[go: up one dir, main page]

JP7280813B2 - 留め具 - Google Patents

留め具 Download PDF

Info

Publication number
JP7280813B2
JP7280813B2 JP2019219732A JP2019219732A JP7280813B2 JP 7280813 B2 JP7280813 B2 JP 7280813B2 JP 2019219732 A JP2019219732 A JP 2019219732A JP 2019219732 A JP2019219732 A JP 2019219732A JP 7280813 B2 JP7280813 B2 JP 7280813B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
mounting hole
leg
fastener
axial direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019219732A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021089034A (ja
Inventor
孝 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Piolax Inc
Original Assignee
Piolax Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Piolax Inc filed Critical Piolax Inc
Priority to JP2019219732A priority Critical patent/JP7280813B2/ja
Publication of JP2021089034A publication Critical patent/JP2021089034A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7280813B2 publication Critical patent/JP7280813B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Insertion Pins And Rivets (AREA)

Description

本発明は、取付け孔に取付けられる留め具に関する。
例えば、自動車の車体パネル等には取付孔が形成され、この取付孔に挿入されて固定される留め具を介して、車体パネル等にトリムボード等を取付けることが行われている。
従来のこの種のものとして、下記特許文献1には、クリップ本体が、アンカー部と、該アンカー部の基部側から一体に外方へ張り出した皿部とを備え、アンカー部を相手部材の取付け孔に挿入することにより、クリップ本体が相手部材に取付けられるとともに、皿部が相手部材の表面に押付けられて取付け孔の周囲をシールする構成の、樹脂製クリップが記載されている。
また、アンカー部は、皿部の裏側中央から突出した、平面形状「キの字」状をなした支柱を有している。この支柱は、互いに平行に延びる一対の板状片と、これらの一対の板状片に直交して、一対の板状片どうしを連結すると共に、各板状片の外面中央から所定長さで突出した連結片とからなる。更に、「キの字」状をなした支柱の4隅には、撓み片がそれぞれ配置されている。すなわち、一対の板状片の外面両側には、一対の撓み片がそれぞれ配置されており、これらの一対の撓み片の間には、短く突出した連結片の両側部が配置されている。また、撓み片の基端外面側には、取付孔の裏側周縁に係止する係止肩が形成されている。
特開2011-52810号公報
上記特許文献1の樹脂クリップでは、上述したように、一対の板状片の外面側に配置された、一対の撓み片の間には、短く突出した連結片の両側部が配置されているので、この連結片の存在を考慮する必要があるため、撓み片の形状に制約があり、取付孔に対する係合力を高めづらいことがあった。
したがって、本発明の目的は、取付孔に対する係合力を高めることができる、留め具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、取付孔に取付けられる留め具であって、前記取付孔の表側に当接する頭部と、前記取付孔に挿入されて、その裏側に係合する脚部とを有しており、前記脚部は、軸部と、撓み変形可能とされていると共に、前記取付孔の裏側周縁に係合する係合部を設けた弾性係合片とを有しており、前記軸部は、前記頭部の裏側から並列して軸方向に延出する、複数の板状部を有しており、前記弾性係合片は、前記軸部の先端部に連結されると共に、前記脚部を軸方向から見たときに、前記複数の板状部を挟んで、その両側部のそれぞれに一対ずつ配置されており、前記複数の板状部の各側部にそれぞれ配置された、一対の前記弾性係合片の間には、空隙のみが存在するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の板状部の各側部にそれぞれ配置された、一対の弾性係合片の間には、空隙のみが存在するように構成されているので、各弾性係合片の形状の自由度を高めることができるため、取付孔に対する係合力を高めることができる。
本発明に係る留め具の、一実施形態を示す斜視図である。 同留め具の拡大斜視図である。 同留め具の正面図である。 同留め具の側面図である。 同留め具の底面図である。 図1のA-A矢示線における断面図である。 図1のB-B矢示線における断面図である。 図3のD-D矢示線における断面図である。 同留め具を取付座に装着し、かつ、取付孔に留め具を取付ける前の状態の断面図である。 同留め具を介して被取付部材に取付部材を取付けた状態の断面図である。 図10とは異なる方向から見た場合の断面図である。 図10よりも被取付部材が厚い場合に、留め具を介して被取付部材に取付部材を取付けた状態の断面図である。 図12とは異なる方向から見た場合の断面図である。 本発明に係る留め具の、他の実施形態を示しており、その正面図である。 同留め具を介して被取付部材に取付部材を取付けた状態の断面図である。 図15よりも被取付部材が厚い場合に、留め具を介して被取付部材に取付部材を取付けた状態の断面図である。 図15のE-E矢示線における断面図である。 本発明に係る留め具の、更に他の実施形態を示しており、その拡大斜視図である。 図18のI-I矢示線における断面図である。
以下、図1~13を参照して、本発明に係る留め具の、一実施形態について説明する。
この留め具は、所定部材に形成された取付孔に挿入されて固定されるものである。図1及び図10に示すように、この実施形態における留め具10は、例えば、取付部材5に形成された取付座7に係止されると共に、被取付部材1に形成された円形状の取付孔3に挿入されて固定されるようになっており、取付部材5を被取付部材1に取付けるために用いられるものである。
前記被取付部材1としては、例えば、車体パネルや車体フレーム等が挙げられ、前記取付部材5としては、例えば、トリムボード、カバー、ガーニッシュ、アシストグリップ、バンパー、ランプ、インシュレータ(防音材)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、取付部材5の取付座7は、その一側部(留め具10の受入れ側)が開口すると共に、底面に係止溝8が形成された枠状をなしており、留め具10の後述の頭部20を保持可能となっている。ただし、例えば、取付部材5に円形状の挿通孔を設けて、その表側に留め具10の頭部20を係合させるようにしてもよく、特に限定はされない。なお、留め具は、上記用途のみならず、取付孔の閉塞用等(いわゆるホールプラグ)として用いてもよく、特に限定はされない。
なお、本発明における「取付孔の表側」とは、取付孔が形成された被取付部材の厚さ方向一側部であって、留め具の頭部が配置される側を意味しているが、被取付部材に、他の部材が載置された場合には、この他の部材の厚さ方向一側部を意味するものとし、取付孔の表側に、頭部が、他の部材を介して間接的に配置された場合も含むものである。また、本発明における「取付孔の裏側」とは、取付孔が形成された被取付部材の厚さ方向の他側部であって、留め具の頭部の配置側とは反対側を意味している。
そして、図1や図2に示すように、この留め具10は、取付孔3の表側に当接する頭部20と、取付孔3に挿入されて、その裏側に係合する脚部30とを有している。
なお、図1には、取付孔3に対する脚部30の挿入方向が符号「F」で示されているが、留め具の各部(頭部、脚部、軸部、弾性係合片、第1連結部、第2連結部等)における「裏側」とは、取付孔3に対する脚部30の挿入方向Fに向く側を意味しており、また、留め具の上記各部における「表側」とは、挿入方向Fとは反対側を意味している。
まず、頭部20について説明すると、この実施形態における頭部20は、前記取付部材5の取付座7の係止溝8に挿入される首部21と、該首部21の先端外周から延出した円板状の第1フランジ部23と、前記首部21の軸方向所定位置の外周から延出した薄肉円板状の第2フランジ部25と、同第2フランジ部25の裏面側に連接され、その外周が脚部30側に向けて斜め外方にスカート状に広がる第3フランジ部27とから構成されている。
そして、頭部20の首部21を前記取付座7の係止溝8に挿入し、同取付座7を第1フランジ部23及び第2フランジ部25で挟み込むことで、取付座7に留め具10が装着されるようになっている(図9参照)。なお、頭部の構造は、上記態様に限定されず、所定部材に形成された取付孔の表側周縁に係合する形状であればよい。
一方、図1~4に示すように、脚部30は、軸部40と、撓み変形可能とされていると共に、取付孔3の裏側周縁に係合する係合部55を設けた弾性係合片50とを有している。また、軸部40は、頭部20の裏側から並列して軸方向に延出する、複数の板状部41を有している。
この実施形態における軸部40は、頭部20を構成する第3フランジ部27の裏側中央部から、所定空隙S1をあけて互いに平行となるように並列して軸方向(脚部30の軸心Cに沿った方向を意味する)に沿って延びる、一対の板状部41,41を有している。各板状部41は、所定厚さ(ここでは一定厚さ)で、かつ、脚部30の軸方向に長く延びる、略長板状をなしており、その軸方向の基端43が頭部20にそれぞれ連結していると共に、軸方向の先端44どうしが、ブロック状をなした先端部45を介して互いに連結されている。なお、板状部は3つ以上配置されていてもよい。
また、図8に示すように、脚部30を軸方向から見たときに(ここでは脚部30を軸方向に直交する断面で見たときに)、各板状部一対の板状部41,41の内面41a,41a(互いに対向する対向面であり、厚さ方向の一側面であって脚部30の軸心Cに向く面)は互いに平行で、外面41b,41b(内面41aとは反対側の面であり、厚さ方向の他側面であって脚部30の軸心Cとは反対側の面)も互いに平行に形成されている。
なお、図3に示すように、脚部30を径方向外方から見たときに、上記空隙S1は、後述する第1連結部60を除いて板状部41の軸方向先端側から基端側に至るまで一定幅で形成されている。
更に図6に示すように、板状部41の、幅方向側の外側面41c(脚部30の軸方向に直交する方向の側面であり、又は、複数の板状部41の並列方向H(図8参照)に直交する方向の側面ともいえる)は、軸方向の基端43側が一定幅で形成されていると共に、軸方向の先端44側に向けて次第に幅狭となるように形成されている。
図2~7に示すように、上記先端部45は、最先端46が丸みを帯びた略円錐形のブロック状をなしている。より具体的には、先端部45は、その最先端46が曲面状をなすと共に、頭部20に向けて次第に拡径する第1テーパ面47を有している。また、先端部45の、基端側外周縁には、頭部20に向けて次第に縮径する逆テーパ状をなした第2テーパ面48が設けられている。図6や図7に示すように、この実施形態では、第1テーパ面47の最も拡径した頂部47aから、第2テーパ面48が形成されている。更に図2に示すように、板状部41の先端44側の外側面41cは、先端部45の第1テーパ面47の外周面に対して、切込みや凹み等のない連続した面状(面一形状)となっている。
なお、ブロック状をなした先端部としては、取付孔への脚部挿入時に、取付孔内周に引っ掛からないように、最先端から基端側外周縁に至る外周面には、切込みや凹み等のない(成形上必然的に生じる微小な凹凸は含んでいてもよい)、連続した面であることが好ましい。また、先端部の形状としては、例えば、半球状等をなしていてもよく、上記形状に限定されるものではない。ただし、先端部は、軸部の剛性維持の観点から、複数の板状部の先端どうしを互いに連結可能な形状であることが好ましい。
また、弾性係合片50は、軸部40の先端部45に連結されると共に、脚部30を軸方向から見たときに、複数の板状部41を挟んで、その両側部のそれぞれに一対ずつ配置されている。
なお、ここでいう複数の板状部41の両側部とは、図8に示すように、複数の板状部41の並列方向Hの一側部(複数の板状部のうち、並列方向Hの一端に配置された板状部の外側)、及び、複数の板状部の並列方向Hの他側部(複数の板状部のうち、並列方向Hの他端に配置された板状部の外側)を意味する。
この実施形態では、図8に示すように、一対の板状部41,41のうち、一方の板状部41の外面41bに対して、所定空隙S2を介して一対の弾性係合片50,50がそれぞれ配置されていると共に、他方の板状部41の外面41bに対しても、所定空隙S2を介して一対の弾性係合片50,50がそれぞれ配置されている(一対の弾性係合片50,50が複数の板状部41の左右両側に2組、合計で4つの弾性係合片50が設けられている)。なお、上記空隙S2は、所定の板状部41の外面41bと、この板状部41に対向配置された弾性係合片50の内面50a(板状部41側に向く面)との間の、空間を意味している。
また、図2や図7に示すように、各弾性係合片50は、その先端51が、軸部40の先端部45の第2テーパ面48に連結されていると共に、基端53が、頭部20(ここでは第3フランジ部27の裏側)に連結されている。なお、図1や図2に示すように、弾性係合片50の先端51における外面50b(板状部41側に向く内面50aとは反対側の面)は、先端部45の第1テーパ面47の外周面に対して、切込みや凹み等のない連続した面状(面一形状)となっている。
更に図7に示すように、各弾性係合片50は、脚部30の径方向外方に向けてやや膨らんだ形状をなしていると共に、軸方向の基端53側の外面50bには、傾斜角度の異なる2つの係合部55,57が形成されている。ここでは、係合部55が頭部20側に形成されており、この係合部55に対して、先端部45側に係合部57が連設されている。また、係合部57の、脚部30の軸心Cに対する傾斜角度は、係合部55の、脚部30の軸心Cに対する傾斜角度よりも大きく形成されている(係合部57の方が、係合部55よりも鈍角で形成されている)。そして、図10や図12に示すように、これらの係合部55,57が、取付孔3の裏側周縁に係合する。
なお、図3に示すように、脚部30を径方向外方から見たときに、上記空隙S2は、板状部41や弾性係合片50の軸方向先端側がやや幅狭に形成され、軸方向途中から基端側に至るまで一定幅で形成されている。
そして、この留め具10においては、複数の板状部41の各側部にそれぞれ配置された、一対の弾性係合片50,50の間には、空隙S3のみが存在するように構成されている。
図8を併せて参照すると、この実施形態においては、一対の弾性係合片50,50のうち、一方の弾性係合片50の、他方の弾性係合片50との対向面50cと、他方の弾性係合片50の、一方の弾性係合片50との対向面50cとの間には、空隙S3のみが存在するようになっている。この空隙S3が、本発明における「空隙」をなしている。
また、図4に示すように、脚部30を径方向外方から見たときに、空隙S3は、弾性係合片50の先端51側から基端53側に向けて延びる細長いスリット状をなしており、前記空隙S2(図8参照)と連通している。更に、この空隙S3は、先端部45には至らないように形成されている。このように、この実施形態における空隙S3は、脚部30の軸方向先端側及び基端側が閉塞する一方、脚部30の径方向外方及び径方向内方が開口している。
なお、板状部が3つ以上配置されている場合には、複数の板状部うち、その並列方向Hの一側部、及び、並列方向Hの他側部に、一対ずつ弾性係合片が配置されることとなる。
また、この実施形態では、一対の板状部41,41のうち、一方の板状部41の外面41bや、他方の板状部41の外面41bからは、一対の弾性係合片50,50間の空隙S3に至るような、突起やリブ等が存在しないようになっている(突起等が存在していてもよいが、上記空隙S3には至らない長さであることが必要である)。
なお、この実施形態においては、板状部41の外面41bと、弾性係合片50の内面50aとの間の空隙S2にも、突起やリブ等が存在しないようになっている。
また、図2や図3に示すように、上記脚部30には、隣接する板状部41,41どうしを連結する第1連結部60や第2連結部70が設けられている。
まず、第2連結部70から説明する。図3に示すように、この第2連結部70は、脚部30の径方向から見たときに(ここでは径方向外方から見たときに)、一側面71及び他側面73を有していると共に(図6に示すように、脚部30を軸方向に沿った断面で見たときに、一側面71及び他側面73を有しているともいえる)、脚部30の軸方向に沿って延びている。また、図6や図7に示すように、この第2連結部70は、所定厚さ(ここでは一定厚さ)で、かつ、脚部30の軸方向に長く延びる、略長板状をなしている。
図8に示すように、この第2連結部70は、一対の板状部41,41の間であって、脚部30の軸心Cを通る位置において、脚部30の軸方向に沿うように配置される。そして、この第2連結部70は、図8に示すように、その長手方向両側が、一対の板状部41,41の内面41a,41aにそれぞれ連結されると共に、図6に示すように、軸方向先端が前記先端部45に連結され、かつ、軸方向基端が頭部20(ここでは第3フランジ部27の裏側)に連結されるようになっている。このように第2連結部70が連結されることで、図8に示すように、脚部30の軸方向に直交する断面において、一対の板状部41,41と第2連結部70とによって、略H字状の断面形状をなすようになっている。
一方、この実施形態における第1連結部60は、図8に示すように、第2連結部70を挟んで配置された、一対のものからなる。各第1連結部60は、図6に示すように、その軸方向において、頭部20に対向する頭部対向面61と、先端部45に対向する先端部対向面63を有している。また、図6に示すように、各第1連結部60は、所定厚さ(ここでは一定厚さ)で、かつ、図8に示すように、脚部30の軸方向に直交する方向に所定長さで延びる、略短冊状をなしている。
図2や図6に示すように、各第1連結部60は、一対の板状部41,41の間であって、その軸方向基端側(頭部20に近接する側)において、脚部30の軸方向に対して直交するように配置される。そして、図8に示すように、各第1連結部60は、その短手方向(長手方向に直交する方向)両側が、一対の板状部41,41の内面41a,41aにそれぞれ連結されると共に、内側面65(脚部30の軸方向に直交する方向の側面であって、脚部30の軸心Cに向く側面)が、第2連結部70の一側面71又は他側面73に連結される。すなわち、この第1連結部60は、一対の板状部41,41に連結され、かつ、第2連結部70にも連結されるようになっている。
また、図6や図8に示すように、第1連結部60の外側面67(前記内側面65とは反対側の側面であり、脚部30の軸方向に直交する方向の側面であって、脚部30の軸心Cとは反対側の側面)は、板状部41の外側面41cよりも外方に突出している。また、図8に示すように、第1連結部60の外側面67は、取付孔3の内周形状に適合する曲面形状をなしている。
更に図3や図4に示すように、第1連結部60の少なくとも一部は、脚部30の軸方向において、弾性係合片50の係合部55に重なるように(ラップするように)配置されている。図3に示すように、この実施形態における第1連結部60は、その頭部対向面61の軸方向位置が、弾性係合片50の係合部57の軸方向途中に整合する位置に配置されており、先端部対向面63の軸方向位置が、弾性係合片50の係合部57を超えて、先端部45側にやや偏位した位置に配置されている。なお、第1連結部60の軸方向位置は、上記位置に限定されるものではない。
以上説明した留め具を構成する頭部や、脚部、軸部、板状部、弾性係合片、第1連結部、第2連結部等の形状は、上記形状に限定されるものではない。また、この実施形態では、脚部に第1連結部及び第2連結部の双方が設けられているが、どちらか一方のみを設けたり、或いは、双方とも設けなくともよい。
更に上記構成からなる留め具の材質は、例えば、ナイロン等のポリアミド系樹脂や、ポリアセタール(POM)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂材料で形成することができる。また、上記樹脂材料に、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等を含有させて補強した、繊維強化樹脂で形成してもよい。また、留め具10を構成する各部分、すなわち、頭部20や、脚部30、軸部40、板状部41、弾性係合片50、第1連結部60、第2連結部70等は、一体形成されている。
次に、上記構成からなる留め具10の使用方法及び作用効果について説明する。
まず、留め具10の頭部20の首部21を、取付部材5の取付座7の係止溝8に挿入し(図1参照)、同取付座7を第1フランジ部23及び第2フランジ部25で挟み込むことで、取付座7に留め具10を装着する(図9参照)。
この状態で、被取付部材1の取付孔3に、その表側から留め具10の脚部30を挿入していく。すると、取付孔3の内周に複数の弾性係合片50が押圧されて、空隙S2や空隙S3を介して、各弾性係合片50が脚部内方に向けて撓みつつ、脚部30が押し込まれていく。また、頭部20の第3フランジ部27の外周縁部が、被取付部材1の表側に押圧されて押し広げられるように撓み変形する。その後、各弾性係合片50の係合部55,57が、取付孔3の裏側に抜け出ると、図10に示すように、各弾性係合片50が弾性復帰して、係合部55が取付孔3の裏側周縁に係合すると共に、頭部20の第3フランジ部27が取付孔3の表側に当接する。その結果、取付孔3に留め具10が取付けられて、図10に示すように、留め具10を介して、被取付部材1に取付部材5を取付けることができる。
また、図12に示す被取付部材1は、図10に示す被取付部材1よりも厚くなっているが、この場合は、弾性係合片50の係合部57が、取付孔3の裏側周縁に係合すると共に、頭部20の第3フランジ部27が、図10に示す場合よりも押し広げられて、取付孔3に留め具10が取付けられるようになっている。
なお、この実施形態においては、取付孔3に留め具10が取付けられた状態では、図11に示すように被取付部材1が薄い場合でも、図13に示すように被取付部材1が厚い場合であっても、第1連結部60は、取付孔3の裏側から所定長さ離れた位置に配置されて、取付孔3の内周には位置しないようになっている。
そして、図8に示すように、この留め具10においては、複数の板状部41の各側部にそれぞれ配置された、一対の弾性係合片50,50の間には、空隙S3のみが存在するように構成されている。そのため、各弾性係合片50の形状の自由度を高めることができるので、例えば、弾性係合片50の係合部55,57を、軸方向断面が肉厚となるような形状とすることできる。その結果、取付孔3に対する脚部30の係合力を高めることができる。
また、軸部40は複数の板状部41を有しているので、軸部40の剛性を高めることができると共に、取付孔3に留め具10が取付けられた状態で、脚部30に、図8に示すような径方向の外力Rが作用しても、一又は複数の板状部41が、取付孔3の内周に当接するため(板状部41の外側面41cや、外側面41cの周方向の角部41d等)、取付孔3に対する留め具10のガタツキを抑制することができる。
ところで、メンテナンスや部品交換等の理由によって、被取付部材1から取付部材5を取外したい場合がある。この場合には、取付部材5を把持して、被取付部材1から離反させて、取付孔3から脚部30を引き抜く。この場合、取付孔3から脚部30を真っ直ぐに(取付孔3の中心C´に対して平行に)に引き抜くことは難しく、取付孔3の中心C´に対して斜めに引き抜かれることが多い。このとき、この留め具10においては、軸部40は複数の板状部41を有しているので、脚部30を取付孔3から引き抜く際に、図10に示すように、脚部30に斜め方向の力Gが作用しても、板状部41が一つの場合に比べて、板状部41の変形を抑制することができる。
また、図8に示すように、一対の弾性係合片50,50は、複数の板状部41の各側部に配置されているので、取付孔3への脚部30の挿入時や、取付孔3からの脚部30の引き抜き時、更には取付孔3に脚部30が係合した状態で、弾性係合片50が撓み変形する際に、軸部40との干渉を抑制しつつ、各弾性係合片50の撓み変形量を大きく確保することができ、取付孔3の内径の変化に柔軟に対応することができる。
また、この実施形態においては、図6に示すように、脚部30には、その軸方向において、頭部対向面61及び先端部対向面63を有し、隣接する板状部41,41どうしを連結する第1連結部60が設けられており、更に図3や図4に示すように、第1連結部60の少なくとも一部は、脚部30の軸方向において、弾性係合片50の係合部55,57に重なるように配置されている(ここでは係合部57に重なっている)。
この態様によれば、第1連結部60の少なくとも一部は、脚部30の軸方向において、弾性係合片50の係合部に重なるように配置されているので、軸部40の基端側での剛性を高めることができる。また、第1連結部60を、取付孔3の内周に位置することが可能となるか、或いは、取付孔3に対して軸方向に近い位置に配置することができるので、取付孔3に留め具10が取付けられた状態で、脚部30に径方向の外力Rが作用した場合の、取付孔3に対する留め具10のガタツキを、より抑制することができる。
更に、この実施形態においては、図3に示すように、脚部30の径方向から見たときに一側面71及び他側面73を有すると共に、隣接する板状部41,41どうしを連結して脚部30の軸方向に延びる第2連結部70が設けられており、図8に示すように、第1連結部60は、第2連結部70の一側面71及び他側面73に連結されている。
この態様によれば、隣接する板状部41,41どうしが、脚部30の軸方向に延びる第2連結部70で連結されているので、複数の板状部41の剛性を高めることができると共に、第1連結部60は、第2連結部70の一側面71及び他側面73に連結されているので、第1連結部60の剛性も高めることができる。また、取付孔3から留め具10を取外すべく、脚部30を取付孔3から引き抜く際に、脚部30に斜め方向の力G(図10参照)が作用した場合や、取付孔3に留め具10が取付けられた状態で、脚部30に径方向の外力R(図8参照)が作用した場合に、軸部40の変形を抑制することができる。
また、この実施形態においては、図2~7に示すように、軸部40の先端部45は、その最先端46が曲面状をなすと共に、頭部20に向けて次第に拡径する第1テーパ面47を有するブロック形状をなしており、この先端部45の基端側外周縁には、頭部20に向けて次第に縮径する逆テーパ状をなした第2テーパ面48が設けられ、第2テーパ面48に弾性係合片50が連結されている。
この態様によれば、軸部40の先端部45は、上記のような形状をなしているので、取付孔3の表側から脚部30を挿入する際に、取付孔の周縁にバリ等があっても、第1テーパ面47がバリ等から軸部40を保護しつつ、脚部30の挿入ガイドとなるため、脚部30を取付孔3に挿入しやすくすることができ、軸部40を破損しにくくすることができる。また、軸部40の先端部45の基端側周縁には、頭部20に向けて次第に縮径する逆テーパ状をなした第2テーパ面48を有しているので、取付孔3から留め具10を取外すべく、脚部30を取付孔3から斜め方向に引き抜く際に、取付孔3の内周に、軸部40の先端部45が引っ掛かりにくくなるため、取付孔3から脚部30を引き抜きやすくなり、弾性係合片50を破損しにくくすることができる。
図14~17には、本発明に係る留め具の、他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態の留め具10Aは、前記実施形態に対して、第1連結部60の形成位置が異なっている。
すなわち、図14に示すように、この実施形態の留め具10Aにおける第1連結部60は、前記実施形態における連結部60よりも、頭部20側に偏位して配置されている。より具体的には、この実施形態における第1連結部60は、頭部対向面61の軸方向位置が、弾性係合片50の係合部55の軸方向途中に整合する位置に配置されていると共に、先端部対向面63の軸方向位置が、弾性係合片50の係合部57の軸方向途中に整合する位置に配置されており、軸方向全域(厚さ方向全域)が係合部55,57に重なる位置となっている。また、第1連結部60の外側面67は、前記実施形態と同様に、板状部41の外側面41cよりも外方に突出して、取付孔3の内周形状に適合する曲面形状をなしている。
そして、この実施形態においては、取付孔3に留め具10が取付けられた状態では、図15に示すように被取付部材1が薄い場合でも、図16に示すように被取付部材1が厚い場合であっても、第1連結部60が、取付孔3の内周に重なる位置となる。また、上述したように、第1連結部60の外側面67が、板状部41の外側面41cよりも外方に突出して、取付孔3の内周形状に適合する曲面形状をなしているので、図17に示すように、取付孔3に留め具10Aが取付けられた状態で、脚部30に径方向の外力Rが色々な方向から作用した際に、取付孔3の内周に当接可能な部分を広く確保することができる。その結果、脚部30に作用する色々な方向からの径方向外力Rに対して柔軟に対応して、取付孔3に対する留め具10のガタツキを、より効果的に抑制することができる。
図18及び図19には、本発明に係る留め具の、更に他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態の留め具10Bは、空隙S3の形成範囲が、前記実施形態と異なっている。すなわち、一対の弾性係合片50,50の間に形成された空隙S3は、図18や図19に示すように、軸部40の先端部45に至るように形成されており、その軸方向先端側が開口している。
この実施形態においては、上述したように、空隙S3の軸方向先端側が開口しているので、この先端側開口から、脚部30の外周形状の一部や内周形状の一部を成形可能な型を抜型することでき、留め具10Bの成形性を高めることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
3 取付孔
10,10A,10B 留め具
20 頭部
30 脚部
40 軸部
41 板状部
45 先端部
46 最先端
47 第1テーパ面
48 第2テーパ面
50 弾性係合片
55,57 係合部
60 第1連結部
61 頭部対向面
63 先端部対向面
67 外側面
70 第2連結部
71 一側面
73 他側面

Claims (5)

  1. 取付孔に取付けられる留め具であって、
    前記取付孔の表側に当接する頭部と、前記取付孔に挿入されて、その裏側に係合する脚部とを有しており、
    前記脚部は、軸部と、撓み変形可能とされていると共に、前記取付孔の裏側周縁に係合する係合部を設けた弾性係合片とを有しており、
    前記軸部は、前記頭部の裏側から並列して軸方向に延出する、複数の板状部を有しており、
    前記弾性係合片は、前記軸部の先端部に連結されると共に、前記脚部を軸方向から見たときに、前記複数の板状部を挟んで、その両側部のそれぞれに一対ずつ配置されており、
    前記複数の板状部の各側部にそれぞれ配置された、一対の前記弾性係合片の間には、空隙のみが存在するように構成されていることを特徴とする留め具。
  2. 前記脚部には、その軸方向において、前記頭部に対向する頭部対向面、及び、前記先端部に対向する先端部対向面を有し、隣接する前記板状部どうしを連結する第1連結部が設けられており、
    前記第1連結部の少なくとも一部は、前記脚部の軸方向において、前記弾性係合片の前記係合部に重なるように配置されている請求項1記載の留め具。
  3. 前記第1連結部の外周端面は、前記板状部の外周端面よりも外方に突出して、前記取付孔の内周形状に適合する曲面形状をなしている請求項2記載の留め具。
  4. 前記脚部の径方向から見たときに一側面及び他側面を有すると共に、隣接する前記板状部どうしを連結して前記脚部の軸方向に延びる第2連結部が設けられており、
    前記第1連結部は、前記第2連結部の一側面及び他側面に連結されている請求項2又は3記載の留め具。
  5. 前記軸部の前記先端部は、その最先端が曲面状をなすと共に、前記頭部に向けて次第に拡径する第1テーパ面を有するブロック形状をなしており、この先端部の基端側外周縁には、前記頭部に向けて次第に縮径する逆テーパ状をなした第2テーパ面が設けられ、前記第2テーパ面に前記弾性係合片が連結されている請求項1~4のいずれか1つに記載の留め具。
JP2019219732A 2019-12-04 2019-12-04 留め具 Active JP7280813B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019219732A JP7280813B2 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 留め具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019219732A JP7280813B2 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 留め具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021089034A JP2021089034A (ja) 2021-06-10
JP7280813B2 true JP7280813B2 (ja) 2023-05-24

Family

ID=76219653

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019219732A Active JP7280813B2 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 留め具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7280813B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000120631A (ja) 1998-10-14 2000-04-25 Kitagawa Ind Co Ltd 固定具
JP2001182725A (ja) 1999-12-27 2001-07-06 Daiwa Kasei Ind Co Ltd クリップ
US20060099051A1 (en) 2004-11-05 2006-05-11 Moerke Benjamin H Sealing fastener
JP2008111498A (ja) 2006-10-31 2008-05-15 Piolax Inc クリップ
JP2011052810A (ja) 2009-09-04 2011-03-17 Daiwa Kasei Kogyo Kk 樹脂製クリップ

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0669414U (ja) * 1993-03-05 1994-09-30 大下産業株式会社 クリップ
JPH10311312A (ja) * 1997-05-13 1998-11-24 Nifco Inc 連結固定具

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000120631A (ja) 1998-10-14 2000-04-25 Kitagawa Ind Co Ltd 固定具
JP2001182725A (ja) 1999-12-27 2001-07-06 Daiwa Kasei Ind Co Ltd クリップ
US20060099051A1 (en) 2004-11-05 2006-05-11 Moerke Benjamin H Sealing fastener
JP2008111498A (ja) 2006-10-31 2008-05-15 Piolax Inc クリップ
JP2011052810A (ja) 2009-09-04 2011-03-17 Daiwa Kasei Kogyo Kk 樹脂製クリップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021089034A (ja) 2021-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7096638B2 (en) Low insertion effort U-base retainer
EP2496847B1 (en) Push-in fastener assembly
JP6255033B2 (ja) 止め具
US20080298925A1 (en) Two-piece clip
JP2009204154A (ja) クリップ
US8333540B2 (en) Clip
JP4485281B2 (ja) 留め具
US7222398B2 (en) Clip
US20100293761A1 (en) Clip
WO2017013797A1 (ja) 留め具
US20080044255A1 (en) Plastic clip for fastening an object to a stud and fastening arrangement using such clip
JP7280813B2 (ja) 留め具
EP2628961B1 (en) Clip and fastening arrangement with a clip
JP2005188623A (ja) クリップ
JP5138450B2 (ja) 二部材組み付け構造
KR20240079406A (ko) 자동차용 모듈 클립
JP4638389B2 (ja) クリップ
JP6597152B2 (ja) 車両のドア開口部構造
JP5968715B2 (ja) 留め具
JP5886066B2 (ja) クリップ
JP4094207B2 (ja) クリップ
WO2014119209A1 (ja) クリップ及びガラス仮固定方法
JP2021071149A (ja) 留め具
US11692569B2 (en) Fastener assembly
JP4106773B2 (ja) 部材の固定構造

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7280813

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150