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JP7220074B2 - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御方法 Download PDF

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JP7220074B2 JP2018243645A JP2018243645A JP7220074B2 JP 7220074 B2 JP7220074 B2 JP 7220074B2 JP 2018243645 A JP2018243645 A JP 2018243645A JP 2018243645 A JP2018243645 A JP 2018243645A JP 7220074 B2 JP7220074 B2 JP 7220074B2
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Description

本発明は、モータ制御装置およびモータ制御方法に関する。
永久磁石型同期モータの制御方法として、速度指令値に基づき電圧指令によってモータを制御する手法がある。図4は、従来技術のモータ制御装置の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、モータ制御装置901は、速度指令部902、電圧指令部903、二相三相変換部904、インバータ905、三相二相変換部906、積分器907、電流センサ908、ゲイン回路909、および力率角演算部910を有している。また、モータ制御装置901は、三相モータであるモータ920に接続されている。なお、モータ制御装置901は、例えばクラーク(Clarke)変換を用いて三相の電流を二相の電流に変換し、さらにパーク(Park)変換を用いて回転座標に座標変換する。
モータ制御装置901では、電流センサ908が検出したモータ920に流れる三相電流(iu、iv、iw)に基づいてモータ920の回転を制御する。電流センサ908は、相毎に設けられているため、3個の電流センサを有している。
なお、電圧指令部903は、インバータ905の出力電圧から演算される3相(u、v、w)の各電流を3相から2相変換した後のδ軸電流iδ、インバータ出力周波数ωI、比例定数K、d軸の誘起電圧係数Λd、および比例ゲインKを用いた演算でδ軸電圧指令値Vδおよびγ軸電圧指令値Vγを求める(例えば特許文献1参照)。
また、三相モータを制御する場合、モータに供給する電流のうち二相の電流を検出して制御する手法もある。この場合は、2個の電流センサを用いて制御を行う。
特許第4764124号公報
しかしながら、従来技術では、モータに流れる三相の電流を検出するために、電流センサが3個または2個必要であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、従来よりシンプルな構成で、モータを制御することのできるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るモータ制御装置(1)は、三相交流モータの各相(u、v、w)に流れるモータ電流(iu、iv、iw)のうち一相のモータ電流値(i)を検出する電流センサ(107)と、前記電流センサが検出した一相の前記モータ電流値の少なくとも1周期の平均値を算出し、当該1周期の平均値に3を乗じた値と、ロータ位置(θ)とに基づいて、前記一相のモータ電流値を座標変換して二相の電流値に変換する一相二相変換部(108)と、前記一相二相変換部によって変換された前記二相の電流値を用いて二相の電圧指令値(Vδ、Vγ)を生成する電圧指令部(102)と、前記二相の電圧指令値を座標変換して三相の電圧指令値(Vu、Vv、Vw)に変換し、前記三相の電圧指令値に基づいて前記三相交流モータを駆動する二相三相変換部(105、106)と、を備える。
このような構成によれば、一相二相変換部が一相の電流値から二相の電流値に変換するようにしたのでモータ電流値の検出を1つの電流センサで行うことができる。これにより、このような構成によれば、従来よりシンプルな構成で、モータを制御することができる。
また、本発明の一態様に係るモータ制御装置において、Tはモータ電流の1周期であり、前記一相二相変換部は、前記電流センサが取得した一相の前記モータ電流値(i)とロータ位置(θ)と次式を用いて励磁電流成分iδを算出し、
Figure 0007220074000001
前記電流センサが取得した一相の前記モータ電流値(i)とロータ位置(θ)と次式を用いてトルク電流成分iγを算出するようにしてもよい。
Figure 0007220074000002
このような構成によれば、除算がなく処理時間が比較的短いため、従来よりシンプルな構成でモータを制御することができる。
また、本発明の一態様に係るモータ制御装置において、第1の1周期と、前記第1の1周期に連続する第2の1周期であって、前記電圧指令部は、前記第1の1周期の期間に前記一相のモータ電流値を積分して前記二相の電流値に変換し、前記第2の1周期の期間に前記第1の1周期の期間で変換した前記二相の電流値を用いて電圧指令値を生成するようにしてもよい。
このような構成によれば、構成をシンプルに構成でき、演算量を削減することができる。
また、本発明の一態様に係るモータ制御装置は、前記一相二相変換部は、前記1周期より短い時間間隔毎に前記一相のモータ電流値を二相の電流値に変換するようにしてもよい。
このような構成によれば、レスポンスの速いモータ制御を行うことができる。
また、本発明の一態様に係るモータ制御装置は、前記一相二相変換部が変換した二相の電流値のうちの一方から力率角(φ)を決定する力率角決定部(110)と、前記二相の電圧指令値を前記三相の電圧指令値に変換する際に用いる回転角に前記力率角を加算する力率角加減部(109、104)と、を備え、前記二相三相変換部は、前記回転角に前記力率角が加算された角度に基づいて、前記二相の電圧指令値を座標変換して前記三相の電圧指令値に変換するようにしてもよい。
このような構成によれば、トルクを出すために必要となる電流値を低減することができる。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るモータ制御方法は、電流センサが、三相交流モータの各相に流れるモータ電流のうち一相のモータ電流値(i)を検出する電流検出手順と、一相二相変換部が、前記電流検出手順によって検出された一相の前記モータ電流値の少なくとも1周期の平均値を算出し、当該1周期の平均値に3を乗じた値と、ロータ位置(θ)とに基づいて、前記一相のモータ電流値を座標変換して二相の電流値に変換する一相二相変換手順と、電圧指令部が、前記一相二相変換手順によって変換された前記二相の電流値を用いて二相の電圧指令値を生成する電圧指令手順と、二相三相変換部が、前記二相の電圧指令値を座標変換して三相の電圧指令値に変換し、前記三相の電圧指令値に基づいて前記三相交流モータを駆動する二相三相変換手順と、を含む。
本発明によれば、従来よりシンプルな構成で、モータを制御することができる。
本実施形態に係るモータ制御装置の構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る一相二相変換部が行う第1の算出手順を示す図である。 本実施形態に係る一相二相変換部が行う第2の算出手順を示す図である。 従来技術のモータ制御装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るモータ制御装置1の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、モータ制御装置1は、減算器101と、電圧指令部102と、積分器103と、加算器104(力率角加減部)と、二相三相変換部105と、インバータ回路106(二相三相変換部)と、電流センサ107と、一相二相変換部108と、ゲイン回路109(力率角加減部)と、力率角決定部110を備えている。また、モータ制御装置1は、三相モータであるモータ10(三相交流モータ)に接続されている。なお、図1に示す構成において、インバータ回路106はPWM回路も含む。なお、図1では、電流センサ107が三相のモータ電流(iu、iv、iw)のうち、モータ電流iuを検出する例を示している。
なお、以下の説明において、ωは回転数指令であり、nはモータの極対数であり、ωIはインバータ出力周波数(一次周波数)である、Vδはδ軸電圧指令値であり、Vγはγ軸電圧指令値である。また、Vuはu相の電圧指令値であり、Vvはv相の電圧指令であり、Vwはw相の電圧指令値であり、Vuはu相の出力電圧であり、Vvはv相の出力電圧であり、Vwはw相の出力電圧であり、iuはu相のモータ電流であり、ivはv相のモータ電流であり、iwはw相のモータ電流である。iδは励磁電流成分であり、iγはトルク電流成分であり、θは三相二相変換の回転軸(ロータ位置)、φは力率角である。
モータ制御装置1には、不図示の例えば制御装置から速度指令値(nω )が入力される。モータ制御装置1は、入力された速度制御値に基づいて、モータ10の回転を制御する。
減算器101は、速度指令値(nω )から、ゲイン回路109が出力するトルク電流成分iγにゲインKωが乗じられた値を減算し、減算後の値をインバータ出力周波数ωIとして、電圧指令部102と積分器103に出力する。なお、速度指令値は、回転数指令ωに極対数を掛け合わせている。
電圧指令部102は、減算器101が出力するインバータ出力周波数ωIと、一相二相変換部108が出力する励磁電流成分iδを用いて、回転直角座標系のδ軸電圧指令値Vδとγ軸電圧指令値Vγを生成する。電圧指令部102は、生成したδ軸電圧指令値Vδとγ軸電圧指令値Vγを二相三相変換部105に出力する。
積分器103は、減算器101が出力するインバータ出力周波数ωIを積分してロータ位置θを算出する。積分器103は、算出した出力電圧位相θを加算器104と一相二相変換部108に出力する。
加算器104は、積分器103が出力するロータ位置θに力率角φを加算し、加算したθ+φを二相三相変換部105に出力する。
二相三相変換部105は、電圧指令部102が出力する二相の電圧しれ宇値(δ軸電圧指令値Vδとγ軸電圧指令値Vγ)を、加算器104が出力するθ+φを用いて、三相の電圧指令値(u相の電圧指令値Vuとv相の電圧指令値Vvとw相の電圧指令値Vw)に変換する。なお、二相三相変換部105は、特許文献1と同様に、δ軸電流iδが規定値以上の状態が所定の期間継続した場合に脱調を検出する。
インバータ回路106は、二相三相変換部105が出力する三相の電圧指令値(u相の電圧指令値Vuとv相の電圧指令値Vvとw相の電圧指令値Vw)に基づいて、三相の出力電圧(u相の出力電圧Vu、v相の出力電圧Vv、w相の出力電圧Vw)を生成する。インバータ回路106は、生成した三相の出力電圧をモータ10に供給する。
電流センサ107は、モータ10に流れるモータ電流(iu、iv、iw)のうち一相のモータ電流値を検出し、検出したモータ電流値を一相二相変換部108に出力する。Nなお、モータ電流(iu、iv、iw)のうち1つを特定しない場合は、モータ電流iという。なお、電流センサ107は、直流電流が検出できるホールセンサやシャント抵抗が好ましい。
一相二相変換部108は、変換式を記憶する。一相二相変換部108は、電流センサ107が出力するモータ電流値を、変換式を用いて励磁電流成分iδを算出し、トルク電流成分iγを算出する。一相二相変換部108は、励磁電流成分iδを電圧指令部102に出力する。また、一相二相変換部108は、トルク電流成分iγをゲイン回路109と力率角決定部110に出力する。なお、一相二相変換部108が記憶する変換式については後述する。また、後述するように、1周期より短い時間毎にモータ電流値を取得して演算を行う場合、一相二相変換部108は、取得したモータ電流値を記憶する記憶部を備える。
ゲイン回路109は、一相二相変換部108が出力するトルク電流成分iγにゲインKωを乗じて減算器101に出力する。
力率角決定部110は、一相二相変換部108が出力するトルク電流成分iγの力率角φを算出し、算出した力率角φを加算器104に出力する。
次に、δ軸電圧指令値Vδとγ軸電圧指令値Vγの算出方法を説明する。
電圧指令部102は、インバータ出力周波数ωIと励磁電流成分iδと次式(1)を用いてδ軸電圧指令値Vδを算出する。
Figure 0007220074000003
また、電圧指令部102は、インバータ出力周波数ωIと励磁電流成分iδと次式(2)を用いてγ軸電圧指令値Vγを求める。
Figure 0007220074000004
なお、式(1)においてKδはδ軸の比例定数であり、Λdはd軸の誘起電圧係数であり、Kは比例定数である。
次に、一相二相変換部108が行う変換について説明する。
まず、電流センサ107が検出する電流がu相のモータ電流値iuの場合を説明する。
この場合、一相二相変換部108は、次式(3)を用いて励磁電流成分iδを算出し、次式(4)を用いてトルク電流成分iγを算出する。なお、Tはモータ電流の1周期であり、2πである。
Figure 0007220074000005
Figure 0007220074000006
ここで、式(3)、式(4)を用いて、一相の電流値から励磁電流成分iδとトルク電流成分iγが求められる根拠を説明する。
従来技術(特許文献1)において、三相二相変換では、例えば次式(5)を用いて三相の電流値(iu、iv、iw)を二相の電流値(iδ、iγ)に変換する。
Figure 0007220074000007
式(5)において、Aは係数である。式(5)において、電流値iu、iv、iwそれぞれが互いに2π/3ずつずれているだけであり、1周期分である0~2πの期間で積分した場合、三相の電流値(iu、iv、iw)の項は全て同じ値になる。このため、三相の電流値(iu、iv、iw)のうちの1つを0~2πの期間で積分した値に、三相分に対応させるために3を乗じて三相の電流値(iu、iv、iw)分を求めている。また、式(3)と式(4)では、1周期分の平均をとることで、電流値にひずみ成分等があっても、それらの成分を平均化することができるので、それらの影響も低減することができる。
次に、電流センサ107が検出する電流がv相のモータ電流値ivの場合を説明する。
この場合、一相二相変換部108は、次式(6)を用いて励磁電流成分iδを算出し、次式(7)を用いてトルク電流成分iγを算出する。
Figure 0007220074000008
Figure 0007220074000009
次に、電流センサ107が検出する電流がw相のモータ電流値iwの場合を説明する。
この場合、一相二相変換部108は、次式(8)を用いて励磁電流成分iδを算出し、次式(9)を用いてトルク電流成分iγを算出する。
Figure 0007220074000010
Figure 0007220074000011
このように、一相二相変換部108は、電流センサ107が検出したモータ電流値を1周期(T)積分して、その平均値に3を乗じて励磁電流成分iδとトルク電流成分iγを算出する。
これにより、本実施形態によれば、1個の電流センサ107が検出したモータ電流値を用いて、モータ10を制御することができる。この結果、本実施形態では、1つの電流センサ107を用いて、モータの回転を制御することができる。
このように、本実施形態では、式(3)、(4)、(6)~(9)を用いて励磁電流成分iδとトルク電流成分iγを算出するため、除算がなく処理時間が比較的短い。仮に除算があり演算時間が長い場合は、除算の演算時間が長い対策として、位相差検出処理を時々停止することや、メインループで処理を実施する必要が生じる。
なお、式(3)、(4)、(6)~(9)を用いて説明したように、一相二相変換部108の算出には1周期(T)かかる。このため、モータ制御装置1の制御は、1周期遅れての制御となる。ここで、空調機モータ等が制御対象の場合は、このように1周期遅れての制御であっても支障がない。本実施形態では、モータ10の回転速度の変化が緩やかである、例えば空調機モータ制御用インバータ等に好適である。
なお、式(3)、(4)、(6)~(9)では、1周期分、積分する例を説明したが、これに限らない。用途に応じて、積分する周期は2周期(2T)以上であってもよい。また、積分期間の電流値のオフセットがなく正負の値が担保されている場合は、積分期間は例えば半周期(π)であってもよい。
ここで、モータ制御装置1の動作について説明する。
まず、電圧指令部102を式(1)、式(2)のようにしたときの制御について説明する。ここで、理解を助けるため、力率角φ(i)が0の場合について説明する。φは力率角であるから、モータ10への印加電圧とその電流の位相差を0とする場合、cosφで表される力率は1となる。したがって、この制御は、いわゆる力率1制御となる。
式(1)と式(2)による電圧指令部102が行う演算では、例えばモータ10の端子電圧よりγ軸電圧指令値Vγが小さければ、界磁を弱めるために励磁電流成分iδが負になる。逆に、γ軸電圧指令値Vγが大きければ、それに合わせて強め界磁となり、励磁電流成分iδが正となる。
式(1)の演算では、δ軸電圧指令値は励磁電流成分iδが0になるように負の比例制御を行っている。これで、励磁電流成分iδの正負のふらつきがあれば、ゲインKδによって早急に励磁電流成分iδのふらつきをなくすようにδ軸電圧指令値Vδが決定される。
γ軸電圧指令値Vγは、誘起電圧に相当するΛdωIの電圧を補うような電圧値とすることに加え、励磁電流成分iδを0にする演算をするために、励磁電流成分iδを積分する積分制御を行う。つまり、式(2)の演算では、励磁電流成分iδが正負のどちらか一方の値で累積すれば、その分大きな値で元に戻るような電圧値が決定される。
このように制御することで、励磁電流成分iδは0になり、励磁電流成分iδが0になればδ軸電圧指令値Vδも0になる。この結果、モータ10に流す電流とモータ印加電圧はγ軸成分のみとなり、位相は一致するので力率1となる。これにより、電圧と電流の積は最小となり、省電力な制御が可能である(特許文献1参照)。
さらに特許文献1に記載のように、トルクを出すために必要となる最小電流の制御は、力率角φ=0ではなく、力率角(位相差)を積極的に制御してやることにより実現できる。このため、本実施形態では、二相の電圧指令値を三相の電圧指令値に変換する際に用いられる回転軸をθではなくθ+φとする力率角加減手段(加算器104、力率角決定部110)を備えるようにした。回転軸φは電流Iの関数であるから、図1に示すように、まず、フィードバックされるトルク電流成分iγを用いてIを求める。Iが求まれば、それに定数を乗じてφを求める。さらに、加算器104がθにφを加算する。
また、本実施形態では、上述したように1周期の一相のモータ電流値とロータ位置θと式(3)、(4)、(6)~(9)を用いて励磁電流成分iδとトルク電流成分iγを算出する。このようにして算出されたトルク電流成分iγは、ゲインKωが乗じられて周波数たる速度指令値nω *に負帰還され、モータ10が安定して動作するように速度指令値nω *が修正される。
この制御の意味合いは、モータ10の負荷が重くなり、モータ10が有する回転子(不図示)の位置が回転磁界に対して遅れると電流が増え、逆に負荷が軽くなり、回転子の位置が回転磁界に対して進むと電流が減るので、速度指令値を修正することで安定化させるものである。
また、本実施形態では、電圧指令部102が上述した式(1)と式(2)により、Vδ=Iδ=0となるように制御しているので、電流の一相二相変換と電圧の二相三相変換に使用する位相が異なれば、その差であるφが力率角となるように制御される。
次に、一相二相変換部108の算出方法を説明する。
まず、第1の算出方法を説明する。
図2は、本実施形態に係る一相二相変換部108が行う第1の算出手順を示す図である。図2において、縦軸は電流値であり、横軸は時刻である。波形g1は、モータ電流iの波形である。また、時刻t1~t2が1周期(T)である。
図2のように1周期毎に制御する場合は、図3を用いて説明する計算ステップ毎の制御と比べ、演算量が削減でき、計算ステップ毎のモータ電流値を記憶する記憶部も不要である。このため、図2のように1周期毎に制御する場合は、構成も演算もよりシンプルに構成することができる。
(ステップS1)時刻t1~t2の期間、一相二相変換部108は、モータ電流i(sin(i)またはcos(i))の積分を行う。
(ステップS2)時刻t2~t3の期間、一相二相変換部108は、上述した式(3)、(4)、(6)~(9)を用いて励磁電流成分iδとトルク電流成分iγを算出する。
このように、図2に示す制御では、電圧指令部102が、第1の1周期の期間(時刻t1~t2の期間)に一相のモータ電流値を積分して二相の電流値に変換し、第2の周期の期間(時刻t2~t3の期間)に第1の周期の期間で変換した二相の電流値を用いて電圧指令値を生成する。
次に、第2の算出方法を説明する。
図3は、本実施形態に係る一相二相変換部108が行う第2の算出手順を示す図である。
図3において、縦軸は電流値であり、横軸は時刻である。波形g2は、モータ電流iの波形である。また、時刻t11~t14が1周期(T)である。さらに、時刻t11~t12の期間のΔtは、計算ステップである。
(ステップS11)一相二相変換部108は、Δt毎(時刻t1、t2、t3、・・・)にモータ電流値を取得し、取得したモータ電流値を記憶する。
(ステップS12)時刻t14のとき、一相二相変換部108は、上述した式(3)、(4)、(6)~(9)を用いて時刻t11~t14の期間の励磁電流成分iδとトルク電流成分iγを算出する。
(ステップS13)時刻t15のとき、一相二相変換部108は、上述した式(3)、(4)、(6)~(9)を用いて時刻t12~t15の期間の励磁電流成分iδとトルク電流成分iγを算出する。
(ステップS14)時刻t16のとき、一相二相変換部108は、上述した式(3)、(4)、(6)~(9)を用いて時刻t13~t16の期間の励磁電流成分iδとトルク電流成分iγを算出する。
図3のように計算ステップ毎に処理する場合は、ステップ時間毎の電流値を記憶する記憶部が必要になるが、図2のように1周期毎の処理より応答の速い制御を行うことができる。これにより、図3の計算ステップで制御することで、モータ10の過渡的な応答に対しても精度良く制御することができるようになる。
なお、本発明におけるモータ制御装置1の全て機能または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりモータ制御装置1が行う処理の全てまたは一部を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
1…モータ制御装置、
101…減算器、
102…電圧指令部、
103…積分器、
104…加算器、
105…二相三相変換部、
106…インバータ回路、
107…電流センサ、
108…一相二相変換部、
109…ゲイン回路、
110…力率角決定部、
10…モータ

Claims (6)

  1. 三相交流モータの各相に流れるモータ電流のうち一相のモータ電流値(i)を検出する電流センサと、
    前記電流センサが検出した一相の前記モータ電流値の少なくとも1周期の平均値を算出し、当該1周期の平均値に3を乗じた値と、ロータ位置(θ)とに基づいて、前記一相のモータ電流値を座標変換して二相の電流値に変換する一相二相変換部と、
    前記一相二相変換部によって変換された前記二相の電流値を用いて二相の電圧指令値を生成する電圧指令部と、
    前記二相の電圧指令値を座標変換して三相の電圧指令値に変換し、前記三相の電圧指令値に基づいて前記三相交流モータを駆動する二相三相変換部と、
    を備えるモータ制御装置。
  2. Tはモータ電流の1周期であり、
    前記一相二相変換部は、前記電流センサが取得した一相の前記モータ電流値(i)とロータ位置(θ)と次式を用いて励磁電流成分iδを算出し、
    Figure 0007220074000012
    前記電流センサが取得した一相の前記モータ電流値(i)とロータ位置(θ)と次式を用いてトルク電流成分iγを算出する、
    Figure 0007220074000013
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 第1の1周期と、前記第1の1周期に連続する第2の1周期であって、
    前記電圧指令部は、前記第1の1周期の期間に前記一相のモータ電流値を積分して前記二相の電流値に変換し、前記第2の1周期の期間に前記第1の1周期の期間で変換した前記二相の電流値を用いて電圧指令値を生成する、
    請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記一相二相変換部は、前記1周期より短い時間間隔毎に前記一相のモータ電流値を二相の電流値に変換する、
    請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置。
  5. 前記一相二相変換部が変換した二相の電流値のうちの一方から力率角を決定する力率角決定部と、
    前記二相の電圧指令値を前記三相の電圧指令値に変換する際に用いる回転角に前記力率角を加算する力率角加減部と、
    を備え、
    前記二相三相変換部は、前記回転角に前記力率角が加算された角度に基づいて、前記二相の電圧指令値を座標変換して前記三相の電圧指令値に変換する、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 電流センサが、三相交流モータの各相に流れるモータ電流のうち一相のモータ電流値(i)を検出する電流検出手順と、
    一相二相変換部が、前記電流検出手順によって検出された一相の前記モータ電流値の少なくとも1周期の平均値を算出し、当該1周期の平均値に3を乗じた値と、ロータ位置(θ)とに基づいて、前記一相のモータ電流値を座標変換して二相の電流値に変換する一相二相変換手順と、
    電圧指令部が、前記一相二相変換手順によって変換された前記二相の電流値を用いて二相の電圧指令値を生成する電圧指令手順と、
    二相三相変換部が、前記二相の電圧指令値を座標変換して三相の電圧指令値に変換し、前記三相の電圧指令値に基づいて前記三相交流モータを駆動する二相三相変換手順と、
    を含むモータ制御方法。
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