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JP7249778B2 - 包装容器の蓋体および包装容器 - Google Patents

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Description

本発明は、包装容器の蓋体と、当該蓋体と容器本体とからなる包装容器に関する。
食品等を包装する包装容器においては、容器内への異物侵入を防止するため、容器本体と蓋体との隙間や容器内外の通気可能箇所を極力少なくする工夫がされている。しかし、容器内外の通気可能箇所をなくしてしまうと、容器の密封性が高まり、蓋体を閉める際に、容器内の空気を排出できなくなる。そのため、容器内の圧力が高くなり、蓋体を閉めにくいという現象が発生することがある。また、容器本体と蓋体との嵌合力が小さいと、一旦蓋体を閉めても容器内の圧力により蓋体が外れるという現象も生じることがある。
密封性の高い包装容器に収納した食品等を電子レンジで加熱する場合には、内容物から発生する水蒸気を容器外に排出させる必要がある。水蒸気を容器外に排出させるためには、容器に通気用の孔を穿孔したり、通気路を形成する必要がある。容器内で発生した水蒸気をスムーズに排出できないと、容器内の圧力が高くなり容器本体から蓋体が外れる虞がある。
電子レンジで加熱する際に内容物から発生する水蒸気を容器外に排出させる手段を有した電子レンジ加熱食品用容器は、既にいくつか開示されている。特許文献1には、直径0.5mm以下の通気細孔を設けた蓋体を有する包装容器が開示されている。また、特許文献2には、幅が0.15~1.0mmで、長さが1~12mmである排気長孔を設けた蓋体を有する包装容器が開示されている。
特開2017-81599号公報 特開2017-165485号公報
食品等の内容物を収容した包装容器は、輸送中も、店頭においても、積み重ねられることが多い。下側に位置する容器の蓋体の上面に上側に位置する容器の底面が接触した状態で積み重ねられる。通常使用される薄い合成樹脂製シートを成形加工したものでは、下側に位置する容器の蓋体の天面部は上側に位置する容器の重みで下方に撓むが、蓋体に通気細孔を設けると、蓋体の撓みが一層大きくなり、積み重ねた容器が崩れることがあった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされた発明である。すなわち、本発明の課題は、通気細孔を設けた包装容器の蓋体であって、内容物を収容した包装容器を積み重ねた際に、下側に位置する包装容器の蓋体の天面部の下方への撓みが小さい包装容器の蓋体、および当該蓋体と容器本体とからなる包装容器を提供することである。
本発明者らは、通気細孔の外周部にシートの平面よりも盛り上がった環状膨出部が形成されることに着目した。より具体的には、通気細孔の外周部に環状膨出部が形成されることによって、天面部の一部にシート厚みよりも厚い部分が生じ、シートを厚くせずとも、天面部自体の変形が抑制され、天面部の撓みを改善できることを見出した。本発明は、このような知見を基に生れたものである。すなわち、本発明は、以下のような構成を有している。
(1)容器本体の開口部を塞ぐ包装容器の蓋体であって、前記容器本体に形成された本体嵌合部と嵌合する蓋体嵌合部と、前記蓋体嵌合部の内側に位置する天面部とを有し、前記天面部は、複数の通気細孔を有し、前記通気細孔の外周部に、前記天面部の上面側および下面側の少なくともいずれか一方に膨出した環状膨出部が形成されており、前記通気細孔は楕円形であり、前記環状膨出部は、前記通気細孔の全周に亘って連続して形成されており、前記通気細孔の長径の延長上に位置する前記環状膨出部の高さよりも、前記通気細孔の短径の延長上に位置する前記環状膨出部の高さの方が大きいことを特徴とする包装容器の蓋体
(2)前記天面部の上面側における前記通気細孔の開口面積は、前記天面部の下面側における前記通気細孔の開口面積より大きいことを特徴とする(1)に記載の包装容器の蓋体。
)前記蓋体が透明合成樹脂製であることを特徴とする(1)または(2)に記載の包装容器の蓋体。
)前記透明合成樹脂がスチレン系樹脂であることを特徴とする()に記載の包装容器の蓋体。
)電子レンジで加熱する食品用であることを特徴とする(1)~()のいずれか一項に記載の包装容器の蓋体。
)(1)~()のいずれか一項に記載の包装容器の蓋体と、前記容器本体とからなる包装容器。
本発明の包装容器の蓋体は、通気細孔を有し、内容物を収容した包装容器を積み重ねた際に、下側に位置する包装容器の蓋体の天面部の下方への撓みが小さい。
包装容器の一例を示す分解斜視図である。 内容物を収容した包装容器を積み重ねた状態を示す断面図である。 (a)は蓋体の平面図であり、(b)は蓋体の天面部に形成された複数の通気細孔のうちの一の通気細孔の拡大平面図である。 (a)は図3(b)のA-A断面図であり、(b)は図3(b)のB-B断面図である。
本発明の実施形態について以下説明する。但し、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の包装容器の一例の形状を示す分解斜視図である。上の図は蓋体1であり、下の図は容器本体2である。包装容器は、円形の開口部22を有する鉢型(ボウル)形状の容器本体2と、容器本体2に形成された本体嵌合部21に嵌合して開口部22を塞ぐ蓋体1とを備えている。図1には鉢型形状の容器本体2とそれに対応する形状の蓋体1とを例示したが、包装容器の形状は、特に限定されない。開口部22の形状も、円形、楕円形、矩形、三角形、五角形、六角形等、種々の形状にすることが可能であり、特に限定されない。
蓋体1は、容器本体の上部に形成された本体嵌合部21に内嵌される蓋体嵌合部11と、該蓋体嵌合部11の内側に位置する天面部12とを有している。本実施形態の包装容器は、蓋体1を容器本体2の開口部22を塞ぐように上方から被せながら容器本体2の本体嵌合部21に内嵌する内嵌合方式のものである。
蓋体1および容器本体2の成形には、通常、公知の真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、プレス成形法等が使用される。真空成形法、圧空成形法または真空圧空成形法において、シートの加熱手段として熱板を用いる方法を熱板成形法ということがある。また、これらの成形方法に限らず、射出成形やブロー成形によって容器本体2や蓋体1を成形してもよい。
本実施形態の包装容器は、内嵌合方式のものであるため容器の密封性が高い。このような包装容器では、蓋体1を閉める際に容器内の空気を排出できなくなり蓋体を閉め難くなる場合がある。そのため、蓋体1の天面部12には複数の通気細孔3が設けられている。このようにすると、容器本体2を蓋体1で塞ぐ際に、容器内の空気を排出できるようになる。この通気細孔3は、容器内に収納した食品等を電子レンジで加熱する場合に水蒸気を容器外に排出する機能も有する。
通気細孔3の平面形状は、円形であっても、楕円形であってもよいが、開口面積を大きくとれるので、楕円形が好ましい。蒸気等を排出するためには、径を大きくする必要があるが、大きくし過ぎると、虫が侵入するおそれがある。一般に、虫が侵入するか否かは、開口部の最小の長さ(短径)で決まる。したがって、通気細孔3の平面形状を楕円形とし、かつ短径SDを小さくし、長径LDを大きくすると、大きな開口面積を確保しつつ、虫の侵入を防止することができる。ここで、長径LDとは、通気細孔3の平面図において、外周の2点を結ぶ直線の長さのうち最大の長さのことである。また、短径SDとは、通気細孔3の平面図において、長径LDの中心点を通り、長径LDと直角の直線の長さである(図3(b)参照)。楕円形とは、2定点からの距離の和が一定となる点からなる形状であるが、楕円形の2定点の位置や距離の和は特に限定されない。本実施形態では、通気細孔の形状は、前記楕円形の定義の形状に厳密に限定されるわけではなく、楕円形に類似した外側に膨らんだ連続した曲線で囲まれた形状であればよい。例えば、左右非対称の卵型の形状であってもよい。
通気細孔3の形状を円形とした場合、排気効率と微小な昆虫等の異物の侵入を規制する観点から直径は、1.0mm以下が好ましく、0.8mm以下が更に好ましい。
通気細孔3の形状を楕円とした場合、短径SDは、0.30~0.68mmであることが好ましく、0.40~0.55mmが、さらに好ましい。0.30mm未満では、内容物から発生した水蒸気が凝結して表面張力により通気細孔を塞ぐことがあり、0.68mmを超過すると、日本に生息する虫で食品容器内に侵入する可能性のある最小サイズのショウジョウバエが侵入するおそれがある。虫の通過阻止の確実性を考慮すると上限は0.55mmとすることがより好ましい。長径LDは、短径SDの1.3~2.0倍の長さが好ましく、短径SDの1.5~1.8倍の長さがより好ましい。長径LDが短径SDの1.3倍未満では、面積が円形孔と比較してあまり変わらず水蒸気排出効果が小さく、2.0倍を超過すると、細長い孔となって、隙間が拡大するおそれがある。
図2は、内容物を収容した包装容器を積み重ねた状態を示す断面図である。食品等の内容物を収容した包装容器は、積み重ねた状態で輸送され、店頭においても積み重ねて販売されることが多い。この場合、下側に位置する包装容器の蓋体1の天面部12の上面に、上側に位置する包装容器の本体2の底面23が接触した状態で積み重ねられる。本実施形態の蓋体1は薄い合成樹脂製シートを成形加工したものであり可撓性を有するため、内容物を収容した包装容器を積み重ねると、下側に位置する包装容器の蓋体1の天面部12は上側に位置する包装容器の重みで下方に撓む(図2参照)。また、通気細孔3を設けた蓋体1は、一般に、更に曲げ強度が低下するため、包装容器の重みで下方に撓み易い。尚、内容物を収容した包装容器全体の重量は一般的に500~800g程度である。
天面部12の撓みを小さくするためには蓋体1の素材である合成樹脂製シートを厚くすればよいが、シートを厚くすると通気細孔3の穿孔加工に要する時間が長くなって生産効率が低下する。本発明者らは、通気細孔3の外周部に天面部12の上面側および下面側の少なくともいずれか一方に膨出した環状膨出部31を形成すると、シートを厚くせずとも、天面部12自体の変形が抑制され、天面部12の撓みを改善できることを見出した。
図3(b)において、通気細孔3の外周部には、天面部12の上面側に膨出した環状膨出部31が形成されている。環状膨出部31は通気細孔3の外周部の全周に亘って連続して形成されている。本実施形態の蓋体1は、通気細孔3の周りに環状膨出部31を形成させることによって、天面部12の曲げ強度(剛性)を大きくすることができ、その結果として、容器を積み重ねた際、蓋体1の天面部12の撓みを小さくすることができる。
しかし、通気細孔3の形状を楕円形とし、環状膨出部31の高さを同じとした場合、長径の軸に沿った折り曲げに要する力は、短径の軸に沿った折り曲げに要する力より大きくなり、この差が大きいと、蓋体1をした容器を積み重ねた際、蓋体1の天面部12の撓みが大きくなるおそれがある。
図4は通気細孔3の拡大断面図であり、図4(a)は図3(b)のA-A断面図であり、図4(b)は図3(b)のB-B断面図である。本実施形態では、通気細孔3の長径LDの延長上に位置する環状膨出部の高さ31aよりも、通気細孔3の短径SDの延長上に位置する環状膨出部の高さ31bの方を大きくすることにより、短径SDの軸に沿った折り曲げに要する力が増大する。その結果、短径SDの軸に沿った折り曲げに要する力を、長径LDの軸に沿った折り曲げに要する力と同等以上のレベルにまで増大させることができる。結果として、蓋体1をした包装容器を積み重ねた際の蓋体1の撓みを小さくすることができる。図3(b)と図4において、32は通気細孔3の長径LDの最端部を示し、33は通気細孔3の短径SDの最端部を示している。
短径SDの軸に沿った折り曲げに必要な力と長径LDの軸に沿った折り曲げに必要な力との相互の関係を具体的に規定すると以下のようになる。短径SDの軸に沿った折り曲げに要する力SF(N/mm)から長径LDの軸に沿った折り曲げに要する力LF(N/mm)を引いた差の絶対値|SF-LF|は、5.0N/mm以下が好ましく、2N/mm以下がさらに好ましい。
また、図4に表されているように、天面部12の上面側12aにおける通気細孔3の開口面積は、天面部12の下面側12bにおける通気細孔3の開口面積より大きい。この様な構成にすることにより、開口面積の大小関係を逆にした場合と比較して、蓋体1をした包装容器を積み重ねた際の、撓みを小さくすることができる。また、内容物を収容した包装容器を電子レンジ加熱する際、通気細孔3の広い開口を天面部12の上面側12aにすることにより、通気細孔3から放出された水蒸気が横方向に拡散され易くなる。
通気細孔3の穿孔方法は、レーザー光線照射であることが好ましい。合成樹脂シートを溶融しながら穿孔し、溶けた樹脂が孔の外周部に凝集することによって環状膨出部31が形成される。そのため、長径LDと短径SDの環状膨出部31の高さは、レーザー光線照射による穿孔の際に、所定の出力、移動速度を適切に調節することによって制御することができる。
レーザーには、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、アルゴンレーザー等の各種レーザーがあるが、波長領域9~11μmの炭酸ガスレーザーを用いることが好ましい。特に、10~100Wの出力の炭酸ガスレーザー照射することが好ましい。炭酸ガスレーザーの出力範囲が、10Wよりも低出力である場合には、作業性が悪く、また、樹脂を貫通できないことがある一方、100Wを超えると過負荷な状態となり、所望の径の穿孔を達成できないことがある。
また、レーザー光線の移送速度については、樹脂表面に5~30000mm/sの移送速度で照射光線を動作することで行われるものであれば、円滑に穿孔することができる。レーザー光線の移動速度が5mm/sより低速になると、作業性が悪く、また、過剰な照射となることがあり、好ましくない。一方、レーザー光線の移動速度が30000mm/sを超える場合には、所望の径の穿孔を達成できない場合がある。
蓋体1に通気細孔を形成する位置は、天面部12の水平面部以外(例えば、側面等の傾斜面部や曲面部等)であってもよい。
食品を収納した包装容器においては、包装容器の中央部に帯封を掛けることがある。この場合、帯封によって通気細孔3が塞がれるのを防止するため、帯封が通気細孔3に直接掛からないように、通気細孔3の周囲に通気細孔3の位置よりも高い凸部を形成してもよい。また、天面部12に凹部を設けて、凹部の底に通気細孔3を設けてもよい。
本実施形態の蓋体1および容器本体2の素材は、合成樹脂であれば、同一種類としても異なる種類としてもよい。電子レンジによる加熱に対応する場合には、熱伝導を考慮して容器本体部側を発泡ポリスチレン製とすることもできる。蓋体1は包装容器内の内容物を目視で確認できるように、透明合成樹脂を使用することが好ましい。透明合成樹脂としては、スチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリエチレン系の合成樹脂を使用できる。本実施形態の蓋体1は、上記合成樹脂を延伸したシートを成形することによって製造される。延伸シートは、一軸延伸シートよりも二軸延伸シートの方が物性バランスに優れており、好ましい。特にスチレン系樹脂の二軸延伸シートは、剛性、耐熱性、透明性、環境性、加工性においてバランスのとれた性能を有しており、蓋体1の素材として適している。また、スチレン系樹脂はレーザー光線による穿孔速度が他の合成樹脂より早いため生産効率の面からも優れている。
スチレン系樹脂は、スチレンと他のビニル系モノマーとの共重合体が好ましい。他のビニル系モノマーとしては、スチレンと共重合可能なオレフィン性二重結合を有するものであればよく、アクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニルモノマー、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマーや無水マレイン酸、フマル酸等のα,β-エチレン不飽和カルボン酸類、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のイミド系モノマー類が挙げられる。スチレン単量体単位の含有率は50質量%以上であることが好ましい。
本実施形態の蓋体1を使用した包装容器に食品を収納して電子レンジ加熱用とする場合には、包装容器は耐熱性を有する必要がある。電子レンジとしては業務用の1500Wの電子レンジを用いたときの加熱に耐え得ることが必要とされる。特に蓋体1においては、水蒸気による温度上昇を考慮すると、蓋体1を構成する合成樹脂は、ビカット軟化点で107℃以上の耐熱性を有することが好ましく、110℃以上であることがより好ましく、115℃以上であることがさらに好ましい。ビカット軟化点が107℃以上の耐熱性を有するスチレン系樹脂の一例としては、(メタ)アクリル酸等を共重合させたスチレン系樹脂等がある。
ここで、ビカット軟化点は、JIS-K7206:1999に準拠して測定される。すなわち、試験片として厚さ3.2mmの射出成形品を成形後、23℃×50%RHの恒温恒湿槽にて24時間放置して状態調整を行い、5kgfのウェイトを使用し、50℃/hrの昇温速度で温度上昇させ、試験片に圧子が1mm進入したときの温度として測定される。本実施形態では、この操作を3回繰り返し、その平均値としてビカット軟化点を規定する。
本実施形態の包装容器の蓋体1および包装容器は、内容物を収容した包装容器を積み重ねた際に、下側に位置する包装容器の蓋体1の撓みが小さい。また、通気細孔3は、レーザー光線照射により、短時間で形成することができる。そして、本実施形態の蓋体1および包装容器は、電子レンジで加熱する食品用の包装容器の蓋体またはそれを用いた包装容器として好適に使用することができる。
以下に本発明の実施の形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
<実施例1>
耐熱二軸延伸ポリスチレン(デンカ株式会社製、デンカサーモシート高耐熱BOPS(R反))を真空成形して、円盤状の蓋体を作製した。天面部の直径は175mm、蓋体の材料厚みは0.3mmであった。この蓋体の天面部の中央付近に、レーザー光線の照射により、0.5mm間隔で、100個の長径0.9mm、短径0.5mm楕円形の通気細孔を穿孔した。ここで、長径の延長上に位置する環状膨出部の高さと短径の延長上に位置する環状膨出部の高さは、レーザー光線の平均出力とレーザー光線の移動速度を適度に調整することにより、それぞれ0.035mm、0.075mmにできた。
レーザー光線の照射は、ビデオジェット社製炭酸ガスレーザーVideojet 3330を用い、波長10.6μm、最大平均出力30Wで実施した。
容器本体には、耐熱発泡ポリスチレン製のシート材(ポリプロピレンフィルム被着品)を使用した。これを真空成形により横断面円形の鉢状(椀状またはボウル状)の容器本体部に加工した。容器本体部の開口部直径は160mm、底面部の直径は100mmで、深さは70mm、容器本体部の内容量(食品収容可能な容量)は約800mLとした。
<実施例2~7、比較例1>
実施例2~7および比較例1は、実施例1と同様にして、レーザー光線の出力、移動速度を適宜調節することによって、各種通気細孔を形成した。通気細孔の長径と短径の長さ、長径および短径の延長上に位置する環状膨出部の高さの調整は、レーザー光線の出力および移動速度を子細に調整することによって行った。比較例1は、環状膨出部を形成しない条件で通気細孔を形成した。その結果を表1に示した。
Figure 0007249778000001
表1中の各評価項目における評価方法とその基準は、以下の通りである。
(1)長径および短径の軸に沿った折り曲げに要する力
折り曲げに要する力は、上記実施例で製造した蓋体の天面部から、楕円の通気細孔を含めた部分(縦50mm、横50mm)の大きさのシートを切り取り、当該シートを引張試験機(オリエンテック製テンシロン(型番:RTC-1210A)のチャックで固定後、圧縮方向(引張と逆方向)に、300mm/分で圧縮した際の力で評価した。長径の軸に沿った折り曲げに要する力LF(N/mm)、短径の軸に沿った折り曲げに要する力SF(N/mm)を求め、両者の差の絶対値|SF-LF|を求めた。
(2)蓋体の撓み
蓋体の撓みは、包装容器に蓋体をした状態で、図2に示すように、空の包装容器を上に積み重ねた状態の高さを基準(0mm)として、930gの重りを上側包装容器内に入れた際に下降した距離で評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎:蓋の撓み3.0mm未満
○:蓋の撓み3.0mm以上4.5mm未満
×:蓋の撓み4.5mm以上
実施例1~7は、環状膨出部を有するため、環状膨出部を有しない比較例1と比較して、蓋体の撓みが小さかった。実施例1~5は、長径および短径の延長上に位置する環状膨出部の高さを調整することにより、長径の軸に沿った折り曲げに要する力と、短径の軸に沿った折り曲げに要する力の差の絶対値が特に小さかったので、蓋体の撓みもさらに小さいことが分かった。
1 蓋体
11 蓋体嵌合部
12 天面部
2 容器本体
21 本体嵌合部
22 開口部
23 底面
3 通気細孔
31 環状膨出部

Claims (6)

  1. 容器本体の開口部を塞ぐ包装容器の蓋体であって、
    前記容器本体に形成された本体嵌合部と嵌合する蓋体嵌合部と、前記蓋体嵌合部の内側に位置する天面部とを有し、
    前記天面部は、複数の通気細孔を有し、
    前記通気細孔の外周部に、前記天面部の上面側および下面側の少なくともいずれか一方に膨出した環状膨出部が形成されており、
    前記通気細孔は楕円形であり、
    前記環状膨出部は、前記通気細孔の全周に亘って連続して形成されており、
    前記通気細孔の長径の延長上に位置する前記環状膨出部の高さよりも、前記通気細孔の短径の延長上に位置する前記環状膨出部の高さの方が大きいことを特徴とする包装容器の蓋体。
  2. 前記天面部の上面側における前記通気細孔の開口面積は、前記天面部の下面側における前記通気細孔の開口面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の包装容器の蓋体。
  3. 前記蓋体が透明合成樹脂製であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装容器の蓋体。
  4. 前記透明合成樹脂がスチレン系樹脂であることを特徴とする請求項に記載の包装容器の蓋体。
  5. 電子レンジで加熱する食品用であることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の包装容器の蓋体。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載の包装容器の蓋体と、前記容器本体とからなる包装容器。
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