JP7226054B2 - 乗物用シート - Google Patents
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Description
図1~図3に示す左右一対のシートバック6,7は、いずれも乗員の背凭れとなる部材であり、左右の寸法が異なる以外は概ね同一の基本構成を有している。例えば図2に示す右側シートバック6は、基本構成として、シート骨格をなすシートフレーム6Fと、シート外形をなして乗員を弾性的に支持するシートパッド6Pと、シートの外観を構成するシートカバー6Sを有している。そしてシートカバー6Sは、後述するように複数の表皮ピースで構成されており、図3及び図4に示す特定の表皮ピース(SP1,SP2)の縁同士は、後述する線ファスナ10で着脱可能に掛着されている。また図2に示す左側シートバック7も、別のシートフレーム7Fと、別のシートパッド7Pと、別のシートカバー7Sとを有している。そして別のシートカバー7Sも、図3に示す特定の表皮ピース(SP11,SP12)が別の線ファスナ100で掛着されている。
ここでシートパッド6Pは、図13等を参照して、シート外形をなす正面視で略矩形の部材であり、例えばポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3~60kg/m3)等の発泡樹脂で形成できる。またシートフレーム6Fは、典型的にパイプ状又は板状の部材であり、剛性に優れる金属や硬質樹脂などの素材にて形成できる。このシートフレーム6Fは、シートパッド6Pを背裏側(各図の後側)から支持した状態で、後述するシートカバー6Sに被覆される。そして図3及び図5を参照して、シートフレーム6Fの乗物床面側である下縁側には、乗物床面FS(ブラケットBR)への締結用の締結孔6FHが設けられている。すなわちシートフレーム6Fは、締結孔6FHに挿通された締結具(図示省略)を介して、乗物床面FSに配設されたブラケットBRに締結固定されている。そして右側シートバック6は、シートフレーム6Fの左右の下端部に丸穴形状の締結孔6FH(貫通孔)がそれぞれ設けられることで、左右のブラケットBRに締結固定しておくことができる(図5では、便宜上、シートフレームの一部と左側の締結孔のみ図示する)。そして本実施例では、シートフレーム6Fが、本発明のシート内の内部部材に相当し、後述するシートカバー6Sによって被覆されることとなる。
また図2~図4及び図13に示す右側シートバック6のシートカバー6Sは、複数の表皮ピースで形成されているとともに、後述の線ファスナ10と当て材20とを有している(各図では、便宜上、特定の表皮ピースに特定の符号SP1,SP2を付し、その他の表皮ピースに共通の符号SPを付す)。そしてシートカバー6Sは、下方が解放された袋状に形成されており、後述するようにシートパッド6P及びシートフレーム6Fに上側から被せることができる。なおシートカバー6Sの下縁には、断面J字状のJフック(図示省略)が取付けられており、このJフックを介してシートフレーム6F等に係止しておくことができる。
そしてシートカバー6Sには、図3及び図4に示すように、シートの背裏面6A側の第一表皮ピースSP1と、シートの左側面(左カマチ面6B)の第二表皮ピースSP2とが隣り合って配置されている。第一表皮ピースSP1は、右側シートバック6の背裏面6Aに倣った概ね左右に長尺な矩形状に形成されており、その裏側には、後述する当て材20が配置されている。この第一表皮ピースSP1の左縁E1は、図5を参照して、概ね上下に直線的に延びているが、左縁E1の下端側には、右方に向けて段差状に凹んでいる折り返し部位6SSが形成される。この折り返し部位6SSは、図6及び図7を参照して、左縁E1下部に設けられて左方に突出する部分(X)を、内折りして第一表皮ピースSP1の裏側に縫合線SEWにて縫合しておくことで形成されている。このため折り返し部位6SSで構成された左縁E1部分は、その他の部分よりも厚みが増して剛性が高められており、仕上がり性良く上下に直線的に配置されることとなる。また図4及び図6に示す第二表皮ピースSP2は、左カマチ面6Bに倣って上下に長尺な概ね矩形状に形成されているとともに、その上端部と下端部とは相対的に幅広とされて前方に突出している。そして第二表皮ピースSP2の上端部と下端部の間の部分は幅狭とされて相対的に後方に凹み状とされており、この凹み状の部分には、図2に示すアームレスト6Cが配置される。
ここで図6に示す各表皮ピース(SP1,SP2等)の素材は特に限定しないが、シートの外観を構成可能な布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)などの表材で形成できる。また表材の裏側には、パッド材(ウレタンラミ等)や裏基布などの裏材を適宜一体化しておくことも可能である。なお図7を参照して、各表皮ピース(SP1等)の厚み寸法T1は、典型的に表材と裏材の合計厚みで規定することができ、裏材を省略する場合には表材の厚みのみで規定することができる。そして第一表皮ピースSP1(表材)と第二表皮ピースSP2(表材)は、概ね同一の外観を有していてもよく、互いに異なった外観を有していてもよい。これら両表皮ピース(SP1,SP2)の外観の違いは、典型的に色の三要素(色相,明度,彩度)の少なくとも一つで判別することができ、とりわけ色相(色の種類)にて判別することが望ましい。例えば本実施例では、図4に示す第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2とが異なる外観を呈するように異なる色相の素材で形成されている。すなわち第一表皮ピースSP1は、背裏面6A側に配置される関係から黒色系の着色がなされている。また第二表皮ピースSP2は、相対的に明るい色(例えば白色系)に着色されており、第一表皮ピースSP1との違いが目視にて判別できる状態となっている。
そして図2に示すシートカバー6Sでは、図4~図6を参照して、第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2とが線ファスナ10で掛着可能とされ、その他の表皮ピースは縫合により一体化される(線ファスナの取付け手法は後述)。この線ファスナ10は、図4及び図6を参照して、第一表皮ピースSP1の左縁E1に取付けられる第一ファスナ片11と、第二表皮ピースSP2の後縁E2に取付けられる第二ファスナ片12と、スライダー13とを有している。第一ファスナ片11と第二ファスナ片12とは、上下方向に長尺な帯状の部材である。これら各ファスナ片11,12の内縁側ISは、対応する表皮ピースに縫合され、各ファスナ片11,12の向かい合う外縁側OSには、互いに噛合い可能な噛合歯がそれぞれ設けられている。またスライダー13は、両ファスナ片11,12の間に取付けられている板片であり、両ファスナ片11,12の噛合い歯同士を噛合わせながら上から下にスライド移動することができる。そして後述するシートカバー6Sの被覆作業においては、スライダー13を上方に引き上げてファスナ片11,12同士を非掛着状態とすることにより、線ファスナ10を開き状態としておく。またシートカバー6Sの縫合後には、スライダー13を下方に引き下げてファスナ片11,12同士を掛着状態とすることにより、線ファスナ10を閉じ状態としておく。そして閉じ状態の線ファスナ10では、線ファスナ10の下端側にスライダー13が位置し、このスライダー13の位置された部分が末端部10E(詳細後述)となって、第二表皮ピースSP2の裏側に収納可能に配置される。
図3~図6に示す当て材20は、第一表皮ピースSP1の左下側に配置されている面材であり、第一表皮ピースSP1の裏面に沿うように面状に展開している。この当て材20は、図6に示す面状に展開された状態において、右角が切欠かれた矩形状に形成されており、この切欠かれた部分は、右方に向かうにつれて次第に下方に傾斜する傾斜縁部20eとなっている。そして当て材20の傾斜縁部20eを除く周縁は、左端の左縁部20aと、右端の右縁部20bと、上端の上縁部20cと、下端の下縁部20dとで形成されている。左縁部20aは、第一表皮ピースSP1の左縁E1に沿うように上下に延びる縁であり、同じく上下に延びる右縁部20bに比して長尺とされている。また上縁部20cは、左縁部20aの上端から左方に延びる縁であり、下縁部20dは、左縁部20aの下縁から左方に延びる縁である。また傾斜縁部20eは、上縁部20cと右縁部20bとの間に形成されており、この傾斜縁部20eによって上縁部20cの右側が切欠かれた状態となっている。そして下縁部20dは、後述する被覆後において線ファスナ10の末端部10E側に配置される縁であり、右側が切欠かれている上縁部20cよりも左右方向の長さ寸法が大きくなっている。すなわち本実施例では、下縁部20dが、本発明の末端部側に配置されている縁部に相当し、上縁部20cが、本発明の反対側の縁部に相当する。
ここで当て材20の素材として、適度な剛性と可撓性を備えた素材を用いることができ、この種の素材として、シートカバー6Sで例示の素材を用いることができる。そして当て材20の外観は、図4を参照して、第二表皮ピースSP2(表材)ではなく第一表皮ピースSP1(表材)に似通っていることが望ましい。ここで外観が似通っているとは、色相(色の種類)が同系統であることを意味し、彩度や明度は異なっていてもよい。例えば本実施例の当て材20は、第一表皮ピースSP1と同様の外観を有する黒色系に着色されており、第一表皮ピースSP1の外観と似通っていることが目視で確認できる。また図7を参照して、当て材20の厚み寸法T2は、第一表皮ピースSP1の厚み寸法T1よりも小さいことが望ましく、本実施例では第一表皮ピースSP1よりも薄手の面材で構成されている。なお当て材20の厚み寸法T2は、第一表皮ピースSP1が表材と裏材とで構成されている場合には、表材と裏材の合計厚みよりも小さくなるように設定することができる。また当て材20の厚み寸法T2は、第一表皮ピースSP1が表材のみで構成されている場合には、この表材よりも小さくなるように設定することができる。
線ファスナ10の取付け作業においては、図6に示す第一ファスナ片11を、図7及び図8に示すように第一表皮ピースSP1の表側にあてがっておく(図8では、便宜上、各部材の左右の位置を若干ずらして図示する)。このとき第一ファスナ片11は、第一表皮ピースSP1の表側から左縁E1側に重複(ラップ)しつつ、第一表皮ピースSP1の上部から折り返し部位6SSに向けて配置される。そして第一ファスナ片11の下部は、凹んでいる折り返し部位6SSから下方では第一表皮ピースSP1の左縁E1側にラップしていない状態となり、さらに第一表皮ピースSP1の下縁から若干突出して配置される。また同時に、展開状態の当て材20を第一表皮ピースSP1の裏側にあてがっておく。このとき当て材20の左縁部20aを、第一表皮ピースSP1の裏側から左縁E1に位置合わせしつつ、当て材20の上部を、折り返し部位6SSよりも上側の第一表皮ピースSP1部分に重複させておく。この当て材20の左縁部20aの下部は、凹み状の折り返し部位6SSから下方においては第一表皮ピースSP1とはラップせず、第一ファスナ片11と直接重複した状態で配置される。こうして本実施例では、図8に示す折り返し部位6SSの上方で、第一表皮ピースSP1と第一ファスナ片11と当て材20とがラップした三枚重ねの部分が形成される。また折り返し部位6SSの下方では、第一ファスナ片11と当て材20が直接ラップした二枚重ねの部分が形成される。
そこで図8を参照して、第一ファスナ片11を、第一縫合線SEW1によって、上から下に向けて第一表皮ピースSP1の左縁E1側に縫合していく。このとき本実施例では、折り返し部位6SSの上方に、第一表皮ピースSP1と第一ファスナ片11と当て材20とがラップした三枚重ねの部分が形成されている。このため三枚重ねの部分を縫合する第一縫合線SEW1によって、第一表皮ピースSP1に対して当て材20の左縁部20a上部(一部)を固定しているカバー側固定部31が形成される。そしてカバー側固定部31は、線ファスナ10の延びる上下方向を向いた状態で、折り返し部位6SSの上側に形成されることとなる。本実施例では、三枚重ね部分を形成する第一ファスナ片11が、本発明の末端部に隣接する線ファスナ部分に相当し、三枚重ね部分を形成する第一表皮ピースSP1が、本発明の線ファスナ部分に重ねて配置された第一表皮ピース部分に相当する。
つづいて第一縫合線SEW1を、図8に示すように第一表皮ピースSP1の折り返し部位6SSから下方に配置されている第一ファスナ片11部分に形成していく。そして折り返し部位6SSから下方の部分では、第一ファスナ片11と当て材20が直接ラップした二枚重ねの部分が形成されている。このため二枚重ねの部分を縫合する第一縫合線SEW1によって、第一ファスナ片11と当て材20の下部だけを固定しているファスナ側固定部32が形成されることとなる。こうしてファスナ側固定部32が、線ファスナ10の延びる上下方向を向いた状態で形成され、カバー側固定部31の下方に隣接して配置された状態となる。また第一ファスナ片11の下部は、折り返し部位6SSから下方に配置されることで第一表皮ピースSP1に固定されていない状態となり、線ファスナ10の末端部10Eの一部を形成する箇所となる。そして本実施例では、ファスナ側固定部32とカバー側固定部31とを線ファスナ10の延びる上下方向に並べて設け、さらに当て材20を、カバー側固定部31によって第一ファスナ片11と第一表皮ピースSP1の双方に固定している。こうすることで第一ファスナ片11の下部を、第一表皮ピースSP1に直接固定しなくとも、当て材20を介して第一表皮ピースSP1に対して位置決めして配置しておくことが可能となる。
また上述の作業に前後して、図9に示すように、第二表皮ピースSP2の表側に線ファスナ10の第二ファスナ片12を第二縫合線SEW2にて縫合して、第一ファスナ片11と平行となるように配置しておく。このとき第二ファスナ片12は、第二表皮ピースSP2の表側から後縁E2側に重複(ラップ)しつつ、第二表皮ピースSP2の上部から下方に延長し、さらに第一表皮ピースSP1の下縁から若干突出して配置される。この状態で第二ファスナ片12を、第二縫合線SEW2によって、上から下に向けて第二表皮ピースSP2の後縁E2側に縫合し、第二表皮ピースSP2の下端まで縫合していく。そして第二ファスナ片12の下部は、後述する線ファスナ10の末端部10Eの他部を形成する箇所となっており、第一ファスナ片11の下部に掛着可能な位置に配置される。
また図3に示す左側シートバック7は、背裏面7A側の別の第一表皮ピースSP11と、右カマチ面7B側の別の第二表皮ピースSP12と、別の線ファスナ100と、別の当て材200とを有している。これら各別の表皮ピースSP1,SP2と別の線ファスナ100と別の当て材200とは、右側シートバック6の対応する部材と概ね同一の基本構成を有している。そして左側シートバック7においても、右側シートバック6と左右対称となるように、図10に示す別の第一表皮ピースSP11に別の第一ファスナ片111と別の当て材200を固定することができる。すなわち左側シートバック7においても、別の折り返し部位7SSの上方に、別の第一表皮ピースSP11と別の第一ファスナ片111と別の当て材200とがラップした三枚重ねの部分を形成する。そして三枚重ねの部分を縫合する別の第一縫合線(図示省略)によって、別の第一表皮ピースSP11に対して別の当て材200の上部を固定しているカバー側固定部(図示省略)を形成することができる。また別の折り返し部位7SSから下方に、別の第一ファスナ片111と別の当て材200が直接ラップした二枚重ねの部分を形成する。そして二枚重ねの部分を縫合する別の第一縫合線によって、別の第一ファスナ片111と別の当て材200だけを固定しているファスナ側固定部(符号省略)を形成することができる。また上述の作業に前後して、別の第二表皮ピースSP12の表側に別の第二ファスナ片112を縫合して、別の第一ファスナ片111と平行となるように配置する。そしてこれら別の両ファスナ片111,112の下部が、後別の線ファスナ100の末端部を形成する箇所となる。
ここで図1~図3に示す右側シートバック6と左側シートバック7は、概ね同一の基本構成を有し、形成作業も概ね同一となっている。そこで以下に、右側シートバック6を一例にその形成作業の詳細を説明する。この右側シートバック6では、図3及び図11を参照して、シートフレーム6Fの左右の下端部が、それぞれ後方視において概ね逆L字をなすブラケットBRに締結固定されて乗物床面FSから起立している(図11では、便宜上、シートフレームの一部と左側の締結孔のみ図示する)。そこでシートパッド6Pの裏側をシートフレーム6Fで支持した状態で、これらに袋状のシートカバー6Sを被せていく。このとき図12に示すシートカバー6Sでは、スライダー13を上方に移動させて線ファスナ10を開き状態としておく(図13の破線で示すスライダーを参照)。こうして第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2の間を拡開しておくことで、シートカバー6Sを、シートパッド6Pとシートフレーム6Fにスムーズに被せていくことができる。そしてシートカバー6Sを被せ終えたのちに、スライダー13を下方に移動させて線ファスナ10を末端部10Eまで閉じ状態とし、第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2の縁同士を掛着しておく(図13の実践で示すスライダーを参照)。そして掛着後の線ファスナ10の末端部10Eは、第一表皮ピースSP1の折り返し部位6SSから下方に位置する第一ファスナ片11部分と第二ファスナ片12部分とで形成されている。
そして本実施例では、図4及び図12を参照して、掛着後の線ファスナ10を途中で折り返して、その末端部10Eを、第二表皮ピースSP2の裏側に差し込んで収納しておく。この種の構成では、掛着後の線ファスナ10の末端部10Eを、シートカバー6Sの裏側により見栄え良く収納しておくことが望まれる。すなわち末端部10Eの差し込みによって、第一表皮ピースSP1が末端部10Eに追従して右前方に向けて凹むように変形するといった事態は、シートカバー6Sの見栄えを維持する観点から好ましいものではない。例えば図15及び図16を参照して、第一表皮ピースSP1の凹みによって左縁下部(折り返し部位6SS)の位置P1が前方且つ右方にズレた場合を想定する。このような場合には、第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2との間に隙(三角隙等)が生じ、この隙からシートフレーム6Fなどが露出することがある。また図2を参照して、各シートバック6,7を着座面側から見た場合に、上記表皮ピースの間の隙(三角隙等)が原因となって、両シートバック6,7の間の隙Cから、意図しない光漏れが発生することも懸念される。
BR ブラケット
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 右側シートバック
6A 右側シートバックの背裏面
6B 右側シートバックの左カマチ面
6C アームレスト
6S シートカバー
6SS 折り返し部位
SP1 第一表皮ピース
E1 第一表皮ピースの左縁
SP2 第二表皮ピース
E2 第二表皮ピースの後縁
SEW1 第一縫合線
SEW2 第二縫合線
6P シートパッド
6F シートフレーム(本発明の内部部材)
6FH 締結孔
10 線ファスナ
10E 線ファスナの末端部
11 第一ファスナ片
12 第二ファスナ片
13 スライダー
20 当て材
20a 左縁部
20b 右縁部
20c 上縁部(本発明の反対の縁部)
20d 下縁部(本発明の末端部側に配置されている縁部)
20e 傾斜縁部
31 カバー側固定部
32 ファスナ側固定部
7 左側シートバック
7A 左側シートバックの背裏面
7B 左側シートバックの右カマチ面
7S 別のシートカバー
7SS 別の折り返し部位
7P 別のシートパッド
7F 別のシートフレーム
100 別の線ファスナ
111 別の第一ファスナ片
112 別の第二ファスナ片
200 別の当て材
SP11 別の第一表皮ピース
SP12 別の第二表皮ピース
Claims (7)
- シートの外観を構成するシートカバーが、第一表皮ピースと、前記第一表皮ピースに隣り合って配置される第二表皮ピースと、前記第一表皮ピースと前記第二表皮ピースの縁同士を掛着する線ファスナとを備え、
前記第一表皮ピースと前記第二表皮ピースの縁同士は、前記線ファスナが末端部まで閉じられることで掛着状態となるとともに、掛着後の線ファスナの末端部を、前記第一表皮ピースと前記第二表皮ピースのいずれかの裏側に差込んで収納可能である乗物用シートにおいて、
前記第一表皮ピースの裏面に、面状に展開した当て材が配置されているとともに、前記第一表皮ピースに対して前記当て材の一部を固定しているカバー側固定部と、前記線ファスナの末端部と前記当て材だけを固定しているファスナ側固定部とが設けられ、
前記一部を除く当て材部分は、前記第一表皮ピースに対して相対移動して前記掛着後の線ファスナの末端部に追従可能とされている乗物用シート。 - 前記当て材は、前記第一表皮ピースの裏面に沿うように面方向に展開して、前記第一表皮ピースと、前記第一表皮ピースで被覆されているシート内の内部部材とに挟み込まれた状態となっている請求項1に記載の乗物用シート。
- シート骨格をなすシートフレームを前記内部部材として有しているとともに、前記シートフレームの乗物床面側の縁部には、乗物床面への締結用の締結孔が設けられ、
前記線ファスナの末端部は、前記乗物床面側に配置されているとともに、前記カバー側固定部は、前記締結孔よりも前記乗物床面から離れた位置に設けられている請求項2に記載の乗物用シート。 - 前記カバー側固定部と前記ファスナ側固定部とは、前記線ファスナの延びる方向に隣接して設けられているとともに、前記当て材は、前記カバー側固定部によって、前記末端部に隣接する線ファスナ部分と、前記線ファスナ部分に重ねて配置された第一表皮ピース部分とに固定されている請求項1~3のいずれか一項に記載の乗物用シート。
- 前記当て材は、末端部側に配置されている縁部の長さ寸法が反対の縁部よりも大きくなっている請求項1~4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
- 前記当て材は、前記第一表皮ピースよりも薄い面材で構成されている請求項1~5のいずれか一項に記載の乗物用シート。
- 前記第一表皮ピースと前記第二表皮ピースとが互いに異なる外観を有しているとともに、前記当て材は、前記第二表皮ピースではなく前記第一表皮ピースに似通った外観を有している請求項1~6のいずれか一項に記載の乗物用シート。
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