JP7281812B2 - Dc/dcコンバータ - Google Patents
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Description
本願に開示の技術は、DC/DCコンバータの一種であるCukコンバータに関し、特に、一次側と二次側が絶縁された絶縁型Cukコンバータに関する。
Cukコンバータは、Slobodan M.Cuk氏の発明によるDC/DCコンバータであって(米国特許第4184197号)、従来のDC/DCコンバータの回路にインダクタとコンデンサを追加し、入力側と出力側の電流変動を抑制するものである。
Cukコンバータには、入力側と出力側とを巻線対で絶縁したものがある。これは、一般に絶縁型Cukコンバータと呼ばれている。特許文献1の第1図には、図5に示すように、このような絶縁Cukコンバータの一般的な回路例が示されており、巻線対913と923の一次側に、巻線911、コンデンサ912、スイッチング素子914などが設けられ、巻線対913と923の二次側に、巻線921、コンデンサ922、ダイオード924などが設けられる。
アースに対し電位変動する主回路内の接続点に対し、互いに等しい対地浮遊容量をもつ他の接続点を準備し、これら一対の接続点同士(以下、これら一対の接続点を「相補接続点対」と呼ぶこととする)に生じる2つの電位の平均値が常にアース電位に対して変化しないように回路を構成することがある。本明細書では、これを「相補接続点対を平衡化する」という。
また、本明細書では、アースに対し電位変動する主回路内のどの接続点も、他の接続点との間に相補接続点対をなし、どの相補接続点対も平衡化する構成とすることができたとき、これを「全接続点を平衡化した」という。
また、主回路内の巻線を2等分割し、バイファイラ巻きとすることで、互いに等しい対地浮遊容量を持たせ(以下、これら一対の巻線を「相補巻線対」と呼ぶこととする)、相補巻線対の一方の巻線の●印の付いた巻線端と、他方の巻線の●印の付いていない巻線端の、アースに対する平均電位に変動がなく、且つ、一方の巻線の●印の付いていない巻線端と他方の巻線の●印の付いた巻線端の、アースに対する平均電位にも変動がないように回路を構成することがある。本明細書では、これを「相補巻線対を平衡化する」という(図1等参照)。
そして、主回路内のすべての巻線が主回路内の他の巻線と相補巻線対を成し、そのすべての相補巻線対を平衡化することができたとき、本明細書では、「全巻線を平衡化した」という。
また、本明細書では、このような、一方の巻線の●印の付いた端点と他方の巻線の●印の付いていない端点の関係を、巻線の中間点にまで拡張して考えるため「相補中間点対」なる用語を次に定義する。
相補巻線対の、一方の巻線の任意の中間点に対し、これと対称な位置にある他方の巻線の中間点を考えるとき、双方の中間点を「相補中間点対」と呼ぶこととする。つまり、一方の巻線の●印の付いた端点と他方の巻線の●印の付いていない端点同士や、他方の巻線の●印の付いた端点と一方の巻線の●印の付いていない端点同士は、相補中間点対をなす極端な例である。そして、相補巻線対を平衡化していれば、相補巻線対の2つの巻線上の相補中間点対をなす2点の電位の平均は、変動しない。
また、本明細書では、アースに対し電位変動する主回路内のどの接続点も、他の接続点との間に相補接続点対をなし、どの相補接続点対も平衡化する構成とすることができたとき、これを「全接続点を平衡化した」という。
また、主回路内の巻線を2等分割し、バイファイラ巻きとすることで、互いに等しい対地浮遊容量を持たせ(以下、これら一対の巻線を「相補巻線対」と呼ぶこととする)、相補巻線対の一方の巻線の●印の付いた巻線端と、他方の巻線の●印の付いていない巻線端の、アースに対する平均電位に変動がなく、且つ、一方の巻線の●印の付いていない巻線端と他方の巻線の●印の付いた巻線端の、アースに対する平均電位にも変動がないように回路を構成することがある。本明細書では、これを「相補巻線対を平衡化する」という(図1等参照)。
そして、主回路内のすべての巻線が主回路内の他の巻線と相補巻線対を成し、そのすべての相補巻線対を平衡化することができたとき、本明細書では、「全巻線を平衡化した」という。
また、本明細書では、このような、一方の巻線の●印の付いた端点と他方の巻線の●印の付いていない端点の関係を、巻線の中間点にまで拡張して考えるため「相補中間点対」なる用語を次に定義する。
相補巻線対の、一方の巻線の任意の中間点に対し、これと対称な位置にある他方の巻線の中間点を考えるとき、双方の中間点を「相補中間点対」と呼ぶこととする。つまり、一方の巻線の●印の付いた端点と他方の巻線の●印の付いていない端点同士や、他方の巻線の●印の付いた端点と一方の巻線の●印の付いていない端点同士は、相補中間点対をなす極端な例である。そして、相補巻線対を平衡化していれば、相補巻線対の2つの巻線上の相補中間点対をなす2点の電位の平均は、変動しない。
上記のように、図5は、特許文献1の第1図に開示された従来の絶縁型Cukコンバータ900の回路図である。従来の絶縁型Cukコンバータ900では、上記のような相補接続点対を備えることができないため、スイッチング素子914が動作すると、図6に示すように、一次側の巻線913および二次側の巻線923の片側接続点に生じた電位変動は、コンデンサCS901、CS902およびCS903などの浮遊容量により、電流In901およびIn902のようにコモンモードノイズ電流となり、入力線を介して流れてしまう。そのコモンモードノイズ電流を低減するため、入力側にコモンモードチョークコイルとYコンデンサを追加して、このコモンモードノイズ電流を抑える必要があるが、大電力を取り扱うスイッチング回路においてその対策は非常に大きなコストと体積を要求するため、それを簡素化することが大きな技術課題となっている。
本願に開示される技術は、上記の課題を解消すべく提案されたものであって、DC/DCコンバータの全接続点、または更に全巻線を平衡化して、浮遊容量を経由する複数のコモンモードノイズ電流を相殺させる絶縁型Cukコンバータを提供することを目的とする。
請求項1に係る絶縁型Cukコンバータは、入力直流電圧源の正負の両端子と各々の一端を接続する第一および第二の巻線と、第一および第二の巻線の各々の他端の間に接続するスイッチング素子と、第一および第二の巻線の各々の他端に各々の一端を接続する第三および第四の巻線と、第三および第四の巻線の各々の他端の間に接続する第一のコンデンサとを備えた一次回路と、出力の正負の両端子と各々の一端を接続する第五および第六の巻線と、第五および第六の巻線の各々の他端の間に接続するダイオード素子と、ダイオード素子の両端に各々の一端を接続する第七および第八の巻線と、第七および第八の巻線の各々の他端の間に接続する第二のコンデンサとを備えた二次回路と、を備えた絶縁型Cukコンバータにおいて、第一および第二の巻線の自己インダクタンスは等しく、第三および第四の巻線の自己インダクタンスは等しく、第五および第六の巻線の自己インダクタンスは等しく、第七および第八の巻線の自己インダクタンスは等しく、第一から八までのすべての巻線は同一の磁性体コアに巻かれ磁気結合しており、スイッチング素子の両端が持つ対地浮遊容量が互いに等しく、かつ、ダイオード素子両端が持つ対地浮遊容量が互いに等しくなるように、回路構成したことを特徴とする。
請求項2に係る絶縁型Cukコンバータは、請求項1に記載の絶縁型Cukコンバータにおいて、第一および第二の巻線を一対のバイファイラ巻きとし、第三および第四の巻線を一対のバイファイラ巻きとし、第五および第六の巻線を一対のバイファイラ巻きとし、第七および第八の巻線を一対のバイファイラ巻きとし、第一から八までの前記バイファイラ巻きとしたすべての一対の巻線が同一の磁性体コアに巻かれていることを特徴とする。
請求項1に係る絶縁型Cukコンバータでは、巻数の等しい第一および第二の巻線、周期的に短絡と開放を繰り返すことの可能なスイッチング素子、第一のコンデンサ、巻数の等しい第三および第四の巻線、巻数の等しい第五および第六の巻線、第二のコンデンサ、ダイオード素子、巻数の等しい第七および第八の巻線からなる。ただし、スイッチング素子の両端や、ダイオード素子の両端は、それぞれ導体部を幾何学的に対称に構成することで相補接続点対と見做せるように構成し、全体の回路構成により全接続点の平衡化をも達成している。
相補接続点対の平衡化された回路では、各相補接続点対において対をなす対地浮遊容量を介して流れる2つのコモンモードノイズ電流は互いに相殺することから、グランドを介して外部に流れ出るコモンモードノイズ電流を低減することができる。これにより、コモンモードノイズ電流低減のためのコモンモードチョークコイルやYコンデンサへの電流負担が減り、回路全体の簡素化が可能になる。
相補接続点対の平衡化された回路では、各相補接続点対において対をなす対地浮遊容量を介して流れる2つのコモンモードノイズ電流は互いに相殺することから、グランドを介して外部に流れ出るコモンモードノイズ電流を低減することができる。これにより、コモンモードノイズ電流低減のためのコモンモードチョークコイルやYコンデンサへの電流負担が減り、回路全体の簡素化が可能になる。
請求項2に係る絶縁型Cukコンバータでは、第一および第二の巻線、第三および第四の巻線、第五および第六の巻線、及び第七および第八の巻線は、各々、一対のバイファイラ巻きにて1つのフェライトコアに巻かれている。バイファイラ巻きした一対の巻線であれば、巻線層の深さに差異がなくなることにより、両巻線の対をなす対地浮遊容量を均一にすることができ、各々、相補巻線対を構成し、さらに、この回路構成は「全巻線の平衡化」を達成している。
全巻線の平衡化された回路では、各相補巻線対において対をなす2つの対地浮遊容量を介して流れる2つのコモンモードノイズ電流は、互いに相殺することから、グランドを介して外部に流れ出るコモンモードノイズ電流を低減することができる。これにより、コモンモードノイズ電流低減のためのコモンモードチョークコイルやYコンデンサへの電流負担が減り、回路全体の簡素化が可能になる。
全巻線の平衡化された回路では、各相補巻線対において対をなす2つの対地浮遊容量を介して流れる2つのコモンモードノイズ電流は、互いに相殺することから、グランドを介して外部に流れ出るコモンモードノイズ電流を低減することができる。これにより、コモンモードノイズ電流低減のためのコモンモードチョークコイルやYコンデンサへの電流負担が減り、回路全体の簡素化が可能になる。
まず、本発明にかかる一実施形態である絶縁型Cukコンバータ(以下、単に「Cukコンバータ」という。)について図面を参照して説明する。
図1は、本発明にかかる一実施形態であるCukコンバータ1の回路図を示したものである。Cukコンバータ1は一次側電源Veと二次側出力Vsとの間に配置される。一次側電源Veは、直流バッテリや、商用電源を整流平滑した直流電源から構成されている。二次側出力Vsには、負荷が接続される。Cukコンバータ1には、一次側電源Veが接続される入力端子16、17と、負荷を接続する出力端子26、27とが設けられている。Cukコンバータ1の動作は、制御部30により制御される。制御部30は、CPUや、PWM(パルス幅変調)信号生成回路などを備えている。
Cukコンバータ1は、一次側に配置された巻線13aと13b、および、二次側に配置された巻線23aと23bからなるトランス40により隔離された一次側回路10と二次側回路20とから構成されている。一次側回路10は、入力端子16、17と、巻線対11と、コンデンサ12と、スイッチング素子14と、巻線13a、13bとから構成されている。
巻線対11は2つの巻線11aと11bとから構成されており、図5に示す従来のCukコンバータ900におけるインダクタコイル911に相当する巻線を等分に2分割した構成である。
巻線13aと13bは、図5に示す従来のCukコンバータ900における一次側巻線913に相当する巻線を等分に2分割した構成である。巻線11aの一端は巻線13aの一端と接続されている。巻線11bの一端は巻線13bの一端と接続されている。巻線13aの他端と巻線13bの他端との間にはコンデンサ12が接続されている。すなわち、巻線11aと11b、巻線13aと巻線13b、およびコンデンサ12は、スイッチング素子14を無視すれば、図1に示すように直列に接続されている。
スイッチング素子14は、FET(電界効果トランジスタ)からなり、ドレインとソース間に接続されたダイオード15を有している。スイッチング素子14の一方の電極であるドレインは、巻線11aと巻線13aとの接続点に接続され、他方の電極であるソースは、巻線11bと巻線13bとの接続点に接続されている。スイッチング素子14のゲートは、制御部30に接続されている。
二次側回路20は、出力端子26、27と、巻線対21と、コンデンサ22と、ダイオード24と、巻線23a、23bと、コンデンサ25とから構成されている。
巻線対21は2つの巻線21aと21bとから構成されており、図5に示す従来のCukコンバータ900におけるインダクタコイル921に相当する巻線を等分に2分割した構成である。
巻線23aと23bは、図5に示す従来のCukコンバータ900における二次側巻線923に相当する巻線を等分に2分割した構成である。巻線21aの一端は巻線23aの一端と接続されており、巻線21bの一端は巻線23bの一端と接続されている。巻線23aの他端と巻線23bの他端との間にはコンデンサ22が接続されている。すなわち、巻線21aと21b、巻線23aと23b、およびコンデンサ22は、ダイオード24を無視すれば、図1に示すように直列に接続されている。
ダイオード24の一方の電極であるカソードは、巻線21aと巻線23aとの接続点に接続され、他方の電極であるアノードは、巻線21bと巻線23bとの接続点に接続されている。コンデンサ25は、出力電圧を平滑化するためのコンデンサであって、出力端子26、27の間に接続されている。更に、スイッチング素子14の両端の導体部や、ダイオード24の両端の導体部を幾何学的に対称に構成することで相補接続点対と見做せるようにし、全体の回路構成によりこれら相補接続点対の平衡化をも達成する。
次に、各巻線の巻き方について説明する。図2は、Cukコンバータ1においてフェライトコアに各巻線を巻いた状態を説明する図である。
Cukコンバータ1を構成する巻線11a(図中の「▽」「○」で示した巻線の1つ)と11b(図中の「▼」「●」で示した巻線の1つ)、巻線13a(図中の「▼」「●」で示した巻線の1つ)と13b(図中の「▽」「○」で示した巻線の1つ)、巻線21a(図中の「▲」「●」で示した巻線の1つ)と21b(図中の「△」「○」で示した巻線の1つ)、巻線23a(図中の「△」「○」で示した巻線の1つ)と23b(図中の「▲」「●」で示した巻線の1つ)は、図2に示すように、1つのフェライトコア28に巻かれている。最内層には、巻線23aと23bとがバイファイラ巻きにて巻かれている。その外層側には順に巻線21aと21b、巻線11aと11b、そして、最外層には、巻線13aと13bとがそれぞれバイファイラ巻きにて巻かれている。
次に、上記のように構成されたCukコンバータ1におけるコモンモードノイズ電流の低減について、図3および図4を参照して説明する。
図3は、本発明にかかるCukコンバータ1におけるコモンモードノイズ電流を説明する図である。上記のように、巻線11aと11b、巻線13aと13b、巻線21aと21b、巻線23aと23bは、巻数の等しい巻線対である。等しい巻数の巻線には常に等しい電圧が誘起されるので、スイッチング素子14およびダイオード24の両端の電位や、巻線13aと13bの任意の相補中間点対をなす2点、および、巻線23aと23bの任意の相補中間点対をなす2点は、図3に示すように、相補的に変化する。本発明にかかるCukコンバータ1のように平衡化された回路では、スイッチング素子14の両端、ダイオード24の両端、巻線13aと13bの任意の相補中間点対をなす2点、および、巻線23aと23bの任意の相補中間点対をなす2点は、すべて、前述した相補接続点対または相補巻線対を構成し、かつ、全体回路の構成により、相補接続点対にあってはその平衡化を、相補巻線対にあってはその平衡化を、それぞれ達成する。
相補接続点対の平衡化された回路では、各相補接続点対において対をなす対地浮遊容量CS1とCS2、CS3とCS4、CS5とCS6、CS7とCS8、CS9とCS10、および、CS11とCS12を介して流れるコモンモードノイズ電流In1、In2、In3、In4、In5、In6は互いに相殺されることから、グランドを介して外部に流れ出るコモンモードノイズ電流In7を低減することができる。これにより、コモンモード電流低減のためのコモンモードチョークコイルやYコンデンサへの電流負担を減らしてり、回路全体の簡素化が可能になる。そのため、回路全体を簡素化することが可能になる。
しかし、巻線11aと11b、巻線13aと13b、巻線21aと21b、巻線23aと23bを図4に示すように、ユニファイラ巻きにてフェライトコア28に巻くと、巻線11aと巻線11bとの間、巻線13bと巻線13aとの間、巻線21bと巻線21aとの間、巻線23bと巻線23aとの間では巻線層の深さに差異が生じ、そのため、両巻線の対地浮遊容量が不均一となり、コモンモードノイズ電流が発生するおそれがある。
そこで、本発明にかかるCukコンバータ1では、上記図2に示すように、巻線11aと11b、巻線13aと13b、巻線21aと21b、巻線23aと23bを、各々、バイファイラ巻きにてフェライトコア28に巻いている。上記のようにバイファイラ巻きした一対の巻線(例えば、巻線11aと11b)であれば、巻線層の深さに差異がなくなることにより、両巻線の対地浮遊容量を均一にすることができる。そのため、各一対の巻線(巻線11aと11b、巻線13aと13b、巻線21aと21b、巻線23aと23b)を、それぞれ、バイファイラ巻きにて巻くことにより、巻線層の深さに差異がなくなり、浮遊容量の差異が原因となって発生するコモンモードノイズ電流を抑制することができる。
以上、上記の通り、本発明にかかるCukコンバータ1では、全接続点を平衡化し、かつ、各巻線のペアをバイファイラ巻きにすることにより、全巻線を平衡化し、効果的にコモンモードノイズ電流を抑制することができるのである。
ここで、巻線11aおよび巻線11bは第一および第二の巻線の一例であり、スイッチング素子14はスイッチング素子の一例であり、巻線13aおよび巻線13bは第三および第四の巻線の一例であり、コンデンサ12は第一のコンデンサの一例であり、一次側回路10は一次回路の一例であり、巻線21aおよび巻線21bは第五および第六の巻線の一例であり、ダイオード24はダイオード素子の一例であり、巻線23aおよび巻線23bは第七および第八の巻線の一例であり、コンデンサ22は第二のコンデンサの一例である。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることが、理解されるべきである。
例えば、スイッチング電源の全接続点の平衡化とバイファイラ巻きによる全巻線の平衡化は、上記実施形態である絶縁型Cukコンバータにのみ適応可能ではなく、他の様々な形式の絶縁型DC/DCコンバータにも応用可能である。
図7および図8は、フライバック型DC/DCコンバータ回路に応用した例を示したものである。図7の(A)は、従来のフライバック型DC/DCコンバータ回路100を示したものであり、図7の(B)は、本発明の応用例として全接続点および全巻線を平衡化したフライバック型DC/DCコンバータ回路200を示したものである。そして、図8は、全接続点および全巻線を平衡化したフライバック型DC/DCコンバータ回路200においてフェライトコア228に等分に分割された巻線213aと巻線213b、および、巻線223aと巻線223bをバイファイラ巻きにて巻いた状態を示したものである。
また、図9および図10は、フォワード型DC/DCコンバータ回路に応用した例を示したものである。図9は、本発明の応用例として全接続点および全巻線を平衡化したフォワード型DC/DCコンバータ回路300を示したものである。そして、図10は、フォワード型DC/DCコンバータ回路300においてフェライトコアに等分に分割された巻線313と巻線314、巻線321と巻線322、および、巻線325と巻線326をバイファイラ巻きにて巻いた状態を示したものである。
また、図11および図12は、アクティブクランプreset付きフォワード型DC/DCコンバータ回路に応用した例を示したものである。図11は、本発明の応用例として全接続点および全巻線を平衡化したフォワード型DC/DCコンバータ回路400を示したものである。そして、図12は、アクティブクランプreset付きフォワード型DC/DCコンバータ回路400においてフェライトコアに等分に分割された巻線415と巻線416、巻線421と巻線422、および、巻線425と巻線426をバイファイラ巻きにて巻いた状態を示したものである。
このように、絶縁型Cukコンバータに限定することなく、様々な形式の絶縁型DC/DCコンバータにおいても、全接続点を平衡化し、かつ、等分に分割された各巻線対をフェライトコアに対してバイファイラ巻きにて巻くことにより、コモンモードノイズ電流を効果的に低減することができるのである。
1・・Cukコンバータ
10・・一次側回路
11a、11b、13a、13b、21a、21b、23a、23b・・巻線
12・・コンデンサ
14・・スイッチング素子
16、17・・入力端子
20・・二次側回路
22・・コンデンサ
24・・ダイオード
25・・コンデンサ
26、27・・出力端子
30・・制御部
10・・一次側回路
11a、11b、13a、13b、21a、21b、23a、23b・・巻線
12・・コンデンサ
14・・スイッチング素子
16、17・・入力端子
20・・二次側回路
22・・コンデンサ
24・・ダイオード
25・・コンデンサ
26、27・・出力端子
30・・制御部
Claims (2)
- 入力直流電圧源の正負の両端子と各々の一端を接続する第一および第二の巻線と、該第一および第二の巻線の各々の他端の間に接続するスイッチング素子と、前記第一および第二の巻線の各々の他端に各々の一端を接続する第三および第四の巻線と、該第三および第四の巻線の各々の他端の間に接続する第一のコンデンサとを備えた一次回路と、
出力の正負の両端子と各々の一端を接続する第五および第六の巻線と、該第五および第六の巻線の各々の他端の間に接続するダイオード素子と、該ダイオード素子の両端に各々の一端を接続する第七および第八の巻線と、該第七および第八の巻線の各々の他端の間に接続する第二のコンデンサとを備えた二次回路と、を備えた絶縁型Cukコンバータにおいて、
前記第一および第二の巻線の自己インダクタンスは等しく、
前記第三および第四の巻線の自己インダクタンスは等しく、
前記第五および第六の巻線の自己インダクタンスは等しく、
前記第七および第八の巻線の自己インダクタンスは等しく、
前記第一から八までのすべての巻線は同一の磁性体コアに巻かれ磁気結合しており、
前記スイッチング素子の両端が持つ対地浮遊容量が互いに等しく、かつ、
前記ダイオード素子両端が持つ対地浮遊容量が互いに等しくなるように、回路構成したことを特徴とする絶縁型Cukコンバータ。 - 前記第一および第二の巻線を一対のバイファイラ巻きとし、
前記第三および第四の巻線を一対のバイファイラ巻きとし、
前記第五および第六の巻線を一対のバイファイラ巻きとし、
前記第七および第八の巻線を一対のバイファイラ巻きとし、
前記第一から八までの前記バイファイラ巻きとしたすべての一対の巻線が同一の磁性体コアに巻かれていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁型Cukコンバータ。
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2019
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JP2001145341A (ja) | 1999-11-16 | 2001-05-25 | Origin Electric Co Ltd | パワー半導体スイッチング回路及びコンバータ回路 |
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