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JP7212589B2 - 原子炉格納容器および原子炉格納容器の製造方法 - Google Patents

原子炉格納容器および原子炉格納容器の製造方法 Download PDF

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JP7212589B2 JP2019116642A JP2019116642A JP7212589B2 JP 7212589 B2 JP7212589 B2 JP 7212589B2 JP 2019116642 A JP2019116642 A JP 2019116642A JP 2019116642 A JP2019116642 A JP 2019116642A JP 7212589 B2 JP7212589 B2 JP 7212589B2
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Description

本発明は、原子炉格納容器および原子炉格納容器の製造方法に関する。
従来、例えば、特許文献1に記載のコンクリート製原子炉格納容器は、基礎版上に設けられた円筒状の容器胴部と、容器胴部上に設けられた半球状の容器天井部と、容器胴部および容器天井部に対して容器内部の圧力に抗して圧縮力を作用させるプレストレス機構とで構成されている。プレストレス機構は、容器胴部の壁内において周方向に沿って巻かれて上下方向に複数配置されたフープテンドンと、容器胴部および容器天井部の壁内において上下方向に沿って巻かれて水平方向に複数配置された逆Uテンドンと、フープテンドンの両端を固定するように容器胴部の側部で上下方向に沿って配置されたバットレス部と、逆Uテンドンの両端を固定するように容器胴部の下で環状に配置されたテンドンギャラリ部とを備えている。
また、特許文献2に記載の大型コンクリート構造物は、垂直軸を有する円筒形状部と、円筒形状部の上端に連続する半球状部とを有し、円筒形状部の下端の第1係止位置から螺旋状経路を通って円筒状部の壁内を貫通しつつ弧をえがいて半球状部の壁内を貫通して円筒形状部の下端の第2係止位置に達する鉄筋(テンドン)を多数配列している。
特許第5448470号公報 特開昭49-52431号公報
上述した特許文献1の発明は、バットレス部が形成されている。バットレス部は、容器の外側に突出して形成されている。バットレス部は、定着部においてテンドンの圧縮力が適正であるかを検査するためのエレベータが設置されている。
従って、バットレス部が形成されていると、バットレス部をなす鉄筋およびコンクリートや、不整形に伴う型枠および足場や、点検または工事のためのエレベータや、定着部への雨水の浸入を防ぐための構成などの各種物量が発生する。また、バットレス部が形成されていると、バットレス部やバットレス部周辺部にひずみや応力集中が生じる為、構造的な補強が必要となる。また、バットレス部が形成されていると、バットレス部の周囲がデットスペースとなり原子炉格納容器に配管を貫通させたり開口部を設けたりする配置の制約が発生する。また、バットレス部が形成されていると、点検または工事においてバットレス部とテンドンギャラリ部との間で人員や資材の移動が必要になる。また、バットレス部が形成されていると、点検または工事が天候に左右される。
一方、上述した特許文献2の発明は、テンドンが円筒形状部の下端の第1係止位置と第2係止位置とで係止されるため、バットレス部を必要としない。
ところで、原子炉格納容器においては、配管を内外に通したり、エアロックを設けたり、大型機器搬入用の搬入口を設けたりするため、大小様々な貫通部が形成される。現在一般に施工されている原子炉格納容器では、特許文献1の発明のように水平方向と上下(鉛直)方向に交差する各テンドンが設けられ、このテンドンとの取り合いを考慮して貫通部を格子状に配置した設計である。このため、特許文献2の発明のようにテンドンを設けた場合では、上記設計の貫通部の配置に対し、貫通部を避けてテンドンを設けることになりテンドンが偏った疎密配置になることからテンドンによる圧縮力が大きく偏るおそれがある。一方、テンドンを避けて貫通部を設けると、原子炉格納容器内外の構造躯体に干渉するなど、貫通部の取り合いに不都合を来すおそれがある。特に配管を通すための比較的小さい貫通部は数多く設けられることから、貫通部を避けるテンドンが疎密配置になったり、テンドンを避ける貫通部同士が遠い配置になったりする箇所が多く生じてしまう。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、プレストレス機構と貫通部との取り合いを適正化して容器部の内圧に抗する圧縮力の偏りを抑制することのできる原子炉格納容器および原子炉格納容器の製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の一態様に係る原子炉格納容器は、基礎版の上に設けられた円筒状の容器胴部および前記容器胴部の上に設けられた半球状の容器天井部で構成された容器部と、前記容器胴部の壁内および前記容器天井部の壁内に配置されて前記容器部の内圧に抗して圧縮力を作用させるプレストレス機構と、前記容器部の前記容器胴部に貫通する複数の貫通部と、を備える原子炉格納容器であって、前記プレストレス機構は、前記基礎版に設けられて前記容器胴部の下に配置されたテンドンギャラリ部と、全てが前記テンドンギャラリ部に両端部を定着され、かつ前記容器胴部において水平方向および鉛直方向に対する傾斜方向に延在して設けられていると共に、前記容器天井部において半球状に沿って折り返して設けられた複数のテンドンと、を有し、前記貫通部は、前記テンドンの傾斜角度に応じ格子を作成し、前記格子の水平方向の交点のピッチを前記貫通部の大きさと前記テンドンの傾斜角度の関係から算出し、前記格子の交点に配置されている。
本発明の一態様に係る原子炉格納容器では、各前記テンドンは、前記テンドンギャラリ部において端部が鉛直方向に向けて定着されていることが好ましい。
本発明の一態様に係る原子炉格納容器では、各前記テンドンは、鉛直方向に向けて定着された端部から所定の曲率の湾曲部を介して傾斜方向に延在して設けられ、前記貫通部は、各前記テンドンが傾斜方向に延在する領域内に配置されていることが好ましい。
本発明の一態様に係る原子炉格納容器では、各前記テンドンは、前記テンドンギャラリ部において固定された定着板を介して両端部が定着されており、異なる前記テンドンの端部同士が同じ定着板で定着されていることが好ましい。
本発明の一態様に係る原子炉格納容器では、前記テンドンは、前記容器胴部側と前記容器天井部側とで水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられており、前記容器胴部側での傾斜と前記容器天井部側での傾斜とが異なることが好ましい。
本発明の一態様に係る原子炉格納容器では、前記テンドンは、前記容器胴部側での水平方向に対する傾斜が前記容器天井部側での前記水平方向に対する傾斜よりも小さいことが好ましい。
上述の目的を達成するために、本発明の一態様に係る原子炉格納容器は、基礎版の上に設けられた円筒状の容器胴部および前記容器胴部の上に設けられた半球状の容器天井部で構成された容器部と、前記容器胴部の壁内および前記容器天井部の壁内に配置されて前記容器部の内圧に抗して圧縮力を作用させるプレストレス機構と、前記容器部の前記容器胴部に貫通する複数の貫通部と、を備える原子炉格納容器であって、前記プレストレス機構は、前記基礎版に設けられて前記容器胴部の下に配置されたテンドンギャラリ部と、全てが前記テンドンギャラリ部に両端部を定着され、かつ前記容器胴部において水平方向および鉛直方向に対する傾斜方向に延在して設けられていると共に、前記容器天井部において半球状に沿って折り返して設けられた複数のテンドンと、を有し、前記貫通部は、水平方向および鉛直方向に沿って複数配置され、前記容器胴部の半径Rと、前記貫通部の半径rと、前記テンドンの傾斜角度γと、前記貫通部と前記テンドンとの最小距離dと、隣り合う前記テンドン間の最小距離gと、前記テンドンの最小曲率半径Lと、前記テンドンの曲がり角度θと、に基づいた下記式Aまたは式Bにより求められた大きい方の最小ピッチα以上に水平方向のピッチが規定されている。
α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(R・sinγ(1+tanγ・tanθ)-g/β)・・・A
α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(R(sinγ+cosγ・tanθ)-g/β)・・・B
上述の目的を達成するために、本発明の一態様に係る原子炉格納容器の製造方法は、基礎版の上に設けられた円筒状の容器胴部および前記容器胴部の上に設けられた半球状の容器天井部で構成された容器部と、前記容器胴部の壁内および前記容器天井部の壁内に配置されて前記容器部の内圧に抗して圧縮力を作用させるプレストレス機構と、前記容器部の前記容器胴部を貫通する複数の貫通部と、を備える原子炉格納容器の製造方法であって、前記プレストレス機構において、前記基礎版に設けられて前記容器胴部の下に配置されたテンドンギャラリ部に対し全てのテンドンの両端部を定着し、かつ前記容器胴部において水平方向および鉛直方向に対して前記テンドンを傾斜して設けると共に、前記容器天井部において前記テンドンを半球状に沿って折り返して設け、前記貫通部において、前記テンドンの傾斜角度に応じ格子を作成し、前記格子の水平方向の交点のピッチを前記貫通部の大きさと前記テンドンの傾斜角度の関係から算出し、前記格子の交点に配置する。
本発明によれば、容器胴部においてテンドンを水平方向および鉛直方向に対する傾斜方向に延在して設けた構成において、このテンドンが容器部の内圧に抗して圧縮力を作用できるように貫通部を最小ピッチで格子状に配置できる。この結果、プレストレス機構と貫通部との取り合いを適正化して容器部の内圧に抗する圧縮力の偏りを抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器を示す概略断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの例を示す斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの他の例を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンのさらに他の例を示す斜視図である。 図5は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群の例を示す概略図である。 図6は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群の例を示す概略図である。 図7は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群の他の例を示す概略図である。 図8は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群の他の例を示す概略図である。 図9は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群のさらに他の例を示す概略図である。 図10は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群のさらに他の例を示す概略図である。 図11は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を示す概略展開図である。 図12は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を求める概略図である。 図13は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を求める概略図である。 図14は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を求める他の例の概略図である。 図15は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を求める他の例の概略図である。 図16は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を求める他の例の概略図である。 図17は、貫通部半径と貫通部最小ピッチとの関係例を示す図表である。 図18は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置の他の例を示す概略展開図である。 図19は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置の他の例を示す概略展開図である。 図20は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンギャラリ部の概略断面図である。 図21は、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンギャラリ部の他の例の概略断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施例に係る原子炉格納容器は、原子力発電プラントに適用される。原子力発電プラントは、図には明示しないが、原子炉として加圧水型原子炉が用いられている。加圧水型の原子力発電プラントは、原子炉において、一次冷却材である軽水を加熱した後、高温となった軽水を第一の冷却材配管を介して蒸気発生器に送る。そして、原子力発電プラントは、蒸気発生器において、高温となった軽水を、二次冷却材と熱交換させることにより二次冷却材を蒸発させ、蒸発した二次冷却材の蒸気を蒸気管を介してタービンに送って発電機を駆動させることにより、発電を行っている。また、蒸気発生器に流入した高温の軽水は、二次冷却材と熱交換を行うことにより冷却され、第二の冷却材配管を介して原子炉に戻され再び高温に加熱される。また、タービンで発電に用いられた二次冷却材の蒸気は、復水器で冷却されて液体に戻され復給水管を介して蒸気発生器に戻され一次冷却材との熱交換により再び蒸気となる。そして、原子炉、第一および第二の冷却材配管、蒸気発生器などにより、原子力発電プラントの一次冷却系統が構成され、これら一次冷却系統が原子炉格納容器に収容されている。
図1は、本実施形態に係る原子炉格納容器を示す概略断面図である。
原子炉格納容器1は、プレストレストコンクリート製原子炉格納容器であり、鉄筋コンクリート製の基礎版10の上に設置されている。原子炉格納容器1は、基礎版10の上に設置された鉄筋コンクリート製の容器胴部2Aと、容器胴部2A上に設置された鉄筋コンクリート製の容器天井部2Bとが一体に構成された容器部2を有している。これにより、容器部2は、その内部に原子力発電プラントの一次冷却系統が収容される内部空間Vが形成される。また、原子炉格納容器1は、容器部2の内部空間Vにおける内圧に抗して圧縮力を常時作用させるプレストレス機構3を有している。
容器部2において、容器胴部2Aは、水平に配置された基礎版10の上に一体に設けられており、水平方向に垂直である鉛直方向に延在する中心軸Cを中心とした円筒形状の壁として形成されている。なお、延在は、ある方向に向かって延びるように存在することを意味する。
容器部2において、容器天井部2Bは、容器胴部2Aの上端を塞ぐように一体に設けられており、中心軸Cを中心とした半球状の壁として形成されている。容器天井部2Bは、その下端部における内壁面が容器胴部2Aの上端部における内壁面の内径と同径に形成されている。また、容器天井部2Bは、その下端部における外壁面が容器胴部2Aの上端部における外壁面と滑らかに接続されている。
また、容器部2は、図には明示しないが、その内壁面の全面にライニングが配設されている。ライニングは、複数枚の鋼板を溶接などで接合して形成されている。従って、容器部2は、その内壁面が凹凸のない滑らかな壁面に構成される。これにより、容器部2の内部において、圧力が上昇したとしても、密閉性を維持する構成である。
プレストレス機構3は、容器部2の壁内に配置されて容器胴部2Aおよび容器天井部2Bに巻かれるテンドン3Aと、容器部2の下端に配置されてテンドン3Aの両端部3Aaが固定されるテンドンギャラリ部3Bと、を有している。
テンドン3Aは、プレストレストコンクリートに緊張を与える緊張材であるPC鋼線またはPC鋼より線で構成されている。テンドン3Aは、予め容器部2の壁内に埋設したシース管3Cに挿通して設けられている。シース管3Cは、内部に防錆材が充填されてテンドン3Aが保護される。テンドン3Aは、容器部2の壁面に沿って複数設けられており、その全ての両端部3Aaがテンドンギャラリ部3Bに定着されている。テンドン3Aは、水平方向および鉛直方向に対して傾斜して容器部2の容器胴部2Aに設けられている。また、テンドン3Aは、容器部2の容器天井部2Bにおいて、容器天井部2Bの半球状に沿って弧状に設けられている。従って、テンドン3Aは、その全てが逆U状に形成された、いわゆる逆Uテンドンとして形成されている。
テンドンギャラリ部3Bは、基礎版10に設けられており、容器部2の容器胴部2Aの下端部の直下に配置されて容器胴部2Aの円筒形状に沿って環状の空間として形成されている。テンドンギャラリ部3Bは、基礎版10の下に設けられているため、雨水から隔離して配置することができる。テンドンギャラリ部3Bは、その天井部に定着板3Baが固定されている。定着板3Baは、シース管3Cの端部が貫通して設けられ、シース管3Cを介してテンドン3Aの端部3Aaがテンドンギャラリ部3Bの内部に貫通される。定着板3Baに貫通されたテンドン3Aの端部3Aaは、テンドンギャラリ部3Bの内部においてジャッキ(図示せず)により張力を付与された状態で係止具3Bbが固定され、この係止具3Bbが定着板3Baに係止することで定着板3Baの位置で定着される。
図2は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの例を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの他の例を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンのさらに他の例を示す斜視図である。
図2~図4に示すように、テンドン3Aは、容器胴部2Aにおいて水平方向および鉛直方向(中心軸Cの延在方向)に対して傾斜して設けられていると共に、容器天井部2Bにおいて半球状に沿って折り返して設けられている。テンドン3Aは、複数設けられており、全てが上記のように構成されている。
図2に示す例において、テンドン3Aは、容器胴部2Aにおいて一方の端部3Aaから上方に延在して水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられ、容器天井部2Bにおいて半球状に沿って折り返し、再び容器胴部2Aにおいて下方に延在して水平方向および鉛直方向に対して傾斜して他方の端部3Aaに連続するように逆U形状に構成されている。そして、このテンドン3Aを、所定の基準面に対して傾斜を揃えて平行に複数配置し、中心軸Cの廻りに位相を変えて配置することで、各テンドン3A同士が容器胴部2Aおよび容器天井部2Bにおいて交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。また、網目状に交差した部分は同じ傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の内側とし、異なる傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の外側にして重ねて配置することで、テンドン3Aが容器部2の壁内の内外で複雑に交差することがなく、テンドン3Aの急激な曲げを抑え、均等に張力を付与することができる。そして、各テンドン3Aは、テンドンギャラリ部3Bにて両端部3Aa間に張力を付与することで、内圧に抗する圧縮力を容器部2の壁内に付与することができる。
図3に示す例において、テンドン3Aは、容器胴部2Aにおいて一方の端部3Aaから上方に延在して水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられ、容器天井部2Bにおいて半球状に沿って折り返し、再び容器胴部2Aにおいて下方に延在して水平方向および鉛直方向に対して傾斜して他方の端部3Aaに連続し、容器胴部2Aの周囲に巻き付いて両端部3Aaがテンドンギャラリ部3Bで同位置に揃うようにオーバル状に構成されている。そして、このテンドン3Aを、所定の基準面に対して傾斜を揃えて平行に複数配置し、中心軸Cの廻りに位相を変えて配置することで、各テンドン3A同士が容器胴部2Aおよび容器天井部2Bにおいて交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。また、網目状に交差した部分は同じ傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の内側とし、異なる傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の外側にして重ねて配置することで、テンドン3Aが容器部2の壁内の内外で複雑に交差することがなく、テンドン3Aの急激な曲げを抑え、均等に張力を付与することができる。そして、各テンドン3Aは、テンドンギャラリ部3Bにて両端部3Aa間に張力を付与することで、内圧に抗する圧縮力を容器部2の壁内に付与することができる。
図4に示す例において、テンドン3Aは、容器胴部2Aにおいて一方の端部3Aaから上方に延在して水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられ、容器天井部2Bにおいて半球状に沿って折り返し、再び容器胴部2Aにおいて下方に延在して水平方向および鉛直方向に対して傾斜して他方の端部3Aaに連続し、螺旋状に容器胴部2Aの周囲に巻き付くように途中で交差して構成されている。このように途中で交差した構成のテンドン3Aは、自身の交差部分3Abにおいて容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置されている。そして、このテンドン3Aを、所定の基準面に対して傾斜を揃えて平行に複数配置し、中心軸Cの廻りに位相を変えて配置することで、各テンドン3A同士が容器胴部2Aおよび容器天井部2Bにおいて交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。また、網目状に交差した部分は同じ傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の内側とし、異なる傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の外側にして重ねて配置することで、テンドン3Aが容器部2の壁内の内外で複雑に交差することがなく、テンドン3Aの急激な曲げを抑え、均等に張力を付与することができる。そして、各テンドン3Aは、テンドンギャラリ部3Bにて両端部3Aa間に張力を付与することで、内圧に抗する圧縮力を容器部2の壁内に付与することができる。テンドン3Aが交差部分3Abにおいて容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置されているため、両端部3Aa間に張力を付与しても交差部分3Abで干渉することがなく圧縮力を付与することができる。
従って、原子炉格納容器1は、図2~図4に示すように、全てのテンドン3Aの端部3Aaがテンドンギャラリ部3Bに定着されていることから、従来のように容器部2の外側に突出するバットレス部を設ける必要がない。このため、原子炉格納容器1は、バットレス部を設けることなく内圧に抗する圧縮力を付与することができる。
バットレス部を設けない場合、バットレス部をなす鉄筋およびコンクリートや、不整形に伴う型枠および足場や、点検または工事のためのエレベータや、定着部への雨水の浸入を防ぐための構成などの各種物量を減らすことができる。また、バットレス部を設けない場合、バットレス部やバットレス部周辺部にひずみや応力集中が生じリスクを回避することができる。また、バットレス部を設けない場合、容器部2の廻りにデットスペースがなくなって配管を貫通させたり開口部を設けたりする配置の制約がなくなり、設計の自由度が増す。また、バットレス部を設けない場合、点検または工事においてテンドンギャラリ部3Bのみでよく、人員や資材の移動を減少させることができる。また、バットレス部を設けない場合、テンドンギャラリ部3Bのみでの定着であるため、点検または工事が天候に左右されない。
ここで、テンドン3Aのレイアウトについて説明する。図5および図6は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群の例を示す概略図である。図7および図8は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群の他の例を示す概略図である。図9および図10は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンの群のさらに他の例を示す概略図である。図5~図10において、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
図5~図10に示すように、本実施形態の原子炉格納容器1では、各テンドン3Aは、所定の基準面に対して傾斜を揃えて互いに平行に配置された群を構成し、この群が異なる位相で複数設けられている。
図5および図6に示す例では、上述した図4に示すようなテンドン3Aの途中が交差した構成を適用している。そして、図5に示すように、1つのテンドン群30は、複数のテンドン3Aを容器天井部2Bにおいて平行となるように配置する。1つのテンドン群30は、テンドン3Aの途中が交差した構成であるため、容器胴部2Aにおいては各テンドン3Aの一部が相互に交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。このテンドン群30は、図6に示すように、テンドン群30A,30B,30Cの3つの群を、中心軸Cの廻りに120°毎に位相を変えて配置することで、容器胴部2Aおよび容器天井部2Bの容器部2全体において、各テンドン3Aが相互に交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。また、網目状に交差した部分は同じ傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の内側とし、異なる傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の外側にして重ねて配置することで、テンドン3Aが容器部2の壁内の内外で複雑に交差することがなく、テンドン3Aの急激な曲げを抑え、均等に張力を付与することができる。
図7および図8に示す例では、上述した図4に示すようなテンドン3Aの途中が交差した構成を適用している。そして、図7に示すように、1つのテンドン群31は、複数のテンドン3Aを容器天井部2Bにおいて平行となるように配置する。1つのテンドン群31は、テンドン3Aの途中が交差した構成であるため、容器胴部2Aにおいては各テンドン3Aの一部が相互に交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。このテンドン群31は、図8に示すように、テンドン群31A,31B,31C,31Dの4つの群を、中心軸Cの廻りに90°毎に位相を変えて配置することで、容器胴部2Aおよび容器天井部2Bの容器部2全体において、各テンドン3Aが相互に交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。また、網目状に交差した部分は同じ傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の内側とし、異なる傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の外側にして重ねて配置することで、テンドン3Aが容器部2の壁内の内外で複雑に交差することがなく、テンドン3Aの急激な曲げを抑え、均等に張力を付与することができる。
図9および図10に示す例では、上述した図4に示すようなテンドン3Aの途中が交差した構成を適用している。そして、図9に示すように、1つのテンドン群32は、複数のテンドン3Aを容器天井部2Bにおいて平行となるように配置する。1つのテンドン群32は、テンドン3Aの途中が交差した構成であるため、容器胴部2Aにおいては各テンドン3Aの一部が相互に交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。このテンドン群32は、図10に示すように、テンドン群32A,32B,32C,32D,32E,32Fの6つの群を、中心軸Cの廻りに60°毎に位相を変えて配置することで、容器胴部2Aおよび容器天井部2Bの容器部2全体において、各テンドン3Aが相互に交差して網目状に配置される。網目状に交差した部分は容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。また、網目状に交差した部分は同じ傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の内側とし、異なる傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の外側にして重ねて配置することで、テンドン3Aが容器部2の壁内の内外で複雑に交差することがなく、テンドン3Aの急激な曲げを抑え、均等に張力を付与することができる。
また、図6、図8、図10で示す例では、テンドン3Aは、容器胴部2A側および容器天井部2B側で水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられており、容器胴部2A側での傾斜と容器天井部2B側での傾斜とが異なる。具体的に、傾斜が異なる部分は、容器胴部2Aと容器天井部2Bとの境界部Hとし、水平方向に対し、容器胴部2A側での傾斜が容器天井部2B側での傾斜よりも小さい。このように構成することで、容器胴部2A側では水平方向に近い傾斜として主に容器部2の径方向での内圧に十分に抗する水平分力を大きくするようにし、容器天井部2B側では鉛直方向に近い傾斜として主に容器部2の軸方向の内圧に抗する垂直分力を大きくすることができる。しかも、このように構成することで、容器天井部2B側において複数のテンドン3Aの網目状に疎密が生じることを抑制できる。
なお、容器胴部2A側での傾斜と容器天井部2B側での傾斜とを異ならせる場合、テンドン3Aは、傾斜が異なる境界部Hでの急激な曲げを抑えるため、所定の曲げ半径の湾曲部を設けることが好ましい。テンドン3Aが屈曲していたり曲げ半径が小さ過ぎたりすると、張力を付与する位置が偏るため張力を均等にし難くなる。この点、本実施形態によれば、湾曲部を設けることで、容器胴部2A側での傾斜と容器天井部2B側での傾斜とが異なっていてもテンドン3Aの張力を均等にすることができる。
図6、図8、図10に示すように、テンドン群30,31,32の数を変えることでテンドン3Aの疎密を変えることができ、耐圧性能を適宜変えることができる。
図11は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を示す概略展開図であって、容器胴部2Aの半周180°を展開した図である。図12および図13は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を求める概略図である。
図11に示すように、容器胴部2Aは、貫通部2Cが複数形成されている。貫通部2Cは、配管を内外に通したり、エアロック(圧力容器内の気圧低下と空気の損失を最小限にしつつ人や物などを内外に通過させる口)を設けたり、大型機器搬入用の搬入出口を設けたりするためのもので、図では、配管を通すような比較的小さな貫通部2Cを示している。なお、図11では、周方向に6°ピッチに合わせた格子4の交点に貫通部2Cを配置した例を示している。なお、図11に示す展開図においては、テンドン3Aの傾斜角度を45°とした例を示している。
図11に示すように、容器部2の容器胴部2Aにおいて、テンドン3Aは、水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられている。これに対し、貫通部2Cは、水平方向および鉛直方向に沿う格子4の交点に配置されており、格子状に複数配置されている。また、貫通部2Cは、円形状の孔として形成され、その中心が格子4の交点に配置されている。
このテンドン3Aおよび貫通部2Cの配置は、以下のように求める。図12および図13は、テンドン3Aが水平方向に対して傾斜角度γで配置されている。ここで、テンドン3Aは、原子炉格納容器1の容器部2の壁の中心(壁芯という)に配置されていることとする。
そして、テンドン3Aおよび貫通部2Cの配置を求めるにあたり、以下の算定条件を設定する。
テンドン3Aの水平方向に対する傾斜角度:γ
容器部2の容器胴部2Aの壁芯半径:R
水平方向で隣り合う貫通部2Cのピッチ(中心間の距離):α(rad)=Rα
貫通部2Cの半径:r
隣り合うテンドン3Aの水平方向のピッチ(中心間の距離):β(rad)=Rβ
隣り合うテンドン3Aの最小距離:g
テンドン3Aの中心から貫通部2Cの外径までの最小距離:d
なお、隣り合うテンドン3Aの最小距離gは、構造躯体の健全性が確保できる距離であり、テンドン3Aの貫通部2Cとの最小距離dは、テンドン3Aの圧縮力が貫通部2Cに対して構造上有意な影響を与えないための距離である。
図12および図13では、テンドン3Aの水平方向に対する傾斜角度γを45°とした場合を示している。
図12に示すように、傾斜角度γにおいて、鉛直方向で隣り合う貫通部2Cの中心間であるAB間に配置できるテンドン3Aの本数を、以下の関係式に当てはめる。
(Rα・sinγ)/(Rβ・sinγ)=α/β
なお、格子状に配置される貫通部2Cの対角を結ぶ線は、テンドン3Aの傾斜角度γと等しい。
また、テンドン3Aの中心から貫通部2Cの外径までの最小距離g以上を条件に、鉛直方向で隣り合う一方の貫通部2Cの中心Oと他方の貫通部2Cの外径Dとの間であるテンドン配置可能範囲Xを下記式(1)、(2)にて求める。
X/(α/β)≧g・・・(1)
X=(√2/2・Rα)-2(r+d)+y・・・(2)
ここで、yは、テンドン3Aの曲げ範囲である。
図13に示すように、テンドン3Aの最小曲率半径L、テンドン3Aの曲がり角度θ(rad)のときの曲げ範囲yを下記式(3)により求める。
y=2(L-L・cosθ)+s・tanθ
y=2L(1-cosθ)+(√2/2・Rα-2L・sinθ)tanθ・・・(3)
なお、テンドン3Aの最小曲率半径L、およびテンドン3Aの曲がり角度θ(rad)は、テンドン3Aにより生じる圧縮力を十分に作用させる曲率半径および曲がり角度である。
上記式(1)(2)(3)により、
(√2/2・Rα)-2(r+d)+2L(1-cosθ)+(√2/2・Rα-2L・sinθ)tanθ≧g・(α/β)
これをαについて解くと以下のように、水平方向で隣り合う貫通部2Cの最小ピッチが得られる。
α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(√2/2・R(1+tanθ)-g/β)
ただし、式(3)に対し、0≦y≦(r+d-g/2)でなければならない。
なお、貫通部2Cの半径rは、異なる半径のものが隣接する場合、最小ピッチを決定する点で、大きい側の径で同径と仮定する。
このように、水平方向で隣り合う貫通部2Cの最小ピッチRαを求めることで、テンドン3Aの傾斜角度γに応じ、貫通部2Cを最小ピッチRαにて水平方向および鉛直方向に沿って格子状に配置することができる。
ところで、テンドン3Aの傾斜角度γを任意にしても貫通部2Cの最小ピッチRαを求めることができる。図14から図16は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンおよび貫通部の配置を求める他の例の概略図である。
テンドン3Aの傾斜角度γが任意の場合、テンドン3Aおよび貫通部2Cの配置を求めるにあたり、以下の算定条件を設定する。
テンドン3Aの水平方向に対する傾斜角度:γ
容器部2の容器胴部2Aの壁芯半径:R
水平方向で隣り合う貫通部2Cのピッチ(中心間の距離):α(rad)=Rα
貫通部2Cの半径:r
隣り合うテンドン3Aの水平方向のピッチ(中心間の距離):β(rad)=Rβ
隣り合うテンドン3Aの最小距離:g
テンドン3Aの中心から貫通部2Cの外径までの最小距離:d
図14に示すように、傾斜角度γにおいて、鉛直方向で隣り合う貫通部2Cの中心間であるAB間に配置できるテンドン3Aの本数を、以下の関係式に当てはめる。
(Rα・sinγ)/(Rβ・sinγ)=α/β
なお、格子状に配置される貫通部2Cの対角を結ぶ線は、テンドン3Aの傾斜角度γと等しい。
また、テンドン3Aの中心から貫通部2Cの外径までの最小距離g以上を条件に、鉛直方向で隣り合う一方の貫通部2Cの中心Oと他方の貫通部2Cの外径Dとの間であるテンドン配置可能範囲Xを下記式(4)、(5)にて求める。
X/(α/β)≧g・・・(4)
X=Rα・sinγ-2(r+d)+y・・・(5)
ここで、yは、テンドン3Aの曲げ範囲である。
テンドン3Aの傾斜角度γが任意の場合、yは、図15と図16に示す2つのケースが考えられる。
ケース1において、図15に示すように、テンドン3Aの最小曲率半径L、テンドン3Aの曲がり角度θ(rad)のときの曲げ範囲yを下記式(6)により求める。
y=2(L-L・cosθ)+s・tanθ
y=2L(1-cosθ)+(Rα・tanγ・sinγ-2L・sinθ)tanθ・・・(6)
上記式(4)(5)(6)により、
Rα・sinγ-2(r+d)+2L(1-cosθ)+(Rα・tanγ・sinγ-2L・sinθ)tanθ≧g・(α/β)
これをαについて解くと以下のように、水平方向で隣り合う貫通部2Cの最小ピッチが得られる。
α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(R・sinγ(1+tanγ・tanθ)-g/β)
ただし、式(6)に対し、0≦y≦(r+d-g/2)でなければならない。
ケース2において、図16に示すように、テンドン3Aの最小曲率半径L、テンドン3Aの曲がり角度θ(rad)のときの曲げ範囲yを下記式(7)により求める。
y=2(L-L・cosθ)+s・tanθ
y=2L(1-cosθ)+(Rα・cosγ-2L・sinθ)tanθ・・・(7)
上記式(4)(5)(7)により、
Rα・sinγ-2(r+d)+2L(1-cosθ)+(Rα・cosγ-2L・sinθ)tanθ≧g・(α/β)
これをαについて解くと以下のように、水平方向で隣り合う貫通部2Cの最小ピッチが得られる。
α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(R(sinγ+cosγ・tanθ)-g/β)
ただし、式(7)に対し、0≦y≦(r+d-g/2)でなければならない。
そして、上記より求めたケース1のαケース1と、ケース2のαケース2のうちの大きい方をαとする。
α=max(αケース1、αケース2
このように、テンドン3Aの傾斜角度γが任意の場合であっても、水平方向で隣り合う貫通部2Cの最小ピッチRαを求めることで、テンドン3Aの傾斜角度γに応じ、貫通部2Cを最小ピッチRαにて水平方向および鉛直方向に沿って格子状に配置することができる。
なお、上記により求められる貫通部2Cの半径rと貫通部2Cの最小ピッチα(rad)との関係について、下記条件例におけるテンドン3Aの傾斜角度γが35°,45°,55°の場合を図17に示す。
容器部2の容器胴部2Aの壁芯半径R=20m
隣り合うテンドン3Aの水平方向のピッチ(中心間の距離)β(rad)=Rβ=4°
隣り合うテンドン3Aの最小距離g=300mm
テンドン3Aの中心から貫通部2Cの外径までの最小距離d=250mm
テンドン3Aの最小曲率半径L=10m
テンドン3Aの曲がり角度0°≦θ≦20°
ここで、隣り合うテンドン3Aの最小距離gは、例えば、財団法人 日本建築学会発行 プレストレストコンクリート設計施工基準・同解説において、PC鋼材の配置として示されており、これに準拠することが好ましい。また、テンドン3Aの最小曲率半径Lは、例えば、VSL協会発行 プレストレストコンクリート VSL工法設計施工基準において、テンドンの配置として示されており、これに準拠することが好ましい。
なお、貫通部2Cは、円形状に限らない。その場合、貫通部2Cの半径rは、貫通部2Cの外接円の円形状に基づき設定することができる。
このように、本実施形態の原子炉格納容器は、貫通部2Cは、テンドン3Aの傾斜角度γに応じ格子を作成し、格子の水平方向の交点のピッチα(rad)を貫通部2Cの大きさ(半径)とテンドン3Aの傾斜角度γの関係から算出し、格子の交点に配置されている。
また、本実施形態の原子炉格納容器は、貫通部2Cは、水平方向および鉛直方向に沿って複数配置され、容器胴部2Aの半径Rと、貫通部2Cの半径rと、テンドン3Aの傾斜角度γと、貫通部2Cとテンドン3Aとの最小距離dと、隣り合うテンドン3A間の最小距離gと、テンドン3Aの最小曲率半径Lと、テンドン3Aの曲がり角度θと、に基づいた下記式Aまたは式Bにより求められた大きい方の最小ピッチα以上に水平方向のピッチが規定されている。
α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(R・sinγ(1+tanγ・tanθ)-g/β)・・・A
α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(R(sinγ+cosγ・tanθ)-g/β)・・・B
この原子炉格納容器によれば、容器胴部2Aにおいてテンドン3Aを水平方向および鉛直方向に対する傾斜方向に延在して設けた構成において、このテンドン3Aが容器部2の内圧に抗して圧縮力を作用できるように貫通部2Cを最小ピッチで格子状に配置できる。この結果、プレストレス機構3と貫通部2Cとの取り合いを適正化して容器部2の内圧に抗する圧縮力の偏りを抑制することができる。
以下、上記とは別の考え方による貫通部2Cの配置について説明する。図18および図19は、容器胴部2Aの一部を周方向で展開した図である。容器部2の容器胴部2Aにおいて、テンドン3Aは、水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられている。これに対し、貫通部2Cは、テンドン3Aの傾斜に沿って斜めに配列されている。また、貫通部2Cは、水平方向において、所定のピッチで配置され、鉛直方向において所定のピッチで配置されている。従って、貫通部2Cは、図18に示すように、水平方向および鉛直方向の格子4に対して千鳥状に配置されている。
そして、図18に示すように、テンドン3Aの傾斜に沿って貫通部2Cを斜めに配列することで、テンドン3Aとの相対位置であって、少なくとも2本のテンドン3Aを貫通部2Cの間に配置し、各テンドン3Aの間隔を確保するように、貫通部2Cを配置することができる。
図19においては、上記の規定を満足するように、図18に示す千鳥状の配置に対して水平方向および鉛直方向の格子4の一部に貫通部2C’を追加配置した構成である。このように、水平方向および鉛直方向の格子4に千鳥状に貫通部2Cを配置し、格子4の一部に他の貫通部2C’を追加配置してもよい。
図18および図19に示す千鳥状を基準にした形態は、現在一般に施工されている原子炉格納容器において水平方向と上下方向に交差するテンドンが設けられた場合の周方向(水平方向)のピッチに合わせた格子4に貫通部2Cを配置している。ここでは、一例として周方向に4°ピッチとしている。一方、図11においては、上記の規定を満足するようにし、例えば、周方向に6°ピッチに広げることで、貫通部2Cをテンドン3Aの傾斜に沿って斜めに配列している。テンドン3Aのピッチの整数倍を基準に貫通部2Cを配置することが好ましい。例えば、テンドン3Aの周方向のピッチ2°である場合貫通部2Cの周方向のピッチが2倍の4°である。このように構成すると、貫通部2Cの間のテンドン3Aの本数が少なくとも2本通すことにも繋がる。
このように、本実施形態の原子炉格納容器は、貫通部2Cをテンドン3Aが延在する傾斜方向に沿うように配列している。
この原子炉格納容器によれば、容器胴部2Aにおいてテンドン3Aを水平方向および鉛直方向に対する傾斜方向に延在して設けた構成において、このテンドン3Aが容器部2の内圧に抗して圧縮力を作用できるように貫通部2Cを配置できる。この結果、プレストレス機構3と貫通部2Cとの取り合いを適正化して容器部2の内圧に抗する圧縮力の偏りを抑制することができる。
図20は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンギャラリ部の概略断面図である。図21は、本実施形態に係る原子炉格納容器のテンドンギャラリ部の他の例の概略断面図である。
図20および図21に示すように、各テンドン3Aは、テンドンギャラリ部3Bにおいて端部3Aaが鉛直方向に向けて定着されている。
基礎版10は、図には明示しないが、格子状の鉄筋が水平方向に沿って配置されている。このため、鉛直方向から視た場合に格子状の鉄筋を抜けるように干渉しない部分がある。鉛直方向に対して傾斜した方向であっても格子状の鉄筋を抜けるように干渉しない部分は存在するが、鉛直方向では確実に存在する。従って、テンドンギャラリ部3Bにおいて各テンドン3Aの端部3Aaを鉛直方向に向けて定着することで、基礎版10の鉄筋への干渉を避けて各テンドン3Aの端部3Aaを定着することができる。また、各テンドン3Aの端部3Aaを鉛直方向に向けて定着することで、容器胴部2Aの下端部における鉛直方向軸力が増加し、容器胴部2Aの下端部のせん断耐力を向上でき、耐震性の向上に寄与できる。
ここで、各テンドン3Aの端部3Aaを鉛直方向に向けて定着すると、水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられているテンドン3Aは、端部3Aaから傾斜方向に徐々に傾いて配置される。この場合、テンドン3Aは、図11に示すように、鉛直方向に向けて定着された端部3Aaから湾曲部3Acを介して傾斜方向に延在して設けられる。湾曲部3Acは、テンドン3Aの急激な曲げを抑えるため、所定の曲率とする。このように、湾曲部3Ac設けることで、容器胴部2Aの下端部において周方向のプレストレス力が緩和されるため、容器胴部2Aの下端部の曲げ・せん断荷重を低減できる。
そして、上述した貫通部2Cは、テンドン3Aの端部3Aaや湾曲部3Acを避け、テンドン3Aが傾斜方向に延在する領域内に配置する。貫通部2Cは、前記領域内に全体が配置される。このように、テンドン3Aが傾斜方向に延在する領域内に貫通部2Cを配置することで、プレストレス機構3と貫通部2Cとの取り合いを適正化して容器部2の内圧に抗する圧縮力の偏りを抑制することができる。
また、図20および図21に示すように、各テンドン3Aは、テンドンギャラリ部3Bにおいて固定された定着板3Baを介して両端部3Aaが定着されている。なお、図20および図21では、上述した係止具3Bb(図1参照)の図示を省略している。
ここで、図20に示す形態では、各テンドン3Aの各端部3Aaが異なる定着板3Baを介して定着されている。
一方、図21に示す形態では、各テンドン3Aの複数の端部3Aaが同じ定着板3Baで定着されている。このように構成することで、各テンドン3Aの複数の端部3Aaが同じ定着板3Baに共有して定着されるため、定着板3Baの点数を削減することができ、物量の低減に寄与することができる。
なお、水平方向で隣り合う各定着板3Baは、所定の間隔をおいて配置されることが好ましい。これにより、基礎版10に固定される定着板3Baの強度を確保できる。
また、本実施形態の原子炉格納容器1の製造方法は、基礎版10の上に設けられた円筒状の容器胴部2Aおよび容器胴部2Aの上に設けられた半球状の容器天井部2Bで構成された容器部2と、容器胴部2Aの壁内および容器天井部2Bの壁内に配置されて容器部2の内圧に抗して圧縮力を作用させるプレストレス機構3と、容器部2の容器胴部2Aを貫通する複数の貫通部2Cと、を備える原子炉格納容器1の製造方法であって、プレストレス機構3において、基礎版10に設けられて容器胴部2Aの下に配置されたテンドンギャラリ部3Bに対し全てのテンドン3Aの両端部3Aaを定着し、かつ容器胴部2Aにおいて水平方向および鉛直方向に対してテンドン3Aを傾斜して設けると共に、容器天井部2Bにおいてテンドン3Aを半球状に沿って折り返して設け、貫通部2Cにおいて、テンドン3Aの傾斜角度γに応じ格子を作成し、格子の水平方向の交点のピッチα(rad)を貫通部2Cの大きさ(半径)とテンドン3Aの傾斜角度γの関係から算出し、格子の交点に配置する。
この原子炉格納容器1の製造方法によれば、全てのテンドン3Aの端部3Aaがテンドンギャラリ部3Bに定着されていることから、従来のように容器部2の外側に突出するバットレス部を設ける必要がない。このため、原子炉格納容器1は、バットレス部を設けることなく内圧に抗する圧縮力を付与することができる。特に、この原子炉格納容器1の製造方法によれば、テンドン3Aが容器部2の内圧に抗して圧縮力を作用できるように貫通部2Cを最小ピッチで格子状に配置でき、プレストレス機構3と貫通部2Cとの取り合いを適正化して容器部2の内圧に抗する圧縮力の偏りを抑制することができる。
また、本実施形態の原子炉格納容器1の製造方法は、プレストレス機構3において、基礎版10に設けられて容器胴部2Aの下に配置されたテンドンギャラリ部3Bに対し全てのテンドン3Aの両端部3Aaを定着し、かつ容器胴部2Aにおいて水平方向および鉛直方向に対してテンドン3Aを傾斜して設けると共に、容器天井部2Bにおいてテンドン3Aを半球状に沿って折り返して設け、テンドンギャラリ部3Bにおいて各テンドン3Aの端部3Aaを鉛直方向に向けて定着する。
この原子炉格納容器1の製造方法によれば、テンドンギャラリ部3Bにおいて各テンドン3Aの端部3Aaを鉛直方向に向けて定着することで、基礎版10の鉄筋への干渉を避けて各テンドン3Aの端部3Aaを定着することができる。
また、本実施形態の原子炉格納容器1の製造方法は、プレストレス機構3において、基礎版10に設けられて容器胴部2Aの下に配置されたテンドンギャラリ部3Bに対し全てのテンドン3Aの両端部3Aaを定着し、かつ容器胴部2Aにおいて水平方向および鉛直方向に対してテンドン3Aを傾斜して設けると共に、容器天井部2Bにおいてテンドン3Aを半球状に沿って折り返して設け、異なるテンドン3Aの端部3Aa同士を同じ定着板3Baで定着する。
この原子炉格納容器1の製造方法によれば、各テンドン3Aの複数の端部3Aaを同じ定着板3Baで定着することで、各テンドン3Aの複数の端部3Aaが同じ定着板3Baに共有して定着されるため、定着板3Baの点数を削減することができ、物量の低減に寄与することができる。
また、本実施形態の原子炉格納容器1の製造方法では、テンドン3Aを途中で交差して設け、交差部分3Abにおいて同じ一方の傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の内側のレイヤーとし、異なる他方の傾斜方向のテンドン3Aを容器部2の壁内の外側のレイヤーにして重ねて配置する。
この原子炉格納容器1の製造方法によれば、テンドン3Aが容器部2の壁内に重なって異なるレイヤーにて配置され、相互の干渉がない。しかも、原子炉格納容器1の製造方法によれば、テンドン3Aが容器部2の壁内の内外で複雑に交差することがなく、テンドン3Aの急激な曲げを抑え、均等に張力を付与することができる。
1 原子炉格納容器
2 容器部
2A 容器胴部
2B 容器天井部
2C,2C’ 貫通部
3 プレストレス機構
3A テンドン
3Aa 端部
3Ab 交差部分
3Ac 湾曲部
3B テンドンギャラリ部
3Ba 定着板
3Bb 係止具
3C シース管
4 格子
30(30A,30B,30C) テンドン群
31(31A,31B,31C,31D) テンドン群
32(32A,32B,32C,32D,32E,32F) テンドン群
10 基礎版
C 中心軸
H 境界部
V 内部空間

Claims (8)

  1. 基礎版の上に設けられた円筒状の容器胴部および前記容器胴部の上に設けられた半球状の容器天井部で構成された容器部と、
    前記容器胴部の壁内および前記容器天井部の壁内に配置されて前記容器部の内圧に抗して圧縮力を作用させるプレストレス機構と、
    前記容器部の前記容器胴部に貫通する複数の貫通部と、
    を備える原子炉格納容器であって、
    前記プレストレス機構は、
    前記基礎版に設けられて前記容器胴部の下に配置されたテンドンギャラリ部と、
    全てが前記テンドンギャラリ部に両端部を定着され、かつ前記容器胴部において水平方向および鉛直方向に対する傾斜方向に延在して設けられていると共に、前記容器天井部において半球状に沿って折り返して設けられた複数のテンドンと、
    を有し、
    前記貫通部は、前記テンドンの傾斜角度に応じ格子を作成し、前記格子の水平方向の交点のピッチを前記貫通部の大きさと前記テンドンの傾斜角度の関係から算出し、前記格子の交点に配置されている、
    原子炉格納容器。
  2. 各前記テンドンは、前記テンドンギャラリ部において端部が鉛直方向に向けて定着されている、請求項1に記載の原子炉格納容器。
  3. 各前記テンドンは、鉛直方向に向けて定着された端部から所定の曲率の湾曲部を介して傾斜方向に延在して設けられ、前記貫通部は、各前記テンドンが傾斜方向に延在する領域内に配置されている、請求項2に記載の原子炉格納容器。
  4. 各前記テンドンは、前記テンドンギャラリ部において固定された定着板を介して両端部が定着されており、異なる前記テンドンの端部同士が同じ定着板で定着されている、請求項1~3のいずれか1つに記載の原子炉格納容器。
  5. 前記テンドンは、前記容器胴部側と前記容器天井部側とで水平方向および鉛直方向に対して傾斜して設けられており、前記容器胴部側での傾斜と前記容器天井部側での傾斜とが異なる、請求項1~4のいずれか1つに記載の原子炉格納容器。
  6. 前記テンドンは、前記容器胴部側での水平方向に対する傾斜が前記容器天井部側での前記水平方向に対する傾斜よりも小さい、請求項5に記載の原子炉格納容器。
  7. 基礎版の上に設けられた円筒状の容器胴部および前記容器胴部の上に設けられた半球状の容器天井部で構成された容器部と、
    前記容器胴部の壁内および前記容器天井部の壁内に配置されて前記容器部の内圧に抗して圧縮力を作用させるプレストレス機構と、
    前記容器部の前記容器胴部に貫通する複数の貫通部と、
    を備える原子炉格納容器であって、
    前記プレストレス機構は、
    前記基礎版に設けられて前記容器胴部の下に配置されたテンドンギャラリ部と、
    全てが前記テンドンギャラリ部に両端部を定着され、かつ前記容器胴部において水平方向および鉛直方向に対する傾斜方向に延在して設けられていると共に、前記容器天井部において半球状に沿って折り返して設けられた複数のテンドンと、
    を有し、
    前記貫通部は、水平方向および鉛直方向に沿って複数配置され、前記容器胴部の半径Rと、前記貫通部の半径rと、前記テンドンの傾斜角度γと、前記貫通部と前記テンドンとの最小距離dと、隣り合う前記テンドン間の最小距離gと、前記テンドンの最小曲率半径Lと、前記テンドンの曲がり角度θと、に基づいた下記式Aまたは式Bにより求められた大きい方の最小ピッチα以上に水平方向のピッチが規定されている、
    α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(R・sinγ(1+tanγ・tanθ)-g/β)・・・A
    α=(2(r+d)-2L(1-cosθ)+2L・sinθ・tanθ)/(R(sinγ+cosγ・tanθ)-g/β)・・・B
    原子炉格納容器。
  8. 基礎版の上に設けられた円筒状の容器胴部および前記容器胴部の上に設けられた半球状の容器天井部で構成された容器部と、
    前記容器胴部の壁内および前記容器天井部の壁内に配置されて前記容器部の内圧に抗して圧縮力を作用させるプレストレス機構と、
    前記容器部の前記容器胴部を貫通する複数の貫通部と、
    を備える原子炉格納容器の製造方法であって、
    前記プレストレス機構において、
    前記基礎版に設けられて前記容器胴部の下に配置されたテンドンギャラリ部に対し全てのテンドンの両端部を定着し、かつ前記容器胴部において水平方向および鉛直方向に対して前記テンドンを傾斜して設けると共に、前記容器天井部において前記テンドンを半球状に沿って折り返して設け、
    前記貫通部において、
    前記テンドンの傾斜角度に応じ格子を作成し、前記格子の水平方向の交点のピッチを前記貫通部の大きさと前記テンドンの傾斜角度の関係から算出し、前記格子の交点に配置する、
    原子炉格納容器の製造方法。
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