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JP7234003B2 - シリンジ、シリンジ組立体及びプレフィルドシリンジ - Google Patents

シリンジ、シリンジ組立体及びプレフィルドシリンジ Download PDF

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Description

本発明は、バレル本体部の先端部から先端方向に延出したノズル部と、ノズル部の外周面を取り囲むロックアダプタ部とを備えたシリンジ、シリンジ組立体及びプレフィルドシリンジに関する。
この種のシリンジに医療器具を接続する場合、ノズル部とロックアダプタ部との間の受容空間に医療器具のメスルアー部を挿入し、メスルアー部に設けられた雄ねじ部をロックアダプタ部の雌ねじ部に螺合させる(特許文献1参照)。
特許第4438970号公報
ところで、ロックアダプタ部の雌ねじ部に対して医療器具の雄ねじ部を過度に締め付けると、ノズル部の根元部に応力が集中し易く、ノズル部が破損する可能性がある。また、シリンジは、成形時にヒケ及び気泡が無く、医療器具の接続時に液漏れが無いように構成する必要がある。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、成形時にヒケ及び気泡の発生を抑えることができ、医療器具の接続時にノズル部の破損を抑えるとともに液漏れを抑えることができるシリンジ、シリンジ組立体及びプレフィルドシリンジを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、内部に薬剤収容空間が形成されたバレル本体部と、前記バレル本体部の先端部から先端方向に延出し、前記バレル本体部の前記内部と連通するノズル部と、前記バレル本体部の前記先端部から先端方向に延出するとともに、前記ノズル部の外周面を取り囲む環状部を含むロックアダプタ部と、を備えたシリンジであって、前記ノズル部は、先端開口部と、前記先端開口部から基端方向に延びるテーパ状のオスルアー部と、前記オスルアー部の基端に設けられた基端接続部と、を有し、前記バレル本体部は、側壁を有する筒状胴部と、前記筒状胴部の前記側壁の先端から内方に向かって延び、前記筒状胴部の前記側壁と前記ノズル部の前記基端接続部とを接続する肩部と、を有し、前記ロックアダプタ部は、前記環状部の内周面から内方に突出し、メスルアー部を有する医療器具を接続するための雌ねじ部を有し、前記ロックアダプタ部と前記ノズル部との間には、前記メスルアー部を受容する受容空間が形成されており、前記ノズル部の前記基端接続部の外周面には、基端に向かって拡径するように湾曲した湾曲部が形成され、前記ノズル部の中心軸に直交するとともに前記受容空間の基端を通る直交線が、前記基端接続部の内周面と交差する点を内側交点とし、前記直交線が、前記ノズル部の前記中心軸に沿って延在すると共に前記環状部の前記内周面を通る直線と交差する点を外側交点とし、前記内側交点から前記外側交点までの距離を第1の厚みとし、前記湾曲部の先端における前記ノズル部の前記中心軸と直交する方向の厚みを第2の厚みとした場合、前記第2の厚みは、1.0mm以上1.3mm以下、且つ、前記第1の厚みの0.42倍以上0.50倍以下であり、前記湾曲部の曲率半径は、1.0mm以上1.7mm以下である、シリンジである。
本発明の別の態様は、上述したシリンジと、前記ノズル部の前記先端開口部を封止するキャップと、を備えたシリンジ組立体である。
本発明のさらに別の態様は、上述したシリンジ組立体と、前記バレル本体部の前記内部に充填された薬剤と、前記バレル本体部の前記内部に摺動可能に配置されたストッパと、を備えたプレフィルドシリンジである。
本発明によれば、第2の厚みが1.0mm以上1.3mm以下、且つ、第1の厚みの0.42倍以上0.50倍以下であり、湾曲部の曲率半径が1.0mm以上1.7m以下である。これにより、ロックアダプタ部の雌ねじ部に対して医療器具の雄ねじ部を過度に締め付けた場合に、ノズル部の根元部(基端接続部)に作用する応力を低減することができる。よって、医療器具の接続時にノズル部の破損を抑えることができる。また、シリンジの成形時にヒケ及び気泡の発生を抑えることができ、医療器具の接続時に液漏れを抑えることができる。
本発明の一実施形態に係るプレフィルドシリンジの斜視図である。 図1のプレフィルドシリンジの縦断面図である。 図2のシリンジの先端側の拡大断面図である。 図3のシリンジに医療器具を接続した状態を示す断面説明図である。 比較例に係るシリンジの試験結果を示す表である。 実施例に係るシリンジの試験結果を示す表である。
以下、本発明に係るシリンジ、シリンジ組立体及びプレフィルドシリンジについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。プレフィルドシリンジ及びその構成要素に関する以下の説明では、図2の左側を「先端」、右側を「基端」という。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るプレフィルドシリンジ12は、シリンジ本体14と、シリンジ本体14に装着されたキャップ16とを備える。
シリンジ本体14は、シリンジ外筒としてのシリンジ10と、シリンジ10の内部に摺動可能に挿入されたガスケット18(ストッパ)と、ガスケット18に接続された押子20とを備える。本実施形態では、シリンジ10及びキャップ16によりシリンジ組立体22が構成され、そのシリンジ組立体22のシリンジ10の内部に薬剤Mを充填した状態で押子20が接続されたガスケット18を挿入することによってプレフィルドシリンジ12が組み立てられる。
シリンジ10は、オスシリンジであって、軸方向に延在する円筒状のバレル本体部24と、バレル本体部24の先端部から先端方向に突出する中空状のノズル部26と、ノズル部26の外周側に設けられたロックアダプタ部28と、バレル本体部24の基端部に設けられたフランジ部30とを有する。バレル本体部24、ノズル部26、ロックアダプタ部28及びフランジ部30は、一体的に形成されている。
シリンジ10の主構成材料は、環状ポリオレフィンコポリマー(COC)又は環状オレフィンポリマー(COP)が好適に用いられる。ただし、シリンジ10の構成材料は、これに限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン1等のポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアセタール樹脂(POM)等であってもよい。また、シリンジ10は、主構成材料に他の樹脂や添加物を混合した混合材料から形成されてもよい。さらに、シリンジ10は、主構成材料からなる層と他の樹脂からなる層(例えばガスバリア層)とを積層した積層体から構成されてもよい。またさらに、シリンジ10は、主構成材料からなるシリンジ本体の内周面又は外周面にガスバリア性や摺動性を高めるコーティングを施したものでもよい。なお、主構成材料とは、シリンジ10全体の70%以上を構成する材料のことを指す。
バレル本体部24は、内部に薬剤収容空間S1が形成されている。バレル本体部24は、側壁32を有する筒状胴部34と、筒状胴部34の側壁32の先端から内方に向かって延びる肩部36とを有する。肩部36は、筒状胴部34の側壁32とノズル部26とを接続する。肩部36は、筒状胴部34の側壁32の先端から先端方向に向かって縮径するように延出している。
図3に示すように、ノズル部26は、ノズル部26の先端に設けられた先端開口部38と、先端開口部38から基端方向に拡径するように延びるテーパ状のオスルアー部40と、オスルアー部40の基端に設けられた基端接続部42とを有する。
オスルアー部40の先端部には、径方向内方に突出した環状凸部44が設けられている。環状凸部44の突出端面44aは、先端開口部38を形成する。オスルアー部40の内周面には、環状凸部44の基端側から基端方向に向かってテーパ状に拡径する内側テーパ面40aが形成されている。内側テーパ面40aは、基端方向に向かってノズル部26の中心軸Axに対して離間する方向に傾斜している。ただし、オスルアー部40は、環状凸部44が設けられていなくてもよい。この場合、内側テーパ面40aがオスルアー部40の先端まで延在してもよい。オスルアー部40の内径D1(内側テーパ面40aの先端の内径)は、2.0mm以上2.2mm以下に設定されている。
オスルアー部40の外周面には、基端方向に向かってテーパ状に拡径する外側テーパ面40bが形成されている。外側テーパ面40bは、基端方向に向かってノズル部26の中心軸Axに対して離間する方向に傾斜している。外側テーパ面40bは、オスルアー部40の先端から基端まで延在している。
基端接続部42は、環状に形成され、基端方向に向かって径方向外方に湾曲している。基端接続部42は、ノズル部26の根元部を形成する。基端接続部42の内周面は、オスルアー部40の内側テーパ面40aと肩部36の内周面とを互いに連結する。基端接続部42の内周面には、基端方向に向かって拡径するように湾曲した内側湾曲面46が形成されている。基端接続部42の外周面には、基端方向に向かって拡径するように湾曲した外側湾曲面48(湾曲部)が形成されている。
ロックアダプタ部28は、バレル本体部24の先端部(肩部36)から先端方向に延出している。ロックアダプタ部28は、ノズル部26の外周面を取り囲む環状部50と、環状部50の内周面から内方に突出した雌ねじ部52とを有する。
環状部50は、円環状に形成されている。環状部50の内周面には、環状部50の先端部から基端方向に向かってノズル部26の中心軸Axに沿って延在した延在面54と、環状部50の基端部に位置して基端方向に向かって径方向内方に湾曲した基端湾曲面56(基端湾曲部)とが形成されている。延在面54とオスルアー部40との間隔は、基端方向に向かって狭くなっている。基端湾曲面56は、基端接続部42の外周面と延在面54の基端とを互いに連結する。
ノズル部26とロックアダプタ部28との間には、医療器具100のメスルアー部102(図4参照)を受容する受容空間S2が形成されている。受容空間S2は、ノズル部26の外周面(外側テーパ面40b、基端接続部42の外周面)とロックアダプタ部28の内周面(延在面54、基端湾曲面56)とによって形成されている。受容空間S2の基端Eは、ノズル部26の外周面とロックアダプタ部28の内周面との境界部に位置している。具体的に、受容空間S2の基端Eは、基端接続部42の外周面と基端湾曲面56との境界部に位置している。受容空間S2の基端Eは、オスルアー部40よりも環状部50寄りに位置している。
図4において、医療器具100としては、例えば、三方活栓、チューブ、注射針等が挙げられる。医療器具100は、メスルアー部102と、メスルアー部102に設けられた雄ねじ部104と有する。メスルアー部102は、医療器具100をシリンジ10に接続した状態で、オスルアー部40に液密に接触する。雄ねじ部104は、シリンジ10の雌ねじ部52に螺合可能である。
図3に示すように、このようなシリンジ10において、ノズル部26の中心軸Axに直交するとともに受容空間S2の基端Eを通る直交線L1が、基端接続部42の内周面(内側湾曲面46)と交差する点を内側交点P1とする。また、直交線L1が、ノズル部26の中心軸Axに沿った環状部50の内周面(延在面54)の延長線L2と交差する点を外側交点P2とする。そして、内側交点P1から外側交点P2までの距離を第1の厚みT1とし、外側湾曲面48の先端の中心軸Axと直交する方向の厚み(基端接続部42の先端の厚み)を第2の厚みT2とする。
この場合、第2の厚みT2は、1.0mm以上1.3mm以下に設定されている。第2の厚みT2が1.0mm未満では、肉厚が薄く破損し易くなる。第2の厚みT2が1.3mmを超えると、成形時にヒケや気泡が発生し易くなり、医療器具100の接続時に液漏れのおそれがある。
第2の厚みT2は、第1の厚みT1の0.42倍以上0.50倍以下に設定されている。第2の厚みT2が第1の厚みT1の0.42倍未満0.50倍の場合、医療器具100の接続時にノズル部26の根元部(外側湾曲面48)が破損するおそれがある。また、第2の厚みT2が第1の厚みT1の0.50倍よりも大きい場合、成形時にヒケや気泡が発生し易くなり、医療器具100の接続時に液漏れのおそれがある。
外側湾曲面48の曲率半径は、1.0mm以上1.7mm以下に設定されている。外側湾曲面48の曲率半径が1.0mmよりも小さい場合、医療器具100の接続時にノズル部26の根元部(外側湾曲面48)が破損し易くなる。外側湾曲面48の曲率半径が1.7mmよりも大きい場合、外側テーパ面40bの軸方向長が短くなるため、医療器具100をシリンジ10に対して液密に接続することができなくなるおそれがある。
図2において、ガスケット18は、バレル本体部24内を液密に且つ軸方向に摺動可能であり、バレル本体部24内に充填された薬剤Mを送り出す。押子20の先端は、ガスケット18に接続されている。なお、プレフィルドシリンジ12は、押子20を有していなくてもよい。この場合、プレフィルドシリンジ12には、ガスケット18を先端方向へ押圧する押圧部材が別途装着される。
キャップ16は、シリンジ10の受容空間S2に挿入される内筒部60と、内筒部60の片方(先端方向)の開口部を閉塞する閉塞部62と、内筒部60の外周側に設けられた外筒部64と、内筒部60及び外筒部64を互いに連結する連結部66とを有する。
内筒部60の外周面には、ロックアダプタ部28の雌ねじ部52に螺合可能な雄ねじ部68が形成されている。閉塞部62は、キャップ16がシリンジ10に取り付けられた状態でノズル部26の先端面に液密に接触することにより、先端開口部38を封止する。内筒部60と外筒部64との間には、ロックアダプタ部28が挿入される空間S3が形成されている。外筒部64の内周面は、キャップ16がシリンジ10に取り付けられた状態でロックアダプタ部28の外周面(外側テーパ面40b)に接触している。連結部66は、環状に延在している。連結部66は、キャップ16がシリンジ10に取り付けられた状態でロックアダプタ部28の先端面に接触する。
このように構成されるプレフィルドシリンジ12を使用する場合、図4に示すように、シリンジ10からキャップ16を取り外し、医療器具100をシリンジ10に接続する。図4の例では、医療器具100として、三方活栓を示している。具体的に、医療器具100の雄ねじ部104をロックアダプタ部28の雌ねじ部52に螺合させ締め付けることにより、メスルアー部102を受容空間S2に挿入する。そうすると、メスルアー部102の内周面がオスルアー部40の外周面(外側テーパ面40b)に液密に接触する。これにより、バレル本体部24内の薬剤Mを医療器具100に漏れることなく導出させることができる。
この場合、本実施形態に係るシリンジ10、シリンジ組立体22及びプレフィルドシリンジ12は、以下の効果を奏する。
本実施形態において、第2の厚みT2は、1.0mm以上1.3mm以下、且つ、第1の厚みT1の0.42倍以上0.50倍以下であり、外側湾曲面48の曲率半径は、1.0mm以上1.7mm以下である。
このような構成によれば、ロックアダプタ部28の雌ねじ部52に対して医療器具100の雄ねじ部104を過度に締め付けた場合に、ノズル部26の根元部(基端接続部42)に作用する応力を低減することができる。よって、医療器具100の接続時にノズル部26の破損を防止することができる。また、シリンジ10の成形時にヒケ及び気泡の発生を抑えることができ、医療器具100の接続時に液漏れを抑えることができる。
オスルアー部40の内径は、2.0mm以上2.2mm以下である。
このような構成によれば、オスルアー部40内に十分な流路を確保しながら、ノズル部26の破損を防止することができる。
ロックアダプタ部28は、環状部50の基端部に、受容空間S2の基端Eに向かって内方に湾曲した基端湾曲面56を有する。
このような構成によれば、ロックアダプタ部28の根元部の破損を抑制することができる。
次に、本発明の効果を確認するために実施した試験について説明する。
[サンプル]
本発明に係るシリンジ(実施例1~10)を10本用意し、比較例に係るシリンジ(比較例1~11)を11本用意した。実施例1~10及び比較例1~11では、シリンジ10の外側湾曲面48の曲率半径、第1の厚みT1、第2の厚みT2、厚みの比率(R=T2/T1)の値を変化させ、それ以外については互いに同一の構成にした。
[試験方法]
実施例1~10及び比較例1~11について、ISO80369-7のリファレンスコネクタにシリンジ10を接続した際にオスルアー部40に作用する最大応力を算出した。最大応力が1.55×10N/m以上である場合には、オスルアー部40が破損するおそれがある。
また、実施例1~10及び比較例1~11について、オスルアー部40を射出成形した際のヒケや気泡の有無(成形性)を確認した。さらに、実施例1~10及び比較例1~11について、ISO80369-7で定められた液漏れ試験を行った。
[結果]
実施例1~10の試験結果を図6に示し、比較例1~11の試験結果を図5に示す。なお、成形性の試験結果において、ヒケ及び気泡の発生が無かったものを〇で示し、ヒケ及び気泡の少なくともいずれかの発生が有ったものを×で示した。また、液密性の試験結果において、接続時に液漏れが無かったものを〇で示し、接続時に液漏れが有ったものを×で示した。
図5に示すように、比較例1は、外側湾曲面48の曲率半径が1.0mmに設定されている。比較例2は、外側湾曲面48の曲率半径が1.5mmに設定されている。比較例3は、外側湾曲面48の曲率半径が1.7mmに設定されている。比較例4は、外側湾曲面48が2.0mmに設定されている。また、比較例1~4は、第2の厚みT2が0.93mm、厚みの比率Rが0.40に設定されている。
比較例1~3では、成形時にヒケ及び気泡の発生が無く、接続時に液漏れが無かったが、接続時の最大応力が1.55×10N/m以上となった。比較例4では、成形時にヒケ及び気泡の発生が無かったが、接続時の最大応力が1.55×10N/m以上となり、接続時に液漏れが有った。
比較例5~7は、外側湾曲面48の曲率半径が2.0mmに設定されている。また、比較例5は、第2の厚みT2が1.13mm、厚みの比率Rが0.45に設定されている。比較例6は、第2の厚みT2が1.23mm、厚みの比率Rが0.47に設定されている。比較例7は、第2の厚みT2が1.30mm、厚みの比率Rが0.50に設定されている。
比較例5~7では、接続時の最大応力が1.55×10N/m未満であり、成形時にヒケ及び気泡の発生が無かったが、接続時に液漏れが有った。
比較例8は、外側湾曲面48の曲率半径が1.0mmに設定されている。比較例9は、外側湾曲面48の曲率半径が1.5mmに設定されている。比較例10は、外側湾曲面48の曲率半径が1.7mmに設定されている。比較例11は、外側湾曲面48の曲率半径が2.0mmに設定されている。また、比較例8~11は、第2の厚みT2が1.38mm、厚みの比率Rが0.51に設定されている。
比較例8~11では、接続時の最大応力が1.55×10N/m未満であったが、成形時にヒケ及び気泡の少なくともいずれかの発生が有り、成形時に液漏れが有った。
これに対し、図6に示すように、実施例1は、外側湾曲面の曲率半径が1.0mm、第2の厚みT2が1.00mm、厚みの比率Rが0.42に設定されている。実施例1では、接続時の最大応力が1.55×10N/m未満であり、成形時にヒケ及び気泡の発生が無く、接続時に液漏れが無かった。
実施例10は、外側湾曲面の曲率半径が1.7mm、第2の厚みが1.30mm、厚みの比率Rが0.50に設定されている。実施例10では、接続時の最大応力が1.55×10N/m未満であり、成形時にヒケ及び気泡が無く、接続時に液漏れが無かった。
実施例2~9は、外側湾曲面の曲率半径が1.0mm、1.5mm、1.7mmのいずれかに設定され、第2の厚みT2が1.13mm、1.23mm、1.30mmのいずれかに設定され、厚みの比率Rが0.45、0.47、0.50のいずれかに設定されている。実施例2~9では、接続時の最大応力が1.55×10N/m未満であり、成形時にヒケ及び気泡が無く、接続時に液漏れが無かった。
このように、シリンジ10において、第2の厚みT2が1.00mm以上1.30mm以下、且つ、第1の厚みT1の0.42倍以上0.50倍以下であり、外側湾曲面48の曲率半径が1.0mm以上1.7mm以下である場合に、接続時の破損が無く、成形時にヒケ及び気泡の発生が無く、接続時に液漏れが無いという結果を得た。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
以上の実施形態をまとめると、以下のようになる。
上記実施形態は、内部に薬剤収容空間(S1)が形成されたバレル本体部(24)と、前記バレル本体部(24)の先端部から先端方向に延出し、前記バレル本体部(24)の前記内部と連通するノズル部(26)と、前記バレル本体部(24)の前記先端部から先端方向に延出するとともに、前記ノズル部(26)の外周面を取り囲む環状部(50)を含むロックアダプタ部(28)と、を備えたシリンジ(10)であって、前記ノズル部(26)は、先端開口部(38)と、前記先端開口部(38)から基端方向に延びるテーパ状のオスルアー部(40)と、前記オスルアー部(40)の基端に設けられた基端接続部(42)と、を有し、前記バレル本体部(24)は、側壁(32)を有する筒状胴部(34)と、前記筒状胴部(34)の前記側壁(32)の先端から内方に向かって延び、前記筒状胴部(34)の前記側壁(32)と前記ノズル部(26)の前記基端接続部(42)とを接続する肩部(36)と、を有し、前記ロックアダプタ部(28)は、前記環状部(50)の内周面から内方に突出し、メスルアー部(102)を有する医療器具(100)を接続するための雌ねじ部(52)を有し、前記ロックアダプタ部(28)と前記ノズル部(26)との間には、前記メスルアー部(102)を受容する受容空間(S2)が形成されており、前記ノズル部(26)の前記基端接続部(42)の外周面には、基端に向かって拡径するように湾曲した湾曲部(48)が形成され、前記ノズル部(26)の中心軸(Ax)に直交するとともに前記受容空間(S2)の基端(E)を通る直交線(L1)が、前記基端接続部(42)の内周面と交差する点を内側交点(P1)とし、前記直交線(L1)が、前記ノズル部(26)の前記中心軸(Ax)に沿った前記環状部(50)の前記内周面の延長線(L2)と交差する点を外側交点(P2)とし、前記内側交点(P1)から前記外側交点(P2)までの距離を第1の厚み(T1)とし、前記湾曲部(48)の先端における前記ノズル部(26)の前記中心軸(Ax)と直交する方向の厚みを第2の厚み(T2)とした場合、前記第2の厚み(T2)は、1.0mm以上1.3mm以下、且つ、前記第1の厚み(T1)の0.42倍以上0.50倍以下であり、前記湾曲部(48)の曲率半径は、1.0mm以上1.7mm以下である、シリンジ(10)を開示している。
上記のシリンジ(10)において、前記オスルアー部(40)の内径(D1)が、2.0mm以上2.2mm以下であってもよい。
上記のシリンジ(10)において、前記ロックアダプタ部(28)は、前記環状部(50)の基端部に、前記受容空間(S2)の基端Eに向かって内方に湾曲した基端湾曲部(56)を有してもよい。
上記のシリンジ(10)において、前記シリンジ(10)の主構成材料は、環状ポリオレフィンコポリマー又は環状オレフィンポリマーであってもよい。
上記実施形態は、上述したシリンジ(10)と、前記ノズル部(26)の前記先端開口部(38)を封止するキャップ(16)と、を備えたシリンジ組立体(22)を開示している。
上記実施形態は、上述したシリンジ組立体(22)と、前記バレル本体部(24)の前記内部に充填された薬剤(M)と、前記バレル本体部(24)の前記内部に摺動可能に配置されたストッパ(18)と、を備えたプレフィルドシリンジ(12)を開示している。
10…シリンジ 12…プレフィルドシリンジ
16…キャップ 18…ガスケット(ストッパ)
22…シリンジ組立体 24…バレル本体部
26…ノズル部 28…ロックアダプタ部
32…側壁 34…筒状胴部
36…肩部 38…先端開口部
40…オスルアー部 42…基端接続部
48…外側湾曲面(湾曲部) 50…環状部
52…雌ねじ部 56…基端湾曲面(基端湾曲部)
100…医療器具 102…メスルアー部
Ax…中心軸 L1…直交線
L2…延長線 M…薬剤
P1…内側交点 P2…外側交点
S1…薬剤収容空間 S2…受容空間
T1…第1の厚み T2…第2の厚み

Claims (6)

  1. 内部に薬剤収容空間が形成されたバレル本体部と、
    前記バレル本体部の先端部から先端方向に延出し、前記バレル本体部の前記内部と連通するノズル部と、
    前記バレル本体部の前記先端部から先端方向に延出するとともに、前記ノズル部の外周面を取り囲む環状部を含むロックアダプタ部と、を備えたシリンジであって、
    前記ノズル部は、
    先端開口部と、
    前記先端開口部から基端方向に延びるテーパ状のオスルアー部と、
    前記オスルアー部の基端に設けられた基端接続部と、を有し、
    前記バレル本体部は、
    側壁を有する筒状胴部と、
    前記筒状胴部の前記側壁の先端から内方に向かって延び、前記筒状胴部の前記側壁と前記ノズル部の前記基端接続部とを接続する肩部と、を有し、
    前記ロックアダプタ部は、前記環状部の内周面から内方に突出し、メスルアー部を有する医療器具を接続するための雌ねじ部を有し、
    前記ロックアダプタ部と前記ノズル部との間には、前記メスルアー部を受容する受容空間が形成されており、
    前記ノズル部の前記基端接続部の外周面には、基端に向かって拡径するように湾曲した湾曲部が形成され、
    前記ノズル部の中心軸に直交するとともに前記受容空間の基端を通る直交線が、前記基端接続部の内周面と交差する点を内側交点とし、前記直交線が、前記ノズル部の前記中心軸に沿って延在すると共に前記環状部の前記内周面を通る直線と交差する点を外側交点とし、前記内側交点から前記外側交点までの距離を第1の厚みとし、前記湾曲部の先端における前記ノズル部の前記中心軸と直交する方向の厚みを第2の厚みとした場合、
    前記第2の厚みは、1.0mm以上1.3mm以下、且つ、前記第1の厚みの0.42倍以上0.50倍以下であり、
    前記湾曲部の曲率半径は、1.0mm以上1.7mm以下である、シリンジ。
  2. 請求項1記載のシリンジであって、
    前記オスルアー部の先端の内径が、2.0mm以上2.2mm以下である、シリンジ。
  3. 請求項1又は2に記載のシリンジであって、
    前記ロックアダプタ部は、前記環状部の基端部に、前記受容空間の基端に向かって内方に湾曲した基端湾曲部を有する、シリンジ。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のシリンジであって、
    前記シリンジの主構成材料は、環状ポリオレフィンコポリマー又は環状オレフィンポリマーである、シリンジ。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のシリンジと、
    前記ノズル部の前記先端開口部を封止するキャップと、を備えたシリンジ組立体。
  6. 請求項5記載のシリンジ組立体と、
    前記バレル本体部の前記内部に充填された薬剤と、
    前記バレル本体部の前記内部に摺動可能に配置されたストッパと、を備えたプレフィルドシリンジ。
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