JP7262355B2 - 浄水器の切換手段におけるシール部溝構造及び浄水器 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1にあっては、軸線方向に垂直な方向へ操作力が付与された場合、凹溝の底部角部に応力集中が発生することに起因して軸部材が破損する危険性が高くなるという点について何ら考慮されていない。
すなわち、応力集中による破損原因について更に言及すると、例えば、図7に示されるように、浄水器のケース50部分を貫通してこれに支持される軸部材51の周方向に凹溝52を設けてOリング54を配置し、軸部材51の一端側の操作部51Aに操作力Fが付与された場合、流路側となる図示の点P位置を支点としたとき、凹溝52の底部角部52A、52Bに応力が発生し、支点Pに近い角部52Bに特に応力が集中することで、当該部分が破損し易くなるという問題がある。従って、応力集中による軸部材の破損を回避するためには、軸部材の内径を大きくする必要があり、軸部材の大径化によって切換構造全体の寸法が大きくなり、ひいては浄水器の小型化を達成するための障害となる。
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、Oリングを収容する凹溝の底部角部形状を工夫することによって軸径を大きくすることなく応力集中に起因した軸部材の破損の危険性を低減することができる浄水器の切換手段におけるシール部溝構造を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、流路切換手段全体の大きさを抑制することで、小型化を図ることのできる浄水器を提供することにある。
前記切換手段は、浄水器のケースに支持されるとともに一端側に操作部を備えた軸部材と、当該軸部材の周方向に設けられた凹溝と、この凹溝に収容されて軸部材とケースとの間をシールするOリングとを含み、
前記軸部材の軸線に対して垂直方向に向かう操作力が前記操作部に付与されて前記凹溝より内側となる軸部材の外周部分を支点としたときに、前記凹溝は、横断面において、前記操作部側の底部角部曲面よりも支点側の底部角部曲面が大きな曲面に形成される、という構成を採っている。
前記切換手段は、前記ケースに支持されるとともに一端側に操作部を備えた軸部材と、当該軸部材の周方向に設けられた凹溝と、この凹溝に収容されて軸部材とケースとの間をシールするOリングとを含み、
前記軸部材の軸線に対して垂直方向に向かう操作力が前記操作部に付与されて前記凹溝より内側となる軸部材の外周部分を支点としたときに、前記凹溝は、横断面において、前記操作部側の底部角部曲面よりも支点側の底部角部曲面が大きな曲面に形成される、という構成を採っている。
また、溝の底部角部の形状を上記の関係を有する曲面とするだけであるから、既存構造に対して大きな設計変更を必要とすることなく構造を複雑化させるおそれもなく実施することができる。
支持部材15の中央部には、中央孔20が形成され、浄水流路筒19、中央筒18及び中央孔20により浄水流路が形成されている。なお、支持部材15の下面側には、円環状のリブ22が一体に設けられている。
また、ブロック部材30の下面側には、軸部材44の軸線方向に沿って並設されるとともに、軸挿入穴31に向かって上下に開通する3つの浄水吐出口37と、これらの外側に位置する2つの原水吐出口38が形成されている。
ブロック部材30の下面中央部には円環状のリブ40が形成されており、浄水吐出口37と原水吐出口38とが連通しないように遮断される。
なお、保持部材26の下端に位置する板状部材41には、その中央部に浄水吐出口37に連通する中央開口部42が形成されている一方、その周囲に原水吐出口38に連通する多数の小さな外側孔43が形成され、中央開口部42より浄水が吐出される一方、外側孔43からシャワー状に原水が吐出される。
上記スパイラル溝45は、原水導入口34と原水吐出口38とを連通させる一方、浄水導入口33と浄水吐出口38とを連通させることができるピッチで形成され、これにより、原水と浄水の吐出が選択的に行われることとなる。
図1に示されるように、操作部47の外周部分には軸部材44の周方向回転位置を示す目印50が設けられており、操作部47の内側の縮径部51回りには、凸部53が設けられている。この凸部53は、保持部材26の右端側に設けられた突片26Aに当接して左回りの回転規制が行われる。この突片26Aは、図1中紙面直交方向の奥側にも配置されて一対をなし、当該奥側の図示しない突片に凸部53が当接したときに、右回り方向への回転規制が行われるようになっている。
軸部材44の先端側(図2中左端側)は保持部材26よりも外側に突出し、当該突出した部分をEリング等で固定し、さらに、キャップ54を嵌合させることにより、軸部材44の抜け止めが行われる。
操作部47の凸部53が突片26Aに当接した位置を初期位置とした場合、軸部材44は、図2に示されるように、浄水導入口33、浄水吐出口37がスパイラル溝45に臨む一方で、原水導入口34、原水吐出口38は軸部材44の外周面によって閉塞される。
従って、原水は、浄化手段14で浄化された後に浄水流路筒19内に流れ、中央孔20、浄水導入口33、スパイラル溝45、浄水吐出口37を経て中央開口部42より吐出される。
条件
・F=0.98[N]操作部に対して垂直方向
・拘束条件(支点):凹溝左側の軸外径部分の円周面を固定(図6中斜線部)
・溝寸法:溝幅W=2.1mm、溝内径d=4.6mm、溝外径d1=6.8mm
・底部角部形状:R1>0.5mm:R2:>0.5mm
・材料:ABS樹脂
・軸の流路形状詳細は省略
結果
CAEによる解析にて操作部に力を付加した際に生じるミーゼス応力/最大主応力/変位の対象部材上における分布を得た。ここでは、ミーゼス応力の分布の最大値を用いて評価を行った。これは、ABS樹脂は一般に延性材料であり、材料の破壊は発生した応力が降伏条件に達した時に生じるためである。形状を変更させて発生する最大応力を小さくすることで、発生した応力が降伏条件により達しにくくすることを目的とし検討を行った。なお、各結果において応力の最大値が得られる箇所(応力集中が発生する箇所)はR1の根本部分であった。
以下に解析より得られた、R1、R2とミーゼス応力(最大値)の関係を示す。
表1より、R2≧0.5[mm]の条件下において、R1=R2[(3)(4)]と比較して、R1>R2の時の発生応力が小さくなることが分かる[(5)(6)(8)(9)]。更に、R1を最大(1.1[mm])とした時、R2が小さくても発生応力は小さくなった[(7)(10)]。すなわち、R2と溝内径dの比(R2/d)がある値(0.11)よりも大きい場合においては、R1>R2とすることで、R1=R2の際よりも強度を向上させることができる。R2/dを0.11より小さくした際には、強度は低下する傾向にある(表1の範囲外)。これは、R2を小さくしすぎると部材全体の強度に影響するためであると予想する。ここでは、加工性や強度を考慮し、材料をABS、R寸法を0.5[mm]以上としたが、形状や使用材料によって条件は異なる為、R2/dの閾値は都度検討を行う必要がある。逆に、R2をR1に近づけすぎた場合はR1=R2の条件に近づく為、R1の上限値に関しても、R2との関係や形状を考慮し都度検討を行う必要がある。
なお、凹溝内径により圧縮率(Oリングのつぶし代)を、溝幅にて充填率(Oリングと溝幅の断面積の比率)を調整し、Oリングの規格と適合させることで、R形状を問わずシール性を確保することができる。
また、軸部材を大径に設ける必要がなく、これにより、浄水器の小型化を達成することが可能となる。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
例えば、上記に開示した凹溝の形成位置は、図示構成例に限定されるものではなく、前記実施例と同等の凹溝を備えた流路切換構造に適用することができる。
また、軸部材にスパイラル溝を設けて流路の一部を構成する場合を示したが、スパイラル溝を採用することなく軸部材に孔を設ける場合も含む。
Claims (2)
- 原水の吐出と浄水の吐出とを選択的に行う切換手段を備えた浄水器の切換手段におけるシール部溝構造において、
前記切換手段は、浄水器のケースに支持されるとともに一端側に操作部を備えた軸部材と、当該軸部材の周方向に設けられた凹溝と、この凹溝に収容されて軸部材とケースとの間をシールするOリングとを含み、
前記軸部材の軸線に対して垂直方向に向かう操作力が前記操作部に付与されて前記凹溝より内側となる軸部材の外周部分を支点としたときに、前記凹溝は、横断面において、前記操作部側の底部角部曲面よりも支点側の底部角部曲面が大きな曲面に形成されていることを特徴とする浄水器の切換手段におけるシール部溝構造。 - 原水の受入口を備えたケースと、原水の吐出と浄水の吐出とを選択的に行う切換手段とを備えた浄水器において、
前記切換手段は、前記ケースに支持されるとともに一端側に操作部を備えた軸部材と、当該軸部材の周方向に設けられた凹溝と、この凹溝に収容されて軸部材とケースとの間をシールするOリングとを含み、
前記軸部材の軸線に対して垂直方向に向かう操作力が前記操作部に付与されて前記凹溝より内側となる軸部材の外周部分を支点としたときに、前記凹溝は、横断面において、前記操作部側の底部角部曲面よりも支点側の底部角部曲面が大きな曲面に形成されていることを特徴とする浄水器。
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