、第2接着領域32でバックシート7とサイドシート9が互いに接合されるとともに、止着テープ21がバックシート7に固定される(図3を参照)。すなわち、第2接着領域32の一部はバックシート7とサイドシート9とを接合し、他部はバックシート7と止着テープ21とを接合している。
おむつ本体2において、第1接着領域31はバックシート7上の前側延出部3Eに形成された接着領域と見ることができ、第2接着領域32はバックシート7上の後側延出部5Eに形成された接着領域と見ることができる。第1接着領域31と第2接着領域32はバックシート7に接着剤を塗布することにより形成することができ、使い捨ておむつ1は、第1接着領域31と第2接着領域32が形成されたバックシート7の上に止着テープ21の固定部25を載せ、さらにその上にサイドシート9(具体的にはトップシート6の両側に接合したサイドシート9)を載せることにより、形成することができる。
使い捨ておむつ1は、第2接着領域32の単位面積当たりの接着剤塗布面積が、第1接着領域31の単位面積当たりの接着剤塗布面積よりも大きくなっている。あるいは、第2接着領域32の単位面積当たりの接着剤塗布量が、第1接着領域31の単位面積当たりの接着剤塗布量よりも多くなっている。このように第2接着領域32を形成することにより、止着テープ21をおむつ本体2に強固に接着することができる。また、着用者の腰回りに直接当てられる前側延出部3Eの柔軟性が高まり、使い捨ておむつ1の着用感が向上する。
第1接着領域31の面積は、前側延出部3Eにおいて接着剤が塗布された領域を、バックシート7の存在範囲内で当該領域の外縁の長さが最小となるように囲み、その面積を計測することにより求めることができる。第2接着領域32の面積は、後側延出部5Eにおいて接着剤が塗布された領域を、バックシート7の存在範囲内で当該領域の外縁の長さが最小となるように囲み、その面積を計測することにより求めることができる。接着剤塗布面積は、第1接着領域31または第2接着領域32が形成されたバックシート7にトナー(炭素粉末)を散布し、トナーが付着して黒く可視化された部分の面積を測ることにより求めることができる。トナーの散布は、サイドシート9または止着テープ21に対して行ってもよい。接着剤塗布量は、第1接着領域31または第2接着領域32を切り出し、切り出し片から溶剤で接着剤を溶かし出し、そこから溶剤を留去した残留物の重さを測ることにより求めることができる。あるいは、製造時の接着剤使用量から接着剤塗布量を求めることもできる。後述する第3接着領域33と第4接着領域34に対しても、同様にして各面積や接着剤塗布量を求めることができる。
第1接着領域31と第2接着領域32における接着剤の塗布パターンは特に限定されない。各接着領域は、接着剤が略全面にわたって塗布されてもよいし、接着剤が所定パターンで塗布されてもよい。接着剤の塗布方法としては、例えば、ビード法、カーテンスプレー法、オメガコーティング法、スパイラルコーティング法、パターンコート等を用いることができる。
第1接着領域31は、図6に示すように、前後方向yに延びる線状の接着剤が、幅方向xに複数列配置された接着パターンを有することが好ましい。具体的には、おむつ本体2の幅方向xの一方側と他方側のそれぞれの前側延出部3Eにおいて、第1接着領域31がこのように形成されることが好ましい。つまり、第1接着領域31は、前後方向yに延びるストライプ状のパターンで形成されることが好ましい。このように第1接着領域31が形成されることにより、前側延出部3Eの柔軟性が確保され、使い捨ておむつ1の着用感が向上する。
第1接着領域31において、線状に塗布された接着剤の線幅やピッチは、接着強度と柔軟性のバランスを考慮して適宜設定すればよい。第1接着領域31において、線状に塗布された接着剤の線幅は、例えば0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましく、また8mm以下が好ましく、6mm以下がより好ましく、4mm以下がさらに好ましい。第1接着領域31において、線状に塗布された接着剤のピッチ(隣接する線状の接着剤の中心間距離)は、例えば、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上がさらに好ましく、また25mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下がさらに好ましい。
第2接着領域32は、前後方向yに延びる線状の接着剤が、幅方向xに複数列配置された接着パターンを有することが好ましい。具体的には、おむつ本体2の幅方向xの一方側と他方側のそれぞれの後側延出部5Eにおいて、第2接着領域32がこのように形成されることが好ましい。つまり、第2接着領域32は、前後方向yに延びるストライプ状のパターンで形成されることが好ましい。このように第2接着領域32が形成されることにより、止着テープ21を幅方向xに強く引っ張っても、止着テープ21とバックシート7との接着が一度に外れにくくなり、止着テープ21のおむつ本体2への接合が維持されやすくなる。また、後側延出部5Eの柔軟性が確保され、使い捨ておむつ1の着用感が向上する。
第2接着領域32において、線状に塗布された接着剤の線幅やピッチは、接着強度と柔軟性のバランスを考慮して適宜設定すればよい。第2接着領域32において、線状に塗布された接着剤の線幅は、例えば1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましく、また10mm以下が好ましく、8mm以下がより好ましく、6mm以下がさらに好ましい。第2接着領域32において、線状に塗布された接着剤のピッチ(隣接する線状の接着剤の中心間距離)は、例えば、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上がさらに好ましく、また25mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下がさらに好ましい。
第1接着領域31と第2接着領域32が上記の接着パターンを有する場合、第1接着領域31と第2接着領域32は、一または複数の接着剤吐出口を備えた塗工機を用いて、前後方向yに沿って接着剤をバックシート7に塗布することにより形成することができ、そこに止着テープ21(具体的には止着テープ21の固定部25)を載せることにより、止着テープ21をバックシート7の後側延出部5Eに第2接着領域32で固定することができる。さらにその上にサイドシート9(具体的にはトップシート6の両側に接合したサイドシート9)を載せることにより、第1接着領域31と第2接着領域32でバックシート7の前側延出部3Eと後側延出部5Eをサイドシート9に接合することができる。接着剤の塗布は、接着剤の塗工機を固定して、バックシート7を前後方向yに搬送しながら行ってもよい。また、バックシート7の連続体やサイドシート9の連続体を前後方向yに搬送しながら。使い捨ておむつ1を製造してもよい。
上記のように第1接着領域31と第2接着領域32が形成される場合、第2接着領域32における線状の接着剤の線幅は、第1接着領域31における線状の接着剤の線幅よりも広いことが好ましい。この場合、第1接着領域31における線状の接着剤のピッチと第2接着領域32における線状の接着剤のピッチが略同一であると、第1接着領域31と第2接着領域32を共通の接着剤塗工機を用いることができる点で好ましい。第1接着領域31と第2接着領域32は、共通の接着剤塗工機を用い、接着剤吐出量を変えることで、それぞれ形成することができる。
第2接着領域32において前後方向yに延びる線状の接着剤の列数が、第1接着領域31において前後方向yに延びる線状の接着剤の列数よりも多いことも好ましい。例えば、第1接着領域31には、前後方向yに延びる線状の接着剤が、幅方向xに4列以上配置されることが好ましく、6列以上がより好ましく、8列以上がさらに好ましく、また20列以下が好ましく、18列以下がより好ましく、16列以下がさらに好ましい。第2接着領域32には、前後方向yに延びる線状の接着剤が、幅方向xに例えば6列以上配置されることが好ましく、8列以上がより好ましく、10列以上がさらに好ましく、また24列以下が好ましく、22列以下がより好ましく、20列以下がさらに好ましい。
第2接着領域32は、上記以外の接着パターンを有するものであってもよい。第2接着領域32は、例えば、蛇行状やらせん状(スパイラル状)の接着パターンで形成されていてもよく、接着剤が面状に塗布されていてもよい。特に、接着剤が面状に塗布されていれば、バックシート7と止着テープ21との接着強度をより高めることができる。接着剤が面状に塗布される場合は、接着剤を後側延出部5Eの所定領域に網状(繊維状)に塗布することにより、面状の第2接着領域32が形成されることが好ましい。これにより、バックシート7と止着テープ21との接着強度を高めつつ、後側延出部5Eの柔軟性を確保しやすくなる。このような第2接着領域32は、接着剤をカーテンスプレー法により塗布することにより形成することができる。面状の第2接着領域32は、2以上の接着剤塗布方法によって形成されていてもよく、たとえばカーテンスプレー法とビード法とによって接着剤が塗布されていてもよい。
第1接着領域31と第2接着領域32の単位面積当たりの接着剤塗布量は、1g/m2~30g/m2の間で適宜設定することが好ましい。当該接着剤塗布量は、3g/m2以上がより好ましく、5g/m2以上がさらに好ましく、また25g/m2以下がより好ましく、20g/m2以下がさらに好ましい。第2接着領域32の単位面積当たりの接着剤塗布量が、第1接着領域31の単位面積当たりの接着剤塗布量よりも多い場合は、第2接着領域32の単位面積当たりの接着剤塗布量は8g/m2以上が好ましく、10g/m2以上がより好ましい。
おむつ本体2は、前側延出部3Eと後側延出部5E以外の部分、すなわちおむつ本体2の幅方向xの中央部に、接着剤が塗布されて第3接着領域33が形成され、第3接着領域33でバックシート7と吸収体8とが接合されていることが好ましい。第3接着領域33では、吸収体8の非存在部分で、バックシート7とトップシート6および/またはサイドシート9とが接合されていてもよい。第3接着領域33は、バックシート7に接着剤を塗布することにより形成することができ、使い捨ておむつ1は、第3接着領域33が形成されたバックシート7の上に吸収体8を載せ、さらにその上にトップシート6とサイドシート9を載せることにより、形成することができる。
第3接着領域33の単位面積当たりの接着剤塗布面積は、第2接着領域32の単位面積当たりの接着剤塗布面積よりも小さいことが好ましい。第3接着領域33の単位面積当たりの接着剤塗布面積は、第1接着領域31の単位面積当たりの接着剤塗布面積よりも大きくてもよく、小さくてもよく、同程度であってもよいが、第1接着領域31の単位面積当たりの接着剤塗布面積よりも小さいことが好ましい。第3接着領域33の単位面積当たりの接着剤塗布量は、第2接着領域32の単位面積当たりの接着剤塗布量よりも少ないことが好ましい。第3接着領域33の単位面積当たりの接着剤塗布量は、第1接着領域31の単位面積当たりの接着剤塗布量よりも多くてもよく、少なくてもよく、同程度であってもよいが、第1接着領域31の単位面積当たりの接着剤塗布量よりも少ないことが好ましい。このように第3接着領域33を形成することにより、バックシート7の柔軟性を高めることができる。
第3接着領域33の接着剤の塗布パターンは特に限定されない。第3接着領域33は、前後方向yに延びる線状の接着パターンで形成されてもよく、蛇行状やらせん状(スパイラル状)の接着パターンで形成されてもよく、接着剤が面状に塗布されてもよい。なかでも、第3接着領域33は、図6に示すように、前後方向yに延びる線状の接着剤が、幅方向xに複数列配置された接着パターンを有することが好ましい。これにより、バックシート7全体の柔軟性を高めて、使い捨ておむつ1の着用感を向上させることができる。第3接着領域33は、好ましくは、バックシート7の前後方向yの全体にわたって形成される。
第3接着領域33において、線状に塗布された接着剤の線幅は、例えば0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましく、また8mm以下が好ましく、6mm以下がより好ましく、4mm以下がさらに好ましい。第3接着領域33において、線状に塗布された接着剤のピッチ(隣接する線状の接着剤の中心間距離)は、例えば、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上がさらに好ましく、また25mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下がさらに好ましい。
図3に示すように、止着テープ21の肌面側(具体的には止着テープ21の固定部25の肌面側)には接着剤が塗布されて第4接着領域34が形成され、止着テープ21は第4接着領域34でサイドシート9に固定されていることが好ましい。これにより、止着テープ21をおむつ本体2により安定して接合することができる。
第4接着領域34の単位面積当たりの接着剤塗布面積は、第1接着領域31(あるいはさらに第3接着領域33)の単位面積当たりの接着剤塗布面積よりも大きいことが好ましい。あるいは、第4接着領域34の単位面積当たりの接着剤塗布量は、第1接着領域31(あるいはさらに第3接着領域33)の単位面積当たりの接着剤塗布量よりも多いことが好ましい。このように第4接着領域34を形成することにより、止着テープ21の肌面側をサイドシート9により強固に接着することができる。
第4接着領域34の接着剤の塗布パターンは特に限定されない。第4接着領域34は、前後方向yに延びる線状の接着パターンで形成されてもよく、蛇行状やらせん状(スパイラル状)の接着パターンで形成されてもよく、接着剤が面状に塗布されてもよい。なかでも、第4接着領域34は、前後方向yに延びる線状の接着剤が、幅方向xに複数列配置された接着パターンを有することが好ましい。具体的には、おむつ本体2の幅方向xの一方側と他方側に取り付けられた止着テープ21の固定部25において、第4接着領域34がこのように形成されることが好ましい。これにより、止着テープ21を幅方向xに強く引っ張っても、止着テープ21とサイドシート9との接着が一度に外れにくくなり、止着テープ21のおむつ本体2への接合が維持されやすくなる。また、おむつ本体2の後側延出部5Eにおける柔軟性が確保され、使い捨ておむつ1の着用感が向上する。
第4接着領域34において、線状に塗布された接着剤の線幅やピッチは、接着強度と柔軟性のバランスを考慮して適宜設定すればよい。第4接着領域34において、線状に塗布された接着剤の線幅は、例えば1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましく、また10mm以下が好ましく、8mm以下がより好ましく、6mm以下がさらに好ましい。第4接着領域34において、線状に塗布された接着剤のピッチ(隣接する線状の接着剤の中心間距離)は、例えば、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上がさらに好ましく、また25mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下がさらに好ましい。
第1~第4接着領域を形成する接着剤の種類は特に限定されないが、ホットメルト接着剤を用いることが製造上簡便である。接着剤は、例えば、天然ゴム系、ブチルゴム系、ポリイソプレン等のゴム系接着剤や;スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)等のスチレン系エラストマーをベースポリマーとして含むことが好ましい。また、ベースポリマーとして、エチレン・酢酸ビニルコポリマー(EVA);ポリエステル;アクリル系エラストマー;ポリオレフィン系エラストマー等を用いてもよい。接着剤には、粘着付与剤、軟化剤、ワックス、安定剤等が含まれていてもよい。
図7~図9には、本発明の使い捨ておむつの他の一例を示した。図7は使い捨ておむつをトップシート側から見た平面図を表し、図8は図7に示した使い捨ておむつのVIII-VIII断面図を表し、図9は図7に示した使い捨ておむつのIX-IX断面図を表す。なお下記において、上記の説明と重複する部分の説明は省略する。
図7~図9に示した使い捨ておむつ1(1B)は、バックシート7がフィルム層7Aと不織布層7Bとから構成されている。具体的には、バックシート7は、不織布層7Bと、不織布層7Bの肌面側に積層されたフィルム層7Aとを有し、フィルム層7Aが不織布層7Bよりも幅狭に形成されている。この場合、不織布層7Bとフィルム層7Aとの積層部分を中央部とし、不織布層7Bを有しフィルム層7Aを有しない部分を前側延出部3Eまたは後側延出部5Eとすることができる。フィルム層7Aは不織布層7Bと接着剤等により接合され、フィルム層7Aと不織布層7Bとが一体化されている。
上記のようにバックシート7が構成される場合、第1接着領域31と第2接着領域32は不織布層7Bに形成され、止着テープ21は、不織布層7Bに第2接着領域32で接合されることが好ましい。これにより、止着テープ21をバックシート7に対して強固に固定することができる。具体的には、バックシート7に対して止着テープ21の固定部25を接着する際、フィルム層7Aよりも不織布層7Bの方が接着剤による接着性を高めることができるため、止着テープ21をバックシート7に対してより強固に固定することができる。また、第1接着領域31においても、バックシート7をサイドシート9に強固に接合することができる。一方、バックシート7は、フィルム層7Aの非肌面側に不織布層7Bが積層されて構成されるため、バックシート7の非肌面側の手触りが良好になるとともに、フィルム層7Aによって、バックシート7の防漏性能を高めることができる。
止着テープ21の固定部25はバックシート7のフィルム層7Aとは重ならないように設けられることが好ましい。なお、バックシート7の防漏性能を高める点から、フィルム層7Aは、テープ基材22の固定部25よりも幅方向xの内方の範囲内でできるだけ広く設けられることが好ましく、例えば、バックシート7のフィルム層7Aの幅方向xの外方縁は、テープ基材22の固定部25の幅方向xの内方縁から、幅方向xの内方に50mm以内にあることが好ましく、40mm以内がより好ましく、30mm以内がさらに好ましい。
おむつ本体2には、幅方向xの両側にそれぞれ、前後方向yに延びる脚周り弾性部材13が設けられることが好ましい。脚周り弾性部材13を設けることにより、着用者の脚周りにギャザーを形成して脚周りのフィット性を高めたり、横漏れを防止することができる。
おむつ本体2には、前後方向yの端部に、幅方向xに延びるウェスト用弾性部材14を設けてもよい。ウェスト用弾性部材14の収縮力により、着用者の胴周りに沿ってギャザーが形成され、背中側や腹部側からの尿等の排泄物の漏れが防止される。
各弾性部材としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等の通常の使い捨ておむつに用いられる弾性伸縮材料を用いることができる。弾性部材は、伸張状態で、ホットメルト接着剤等の接着剤で固定されることが好ましい。例えば、繊度40~1,240dtexのポリウレタン糸を、倍率1.1~5.0倍に伸張して配設し、固定する。接着剤としては、ゴム系のホットメルト接着剤を用いることが好ましい。なお、前記倍率は、非伸張状態を1.0倍とする。
脚回り弾性部材13とウェスト用弾性部材14は、バックシート7の肌面側に設けられることが好ましい。図8に示すように、バックシート7がフィルム層7Aと不織布層7Bとを有する場合は、脚回り弾性部材13をフィルム層7Aと不織布層7Bの間に設けもよく、ウェスト用弾性部材14もフィルム層7Aと不織布層7Bの間に設けてもよい。