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JP7294824B2 - 手術器具 - Google Patents

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Description

本発明は、人工膝関節置換手術において用いられる手術器具に関する。
人工膝関節置換手術においては、脛骨の近位端部と大腿骨の遠位端部を切除した上で、切除した箇所にインプラントとしての人工膝関節が取り付けられる。そして、脛骨の近位端部を切除する際においては、切除器具を案内するための切除ガイドを備えた手術器具が用いられている。
例えば、特許文献1に開示される手術器具は、人工膝関節置換手術において脛骨の近位端部の近傍で切除器具を案内する切除ガイドを位置決めするためのものである。この手術器具は、下部クランプと、位置決め用外部ロッドと、脛骨位置決め用シャフトと、切除ガイドと、を備える。そして、下部クランプは、手術器具を足関節に取り付けるために設けられる。位置決め用外部ロッドは、大腿骨に固定され大腿骨の軸心と平行な方向に延びる。脛骨位置決め用シャフトには、位置決め用外部ロッドを保持可能な基部位置決め部材が設けられる。切除ガイドは、位置決め用外部ロッドが脛骨位置決め用シャフトに保持されることで所望の切除位置に位置決めされる。そして、この手術器具は、切除ガイドが位置決めされると、ピンによって脛骨に完全に固定される。
特開平10-174695
このような手術器具では、脛骨に固定された後、脛骨に対して切除ガイドの位置及び向きを微調整することが求められている。
(1)上記課題を解決するため、本発明のある局面に係る手術器具は、人体の脛骨に沿った第1方向に延びたロッド部と、前記ロッド部の一端部に配されて足関節に取り付けられる取付部と、前記ロッド部の他端部に配されて前記脛骨の近位端部に固定される固定部と、を備え、前記固定部は、前記第1方向に交わる第2方向に延びた貫通孔と、前記貫通孔内に配されるとともに、先端が前記脛骨に挿入されるピンとを、有しており、前記貫通孔の開口は、前記ピンが前記脛骨に挿入されたときに、前記貫通孔と前記ピンとが接触する部分を支点として前記固定部が移動可能なように、前記ピンの外形よりも大きく形成されており、前記貫通孔は、前記脛骨側に位置した第1開口と、前記第1開口と反対側で開口した第2開口とを有しており、前記第1開口から前記第2開口に亘って前記第1方向に断面積が連続的に大きくなるように形成され、前記第1開口は、前記ピンの外形に沿った形状である。
上記の構成によると、手術器具は、人体の脛骨に沿った方向である第1方向に延びるロッド部と、足関節に取り付けられる取付部と、脛骨の近位端部に固定される固定部と、を備えている。そして、固定部は、ピンが挿入可能な貫通孔を有し、貫通孔の開口がピンの外形よりも大きく形成される。これにより、固定部は、脛骨の近位端部に固定されたピンに対して貫通孔とピンとが接触する部分を支点として移動可能に構成されている。従って、ピンが脛骨近位端部に固定された後においても、手術器具は、脛骨に対して移動可能且つ揺動自在に保持され、手術器具を移動させて脛骨に対する位置及び向きを調整することができる。
従って、上記の構成によると、骨に対する位置調整をより容易に行うことができる手術器具を提供することができる。
(2)好ましくは、前記貫通孔は、脛骨側に位置した第1開口と、第1開口と反対側で開口した第2開口とを有しており、前記第2開口の径は、前記第1開口の径よりも大きい。
この構成によると、貫通孔は、脛骨側に開口する第1開口と、その反対側に開口する第2開口とを有している。そして、第2開口の径が第1開口の径よりも大きい。このため、手術器具は、貫通孔にピンが挿入された状態において、第1開口よりも開口面積が大きい第2開口側において大きく移動させることができる。すなわち、手術器具を、ピンに対して揺動自在に移動させることができる。これにより、術者は、手術器具をピンに対して揺動させながら位置調整を行うことができる。
(3)好ましくは、前記第2開口は、第1方向に沿って長軸方向が延びる楕円状の形状である。
この構成によると、第2開口は、第1方向において開口幅が大きい。そして、第2開口は、楕円状の形状である。このため、術者は、手術器具を、貫通孔に挿入されたピンに対して、第1方向以外の移動を規制しながら第1方向に沿って移動及び揺動させることができる。
(4)好ましくは、前記第1開口は、前記ピンの外形に沿った形状である。
この構成によると、第1開口が、ピンの外形に沿った形状に形成されている。このため、ピンに対して手術器具が移動可能な範囲が第1開口側において小さくなる。これにより、手術器具は、ピンに対して揺動させることが可能である一方、上下左右方向へのスライド移動が制限される。
(5)好ましくは、前記貫通孔は、断面積が前記第1開口から前記第2開口に向かって連続的に大きくなるような形状を有している。
この構成によると、貫通孔が、第1開口から第2開口に向かって連続的に大きくなるような形状を有している。このため、貫通孔の内側において突出した部分が形成されることがない。これにより、手術器具を揺動させた場合でも、手術器具の動きが大きく制限されることが回避される。
(6)好ましくは、人体の脛骨に沿った第1方向に延びたロッド部と、前記ロッド部の一端部に配されて足関節に取り付けられる取付部と、前記ロッド部の他端部に配されて脛骨の近位端部に固定される固定部と、を備え、前記固定部は、先端が前記脛骨に挿入されるピンが配されるとともに前記第1方向に交わる第2方向に延びる貫通孔を有しており、前記貫通孔の開口は、前記ピンが前記脛骨に挿入されたときに、前記貫通孔と前記ピンとが接触する部分を支点として前記固定部が移動可能なように、前記ピンの外形よりも大きく形成されており、前記貫通孔は、脛骨側に位置した第1開口と、前記第1開口と反対側で開口した第2開口とを有しており、前記第2開口の径は、前記第1開口の径よりも大きい。
上記の構成によると、手術器具は、人体の脛骨に沿った方向である第1方向に延びるロッド部と、足関節に取り付けられる取付部と、脛骨の近位端部に固定される固定部と、を備えている。そして、固定部は、ピンが挿入可能な貫通孔を有し、貫通孔の開口がピンの外形よりも大きく形成される。このため、固定部は、脛骨の近位端部に固定されたピンに対して貫通孔とピンとが接触する部分を支点として移動可能となる。これにより、ピンが脛骨近位端部に固定された後においても、手術器具を移動させて脛骨に対する位置及び向きを調整することができる。
従って、上記の構成によると、骨に対する位置調整をより容易に行うことができる手術器具を提供することができる。
また、この構成によると、貫通孔は、脛骨側に開口する第1開口と、その反対側に開口する第2開口とを有している。そして、第2開口の開口面積が第1開口の開口面積よりも大きい。このため、手術器具は、貫通孔にピンが挿入された状態において、第1開口よりも開口面積が大きい第2開口側において大きく移動させることができる。すなわち、手術器具を、ピンに対して揺動させることができる。これにより、術者は、手術器具をピンに対して揺動させながら位置調整を行うことができる。
本発明に係る手術器具は、容易に位置調整をすることができる。
本発明の一実施の形態に係る手術器具を示す斜視図である。 図1に示す手術器具の使用態様を模式的に示す図であって、手術器具を患者の脛骨とともに示す側面図である。 図1の手術器具の一部について拡大して示す斜視図である。 図1の手術器具の一部について拡大して示す正面図である。 図4に示す手術器具のA-A線矢視位置における断面を示す図である。 (a)及び(b)はそれぞれ、図1に示す手術器具の一部について拡大して示す図であって、脛骨に固定したピンに対して手術器具を揺動させた場合について示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、人工膝関節置換手術において用いられる手術器具として、広く適用することができる。
[人工膝関節置換手術、手術器具の概要]
図1は、本発明の一実施の形態に係る手術器具1を示す斜視図である。手術器具1は、人工膝関節置換手術において用いられる。人工膝関節置換手術は、膝関節に異常が認められた患者に対してその膝関節を人工膝関節に置換する手術である。なお、図1及び後述の図2においては、患者の人体の要素については脛骨100のみが模式的に示されており、患者の人体の他の骨及び筋肉等の軟部組織の図示は全て省略されている。
人工膝関節置換手術においては、患者の脛骨100の近位側の端部及び大腿骨の遠位側の端部において、それらの一部がそれぞれ切除され、インプラントとしての人工膝関節を設置するための設置面が形成される。人工膝関節は、脛骨用のインプラント(図示省略)と大腿骨用のインプラント(図示省略)とにより構成される。そして、脛骨100の近位側の端部の設置面(図示省略)に脛骨用のインプラントが設置され、大腿骨の遠位側の端部の設置面(図示省略)に大腿骨用のインプラントが設置される。これにより、患者の膝関節が人工膝関節に置換される。なお、「近位側」とは、体幹により近い側であり、「遠位側」とは、体幹からより遠い側である。
上述の通り、人工膝関節置換手術においては、脛骨100の近位側の端部に脛骨用のインプラントの設置面が形成される。脛骨100の近位側の端部にインプラントの設置面が形成される際には、手術器具1が脛骨100に設置された上で脛骨100の近位側の端部の一部が、ボーンソー等の切除器具(図示省略)によって切除される。そして、脛骨100の近位側の端部の一部が切除器具によって切除される際に、切除器具の切除方向をガイドする後述の切除ガイド部13を含む手術器具1が用いられる。以下、手術器具1について詳しく説明する。
図2は、図1に示す手術器具1の使用態様を模式的に示す図であって、手術器具1を患者の脛骨100とともに示す側面図である。
なお、各図において、「上」と記載された矢印が指示する方向が患者の人体における上側又は上方に対応し、「下」と記載された矢印が指示する方向が患者の人体における下側又は下方に対応している。また、「右」と記載された矢印が指示する方向が患者の人体における右側又は右方に対応し、「左」と記載された矢印が指示する方向が患者の人体における左側又は左方に対応している。また、「前」と記載された矢印が指示する方向が患者の人体における前側又は前方に対応し、「後」と記載された矢印が指示する方向が患者の人体における後側又は後方に対応している。すなわち、各図において示す上下方向、左右方向、及び前後方向は、患者の人体を基準とした上下方向、左右方向、及び前後方向に対応している。
手術器具1は、図1及び図2に示すように、ロッド部11、取付部12、切除ガイド部13、前後ロッド部14、固定部15、等を備えて構成されている。
[ロッド部]
ロッド部11は、図1及び図2に示すように、上下ロッド部17、シャフト連結部18、前後ロッド支持部20、等を備えて構成されている。
上下ロッド部17は、手術器具1が脛骨100に沿って配置された状態において、第1方向に沿って延びるように配置される。第1方向は、上下方向である。また、第1方向は、人体の脛骨100に沿った方向でもある。上下ロッド部17は、第1ロッド17a、第2ロッド17b、第3ロッド17c、等を備えて構成されている。第1ロッド17a、第2ロッド17b、第3ロッド17cは、いずれも棒状部材であり、例えば、第1方向に沿って配された直線状に延びる部材である。
第1ロッド17aと第2ロッド17bとは、同軸状に直列に連結される。第1ロッド17aと第2ロッド17bは、例えば略角柱状または円筒状の部材である。本実施形態では、第1ロッド17aは、例えば、略角柱状の部材として設けられる。第2ロッド17bは、例えば、略円筒状の部材として設けられる。そして、第2ロッド17bには、その一方の端部側である下端側の部分から内側に第1ロッド17aが挿入され、第1ロッド17aに対して軸方向に沿って位置を変更可能に構成されている。すなわち、上下ロッド部17における第1ロッド17a及び第2ロッド17bによって構成される部分は、軸方向に伸縮自在に構成されている。
なお、本実施形態では、第1ロッド17aが、第2ロッド17bの内側に挿入される例を示しているが、第2ロッド17bが、第1ロッド17aの内側に挿入されても構わない。
上記の構成により、上下ロッド部17は、軸方向の長さを変更することができる。すなわち、上下ロッド部17は、脛骨100に沿って配置された状態においては、第1方向における長さを調整可能に構成されている。具体的には、上下ロッド部17は、第1ロッド17aが第2ロッド17b内に収容されて配置されることで長さ調整可能に構成されている。なお、上下ロッド部17における第1ロッド17aと第2ロッド17bとの連結部分には、第1上下ロッドロック部17dが設けられている。また、上下ロッド部17における第2ロッド17bと第3ロッド17cとの連結部分には、第2上下ロッドロック部17eが設けられている。
第1上下ロッドロック部17dは、第1ロッド17aに対する第2ロッド17bの軸方向の位置を、術者が所望する位置に位置決めすることができる。そして、上下ロッド部17は、術者が第1上下ロッドロック部17dを操作することにより、第1ロッド17aに対する第2ロッド17bの位置を段階的に変更することができる。
第3ロッド17cは、第2ロッド17bの上端から延長する方向に延びている。すなわち、第2ロッド17bと第3ロッド17cとは、同軸状に直列に連結される。第3ロッド17cは、例えば略矩形断面の部分を有する棒状の部材として設けられている。そして、第2ロッド17bには、その他方の端部側である上端側の部分から内側に第3ロッド17cが挿入され、第2ロッド17bに対して軸方向に沿って位置を変更可能に構成されている。すなわち、第3ロッド17cは、第2ロッド17b内に収容されて配置されることで長さ調整可能に構成されており、上下ロッド部17における第2ロッド17b及び第3ロッド17cによって構成される部分は、軸方向に伸縮自在に構成されている。
なお、本実施形態では、第3ロッド17cが、第2ロッド17bの内側に挿入される例を示しているが、第2ロッド17bが、第3ロッド17cの内側に挿入されても構わない。
第2上下ロッドロック部17eは、第2ロッド17bに対する第3ロッド17cの軸方向の位置を術者が所望する位置に位置決めすることができる。そして、上下ロッド部17は、術者が第2上下ロッドロック部17eを操作することにより、第2ロッド17bに対する第3ロッド17cの位置を段階的に変更することができる 。
シャフト連結部18は、上下ロッド部17と取付部12を連結する機構として設けられている。取付部12には、シャフト21が設けられている。そして、シャフト連結部18は、第1ロッド17aとシャフト21とを連結することで、上下ロッド部17と取付部12とを連結することができる。
シャフト21は、手術器具1が脛骨100に沿って配置された状態において、第2方向に沿って延びるように配置される。第2方向は、人体の脛骨100に対して交わる方向であり、人体の前後方向である。
シャフト連結部18は、シャフト21の軸方向が第1ロッド17aの軸方向に対して直交するように、シャフト21を第1ロッド17aの端部に対して連結する。なお、シャフト連結部18は、第1ロッド17aにおける第2ロッド17bに連結される側と反対側の端部(第1ロッド17aが人体の上下方向に沿って配置された際における下端部)において、シャフト21を第1ロッド17aに連結する。
また、シャフト連結部18には、シャフト21が軸方向にスライド移動自在に貫通する穴が設けられている。そして、手術器具1は、シャフト21に対するシャフト連結部18の位置が変更されることで、シャフト21の軸方向における上下ロッド部17の位置を変更することができる。これにより、手術器具1は、脛骨100に沿って配置された状態において、取付部12に対する上下ロッド部17の第2方向における位置を調整することができる。
なお、シャフト連結部18には、シャフト21に対する第1ロッド17aの第2方向における位置を、術者が所望する位置に位置決めするための機構も設けられている。例えば、シャフト連結部18には、バネ力に基づいてシャフト21と第1ロッド17aとを係合させる係合部と、バネ力に基づく係合を解除させるための押圧操作部とが設けられている。そして、手術器具1は、術者がシャフト連結部18の押圧操作部を操作することにより、取付部12に対する上下ロッド部17の第2方向における位置が段階的に変更することができる。
前後ロッド支持部20は、上下ロッド部17と後述する前後ロッド部14とを連結し、上下ロッド部17に対して前後ロッド部14を支持することができる。また、前後ロッド支持部20は、例えば角筒状のブロック状の部材を備えて構成されている。そして、前後ロッド支持部20は、第3ロッド17cの上端部側に配されている。具体的には、前後ロッド支持部20は、固定部15を介して設けられている。
前後ロッド支持部20には、前後ロッド部14が軸方向にスライド移動自在に挿入される穴が設けられている。そして、前後ロッド支持部20は、第3ロッド17cの上方において、前後ロッド部14を前記ロッド14の軸方向に対してスライド移動自在に保持している。そして、前後ロッド支持部20に対する前後ロッド14の位置が変更されることで、第3ロッド17cの軸方向と交わる方向における、上下ロッド部17に対する前後ロッド部14の位置が、変更される。
なお、前後ロッド支持部20には、第3ロッド17cに対する前後ロッド部14の位置を調整する機構が設けられている。前後ロッド支持部20には、例えば、術者によって回転操作され、前後方向の位置が調整された前後ロッド部14の位置を固定して位置決めを行う操作のための操作部26が設けられている。
[取付部]
図1及び図2に示す取付部12は、上下ロッド部17の一端側でロッド部11に取り付けられて足関節に固定される機構として設けられている。取付部12は、シャフト21と、一対のクランプ部(22a、22b)と、フレーム部23と、を備えて構成されている。
シャフト21は、例えば、略矩形断面の柱状部分を有し、直線状に延びる部材として設けられる。シャフト21は、手術器具1が脛骨100に沿って配置された状態において、その軸方向が第2方向に沿って延びるように、配置される。そして、シャフト21は、前述の通り、シャフト連結部18を介して、上下ロッド部17の第1ロッド17aの下端部に対して連結される。これにより、取付部12は、上下ロッド部17の下端側でロッド部11に取り付けられる。
一対のクランプ部(22a、22b)は、足関節を左右方向の両側から挟み込むように挟持することで取付部12を足関節に対して固定させる機構として設けられている。一対のクランプ部(22a、22b)は、フレーム部23の後側に設けられている。フレーム部23は、上下ロッド部17の下端の後側であって、シャフト21の後側に設けられている。フレーム部23は、板状に形成されており、上下ロッド部17及びシャフト21の延びるそれぞれの方向に対して垂直な方向に延びている。フレーム部23は、一対のクランプ(22a、22b)とシャフト21とを連結するように構成されている。シャフト21は、その端部において、フレーム部23の中央部分に対して取り付けられている。
フレーム部23は、足関節に対して前側に配置される。一対のクランプ部(22a、22b)は、足関節に対して左右の両側に配置される。フレーム部23の上面には、一対のクランプ部(22a、22b)が移動した寸法を測定することができるように目盛りが設けられている。
一対のクランプ部(22a、22b)のそれぞれは、フレーム部23に対して、片持ち状でスライド自在に取り付けられている。一対のクランプ部(22a、22b)のそれぞれには、一対のクランプ部(22a、22b)をフレーム部23に対してスライド移動させるための一対の摘み部(24a、24b)が設けられている。なお、図面においては、脛骨100の周囲の軟部組織の図示が省略されているが、取付部12は、足関節に対して軟部組織の外側から固定される。
[切除ガイド部]
切除ガイド部13は、ボーンソー等の切除器具によって脛骨100の近位側の端部の一部が切除される際の切除器具の切除方向をガイドする機構として設けられている。切除ガイド部13には、接続部13a、スリット形成部13b、ガイド溝13c、等が設けられている。
切除ガイド部13は、上下ロッド部17(第3ロッド部17c)の上端側に取り付けられる。上下ロッド部17に取り付けられた切除ガイド部13は、手術器具1が脛骨100に沿って配置された状態において上下ロッド部17の前側に片持ち状に延びる。
接続部13aは、切除ガイド13を上下ロッド17に接続するために設けられた部分である。接続部13aは、第3ロッド17cに対して回転するようにスライド可能な可動片13dと、可動片13dをスライド操作可能な可動片操作部13eとを有している。そして、接続部13aは、可動片13d及び可動片操作部13eによって、切除ガイド13(または切除器具)の脛骨100に対する角度を調整するように、ロッド部11に対して回転移動可能に設けられている。これにより、接続部13aを介して第3ロッド17cに接続された切除ガイド部13は、術者による可動片操作部13eの回転操作によって、回転移動することができる。
スリット形成部13bは、接続部13aから緩やかに湾曲して延びるプレート状の部分として設けられている。スリット形成部13bは、脛骨100の前方から左右方向の一方側に向かって脛骨100の周囲に沿って緩やかに湾曲して延びるように配置される。
また、スリット形成部13bには、前述の切除器具によって脛骨100の近位側の端部の一部が切除される際の切除器具の切除方向をガイドするスリット状のガイド溝13cが貫通形成されている。手術器具1の脛骨100に対する位置調整が完了した状態において、ガイド溝13cに沿って切除器具が差し込まれ、その切除器具により、脛骨100の近位側の端部の一部が切除される。脛骨100の近位側の端部の一部が切除されることで、脛骨用のインプラントの設置面が脛骨100に形成される。
[前後ロッド部]
図1及び図2を参照して、前後ロッド部14は、例えば略矩形断面の角棒状の部分を有し、直線状の延びる部材として設けられている。そして、前後ロッド部14は、前後ロッド支持部20に形成された穴に挿入された状態で前後ロッド支持部20に取り付けられる。これにより、前後ロッド部14は、固定部15を介して、上下ロッド部17の上端側でロッド部11に取り付けられている。
また、前後ロッド部14は、前後ロッド支持部20に形成された穴に挿入されて前後ロッド支持部20に支持されていることで、前後ロッド部14の軸方向が第3ロッド17cの軸方向に対して、例えば直交した状態で、ロッド部11に取り付けられている。これにより、前後ロッド部14は、手術器具1が脛骨100に沿って配置された状態において、その軸方向が第2方向に沿って延びるように、配置される。なお、前後ロッド部14は、図示しないピンによって、脛骨100の近位側の端部に固定されてもよい。
[固定部]
図3は、図1の手術器具1の一部について拡大して示す斜視図である。図4は、図1の手術器具1の一部について拡大して示す正面図である。なお、図3及び図4では、切除ガイド部13の一部及び前後ロッド部14が取り外された状態で図示されており、ロッド部11の他端側に配置された切除ガイド部13の一部及び固定部15について図示している。図5は、図4に示す手術器具1のA-A線矢視位置における断面を示す図である。図6(a)及び図6(b)はそれぞれ、図1に示す手術器具1の一部について拡大して示す図であって、脛骨100に固定したピン25に対して手術器具1を揺動させた場合について示す断面図である。
本実施の形態における固定部15は、ロッド部11の上側の端部に配される。より具体的には、固定部15は、第3ロッド17cと、第3ロッド17cに隣接して平行に設けられるロッド接続部15aにおいて配置されている。固定部15は、脛骨100の前側からピン25によって脛骨100の近位端部に固定される。
また、固定部15は、貫通孔16を有する移動規制部15bと、ピン25と、を備えている。そして、移動規制部15bの貫通孔16は、第1方向に交わる方向である第2方向に延びている。ピン25は、貫通孔16内に配されるとともに、先端が脛骨100に挿入されるように構成されている。すなわち、ピン25は、貫通孔16に対して前方から後方に向かって挿入され、脛骨100の近位端部に挿入される。なお、図3乃至図5においては、ピン25の図示が省略されている。
移動規制部15bは、貫通孔16にピン25が挿入されて、手術器具1が脛骨100に対して揺動自在な状態で保持されたときに、手術器具1が脛骨100に対して揺動できる方向を規制するためのものである。
また、貫通孔16は、脛骨100側に位置した第1開口16aと、第1開口と反対側で開口した第2開口16bとを有している。そして、第2開口16bの径は、第1開口16aの径よりも大きく形成されている。より具体的には、貫通孔16は、第1開口16a側から第2開口16b側に亘って断面積が大きくなるように形成されており、貫通孔16の第1方向に沿った方向における断面積は、後方から前方に向かうに従って連続的に大きくなるように形成されている。
貫通孔16の開口は、ピン25が脛骨100に挿入されたときに、貫通孔16とピン25とが接触する部分を支点として固定部15が移動可能なように、ピンの外形よりも大きく形成されている。すなわち、貫通孔16とピン25とが接触する部分は、ピン25側については、貫通孔16に挿通されている部分の外周側の部分であって貫通孔16の第1開口16aの近傍に位置している。また、貫通孔16とピン25とが接触する部分の貫通孔16側については、第1開口16aの縁部における内周側に位置している。手術器具1は、図6(a)及び(b)において示すように、固定部15とピン25との間に隙間が形成されることで、貫通孔16とピン25とが接触する部分を支点として脛骨100に対して揺動自在な状態で保持される。
ここで、従来の手術器具では、例えばピンを支持する貫通孔がピンの外形と略同一に形成されている場合、手術器具を固定した後は、手術器具の位置を微調整することが難しかった。これに対して、本発明に係る手術器具1は、上記の構成を有することから、手術器具1を脛骨100に固定した後も、シャフト連結部18を操作することによって 、手術器具1の位置を微調整することができる。
移動規制部15bは、第2方向に垂直な断面における断面形状が楕円状の形状に形成されており、移動規制部15bの貫通孔16は、後方から前方に向かうに従って第1方向における断面積が連続的に大きくなるように形成されている。なお、移動規制部15bの壁面には、挿入されたピン25が視認可能なように窓部15dが形成されている。
また、第1開口16aは、ピン25の外形に沿った形状に形成されている。すなわち、第1開口16aは、ピン25の外形と同一形状または相似形状を有している。本実施の形態における第1開口16aの外形は、円柱状に形成されたピン25の外形に沿うように形成されている。具体的には、第1開口16aの外形は、第2方向に対して垂直な断面において円形状に形成されている。
また、第2開口16bは、例えば、第1方向に沿って長軸方向が延びる楕円状の形状に形成されている。より具体的には、第2開口16bは、長孔状に形成されている。
図5を参照して、ロッド接続部15aには、脛骨100と反対側である前側に移動規制部15bが取り付けられており、移動規制部15bの貫通孔16に連通する連通孔15eが第2方向に沿って設けられている。移動規制部15bは、ロッド接続部15aの前側において連通孔15eと同軸上に拡径して設けられた段部15fに嵌め込まれて取り付けられる。すなわち、移動規制部15bの第1開口側における外周部分は、段部15fの内周部分と同じ外形に形成されており、段部15fに嵌め込まれて固定される寸法で形成されている。
[手術器具の使用態様]
人工膝関節置換手術において手術器具1が使用される際には、例えば、以下の手順によって行われる。
まず、切除ガイド13の角度を固定する。すなわち、可動片操作部13eによって,接続部13aを回転移動させて、手術前に予め設定される脛骨100の切除面の角度を実現できるよう、切除ガイド13の角度を設定して固定する。
次に、取付部12を患者の足関節に固定する。すなわち、術者によって、一対のクランプ部(22a、22b)が操作され、取付部12が患者の足関節に固定される。
取付部12が足関節に固定されると、術者によって、前方から視て上下ロッド部17が患者の脛骨100の骨軸に対して略平行に配されるように、上下ロッド部17の位置が調整される。このとき、取付部12に対するシャフト21の位置調整、及び第1上下ロッドロック部17dによる上下ロッド部17の長さ調整が行われる。これにより、上下ロッド部17の脛骨100に対する左右方向の位置が調整される。
脛骨100に対する左右方向の位置調整がされた後は、固定部15の貫通孔16にピン25を挿入して固定部15を脛骨100の近位端部に固定する。このとき、前述したように、貫通孔16は、第1開口16aから第2開口16bに向かって断面積が連続的に大きくなるように形成されているため、手術器具1は、貫通孔とピン25とが接触する部分を支点として揺動自在に保持される。また、貫通孔16の第2開口16bは、第1方向に沿って長軸方向が延びる楕円状の形状であるため、左右方向への移動は規制された状態となるが、シャフト21に沿って前後方向へ移動することが可能な状態となる。
固定部15が脛骨100の近位端部に固定された後、側方から視て上下ロッド部17が患者の脛骨100の骨軸に対して略平行に配されるように、シャフト連結部18の前後方向の位置調整を行なうことによって、上下ロッド部17の位置が調整される。このとき、上下ロッド部17の長さも調整されることになる。
上記手順によって、骨軸に対する上下ロッド部17の前後左右方向における位置が調整され、脛骨100に対する切除ガイド13の位置が適切な位置に調整される。そして、ボーンソー等の切除器具によって脛骨100の近位端部が切除される。本実施形態では、ピン25によって手術器具1を固定した後であっても、第2方向に微調整を行うことが可能である。その結果、人工膝関節置換手術における、脛骨100の近位端部を切除する際の切除ガイドの位置調整をより容易に行うことが可能となる。なお、ピン25によって手術器具1を固定した後であっても、第2上下ロッドロック部17eによって第3ロッド部17cの長さを調整することで、手術器具1の第1方向の長さを微調整することも可能である。
[本実施形態の作用効果]
本実施の形態における手術器具1は、人体の脛骨100に沿った方向である第1方向に延びるロッド部11と、足関節に取り付けられる取付部12と、脛骨100の近位端部に固定される固定部15と、を備えている。そして、固定部15は、ピン25が挿入可能な貫通孔16を有し、貫通孔16の開口がピン25の外形よりも大きく形成される。これにより、固定部15は、脛骨100の近位端部に固定されたピン25に対して貫通孔16とピン25とが接触する部分を支点として移動可能に構成されている。従って、ピン25が脛骨近位端部に固定された後においても、手術器具1は、脛骨100に対して移動可能且つ揺動自在に保持され、手術器具1を移動させて脛骨100に対する位置及び向きを調整することができる。
従って、この手術器具1によると、骨に対する位置調整をより容易に行うことができる。
また、この手術器具1によると、貫通孔16は、脛骨側に開口する第1開口16aと、その反対側に開口する第2開口16bとを有している。そして、第2開口16bの径が第1開口16aの径よりも大きい。このため、手術器具1は、貫通孔16にピン25が挿入された状態において、第1開口16aよりも開口面積が大きい第2開口側において大きく移動させることができる。すなわち、手術器具1を、ピン25に対して揺動自在に移動させることができる。これにより、術者は、手術器具1をピン25に対して揺動させながら位置調整を行うことができる。
また、この手術器具1によると、第2開口16bは、第1方向において開口幅が大きい。そして、第2開口16bは、楕円状の形状である。このため、術者は、手術器具1を、貫通孔16に挿入されたピン25に対して、第1方向以外の移動を規制しながら第1方向に沿って移動及び揺動させることができる。
また、この手術器具1によると、第1開口16aが、ピン25の外形に沿った形状に形成されている。このため、ピン25に対して手術器具1が移動可能な範囲が第1開口側において小さくなる。これにより、手術器具1は、ピン25に対して揺動させることが可能である一方、上下左右方向へのスライド移動が制限される。
また、この手術器具1によると、貫通孔16が、第1開口16aから第2開口16bに向かって連続的に大きくなるような形状を有している。このため、貫通孔16の内側において突出した部分が形成されることがない。これにより、手術器具1を揺動させた場合でも、手術器具1の動きが大きく制限されることが回避される。
また、本実施の形態における手術器具1は、人体の脛骨100に沿った方向である第1方向に延びるロッド部11と、足関節に取り付けられる取付部12と、脛骨100の近位端部に固定される固定部15と、を備えている。そして、固定部15は、ピン25が挿入可能な貫通孔16を有し、貫通孔16の開口がピン25の外形よりも大きく形成される。このため、固定部15は、脛骨100の近位端部に固定されたピン25に対して貫通孔16とピン25とが接触する部分を支点として移動可能となる。これにより、ピン25が脛骨近位端部に固定された後においても、手術器具1を移動させて脛骨100に対する位置及び向きを調整することができる。
従って、この手術器具1によると、骨に対する位置調整をより容易に行うことができる。
また、この手術器具1によると、貫通孔16は、脛骨側に開口する第1開口16aと、その反対側に開口する第2開口16bとを有している。そして、第2開口16bの開口面積が第1開口16aの開口面積よりも大きい。このため、手術器具1は、貫通孔16にピン25が挿入された状態において、第1開口16aよりも開口面積が大きい第2開口側において大きく移動させることができる。すなわち、手術器具1を、ピン25に対して揺動させることができる。これにより、術者は、手術器具1をピン25に対して揺動させながら位置調整を行うことができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。例えば、次のような変形例が実施されてもよい。
(1)上述の実施形態では、貫通孔16を有する移動規制部15bと、ピン25と、を備えるものとして説明したがこの通りでなくてもよい。すなわち、固定部15が、ピン25を構成要素として含む場合を例に説明したが、例えば、固定部15は、貫通孔16を有する移動規制部15bを備えるものとして構成されてもよい。すなわち、この場合における手術器具は、ロッド部11と、取付部12と、固定部15と、を備えている。また、ロッド部11は、人体の脛骨100に沿った第1方向に延びる直線状の部材として設けられている。取付部12は、ロッド部11の一端部に配されて足関節に取り付けられる。
また、固定部15は、ロッド部11の他端部に配されて脛骨100の近位端部に固定される。なお、他端部とは、上下ロッド部17が人体の上下方向に沿って配置された際における上端側の部分である。固定部15は、第1方向に交わる第2方向に延びる貫通孔16を有している。そして、固定部15は、先端が脛骨100に挿入されるピン25が挿入可能に設けられている。
貫通孔16の開口は、ピン25が脛骨100に挿入されたときに、貫通孔16とピン25とが接触する部分を支点として固定部15が移動可能なように、ピン25の外形よりも大きく形成されている。また、貫通孔16は、脛骨側に位置した第1開口16aと、第1開口16aと反対側で開口した第2開口16bとを有しており、第2開口16bの径は、第1開口16aの径よりも大きく形成されている。
本変形例に係る手術器具は、人体の脛骨100に沿った方向である第1方向に延びるロッド部11と、ロッド部11の一端部に配されて足関節に取り付けられる取付部12と、ロッド部11の他端部に配されて脛骨100の近位端部に固定される固定部15と、を備えている。そして、固定部15は、ピン25が挿入可能な貫通孔16を有し、貫通孔16の開口がピン25の外形よりも大きく形成される。これにより、固定部15とピン25との間に隙間が形成され、固定部15は、脛骨100の近位端部に固定されたピン25に対して貫通孔16とピン25とが接触する部分を支点として移動可能に構成されている。従って、ピン25が脛骨近位端部に固定された後においても、手術器具は、脛骨100に対して移動可能且つ揺動自在に保持され、手術器具を移動させて第1方向に対する位置及び向きを調整することができる。
従って、上記の構成によると、骨に対する位置調整をより容易に行うことができる手術器具を提供することができる。
本変形例に係る手術器具は、貫通孔16が、脛骨側に開口する第1開口16aと、その反対側に開口する第2開口16bとを有している。そして、第2開口16bの開口面積が第1開口16aの開口面積よりも大きい。このため、手術器具は、貫通孔16にピン25が挿入された状態において、第1開口16aよりも開口面積が大きい第2開口側において大きく移動させることができる。すなわち、手術器具を、ピン25に対して揺動させることができる。これにより、術者は、手術器具をピン25に対して揺動させながら位置調整を行うことができる。
(2)また、例えば、上述の実施形態では、移動規制部15bの貫通孔16は、後方から前方に向かうに従って第1方向における断面積が連続的に大きくなるように形成されているものとしたが、この通りでなくてもよい。例えば、移動規制部15bが円筒状に形成されるものであって、移動規制部15bの貫通孔16が、前後方向において一定の開口幅で形成されるものであってもよい。
(3)また、例えば、上述の実施形態では、移動規制部15bが、第2方向に垂直な断面における断面形状が楕円状の形状に形成されているものとしたが、この通りでなくてもよい。例えば、移動規制部15bは、第2方向に垂直な断面における断面形状が矩形状に形成されるものであってもよい。
本発明は、人工膝関節置換手術において用いられる手術器具として、広く適用することができるものである。
1 手術器具
11 ロッド部
12 取付部
15 固定部
16 貫通孔
16a 第1開口
16b 第2開口
100 脛骨
25 ピン

Claims (6)

  1. 人体の脛骨に沿った第1方向に延びたロッド部と、前記ロッド部の一端部に配されて足関節に取り付けられる取付部と、前記ロッド部の他端部に配されて前記脛骨の近位端部に固定される固定部と、を備え、
    前記固定部は、前記第1方向に交わる第2方向に延びた貫通孔と、前記貫通孔内に配されるとともに、先端が前記脛骨に挿入されるピンとを、有しており、
    前記貫通孔の開口は、前記ピンが前記脛骨に挿入されたときに、前記貫通孔と前記ピンとが接触する部分を支点として前記固定部が移動可能なように、前記ピンの外形よりも大きく形成されており、
    前記貫通孔は、前記脛骨側に位置した第1開口と、前記第1開口と反対側で開口した第2開口とを有しており、前記第1開口から前記第2開口に亘って前記第1方向に断面積が連続的に大きくなるように形成され、
    前記第1開口は、前記ピンの外形に沿った形状である、手術器具。
  2. 請求項1に記載の手術器具であって、
    前記第2開口は、前記第1方向に沿って長軸方向が延びる楕円形の形状である、手術器具。
  3. 請求項に記載の手術器具であって、
    前記貫通孔は、断面積が前記第1開口から前記第2開口に向かって連続的に大きくなるような形状を有している、手術器具。
  4. 請求項1~のいずれかに記載の手術器具であって、前記第2方向は、前記脛骨の前後方向に延びている、手術器具。
  5. 請求項1~のいずれかに記載の手術器具であって、前記脛骨を切除する切除器具を案内する切除ガイド部を備える、手術器具。
  6. 請求項1~のいずれかに記載の手術器具であって、前記固定部に対して前記第2方向に沿ってスライド移動可能に配された前後ロッド部を備える、手術器具。
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